JP2827465B2 - 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂フイルムの製造方法

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JP2827465B2 JP2173686A JP17368690A JP2827465B2 JP 2827465 B2 JP2827465 B2 JP 2827465B2 JP 2173686 A JP2173686 A JP 2173686A JP 17368690 A JP17368690 A JP 17368690A JP 2827465 B2 JP2827465 B2 JP 2827465B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱接着性を有する包装用フイルムや工業用フ
イルムを生産性を損なうことなく製造する方法に関する
ものである。
(従来の技術) 包装用、工業用フイルムとして低温熱接着性を備えた
延伸フイルムの需要が高い。一般に熱可塑性樹脂フイル
ムは力学的特性、耐熱性、透明性などの特性を向上させ
るために延伸する工程を経る。しかしながら相反する特
性として低温での熱接着性があり単層膜ではその効果が
得られないため、ベース層に熱接着層を積層することに
より機械的強さと熱接着性とを兼備したフイルムを得て
いる。積層の方法としては、コーティング、共押出し、
押出しラミネート等により形成することが行われてい
る。ところが寸法安定性を得るためには高温で熱処理し
結晶配向を固定する必要があるためベース層よりも低い
軟化点を有する熱接着性樹脂(シーラント)層がテンタ
ーの金属製クリップに粘着するという問題点がある。特
公昭59−1178号公報には延伸熱固定後に両端部を切断し
て得られる裁断屑が純粋な単一樹脂により構成されるた
め該裁断屑を回収利用できる複数のマニホールドを持つ
ダイを提案している。この方法は第2図に示されるよう
に最外層の熱接着層を全巾に拡大させず端部の露出部が
ベース層原料であるため、クリップの粘着防止にも利用
できる可能性がある。また特開平1−105721号公報には
ダイ前で複数の樹脂を合流する際に任意の層が端部にま
で及ばないようにしてダイ出口では実質的に第2図に示
される層分布を形成するための装置または方法が提案さ
れている。
(発明が解決しようとする課題) 従来技術の問題点としては第3図に示されるように端
部表面に熱接着層が回り込んだり、スキン層が極端に薄
くなるという現象が起きたり、または第4図に示される
ようにベース層が中央部に向かって延びるために熱接着
層が覆われてしまうという現象が挙げれる。これらの現
象はテンター内で熱接着層がクリップに粘着して巻き込
まれたり、逆に均一な熱接着層を得られずに格落ちする
割合が多くなったりする原因となる可能性があるが、上
記の現象を操業中に制御することは困難であった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記問題点を解決するため、少なくと
も片面に熱接着性樹脂層を持つ積層フイルムをテンター
法により延伸熱処理する製造方法において、全巾にわた
って均一に積層された熱接着層に対し実質的に把持され
る部分に熱接着層の軟化点よりも高い軟化点を有する非
粘着樹脂層が積層されてなることにより把持部での粘着
を防止することを特徴とする熱可塑性樹脂フイルムの製
造方法であって、全巾にわたって優れた厚み均一性を有
し、かつ生産性を損なうことのない熱接着性積層フイル
ムの製造方法を提供しようとするものである。
以下に本発明について更に詳しく説明する。
一般に熱可塑性樹脂フイルムは延伸、熱固定の工程を
経ることにより力学的特性、耐熱性、透明性、寸法安定
性などの特性を向上させることが行われている。従来よ
り同種樹脂の積層フイルムなどに代表されるように巾方
向両端部まで均一な厚み構成を有するフイルムの延伸に
は、クリップ粘着等の問題はなく、その製膜延伸方法は
公知技術となっている。本発明はこの技術を応用し全巾
にわたって均一に積層されたベース層と熱接着層に対
し、巾方向両端部に熱接着層を被覆する形で一定巾の非
粘着層を積層し、クリップに粘着しない積層フイルム
(第1図)を得るものである。
熱接着層の積層方法としてはいかなる方法によっても
よいが、例として挙げるならダイ前の合流アダプター内
で積層する方法、ダイ内で積層する方法、ダイ出口の未
延伸フイルムに押出ラミする方法、未延伸フイルムに別
のフイルムを粘着する方法などがあるが本発明はこれら
の方法に制限されないことはいうまでもない。
非粘着層の積層方法としてはいかなる方法によっても
よいが、例として挙げるならダイ前の合流アダプター内
で積層する方法、ダイ内で積層する方法、ダイ出口の未
延伸フイルムに押出ラミする方法、未延伸フイルムに別
のフイルムを貼着する方法などがあるが本発明はこれら
の方法に制限されないことはいうまでもない。
該非粘着層はクリップに粘着しないことを目的とする
ものであるからクリップの把持巾以上の巾と、把持され
た時に熱接着性樹脂まで侵されないだけの厚みを必要と
する。しかし必要以上に巾を広げたり、厚みを上げるこ
とは熱接着層と非粘着層の接着強度に悪影響を及ぼした
り、厚み分布の均一性を下げる可能性があるため好まし
くない。
尚、本発明に用いる熱可塑性樹脂積層フイルムのベー
ス層樹脂には、少なくとも横延伸、熱固定の工程を経て
包装用、工業用フイルムとして使用されるものであれば
いかなる樹脂でもよく、単層、積層のいずれにもこだわ
らないが例として挙げるなら、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロ
ピレン、脂肪族又は芳香族ポリアミドあるいはそれらの
共重合ポリマーや、それらと共重合ポリマーとのブレン
ドなどがある。
また少なくとも片側表面に形成する熱接着性層の樹脂
には低温での熱接着が可能な低融点の樹脂であればなん
でもよいが例として挙げるならポリエステル系、ポリプ
ロピレン系、ポリアミド系などがある。
上記ベース層および熱接着層からなる該積層フイルム
の巾方向両端部に積層される非粘着層は実質的な溶融軟
化点が、横延伸後、熱固定する際のテンタークリップの
表面温度よりも高い樹脂であることが必要であるため、
ベース層と同種の樹脂でもよくまた、他の高軟化点樹脂
でもよい。しかし延伸熱固定後に両端部を切断して得ら
れる裁断層を回収して再利用するためにはベース層と同
じ原料であることが望ましい。
また、本発明に用いるすべての熱可塑性樹脂中には、
有機、無機の微粒子、劣化防止剤、帯電防止剤などを含
んでもよい。
以下に本発明を実施例にてさらに詳しく説明する。
実施例1 高化式フローテスター(島津製作所製CFT−500A、予
熱温度285℃、予熱時間5分、荷重5kg、ノズル径1mm、
ノズル長10mm)により測定した見掛けの溶融粘度が1600
poise(100cm-1の時)であるポリエチレンテレフタレー
ト(融点:260℃)と、同様にして得られた見掛けの溶融
粘度が2000poise(同)である低結晶性共重合ポリエス
テル(融点:160℃)とを2台の押出機により溶融押出
(280〜290℃)してダイ前の合流アダプターにより積層
し、さらに同アダプター内において予め分流されたポリ
エチレンテレフタレートを巾方向両端部に積層後Tダイ
により製膜、急冷して第1図に示すような積層フイルム
を得た。この未延伸フイルムはベース層:熱接着層の比
が10:3であり、巾方向両端部のみに積層された非粘着層
の厚みは約40μ、非粘着層の幅はクリップの把持位置
(15〜20mm)よりもやや広く約25mmであった。このフイ
ルムを周速の異なるロールによって縦方向に3.6倍(温
度90℃)延伸し、引続いてテンターで横方向に4.0倍
(温度100℃)延伸した後、230℃で熱固定後、5%緩和
して延伸片面熱接着性フイルムを得た。得られたフイル
ムの厚みは15μであった。横延伸の際にクリップ粘着等
の問題はなく、また横延伸倍率の低い両端部を裁断する
ことにより中央部は熱接着層の厚み分布が均一な片面熱
接着性フイルムを得られた。
実施例2 ベース層として固有粘度2.0dl/g(135℃テトラリン溶
液使用)、融点168℃のアイソタクチックポリプロピレ
ンを用い、一方熱接着層として該ポリプロピレン65(重
量)%と融点128℃のポリブテン35(重量)%を混合し
た組成物を用いた。これらの組成物をそれぞれ2台の押
出機から溶融押出しし、熱接着層:ベース層:熱接着層
の厚み比が1:10:1である3層未延伸フイルムを得た。該
未延伸フイルムの巾方向両端部両面に巾30mm、厚さ50μ
のポリプロピレン製テープを重ね、該複合未延伸フイル
ムを130℃において縦方向に4倍延伸し、引き続いて横
方向に160℃で8倍延伸し次いで100℃で4%の緩和率を
与えながら熱固定し厚さ25μの2軸延伸両面熱接着性フ
イルムを得た。縦方向の延伸時に加熱されることでポリ
プロピレン製テープは熱接着層によく密着し、剥離など
の問題はなかった。また横延伸時にはクリップ粘着など
の問題はなく、横延伸倍率の低い両端部を裁断すること
により中央部の熱接着層の厚み分布が均一な両面熱接着
性フイルムを得た。
(発明の効果) 本発明法は、熱接着性フイルムの生産性の良好な製造
方法方法であり、極めて有用な事がわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により得られる多層フイルムの垂
直切断正面図、第2図は従来提案されている多層フイル
ムの垂直切断正面図、第3図および第4図は従来の問題
点を表す多層フイルムの垂直切断正面図である。 1:多層フイルム、2:ベース層 3:熱接着層、4:非粘着層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面に熱接着性樹脂層を持つ積
    層フイルムをテンター法により延伸熱処理する製造方法
    において、全巾にわたって均一に積層された熱接着層に
    対し実質的に把持される部分に熱接着層の軟化点よりも
    高い軟化点を有する非粘着樹脂層が積層されてなること
    により把持部での粘着を防止することを特徴とする熱可
    塑性樹脂フイルムの製造方法。
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