JP2821039B2 - シールド掘進機の姿勢制御方法およびその装置 - Google Patents

シールド掘進機の姿勢制御方法およびその装置

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JP2821039B2
JP2821039B2 JP6594991A JP6594991A JP2821039B2 JP 2821039 B2 JP2821039 B2 JP 2821039B2 JP 6594991 A JP6594991 A JP 6594991A JP 6594991 A JP6594991 A JP 6594991A JP 2821039 B2 JP2821039 B2 JP 2821039B2
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鉄也 西田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド掘進機の姿勢
制御(方向制御)に必要なシールドジャッキ使用パター
ンの決定をファジィ推論により行う方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機の姿勢制御にファジィ理
論を適用した例としては、計測と制御、第27巻、第1
1号、P.70〜77「シールドトンネル掘削機械への
ファジィ理論の適用」に記載されたものがある。この例
では、ファジィ推論の入力変数および出力変数を次のよ
うに定め、その推論結果に基づいてシールドジャッキの
使用パターンの選択を行っている。
【0003】(1) 入力変数 蛇行量(水平・上下);DH (N)、DV (N) 方向ずれ角(水平・上下);θH (N)、θV (N) 蛇行変化量;ΔD(N)=D(N)−D(N−1) 方向ずれ角の変化量;Δθ(N)=θ(N)−θ(N−
1)(ただし、これからN+1リングを掘進しようとす
る場合) (2) 出力変数 水平方向片押し度調節量;ΔEH 上下方向片押し度調節量;ΔEV
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、熟練
オペレータがもつノウハウをファジィ理論を用いて制御
に取り入れ、施工条件の変化や外乱に強い方向制御用コ
ントローラの実現を図ったものであるが、下記のような
問題点を有している。
【0005】(1) シールド掘進機の中折状態に対す
る考慮がなされていないため、中折状態が掘進方向に大
きな影響を及ぼす曲線施工においては、適応できないこ
とが考えられる。
【0006】(2) ファジィ入力変数として1リング
ごとに蛇行量、蛇行変化量を入力するため、常時シール
ド位置の絶対測量を行うレーザ測量などの自動測量装置
とファジィコントローラとをオンラインでつなぐ必要が
あり、大規模で高価なシステムとなる。
【0007】本発明の目的は、直線、亜曲線(半径50
0m等)、曲線(半径120〜300m程度)、急曲線
(半径120m以下)の全てのトンネル線形に対応した
姿勢制御が可能であり、かつ常時シールド位置の絶対測
量を行うための自動測量装置を必要とせず、シールド機
内に搭載された計測装置(ジャイロコンパス、ピッチン
グ計、シールドジャッキストローク計、中折ストローク
計等)の計測値のみを制御パラメータとして、ファジィ
理論の適用によりシールド掘進機の外径や仕様の相違に
かかわらず、自動姿勢制御ができる汎用的なシールド掘
進機の姿勢制御方法およびその装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、中折機構を有するシールド掘進機の1リン
グ掘進における目標方位角θh 、目標ピッチング角θ
v 、目標中折率(左右)φh 、目標中折率(上下)φv
と、計測された現在の方位角θh ′、ピッチング角θv
′、中折角(左右)φh ′、中折角(上下)φv ′か
ら、目標制御角(水平)Δθh =θh −θh ′、目標制
御角(鉛直)Δθv =θv −θv ′、中折達成率(左
右)ηh =(φh ′/φh )×100、中折達成率(上
下)ηv =(φh ′/φv )×100の少なくとも4変
数の値を求め、この4変数の値を入力変数とするファジ
ィ推論により必要な片押し度を左右、上下の各方向に分
けて算出し、得られた左右片押し度および上下片押し度
に相当するシールドジャッキの使用パターンを1リング
掘進開始時のジャッキパターンとして決定することを主
要な特徴とするものである。
【0009】必要片押し度をより精度良く求めるため、
さらに計測された現在のシールドジャッキストロークか
ら、セグメント端面の法線がシールドジャッキ支持胴中
心線となすセグメント面角度(水平・鉛直)ωh ・ωv
を算出し、これをファジィ推論の入力変数に追加しても
よい。
【0010】また、1リング掘進の途中において、シー
ルドジャッキストロークがあらかじめ定めたチェックス
トローク値に達したとき、計測されたシールド掘進機の
現在の方位角、ピッチング角およびシールドジャッキス
トロークから、1リング掘進終了ストロークに対する現
在のシールドジャッキストロークの割合を表わす掘進率
α、1リング掘進開始時からの水平・鉛直各方向の制御
量Δθhi、Δθvi、現在のシールドジャッキパターンを
1リング掘進終了まで維持した場合に得られる制御量の
予測値を表わす制御予測量θhi、θviの5変数の値を求
め、この5変数の値を入力変数とするファジィ推論によ
り修正すべき片押し度を左右、上下の各方向に分けて算
出し、その左右修正片押し度および上下修正片押し度に
基づき選択したシールドジャッキを現行パターンに追加
もしくは現行パターンから削除することにより、制御量
に対応したジャッキパターンの修正が可能である。
【0011】
【作用】シールド掘進機の姿勢制御は、通常、計画路線
に対するシールド掘進機の位置・姿勢に関する情報に基
づき、使用するシールドジャッキをオペレータが選択す
ることにより行っている。本発明は、ファジィ理論の適
用により、この姿勢制御に関する熟練オペレータの操作
ノウハウをより忠実に再現することを基本とするもので
ある。以下、本発明において、1リング掘進開始時の初
期ジャッキパターンを決定するための必要片押し度の推
論に用いる入力変数の選定理由を述べる。
【0012】シールド掘進機の蛇行量を求める絶対測量
は、通常数リング間隔で行い、掘進中は蛇行量を求めた
地点を基準にしてシールドの向き、掘進距離、テールク
リアランス等からシールドの位置を推定している。最近
では、坑内後方から投射したレーザビームをシールド機
内に設置したターゲットで受光するレーザ測量等により
掘進中の蛇行量をリアルタイムに求めることも行われて
いるが、急曲線部では、ターゲットがレーザビームから
隠れて測量不能になる等の問題がある。本発明では、急
曲線施工にも対応できる汎用的なシステムを実現するた
め、蛇行量は制御パラメータとして扱わず、通常のよう
に数リング間隔で絶対測量を行って蛇行量を求め、その
時点で蛇行量をなくすための計画路線を作成する。ファ
ジィ推論の入力変数の1つである水平方向および鉛直方
向の目標制御角は、この計画路線に基づいて決定された
1リング先の目標方位角、目標ピッチング角と計測され
た現在の方位角、ピッチング角のそれぞれの差に相当す
る。
【0013】次に、中折達成率を入力変数の1つに加え
る理由を図7により説明する。曲線施工において、図7
の(a)に示すように、シールド本体1を前胴2と後胴
3の間で中折れさせて掘進する場合、前胴2の側面に働
く地山反力fによりカーブ内側に向う分力fx が生じ
る。この分力fx によりシールド本体にもモーメントM
1 が発生し、シールドジャッキの片押しによるモーメン
トM2 に加わって曲進を容易にする。また、余堀量Sが
小さくてすむため、地山のゆるみも最小限に抑えられ
る。一方、中折を行わない場合には、図7の(b)に示
すように、シールド本体1を曲進させるためのモーメン
トは、シールドジャッキの片押しによるモーメントM2
のみとなり、余堀量Sもより大きくする必要がある。こ
のように、曲線施工ではシールドの中折が必要であり、
その中折状態はシールド姿勢の大きな制御要因となる。
ここで、必要とされる中折角は施工条件や使用する機械
によって異なり、またシールド機内外の状況により必要
とされる中折角が得られない場合もあるので、中折状態
を表わす指数として、計算上必要とされる中折角(目標
中折角)に対して何%の中折がなされているかを表わす
中折達成率を入力変数の1つに加える。なお、中析機構
を持たないシールド機においては、中析達成率を0%と
して本システムを用いることができる。
【0014】さらに、セグメント面角度を入力変数の1
つに加える理由を図8により説明する。図8の(a)に
おいて、シールドジャッキ7のスプレッダ押付面である
セグメント8の端面の法線がシールドジャッキ支持胴
(本図では前胴2)の中心線となす角度をセグメント面
角度と定義する。このセグメント面角度は、図8の
(b)に示す上、左、右の3位置に配置されたシールド
ジャッキストローク計の空押し終了時のストローク計測
値から次式により算出される。
【0015】 ωh =arctan(ST2 −ST3 )/Lh ωv =arctan{ST1 −(ST2 −ST3 )/
2}/Lv ただし、ωh は水平方向セグメント面角度、ωv は鉛直
方向セグメント面角度、ST1 〜ST3 はストローク計
測値、Lh 、Lv はストローク計測位置距離である。
【0016】ここで、ΔST=ST2 −ST3 とおき、
図8の(a)を上から見た状態とすると、ΔST>0な
らば、シールドは右方向へ動く傾向があり、ΔST<0
ならば、シールドは左方向へ動く傾向がある。また、Δ
ST=ST1 −(ST2 +ST3 )/2とおき、図8の
(a)を横から見た状態とすると、ΔST>0ならば、
シールドは上方向へ動く傾向があり、ΔST<0なら
ば、シールドは下方向へ動く傾向がある。このようにセ
グメント面角度もシールド姿勢に影響を及ぼす要因の1
つとなる。
【0017】以上の理由により、初期ジャッキパターン
の決定に当っては、目標制御角(水平・鉛直)と中折達
成率(左右・上下)、さらに必要に応じてセグメント面
角度(水平・鉛直)を加えた制御パラメータを入力変数
とするファジィ推論により、必要な片押し度を左右、上
下の各方向に分けて算出し、得られた左右片押し度およ
び上下片押し度に相当するシールドジャッキの使用パタ
ーンをパターンデータベースから検索し、1リング掘進
開始時のジャッキパターンとして決定する。
【0018】次に、ジャッキパターンの修正について述
べる。ジャッキパターンの修正は1リング掘進の途中で
シールドの姿勢修正のために行う操作である。通常、オ
ペレータは操作量を確認しながら必要に応じてパターン
修正を行っているが、本発明では、あらかじめ定めたチ
ェックストロークごとに、計測されたシールド掘進機の
現在の方位角、ピッチング角、シールドジャッキストロ
ークから掘進率、制御量(水平・鉛直)および制御予測
量(水平・鉛直)を求め、これらの制御パラメータを入
力変数とするファジィ推論により修正すべき片押し度
(左右・上下)を算出し、得られた左右修正片押し度お
よび上下修正片押し度に基づき選択したシールドジャッ
キを現行パターンに追加もしくは現行パターンから削除
することにより、熟練オペレータのノウハウを取り入れ
てジャッキパターンの修正をシステム的に行うようにし
た。この初期ジャッキパターンをベースにしたジャッキ
パターン修正は、1リング掘進終了時の制御量を目標値
に収束させることを可能にする。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0020】図2および図3に本発明を適用するシール
ド掘進機の一例を示す。シールド本体1は、中折可能な
ように前胴2と後胴3に分割して構成されている。前胴
2には、カッタヘッド4、カッタ駆動モータ5、排土用
スクリュコンベア6、シールドジャッキ7が装備されて
おり、掘進時には、カッタヘッド4の回転により地山を
掘削し、掘削土砂をスクリュコンベア6により後方へ搬
出しながら、シールドジャッキ7を伸ばし、セグメント
8を反力受としてシールド掘進機全体を推進する。ここ
でシールドジャッキは、中析角度の大小によって後胴に
装備される場合もある。また、前胴2と後胴3の間に取
り付けられた中折ジャッキ9のストロークを上下、左右
で変えることにより、シールド本体1を中折れさせて曲
線施工を容易にすることができる。カッタヘッド4に
は、曲線施工時に余堀を行うためのコピーカッタ10が
設けられている。セグメント8の組立は、1リング掘進
終了後、後胴3に装備されたエレクタ(図示省略)を用
いて行われる。
【0021】図2は、1リング分のセグメント組立が終
って、次リング掘進に入ろうとする状態を示している。
このとき、シールドジャッキ7のロッド端に設けられた
スプレッダ11とセグメント8の間にはクリアランス
(余裕代)xが存在し、これが掘進開始前の空押しスト
ロークになる。
【0022】図4はシールドジャッキの油圧回路図で、
7−1、7−nはシールドジャッキ12−1〜12−n
は使用ジャッキ選択用電磁弁、13はジャッキ押引動作
選択用電磁弁であり、これら電磁弁の操作により選択さ
れた使用ジャッキに圧力油を供給し、押引動作させるこ
とができる。
【0023】図5に本発明による姿勢制御装置の一実施
例のシステム構成を示す。姿勢制御用コントローラ14
は、シールド機内に搭載されたジャイロコンパス15、
ピッチング計16、中折ストローク計17、シールドジ
ャッキストローク計18と目標値ファイル19、パター
ンデータベース20およびジャッキデータベース21か
らの入力データに基づき、1リング掘進における初期ジ
ャッキパターンの決定および掘進途中でのジャッキパタ
ーン修正を行い、ジャッキパターン制御信号をシーケン
スコントローラ22へ出力する。シーケンスコントロー
ラ22は、姿勢制御用コントローラ14からのジャッキ
パターン制御信号および図示しない操作盤からのマニュ
アル操作信号に対応してアクチュエータ制御信号を出力
し、図2に示すカッタ駆動モータ5、スクリュコンベア
6、シールドジャッキ7、中折ジャッキ9等の各種アク
チュエータを制御する。図4に示すシールドジャッキ油
圧回路の使用ジャッキ選択用電磁弁12−1〜12−
n、ジャッキ押引動作選択用電磁弁13は、このアクチ
ュエータ制御信号によって操作される。また姿勢制御用
コントローラ14は、シーケンスコントローラ22から
カッタ回転の有無、使用ジャッキ本数、ジャッキ押引状
態等を表わすアクチュエータ動作状態信号を受け、この
信号とシールドジャッキストローク計18の計測データ
から掘進準備終了および1リング掘進終了の判断を行
う。
【0024】本発明による姿勢制御のシステムフローの
うち、初期ジャッキパターン決定までのフローを図1に
示す。姿勢制御のシステムフローは、シールド施工にお
いて、前リングのセグメント組立が終了した時点から始
まる。その「掘進準備」の段階で、次リング掘進におけ
る目標値を目標値ファイル19からコントローラ14に
入力し、コントローラ14内のメモリに記憶させる(ス
テップ101)。ここで、コントローラ14に入力され
る目標値は次の通りである。
【0025】 ・目標方位角;θh ・目標ピッチング角;θv ・目標中折角(左右);φh ・目標中折角(上下);φv ・次リングセグメント幅;W 本例では、計画路線に基づいて決定された数リング分の
目標値を目標値ファイル19に格納し、リング番号順に
コントローラ14に取り込むようにしているが、1リン
グごとに目標値をキー操作で入力してもよい。
【0026】「掘進準備」の中で、シールド中折状態の
セット、シールドジャッキ空押し、カッタ回転、土砂搬
出準備等がオペレータの指示によって行われる。さらに
シールドジャッキ空押し(ステップ102)では、セグ
メント組立や運転休止中に自重により前下がり(ノーズ
ダウン)となったシールドをジャッキ推力により前リン
グ掘進終了時に近い状態に戻す。カッタヘッドが回転を
開始し、シールドジャッキストロークが前リング掘進ス
トロークと前リングセグメント幅から求められた空押し
ストローク(図2のクリアランスx)以上になると、コ
ントローラ14は掘進準備終了と判断し、シーケンスコ
ントローラ22に空押し停止を指令する(ステップ10
3)。この掘進準備終了した段階で初期ジャッキパター
ン決定に必要な計測データを図5に示すジャイロコンパ
ス15、ピッチング計16、中折ストローク計17、シ
ールドジャッキストローク計18からコントローラ14
に取り込む(ステップ104)。ここで、入力される計
測データは次の通りである。
【0027】 ・方位角;θh ′ ・ピッチング角;θv ′ ・中折角(左右);φh ′ ・中折角(上下);φv ′ ・シールドジャッキストローク;ST1 〜ST3 (中折角φh ′、φv ′は上下、左右の中折ストローク
計測値Nst1 〜Nst4 から算出する)図6に水平方向制
御における計測値と目標値の関係を示す。図6の(a)
は掘進開始前の状態で、シールドは真北Nに対し方位角
θh ′に向いており、中折角はφh ′である。図6の
(b)はW幅のセグメント1リング分の掘進終了時にお
けるシールドのあるべき状態を示している。すなわち、
中折角はφh ′に固定したまま、現在の方位角θh ′か
らθh にシールドを向けることがこのリングでの水平方
向の制御目標である。そこで、目標制御角を次式により
求め、ファジィ推論の入力変数の1つとする。
【0028】目標制御角(水平);Δθh =θh −θh
′ また、曲線施工においては、シールドの中折状態が大き
な制御要因となることから、ここでは計算上必要とされ
る中折角(目標中折角φh )に対して現在何%中折がな
されているかを表わす中折達成率を求め、入力変数の1
つに加える。
【0029】中折達成率(左右);ηh =(φh ′/φ
h )×100(%) ただし、目標中折角が0の場合は中折達成率を0とす
る。
【0030】さらに本実施例では、図8に示すセグメン
ト面角度の姿勢制御に対する影響を考慮し、次式により
求めたセグメント面角度を入力変数の1つに加える。
【0031】セグメント面角度(水平);ωh =arc
tan(ST2 −ST3 )/Lh鉛直方向についても同
様の考え方で、次のように入力変数を定める。
【0032】 ・目標制御角;Δθv =θv −θv ′ ・中折達成率(上下);ηv =(φv ′/φv )×10
0(%) ・セグメント面角度(鉛直); ωv =arctan{ST1 −(ST2 +ST3 )/
2}/Lv 以上により水平方向、鉛直方向それぞれの入力変数の値
を算出し(ステップ105)、得られた入力変数の値か
ら必要な片押し度をファジィ推論により求める(ステッ
プ106)。コントローラ14では、熟練オペレータの
操作ノウハウをルール化したファジィルールと、入出力
変数を関数化したメンバーシップ関数に基づいて推論処
理を行う。
【0033】ここでは、ファジィルールの形式を次のよ
うに定める。オペレータは、初期ジャッキパターンを決
定する際、目標制御角に対する中折状態とセグメント面
角度の関係を個々にとらえていると考えられることか
ら、ファジィルールとしては、下記2種類のルール
(1)、(2)を水平方向、鉛直方向それぞれについて
作成する。
【0034】ルール(1);目標制御角がAであり、か
つ中折達成率がBであるならば、片押し度(1)はXで
ある。
【0035】ルール(2);目標制御角がCであり、か
つセグメント面角度がDであるならば、片押し度(2)
はYである。
【0036】上記のルール(1)、(2)より得られた
片押し度(1)、片押し度(2)の算術和をとり、左
右、上下それぞれの片押し度とする(セグメント面角度
を入力変数としない場合は、片押し度(1)がそのまま
左右、上下の片押し度となる)。
【0037】熟練オペレータのノウハウを取り入れて作
成した水平方向、鉛直方向それぞれのファジィルールの
一例を次の表1〜表4に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】また、入出力変数に対して設定したメンバ
ーシップ関数の一例を図10〜図13に示す。
【0043】ファジィ推論法としては、種々の手法が提
案されており、特定する必要はないが、ここでは現在最
も多く使われている推論法1(マムダニ法)を用いた。
【0044】出力変数である片押し度はシールドの姿勢
制御に必要なモーメントに相当するものであり、ここで
は次のように定義する。
【0045】片押し度=(使用ジャッキの腕の長さの
和)/(使用ジャッキ本数) ただし、シールドジャッキ取付半径(使用ジャッキの腕
の長さの最大値)を1とする。
【0046】図9は片押し度の説明図である。本図はシ
ールドジャッキ装備本数を10本とした場合で、L1
10は上下方向のジャッキの腕の長さ、l1 〜l10は左
右方向のジャッキの腕の長さを示す。例えばNO.1ジ
ャッキの左右、上下の腕の長さはl1 =sinθ1 、L
1 =cosθ1 で表わされ、NO.1ジャッキを使用し
ない場合の片押し度は次のようになる。
【0047】左右片押し度=(l2 +l3 +l4 +……
−l10)/9=−l1 /9 上下片押し度=(L2 −L4 −L5 −……+L10)/9
=−L1 /9 推論により得られた片押し度からジャッキパターンを選
択する方法を次に述べる。あらかじめ考えられるジャッ
キパターンを網羅し、各パターンの左右、上下片押し度
を計算、登録したパターンデータベースを左右、上下に
分けて作成する。コントローラ14は、プログラム化し
た選択ルールに基づき、推論により得られた片押し度と
データベースに登録された片押し度との偏差を左右、上
下それぞれについて計算し、左右、上下の偏差を合成し
た偏差値が最も小さいパターンを選択する(ステップ1
07)。以上により初期ジャッキパターンが決定され、
使用ジャッキの選択およびジャッキ押し動作を指令する
制御信号がパターン出力としてシーケンスコントローラ
22へ送られる(ステップ108)。
【0048】図1において、ステップ101、104、
105は前記第1の処理手段に、ステップ106は前記
第2の処理手段に、ステップ107、108は前記第3
の処理手段にそれぞれ対応している。また、図4の使用
ジャッキ選択用電磁弁12−1〜12−nおよびジャッ
キ押引動作選択用電磁弁13、図5のシーケンスコント
ローラ22は前記ジャッキ操作手段に対応している。
【0049】掘進開始時の初期ジャッキパターンは、以
上のように熟練オペレータのノウハウをルール化したフ
ァジィ推論により決定することができる。しかし、実施
工においては、地山の状態変化等により、初期ジャッキ
パターンを維持したまま1リング掘進し、目標通りにシ
ールドを操作できることは少なく、通常オペレータは、
初期ジャッキパターンをベースにして少しずつ使用ジャ
ッキを追加、削除するパターン修正を行っている。
【0050】次に、本発明による姿勢制御のシステムフ
ローの中でジャッキパターン修正のルーチンを図14に
より説明する。ジャッキパターン修正は、1リング掘進
の途中で中折角の変更がないことを前提に行われる(も
し中折角が変更された場合は初期ジャッキパターン決定
のルーチンに戻り、パターン選択を行う)。中折角の変
更がなければ、一定ストローク(チェックストローク)
ごとに、現在のジャッキストローク、シールド方位角お
よびピッチング角の計測データをコントローラ14に取
り込み(ステップ201)、計測データより下記入力変
数の値を算出する(ステップ202)。
【0051】 ・掘進率;α ・制御量(水平・鉛直);Δθhi、Δθvi ・制御予測量(水平・鉛直);θhi、θvi ここで、掘進率は1リング掘進終了ストロークに対し何
%掘進したかを表わし、ストローク計測値には上、左、
右3位置のストローク計の中の最大計測値を用いる。
【0052】掘進率=(現在ストローク/1リング掘進
終了ストローク)×100(%) 1リング掘進終了ストローク=(次リングセグメント幅
W)+(余裕代x) 制御量は、1リング掘進開始時からシールドが水平・鉛
直各方向に何度制御されたかを表わす。
【0053】制御量(水平)=(方位角計測値)−(空
押し終了時の方位角) 制御量(鉛直)=(ピッチング角計測値)−(空押し終
了時のピッチング角) 制御予測量は、現在のジャッキパターンを1リング掘進
終了時まで維持した場合、何度の制御量が得られるかを
表わす予測値である。
【0054】制御予測量(水平・鉛直)=(変化率)×
(残りストローク量)+(現在制御量) ここで、変化率は次のように表わされる。
【0055】変化率={(現在制御量)−(前回推論時
の制御量)}/{(現在ストローク)−(前回推論時の
ストローク)} 図15にジャッキパターン修正時におけるシールドの状
態をグラフ化して示す。ここで、チェックストローク
は、制御間隔を事前に決めておき、初期ジャッキパター
ン決定時のストローク(制御開始ストローク)を起点と
して算出する。
【0056】第i回目チェックストローク=(制御開始
ストローク)+(制御間隔)×i 制御予測量は現在の制御状態を基に線形もしくは非線形
の予測を行った結果、得られる制御量であり、図15に
は、第1回目のジャッキパターン修正において、その時
点での制御量と初期ジャッキパターン決定時のシールド
の状態とから線形予測を行った例を示す。
【0057】以上により求めた掘進率、制御量、制御予
測量の各々の値を入力変数とし、修正すべき片押し度を
出力変数とするファジィ推論を水平方向、鉛直方向それ
ぞれに分けて行う(ステップ203)。修正片押し度を
求めるためのファジィルールは次のような形式で表現さ
れる。
【0058】(水平方向)制御量(水平)がaであり、
かつ制御予測量(水平)がbであり、かつ掘進率がcで
あるならば、修正片押し度(左右)はxである。
【0059】(鉛直方向)制御量(鉛直)がdであり、
かつ制御予測量(鉛直)がeであり、かつ掘進率がfで
あるならば、修正片押し度(上下)はyである。
【0060】熟練オペレータのノウハウを取り入れて作
成したパターン修正のファジィルールの一例を表5にル
ール(3)として示す。
【0061】
【表5】
【0062】また、入出力変数に対して設定したメンバ
ーシップ関数の一例を図16〜図19に示す。
【0063】以上の推論結果として得られた左右修正片
押し度および上下修正片押し度から修正ジャッキを選択
する(ステップ204)。修正ジャッキ選択の方法を次
に述べる。パターン修正のファジィ推論では、現行パタ
ーン(第1回目の修正では初期パターン)をベースにし
て修正すべき片押し度を求めている。この修正片押し度
に相当するジャッキを事前に各ジャッキごとに左右片押
し度、上下片押し度を計算、登録したジャッキデータベ
ースから検索し、選択した修正ジャッキを現行パターン
に追加もしくは現行パターンから削除する。その際、熟
練オペレータのノウハウに基づいて事前に修正ジャッキ
の選択ルールをプログラム化しておき、そのルールに従
って選択を行うようにする。選択ルールの主な項目は次
の通りである。
【0064】(1) 修正ジャッキの選択は、左右方
向、上下方向それぞれの制御用ジャッキのグループの中
から1本ずつ行う。
【0065】(2) 左右修正片押し度に最も近いジャ
ッキでオンできるものを選ぶ。
【0066】(3) (2)でオンできるジャッキがな
い場合は、オフできるジャッキを選ぶ。
【0067】(4) 上下修正片押し度に(2)、
(3)で選択したジャッキの上下片押し度分を加味し、
その値に最も近いジャッキでオンできるものを選ぶ。
【0068】以上により修正したジャッキパターンをシ
ーケンスコントローラ22に出力する(ステップ20
5)。
【0069】図14において、ステップ201、202
は前記第4の処理手段に、ステップ203は前記第5の
処理手段に、ステップ204、205は前記第6の処理
手段にそれぞれ対応している。
【0070】図20に1リング掘進における姿勢制御の
概略フローを示す。コントローラへの目標値入力、シー
ルドの中折セット、ジャッキ空押し、カッタ回転、土砂
搬出準備等の掘進準備(ステップ301)が終了した段
階で初期ジャッキパターン決定を行い(ステップ30
2)、パターン出力後、掘進開始する(ステップ30
3)。掘進開始後、ジャッキパターン制御およびデータ
計測(ステップ304)、掘進終了判断(ステップ30
5)、チェックストローク判断(ステップ306)、チ
ェックストロークごとのジャッキパターン修正(ステッ
プ307)を繰り返し実行し、ジャッキストロークが掘
進終了ストロークに達したこと、カッタ回転が停止した
ことなどから1リング掘進終了と判断した場合、コント
ローラ14は制御を停止し、目標値ファイル19内のリ
ング番号の更新、1リングごとのデータ処理等の掘進終
了処理に移る。
【0071】図21は、以上述べた初期ジャッキパター
ン決定およびジャッキパターン修正の機能をブロック線
図で示したものである。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば下記の効果が得られる。
【0073】(1) 1リング掘進における目標制御角
とシールドの中折状態を表わす中折達成率を入力変数と
し、必要片押し度を出力変数として、熟練オペレータの
操作ノウハウを取り入れたファジィ推論を行い、その推
論結果を基に選択されたシールドジャッキパターンを掘
進開始時の初期パターンとしているため、直線から急曲
線までの全てのトンネル線形に対応した姿勢制御がで
き、また常時シールド位置の絶対測量を行うための自動
測量装置を必要とせず、シールド機内に搭載された計測
装置の計測データのみを制御パラメータとして姿勢制御
が行えるので、シールドの外径や仕様の相違にかかわら
ず適用できる汎用的な姿勢制御システムを実現すること
ができる。
【0074】(2) 初期ジャッキパターン決定時に、
ジャッキストロークから算出したセグメント面角度を入
力変数の1つに加えることで、シールド姿勢に対するセ
グメント面角度の影響を制御に反映させることができ、
必要片押し度の推論精度がさらに向上する。
【0075】(3) 1リング掘進途中のチェックスト
ロークごとに、計測データから求めた掘進率、制御量、
制御予測量を入力変数とし、修正すべき片押し度を出力
変数とするファジィ推論を行い、その推論結果を基にジ
ャッキパターンの修正を行うとにより、熟練オペレータ
の操作ノウハウをより忠実に再現し、1リング掘進終了
時の制御量を目標値に収束させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における初期ジャッキパター
ン決定までの制御アルゴリズムを示すフローチャート。
【図2】本発明を適用するシールド掘進機の一例を示す
縦断面図。
【図3】図2のIII −III 断面図。
【図4】シールドジャッキの油圧回路図。
【図5】本発明の一実施例のシステム構成図。
【図6】水平方向制御における制御目標の説明図で、
(a)は掘進開始時の状態図、(b)は掘進終了時の状
態図である。
【図7】中折の効果を示す説明図で、(a)は中折時の
状態図、(b)は中折を行わない場合の状態図である。
【図8】セグメント面角度の説明図で、(a)は縦断面
図、(b)は横断面図である。
【図9】片押し度の説明図。
【図10】目標制御角のメンバーシップ関数の一例図。
【図11】中折達成率のメンバーシップ関数の一例図。
【図12】セグメント面角度のメンバーシップ関数の一
例図。
【図13】必要片押し度のメンバーシップ関数の一例
図。
【図14】本発明の一実施例におけるジャッキパターン
修正のアルゴリズムを示すフローチャート。
【図15】ジャッキパターン修正時のシールドの状態を
グラフ化して示す図。
【図16】掘進率の麺メンバーシップ関数の一例図。
【図17】制御量のメンバーシップ関数の一例図。
【図18】制御予測量のメンバーシップ関数の一例図。
【図19】修正片押し度のメンバーシップ関数の一例
図。
【図20】1リング掘進における姿勢制御のシステムフ
ローチャート。
【図21】初期ジャッキパターン決定およびジャッキパ
ターン修正機能を示すブロック線図。
【符号の説明】
1 シールド本体 2 前胴 3 後胴 7 シールドジャッキ 8 セグメント 9 中折ジャッキ 12−1〜12−n 使用ジャッキ選択用電磁弁 13 ジャッキ押引動作選択用電磁弁 14 姿勢制御用コントローラ 15 ジャイロコンパス 16 ピッチング計 17 中折ストローク計 18 シールドジャッキストローク計 19 目標値ファイル 20 パターンデータベース 21 ジャッキデータベース 22 シーケンスコントローラ 101、104、105 第1の処理手段に対応するス
テップ 106 第2のの処理手段に対応するステップ 107、108 第3の処理手段に対応するステップ 201、202 第4の処理手段に対応するステップ 203 第5の処理手段に対応するステップ 204、205 第6の処理手段に対応するステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 均 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 西田 鉄也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 ▲高▼野 文哉 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (56)参考文献 特開 平2−115492(JP,A) 特開 平1−263385(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/06 301 E21D 9/06 302

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中折機構を有するシールド掘進機の1リ
    ング掘進における目標方位角θh 、目標ピッチング角θ
    v 、目標中折角(左右)φh 、目標中折角(上下)φv
    と、計測された現在の方位角θh ′、ピッチング角θv
    ′、中折角(左右)φh ′、中折角(上下)φv′か
    ら、目標制御角(水平)Δθh =θh −θh ′、目標制
    御角(鉛直)Δθv =θv −θv ′、中折達成率(左
    右)ηh =(φh ′/φh )×100、中折達成率(上
    下)ηv =(φh ′/φv )×100の少なくとも4変
    数の値を求め、この4変数を目標制御角(水平)Δθh
    と中折達成率(左右)ηh 、目標制御角(鉛直)Δθv
    と中折達成率(上下)ηv の2つの組合せとし、各々の
    値を入力変数とするファジィ推論により必要な片押し度
    を左右、上下の各方向に分けて算出し、得られた左右片
    押し度および上下片押し度に相当するシールドジャッキ
    の使用パターンを1リング掘進開始時のジャッキパター
    ンとして決定することを特徴とするシールド掘進機の姿
    勢制御方法。
  2. 【請求項2】 中折機構を有するシールド掘進機の1リ
    ング掘進における目標方位角θh 、目標ピッチング角θ
    v 、目標中折角(左右)φh 、目標中折角(上下)φv
    と計測された現在の方位角θh ′、ピッチング角θv
    ′、中折角(左右)φh ′、中折角(上下)φv ′を
    取り込み、目標制御角(水平)Δθh =θh −θh ′、
    目標制御角(鉛直)Δθv =θv −θv ′、中折達成率
    (左右)ηh =(φh ′/φh )×100、中折達成率
    (上下)ηv =(φv ′/φv )×100の少なくとも
    4変数の値を算出する第1の処理手段と、上記4変数を
    目標制御角(水平)Δθh と中折達成率(左右)ηh 、
    目標制御角(鉛角)Δθv と中折達成率(上下)ηv の
    2つの組合せとし、各々の値を入力変数とするファジィ
    推論により必要な片押し度を左右、上下の各方向に分け
    て算出する第2の処理手段と、得られた左右片押し度お
    よび上下片押し度に相当するシールドジャッキの使用パ
    ターンをあらかじめ作成された左右パターンデータベー
    スおよび上下パターンデータベースより検索し、1リン
    グ掘進開始時のジャッキパターンとして出力する第3の
    処理手段と、そのジャッキパターン出力を受けてシール
    ドジャッキをオン、オフ操作するジャッキ操作手段とを
    備えたことを特徴とするシールド掘進機の姿勢制御装
    置。
  3. 【請求項3】 中折機構を有するシールド掘進機の1リ
    ング掘進における目標方位角θh 、目標ピッチング角θ
    v 、目標中折角(左右)φh 、目標中折角(上下)φv
    と、計測された現在の方位角θh ′、ピッチング角θv
    ′、中折角(左右)φh ′、中折角(上下)φv′、シ
    ールドジャッキストロークSTを取り込み、目標制御角
    (水平)Δθh =θh −θh ′、目標制御角(鉛直)Δ
    θv =θv −θv ′、中折達成率(左右)ηh =(φh
    ′/φh)×100、中折達成率(上下)ηv =(φv
    ′/φv )×100および計測時点でセグメント端面
    の法線がシールドジャッキ支持胴中心線となすセグメン
    ト面角度(水平・鉛直)ωh 、ωv の6変数の値を算出
    する第1の処理手段と、上記6変数を目標制御角(水
    平)Δθh と中折達成率(左右)ηh とセグメント面角
    度(水平)ωh 、目標制御角(鉛直)Δθv と中折達成
    率(上下)ηv とセグメント面角度(鉛直)ωv の2つ
    の組合せとし、各々の値を入力変数とするファジィ推論
    により必要な片押し度を左右、上下の各方向に分けて算
    出する第2の処理手段と、得られた左右片押し度および
    上下片押し度に相当するシールドジャッキの使用パター
    ンをあらかじめ作成された左右パターンデータベース及
    び上下パターンデータベースより検索し、1リング掘進
    開始時のジャッキパターンとして出力する第3の処理手
    段と、そのジャッキパターン出力を受けてシールドジャ
    ッキをオン、オフ操作するジャッキ操作手段とを備えた
    ことを特徴とするシールド掘進機の姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】 1リング掘進の途中において、シールド
    ジャッキストロークがあらかじめ定めたチェックストロ
    ーク値に達したとき、計測されたシールド掘進機の現在
    の方位角、ピッチング角およびシールドジャッキストロ
    ークを取り込み、1リング掘進終了ストロークに対する
    現在のシールドジャッキストロークの割合を表わす掘進
    率α、1リング掘進開始時からの水平・鉛直各方向の制
    御量Δθhi、Δθvi、現在のシールドジャッキパターン
    を1リング掘進終了まで維持した場合に得られる制御量
    の予測値を表わす制御予測量θhi、θviの5変数の値を
    算出する第4の処理手段と、上記5変数を掘進率αと制
    御量(水平)Δθhiと制御予測量(水平)θhi、掘進率
    αと制御量(鉛直)Δθviと制御予測量(鉛直)θviの
    2つの組合せとし、各々の値を入力変数とするファジィ
    推論により修正すべき片押し度を左右、上下の各方向に
    分けて算出する第5の処理手段と、得られた左右修正片
    押し度および上下修正片押し度に相当するシールドジャ
    ッキを選択し、現行パターンに追加もしくは現行パター
    ンから削除するようにジャッキ操作手段に対して指令す
    る第6の処理手段とを付加したことを特徴とする請求項
    2または請求項3記載のシールド掘進機の姿勢制御装
    置。
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