JP2823557B1 - タイヤ用艶出し組成物及びタイヤ用艶出し組成物入り容器 - Google Patents

タイヤ用艶出し組成物及びタイヤ用艶出し組成物入り容器

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JP2823557B1
JP2823557B1 JP1073165A JP7316598A JP2823557B1 JP 2823557 B1 JP2823557 B1 JP 2823557B1 JP 1073165 A JP1073165 A JP 1073165A JP 7316598 A JP7316598 A JP 7316598A JP 2823557 B1 JP2823557 B1 JP 2823557B1
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polishing
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • B05B11/01Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use characterised by the means producing the flow
    • B05B11/10Pump arrangements for transferring the contents from the container to a pump chamber by a sucking effect and forcing the contents out through the dispensing nozzle
    • B05B11/1001Piston pumps
    • B05B11/1009Piston pumps actuated by a lever
    • B05B11/1011Piston pumps actuated by a lever without substantial movement of the nozzle in the direction of the pressure stroke

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  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 艶出し効果に加えて独特の色彩付与効果を有
するタイヤ用艶出し組成物を提供する。 【解決手段】 タイヤ用艶出し組成物3は、組成中に有
機系艶出し成分と金属粉末とを含有する液状形態を有
し、タイヤTの表面に塗布して使用される。そして、そ
の塗布層20中に金属粉末が分散することにより、タイ
ヤに対し有機系艶出し成分に基づく艶と、金属粉末に基
づく金属光沢様の装飾色彩とを同時に付与できる。これ
により、タイヤT表面の艶出しに留まらず、金属光沢に
基づいた美しく斬新な色彩を付与することが可能とな
り、ひいては色と輝きにおいて従来のタイヤワックス等
をはるかに凌駕する効果を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤ用艶出し組成
物と、タイヤ用艶出し組成物入り容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用アクセサリーの一つ
としてタイヤワックスが知られている。これは、水性ウ
レタン樹脂等の透明樹脂を水溶液系の溶媒に分散・含有
させたエマルジョン形態の塗布組成物であり、タイヤの
側面等に適量塗布することにより艶ないし光沢を付与
し、そのファッション性を高めることを目的とするもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のタイヤワックスは透明樹脂のみを艶出し成分として
含有しており、塗布により無光沢のタイヤ表面がただ光
沢化するだけで色彩等の変化はなく、外観向上のインパ
クトや奇抜性に欠ける難点があった。
【0004】本発明は、艶出し効果に加えて独特の色彩
付与効果を有するタイヤ用艶出し組成物と、そのタイヤ
用艶出し組成物を収容した容器とを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために本発明のタイヤ用艶出し組成物は、タ
イヤ表面に塗布層を形成するために塗布される液状形態
を有し、その組成中に有機系艶出し成分と金属粉末とを
含有し、得られる塗布層中に金属粉末が分散することに
より、タイヤに対し有機系艶出し成分に基づく艶と、金
属粉末に基づく金属光沢様の装飾色彩とを同時に付与で
きるようにしたことを特徴とする。該本発明のタイヤ用
艶出し組成物を使用することにより、タイヤ表面の艶出
しに留まらず、金属光沢に基づいた美しく斬新な色彩を
付与することが可能となり、ひいては色と輝きにおいて
従来のタイヤワックス等をはるかに凌駕する効果を達成
することができる。また、組成物に、金属粉末をタイヤ
表面に定着するための定着高分子成分を含有させること
で、該定着樹脂成分の粘着効果が媒介となって、金属粉
末のタイヤ表面に対する固着力が高められて脱落等が生
じにくくなり、得られる塗布層の外観を長期にわたって
良好に維持することができる。この場合、その定着高分
子の配合量は1〜15重量%とするのがよい。配合量が
1重量%未満になると十分な定着効果が得られなくな
る。また、配合量が15重量%を超えると、組成物の粘
性率が大きくなり過ぎて塗りムラ等を生じたり、あるい
は噴霧による塗布が行いにくくなる等の問題を生ずる。
また、組成物に、金属粉末を溶媒中に分散させるための
分散剤を配合することで、組成物中の金属粉末の分散状
態を著しく向上させることができる。これにより、金属
粉末凝集による塗りムラが生じにくくなるばかりでな
く、噴霧により組成物を塗布する場合に、噴霧ノズルの
ノズル孔等に粉末詰まりが生じることを極めて効果的に
防止ないし抑制でき、ひいてはタイヤに組成物をスムー
ズに塗布することができる。
【0006】また、本発明のタイヤ用艶出し組成物入り
容器は、上記タイヤ用艶出し組成物と、そのタイヤ用艶
出し組成物を収容する容器とを含む。これにより、タイ
ヤ用艶出し組成物の持ち運びや取扱いを容易にすること
ができる。この場合、その容器に対し着脱可能に取り付
けられ、該容器内のタイヤ用艶出し組成物を吸い上げる
手動式ポンプと、その手動式ポンプにより吸い上げられ
たタイヤ用艶出し組成物を噴霧する噴霧ノズルとを設け
ることができる。これにより、上記本発明のタイヤ用艶
出し組成物を消耗のタイヤ表面に容易にかつ均一に塗布
することができ、ひいては該組成物塗布による前記効果
を最上の形で引き出すことが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
の図面を参照して説明する。図1は、本発明のタイヤ用
艶出し組成物入り容器(以下、単に組成物入り容器とい
う)の一実施例を示すものである。すなわち、該組成物
入り容器1は、本発明の液状のタイヤ用艶出し組成物
(以下、単に組成物ともいう)3を収容する容器本体
(容器)2と、その容器2に設けられて、該容器本体2
内の組成物3を吸い上げる手動式ポンプ機構5と、その
手動式ポンプ機構5により吸い上げられた組成物3を噴
霧する噴霧ノズル4とを備えている。
【0008】組成物3は、タイヤ表面に塗布される液状
形態を有し、その組成中に有機系艶出し成分と金属粉末
とを含有する。具体的な組成等については後に詳述す
る。
【0009】手動式ポンプ機構5は、ポンプ本体5a
と、そのポンプ本体5aに取り付けられた操作レバー8
と、容器本体2の開口部に形成された取付用ねじ部2a
に螺合して、ポンプ本体5aをこれに着脱可能に取り付
けるキャップ状の取付部材14と、ポンプ本体5aに一
端が取り付けられて他端側が容器本体2内の組成物3中
に浸漬される吸引管16等を備える。
【0010】ポンプ本体5aは、シリンダ6とピストン
7とを有しており、シリンダ6内に形成された圧縮室S
が、吸引管16に続く第一通路11と連通している。一
方、操作レバー8は、ポンプ本体5aに回転可能に取り
付けられ、容器本体2の首部2bを片手で保持しながら
手前に引くように操作を行う。操作レバー8を引くとピ
ストン7は、シリンダ6との間に設けられたばね9を圧
縮しながら前進して、圧縮室Sの体積を縮小させる。一
方、操作レバー8を引く力を緩めるとばね9は弾性復帰
し、ピストン7が後退して圧縮室Sを膨張させるととも
に、該ピストン7を介して操作レバー8が押し戻され
る。
【0011】そして、図2(a)に示すように、操作レ
バー8を戻す際には、ピストン7が後退して圧縮室Sが
膨張し、吸引管16内が負圧状態となる。これにより、
液状の組成物3は吸引管16(図1)内に吸い上げら
れ、第一通路11内のボール弁12を押し上げて圧縮室
S内に流れ込む。一方、第一通路11と噴霧ノズル4に
通じる第二通路10との間に配置された逆止弁13は、
これと一体に設けられたばね部13aの付勢により閉
じ、第二通路10側から第一通路11側へ液が逆流する
ことが阻止される。
【0012】この状態で操作レバー8を引くと、図2
(b)に示すように、ピストン7が前進して圧縮室S内
の組成物3が第一通路11側に押し出され、さらに逆止
弁13を押し上げて第二通路10を通り、噴霧ノズル4
のノズル孔4aから噴霧される。なお、ボール弁12は
組成物3の流出の圧力で第一通路11を閉じ、圧縮室S
からの組成物3が吸引管16側へ逆流することを阻止す
る。
【0013】ここで、金属粉末がノズル孔4a等に詰ま
ると、組成物3のスムーズな噴霧を行えなくなる。この
場合、シリンダ6の内径をある程度大きくして、ピスト
ン7の単位ストローク長さ当りの圧縮室Sの体積減少率
を高めることが有効である。これにより、圧縮室Sから
第二通路10及び第一通路11を経て噴霧ノズル4に向
かう組成物3の流出圧力が高められ、ノズル孔4aに多
少の粉末詰まりが生じてもこれを組成物3の圧力により
吹き飛ばすことができるようになる。
【0014】そして、図3に示すように、組成物入り容
器1の手動式ポンプ機構5を上記のように操作して、自
動車AのタイヤTの例えば側面(特に外から見えやすい
側)に組成物3を噴霧し、これを塗布する。そして、塗
布された組成物3から溶媒成分(例えば水)が蒸発する
ことにより、図4に示すように、タイヤTの表面には、
上記組成物3の塗布層20が形成される。図5に示すよ
うに、該塗布層20中には金属粉末22が分散すること
により、タイヤTに対し有機系艶出し成分に基づく艶
と、金属粉末に基づく金属光沢様の装飾色彩とが同時に
付与される。これにより、図6に示すように、タイヤT
の表面の艶出しに留まらず、金属光沢に基づいた美しく
斬新な色彩を付与することが可能となり、ひいては色と
輝きにおいて従来のタイヤワックス等をはるかに凌駕す
る効果を達成することができる。
【0015】なお、図9(a)に示すように、本発明の
組成物入り容器1は、組成物3を収容した容器本体2
と、その開口部を塞ぐキャップ21とを有する構成とし
てもよい。この場合、同図(b)に示すように、スポン
ジ等の液体含浸性を有する柔軟材質で構成された塗布具
22を添付しておけば、組成物3を該塗布具22に含浸
させてこれをタイヤに簡単に塗布することができる。ま
た、この場合、必要に応じて上記手動式ポンプ機構も使
用できるよう、図9(c)に示すように、容器本体2か
ら取り外した状態の手動式ポンプ機構5を別途添付する
形としてもよい(なお、該図では、吸引管16を、手動
式ポンプ機構5の残余の部分をなすポンプヘッド部20
から分離した形で添付する例を示している)。
【0016】以下、本発明のタイヤ用艶出し組成物の好
ましい組成等について、さらに詳しく説明する。まず、
組成物中の金属粉末の含有量は0.5〜5重量%で調整
するのがよい。金属粉末の含有量が0.5重量%未満に
なると、塗布層を形成した際の金属光沢様色彩の付与効
果が不十分となる場合がある。一方、5重量%を超える
と、溶媒等にこれを均一に分散させることが困難とな
り、塗布層にムラ等が生じやすくなる。また、前述のよ
うな噴霧による塗布を行う場合は、噴霧ノズルに金属粉
末の詰まり生じやすくなる。なお、組成物中の金属粉末
の含有量は望ましくは1〜2重量%(例えば1.5重量
%)とするのがよい。
【0017】次に、金属粉末の平均粒径は、10〜30
0μmの範囲で調整するのがよい。金属粉末の平均粒径
が300μmを超えると、均一な金属光沢を得にくくな
るほか、噴霧による塗布を行う場合は、噴霧ノズルに金
属粉末の詰まりが生じやすくなる。一方、平均粒径10
μm未満の金属粉末は一般に高価であり、組成物のコス
トアップにつながる。なお、金属粉末の平均粒径は、よ
り望ましくは50〜150μm(例えば100μm)の
範囲で調整するのがよい。
【0018】金属粉末は、AlもしくはAl合金の粉末
が比較的安価で耐食性にも優れ、美しい光沢を長期にわ
たって維持できるので本発明に特に好適に使用すること
ができる。また、Cuもしくは真鍮又はブロンズ等のC
u合金の粉末も、これに準じて安価で耐食性に優れるこ
とから、本発明に好適に使用することができる。なお、
このほかにも、ステンレス鋼粉末、Ni粉末等を使用す
ることができる。
【0019】金属粉末は、例えば図7(b)に示す不定
形あるいは塊状形態の粒子22からなるものを使用して
もよいが、図7(a)に示すように、粒子22が薄板状
又はフレーク状の形態をなすものを本発明に特に好適に
使用することができる。例えば、一般に銀粉と呼ばれる
塗料用のAl粉末の粒子はこのような薄板状の形態を有
し、金属Al箔をボールミル等により粉砕することによ
り簡単に製造することができる。図5に示すように、薄
板状の金属粉末を使用することにより、粒子22の板面
が塗布層20の膜面方向に揃いやすくなり、ひいては塗
布層20の金属光沢仕上がりをより美しくすることがで
きる。
【0020】上記金属粉末は、図8(d)に示すよう
に、粒子22の表面にコーティング層を有さない状態で
使用すると、組成物に含まれる有機系艶出し成分が無色
透明に比較的近い場合は、金属地金の色合いがほぼその
まま塗布層20(図4)の色調に反映される形となる。
例えば、Alやステンレス鋼など、地金色が銀白色の金
属を使用すると、塗布層20の色調はシルバー系のもの
となる。一方、Cu、あるいは真鍮、ブロンズといった
Cu合金など、地金自体が有彩色を呈している場合は、
シルバー系とは異なる色調の塗布層20が得られる。例
えば真鍮やブロンズの粉末は美しい金色を呈し、ゴール
ド系のゴージャスな色調の塗布層20を形成することが
できる。
【0021】一方、図8(a)あるいは(b)に示すよ
うに、粒子22の表面に着色用のコーティング22bを
施した金属粉末を使用すれば、金属光沢にコーティング
の色が加わり、さまざまな色調の塗布層20を得ること
ができる。例えばコーティングの色を黄色系のものにす
ればゴールド系の塗布層20が、また、赤色系のコーテ
ィングを使用すればワインレッド系の塗布層20が得ら
れ、このほか紫色系、青色系、緑色系の各コーティング
を使用することにより、メタリックパープル、メタリッ
クブルー、メタリックグリーンの各種色調の塗布層20
を得ることができる。なお、金属粉末とは別に着色用顔
料を組成物に配合することにより、塗布層に着色するよ
うにしてもよいが、粒子22に着色用のコーティングを
施す方が、より均質で色調の美しい塗布層20を形成で
きる。
【0022】この場合、コーティングは、顔料等の着色
剤を配合した透明樹脂により構成することができる。な
お、コーティング22bは、図8(a)のように各地金
粉末粒子22aの全体を覆うように形成することができ
る。また、金属箔の粉砕により金属粉末を調製する場合
には、箔の状態で両面(又は片面)にコーティングを施
しておき、続いてそのコーティング付の金属箔を粉砕す
ることにより、図8(b)に示すように、地金粉末粒子
22aの板面にのみコーティング22bが施された粒子
22を得るようにしてもよい。
【0023】なお、コーティングは樹脂に限らず、図8
(c)に示すように、酸化物層などの無機物質層22c
としてもよく、例えばAl又はAl合金粉末の場合は、
染料等で着色したアルマイト酸化被膜とすることができ
る。
【0024】次に、金属粉末以外の含有物について説明
する。まず、溶媒は、タイヤのゴムを侵さない液体を使
用するのがよく、例えば水を主体とするもの(以下、水
系溶媒という)が使用できる。また、有機系艶出し成分
はワックス(ろう)微粒子を主体に構成してもよいが、
液状のシリコーン(例えばシリコーン油)を主体とする
ものが撥水性と艶出し効果に優れるので本発明に好適に
使用できる。
【0025】有機系艶出し成分としての液状シリコーン
を使用する場合、その組成物中の含有量は5〜30重量
%(例えば20重量%)とするのがよい。液状シリコー
ンの含有量が5重量%未満になると艶出し効果が不足
し、30重量%を超えると塗りムラを生じやすく、塗布
層の仕上がりが損なわれる場合がある。
【0026】また、組成物には、金属粉末をタイヤ表面
に定着するための定着高分子成分を含有させることがで
きる。該定着高分子成分の粘着効果が媒介となって、金
属粉末のタイヤ表面に対する固着力が高められて脱落等
が生じにくくなり、得られる塗布層の外観を長期にわた
って良好に維持することができる。
【0027】例えば金属粉末を分散させる溶媒が水を主
体とするものである場合には、定着高分子成分としてシ
リコーン系の高分子成分を主体に構成されるもの、例え
ばシリコーン樹脂成分あるいはシリコーンゴム成分を主
体に構成されるものを使用するのがよい。このような定
着成分は、艶出し成分として液状シリコーンを使用する
場合にこれとの親和性もよいので、塗布層中の金属粉末
の分散状態を良好に保ちつつこれを定着することができ
る。
【0028】この場合、定着高分子成分となるシリコー
ン樹脂成分あるいはシリコーンゴム成分は、水系溶媒を
使用する場合、骨格中の硅素原子に結合する官能基の一
部が水酸基等の親水基で構成されていることが、定着の
ための接着力を高める上で望ましい。例えばシリコーン
樹脂成分としては液状形態のもの、例えばメチルフェニ
ルシリコーン系樹脂を使用できる。具体的な商品名とし
ては、PSM631、PEX103、XF−42−A3
335(メチルフェニルシリコーンワニス:いずれも東
芝シリーコン(株)製)等を例示できる。なお、より具
体的には、PSM631を45〜55(例えば50)重
量部と、PEX103を14〜19(例えば16.7)
重量部と、XF42−A3335を30〜36(例えば
33.3)重量部との混合物を、組成物全体に占める割
合にておよそ10重量%程度配合することができる。
【0029】定着高分子成分の組成物への配合量は1〜
15重量%(例えば10重量%)とするのがよい。配合
量が1重量%未満になると十分な定着効果が得られなく
なる。また、配合量が15重量%を超えると、組成物の
粘性率が大きくなり過ぎて塗りムラ等を生じたり、ある
いは噴霧による塗布が行いにくくなる等の問題を生ず
る。
【0030】上記定着高分子成分を水系溶媒に分散させ
るための乳化剤としては、カチオン系界面活性剤が適し
ている。カチオン系界面活性剤は、一般式がR−NH3
Xあるいは[R1、R2、R3、R4]−NX(いわゆ
る第四アンモニウム塩)で表されるものが使用できる
(R、R1〜R4は炭化水素基等の親油基、Xはハロゲ
ンである)。代表的なものにドデシルトリメチルアンモ
ニウムクロリドなどがある。なお、組成物中の上記乳化
剤の配合量は、0.1〜2重量%の範囲で調整すること
ができる(例えば0.2重量%)。
【0031】なお、定着高分子成分としてはこのほかに
も、水性アクリル樹脂が金属粉末の定着力に優れ、また
透明性も高く塗布層の仕上がりに影響を及ぼしにくいの
で本発明に好適に使用できる。
【0032】組成物に液状シリコーンと定着高分子成分
とが含有される場合、図5に示す塗布層20において金
属粉末粒子22を保持しているビヒクル部23は、これ
ら液状シリコーンと定着高分子成分とを主体とするもの
となる。
【0033】次に、組成物には、金属粉末を溶媒中に分
散させるための分散剤を配合することができる。溶媒が
水を主体とするものである場合には、分散剤としてアニ
オン系界面活性剤を使用することができる。このような
アニオン系界面活性剤として、具体的には、ポリアクリ
ル酸塩系の界面活性剤(例えば主にポリアクリル酸ソー
ダからなるもの)を主体とするものを使用できる。この
ような分散剤を配合することにより、組成物中の金属粉
末の分散状態を著しく向上させることができる。これに
より、金属粉末凝集による塗りムラが生じにくなるばか
りでなく、例えば図2に示すように、噴霧により組成物
を塗布する場合に、噴霧ノズル4のノズル孔4a等に粉
末詰まりが生じることを極めて効果的に防止ないし抑制
でき、ひいてはタイヤTに組成物3をスムーズに塗布す
ることができる。なお、このような分散剤の市販品とし
て、例えばディスロールH14N(商品名:日本乳化剤
株式会社)を使用することができる。また、アニオン系
界面活性剤としてはこのほかにも、高級アルコールの硫
酸エステル、アミン石けんなどを使用できる。
【0034】組成物中の上記分散剤の配合量は、0.1
〜2重量%(例えば0.5重量%)の範囲で調整するこ
とができる。分散剤の配合量が0.1重量%未満になる
と、金属粉末の分散効果が十分に期待できなくなる。一
方、2重量%を超えるとそれ以上の分散効果の向上を期
待できないか、あるいは配合量によっては金属粉末を逆
に凝集させる結果につながる場合がある。
【0035】なお、上記乳化剤としてのカチオン系界面
活性剤あるいは分散剤としてのアニオン系界面活性剤
は、有機系艶出し成分としての液状シリコーンを水系溶
媒中に分散させる乳化剤としての役割も果たす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのタイヤ用艶出し組成
物入り容器を示す縦断面図。
【図2】その要部の作用を説明する断面図。
【図3】図1のタイヤ用艶出し組成物入り容器による、
タイヤ表面への組成物の塗工例を模式的に示す斜視図。
【図4】組成物をタイヤ表面に塗布することにより、塗
布層が形成される様子を表す模式図。
【図5】図4の要部部分拡大図。
【図6】塗布層のタイヤ用艶出し組成物を塗布すること
によるタイヤの外観変化を模式的に示す斜視図。
【図7】組成物に配合される金属粉末の粒子形状のいく
つかの例を示す斜視図。
【図8】金属粒子へのコーティングの形成形態を示す断
面模式図。
【図9】本発明のタイヤ用艶出し組成物入り容器の別の
実施例と、これに添付可能ないくつかの附属品とを示す
説明図。
【符号の説明】
1 タイヤ用艶出し組成物入り容器 2 容器本体(容器) 4 噴霧ノズル 5 吸引ポンプ機構 20 塗布層 22 金属粉末粒子

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ表面に塗布層を形成するために塗
    布される液状形態を有し、 その組成中に有機系艶出し成分と金属粉末とを含有し、かつ前記金属粉末を前記タイヤ表面に定着するための定
    着高分子成分を1〜15重量%の範囲で含有し、 得られる塗布層中に前記金属粉末が分散することによ
    り、前記タイヤに対し前記有機系艶出し成分に基づく艶
    と、前記金属粉末に基づく金属光沢様の装飾色彩とを同
    時に付与できるようにしたことを特徴とするタイヤ用艶
    出し組成物。
  2. 【請求項2】 タイヤ表面に塗布層を形成するために塗
    布される液状形態を有し、 その組成中に有機系艶出し成分と金属粉末とを含有し、 かつ前記金属粉末を溶媒中に分散させるための分散剤
    を、0.1〜2重量%の範囲で含有し、 得られる塗布層中に前記金属粉末が分散することによ
    り、前記タイヤに対し前記有機系艶出し成分に基づく艶
    と、前記金属粉末に基づく金属光沢様の装飾色彩とを同
    時に付与できるようにしたことを特徴とするタイヤ用艶
    出し組成物。
  3. 【請求項3】 タイヤ表面に塗布層を形成するために塗
    布される液状形態を有し、 その組成中に有機系艶出し成分と金属粉末とを含有し、 前記金属粉末を溶媒中に分散させるための分散剤を、
    0.1〜2重量%の範囲で含有し、 かつ前記金属粉末を前記タイヤ表面に定着するための定
    着高分子成分を1〜15重量%の範囲で含有し、 得られる塗布層中に前記金属粉末が分散することによ
    り、前記タイヤに対し前記有機系艶出し成分に基づく艶
    と、前記金属粉末に基づく金属光沢様の装飾色彩とを同
    時に付与できるようにしたことを特徴とするタイヤ用艶
    出し組成物。
  4. 【請求項4】 前記金属粉末を分散させる溶媒は水を主
    体とする水系溶媒であり、前記定着高分子成分はシリコ
    ーン系の高分子成分を主体に構成されるものである請求
    1又は3に記載のタイヤ用艶出し組成物。
  5. 【請求項5】 前記定着高分子成分は、前記溶媒中に分
    散するシリコーン系樹脂成分又はシリコーン系ゴム成分
    である請求項記載のタイヤ用艶出し組成物。
  6. 【請求項6】 前記溶媒は水を主体とするものであり、
    前記分散剤はアニオン系界面活性剤を主体とするもので
    ある請求項2ないし5のいずれかに記載のタイヤ用艶出
    し組成物。
  7. 【請求項7】 前記金属粉末の含有量が0.5〜5重量
    %である請求項1ないし6のいずれかに記載のタイヤ用
    艶出し組成物。
  8. 【請求項8】 前記金属粉末の平均粒径が10〜300
    μmである請求項1ないし7のいずれかに記載のタイヤ
    用艶出し組成物。
  9. 【請求項9】 前記金属粉末は、Al又はAl合金、及
    びCu又は真鍮、ブロンズ等のCu合金のいずれかによ
    り構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の
    タイヤ用艶出し組成物。
  10. 【請求項10】 前記金属粉末の粒子は、薄板状又はフ
    レーク状の形態をなす請求項1ないし9のいずれかに
    載のタイヤ用艶出し組成物。
  11. 【請求項11】 前記金属粉末は、その粒子表面に着色
    用のコーティングが施されている請求項1ないし10の
    いずれかに記載のタイヤ用艶出し組成物。
  12. 【請求項12】 前記有機系艶出し成分としての液状シ
    リコーンが、水を主体とする溶媒中に5〜30重量%の
    範囲で懸濁してエマルジョン形態をなし、これに前記金
    属粉末がさらに分散している請求項1ないし11のいず
    れかに記載のタイヤ用艶出し組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    のタイヤ用艶出し組成物と、 そのタイヤ用艶出し組成物を収容する容器とを備えたこ
    とを特徴とするタイヤ用艶出し組成物入り容器。
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