JPH02178016A - 液晶性ポリマーフイルム及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、熱溶融時に異方性溶融相を形成しるサーモト
ロピック液晶性ポリマー（以下液晶性ポリマーと言う）
からなるフィルムに関する。

更に詳しくは、従来の液晶性ポリマーフィルムの性能を
更に向上させた優れた物性を有する液晶性ポリマーフィ
ルムとその製造方法に関する。

（従来技術および問題点） 近年、各種のポリマーから高強度フィルム、高弾性フィ
ルム、柔軟性フィルム、接着性フィルム、透明性フィル
ム、導電性フィルム、遮光性フィルム、ガスバリアー性
フィルム、耐熱性フィルム、耐薬品性フィルム、それら
を複合したフィルムなどの各種のフィルムが開発され、
種々の用途に使い分けられている。

液晶性ポリマーは、機械的性質、寸法安定性、耐熱側、
化学的安定性、ガスバリアー性に優れ、かつ電気的性質
も良好であることから、種々の用途の要求性能を満足す
るフィルムの原料ポリマーとして注目され各方面で各種
の開発検討が行なわれている。しかし、フィルム成形に
おいては、特公昭６０−４２２８７号に液晶性ポリマー
の特徴である分子鎖の高度な配向性を利用して液晶性ポ
リマーをドラフトをかけながらフィルム状に成形して、
ついで分繊して高弾性のスプリットファイバーを得る方
法が示されているように液晶性ポリマーをフィルムとし
て利用するには、液晶性ポマーの分子鎖の高度な配向性
が災いしてフィルムの幅方向（以下ＴＤ力方向言う）の
強度が極端に弱くなるために、溶融押出し成形が非常に
困難である。

そして、上記液晶性ポリマーフィルムのＴＤ力方向強度
が極端に弱いと言う問題点を改善するための種々の方法
が検討されてきた。例えば、インフレーション法により
ブローアツプ比を大きくして二軸配向フィルムを得よう
とする方法（特開昭５６−４６７２８、特開昭６ｌ−１
０２２３４）、インレフ−ジョン方によりリングダイを
回転させてフィルムの引き取り方向と直角方向（以下Ｍ
Ｄ方向と言う）にせん断応力を作用させる方法（特開昭
５６−２１２７、特開昭６３−１７３６２０＞、Ｔダイ
の内部に加熱可能な数多の細隙を有する板状多孔体を内
股する方法（特開昭５８−５９８１８）、Ｔダイ方また
はインフレーション法で成形した異方性フィルムを積層
する方法（特開昭５２−１０９５７８、特開昭５８−３
１７１８、特開昭６１−８９８１６、特開昭６２−９５
２１３＞等がある。しかし、ＴＤ力方向外力によって容
易に分繊してフィブリル化しない機械的性質のバランス
したフィルムの工業所的に有用な製造法は確立されてい
ない。そして、良好な外観、厚み精度を持ち機械的性質
のバランスした実用に供するフィルムを、再現性よく工
業的に製造する方法は未だ完成されていない。

そして、本発明者らの実験によれば、Ｔダイ法またはイ
ンフレーション法で液晶性ポリマーの単層フィルムを成
形した場合１、分子構造が剛直で分子鎖間のからみあい
が少ないという特徴に起因して、高いせん断応力が作用
するダイ先端部に液晶性ポリマー溶融流体の表面層から
剥離して固化した物が堆積する、引き落し時の延伸によ
ってフィルム表面の高度に分子配向したスキン層がフィ
ブリル化して剥離すること、等が原因で成形したフィル
ムの表面がざらついて滑らかすることができないという
問題がでてきた。また、例えば、５０μｍ以下の薄いフ
ィルム成形しようとした場合に高倍率の延伸が必要にな
り、上記フィルム表面のスキン層が剥離する問題、高度
な分子配向によるフィルムのスプリットファイバー化す
る問題、が原因で５０μｍ以下の薄いフィルムの成形が
困難であることが明らかになってきた。

この様な問題点を改善する一つの方法として、三層共押
出しダイを用いて、中間層が液晶性ポリマー、外層が液
晶性ポリマーと非接着性の熱可塑性ポリマー（ポリカー
ボネート、ポリオレフィン）。

の２種３層構成でフィルムを成形した後、外装を剥離し
て中間層の液晶性ポリマーフィルムを取り出す特開昭６
３−３１７２９記載の方法を提案している。一般にマル
チマニホールドダイと呼ばれる多層押出しダイに含まれ
る上記特開昭６３−３１７２９記載の三層共押出しダイ
は、使用原料に合わせて専用の設計をすると各層の厚み
精度を高くしたフィルムを成形することができる。した
がって、上記特開昭６３−３１７２９記載の三層共押出
しダイで液晶性ポリマーフィルム表面が外装の熱可塑性
ポリマーで保護されているので、厚み精度が高く、外観
、表面の平たん性の良好な液晶性ポリマーフィルムが得
られる。

しかし、本発明者らの実験によれば、厚み精度が高く、
外観、表面の平たん性の良好な液晶性ポリマーフィルム
が得られるが、・液晶性ポリマーフィルムの欠点である
ＴＤ力方向強度は実用に耐える充分なものではない。な
ぜなら、上記特開昭６３−３１７２９記載の三層共押出
しダイでは、ダイ内で液晶性ポリマーは従来の単層押出
しダイのときと同様に流動時の高いせん断応力の作用で
高度に分子配向してから、外層の熱可塑性ポリマーと合
流するので、フィルムの異方性が強くなりＴＤ方向の強
度が弱くなる欠点は解決されていない。

本発明の目的は、厚み精度が高く、外観、表面の平たん
性の良好で、機械的性質のバランスした実用に供する液
晶性ポリマーフィルムを再現性よく経済的にかつ工業的
に製造法を確立することにある。

（発明の構成） 本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、フィードブロック
方式共押出し法を用いることにより前記目的を達成する
ことを見出し本発明にいたった。

すなわち、本発明は、フィードブロック方式共押出し成
形するサーモトロピック液晶性ポリマーを含む三層構成
のフィルムでおって、中間層が液晶性ポリマーであるこ
とを特徴とするフィルムである。

そして、三層構成のフィルムの外層を形勢するポリマー
が溶融成形可能な熱可塑性ポリマーでおる共押出し成形
した三層構成の液晶性ポリマー複合フィルム及び、外層
を形成する熱可塑性のポリマー層を剥離した液晶性ポリ
マーフィルムである。

また、プレエン力ブシレーション機構を用いて、押出し
機から押出された直後の液晶性ポリマーの外周を、押出
し機のアダプター部に続くフィードパイプ部において、
三層構成のフィルムの外層を形成する熱可塑性ポリマー
でおおってからフィードブロック部に送り共押出し成形
した三層構成の液晶性ポリマー複合フィルムである。

本発明に用いる液晶性ポリマーは、出願済み特許、特願
昭６３−２４３１６１号の９真上４行目から２９真下２
行目までに記載のポリマーを使うと良い。

本発明に用いる液晶性ポリマーと非接着性の熱可塑性ポ
リマーとは、該液晶性ポリマーと共押出し成形した時に
、溶融状態および冷却固化後に液晶性ポリマーフィルム
層から剥離することができるもので市って、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
エチレンテレフタレート、芳香族ポリエステル、ポリア
セタール、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリエーテルホン、ポリサルホン、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリフェニレンエーテルなどが挙げら
れる。

本発明に用いる液晶性ポリマーと接着性の熱可塑性ポリ
マーとは、該液晶性ポリマーと共押出し成形した時に、
溶融状態および冷却固化後にも液晶性ポリマーフィルム
層と接着しているものであって、例えば、カルボキシル
基変性ポリオレフィン、グリシジル基変性ポリオレフィ
ン、カルボキシル基変性エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、変性スチレン−ブタジェン共重合体、ポリウレ
タン、変性ポリエステルなどを用いることができる。

なお、ここでカルボキシル基変性とは、不飽和カルボン
酸またはその無水物（例、無水マレイン酸、アクリル酸
）で変性したことを意味する。

本発明のポリマーフィルムは、Ｔダイ法で成形されてお
り、中間層が液晶性ポリマー、外層が熱可塑性ポリマー
でおる三層構成のフィルムから得られるものである。Ｔ
ダイ法によるフィルム成形は、液晶性ポリマーなどの溶
融成形能を有するポリマーを押出し機より溶融押出しし
、押出し機に接続されたＴダイのスリットから溶融ポリ
マーをフィルム状に押出して成形する方法である。溶融
ポリマーは押出し成形にともないＭＯ方向に分子配向す
る。そして、液晶性ポリマーフィルムは分子配向により
異方性が大きくなり、分繊してスプリットファイバー化
したり、単層で成形した場合に高度に配向したフィルム
表面層（スキン層）が剥離してフィルム表面の外観、平
たん性が悪くなる。

この様な問題点の原因である高度な分子配向は、Ｔダイ
内での流動による高いせん断応力の作用によって起こる
ので、本発明においてはＴダイにはいる前段階に設置し
たフィードブロック部において、液晶性ポリマーを中間
層として外の熱可塑性ポリマーと積層することにより、
液晶性ポリマー層の両表面を保護した三層構成の溶融ポ
リマー流体の作製を行なう。フィードブロック部で積層
された溶融ポリマー流体は、Ｔダイに送られスリットか
らフィルム状に押出される。この場合、Ｔダイ内におい
て液晶性ポリマー層は外層の熱可塑性ポリマーに保護さ
れているので、流動による高いせん断応力が直接作用し
ない。したがって、液晶性ポリマーの分子配向が低くな
り、異方性が小さく、ＴＤ力方向強度が充分な液晶性ポ
リマーフィルムが得られる。ここで、フィードブロック
とは、米国のダウ社、イーガン社、クローレン遮光性層
等により市販されている共押出し多層フィルム製造装置
に用いられる溶融ポリマーを積層する装置のことである
。

また、フィードブロック方式共押出し法にプレエン力ブ
シレーション機構を併用すると、液晶性ポリマーの分子
配向をさらに低くすることができ、異方性が小さく、Ｔ
Ｄ力方向強度が充分な液晶性ポリマーフィルムが得られ
る。プレエンカプシレーション機構は、金属腐蝕性のあ
るポリマーまたは熱安定性の悪いポリマー、例えば、ポ
リ塩化ごニリデンなどを共押出し機からでてきた直後の
アダプター部において溶融した上記ポリマーの周囲を他
ポリマーで包み込んでからフィードブロックまたはＴダ
イに溶融ポリマーを送る機構である。

本発明においては、液晶性ポリマーが押出し機からでて
きた直後のアダプター部においてすでに該層相の熱可塑
性ポリマーに包み込まれるので、フィードブロック部に
送られる途中のフィードパイプ内の流動による液晶性ポ
リマーの分子配向を低くできるので、プレエン力ブシレ
ーション機構を用いない場合よりざらに異方性が小さく
、ＴＤ力方向強度が充分な液晶性ポリマーフィルムが得
られる。

本発明の三層構成のフィルムの２つの外層を形成する熱
可塑性ポリマーは、同一であってもよいし異なってもが
まはない。また、２つの外層を形成する熱可塑性ポリマ
ーは、中間層の液晶性ポリマーと接着性であってもよい
し非接着性でもよい。

つまり、２つの外層を形成する熱可塑性ポリマーは、目
的に応じて自由に選択し、組み合せることができる。

本発明の三層構成のフィルムの厚みは、特に限定するも
のではないが、好ましくは１０μｍ〜１０００μｍであ
る。そして、各層の厚みの比率は、目的に応じて自由に
選択することができる。　したがって、前記フィードブ
ロック方式共押出しダイを用いる特開昭６３−３１７２
９記載の方法と同様にフィルムの外観、表面の平たん性
が良好であり、更に異方性が小さく、ＴＤ力方向強度が
充分な機械的性質のバランスした実用に供する液晶性ボ
リマーフイルム工業的製造が可能になった。

以下に、添附図にもとずいて本発明のフィルムの製造法
を説明する。

第１図は、本発明のフィルム製造時に使用する装置とフ
ローの一実施態例を示すものであり、フィードブロック
以後の工程を、示している。この例では、３台の押出し
機を用いて、それぞれの押出し機から液晶性ポリマー、
液晶性ポリマーと接着性のある熱可塑性ポリマー、液晶
性ポリマーと接着性のない熱可塑性ポリマーを押出すこ
とにより、３種のポリマーからなる液晶性ポリマーを中
間層とした三層構成のフィルムを成形する場合を示して
いる。Ａの押出し機（図示せず）から液晶性ポリマーと
接着性のある熱可塑性ポリマー（ポリマーＡ）を押出し
、Ｂの押出し機（図示せず）から液晶性ポリマー（ＬＣ
Ｐ）を押出し、Ｃの押出し機（図示せず）から液晶性ポ
リマーと接着性のない熱可塑性ポリマー（ポリマーＣ）
を押出し、各ポリマーをフィードパイプＡ、Ｂ、Ｃ内を
流動させてフィードブロックに導く。フィードパイプＡ
、Ｂ、Ｃから続くフィードブロック内の３つの流路の合
流点において、ＬＣＰを中間層にして、ポリマーＡ、ポ
リマーＣと積層して三層構成にする。

三層構成の溶融ポリマーをフィードブロックに接続され
たシングルマニホールドのＴダイに導いて、フィルム状
に押出す。次に、冷却ロールを通過させた後に、ポリマ
ーＣからなる外層を三層構成のフィルムから剥離して、
二層構成の接着層を有する液晶性ポリマーフィルムを巻
きとる。

本発明のフィルムの製造法において、液晶性ポリマー等
の押出し温度は、該ポリマーのに軟化点以上の温度であ
る。例えば、液晶性ポリマーの場合２００℃〜４００℃
、好ましくは、２４０℃〜３４０’Ｃの温度で押出す。

なお、ここで、軟化点とは、液晶性ポリマー等の溶融流
動可能な最低温度である。そして、液晶性ポリマーと共
押出しする時の外層を形成する熱可塑性ポリマーの押出
し温度は、液晶性ポリマーの押出し温度マイナス５０℃
より高温である方が好ましい。更に好ましい押出し温度
は、液晶性ポリマーの押出し温度プラスマイナス５０℃
の範囲である。また、冷却ロールの温度、フィルムの引
き取り速度等の成形条件は、目的に応じて自由に設定す
ることができる。

（発明の効果） 本発明のフィードブロック方式共押出し法を用いること
により、外観、表面の平たん性が良好で、機械的性質の
バランスした実用に供する本発明の液晶性ポリマーフィ
ルムを経済的にかつ工業的に得ることができる。

〈実施例） フィルムの製造装置として、第１図に示す装置を用いた
。液晶性ポリマー（ポリプラスチックス（株）製、商品
名ベクトラＡ９００）のペレットを予め１５０’Ｃの温
度で８時間乾燥し、押出し機Ｂから２９０’Ｃで押出し
た。外層を形成するポリマーとして、液晶性ポリマーと
接着性のめる熱可塑性ポリマーであるポリマーＡ（日本
石油化学（株）製度性ポリオレフィン、商品名レクスパ
ールＪ４４５０ＡＫ＞　、液晶性ポリマーと接着性のな
い熱可塑性ポリマーであるポリマーＣ（宇部興産（株）
製ポリプロピレン、商品名ＵＢＥポリプロＴＦ９０５）
を、それぞれ押出しＩＡから２６０℃、押出し機Ｃから
２６０℃で押出した。そして、液晶性ポリマーを中間層
とした三層構成のフィルムをＴダイから押出し、ポリマ
ーＣの形成する外層を剥離した後５ｍ／分の速度で引き
取った。

ポリマーＡ層、液晶性ポリマー層、ポリマーＣ層の各層
の厚みは、それぞれ１５μｍ、３０μｍ、１５μｍであ
った。得られた液晶、性ポリマー複合フィルムのＭＯ力
方向ＴＤ力方向引張強度は、それぞれ４２００ｋｇ／ｃ
ｍ２．１４００ｋｇ／Ｃｍ２であり、耐引き裂き性が優
れているとともに、外観、表面の平たん性が良好なもの
であった。また、その複合フィルムは、ポリマーＡの形
成する接着層を有しており、複合フィルム２枚を重ねて
１５０℃でホットメルト接着することにより、袋状にで
きるし、他材料フィルム（アルミ泊、ポリプロピレンフ
ィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルムなど
）と積層した複合フィルムを得ることもできる。

実施例２ フィルムの製造装置として、第１図に示す装置と略々同
様の装置で、三層構成のフィルム２つの外層フィルム剥
離出来る装置を用いた。液晶性ポリマー（ポリプラスチ
ックス（株）製、商品名ベクトラＡ９００）のペレット
を予め１５０’Ｃの温度で８時間乾燥し、押出し機Ｂか
ら２９０℃で押出した。外層を形成するポリマーとして
、液晶性ポリマーと接着性のない熱可塑性ポリマー（宇
部興産（株）製ポリプロピレン、商品名ＵＢＥポリプロ
ＴＦ９０５）を、押出しｍＡと押出し機Ｃから２６０℃
で押出した。そして、液晶性ポリマーを中間層とした三
層構成のフィルムをＴダイから押出し、２つの外層を剥
離した後５ｍ／分の速度で引き取った。外層、液晶性ポ
リマー、外層の各層の厚みは、それぞれ１５μｍ、３０
μｍ１１５μｍであった。得られた液晶性ポリマーフィ
ルムのＭＤ方向の引張強度は、それぞれ４１００ｋ（Ｊ
／ｃｍ　１４００ｋｇ／ｃｍ２でおり、耐引き裂き性が
優れているとともに、外観、表面の平たん性が良好なも
のであった。

実施例３ フィルムの製造装置として、第１図に示す装置とほぼ同
様の装置で、プレエン力ブシレーション機構を有してい
て、三層構成のフィルムの２つの外層フィルム剥離でき
る装置を用いた。液晶性ポリマー（ポリプラスチックス
（株）製、商品名へクトラＡ９００）のペレットを予め
１５０’Ｃの温度で８時間乾燥し、押出し機から２９０
℃で押出した。外層を形成するポリマーとして、液晶性
ポリマーと接着性のない熱可塑性ポマー（宇部興産（株
）製ポリプロピレン、商品名ＵＢＥボリプロＴＥ９０５
）を押出し機Ａと押出し機Ｃから２６０℃で押出した。

プレエン力ブシレーション機構を用いて押出しＩＩＡか
ら押出されたポリマーの一部を押出し機Ｂのアダプター
部に送り、押出し機Ｂから押出された液晶性ポリマーの
外周部を囲むようにした。そして、液晶性ポリマーを中
間層とした三層構成のフィルムをＴダイから押出し、２
つの外層を剥離した後５ｍ／分の速度で引き取った。外
層、液晶性ポリマー、外層の各層の厚みは、それぞれ１
５μｍ、３０μｍ、１５μｍであった。

得られた液晶性ポリマーフィルムのＭＤ力方向引張強度
は、それぞれ４０００ｋｃ＋／ｃｍ２．１７００ｋ（Ｊ
／ｃｍ２であり、耐引き裂き性が優れているとともに、
外観、表面の平たん性が良好なものであった。

比較例１ フィルムの製造装置として、三層共押出し用のマルチマ
ニホールドタイプ下ダイを使用し、三層構成のフィルム
２つの外層フィルム剥離できる装置を用いた。液晶性ポ
リマー（ポリフラスチックス（株）製、商品名ベクトラ
Ａ９００）のペレットを予め１５０℃の温度で８時間乾
燥し、押出し機Ｂから２９０℃で押出した。外層を形成
するポリマーとして、液晶性ポリマーと接着性のない熱
可塑性ポリマー（宇部興産（株）製ポリプロピレン、商
品名ＵＳＥポリプロＴＥ９０５）を押出し機Ａと押出し
機Ｃから２６０℃で押出した。

そして、液晶性ポリマーを中間層とした三層構成のフィ
ルムをＴダイから押出し、２つの外層を剥離した後５ｍ
／分の速度で引き取った。外層、液晶性ポリマー、外層
の各層の厚みは、それぞれ１５μｍ、３０μｍ、１５μ
ｍであった。得られた液晶性ポリマーフィルムの外観、
表面の平たん性が良好であるが、ＭＤ力方向ＴＤ力方向
引張強度は、それぞれ４１００ｋｇ／Ｃｍ２．４００ｋ
ｇ／Ｃｍ２であり、耐引き裂き性が劣っているものであ
った。

比較例２ フィルムの製造装置として。Ｔダイ方単層フィルム押出
し装置を用いた。液晶性ポリマー（ポリフラスチックス
（株）製、商品名ベクトラＡ９００）のペレットを予め
１５０℃の温度で８時間乾燥し、押出しＩＬＬＳから２
９０”Ｃで押出した。そして、５ｍ／分の速度で引き取
った。液晶性ポリマーフィルムの厚みは、３０μｍであ
った。得られた液晶性ポリマーフィルムの表面はざらつ
いており、ＭＤ力方向ＴＤ力方向引張強度は、４１００
ｋｇ／Ｃｍ２．１２０ｋｇ／ｃｍ２の耐引き裂き性が劣
っているものであった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のフィルム製造時に使用する装置とフロ
ーの一実施例を示す説明図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　フィードブロック方式共押出し多層フィルム製造装
   置を用いて、単層ダイから押出し成形するサーモトロピ
   ック液晶性ポリマーを含む三層構成のフィルムであって
   、中間層がサーモトロピック液晶性ポリマーであること
   を特徴とする液晶性ポリマーフィルム。 ２　三層構成のフィルムの外層を形成するポリマーが溶
   融成形可能な熱可塑性のポリマーである特許請求の範囲
   第１項記載の液晶性ポリマーフィルム。 ３　プレエンカプシレーシヨン機構を用いて、押出し機
   から押出された直後の液晶性ポリマーの外周を、押出し
   機のアダプター部に続くフィードパイプ部において、三
   層構成のフィルムの外層を形成する熱可塑性ポリマーで
   おおってからフィードブロック部に送ることを特徴とす
   る液晶性ポリマーフィルムの製造方法。