JP2821684B2 - 樹脂含浸フイルターの製法 - Google Patents
樹脂含浸フイルターの製法Info
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- JP2821684B2 JP2821684B2 JP6824189A JP6824189A JP2821684B2 JP 2821684 B2 JP2821684 B2 JP 2821684B2 JP 6824189 A JP6824189 A JP 6824189A JP 6824189 A JP6824189 A JP 6824189A JP 2821684 B2 JP2821684 B2 JP 2821684B2
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- resin
- filter
- impregnated filter
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Description
【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は水濾過用フィルター、エアーフィルター或は
オイルフィルター等に用いられる樹脂含浸フィルターの
製法に関する。
オイルフィルター等に用いられる樹脂含浸フィルターの
製法に関する。
＜従来の技術＞ 樹脂含浸フィルターの基材としてはバルブ、不織布、
繊維等を用い、アルコール可溶性のフェノール樹脂を含
浸させ、Ｂ化工程（溶剤揮発工程）からＣ化工程（熱硬
化工程）を経て製造される。このようにして製造される
樹脂含浸フィルターの特色としては耐熱性が良く、破裂
強度も大きく強靭であることである。
繊維等を用い、アルコール可溶性のフェノール樹脂を含
浸させ、Ｂ化工程（溶剤揮発工程）からＣ化工程（熱硬
化工程）を経て製造される。このようにして製造される
樹脂含浸フィルターの特色としては耐熱性が良く、破裂
強度も大きく強靭であることである。
＜発明が解決しようとする課題＞ しかしながら、かかるフェノール樹脂含浸フィルター
を用い水濾過を行った場合、フェノールの溶出が多く耐
水強度が低下する等の問題によりフェノール樹脂含浸フ
ィルターの使用が妨げられる一因となっている。
を用い水濾過を行った場合、フェノールの溶出が多く耐
水強度が低下する等の問題によりフェノール樹脂含浸フ
ィルターの使用が妨げられる一因となっている。
本発明は水濾過に使用した場合でも破裂強度の低下が
少なく、濾過性能が良く水への溶出量の少ない樹脂含浸
フィルターの製造を目的とする。
少なく、濾過性能が良く水への溶出量の少ない樹脂含浸
フィルターの製造を目的とする。
＜問題を解決するための手段＞ 本発明者らは上記従来技術における問題点を解決する
ため鋭意検討を重ねた結果、１個のヒドロキシ基を持っ
たフェニル基を２個含有するビス−（ヒドロキシフェニ
ル）系化合物とアルデヒド類とを塩基性触媒存在下で反
応させて得られた樹脂を含浸させることにより水抽出物
が少なく耐水性の良い樹脂含浸フィルターを製造できる
こと見いだし本発明に到った。
ため鋭意検討を重ねた結果、１個のヒドロキシ基を持っ
たフェニル基を２個含有するビス−（ヒドロキシフェニ
ル）系化合物とアルデヒド類とを塩基性触媒存在下で反
応させて得られた樹脂を含浸させることにより水抽出物
が少なく耐水性の良い樹脂含浸フィルターを製造できる
こと見いだし本発明に到った。
本発明に用いる１個のヒドロキシ基を２個含有するビ
ス−（ヒドロキシフェニル）系化合物とはビス−（４−
ヒドロキシフェニル）エーテル、ビス−（２−ヒドロキ
シフェニル）エーテル、ビス−（４−ヒドロキシフェニ
ル）メタン（以下これをビスフェノールＦと略記す
る。）もしくは2,2′−ビス（４−ヒドロキシフェニ
ル）プロパン（以下これをビスフェノールＡと略記す
る。）のごとき、一般式 〔但し式中のＸは−Ｏ−、−Ｓ−、−SO2−、−CH2−、 なる結合を表す。〕で示されるビス−（ヒドロキシフェ
ニル）系化合物であり、アルデヒド類はホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、トリオキサ
ン、パラホルム、ヘキサメチレンテトラミン等のアルデ
ヒド類発生源となる物質或はそれらの溶液である。
ス−（ヒドロキシフェニル）系化合物とはビス−（４−
ヒドロキシフェニル）エーテル、ビス−（２−ヒドロキ
シフェニル）エーテル、ビス−（４−ヒドロキシフェニ
ル）メタン（以下これをビスフェノールＦと略記す
る。）もしくは2,2′−ビス（４−ヒドロキシフェニ
ル）プロパン（以下これをビスフェノールＡと略記す
る。）のごとき、一般式 〔但し式中のＸは−Ｏ−、−Ｓ−、−SO2−、−CH2−、 なる結合を表す。〕で示されるビス−（ヒドロキシフェ
ニル）系化合物であり、アルデヒド類はホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、トリオキサ
ン、パラホルム、ヘキサメチレンテトラミン等のアルデ
ヒド類発生源となる物質或はそれらの溶液である。
又、使用される塩基性触媒として代表的なものには水
酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムの如きアルカリ
金属の水酸化物、水酸化カルシウムもしくは水酸化バリ
ウムの如きアルカリ土類金属の水酸化物、モノエタノー
ルアミンもしくはジエタノールアミンの如きアルカノー
ルアミン類、トリエチルアミンの如きアルキルアミン類
またはアンモニア等を単独あるいは併用することが可能
である。
酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムの如きアルカリ
金属の水酸化物、水酸化カルシウムもしくは水酸化バリ
ウムの如きアルカリ土類金属の水酸化物、モノエタノー
ルアミンもしくはジエタノールアミンの如きアルカノー
ルアミン類、トリエチルアミンの如きアルキルアミン類
またはアンモニア等を単独あるいは併用することが可能
である。
溶剤としては通常メタノール、イソプロパノール等の
低級アルコールが使用されるが、その他ベンゼン、トル
エン、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、
メチルエチルケトン、イソブチルケトン等を使用するこ
ともできる。含浸液の濃度は含浸方法或は最終的なフィ
ルターの樹脂含有率によって異なるが通常樹脂固形分５
〜40％なる範囲が適当である。
低級アルコールが使用されるが、その他ベンゼン、トル
エン、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、
メチルエチルケトン、イソブチルケトン等を使用するこ
ともできる。含浸液の濃度は含浸方法或は最終的なフィ
ルターの樹脂含有率によって異なるが通常樹脂固形分５
〜40％なる範囲が適当である。
本発明の方法で用いるフィルター用原紙の基材として
は、公知慣用のいずれもが任意に使用できる不織布、洋
紙、和紙等の紙、バルブ、セルロース系ファイバー、ポ
リエステル、レイヨン、ナイロン等の合織ファイバーが
一般に使用される。
は、公知慣用のいずれもが任意に使用できる不織布、洋
紙、和紙等の紙、バルブ、セルロース系ファイバー、ポ
リエステル、レイヨン、ナイロン等の合織ファイバーが
一般に使用される。
代表的な含浸方法を例示すれば、フィルター用原紙を
含浸液に数秒〜数分浸漬した後、余量の含浸液を絞り取
り除去せしめる方法であり、この他キスロール等を用い
たキスコート方式等も有効である。フィルター用原紙の
樹脂付着量としては原紙100重量部に対し、樹脂固形分
で10〜40重量部程度となるように含浸液濃度及び含浸時
間を調製する。含浸工程を経た後、Ｂ化工程、Ｃ化工程
の処理を行う。このようにして得られたフィルターは水
抽出物が少なく耐水強度が高く、かつフィルター性能が
よい。
含浸液に数秒〜数分浸漬した後、余量の含浸液を絞り取
り除去せしめる方法であり、この他キスロール等を用い
たキスコート方式等も有効である。フィルター用原紙の
樹脂付着量としては原紙100重量部に対し、樹脂固形分
で10〜40重量部程度となるように含浸液濃度及び含浸時
間を調製する。含浸工程を経た後、Ｂ化工程、Ｃ化工程
の処理を行う。このようにして得られたフィルターは水
抽出物が少なく耐水強度が高く、かつフィルター性能が
よい。
本発明によって得られる樹脂含浸フィルターは工作機
械用の水濾過フィルター等に使用されるが、かかる用途
のみでなく自動車のエアーフィルター、オイルフィルタ
ー又空気調節設備における工学フィルター用等にも使用
できる。
械用の水濾過フィルター等に使用されるが、かかる用途
のみでなく自動車のエアーフィルター、オイルフィルタ
ー又空気調節設備における工学フィルター用等にも使用
できる。
＜実施例＞ 以下に実施例を挙げて本発明の方法を更に詳細に説明
するが本発明は実施例に限定されるものではない。
するが本発明は実施例に限定されるものではない。
尚、例中の「部」及び「％」は特に断わりのない限り
重量基準である。
重量基準である。
実施例１ ビスフェノールＡとホルムアルデヒドからなる樹脂の
メタノール溶液（樹脂固形分８％）を含浸液として用
い、コットンリンター紙からなるフィルター用原紙（坪
量160g/m3、厚み0.5mm）を含浸液中に浸漬し、樹脂付着
量がフィルター原紙に対し20％となるよう余量の樹脂を
絞り取り風乾してメタノールを発散せしめ、続いて160
℃で10分間キュアー（硬化）して樹脂含浸フィルターを
得た。
メタノール溶液（樹脂固形分８％）を含浸液として用
い、コットンリンター紙からなるフィルター用原紙（坪
量160g/m3、厚み0.5mm）を含浸液中に浸漬し、樹脂付着
量がフィルター原紙に対し20％となるよう余量の樹脂を
絞り取り風乾してメタノールを発散せしめ、続いて160
℃で10分間キュアー（硬化）して樹脂含浸フィルターを
得た。
実施例２ ビスフェノールＦとホルムアルデヒドからなる樹脂の
メタノール溶液を含浸液として用い実施例−１と同じ処
理を行い樹脂含浸フィルターを得た。
メタノール溶液を含浸液として用い実施例−１と同じ処
理を行い樹脂含浸フィルターを得た。
実施例３ 市販のフェノール樹脂（群栄化学工業製、商品名:PL
−4235）のメタノール溶液を含浸液として用い実施例１
と同じ処理を行い樹脂含浸フィルターを得た。
−4235）のメタノール溶液を含浸液として用い実施例１
と同じ処理を行い樹脂含浸フィルターを得た。
尚、評価方法は次の通りである。
１）破裂強さ JIS Ｐ−8112に準拠した。
（但し、耐水強度は30℃水中に30分間含浸後測定） ２）引張強さ テストビース（幅15mm×長さ200mm）をオートグラフ
（ヘッドスピード10mm/min）にて測定した。
（ヘッドスピード10mm/min）にて測定した。
（但し、耐水強度は30℃水中に30分間浸漬清後測定） ３）プリーツ加工性 プリーツ加工機で折り曲げた際の折り曲げの難易及び
ヒダの割れの状態を観察した。
ヒダの割れの状態を観察した。
４）通気性 JIS Ｐ−8117に準拠し10/min及び40/min時の通
過抵抗を測定した。
過抵抗を測定した。
５）水抽出によるフェノール及びホルムアルデヒド量の
測定 厚生省告示20号試験に準じ、資料を調整しフェノール
及びホルムアルデヒドの測定をした。
測定 厚生省告示20号試験に準じ、資料を調整しフェノール
及びホルムアルデヒドの測定をした。
これらの結果を表１に示す。
＜発明の効果＞ 本発明においては、水抽出物が少なくかつ常態強度、
加工性、濾過性能の良好である樹脂含浸用フィルターを
製造することが出来る。
加工性、濾過性能の良好である樹脂含浸用フィルターを
製造することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長壁 勘二 群馬県高崎市大八木町622番地 群栄化 学工業株式会社内 (72)発明者 原田 幹雄 群馬県高崎市大八木町622番地 群栄化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−112818（ＪＰ，Ａ) 特公 昭63−56812（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B01D 39/00 - 39/20
Claims (1)
- 【請求項１】１個のヒドロキシ基をもったフェニル基を
２個含有するビス−（ヒドロキシフェニル）系化合物と
アルデヒド類とを塩基性触媒存在下で反応させ得られた
樹脂を含浸させ、さらに、加熱硬化させることを特徴と
する、水抽出物が少なく、耐水性の良い樹脂含浸フィル
ターの製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6824189A JP2821684B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 樹脂含浸フイルターの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6824189A JP2821684B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 樹脂含浸フイルターの製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02245211A JPH02245211A (ja) | 1990-10-01 |
| JP2821684B2 true JP2821684B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=13368083
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6824189A Expired - Lifetime JP2821684B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 樹脂含浸フイルターの製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2821684B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104524876A (zh) * | 2014-12-22 | 2015-04-22 | 李涛 | 一种低风阻净化空气的滤网或滤块及其使用方法和装置 |
-
1989
- 1989-03-20 JP JP6824189A patent/JP2821684B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02245211A (ja) | 1990-10-01 |
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