JP2825607B2 - アルミニウム系粉末合金上へのめつき方法 - Google Patents
アルミニウム系粉末合金上へのめつき方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、アルミニウム系粉末合金の電気めつき作
業の下地処理手順に関するものである。
業の下地処理手順に関するものである。
第３図は例えば従来から行われている一般的な通常の
アルミ合金上へのめつき手順を示したものである。
アルミ合金上へのめつき手順を示したものである。
この手順に従つて従来の方法について説明する。一般
に、通常のアルミニウム合金に関しては、まずアルミニ
ウム合金上の油脂分等の汚れをトリクレンで脱脂（リ）
した後、カセイソーダ（ヌ）にてアルミニウム合金の表
面の強固な酸化物被膜を除去する。次にきれいになつた
アルミニウム合金母材から不純物金属及び上記酸化物被
膜除去時に発生するスマツト除去のため、硝酸（オ）、
スマツト除去液でスマツト除去（カ）を行う。さらに、
アルミニウム合金表面上に再び酸化物被膜が形成されな
いようにジンケート処理液（タ）（例えばカセイソーダ
520g/l、酸化亜鉛100g/l）でアルミニウム合金上に亜鉛
を置換させる。さらに、より均一な亜鉛の表面層を形成
するため、上記亜鉛層を硝酸（ソ）で溶解し、再びジン
ケート処理液（ネ）にて処理を行う。２回のジンケート
処理を行つた後、青化銅めつき（ラ）を行い、その後電
気ニツケルめつき（ウ）、金めつき等を行う。
に、通常のアルミニウム合金に関しては、まずアルミニ
ウム合金上の油脂分等の汚れをトリクレンで脱脂（リ）
した後、カセイソーダ（ヌ）にてアルミニウム合金の表
面の強固な酸化物被膜を除去する。次にきれいになつた
アルミニウム合金母材から不純物金属及び上記酸化物被
膜除去時に発生するスマツト除去のため、硝酸（オ）、
スマツト除去液でスマツト除去（カ）を行う。さらに、
アルミニウム合金表面上に再び酸化物被膜が形成されな
いようにジンケート処理液（タ）（例えばカセイソーダ
520g/l、酸化亜鉛100g/l）でアルミニウム合金上に亜鉛
を置換させる。さらに、より均一な亜鉛の表面層を形成
するため、上記亜鉛層を硝酸（ソ）で溶解し、再びジン
ケート処理液（ネ）にて処理を行う。２回のジンケート
処理を行つた後、青化銅めつき（ラ）を行い、その後電
気ニツケルめつき（ウ）、金めつき等を行う。
従来のめつきの手順は以上のような工程で行つていた
が、アルミニウム粉末合金を同一手順でのジンケート処
理を行つた時、強アルカリ成分にアルミニウム粉末合金
が激しく反応し、また青化銅めつきも同様に強アルカリ
のため、めつきの密着性が不安定になつたり、耐蝕性に
劣るなどの問題があつた。
が、アルミニウム粉末合金を同一手順でのジンケート処
理を行つた時、強アルカリ成分にアルミニウム粉末合金
が激しく反応し、また青化銅めつきも同様に強アルカリ
のため、めつきの密着性が不安定になつたり、耐蝕性に
劣るなどの問題があつた。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、密着性が良く、耐蝕性にも優れた良好なめ
つきが得られると共に、より簡単な手順でめつきが行え
るようなめつき方法を提供しようとするものである。
れたもので、密着性が良く、耐蝕性にも優れた良好なめ
つきが得られると共に、より簡単な手順でめつきが行え
るようなめつき方法を提供しようとするものである。
この発明に係るめつき方法は、アルミニウム粉末合金
と激しく反応しないようにスマツト除去液を見直し、ま
た、ジンケート処理を省略する代りに、下地めつきとし
て、ロー付け等の下地に使用されているPH3.5〜4.0の無
電解ニツケルめつき液によるめつきを採用したものであ
る。
と激しく反応しないようにスマツト除去液を見直し、ま
た、ジンケート処理を省略する代りに、下地めつきとし
て、ロー付け等の下地に使用されているPH3.5〜4.0の無
電解ニツケルめつき液によるめつきを採用したものであ
る。
この発明における下地めつきは、処理液のPHが3.5な
いし４で、アルミニウム粉末合金とは激しく反応せず、
安定した良好な下地を形成する。
いし４で、アルミニウム粉末合金とは激しく反応せず、
安定した良好な下地を形成する。
以下、この発明の一実施手順を図について説明する。
第１図において、アルミニウム合金上の油脂分等の汚れ
をトリクレンで脱脂（イ）した後、炭酸ソーダ（ロ）で
アルミニウム合金母材の酸化膜を除去する。さらにアル
ミニウム粉末合金に多く含まれているシリコン（シリコ
ン含有率40％）を弗酸、硝酸混合液（ニ）で溶解処理を
行う。このアルミニウム合金を−4V程度の電圧をかけな
がら、第２図に示したように無電解ニツケルめつき液中
で0.5〜１分電解した後、通常の無電解ニツケルめつき
（ヘ）を行う。さらに必要に応じて金めつき（チ）を行
う。なお、第２図において、１は直流電源4V、２はSUS
板、３は無電解ニツケル液、４はアルミニウム合金（ワ
ーク）である。各工程の処理条件は次の通りである。
第１図において、アルミニウム合金上の油脂分等の汚れ
をトリクレンで脱脂（イ）した後、炭酸ソーダ（ロ）で
アルミニウム合金母材の酸化膜を除去する。さらにアル
ミニウム粉末合金に多く含まれているシリコン（シリコ
ン含有率40％）を弗酸、硝酸混合液（ニ）で溶解処理を
行う。このアルミニウム合金を−4V程度の電圧をかけな
がら、第２図に示したように無電解ニツケルめつき液中
で0.5〜１分電解した後、通常の無電解ニツケルめつき
（ヘ）を行う。さらに必要に応じて金めつき（チ）を行
う。なお、第２図において、１は直流電源4V、２はSUS
板、３は無電解ニツケル液、４はアルミニウム合金（ワ
ーク）である。各工程の処理条件は次の通りである。
アルミニウム粉末合金上の油脂分等の汚れをトリクレ
ンで除去した後、炭酸ソーダという弱アルカリでアルミ
ニウム粉末合金上の酸化皮膜、汚れを除去する。さらに
アルミニウム粉末合金に多く含まれているシリコン等の
めつきに対する不純物を弗酸、硝酸の混合液で優先的に
溶解する。この時、アルミニウム粉末合金母材は、シリ
コン等の除去されたあとが穴として残り、がん強な密着
力を持つた下地めつきの元となる。この母材を約−4Vの
電圧をかけながら、無電解ニツケルめつき液で0.5〜１
分の電解を行い、ニツケルめつきの生成を開始させる。
さらに必要膜厚の無電解めつき後、金めつき等の仕上げ
めつきを行う。
ンで除去した後、炭酸ソーダという弱アルカリでアルミ
ニウム粉末合金上の酸化皮膜、汚れを除去する。さらに
アルミニウム粉末合金に多く含まれているシリコン等の
めつきに対する不純物を弗酸、硝酸の混合液で優先的に
溶解する。この時、アルミニウム粉末合金母材は、シリ
コン等の除去されたあとが穴として残り、がん強な密着
力を持つた下地めつきの元となる。この母材を約−4Vの
電圧をかけながら、無電解ニツケルめつき液で0.5〜１
分の電解を行い、ニツケルめつきの生成を開始させる。
さらに必要膜厚の無電解めつき後、金めつき等の仕上げ
めつきを行う。
無電解ニツケルめつき液は、PH3.5〜4.0であり、アル
ミニウムの安定領域で、未反応のシリコン−アルミニウ
ム合金に対しても激しく反応せず、均一で密着性の良い
皮膜をアルミニウム粉末合金上に形成する。
ミニウムの安定領域で、未反応のシリコン−アルミニウ
ム合金に対しても激しく反応せず、均一で密着性の良い
皮膜をアルミニウム粉末合金上に形成する。
なお、上記実施例では、酸洗浄液に弗酸、硝酸の混合
液を用いたが、酸性弗化アンモニウム、硝酸、硫酸の水
溶液でもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
液を用いたが、酸性弗化アンモニウム、硝酸、硫酸の水
溶液でもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
以上のように、この発明によるアルミニウム系粉末合
金上へのめつき方法は、シリコン成分を含有するアルミ
ニウム系粉末合金を50g/l,60℃の炭酸ソーダで酸化膜を
除去する第１のステツプにより、通常のアルミニウムは
ほとんど反応せず、シリコン含有量の多い金属のみが反
応し、激しい反応を抑えることができる。
金上へのめつき方法は、シリコン成分を含有するアルミ
ニウム系粉末合金を50g/l,60℃の炭酸ソーダで酸化膜を
除去する第１のステツプにより、通常のアルミニウムは
ほとんど反応せず、シリコン含有量の多い金属のみが反
応し、激しい反応を抑えることができる。
更に、酸洗浄液でアルミニウム系粉末合金が有する不
純物を除去する第２のステツプにより、アルミニウム粉
末合金母材は、不純物が除去されたあとが穴として残る
ため、頑固な密着力を持った下地めつきの元が生成で
き、アルミニウム系粉末合金を水素イオン濃度指数が3.
5〜4.0の無電解ニツケルめつき液により電解してニツケ
ルめつきの生成の開始を行う第３のステツプと、無電解
ニツケルめつき液でニツケルめつきの生成が開始された
アルミニウム系粉末合金に対する無電解めつきを行う第
４のステツプとにより、酸化被膜のできにくい水素イオ
ン濃度指数が3.5〜4.0の無電解ニツケルめつき液でめつ
き作業を行うことで、ジンケート処理を行わなくても良
くなり、アルミニウム系粉末合金に対して手順が簡単で
安定しためつきが得られる効果がある。
純物を除去する第２のステツプにより、アルミニウム粉
末合金母材は、不純物が除去されたあとが穴として残る
ため、頑固な密着力を持った下地めつきの元が生成で
き、アルミニウム系粉末合金を水素イオン濃度指数が3.
5〜4.0の無電解ニツケルめつき液により電解してニツケ
ルめつきの生成の開始を行う第３のステツプと、無電解
ニツケルめつき液でニツケルめつきの生成が開始された
アルミニウム系粉末合金に対する無電解めつきを行う第
４のステツプとにより、酸化被膜のできにくい水素イオ
ン濃度指数が3.5〜4.0の無電解ニツケルめつき液でめつ
き作業を行うことで、ジンケート処理を行わなくても良
くなり、アルミニウム系粉末合金に対して手順が簡単で
安定しためつきが得られる効果がある。
第１図はこの発明のめつき処理の工程を示すブロツク
図、第２図は無電解ニツケルめつきの装置を示す略線
図、第３図は従来のめつき処理の工程を示すブロック図
である。 図中、１は直流電源（4V）、２はSUS板、３は無電解ニ
ツケル液、４はアルミニウム合金（ワーク）である。
図、第２図は無電解ニツケルめつきの装置を示す略線
図、第３図は従来のめつき処理の工程を示すブロック図
である。 図中、１は直流電源（4V）、２はSUS板、３は無電解ニ
ツケル液、４はアルミニウム合金（ワーク）である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−290790（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−16683（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−52091（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−30635（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−41363（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−200550（ＪＰ，Ａ) 「めっき技術便覧」日刊工業新聞社、 昭和58年７月20日発行 第143〜145頁
Claims (1)
- 【請求項１】めつきの下地として行うめつき作業におい
て、シリコン成分を含有するアルミニウム系粉末合金を
50g/l,60℃の炭酸ソーダで酸化膜を除去する第１のステ
ツプと、酸洗浄液で上記アルミニウム系粉末合金の表面
が有する不純物を除去する第２のステツプと、上記アル
ミニウム系粉末合金を水素イオン濃度指数が3.5〜4.0の
無電解ニツケルめつき液により電解してニツケルめつき
の生成の開始を行う第３のステツプと、上記無電解ニツ
ケルめつき液で上記ニツケルめつきの生成が開始された
上記アルミニウム系粉末合金に対する無電解めつきを行
う第４のステツプとを備えたことを特徴とするアルミニ
ウム系粉末合金上へのめつき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2098631A JP2825607B2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | アルミニウム系粉末合金上へのめつき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2098631A JP2825607B2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | アルミニウム系粉末合金上へのめつき方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03294482A JPH03294482A (ja) | 1991-12-25 |
| JP2825607B2 true JP2825607B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=14224860
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2098631A Expired - Fee Related JP2825607B2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | アルミニウム系粉末合金上へのめつき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2825607B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150029835A (ko) * | 2013-09-10 | 2015-03-19 | 한국기계연구원 | 고반응성 금속분말의 산화막 제어방법 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2721120B2 (ja) * | 1994-04-08 | 1998-03-04 | ナシヨナル・サイエンス・カウンシル | Ｎｉ−Ａｌ金属間化合物マトリクス複合材料の製造法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01290790A (ja) * | 1988-05-19 | 1989-11-22 | Daido Kogyo Co Ltd | アルミニウム合金鋳造品のめっき層及びそのめっき方法 |
-
1990
- 1990-04-13 JP JP2098631A patent/JP2825607B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 「めっき技術便覧」日刊工業新聞社、昭和５８年７月２０日発行 第１４３〜１４５頁 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150029835A (ko) * | 2013-09-10 | 2015-03-19 | 한국기계연구원 | 고반응성 금속분말의 산화막 제어방법 |
| KR101586659B1 (ko) | 2013-09-10 | 2016-01-20 | 한국기계연구원 | 고반응성 금속분말의 산화막 제어방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03294482A (ja) | 1991-12-25 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |