JP2821015B2 - 抗腫瘍剤 - Google Patents

抗腫瘍剤

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抗癌剤、詳しくは白金を担持させた抗癌性塩
化アパタイトを有効成分として含有する抗癌剤に関する
ものである。
(従来の技術) 白金化合物に抗腫瘍作用のあることがローゼンベルグ
により発見され、各種の白金化合物についてその抗腫瘍
作用を検討した結果、シスプラチンが最も高い抗腫瘍効
果を示すことが確認され、臨床試験を経て現在抗癌剤と
して使用されている。然しながらシスプラチンはすぐれ
た抗腫瘍効果を有するが、投与により消化器、腎臓、血
液、聴器、肝臓などに副作用を発生することが多く、倦
怠感、眩暈、脱毛、その他の症状があらわれることがあ
り、又他の抗癌剤、放射線照射との併用により骨髄副作
用が増強され、ブドウ糖液、アミノ酸輸液及び乳酸ナト
リウム含有輸液と併用すると分解するなどの欠点を有し
ている。従って慎重な投与が要求され、使用も制限され
ている。このためシスプラチンに代り副作用が少なく
て、広範囲の腫瘍に使用されえる白金化合物抗癌剤の開
発が期待されている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はシスプラチンより毒性が少なく、抗腫瘍効果
が強い白金を抗腫瘍成分として含有する抗癌剤を提供す
ることを目的としている。
(課題を解決するための手段及び作用) 抗癌剤アドレアマイシンをハイドロキシアパタイト粒
子に担持させ、それを腫瘍部に注入し、腫瘍部でアドレ
アマイシンを徐放させることにより、アドレアマイシン
の副作用を抑制するとともに、効果の持続化を計るアパ
タイト療法が検討されている。ハイドロキシアパタイト
はCa10(PO4(OH)で示されるアパタイトの一種
で骨の主成分であるため、人体に無害で、生体成分との
親和性が良く、又各種の物質を強く吸着するとともに、
無機イオン交換体として作用することが知られている。
一方ハロゲン化アパタイトもハイドロキシアパタイトと
同様の性質を有している。
我々はこの療法に着目し、ハロゲン化アパタイト、好
ましくは塩化アパタイト、のこれらの性質を利用し、白
金を吸着、イオン交換その他の方法により塩化アパタイ
トに担持させることにより、シスプラチンの有する欠点
が克服でき、副作用の発生が少なく、効果が強くて持続
性の抗腫瘍性塩化アパタイトがえられるのではないかと
考えて種々検討した結果、白金を塩化アパタイトに担持
させた化合物をえることが出来、その化合物がシスプラ
チンより強い抗腫瘍性を有し、毒性が少ないことを認め
た。
白金を担持させた抗腫瘍性塩化アパタイトは、例えば
ハイドロキシアパタイトと塩化白金酸とを使用すること
により容易にえることができる。即ち塩化白金酸の溶液
中に、ハイドロキシアパタイトを添加、要すれば加温下
に撹拌し、充分に撹拌後生成物を採取し、乾燥粉砕し、
使用する剤型により、場合により800℃以上で焼成し
て、簡単にえることができる。ハイドロキシアパタイト
は前記の如くCa10(PO4(OH)なる組成を有しCa/
Pの化学量論的モル比は10/6である。然しながら、このC
a/Pモル比を有するハイドロキシアパタイトの合成は手
間がかかるが、Ca/Pモル比が1.4〜1.8であるハイドロキ
シアパタイト含有物の合成は容易であり、かかる合成品
もハイドロキシアパタイトとして本発明に使用できる。
担持させる白金量は、抗癌剤としての使用目的に応じて
任意に選択するが、多量に担持させると、えられる化合
物がアパタイトの構造を保持しなくなるため、多量に担
持させることは避くべきである。えられる化合物がアパ
タイトの構造を保持し、抗腫瘍効果を発現するため、担
持させる白金量は塩化アパタイトに対し50重量%以下、
好ましくは0.001〜30重量%になるよう調整する。この
操作により原料として使用したハイドロキシアパタイト
は塩化アパタイトに変化すると共に白金を担持する。こ
の反応でえられる抗腫瘍性塩化アパタイトは、塩化アパ
タイトに白金が吸着され、又はアパタイトのCa とイオ
ン交換により白金が担持されている、即ちCa10(PO46
Cl2・nPt又はPtXCo10-X(PO46Cl2のような組成を有す
る、と考えられ、その毒性は極めて低く、白金を10%担
持させた塩化アパタイトの経口投与LD50値は、SD系雌雄
ラットで、いずれも200mg/kg以上である。
本発明による抗腫瘍性塩化アパタイトは安定であり、
製剤化には常法が使用できる。例えば注射剤とする場合
には、蒸留水又は塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの
溶液に懸濁、又は混合させて、経口剤とする場合には医
薬品として用いる賦形剤である乳糖、白糖、デンプン、
デキストリン、結晶セルロース、リン酸カルシウム、炭
酸カルシウム、タルク、炭酸マグネシウム、ステアリン
酸マグネシウム、ゼラチンなどと混合して錠剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤、丸剤、又は懸濁液や乳剤などの
製剤として、座剤とする場合には、マクロゴール、グリ
セロゼラチン、カカオ脂等を用いることが出来る。
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、
本発明は実施例に限定されるものではない。
例1) エタノール50ml中に塩化白金酸1.83gを加えて溶解す
る。この溶液中にハイドロキシアパタイト7gを加えて撹
拌する。この混合物を乾燥、粉砕して、白金を10%担持
した塩化アパタイト抗癌剤を得た。
6週令のCDF1マウス(1群10匹)の腹腔内に1×106
個のマウス白血病L1210を移植し、移植後、1日目から
連続5日間上記物質を下記の割り合いでマウスの腹腔内
に投与し、常法にしたがってマウスの延命率(T/C)を
投与群及び対象群の平均生存日数から求めた。なお、比
較薬物として、シスプラチン(CDDP)を用いた。
例2) エタノール50ml中に塩化白金酸1.83gを加えて溶解す
る。この溶液中にハイドロキシアパタイト7gを加えて撹
拌する。この混合物を乾燥、1200℃焼成後、粉砕して、
白金を10%担持した塩化アパタイト抗癌剤を得た。
6週令のCDF1マウス(1群10匹)の腹腔内に1×106
個のマウス白血病P338を移植し、移植後、1日目から連
続5日間上記物質を下記の割り合いでマウスの腹腔内に
投与し、常法にしたがってマウスの延命率(T/C)を投
与群及び対象群の平均生存日数から求めた。なお、比較
薬物として、シスプラチン(CDDP)を用いた。
(発明の効果) 本発明によりえられる抗腫瘍塩化アパタイトは製造が
容易で、この抗腫瘍性を任意に変化させることができ、
毒性が極めて低く、安定で、製剤化も容易であり抗癌剤
としての使用が極めて有用であると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 寿人 大阪府大阪市旭区太子橋3―2―5― 1014 (56)参考文献 特開 平2−200628(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 33/24 A61K 47/02 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白金を担持させた塩化アパタイトを抗腫瘍
    成分として含有することを特徴とする抗癌剤
  2. 【請求項2】担持させる方法が吸着及び/又はイオン交
    換である請求項(1)の抗癌剤
  3. 【請求項3】白金の担持量が塩化アパタイトに対し重量
    で0.001〜30%である請求項(1)又は(2)の抗癌
    剤。
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JP2011195931A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Ceramics Craft Co Ltd 白金ナノ粒子水溶液、白金ナノ粒子担持体の製造方法及び白金ナノ粒子水溶液、白金ナノ粒子担持体

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