JP2822528B2 - イオン源装置 - Google Patents

イオン源装置

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JP2822528B2 JP2014530A JP1453090A JP2822528B2 JP 2822528 B2 JP2822528 B2 JP 2822528B2 JP 2014530 A JP2014530 A JP 2014530A JP 1453090 A JP1453090 A JP 1453090A JP 2822528 B2 JP2822528 B2 JP 2822528B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マイクロ波放電に基くプラズマ生成で電離
された電子により、直流放電を持続してイオンビームを
生成するイオン源装置に関する。
〔従来の技術〕 従来、イオンビームスパッタリング,イオンビームミ
キシング,イオンアシスト等に用いられるカウフマン型
イオン源装置及びバケット型イオン源装置等には、マイ
クロ波放電に基づくプラズマ生成で電子を電離生成する
マイクロ波プラズマカソード(以下MPカソードという)
室を電子放出源として備え、電子放出材の消耗を皆無に
して長寿命化等を図るようにしたものがある。
そして、MPカソード室にマイクロ波導入用のアンテナ
を設けた従来のカウフマン型イオン源装置は、第4図に
示す構成になっている。
同図において、(1)はステンレス等の非磁性体金属
の副筐体(2)により形成されたMPカソード室、
(3),(4)は副筐体(2)の両側の磁性体又は非磁
性体の蓋板、(5)はマイクロ波導入用の同軸ケーブ
ル、(6)は同軸ケーブル(5)の先端に接続されたア
ンテナであり、カソード室(1)に導入されている。
(7)はDCブレーク、(8)はアンテナ(6)に接続さ
れアンテナ(6)を運転開始時にアース電位に固定する
電位固定用の高抵抗値の抵抗である。
(9)は蓋板(3)に形成されたカソード室(1)の
ガス導入口、(10)は蓋板(4)の中央に形成された電
子放出開口、(11)は副筐体(2)の外側に設けられた
永久磁石又は電磁石であり、カソード室(1)に電子サ
イクロトロン共鳴(ECR)条件以上の磁場を発生する。
(12)は非磁性体金属の主筐体(13)により形成され
た主プラズマ室、(14)は蓋板(4)と主筐体(13)と
の間の絶縁体、(15)は主プラズマ室(12)に設けられ
た円筒状のアノード、(16)は主プラズマ室(12)のガ
ス導入口である。
(17)はイオンビーム引出用の多孔電極群であり、第
1電極(18),第2電極(19)及びアース電位の第3電
極(20)から構成されている。
(21),(22)は各電極(18),(19),(20)間に
設けられた絶縁体、(23)は主筐体(13)の外側に設け
られた円筒状の磁場発生用の永久磁石又は電磁石であ
る。
(24)はアーク電源であり、陽極がアノード(15)に
接続され、陰極が蓋板(3)及び高抵抗値の抵抗(25)
を介して主筐体(13)に接続され、主プラズマ室(12)
にアノード電位を与える。
(26)は加速電源であり、陽極がアーク電源(24)の
陰極及び蓋板(3)に接続され、陰極がアースされ、カ
ソード室(1)にカソード電位を与え、かつ、主筐体
(13)と同電位の第1電極(18)にアノード電位より低
い正の如き加速電位を与える。(27)は第2電極(19)
に負電位を与える減速電源である。
そして、アンテナ(6)は抵抗(8)により確実にア
ース電位に保持される。
一方、装置の運転開始時は各電源(24),(26),
(27)が表1のNo.1,No.2,No.3の3通りの設定条件のい
ずれかに基いてオン又はオフされる。
このいずれの設定条件においても、運動開始時はかカ
ソード電位がアンテナ(6)のアース電位以上になる。
そして、各電源(24),(26),(27)の設定後、ガ
ス導入口(9)から電子生成用の希ガス等を供給し、カ
ソード室に(1)にアンテナ(6)を介してマイクロ波
を導入すると、アンンテナ(6)の先端部とカソード室
(1)の壁面との間のマイクロ波電界によりマイクロ波
放電が発生し、導入口(9)からのガスが電離されてマ
イクロ波プラズマが生成される。
ところで、マイクロ波プラズマの生成は、カソード室
(1)内の電子がアンテナ(6)のマイクロ波電界で加
速されて運動エネルギを与えられ、この運動エネルギを
与えられた電子が導入された中性のガスに衝突して電子
を電離生成することの繰返しに基き、電子が指数関数的
に増加して行われる。
このとき、マイクロ電界の強い領域に電子が集中する
程、マイクロ波放電が生じ易くなり、マイクロ波プラズ
マの生成効率が向上する。
また、定常運転において、各電源(24),(26),
(27)は全てのオン状態とするが、そのとき、カソード
室(1)のカソード電位よりアノード電位の方が高い電
位になるため、カソード室(1)の電子が電子放出開口
(10)から主プラズマ室(12)に放出される。
そして、主プラズマ室(12)では、供給された電子に
より直流放電が持続し、ガス導入口(16)から導入され
たイオンビーム用の酸素ガス,希ガス等のイオン化ガス
が電離されて主プラズマが生成される。
さらに、電極群(17)のビーム引出し作用により、生
成された主プラズマから酸素イオン等がイオンビームと
なってスパッタ室等に導出される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の第4図に示す装置の場合、マイクロ波放出源と
してのアンテナ(6)が針形状でカソード室(1)の壁
面が平面であるため、マイクロ波電界はアンテナ(6)
の近傍で最も強くなるが、運転開始時、アンテナ(6)
の電位に対してカソード室(1)の壁面が同電位又は正
電位になるため、電子がアンテナ(6)の近傍に集中し
ない。
しかも、とくに酸素イオンビームを生成する場合は、
酸素イオンによりカソード室(1)に絶縁物が付着し、
カソード室(1)の電極面積が見かけ上小さくなる。
そのため、2回目以降の再運転時には、マイクロ波放
電が生じ難く、運転できなくなる場合が多い。
従って、従来は再運転する毎に予めカソード室(1)
を分解掃除し、付着した絶縁物を除去する必要があり、
煩雑な手数を要して作業性が悪く、しかも分解掃除後に
装置の真空排気を行う必要があり、処理に時間を要する
という問題点がある。
本発明は、前記の点に留意し、再運転時にマイクロ波
放電が容易に発生するイオン源装置を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために、本発明のイオン源装置
は、カソード電位のマイクロ波カソード室にマイクロ波
導入用のアンテナを設け、カソード室のマイクロ波放電
により電子を生成してアノード電位の主プラズマ室に放
出し、主プラズマ室の直流放電によりイオンビームを生
成するイオン源装置において、運転開始時にカソード室
をアンテナの電位に対して負電位にする開始バイアス制
御手段を備えたものである。
〔作用〕
前記のように構成された本発明のイオン源装置は、開
始バイアス制御手段により運転開始時にカソード室がア
ンテナの電位に対して負電位になるため、マイクロ波電
界の強いアンテナの近傍に電子が集中し、マイクロ波放
電が極めて生じ易くなり、カソード室に絶縁物が付着し
た状態であっても、再運転時にマイクロ波放電が生じて
マイクロ波プラズマが生成され、正常に運転される。
〔実施例〕
各実施例について第1図ないし第3図を参照して説明
する。
それらの図面において第4図と同一の記号は、同一又
は相当するものを示す。
(実施例1) まず、実施例1を示した第1図について説明する。
同図において、第4図と異なる点は、抵抗(8)のア
ース側端部を、開始バイアス制御手段としての補助電源
(28)の陽極に接続し、補助電源(28)の陰極を加速電
源(26)の陰極に接続し、運転開始時に補助電源(28)
をオンするようにした点である。
そのため、補助電源(28)により運転開始時にアンテ
ナ(6)の電位に対してカソード室(1)が負電位にバ
イアスされ、電子がアンテナ(6)の近傍に集中し、再
運転時にマイクロ波放電が容易に発生する。
そして、補助電源(28)を備えることにより、アーク
電源(24),加速電源(26),減速電源(27)を、運転
開始時に前記表1の3通りのいずれかに自由に設定する
ことができる。
(実施例2) つぎに、実施例2を示した第2図について説明する。
同図において、第4図と異なる点は、開始バイアス制
御手段として、陰極がアースされた加速電源(26)の陽
極を、アーク電源(24)の陽極に接続し、運動開始時に
アーク電源(24)をオン,加速電源(26)をオフに設定
した点である。
そのため、運転開始時、加速電源(26)がオフしてア
ーク電源(24)の陽極がアース電位になるため、アンテ
ナ(6)のアース電位に対してカソード室(1)が負電
位になり、実施例1と同様、電子がアンテナ(6)の近
傍に集中する。
つぎに、酸素イオンビームの生成の場合の実験の結果
について説明する。
表2に示すように、第4図の従来装置の場合は、運転
開始時にアンテナ(6)の電位(アンテナ電位)に対し
てカソード室(1)の電位(カソード電位)が同電位
(=0V)又は正電位(=+50V)になるため、マイクロ
波の供給源としてのマグネトロンの出力を130Wの大出力
にしても再運動時にマイクロ波プラズマが生成されなか
った。
一方、第2図の装置の場合は、運転開始時にアンテナ
電位に対してカソード電位が負電位(=−50V)になる
ため、マグネトロンの出力を50Wの小出力にしても再運
転時にマイクロ波プラズマが容易に生成された。
そして、第2図の構成の場合、運転開始時のアーク電
源(24),加速電源(26)の設定は限定されるが、第1
図の補助電源(28)を備えないため、簡単かつ小型にす
ることができる。
(実施例3) つぎに、実施例3を示した第3図について説明する。
同図は第2図の抵抗(8)を省き、アンテナ(6)を
フローティング状態に保持した場合の構成を示し、運転
開始時のアーク電源(24),加速電源(26)の設定は実
施例2と同じてある。
この場合、抵抗(8)が省かれているため、実施例2
よりさらに簡単かつ安価にすることができる。
なお、一般に同軸ケーブル(5)に接続されたDCブレ
ーク(7)の容量が大きいため、フローティング状態で
もアンテナ(6)がほぼアース電位になる。
そして、各実施例において、各電源(24),(26),
(27),(28)のオン,オフの切換えは、手動操作又は
自動制御で行うことができ、自動制御の場合は、アーク
電源(24)或いは補助電源(28)の電流モニタ又はマイ
クロ波の反射電力のモニタからマイクロ波放電の発生を
検出して行う。
また、各実施例はカウフマン型イオン源装置に適用し
た場合であるが、本発明はMPカソードを用いたその他の
イオン源装置,例えばバケット型イオン源装置等にも適
用することができる。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているので以
下に記載する効果を奏する。
開始バイアス制御手段により、運転開始時にアンテナ
の電位に対してカソード室を負電位にしたため、電子が
マイクロ波電界の強いアンテナの近傍に集中し、マイク
ロ波放電が極めて生じ易くなり、カソード室に絶縁物が
付着した状態でも再運転時にマイクロ波放電が生じて正
常に運転することができ、従来の再運転毎のかカソード
室を分解掃除を要さず、作業性の向上及び処理の迅速化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図及び第3図はそれぞれ本発明のイオン源
装置の実施例の構成図、第4図は従来例の構成図であ
る。 (1)……カソード室、(6)……アンテナ、(8)…
…抵抗、(12)……主プラズマ室、(15)……アノー
ド、(24)……アーク電源、(26)……加速電源、(2
7)……減速電源、(28)……補助電源。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カソード電位のマイクロ波カソード室にマ
    イクロ波導入用のアンテナを設け、前記カソード室のマ
    イクロ波放電により電子を生成してアノード電位の主プ
    ラズマ室に放出し、前記主プラズマ室の直流放電により
    イオンビームを生成するイオン源装置において、 運転開始時に前記カソード室を前記アンテナの電位に対
    して負電位にする開始バイアス制御手段を備えたイオン
    源装置。
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