JP2825812B2 - 積層セラミック体の製造方法 - Google Patents

積層セラミック体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、銅または銅を主成分とする合金を内部電極
として用いる積層セラミックコンデンサやセラミック多
層基板等の積層セラミック体の製造方法に関するもので
ある。
従来の技術 従来積層セラミック体は、セラミックグリーンシート
と内部電極ペーストを用い、所定の内部電極構造を有す
る積層体を形成し、次にこの積層体の有機バインダー成
分を酸化性雰囲気中にて除去し、その後前記積層体を還
元処理した後焼成して製造していた。
また内部電極ペーストは、金属銅または銅合金の粉末
もしくはCuOと、有機バインダー等とを混合したもので
あった。
発明が解決しようとする課題 内部電極ペーストの出発原料に金属銅及び銅合金粉末
を用いた場合、有機バインダー成分の除去(以下、単に
バインダーアウトと記す)の際に、内部電極材料の酸化
やこの際生じる体積膨張によりクラックが発生したり、
高周波における誘電損失が増大するという問題点を有し
ていた。
一方出発原料にCuOを用いた場合には、バインダーア
ウト時にクラックの発生はないが、その後の還元処理、
焼成工程において、CuOを金属銅に還元する際に大きな
体積収縮を生じ、クラックが発生したりセラミック層と
内部電極層との間に空洞が生じるいわゆるデラミネーシ
ョンが発生するという問題点を有していた。
このような現象は、高密度及び高容量化等のために積
層数の多い積層セラミック体ほど顕著に見られる。
そこで本発明は、積層後、酸化性雰囲気にてバインダ
ーアウトが可能でしかも、その後の還元処理や焼成工程
においてクラック等の構造欠陥のない、信頼性に優れた
積層セラミック体を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の積層セラミック体
の製造方法は、セラミックグリーンシートと内部電極ペ
ーストとを用いて所定の内部電極構造を有する積層体を
形成する第1の工程と、次に前記積層体の有機物成分を
酸化性雰囲気中にて除去する第2の工程と、次いで前記
内部電極を還元処理する第3の工程と、その後前記積層
体を前記内部電極が酸化されずかつ前記セラミックグリ
ーンシートが還元されない雰囲気にて焼成する第4の工
程とを備え、前記第1の工程における内部電極ペースト
は、平均粒子径0.1〜10μmのCu及びCuOからなる混合物
を含有するとともに、Cuの含有量が前記混合物の10〜70
wt%であり、前記混合物に対し0.5〜10wt%の有機バイ
ンダー、さらに溶剤を含有したものであることを特徴と
するものである。
作用 この方法によるとCuOは金属銅のように、酸化による
大きな体積膨張が生じないため、内部電極ペーストの出
発原料としてCuO及びCuの混合物を用いる場合とCuを単
独で用いる場合とを比較するとCuとCuOの混合物を用い
る方が、第2の工程において積層体にクラックが発生す
るのを防止することができる。
また第2の工程において積層体中の有機物成分を完全
に除去することにより、積層体中のカーボンの残留を防
止できるので、第4の工程においてセラミック層の還元
による絶縁抵抗および焼成密度の低下を防止することが
できる。
さらに第2の工程において、内部電極ペースト中の酸
化されやすいCuがCuOに変化した後、第3の工程におい
てCuOをCuに還元し、第4の工程において、積層体を内
部電極層が酸化されずかつセラミック層が還元されない
雰囲気にて焼成することにより、セラミック層が緻密で
絶縁抵抗が高く、所望の特性を有するとともに、酸化物
の介在がなくかつ導電性が良好な完全な金属銅を内部電
極層とする積層セラミック体が得られる。
さらにまた内部電極ペーストの出発原料としてCuO及
びCuの混合物を用いた場合とCuOを単独で用いた場合と
を比較すると、CuO及びCuの混合物を用いた場合の方
が、内部電極ペーストの単位体積当たりの金属含有量が
高いため、第3の工程における体積収縮が小さく、第4
の工程における積層体にクラックやデラミネーションの
発生を防止することができる。
実施例 以下本発明の積層セラミック体の一例として、積層セ
ラミックコンデンサについて説明する。
(実施例1) 誘電体セラミック粉末として次に示す組成式で表され
る材料を用いた。
(Pb1.00Ca0.025)(Mg1/3Nb2/30.70Ti0.25 (Ni1/21/20.053.025 誘電体セラミック粉末は通常のセラミック製造方法に
従い製造した。仮焼条件は800℃、2時間とした。粉砕
した仮焼粉末に対し有機バインダーとして5wt%のポリ
ビニルブチラール樹脂、可塑剤として3wt%のジブチル
フタレート、50wt%の溶剤を添加しボールミルにて混合
し、ドクターブレードを用い、厚さ35μmのセラミック
グリーンシートを作製した。内部電極ペーストとして
は、それぞれ0.07μm,1.2μm,9.3μm,12μmの4種類の
平均粒子径を持つCuO、また0.05μm,0.5μm,10μm,15μ
mの4種類の平均粒子径を持つ銅及び平均粒子径1.0μ
mのCu2Oを出発原料として用いた。この銅、Cu2O,CuOま
たはCuとCuOの混合物において、Cu含有量が5wt%,10wt
%,50wt%,70wt%,80wt%の混合物に対し、0.3wt%,0.5
wt%,2.5wt%,10wt%,15wt%のエチルセルロースと、45
wt%のテレピン油を溶剤として添加し、三本ロールで混
練し、内部電極ペーストとした。次にこの内部電極ペー
ストを用いてスクリーン印刷法で、セラミックグリーン
シート上に内部電極パターンを印刷した。この時の印刷
厚みは12〜18μmであった。これを内部電極が左右交互
に引き出されるように積層し、切断した。
このようにして作製した積層体を、磁器ボート内に粗
粒ジルコニアを敷き、その上に載せ空気中で昇温速度12
℃/hrにて600℃まで昇温し、600℃にて5時間保持して
バインダーアウトした。
第1図に示すように、バインダーアウトした積層体試
料14を載せた磁器ボート12を、管状炉中の内径50mmの炉
心管11の内部に入れ、20℃、3wt%のアンモニア水15を
バブリングした窒素ガスを毎分1リットル流し、450℃
で8時間保持し、内部電極を還元した。
第2図に焼成時の積層体を入れるマグネシア磁器容器
の断面を示す。また、第3図に焼成炉炉心管の断面をそ
れぞれ示す。マグネシア磁器容器21内には、上述の仮焼
粉22を体積の1/3程度敷き詰めた上に200メッシュのZrO2
粉23を約1mm敷き、その上に内部電極を還元処理した積
層体25を置いた。マグネシア磁器容器21の蓋24をし、管
状電気炉の炉心管26内に挿入し、炉心管26内をロータリ
ーポンプで脱気した後、N2−H2混合ガスで置換し、酸素
分圧が1×10-8となるようにN2とH2ガスの混合比を調節
しながら混合ガスを流し、980℃まで400℃/hrで昇温
し、2時間保持後400℃/hrで降温した。炉心管26内のPO
2は、挿入した安定化ジルコニア酸素センサー27の大気
側と炉内部側に構成した白金電極から引き出した電極間
の電圧E(V)を用いて次式から求めた。
PO2=0.2・exp(4FE/RT) ここで、Fはファラデー定数96489クーロン、Rはガ
ス定数8.3144J/deg・mol、Tは絶対温度である。
積層セラミックコンデンサの外形は、2.8×1.4×0.9m
mで、有効電極面積は一層当たり1.3125mm2(1.75×0.75
mm)、内部電極層の厚みは3.0〜4.0μm、セラミック層
は一層当たり25.0μmで有効層数は30層、無効層は上下
に7層ずつ設けた。このようにして得られた積層セラミ
ックコンデンサに外部電極として、In−Ga合金を塗布
し、室温における容量、tanδを1Vの交流電圧を印加
し、1kHzの周波数で測定した。また、抵抗率は50V/mmの
電圧を印加後1分値から求めた。
第1表及び第2表に容量、tanδ、抵抗値、及び得ら
れた積層セラミックコンデンサの構造欠陥や製造工程中
に発生した問題点を備考欄に示した。
第1表及び第2表から明らかなように、出発原料とし
てはバインダーアウト時のクラックや還元処理時及び焼
成時のデラミネーションの発生を防止するために、Cu含
有量が10〜70wt%のCuOとCuとの混合物を用いることが
好ましい。また、その平均粒子径としては、0.1〜10μ
mが好ましいことがわかる。すなわち、0.1μmより小
さい場合には、内部電極ペースト印刷時のパッキングが
十分でなく塗膜の密度が低く、還元処理後クラックが発
生したり、焼成時にデラミネーションが発生することと
なる。一方、10μmより大きい場合には、バインダーア
ウト時にCuOへの酸化による体積膨張によりクラックが
発生する。
有機バインダーの添加量としては、CuOとCuとの混合
物に対し、0.5〜10wt%が最適であると思われる。有機
バインダーの添加量が0.5wt%未満では、内部電極ペー
ストとしてのチクソ性が低下し、印刷時に滲みが発生
し、好ましくない。一方10wt%より多いとバインダーア
ウト時に有機バインダーの分解により発生する多量の分
解ガスにより、クラックが発生し好ましくない。
ところで、実施例1では有機バインダーとしてエチル
セルロースを用いたが、アクリル樹脂等の他の有機バイ
ンダーを用いてもよい。
(実施例2) 誘電体セラミック材料、及びそのシート化については
実施例1と同様の方法を用いた。
内部電極ペーストとしては、平均粒子径1.0μmのCuO
及び平均粒子径0.5μmのCuを1:1に混合したものを出発
原料に用い、この混合物に対し、0.5〜60wt%の無機成
分(第3表に示すような誘電体セラミック材料と同一ま
たはこれを構成する元素もしくはその化合物)、さらに
このCuO、Cu及び無機成分に対し、2.5wt%のエチルセル
ロースと5wt%のテレピン油を溶剤として添加して、三
本ロールで混練し、内部電極ペーストとした。そしてス
クリーン印刷法を用いてセラミックグリーンシート上に
内部電極パターンを印刷した。これを内部電極が左右交
互に引き出されるように積層し、切断した。
また、このとき有効層数が30層及び60層の試料を作製
した。
このようにして作製した積層体を、実施例1と同様に
して還元処理及び焼成を行い積層セラミックコンデンサ
を作製し、In−Ga合金を外部電極として塗布した。この
試料について室温における容量、tanδを1Vの交流電圧
を印加し1kHzの周波数で測定した。また、抵抗率は50V/
mmの電圧を印加後1分値から求めた。
第3表に容量、tanδ,抵抗値及び得られた積層セラ
ミックコンデンサの構造欠陥や製造工程中に発生した問
題点を備考欄に示した。
第3表から明らかなように、誘電体セラミック材料と
同一またはこれを構成する元素もしくはその化合物を1
〜50wt%添加することにより、積層数を増加させても内
部電極層とセラミック層との接着強度が向上し、還元処
理後のクラックや焼成後のデラミネーションのない良好
な積層セラミックコンデンサが得られる。ここで、無機
成分の添加量を1wt%未満にすると、接着強度の向上が
不十分で積層数を60層といったような多積層の場合、バ
インダーアウト後の還元処理により、CuOが金属銅に還
元される際の体積収縮が大きくなり、クラックが発生し
たりする。一方、無機成分の添加量が50wt%を越えると
内部電極層が網目状になったり、内部電極としての連続
性が低下し、内部電極としての機能を果たさなくなり好
ましくない。
なお、本実施例では誘電体セラミック材料と同一また
はこれを構成する元素もしくはその化合物を添加した場
合についてのみ示したが、セラミック材料と親和性のあ
るホウケイ酸亜鉛ガラス等のガラスフリットを無機成分
として添加しても同様の効果が得られる。
(実施例3) 誘電体セラミックとして次に示す組成式で表される材
料を用いた。
(Pb0.5Ca0.5)(Mg1/3Nb2/30.90 (Ni1/21/20.10O3 シート化については実施例1及び実施例2と同様の方
法を用いた。
内部電極ペーストとしては、平均粒子径1.0μmのCu
及び平均粒子径0.5μmのCuを1:1に混合したものを出発
原料に用い、銅と合金を形成する金属として平均粒子径
1.0μmのNiをCuO及びCuの混合物に対し40wt%添加し
た。次にこのCu,CuO及びNiに対し2.5wt%のエチルセル
ロースと45wt%のテレピン油を溶剤として添加して、三
本ロールで混練し、内部電極ペーストとした。そしてス
クリーン印刷法を用いセラミックグリーンシート上に内
部電極パターンを印刷した。これを内部電極が左右交互
に引き出されるように積層し、切断した。また、この時
の有効層数は20層とした。
次に、この積層体を実施例1及び2と同様にして還元
処理した後、1150℃にて酸素分圧が1×10-6となるよう
な条件にて焼成した。
一方比較例としてNiを含まない内部電極ペーストを作
製し、上記と同様にして積層セラミックコンデンサを作
製した。
このようにして得られた積層セラミックコンデンサ
に、In−Ga合金を外部電極として塗布した。この試料に
ついて室温における容量、tanδを1V交流電圧を印加し1
kHzの周波数で測定した。
その結果、Niを含有した内部電極ペーストを用いた試
料においては、容量が1.2nFでtanδが20×10-4と良好な
結果が得られた。一方比較例としてNiを含有しない内部
電極ペーストを用いた試料では、容量が得られなかっ
た。このことは、焼成温度が1150℃と高く、Niを含有し
ない場合には、銅の融点1083℃を越えるため、焼成中に
銅が溶融し、この際の表面張力により銅が粒状となり、
内部電極としての機能を失うため、容量が得られなくな
ったと考えられる。一方、Niを含有した内部電極ペース
トを用いた場合には、この合金の融点が1150℃を越える
ため、焼成中に溶融することなく内部電極が焼成し、良
好な内部電極を持つ積層セラミックコンデンサが得られ
ることとなる。
なお、本実施例では金属Niを用いたが、その他の化合
物の形で用いても同様の効果が得られる。
また、その他の銅と合金を形成する金属もしくはその
化合物を添加することにより、内部電極材料の融点や導
電性等の特性を制御することができる。
さらに実施例2で示したように積層数の多い積層セラ
ミック体において、内部電極層とセラミック層との接着
強度を改善する目的で添加した無機成分を、銅と合金を
形成する金属もしくはその化合物と同時に添加すること
により、積層数の多い積層セラミック体に適した内部電
極ペーストが得られる。
以上三つの実施例より明らかなように、平均粒子径0.
1〜10μmのCuO及びCuからなる混合物において、Cu含有
量が10〜70wt%である混合物を用い、この混合物に対し
0.5〜10wt%の有機バインダー及び溶剤を添加した内部
電極ペーストもしくは、銅と合金を作る金属元素または
これを含む化合物を無機成分として、CuO及びCuの混合
物に対して1〜50wt%添加したものに対し、0.5〜10wt
%の有機バインダー、さらに溶剤を含有する内部電極ペ
ーストを用いることにより、構造欠陥のない良好な積層
セラミック体が得られることとなる。
なお、実施例1〜3では積層セラミック体として積層
セラミックコンデンサに限って説明したが、セラミック
多層基板やセラミック積層アクチュエータ等の他の積層
セラミック体においても同様の効果が得られることは言
うまでもない。
発明の効果 以上本発明によると、CuOは金属銅のように、酸化に
よる大きな体積膨張が生じないため、内部電極ペースト
の出発原料としてCuO及びCuの混合物を用いる場合とCu
を単独で用いる場合とを比較するとCuとCuOの混合物を
用いる方が、第2の工程において積層体にクラックが発
生するのを防止することができる。
また第2の工程において積層体中の有機物成分を完全
に除去することにより、積層体中のカーボンの残留を防
止できるので、第4の工程においてセラミック層の還元
による絶縁抵抗および焼成密度の低下を防止することが
できる。
さらに第2の工程において、内部電極ペースト中の酸
化されやすいCuがCuOに変化した後、第2の工程におい
てCuOをCuに還元し、第4の工程において、積層体を内
部電極層が酸化されずかつセラミック層が還元されない
雰囲気にて焼成することにより、セラミック層が緻密で
絶縁抵抗が高く、所望の特性を有するとともに、酸化物
の介在がなくかつ導電性が良好な完全な金属銅を内部電
極層とする積層セラミック体が得られる。
さらにまた内部電極ペーストの出発原料としてCuO及
びCuの混合物を用いた場合とCuOを単独で用いた場合と
を比較すると、CuO及びCuの混合物を用いた場合の方
が、内部電極ペーストの単位体積当たりの金属含有量が
高いため、第3の工程における体積収縮が小さく、第4
の工程における積層体にクラックやデラミネーションが
発生するのを防止することができる。
このようにクラックやデラミネーションなどの構造欠
陥の発生しない、信頼性に優れた積層セラミック体を得
ることができる。またこの積層セラミック体により、電
子部品の高性能化と高密度実装が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による内部電極の還元装置を
示す断面図、第2図は焼成時のマグネシア容器を示す断
面図、第3図は焼成炉の炉心管を示す断面図である。 14……積層体試料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加賀田 博司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 加藤 純一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 三原 敏弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−263894(JP,A) 特開 昭64−81106(JP,A) 特開 昭62−247589(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックグリーンシートと内部電極ペー
    ストとを用いて所定の内部電極構造を有する積層体を形
    成する第1の工程と、次に前記積層体の有機物成分を酸
    化性雰囲気中にて除去する第2の工程と、次いで前記内
    部電極を還元処理する第3の工程と、その後前記積層体
    を前記内部電極が酸化されずかつ前記セラミックグリー
    ンシートが還元されない雰囲気にて焼成する第4の工程
    とを備え、前記第1の工程における内部電極ペースト
    は、平均粒子径0.1〜10μmのCu及びCuOからなる混合物
    を含有するとともに、Cuの含有量が前記混合物の10〜70
    wt%であり、前記混合物に対し0.5〜10wt%の有機バイ
    ンダー、さらに溶剤を含有したものであることを特徴と
    する積層セラミック体の製造方法。
  2. 【請求項2】セラミックグリーンシートと内部電極ペー
    ストとを用いて所定の内部電極構造を有する積層体を形
    成する第1の工程と、次に前記積層体の有機物成分を酸
    化性雰囲気中にて除去する第2の工程と、次いで前記内
    部電極を還元処理する第3の工程と、その後前記積層体
    を前記内部電極が酸化されずかつ前記セラミックグリー
    ンシートが還元されない雰囲気にて焼成する第4の工程
    とを備え、前記第1の工程における内部電極ペースト
    は、平均粒子径0.1〜10μmのCu及びCuOからなる混合物
    を含有するとともに、Cuの含有量が前記混合物の10〜70
    wt%であり、前記混合物に対し1〜50wt%の無機成分を
    含有し、前記混合物と前記無機成分との総量に対し0.5
    〜10wt%の有機バインダー、さらに溶剤を含有したもの
    であることを特徴とする積層セラミック体の製造方法。
  3. 【請求項3】内部電極ペーストに添加される無機成分
    は、セラミックグリーンシートに用いるセラミック材料
    と同一またはこの構成元素もしくはその化合物であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の積層セラミック体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】内部電極ペーストに添加される無機成分
    は、銅と合金を形成する元素もしくはその化合物である
    ことを特徴とする請求項2に記載の積層セラミック体の
    製造方法。
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