JP5772255B2 - 積層電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、積層電子部品に関する。さらに詳しくは、内部電極層と誘電体層との密着性を向上させた積層電子部品に関する。
積層電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサは、小型、高性能、高信頼性の電子部品として広く利用されており、電気機器および電子機器の中で使用される個数も多数にのぼる。近年、機器の小型かつ高性能化に伴い、積層電子部品に対する更なる小型化、高性能化、高信頼性化への要求はますます厳しくなっている。
このような要求に対し、たとえば、特許文献1には、誘電体層と内部導体層とを有し、誘電体層と内部導体層との界面に酸化ニッケル層が存在する積層セラミックコンデンサ等の電子部品が記載されている。このコンデンサによれば、クラックやデラミネーションの発生を防止できる旨が記載されている。
しかしながら、特許文献1では、酸化ニッケル層は内部電極層の全面を覆うように形成されているため、静電容量が極端に低下すると考えられる。その結果、コンデンサとしての性能が得られないという問題があった。
特開2004−80048号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、静電容量の低下を抑制しつつ、誘電体層と電極層との密着性を向上させてクラック等を防止できる積層電子部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層電子部品は、
誘電体層と、Niが主成分である電極層と、が交互に積層された素子本体を有する積層電子部品であって、
前記素子本体は、Niの酸化物を主成分とする第1相と、Ni以外の金属の酸化物を主成分とする第2相と、を有し、
前記素子本体を前記誘電体層および前記電極層に対して垂直に切断した切断面において、積層方向と垂直な方向では、前記第1相は前記電極層と接し、前記第2相は、前記電極層および/または前記第1相と接し、前記第1相の少なくとも一部は、前記電極層と前記第2相とに挟まれており、
前記第1相が、積層方向と垂直な方向において、前記電極層と接しかつ前記第2相と接している長さをLnioとし、積層方向と垂直な方向における前記電極層の長さをLniとすると、
前記LnioおよびLniは、0.05%≦(ΣLnio)/2Lni≦12%である関係を満足することを特徴とする。
本発明においては、電極層、第1相および第2相が上記の構成で素子本体中に形成されていることで、電極層と誘電体層との密着性が向上する。その結果、電圧が印加された場合に生じるクラック等を防止できるため、信頼性が向上する。しかも、導電性の低い第1相および第2相の形成されている割合が上記の範囲内であるため、電極層の有効面積は十分に確保され、その結果、第1相および第2相の形成に起因する静電容量の低下を抑制できる。
好ましくは、積層方向に垂直な方向において、前記第1相と前記第2相とが接しておらず、かつ前記第1相または前記第2相と前記電極層とが接している長さをLとすると、(ΣL)/2Lni≦10%である関係を満足する。
好ましくは、前記第1相は前記電極層に含まれるNiが酸化されて形成されており、積層方向において、前記電極層の厚みに対する前記第1相の形成長さの割合をTnio[%]とすると、3.0%≦Tnio≦45%である関係を満足する。
好ましくは、前記第2相が、Mg、CrおよびMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素の酸化物を主成分としている。
このようにすることで、本発明の効果をより高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。 図2(A)は、図1に示すII部分の拡大断面図であり、図2(B)は、第1相が内部電極層とは別に形成されている場合における図1に示すII部分の拡大断面図である。 図3は、電極不存在部が存在する場合における内部電極層近傍の断面模式図である。 図4(A)〜(D)は、第1相および第2相の形成過程を説明するための断面模式図である。 図5は、本発明の実施例に係る試料の断面において、第1相および第2相が存在する領域のSEM写真である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
(積層セラミックコンデンサ1)
積層電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ1は、図1に示すように、誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の外部電極4が形成してある。コンデンサ素子本体10の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよい。
(誘電体層2)
誘電体層2の材質は特に限定されず、積層セラミックコンデンサの場合、該コンデンサで一般的に用いられる誘電体材料であればよい。本実施形態では、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムまたはこれらの混合物を主成分として含んでもよい。これらの成分以外に、希土類元素酸化物などを副成分として含んでもよい。また、誘電体層2の厚みは、特に限定されず、用途等に応じて決定すればよい。
(内部電極層3、第1相21および第2相22)
本実施形態では、内部電極層3に含有される導電材はNiを主成分としており、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金としては、Cu、Cr、Alから選ばれる1つ以上の元素とNiとの合金が好ましく、Ni−Cu合金が好ましい。合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。
図1に示すように、内部電極層3は交互に極性の異なる外部電極4に接続されているため、素子本体10中では、内部電極層3は、一層ごとに極性が異なるように配置されている。極性の異なる内部電極層3の間には、誘電体層2が配置されているため、誘電体層2に電位が加わると、+極性の内部電極層側には−の電荷が誘起され、−極性の内部電極層側には+の電荷が誘起され、電気分極が生じ、電荷を蓄える能力(静電容量)が発現する。そのため、静電容量は、内部電極層3が誘電体層2を実際に覆う面積(有効面積)により変化する。
一方、内部電極層3と誘電体層2とは材質が異なるため、素子本体10の焼成時の収縮応力の違い等に起因して、クラックや層間剥離等を生じやすく、内部電極層3と誘電体層2との密着性は低くなる。また、密着性が低いと、電圧の印加や電歪等によっても絶縁破壊等が生じ、内部電極層3と誘電体層2との間にクラック等が発生することがあり、高温加速寿命等の信頼性が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、図2(A)に示すように、Niの酸化物を主成分とする第1相21が内部電極層3と接触して形成され、第2相22が、内部電極層3および第1相21に接して、または、第1相21に接触して形成されている。そして、第1相21の少なくとも一部は、内部電極層3と第2相22との間に挟まれている。
第1相21と第2相22との間では、金属原子の相互拡散が生じるため、第1相21と第2相22との密着性は高い。また、内部電極層3と第1相21とは、Niが相互に拡散しているため、内部電極層3と第1相21とは密着している。さらに、第2相22と誘電体層2とは、どちらも酸化物であるため、なじみが良好となり、第2相22と誘電体層2とは密着している。したがって、内部電極層3と誘電体層2との密着性が向上する。
しかしながら、第1相21および第2相22は、どちらも酸化物を主成分としているため、導電性が低く、また、比誘電率が低いため、内部電極層3と誘電体層2との間にこれらの相が存在することで、静電容量が低下してしまう(内部電極層3の有効面積が減少してしまう)。
なお、本実施形態では、第1相21および第2相22は、内部電極層3の主面に点在しており、図2(A)に示す断面において存在している第1相21および第2相22が、他の断面においても同じ位置に存在しているわけではない。
図2(A)に示すように、素子本体10を誘電体層2および内部電極層3に対して垂直に切断した切断面において、第1相21と第2相22とが、積層方向と垂直な方向に接触している長さをLnioとし、積層方向と垂直な方向における内部電極層3の長さをLniとしている。すなわち、Lnioは、積層方向と垂直な方向において、第1相21と第2相22とが重なっている長さを示している。
本実施形態では、(ΣLnio)/2Lniが、0.05〜12%、好ましくは0.2〜10%、より好ましくは0.2〜6%である。
なお、ΣLnioは、第1相が積層方向と垂直な方向に第2相と接触している箇所が1箇所の場合には、Lnioと一致し、2箇所以上ある場合には、Lnioの合計を示している。また、2Lniは、切断面に現れた内部電極層3の一方の主面の長さと他方の主面の長さとの合計を示している。
すなわち、本実施形態では、内部電極層の有効面積と、高い密着性を有する箇所と、を制御している。このようにすることで、内部電極層と誘電体層との間の密着性を向上でき、しかも内部電極層の有効面積を十分に確保することができる。その結果、信頼性と取得される静電容量とを両立することができる。
図2(B)に示すように、第1相は、内部電極層とは別に形成されてもよいが、本実施形態では、第1相は、内部電極層を酸化することで形成される。このようにすることで、内部電極層と第1相との間の密着性をより高めることができる。
また、図2(A)に示すように、積層方向において、内部電極層3の厚み(T2)に対する第1相21の形成長さ(厚み:T1)の割合を、Tnio(=100×T1/T2)[%]とすると、本実施形態では、Tnioは、好ましくは3〜45%、より好ましくは4〜33%である。内部電極層3の厚みに対する第1相21の厚みの割合を上記の範囲とすることで、信頼性と静電容量とを両立することができる。
第2相は、Ni以外の金属の酸化物を主成分としていれば、特に制限されないが、本実施形態では、Mg、CrおよびMnから選ばれる少なくとも1つの元素の酸化物であることが好ましく、少なくともMgを含む酸化物であることがより好ましい。さらに、MgとCrとの複合酸化物であることが特に好ましい。
また、本実施形態では、図2(A)に示すように、第1相21が、積層方向と垂直な方向に内部電極層3と接し、第2相22と接触していない長さ、または、第2相22が、積層方向と垂直な方向に内部電極層3と接し、第1相21と接触していない長さをLとすると、(ΣL)/2Lniは、好ましくは10%以下である。Lは、第1相21と第2相22とが積層方向と垂直な方向に重なっていない長さを示しているため、(ΣL)/2Lniを上記の範囲とすることで、内部電極層3の有効面積を確保し、静電容量の低下をより抑制することができる。
なお、第1相21と第2相22との間の密着性は、内部電極層3と第1相21との間の密着性、あるいは、第2相22と誘電体層2との間の密着性よりも強いため、LnioとLniとの関係を上記の範囲とすることで、クラック等の防止に極めて有効である。
nio、LおよびLniを算出する方法としては特に制限されず、本実施形態では、以下のようにして算出することが好ましい。
まず、素子本体10を誘電体層2および内部電極層3に対して垂直に切断した切断面に対し、SEM観察等を行い、内部電極層3および誘電体層2とは異なるコントラストを有する相(第1相21および第2相22)を判別する。さらに、第1相21および第2相22を、コントラストの違いにより判別する。このとき、これらの相に対して、EDX等の元素分析を行い、Niの酸化物が主成分である相を第1相21とし、Ni以外の金属元素の酸化物が主成分である相を第2相22とする。なお、第1相21には、第2相22の金属元素の一部が拡散していてもよい。
そして、第1相21と第2相22とが重なっている長さ、第1相21と第2相22とが重なっていない長さ、あるいは内部電極層3の長さを測定して、Lnio、LおよびLniを算出する。
なお、通常、焼成後の素子本体において、内部電極層3を拡大すると、図3に示すように、内部電極が形成されるべき部分に、実際には内部電極が形成されていない部分(電極不存在部30)が存在する。これは、この電極不存在部30は、焼成時において、導電材粒子(主にNi粒子)が粒成長により球状化した結果、隣接していた導電材粒子との間隔が開き、導電材が存在しなくなった領域である。
図3に示す断面においては、この電極不存在部30により、内部電極層3は不連続であるように見えるが、電極不存在部30は内部電極層3の主面に点在している。したがって、図3に示す断面では内部電極層3が不連続となっていても、他の断面においては連続しており、内部電極層3の導通は確保されている。
図3に示すように、電極不存在部が形成されている場合には、Lniが小さくなる、すなわち、内部電極層3の有効面積が低下するため、好ましくない。しかしながら、後述する方法により、第2相22を形成することで、Niの球状化を抑制できるため、有効面積の低下も抑制することができる。
内部電極層3の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、本実施形態では、0.3〜1.3μm程度であることが好ましい。
(外部電極4)
外部電極4に含有される導電材は特に限定されず、たとえばNi,Cuや、これらの合金など公知の導電材を用いればよい。外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
(積層セラミックコンデンサ1の製造方法)
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、公知の方法により製造すればよい。本実施形態では、ペーストを用いてグリーンチップを作製し、これを焼成することで、積層セラミックコンデンサを製造する。以下、製造方法について具体的に説明する。
まず、誘電体層を形成するための誘電体原料を準備し、これを塗料化して、誘電体層用ペーストを調製する。
誘電体原料としては、上記した成分(主成分および副成分)の酸化物、あるいは、その混合物や複合酸化物を用いることができる。また、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物から適宜選択して用いてもよいし、これらを混合して用いてもよい。化合物としては、たとえば、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物等が挙げられる。
誘電体層用ペーストは、上記の誘電体原料と、バインダ樹脂と、溶剤と、を混合して得られる。バインダ樹脂および溶剤は、公知のものを用いればよい。該ペーストは、必要に応じて、可塑剤等の添加物を含んでもよい。
内部電極層用ペーストは、導電材原料と、バインダ樹脂と、溶剤と、Ni以外の金属の酸化物の原料と、を混合して得られる。
導電材原料としては、Ni、Ni−Cu合金などのNiを主成分とする導電材、あるいは焼成後に上記した導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等が挙げられる。
また、バインダ樹脂としては、たとえば、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、各種アクリル系樹脂から選ばれ、好ましくはエチルセルロースである。
溶剤としては、特に限定されないが、本実施形態では、アセトン、トルエン、アルコール、酢酸エチル、キシレン、メチルエチルケトン等の各種有機溶剤から適宜選択すればよい。
Ni以外の金属の酸化物の原料としては、本実施形態では、Mg−O,Cr−O,Mn−O,Mg−Mn−O,Mg−Cr−OおよびMg−Cr−Mn−Oから選ばれる1つの酸化物粉末を用いることが好ましい。中でも、内部電極層と誘電体層との界面において、層状の偏析形態になり易く、第1相を形成し易いという観点から、Mg−Mn−OおよびMg−Cr−Oが好ましい。
本実施形態では、導電材原料として粉末を用いる場合には、該粉末の平均粒径は0.1〜0.3μmであることが好ましい。また、Ni以外の金属の酸化物の原料として粉末を用いる場合には、該粉末の平均粒径は0.02〜0.1μmであることが好ましい。
また、内部電極層用ペーストに含まれるNi以外の金属の酸化物の原料の含有量は、該ペーストに含まれる導電材原料100重量%に対して、0.1〜1.0重量%とすることが好ましい。
内部電極層用ペーストに含まれる導電材およびNi以外の金属の酸化物を上記の構成とすることで、内部電極層に対し第1相および第2相を上述した割合で形成することが容易となる。
内部電極層用ペースト中のバインダ樹脂あるいは溶剤の含有量に特に制限はなく、通常の含有量、たとえば、バインダ樹脂は1〜10重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度とすればよい。
また、該ペーストは、必要に応じて各種分散剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物を含んでもよい。
また、焼成時における導電材原料の収縮挙動制御の観点から、誘電体層を形成する誘電体原料を共材として加えてもよい。共材は誘電体原料と同様の組成であることが好ましい。
外部電極用ペーストは、導電材原料と、バインダ樹脂と、溶剤と、を混合して調製すればよい。
得られたペーストを用いて、グリーンシートや内部電極パターンを形成し、これらを積層してグリーンチップを得る。図4(A)に示すように、形成された内部電極パターン3a中には、Ni以外の金属の酸化物粒子22aが存在している。
得られたグリーンチップに対し、脱バインダ処理を行う。脱バインダ処理条件は、昇温速度を好ましくは5〜300℃/時間、保持温度を好ましくは180〜400℃、温度保持時間を好ましくは0.5〜24時間とする。また、脱バインダ処理における雰囲気は、空気もしくは還元性雰囲気とする。
脱バインダ処理後、グリーンチップの焼成を行い、焼結体としてのコンデンサ素子本体を得る。焼成条件は、昇温速度を好ましくは200℃/時間以上とし、保持温度を好ましくは1000〜1300℃、温度保持時間を好ましくは0.1〜4時間とする。また、焼成時の雰囲気は、還元性雰囲気とすることが好ましく、雰囲気ガスとしては、たとえばNとHとの混合ガスを加湿して用いることができる。
図4(B)に示すように、焼成時に、内部電極パターン3aが内部電極層3となる際に、Ni以外の金属の酸化物粒子22aが内部電極層3の表面側に拡散する。拡散した粒子22aは、内部電極層3の表面に沿う方向(積層方向に垂直な方向)に粒成長し、第2相22を形成する(図4(C))。このとき、内部電極層3の表面に沿う方向に粒子が粒成長するため、内部電極層3に含まれるNiの球状化を抑制する。
焼成後、得られたコンデンサ素子本体に対し、アニール処理(誘電体層の酸化処理)を行うことが好ましい。具体的には、アニール処理における保持温度は、好ましくは750〜1200℃、さらに好ましくは800〜1100℃であり、温度保持時間は、好ましくは0.1〜4時間である。また、アニール処理時の雰囲気ガスは、加湿したNガス(酸素分圧:1.0×10−3〜1.0Pa)とすることが好ましい。アニール処理時には、第2相22にも酸素が補充される。
図4(D)に示すように、形成した第2相22は、内部電極層3と接している部分を酸化し、第1相21を形成する。このとき、第1相21のNiと第2相22のMg等とが、相互拡散するため、第1相21と第2相22とは強く密着される。
上記した脱バインダ処理、焼成およびアニール処理において、Nガスや混合ガス等を加湿する場合には、たとえばウェッター等を使用すればよい。この場合、水温は5〜75℃程度が好ましい。また、脱バインダ処理、焼成およびアニール処理は、連続して行っても、独立に行ってもよい。
以上より、本実施形態では、内部電極層用ペースト中の添加材料の調整と、焼成・アニール処理条件の調整と、により、第1相および第2相の形成の制御が容易となる。
上記のようにして得られたコンデンサ素子本体に端面研磨を施し、外部電極用ペーストを塗布して焼き付けし、外部電極4を形成する。そして、必要に応じ、外部電極4の表面に、めっき等により被覆層を形成する。
このようにして製造された本実施形態の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
上述した実施形態と異なり、たとえば、まず、Ni以外の金属の酸化物原料を含まない内部電極層用ペーストを用いて内部電極パターンを形成し、その上に第1相となりうるNiの酸化物を含むペーストを印刷・乾燥し、第1相を形成する。続いて、その上層に、Mg−O,Cr−O,Mn−O,Mg−Mn−O,Mg−Cr−O,Mg−Cr−Mn−Oから選ばれる1つの酸化物粉末を含むペーストを印刷・乾燥し、第2相を形成する(多層塗工)ことによっても本発明の構成を得ることができる。また、第1相および第2相の形成は、印刷法に限定されず、スパッタリング等の物理気相蒸着法や、化学気相蒸着法(薄膜形成法)による形成法によっても可能である。
なお、製造上の工程負荷や、第1相および第2相の形成の制御、不純物の混入防止等を考慮すると、上述した実施形態に係る方法は、多層塗工や薄膜形成法よりも有利である。
また、誘電体層を構成する誘電体磁器組成物の原料(誘電体原料)に上述した金属の酸化物の原料を添加する方法により、第1相および第2相を形成することが可能である。しかしながら、焼成後の素子本体中に針状結晶が形成される可能性があり、コンデンサの諸特性に影響を及ぼす場合がある。
また、本発明に係る積層電子部品として、積層セラミックコンデンサを例示したが、このような積層電子部品としては、積層セラミックコンデンサに限定されず、上記構成を有する電子部品であれば何でも良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
(実施例1)
BaTiO系粉末と、公知のバインダ、可塑剤および溶剤とをボールミルで混合してペースト化し、誘電体層用ペーストを得た。
導電材原料としてのNi粉末と、Ni以外の金属の酸化物原料としてのMg−Cr−O粉末と、共材としてのBaTiO粉末と、公知のバインダ、可塑剤および溶剤とをボールミルで混合してペースト化し、内部電極層用ペーストを作製した。なお、内部電極層用ペースト中のMg−Cr−O粉末の含有量は表1に示す量とした。
そして、上記にて作製した誘電体層用ペーストを用いて、PETフィルム上に、乾燥後の厚みが1.5μmとなるようにグリーンシートを形成した。次いで、この上に内部電極層用ペーストを用いて、電極層を所定パターンで印刷した後、PETフィルムからシートを剥離し、電極層を有するグリーンシートを作製した。次いで、電極層を有するグリーンシートを複数枚積層し、加圧接着することによりグリーン積層体を得て、このグリーン積層体を所定サイズに切断することにより、グリーンチップを得た。
次いで、得られたグリーンチップについて、脱バインダ処理、焼成およびアニールを行い、コンデンサ素子本体としての焼結体を得た。なお、焼成温度およびアニール条件は表1に示す条件とした。
次いで、得られた焼結体の端面をサンドブラストにて研磨した後、外部電極としてCu合金を塗布し、図1に示す積層セラミックコンデンサの試料を得た。得られたコンデンサ試料のサイズは、1.6mm×0.8mm×0.8mmであり、誘電体層の厚みが1.0μm程度、内部電極層の厚みが1.0μm、内部電極層に挟まれた誘電体層の数は350であった。
得られたコンデンサ試料について、下記に示す方法により、積層方向に垂直な方向における内部電極層、第1相および第2相の長さを測定して(ΣLnio)/2Lniを算出した。さらに静電容量、電圧印加後のクラックおよび高温加速寿命(HALT)の評価を、それぞれ下記に示す方法により行った。
((ΣLnio)/2Lniの算出)
得られたコンデンサ試料を誘電体層および内部電極層に対して垂直な面で切断した断面に対して鏡面研磨を行った後に、Arイオンミリングを行った。処理後の断面に対してSEMにより中央部付近のSEM像を5000倍の倍率にて5枚取得し、内部電極層、第1相および第2相の長さを計測し、Lnio、L、Lniを求めた。求めたLnio、L、Lniから、(ΣLnio)/2Lniを算出した。結果を表1に示す。
(静電容量の測定)
静電容量C(単位はμF)は、コンデンサ試料に対し、基準温度25℃でデジタルLCRメータ(YHP社製4274A)にて、周波数1kHz,入力信号レベル(測定電圧)0.5Vrmsの条件下で測定した。
また、この静電容量の測定は、30個のコンデンサ試料について行い、その平均値を静電容量とした。第1相が存在しない場合(第1相の割合が0%のとき)の静電容量を100とした場合、95以上であれば良好と判断した。結果を表1に示す。
(クラックの評価)
得られた100個のコンデンサ試料に対して、120Vの電圧印可試験を行い、外観検査と断面観察によりワレ、クラック(内部の層間剥離)、構造破壊の有無を調べ、クラックの有無を評価した。クラックが発生しなければ良好と判断した。結果を表1に示す。
(高温加速寿命(HALT))
コンデンサ試料に対し、180℃にて、10V/μmの電界下で直流電圧の印加状態に保持し、寿命時間を測定することにより、高温加速寿命を評価した。本実施例においては、印加開始から絶縁抵抗が一桁落ちるまでの時間を破壊時間とし、これをワイブル解析することにより算出した平均故障時間(MTTF)を寿命と定義した。また、本実施例では、上記の評価を20個のコンデンサ試料について行い、その平均値を高温加速寿命とした。本実施例では2.0時間以上を良好と判断した。結果を表1に示す。
Figure 0005772255
表1より、(ΣLnio)/2Lniが上述した範囲内である場合には(試料番号3〜9)、静電容量の低下を防ぎつつ、電圧印加によるクラックの発生を抑制することが可能であることが確認できた。これに対し、(ΣLnio)/2Lniが小さすぎる場合には(試料番号1および2)、電圧印加によるクラックが発生し、信頼性が低下することが確認できた。また、(ΣLnio)/2Lniが大きすぎる場合には(試料番号10および11)、静電容量が低下することが確認できた。特に、内部電極層の表面全面に第1相を形成した場合には、静電容量が極端に低下することが確認できた。
(実施例2)
内部電極層用ペースト中のMg−Cr−O粉末の含有量、焼成温度およびアニール条件を表2に示す条件とした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料を作製した。作製したコンデンサ試料に対して、Lnio、L、Lniを測定し、(ΣL)/2Lniを算出した以外は、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表2に示す。なお、実施例2では、試料の(ΣLnio)/2Lniは2.1〜2.4の範囲内であった。
Figure 0005772255
表2より、(ΣL)/2Lniが、上述した好ましい範囲内である場合には(試料番号12〜15)、上述した効果がさらに向上することが確認できた。
(実施例3)
内部電極層用ペースト中のMg−Cr−O粉末の含有量、焼成温度およびアニール条件を表3に示す条件とした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料を作製した。作製したコンデンサ試料に対して、内部電極層の厚みおよび第1相の厚みを以下のようにして測定し、Tnioを算出した以外は、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表3に示す。
なお、積層方向における第1相の形成長さ(第1相の厚み)の割合は、SEMを用いて、第1相のSEM像を20000倍の倍率で5枚取得し、第1相の厚みおよび内部電極層の厚みを計測し、得られた厚みから、Tnioを算出した。また、実施例3では、試料の(ΣLnio)/2Lniは2.1〜2.4の範囲内であった。
Figure 0005772255
表3より、Tnioが、上述した好ましい範囲内である場合には(試料番号17〜20)、上述した効果がさらに向上することが確認できた。
(実施例4)
内部電極層用ペースト中の金属酸化物の種類を表4に示す酸化物とし、その含有量、焼成温度およびアニール条件を表4に示す条件とした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料を作製した。作製したコンデンサ試料に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表4に示す。なお、実施例4では、試料の(ΣLnio)/2Lniは2.1〜2.4の範囲内であり、(ΣL)/2Lniは1.0〜5.0の範囲内であった。
Figure 0005772255
表4より、第1相としてNiO相が形成され、第2相として、Mg−O、Mg−Cr−O、Mg−Cr−Mn−O、Mg−Mn−O、Mn−O,Cr−Oの相が形成される場合には(試料番号26〜30)、上述した効果が得られることが確認できた。特に、第2相がMg−Cr−Oの場合に良好な結果が得られた。これに対し、第1相が形成されない場合には(試料番号22〜25)、電圧印加後のクラックが発生し、信頼性が低下することが確認できた。また、第2相が形成されない場合にも(試料番号31)、電圧印加後のクラックが発生し、信頼性が低下することが確認できた。
表1〜4より、表1に示したように、高温加速寿命に対しては、(ΣLnio)/2Lniは上述した範囲とするように適切な範囲に設定することが効果的である。さらに、表2〜4で示したように、(ΣL)/2Lni、Tnio、第1相および第2相の構成金属をそれぞれ最適化することで、さらに高温加速寿命に対して効果的であることが確認できた。
また、図5より、第1相(NiO相)と第2相(Mg−Cr−O相)とが、図2に示されているように存在していることが視覚的に確認できた。
1… 積層セラミックコンデンサ
2… 誘電体層
3… 内部電極層
4… 外部電極
10… コンデンサ素子本体
21… 第1相
22… 第2相

Claims (3)

  1. 誘電体層と、Niが主成分である電極層と、が交互に積層された素子本体を有する積層電子部品であって、
    前記素子本体は、Niの酸化物を主成分とする第1相と、Ni以外の金属の酸化物を主成分とする第2相と、を有し、
    前記素子本体を前記誘電体層および前記電極層に対して垂直に切断した切断面において、積層方向と垂直な方向では、前記第1相は前記電極層と接し、前記第2相は前記電極層および/または前記第1相と接し、前記第1相の少なくとも一部は、前記電極層と前記第2相とに挟まれており、
    前記第1相が、積層方向と垂直な方向において、前記電極層と接しかつ前記第2相と接している長さをLnioとし、積層方向と垂直な方向における前記電極層の長さをLniとすると、
    前記LnioおよびLniは、0.05%≦(ΣLnio)/2Lni≦12%である関係を満足し、
    前記第2相が、MgとCrとの複合酸化物を主成分とすることを特徴とする積層電子部品。
  2. 積層方向に垂直な方向において、前記第1相と前記第2相とが接しておらず、かつ前記第1相または前記第2相と前記電極層とが接している長さをLとすると、(ΣL)/2Lni≦10%である関係を満足する請求項1に記載の積層電子部品。
  3. 前記第1相は前記電極層に含まれるNiが酸化されて形成されており、積層方向において、前記電極層の厚みに対する前記第1相の形成長さの割合をTnio[%]とすると、3.0%≦Tnio≦45%である関係を満足する請求項1または2に記載の積層電子部品。
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