JP2825519B2 - 積層材料用組成物 - Google Patents

積層材料用組成物

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    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性を有する繊維強化積層材料、特にプ
リント配線板用の積層基板として好適な積層材料用組成
物に関する。
〔従来の技術〕
従来より、ガラス繊維等の強化用繊維と熱硬化性樹脂
からなる積層材料は、プリント配線板や構造用複合材料
として広く実用されており、エポキシ樹脂及びその硬化
剤からなる組成分が熱硬化樹脂成分として最も広く用い
られてきた。
しかしながら、プリント配線板分野における多層配
線、構造用複合材料における航空機等への用途拡張等か
ら耐熱性の要求が高く、エポキシ樹脂の代わりにポリイ
ミド樹脂やシアン酸エステル樹脂等の適用が試みられて
いる。
ポリイミド樹脂は、その硬化物が耐熱性に極めてすぐ
れているものの、有機溶剤への溶解性が悪い為に、ガラ
ス布等への含浸作業に不都合であり、又、十分な硬化反
応を行う為には、高温での熱処理を要し、積層板を得る
為のプロセサビリティーの点に多くの問題点を有してい
る。
一方、シアン酸エステル樹脂は、特公昭46−41112号
に開示される通り良好な耐熱性を有し、かつポリイミド
樹脂の欠陥とされるプロセサビリティーも改良されてい
るが、吸湿性が高く、吸湿後の耐熱性、例えば熱変形温
度が下がるという欠点がある。
かかる問題点を解決する目的で、上記のポリイミド樹
脂とシアン酸エステル樹脂を併用する方法が、特開昭50
−129700号等に開示され、実用化が試みられているが、
必ずしも上記した問題点を十分に解決するに到っていな
い。
〔本発明が解決しようとしている課題〕
本発明は、上記した積層材料製造時のプロセサビリテ
ィーにすぐれ、かつ、いかなる保存環境においても優れ
た耐熱性を発現しうる新規な積層材料用組成物を提供す
ることにある。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明は、(A)一分子中に少なくとも二つ以上のシ
アン酸エステル基を有する芳香族シアン酸エステル化合
物と、 (B)芳香族ポリカーボジイミド化合物とからなり、
(A)化合物(B)化合物の割合が重量比で10:90〜90:
10である積層材料用組成物、 ならびに (A)一分子中に少なくとも二つ以上のシアン酸エステ
ル基を有する芳香族シアン酸エステル化合物と、 (B)芳香族ポリカーボジイミド化合物と、及び (C)多価エポキシ化合物とからなり、(C)の割合が
(A)化合物、(B)化合物の合計量に対して、0〜50
重量%である積層材料用組成物である。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記(A)の芳香族シアン酸エステル化合物とは通常
多価フェノール化合物とハロゲン化シアンの脱ハロゲン
化水素によって得られる化合物であり、一般式X(−OC
N)n(式中、Xは芳香環を有する残基、nは2以上の整
数)で表され、例えば、m−或いはp−フェニレンビス
シアネート、1,3,5−トリシアナトベンゼン、1,3−、1,
4−、1,5−,1,6−、1,7−、1,8−、2,6−、2,7−ジシア
ナトナフタリン、1,3,6−トリシアナトナフタリン、4,
4′−ジシアナトジフェニル、2,2′−ジシアナトジナフ
チル−(1,1′)、2−メチル−1,4−ジシアナトベンゼ
ン、2−クロル−1,4−ジシアナトベンゼン、2,3−ジシ
アノ−1,4−ジシアナトベンゼン、4−クロル−1,3−ジ
シアナトベンゼン、4−アセチル−1,3−ジシアナトベ
ンゼン、2−ニトロ−1,3−ジシアナトベンゼン、3,5,
3′,5′−テトラクロル−2,2′−ジシアナト−ジフェニ
ル、更に1,4−ジシアナトナフトキノン、1,4−或いは1,
5−ジシアナトアントラキノンの様なビス−或いはポリ
シアナトキノン、また2,2′−或いは3,3′−或いは4,
4′−ジシアナトジフェニルメタン;4,4′−ジシアナト
−ジフェニルエタン−(1,1)又は−(1,2);2,2−ビス
−(4−シアナトフェニル)−プロパン;2,4−ビス−
(4−シアナトフェニル)−2−メチル−ペンタン;1,1
−ビス−(4−シアナトフェニル)−シクロヘキサン;
4,4′,4″−トリシアナトート−トリフェニルメタン;4,
4′−ジシアナトジフェニルエーテル;4,4′−ジシアナ
ト−ジフェニルサルファイド;4,4′−ジシアナト−ジフ
ェニルスルホン、4,4′−ジシアナト−ジベンジルエー
テル;4,4′−ジシアナト−ジベンジル−チオエーテル;
2,2′−ジシアナト−3,5,3′,5′−テトラメチルジベン
ジルエーテル、4,4′−ジシアナト−ベンゾフェノン;2,
2′ビス−(4−シアナト−3,5−ジクロルフェニル)−
プロパン;トリ−(4−シアナト−フェニル)−ホスフ
ェートの様なシアナト基を持つ芳香族基を橋状部によっ
て結合しているビス−或いはポリシアナト化合物が用い
られる。
又、フェノール、クレゾール等とホルムアルデヒドの
縮合から得られるいわゆるノボラックと呼ばれる多価フ
ェノール類、或いはフェノール、クレゾール等のジメチ
ロールベンゼンから誘導される多価フェノール類とハロ
ゲン化シアンとを反応して得られる多価シアン酸エステ
ルが用いられる。
上記した(B)芳香族ポリカーボジイミド化合物と
は、一般式 Y−N=C=Nn (式中、Xは芳香環を有する残基) の繰り返し単位を有する線状高分子化合物であり、重合
度すなわちnの数は5以上、更には10以上であることが
好ましく、通常X(NCO)2の一般式で表わされるジイソ
シアネートを、例えばフォスフォレンオキシド類の如き
公知のカーボジイミド化触媒の存在下で脱炭酸重合する
ことによって得られる。具体的にX(NCO)2の一般式で
表される原料ジイソシアネートとしては、例えばトリレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、ビフェニレンジイソ
シアネート、ジメチルフェニルメタンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、α,α,α′,α′
−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げら
れる。
又、上記の(B)芳香族ポリカーボジイミド化合物に
は、ジイソシアネートからの製造時、例えばモノアルコ
ール、モノカルボン酸、二級モノアミン等の単官能活性
水素化合物を併用して分子末端を不活性な基にて封鎖し
た化合物を含み、又、二価のアルコール類、二塩基酸類
を共存させて、カーボジイミド結合の一部をウレタン結
合又はアミド結合に置換したものを含んでも良いが、本
発明の目的達成の為には、分子主鎖を形成するカーボジ
イミド基の20モル%以下、好ましくは10モル%以下の置
換にとどめるべきである。
上記した(A)の芳香族シアン酸エステル化合物は、
単独でも加熱によって架橋反応しその硬化物は耐熱性を
発現するが、該硬化物は吸湿等によって熱変形温度が低
下する欠点を有している。
又、上記した(B)芳香族ポリカーボジイミド化合物
も又加熱によって架橋反応するが、その硬化物は所望の
耐熱性を実現することは出来ない。
しかして、本発明においては、上記した(A)の芳香
族シアン酸エステル化合物と(B)の芳香族ポリカーボ
ジイミド化合物を併用することによって、両者の欠点を
克服し、良好な耐熱性を吸湿環境下にあっても実現する
と云う顕著な作用効果を奏することができるものであ
る。
上記した(A)、(B)の配合割合は、重合比で10:9
0〜90:10の広範な領域において有用であるが、特に20:8
0〜80:20の範囲にあることが好ましい。
又、本発明の上記の(A)及び(B)からなる組成物
に、例えば多価フェノールのグリシジルエーテル、芳香
族アミンのグリシジル化合物、トリグリシジルイソシア
ネート等の多価エポキシ化合物を混合使用しても良く、
特に(A)及び(B)の合計量に対し、50重量%以下の
割合で併用する限りにおいては、本発明の目的を阻害す
ることなく実用に供することが可能である。
本発明の組成物を積層材料として実用に供するに当た
っては、通常、上記の(A)芳香族シアン酸エステル化
合物及び(B)の芳香族ポリカーボジイミド化合物、或
いは必要に応じて前記した多価エポキシ樹脂を、各々を
溶解可能な有機溶剤に溶かして溶液を作り、その中にガ
ラス布等の強化繊維を含浸させ、溶剤を適当な温度にお
いて乾燥除去し、まず、いわゆるプリプレグを製造す
る。次に、このようにして得られたプリプレグを積層
し、該積層したプリプレグを加熱加圧して樹脂成分を硬
化せしめ、耐熱性に優れた積層材料を得るのである。こ
の際の加熱温度は通常150〜250℃程度、加圧条件は通
常、5〜100kg/cm2程度であり、必要に応じ、解圧後200
〜250℃程度でさらに後硬化を行うことも差し支えな
い。
しかして、プリント配線基板を製造する場合において
は、上記の工程中、積層したプリプレグの片面又は両面
に銅箔を配し、上記のごとくして加熱、加圧し、又、多
層プリント配線板の製造においては、既に表面に回路を
形成した積層板同志又は、積層板と銅箔との間に上記プ
リプレグを挿入し、同様にして加熱加圧を行うのであ
る。
尚、上記した本発明の組成物を実用に供するに当たっ
ては、硬化促進剤、密着性付与剤,消泡剤、難燃剤、離
型剤等の助剤類や、無機フィラー、着色剤等を混合使用
しても差し支えない。
以下、実施例を示し本発明の実施の態様を具体的に説
明する。
〔実施例〕
実施例1 ビスフェノールAとクロルシアンの反応によって得ら
れた構造式 のシアン酸エステル化合物(A)の40重量%トルエン・
メチルエチルケトン溶液と;2,4−トリレンジイソシアネ
ートをトルエン・メチルエチルケトン混合溶液中で、3
−メチル−1−フェニル−フォスフォレンオキシドの触
媒の存在化で重合して得られたポリカーボジイミド化合
物(B)の40重量%溶液(GPCにおけるポリスチレン換
算の数平均分子量8500)とを、表1の重量配合割合で混
合した。
次にガラス繊維織布を、各実験番号(1)〜(5)の
溶液に浸漬し、絞りロールで余剰樹脂溶液を除去し、80
℃の熱風乾燥炉を通過させて、有機溶剤を揮発除去せし
め、各実験番号に対応するプリプレグを得た。
各プリプレグにおける樹脂含有量を、熱分解法で測定
した結果、いずれも45〜47重量%の範囲にあった。
次に上記各プリプレグを8枚積層し、180℃、60分間4
0kg/cm2の圧力で熱圧成形し、各実験番号に対応する厚
さ約1.6積層板(1)〜(5)を得た。実験番号(2)
〜(4)は本発明の実施例であり、実験番号(1)〜
(5)は比較例である。
表1には各実験番号の積層板の熱変形温度、吸水率、
吸水後の熱変形温度及び熱膨張率の測定結果を併せて記
載した。
実施例2 実施例1で用いたシアン酸エステル化合物(A)の40
重量%溶液、及びポリカーボジイミド化合物(B)の40
重量%溶液に、エポキシ樹脂の一種であるビスフェノー
ルAジグリシジルエーテルを、表2に示す重量割合で配
合し、実験番号(6)〜(9)の各溶液を調整し、実施
例1と同様な条件でガラス繊維織布に含浸し、更に熱圧
成形して実験番号(6)〜(9)に対応する各積層板を
作成した。
各積層板に関し実施例1と同様な評価を行い、その測
定結果を表2に併せて記載する。
又、プリント配線板に用いられるエポキシ樹脂系の積
層板の測定結果を、実験番号(10)として併せて表2に
記載する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B32B 15/08 105 B32B 15/08 105A 17/04 17/04 A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 79/00 C08G 73/06 C08L 63/00 - 63/10 C08J 5/24 B32B 15/08 B32B 17/04 CA(STN) WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一分子中に少なくとも二つ以上のシ
    アン酸エステル基を有する芳香族シアン酸エステル化合
    物と、 (B)芳香族ポリカーボジイミド化合物とからなり、
    (A)化合物、(B)化合物の割合が重量比で10:90〜9
    0:10である積層材料用組成物。
  2. 【請求項2】(A)一分子中に少なくとも二つ以上のシ
    アン酸エステル基を有する芳香族シアン酸エステル化合
    物と、 (B)芳香族ポリカーボジイミド化合物と、及び (C)多価エポキシ化合物とからなり、(C)の割合が
    (A)化合物、(B)化合物の合計量に対して、0〜50
    重量%である積層材料用組成物。
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