JP2828290B2 - エポキシをベースとし熱活性化硬化メカニズムを有する高性能のカバーレイ及びボンドプライ接着剤 - Google Patents

エポキシをベースとし熱活性化硬化メカニズムを有する高性能のカバーレイ及びボンドプライ接着剤

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トーマス・エフ・ガーデスキ
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コートオールズ・パフオーマンス・フイルムズ・インコーポレイテツド
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 過去25年間にわたる電子回路産業の急激な発展は、高
性能構成材料の開発も促進させてきた。しかしながら、
高性能構成材料の開発は、特に自動車産業及び軍事産業
に見られる厳しい環境条件でこれらの構成材料を互いに
接着できるような高性能の接着材料及びシステムの開発
にはつながらなかった。現在入手できる接着材料及びシ
ステムは、例えば剥離強さ、耐薬品性、耐湿性、高温安
定性、特にZ軸方向での寸法安定性、適度な流動性、加
工前の室温貯蔵安定性及び加工性等の特性に関する要件
の一部を満たすが、通常は前記特性の1つ又はそれ以上
に関する1つ又はそれ以上の要件を満たすことはできな
い。
そのため、易使用性を保持しながら、厳しい環境条件
に適した特性の要件を総て満たす接着材料が必要とされ
ていた。
発明の概要 本発明の目的の1つは改良された接着材料(adhesive
material)を提供することにある。
本発明の特徴の1つは、電子回路構成材料の接着に使
用できる改良材料を提供(provide)することにある。
本発明の別の特徴は、2つの段階からなる反応シーケ
ンスを用いて接着材料を提供することにある。
本発明の別の特徴は、2段階反応シーケンスを用い、
第1反応段階で得られる中間接着材料が接着材料の特性
の劣化を伴わずに長時間貯蔵できるような接着材料を提
供することにある。
本発明の更に別の特徴は、アジリジン成分とポリエス
テル成分との間で第1反応を生起させ、且つアジリジン
/ポリエステル成分と少なくとも1種類のエポキシ成分
との間で第2反応を生起させることによって、改良され
た接着材料を提供することにある。尚、少なくとも1種
類のエポキシ成分は電子グレード(electronic grade)
樹脂である。
本発明の前記特徴及び他の特徴は、ヒドロキシル基を
末端基とするポリエステル成分とアジリジン硬化成分と
を室温で反応させ、得られたポリエステル/アジリジン
成分を少なくとも1種類、好ましくは2種類以上のエポ
キシ成分と反応させることによって達成される。エポキ
シ成分の1つはトリスメタンノボラックエポキシのよう
な電子グレード樹脂である。また、前記第2反応では温
度を250゜F〜400゜Fにする必要がある。反応温度をこの
ような高温にすれば、ポリエステル/アジリジン成分と
エポキシ成分との未反応中間混合物の保存寿命、即ち第
2反応段階を実施すると大きな接着性能を与えることが
できる期間が長くなる。この中間混合物は必要な時ま
で、剥離材(release substrate)で保護された支持体
(substrate)上に配置した状態、又は2つの剥離材の
間に配置した状態で貯蔵し得る。
本発明の特徴は以下の説明でより明らかにされよう。
発明の詳細 本発明の材料組成物は、少なくとも1種類、好ましく
は2種類以上のエポキシ成分を含む。このエポキシ成分
の1つは、例えばDow社からQuatrex 5010という商品名
で市販されているトリスメタンエポキシノボラックのよ
うな電子グレード樹脂類から選択しなければならない。
残りの任意的エポキシ成分としては、可撓性の「ビス−
エピ」タイプのもの、例えばCelanese Epi−Res 5132、
並びに硬質の「ノボラック」タイプのもの、例えばDow
D.E.N.438を使用する。本発明の材料組成物は更に、ヒ
ドロキシルを末端基としカルボン酸官能価が最小限であ
る高分子量ポリエステル成分、例えばDuPontの49002
と、アジリジン硬化成分、例えばCordova Chemical Co.
のXama 2ましくは7とを含む。
前述のごとき2段階硬化(反応)シーケンスでは、先
ずアジリジンをポリエステルの末端ヒドロキシル基と下
記のように反応させる。
前記式中、Rは高分子量ポリエステル成分を表し、X
はアジリジン成分の反復単位を表す。この反応は室温で
進行する。
第2反応は本発明独自のものであり、 とエポキシ成分の とを下記のように反応させることからなる。
前記式中、Yは単独の、又は下記の構造をもつビス−
エピエポキシ及び/又はノボラックエポキシと組合わせ
たトリスメタンエポキシを表す。
製造方法の実施例 下記の成分の混合物を調製する。
− DuPont 49002ベース樹脂からなるポリエステル樹脂
を固体含量17〜20%で90重量%の塩化メチレンと10重量
%のシクロヘキサノンとの溶媒混合物中に溶解したも
の; − 商品名Dow DEN 438で知られているエポキシノボラ
ックを固体含量85重量%でメチルエチルケトンに溶解し
たもの; − 商品名Dow Quatrex 5010として知られている電子グ
レードエポキシ樹脂を固体含量75%でメチルエチルケト
ンに溶解したもの; − 商品名Xama 7として知られている多官能性アジリジ
ン。
この混合物は、固体含量で80重量%のポリエステル成
分と、固体含量で10重量%のエポキシノボラックと、固
体含量で10重量%の電子グレードエポキシと、溶媒を含
む該混合物100重量部に対して0.25重量部のアジリジン
とを混合することによって形成する。この成分混合物は
下記の2つの方法のいずれかで調製できる。
方法1) ポリエステルとアジリジンとを一緒にして十
分に混合し、室温で30分以上静置してアジリジン/カル
ボン酸反応を生起させてから、エポキシを加える。
方法2) ポリエステル、エポキシ及びアジリジンを混
合せずに別個に容器内に入れ、総ての成分を導入した後
で十分に混和し、使用前に30分間以上静置してアジリジ
ン/カルボン酸反応を生起させる。
ポリイミドフィルム上に厚さ1milの乾燥コーティング
を形成すべく、リバースロールコーティング法を用いて
前記均質溶液を厚さ2milのポリイミド(例えばKapton)
フィルムに塗布する。このポリイミドフィルムを75フィ
ートの炉により25fpm(フィート/分)、212゜Fで乾燥
し、塗布機と貼合わせ機とを組合わせた操作ステーショ
ンで厚さ1milの剥離材と組合わせ、ロール状に巻き上げ
て、使用するまで室温で貯蔵する(あるいは用途に応じ
て、接着材料を任意の接着すべき面に使用できるよう
に、均質溶液を2つの剥離材の間に挟んで貯蔵する)。
前記ロールを複数の断片に切断し、剥離材を除去し、
コーティングを施した前記フィルムを1oz.の銅のシート
上に配置した。この複合構造体を、両面に高温剥離物質
を備えた2つの当て板の間に配置し、液圧プレスにより
温度375゜F、圧力250psiで1時間加圧した。得られた複
合積層構造体は、ANSIIPC−FC−232B及び241Bの方法で
テストした結果、表Iのような性質を示した。
他の実施例 1.接着剤混合物をポリイミド(積層)フィルムに塗布し
て、温度300゜F、圧力90〜100psiで一直線に箔をきせ
る。得られた構造体を150゜Fで2時間、275゜Fで2時間
且つ350゜Fで2時間硬化処理する。
2.剥離材に塗布し、別の剥離材と接合して、裏なしフィ
ルムを形成する。
本発明の接着剤組成物は、50〜90重量%のポリエステ
ルと90〜50重量%のエポキシとを含むカバーレイ(cove
rlay)及びボンドプライ(bond ply)接着コーティング
材料を構成する。この材料は、1種類、好ましくは2種
類のエポキシ成分からなる独自の潜在的熱反応性硬化メ
カニズムを有し、エポキシ成分のうち1つが必ずトリス
メタンエポキシノボラックのような電子グレード樹脂類
から選択され、残りのエポキシ成分がノボラック又はビ
ス−エピエポキシ類から選択される。また、ポリエステ
ルがヒドロキシル基を末端基とする高分子量ポリエステ
ルであり、0.2〜4.0の酸数(acid number)で決定され
るカルボン酸官能価を有する。本発明は、2段階反応シ
ーケンスによって硬化して、揮発性副生物を生じること
なく完全に架橋した網構造を形成し、フィルム対フィル
ム、ホイル対フィルム、ホイル対ホイル及びハードボー
ド対ハードボードの接合に使用できる高性能の積層用カ
バーレイ及びボンドプライ接着剤(adhesive)を提供す
る。本発明の接着材料は優れた可撓性を有すると共に、
接着強さ、はんだ接合(solder)耐性、耐湿性、耐薬品
性及びZ軸安定度が高く、続けて及び/又は時間をおい
て加工することもできる。また、第2段階の硬化処理を
高温で行うため、この硬化処理を行う前にコーティング
材料を長期間貯蔵することができる。このエポキシベー
スの接着材料は、連続的操作によって絶縁性フィルム又
は剥離材にコーティングし、その後の処理を行う前に室
温で無期限に貯蔵するか、又は種々のホイルもしくはフ
ィルムに一直線(in−line)に貼合わせて、揮発性副生
物の発生を伴わずに硬化処理することができるため、全
体的に従来のシステムより優れた性質を有し、更にZ軸
安定度が高いという利点も備える可撓性ボンドプライが
得られる。
本発明は、以上説明してきた好ましい実施態様には限
定されず、その範囲内で様々な変形が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 63/91 C08G 63/91 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 163/00 - 163/10 C09J 167/00 - 167/08 C08G 59/14 C08G 59/50 C08G 63/685 C08G 63/91

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)2個の末端アジリジン基を有するア
    ジリジン成分と末端ヒドロキシル基を有する少なくとも
    1種類のポリエステル化合物との反応生成物、及び
    (b)電子グレード樹脂エポキシ成分類から選択したエ
    ポキシ成分を含有する接着剤。
  2. 【請求項2】前記電子グレード樹脂エポキシ成分がトリ
    スメタンノボラックエポキシ成分である請求項1に記載
    の接着剤。
  3. 【請求項3】前記エポキシ成分が、ビス−エピエポキシ
    成分及びノボラックエポキシ成分から選択した少なくと
    も1種類の別のエポキシ成分も含む請求項1又は2に記
    載の接着剤。
  4. 【請求項4】前記反応生成物と前記エポキシ成分との組
    成物が加熱されていないことを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載の接着剤。
  5. 【請求項5】2個の末端アジリジン基を有するアジリジ
    ン成分と末端ヒドロキシル基を有する少なくとも1種類
    のポリエステル化合物とを反応させてアジリジン/ポリ
    エステル反応生成物を生成させ、前記アジリジン/ポリ
    エステル反応生成物と電子グレード樹脂エポキシ成分類
    から選択したエポキシ成分とを混合することより成る接
    着剤の製造方法。
  6. 【請求項6】前記電子グレード樹脂エポキシ成分がトリ
    スメタンノボラックエポキシ成分である請求項5に記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】前記エポキシ成分が、ビス−エピエポキシ
    成分及びノボラックエポキシ成分から選択した少なくと
    も1種類の別のエポキシ成分も含む請求項5又は6に記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】前記ポリエステル化合物の含有量が50〜90
    重量%であり、前記エポキシ成分の含有量が90〜50重量
    %である請求項5乃至7のいずれか1項に記載の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記アジリジン成分、前記ポリエステル化
    合物及び前記エポキシ成分が反応に先立って混合される
    ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載
    の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    接着剤を複数の製品の表面に適用し、前記反応生成物と
    前記エポキシ成分との間で反応を生起させることより成
    る複数の製品の接合方法。
  11. 【請求項11】前記製品がフィルム基材、ホイル基材及
    びハードボード基材より成る群から選択される請求項10
    に記載の接合方法。
  12. 【請求項12】前記反応生成物と前記エポキシ成分との
    間の反応を、両者の混合物を250゜F〜400゜Fの温度に加
    熱することにより生起させることを特徴とする請求項10
    又は11に記載の接合方法。
  13. 【請求項13】請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    接着剤を塗布した接着性コーティング面を有する少なく
    とも1つの剥離材を含む接着性コーティングの貯蔵手
    段。
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