JP2825440B2 - 炭酸ガス分離捕集装置 - Google Patents
炭酸ガス分離捕集装置Info
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- JP2825440B2 JP2825440B2 JP6154604A JP15460494A JP2825440B2 JP 2825440 B2 JP2825440 B2 JP 2825440B2 JP 6154604 A JP6154604 A JP 6154604A JP 15460494 A JP15460494 A JP 15460494A JP 2825440 B2 JP2825440 B2 JP 2825440B2
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- gas
- gas separation
- separation membrane
- dioxide gas
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/40—Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/151—Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions, e.g. CO2
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭酸ガス分離捕集装置、
特に呼気中に含まれる炭酸ガスの分析に使用される炭酸
ガス分離捕集装置に関する。
特に呼気中に含まれる炭酸ガスの分析に使用される炭酸
ガス分離捕集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現代医学においては、疾病の診断などの
ために臨床生化学検査が欠かせないものになっている。
この臨床生化学検査の検体としては、血液や尿などが代
表的なものである。しかし、最近この臨床生化学検査の
検体として呼気を使用することが提案されている。呼気
は、生きている人間が常に間欠的に放出しているものな
ので、その採取が簡単であると共に、肺胞毛細血管を流
れる混合静脈血中の微量の揮発成分がガス交換により呼
気中に含まれるので、呼気を利用して疾病の診断などを
行うことが可能であると考えられるためである。
ために臨床生化学検査が欠かせないものになっている。
この臨床生化学検査の検体としては、血液や尿などが代
表的なものである。しかし、最近この臨床生化学検査の
検体として呼気を使用することが提案されている。呼気
は、生きている人間が常に間欠的に放出しているものな
ので、その採取が簡単であると共に、肺胞毛細血管を流
れる混合静脈血中の微量の揮発成分がガス交換により呼
気中に含まれるので、呼気を利用して疾病の診断などを
行うことが可能であると考えられるためである。
【0003】例えば、最近胃潰瘍の原因であるとして注
目されているヘリコバクター・ピロリ(以下ピロリ菌と
いう)は、胃の中の強い酸性の中で生きるために、尿素
を分解する酵素を出し、アンモニアを作り出して自身の
周辺をアルカリ性に保持して胃酸の強い酸性から自身を
守っている。尿素が分解される際に、炭酸ガスが発生す
るが、この炭酸ガスは胃の血管から吸収され肺に運ばれ
て上述したガス交換により呼気中に含まれるようにな
る。従って、患者に例えばC13で標識された尿素を飲ま
せ、その呼気中に存在するC13を含む炭酸ガスを分析す
ることにより胃の中にピロリ菌が存在するかどうかを知
ることができる。
目されているヘリコバクター・ピロリ(以下ピロリ菌と
いう)は、胃の中の強い酸性の中で生きるために、尿素
を分解する酵素を出し、アンモニアを作り出して自身の
周辺をアルカリ性に保持して胃酸の強い酸性から自身を
守っている。尿素が分解される際に、炭酸ガスが発生す
るが、この炭酸ガスは胃の血管から吸収され肺に運ばれ
て上述したガス交換により呼気中に含まれるようにな
る。従って、患者に例えばC13で標識された尿素を飲ま
せ、その呼気中に存在するC13を含む炭酸ガスを分析す
ることにより胃の中にピロリ菌が存在するかどうかを知
ることができる。
【0004】一般に炭酸ガスを採取する方法として、従
来から吸着(吸収)法、膜分離法及び深冷分離法などが
行われていた。吸着(吸収)法は、固体あるいは液体の
吸着材(吸収材)を使用して、これに炭酸ガスを吸着
(吸収)させ、その後に、熱処理などにより炭酸ガスを
回収する方法である。
来から吸着(吸収)法、膜分離法及び深冷分離法などが
行われていた。吸着(吸収)法は、固体あるいは液体の
吸着材(吸収材)を使用して、これに炭酸ガスを吸着
(吸収)させ、その後に、熱処理などにより炭酸ガスを
回収する方法である。
【0005】膜分離法は、サンプルガス中に含まれる炭
酸ガスを選択的に透過するガス分離膜を使用し、サンプ
ルガスから炭酸ガスを分離する方法である。
酸ガスを選択的に透過するガス分離膜を使用し、サンプ
ルガスから炭酸ガスを分離する方法である。
【0006】深冷分離法は、炭酸ガスが比較的高い温度
で液化あるいは凝固する性質に着目し、サンプルガスを
炭酸ガスの沸点あるいは凝固点に近い温度まで冷却し、
炭酸ガスを液化あるいは凝固させて回収する方法であ
る。
で液化あるいは凝固する性質に着目し、サンプルガスを
炭酸ガスの沸点あるいは凝固点に近い温度まで冷却し、
炭酸ガスを液化あるいは凝固させて回収する方法であ
る。
【0007】図2には、従来の膜分離法を実施するため
の装置が示される。図2において、テトラバックのよう
なサンプルガスの採集バック10から、サンプルガスが
弁12を介してガス分離用チャンバ14に導入される。
ガス分離用チャンバ14にはガス分離膜16が設けられ
ており、このガス分離膜16をサンプルガス中の炭酸ガ
スが選択的に透過させられ分離される。この炭酸ガスの
分離操作は、ガス分離用チャンバ14のガス分離膜16
の二次側を真空ポンプ18で真空に引きながら実施され
る。真空ポンプ18によって吸引された炭酸ガスは真空
ポンプ18の吐出側に設けられたサンプルセル20に捕
集される。なお、ガス分離膜16の一次側と二次側の差
圧を大きくし炭酸ガスの回収率を上げるために、一次側
を加圧しながら分離操作を行うことも考えられる。
の装置が示される。図2において、テトラバックのよう
なサンプルガスの採集バック10から、サンプルガスが
弁12を介してガス分離用チャンバ14に導入される。
ガス分離用チャンバ14にはガス分離膜16が設けられ
ており、このガス分離膜16をサンプルガス中の炭酸ガ
スが選択的に透過させられ分離される。この炭酸ガスの
分離操作は、ガス分離用チャンバ14のガス分離膜16
の二次側を真空ポンプ18で真空に引きながら実施され
る。真空ポンプ18によって吸引された炭酸ガスは真空
ポンプ18の吐出側に設けられたサンプルセル20に捕
集される。なお、ガス分離膜16の一次側と二次側の差
圧を大きくし炭酸ガスの回収率を上げるために、一次側
を加圧しながら分離操作を行うことも考えられる。
【0008】図3には、従来の深冷分離法を実施するた
めの装置が示される。採集バック10の中のサンプルガ
スは、弁12を介して深冷分離用チャンバ22に導入さ
れる。深冷分離用チャンバ22には、サンプルガスを通
すサンプル管24と、このサンプル管を冷却するための
冷却器26と、サンプル管24を加熱するためのヒータ
28とが設けられている。炭酸ガスの分離操作を行う前
には真空ポンプ18によりサンプル管24を真空に引い
ておく。
めの装置が示される。採集バック10の中のサンプルガ
スは、弁12を介して深冷分離用チャンバ22に導入さ
れる。深冷分離用チャンバ22には、サンプルガスを通
すサンプル管24と、このサンプル管を冷却するための
冷却器26と、サンプル管24を加熱するためのヒータ
28とが設けられている。炭酸ガスの分離操作を行う前
には真空ポンプ18によりサンプル管24を真空に引い
ておく。
【0009】真空に引かれたサンプル管24の中に採集
バック10から炭酸ガスを含んだサンプルガスが導入さ
れると、冷却器26によりサンプルガスが冷却され炭酸
ガス及び高沸点の不純物が液化あるいは凝固する。次に
ヒータ28によりサンプル管24を加熱すると、液化あ
るいは凝固した炭酸ガスが気体となりサンプルセル20
に捕集される。この際、加熱温度を制御することによ
り、サンプル管24の中で液化あるいは凝固した不純物
を炭酸ガスから分離することができる。
バック10から炭酸ガスを含んだサンプルガスが導入さ
れると、冷却器26によりサンプルガスが冷却され炭酸
ガス及び高沸点の不純物が液化あるいは凝固する。次に
ヒータ28によりサンプル管24を加熱すると、液化あ
るいは凝固した炭酸ガスが気体となりサンプルセル20
に捕集される。この際、加熱温度を制御することによ
り、サンプル管24の中で液化あるいは凝固した不純物
を炭酸ガスから分離することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法においては、以下のような問題があった。
法においては、以下のような問題があった。
【0011】吸着(吸収)法においては、炭酸ガスの回
収に時間がかかると共に吸収効率、回収効率をあまり高
くできず、さらにそれぞれの効率を一定に保つことも非
常に困難であった。従って、炭酸ガスを気体のまま採集
するためには適当でないという問題があった。
収に時間がかかると共に吸収効率、回収効率をあまり高
くできず、さらにそれぞれの効率を一定に保つことも非
常に困難であった。従って、炭酸ガスを気体のまま採集
するためには適当でないという問題があった。
【0012】膜分離法においては、炭酸ガスをガス分離
膜16を通過させるためのパワーが必要であり、上述の
ようにガス分離膜の二次側を常時真空ポンプ18で減圧
に引いている。しかし、呼気中の炭酸ガス濃度は約3%
と低いため、さらに回収率を上げるためには、ガス分離
膜16の一次側を加圧する必要もあり、これら減圧およ
び加圧のための設備及びコストが必要になるという問題
があった。また、一次側の加圧圧力もガス分離膜16の
耐圧の点で限界があり、回収率をあまり上げることがで
きないという問題もあった。更に、この方法では真空ポ
ンプ18からの炭酸ガスの漏洩量が無視できないという
問題もあった。
膜16を通過させるためのパワーが必要であり、上述の
ようにガス分離膜の二次側を常時真空ポンプ18で減圧
に引いている。しかし、呼気中の炭酸ガス濃度は約3%
と低いため、さらに回収率を上げるためには、ガス分離
膜16の一次側を加圧する必要もあり、これら減圧およ
び加圧のための設備及びコストが必要になるという問題
があった。また、一次側の加圧圧力もガス分離膜16の
耐圧の点で限界があり、回収率をあまり上げることがで
きないという問題もあった。更に、この方法では真空ポ
ンプ18からの炭酸ガスの漏洩量が無視できないという
問題もあった。
【0013】深冷分離法においては、上述したように呼
気中の炭酸ガスの濃度が低いので、炭酸ガスだけを液化
あるいは凝固させてもサンプル管24の内圧をあまり低
下させることができない。その結果、採集バック10か
らサンプル管24へのサンプルガスの移動が回収途中で
停止し、炭酸ガスの回収率を上げることができないとい
う問題があった。一方、炭酸ガスの回収率を高くするた
めには、空気中の成分ガスである窒素及び酸素まで同時
に冷却液化する必要がある。このため、冷却温度を液体
窒素温度まで下げる必要があり、そのためのコストが高
くなるという問題もあった。更に、炭酸ガスと共に液化
あるいは凝固した不純物気体は、最終的に炭酸ガスから
分離する必要があるので、ヒータ28による炭酸ガスの
加熱回収時に、各気体の沸点に対する温度制御が繁雑で
あるという問題もあった。
気中の炭酸ガスの濃度が低いので、炭酸ガスだけを液化
あるいは凝固させてもサンプル管24の内圧をあまり低
下させることができない。その結果、採集バック10か
らサンプル管24へのサンプルガスの移動が回収途中で
停止し、炭酸ガスの回収率を上げることができないとい
う問題があった。一方、炭酸ガスの回収率を高くするた
めには、空気中の成分ガスである窒素及び酸素まで同時
に冷却液化する必要がある。このため、冷却温度を液体
窒素温度まで下げる必要があり、そのためのコストが高
くなるという問題もあった。更に、炭酸ガスと共に液化
あるいは凝固した不純物気体は、最終的に炭酸ガスから
分離する必要があるので、ヒータ28による炭酸ガスの
加熱回収時に、各気体の沸点に対する温度制御が繁雑で
あるという問題もあった。
【0014】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、呼気中の炭酸ガスを高い効率で
短時間に低コストで回収できる炭酸ガス分離捕集装置を
提供することにある。
のであり、その目的は、呼気中の炭酸ガスを高い効率で
短時間に低コストで回収できる炭酸ガス分離捕集装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、呼気中に含まれる炭酸ガスを分離して捕
集するための炭酸ガス分離捕集装置であって、炭酸ガス
の分離が行われるガス分離用チャンバと、前記チャンバ
に呼気サンプルを導入するための呼気サンプル導入手段
と、前記チャンバ内に設けられ、前記導入された呼気サ
ンプル中の炭酸ガスを選択的に透過するガス分離膜と、
前記チャンバ内において前記ガス分離膜の下流側に設け
られ、前記ガス分離膜により分離された炭酸ガスを冷却
する冷却手段と、を含み、前記ガス分離膜の一次側と二
次側との圧力差のみをドライブパワーとして炭酸ガスを
捕集することを特徴とする。
に、本発明は、呼気中に含まれる炭酸ガスを分離して捕
集するための炭酸ガス分離捕集装置であって、炭酸ガス
の分離が行われるガス分離用チャンバと、前記チャンバ
に呼気サンプルを導入するための呼気サンプル導入手段
と、前記チャンバ内に設けられ、前記導入された呼気サ
ンプル中の炭酸ガスを選択的に透過するガス分離膜と、
前記チャンバ内において前記ガス分離膜の下流側に設け
られ、前記ガス分離膜により分離された炭酸ガスを冷却
する冷却手段と、を含み、前記ガス分離膜の一次側と二
次側との圧力差のみをドライブパワーとして炭酸ガスを
捕集することを特徴とする。
【0016】
【作用】上記構成によれば、サンプルガス中の炭酸ガス
がガス分離膜により分離されると共に、分離された炭酸
ガスが冷却手段により凝縮されその体積が減少してガス
分離用チャンバのガス分離膜の二次側における炭酸ガス
の分圧が常に一次側の分圧よりも低い状態に保たれるの
で、ガス分離膜を炭酸ガスが通過するためのパワーを外
部から加える必要がない。
がガス分離膜により分離されると共に、分離された炭酸
ガスが冷却手段により凝縮されその体積が減少してガス
分離用チャンバのガス分離膜の二次側における炭酸ガス
の分圧が常に一次側の分圧よりも低い状態に保たれるの
で、ガス分離膜を炭酸ガスが通過するためのパワーを外
部から加える必要がない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
て説明する。
【0018】図1には、本発明に係る炭酸ガス分離捕集
装置の構成図が示され、上述した図2及び図3の従来例
と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
装置の構成図が示され、上述した図2及び図3の従来例
と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0019】図1において、ガス分離用チャンバ30に
は、呼気中の炭酸ガスのみを選択的に透過するガス分離
膜16と、ガス分離膜16を透過してきた炭酸ガスを冷
却し凍結させるための、冷却手段としてのコールドトラ
ップ32とが設けられている。
は、呼気中の炭酸ガスのみを選択的に透過するガス分離
膜16と、ガス分離膜16を透過してきた炭酸ガスを冷
却し凍結させるための、冷却手段としてのコールドトラ
ップ32とが設けられている。
【0020】上述のガス分離膜16の材料としては、例
えばセルロースアセテート、ポリイミドあるいはポリサ
ルホンなどが使用される。
えばセルロースアセテート、ポリイミドあるいはポリサ
ルホンなどが使用される。
【0021】また、図1に示された装置には、採集バッ
ク10から呼気サンプルをガス分離用チャンバ30に導
入するための弁12及び系内を真空に引くための真空ポ
ンプ18が設けられている。ここで、弁12は、本発明
の呼気サンプル導入手段を構成する。
ク10から呼気サンプルをガス分離用チャンバ30に導
入するための弁12及び系内を真空に引くための真空ポ
ンプ18が設けられている。ここで、弁12は、本発明
の呼気サンプル導入手段を構成する。
【0022】次に本実施例の装置の動作について説明す
る。
る。
【0023】本実施例の装置では、炭酸ガスの分離操作
を行う前に真空ポンプ18によりガス分離用チャンバ3
0内の減圧を行う。この減圧操作は、弁12を閉とし弁
34、36を開として行う。次に弁34及び36を閉と
し、弁12を開として採集バック10から呼気サンプル
をガス分離用チャンバ30に導入する。呼気サンプルが
ガス分離用チャンバ30に導入されると、その中の炭酸
ガスだけがガス分離膜16を透過し分離される。この炭
酸ガスがコールドトラップ32により冷却されて凝固さ
れる。
を行う前に真空ポンプ18によりガス分離用チャンバ3
0内の減圧を行う。この減圧操作は、弁12を閉とし弁
34、36を開として行う。次に弁34及び36を閉と
し、弁12を開として採集バック10から呼気サンプル
をガス分離用チャンバ30に導入する。呼気サンプルが
ガス分離用チャンバ30に導入されると、その中の炭酸
ガスだけがガス分離膜16を透過し分離される。この炭
酸ガスがコールドトラップ32により冷却されて凝固さ
れる。
【0024】ガス分離膜16により分離された炭酸ガス
がコールドトラップ32により凝固されることにより、
ガス分離膜16の二次側では、炭酸ガスの分圧が常に固
気平衡圧力に保たれる。一方、ガス分離膜16の一次側
は採集バック10の圧力となっており、これは通常1気
圧(大気圧)であるのでガス分離膜16の一次側と二次
側には常に圧力差が生じていることになる。この圧力差
がドライブパワーとなり、ガス分離膜16の一次側から
二次側に向けて炭酸ガスが通過して行く。
がコールドトラップ32により凝固されることにより、
ガス分離膜16の二次側では、炭酸ガスの分圧が常に固
気平衡圧力に保たれる。一方、ガス分離膜16の一次側
は採集バック10の圧力となっており、これは通常1気
圧(大気圧)であるのでガス分離膜16の一次側と二次
側には常に圧力差が生じていることになる。この圧力差
がドライブパワーとなり、ガス分離膜16の一次側から
二次側に向けて炭酸ガスが通過して行く。
【0025】従って、ガス分離膜の二次側を常時真空ポ
ンプで引いておく必要がなく、低コストの運転が可能と
なる。また、コールドトラップ32で炭酸ガスが凝固し
ている間は炭酸ガスの分離が続くので、一次側と二次側
との炭酸ガスの圧力が平衡に達することがなく、回収率
を上げることができる。更に、本実施例の装置において
は、冷却され凝固されるのは炭酸ガスのみであり、他の
不純物を含まないため、炭酸ガスの回収時に繁雑な温度
制御を必要としない。
ンプで引いておく必要がなく、低コストの運転が可能と
なる。また、コールドトラップ32で炭酸ガスが凝固し
ている間は炭酸ガスの分離が続くので、一次側と二次側
との炭酸ガスの圧力が平衡に達することがなく、回収率
を上げることができる。更に、本実施例の装置において
は、冷却され凝固されるのは炭酸ガスのみであり、他の
不純物を含まないため、炭酸ガスの回収時に繁雑な温度
制御を必要としない。
【0026】特に、呼気には水蒸気が多量に含まれてい
るが、水蒸気を透過しない膜を使用することにより水蒸
気を簡単に分離でき、水蒸気分離に時間がかかることも
なく、呼気の分析による病気の診断には大変適してい
る。
るが、水蒸気を透過しない膜を使用することにより水蒸
気を簡単に分離でき、水蒸気分離に時間がかかることも
なく、呼気の分析による病気の診断には大変適してい
る。
【0027】上述したように、本実施例の装置のコール
ドトラップ32では、炭酸ガスのみを凍結すればよいの
で、その温度は−80度(193k)程度でよく、液体
窒素温度(77k)までの低温を作り出す必要はない。
この点からもコストを低くすることができる。
ドトラップ32では、炭酸ガスのみを凍結すればよいの
で、その温度は−80度(193k)程度でよく、液体
窒素温度(77k)までの低温を作り出す必要はない。
この点からもコストを低くすることができる。
【0028】コールドトラップ32に凍結した炭酸ガス
は、適当な加熱を行うことにより弁34を介してサンプ
ルセル20に捕集することができる。またコールドトラ
ップ32を多孔質金属材料などによって形成し、その表
面積を大きく保ったままその体積を小さく形成すれば、
炭酸ガスを凍結させたままコールドトラップ32ごと運
搬するような場合に便利である。コールドトラップ32
としては上述の多孔質材料のほかにフィンを有するよう
な形状としても良い。
は、適当な加熱を行うことにより弁34を介してサンプ
ルセル20に捕集することができる。またコールドトラ
ップ32を多孔質金属材料などによって形成し、その表
面積を大きく保ったままその体積を小さく形成すれば、
炭酸ガスを凍結させたままコールドトラップ32ごと運
搬するような場合に便利である。コールドトラップ32
としては上述の多孔質材料のほかにフィンを有するよう
な形状としても良い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
サンプルガス中の炭酸ガスがガス分離膜により分離され
ると共に、分離された炭酸ガスが冷却手段により凝縮さ
れその体積が減少してガス分離用チャンバのガス分離膜
の二次側における炭酸ガスの分圧が常に一次側の分圧よ
りも低い状態に保たれるので、ガス分離膜を炭酸ガスが
通過するためのパワーを外部から加える必要がない。ま
た、冷却手段の冷却温度も炭酸ガスが凍結する温度で良
く、液体窒素温度まで下げる必要がない。従って、低コ
ストの装置が供給可能となる。
サンプルガス中の炭酸ガスがガス分離膜により分離され
ると共に、分離された炭酸ガスが冷却手段により凝縮さ
れその体積が減少してガス分離用チャンバのガス分離膜
の二次側における炭酸ガスの分圧が常に一次側の分圧よ
りも低い状態に保たれるので、ガス分離膜を炭酸ガスが
通過するためのパワーを外部から加える必要がない。ま
た、冷却手段の冷却温度も炭酸ガスが凍結する温度で良
く、液体窒素温度まで下げる必要がない。従って、低コ
ストの装置が供給可能となる。
【0030】更に、コールドトラップによる炭酸ガスの
凍結が続くかぎり、炭酸ガスの分離が行われるので回収
率を上げることができる。
凍結が続くかぎり、炭酸ガスの分離が行われるので回収
率を上げることができる。
【0031】また、炭酸ガスの回収に時間がかからず、
呼気分析等の臨床検査における稼働率のアップにも効果
的である。
呼気分析等の臨床検査における稼働率のアップにも効果
的である。
【0032】以上より、呼気中の炭酸ガスを高い効率で
短時間に低コストで回収できる炭酸ガス分離捕集装置を
提供することができる。
短時間に低コストで回収できる炭酸ガス分離捕集装置を
提供することができる。
【図1】本発明に係る炭酸ガス分離捕集装置の実施例の
構成図である。
構成図である。
【図2】従来の膜分離法を実施するための装置の構成図
である。
である。
【図3】従来の深冷分離法を実施するための装置の構成
図である。
図である。
10 採集バック 12、34、36 弁 16 ガス分離膜 18 真空ポンプ 20 サンプルセル 30 ガス分離用チャンバ 32 コールドトラップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 53/22 C01B 31/20 G01N 33/497
Claims (1)
- 【請求項1】 呼気中に含まれる炭酸ガスを分離して捕
集するための炭酸ガス分離捕集装置であって、 炭酸ガスの分離が行われるガス分離用チャンバと、 前記チャンバに呼気サンプルを導入するための呼気サン
プル導入手段と、 前記チャンバ内に設けられ、前記導入された呼気サンプ
ル中の炭酸ガスを選択的に透過するガス分離膜と、 前記チャンバ内において前記ガス分離膜の下流側に設け
られ、前記ガス分離膜により分離された炭酸ガスを冷却
する冷却手段と、 を含み、前記ガス分離膜の一次側と二次側との圧力差の
みをドライブパワーとして炭酸ガスを捕集することを特
徴とする炭酸ガス分離捕集装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6154604A JP2825440B2 (ja) | 1994-07-06 | 1994-07-06 | 炭酸ガス分離捕集装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6154604A JP2825440B2 (ja) | 1994-07-06 | 1994-07-06 | 炭酸ガス分離捕集装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819724A JPH0819724A (ja) | 1996-01-23 |
JP2825440B2 true JP2825440B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=15587817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6154604A Expired - Lifetime JP2825440B2 (ja) | 1994-07-06 | 1994-07-06 | 炭酸ガス分離捕集装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2825440B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5139186B2 (ja) * | 2008-07-18 | 2013-02-06 | シャープ株式会社 | 呼気測定装置 |
CN105842035B (zh) * | 2016-06-07 | 2023-08-29 | 中国科学院地球环境研究所 | 一种适用于二氧化碳在线测量的气体处理系统 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5969415A (ja) * | 1982-10-06 | 1984-04-19 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 排ガスからの液化炭酸の製造方法 |
JP2813473B2 (ja) * | 1990-12-26 | 1998-10-22 | 三菱重工業株式会社 | 炭酸ガスの回収方法 |
JPH0699034A (ja) * | 1992-09-21 | 1994-04-12 | Chubu Electric Power Co Inc | 燃焼排ガスからの二酸化炭素の液化分離回収法 |
-
1994
- 1994-07-06 JP JP6154604A patent/JP2825440B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0819724A (ja) | 1996-01-23 |
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