JP2820299B2 - 貯蔵安定性重合組成物およびその調製方法 - Google Patents

貯蔵安定性重合組成物およびその調製方法

Info

Publication number
JP2820299B2
JP2820299B2 JP1503068A JP50306889A JP2820299B2 JP 2820299 B2 JP2820299 B2 JP 2820299B2 JP 1503068 A JP1503068 A JP 1503068A JP 50306889 A JP50306889 A JP 50306889A JP 2820299 B2 JP2820299 B2 JP 2820299B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerizable
polymerizable composition
crystalline
composition
crystalline compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1503068A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02503330A (ja
Inventor
ブライン.ステフェン.イー
Original Assignee
ロクタイト.コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ロクタイト.コーポレーション filed Critical ロクタイト.コーポレーション
Publication of JPH02503330A publication Critical patent/JPH02503330A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2820299B2 publication Critical patent/JP2820299B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/44Polymerisation in the presence of compounding ingredients, e.g. plasticisers, dyestuffs, fillers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J4/00Adhesives based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; adhesives, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09J183/00 - C09J183/16

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、結晶性マトリックスを形成することによっ
て、含有成分の沈降などによる密度変動を抑制または防
止した重合性接着剤、塗料、シーラントなどの重合性組
成物およびその調製方法に関するものであり、特に結晶
性マトリックスの形成により、重合性組成物の液相中に
含まれる固体添加剤成分の液相中での移動や比重差によ
る沈降分離等を抑制または防止し、安定した貯蔵が可能
な接着剤、塗料、シーラントなどの重合性組成物を提供
するものである。
(従来の技術) 接着剤、塗料およびシーラントなど重合性組成物は従
来から公知である。一般にこれらの重合性組成物は1種
以上の反応成分、すなわち縮合重合反応また付加重合反
応により反応し硬化のための重合および/または架橋す
ることにより接着剤、塗料またはシーラントを形成する
任意の重合性単量体または共重合性単量体(以下、重合
性単量体系という)と、触媒、重合活性剤などその重合
反応を支援する重合反応調速剤および強度、可塑性、導
電性など重合性組成物の物理的、化学的特性を改善する
ために任意に添加される種々の添加剤により構成され
る。
縮合型重合反応により重合する代表的な単量体成分と
しては、フェノール類およびホルムアルデヒドとその反
応生成物や、アミノ化合物、特に尿素類およびメラニン
類およびアルデヒドとその反応生成物などが挙げられ、
一方付加型重合反応により重合および/または架橋する
代表的な単量体成分としては、ビニル化合物、エポキシ
化合物、不飽和ポリエステル類、多官能基および単官能
基のアクリル酸エステル類、スチリルオキシ化合物、シ
アノアクリル酸エステル類、メルカプト、チオレン化合
物、ウレタン類およびこれらの混成物、例えばポリアク
リル酸エステル・ウレタン、ポリアクリル酸エステル
類、チオレン・エステル類のようなものが挙げられる。
前述の単量体反応成分に基づく重合性組成物は、一液
型または二液型のいずれであってもよく、例えば水のよ
うな溶媒に溶解させたものでもよい。また、これらの重
合性組成物は自身で重合反応を行わせてもよいが、触
媒、重合開始剤および/または重合促進剤などの重合調
速剤を添加して重合または硬化を促進させるようにする
ことが一般的である。通常、このような重合性組成物
は、有酸素条件または無酸素条件下で、熱放射線または
光化学放射線などに暴露することにより重合を行うこと
ができる。またさらに、これらの重合性組成物は、上記
の2つ以上の硬化機構により重合させることができる
し、または2種以上の重合性成分を含ませて、各々を他
の成分とは無関係に、すなわちそれぞれ異なる硬化反応
機構により重合させることができる。例えば、重合性組
成物は光重合性成分と嫌気的重合成分を同時に含んでい
てもよい。
一般の接着剤、塗料およびシーラント工業技術におい
て、これらの特定な成分を含ませた重合性組成物は既に
公知であり、例えば、1977年刊行のラインホールド社
版、アービング・スカイスト(Erving Skeist)著の
「接着剤ハンドブック」(Handbook of Adhesives)、1
983年刊行のワーウィック・パブリッシャー社版、ブリ
ュイス(Brewis)他著の「接着剤の進歩」(Advances i
n Adhesives)」、および1987年刊行の「高分子科学辞
典」(Encyclopedia of Polymer Science)などの数多
くの出版物や、特許公報中に開示されている。
説明を簡略化するために、以下に述べる「重合性組成
物」なる用語は、本明細書に説明する重合性および/ま
たは架橋性の接着剤、塗料およびシーラントに代表され
る重合性組成物を意味するものとする。また「硬化」な
る用語は、「重合および/または架橋」の同義語として
必要に応じて使い分けられる。
既に知られているように前述の重合性組成物の多く
は、それ自体で種々の優れた特性を備えているが、利用
される多岐にわたる用途に一層よく適合させるために、
個々の特性を拡張、改質することができるような特有の
添加剤を組み込むことが好ましい。この種の添加剤に
は、限定されるものではないが、可塑剤、改質用樹脂、
ワックス、充填剤、強化剤、着色剤、導電剤などが含ま
れており、それらは、重合性組成物の低価格化、強度補
強、付着性促進、濡れ性改善、耐熱性向上、可撓性増
進、低弾性率化、接着強度改善、低温および高温におけ
る機能強化、低収縮率化、低熱膨張化および電気的特性
の改善などの経済的、物理的、化学的特性改善の目的に
使用される。そして、このような特性改善のために加え
られる目的別の適正な添加剤の種類、量などについては
既に公知である。
一般的にこれらの添加剤は、一般に固体分散系添加物
として重合性組成物中に加えられるが、ある種の添加剤
は液体添加剤の形態を採るものもある。いずれにしても
添加剤で改質された重合性組成物から均質な機能を得る
ためには、前記添加剤が前記重合性組成物中に均一に分
散されていることが重要である。しかし固体添加剤成分
の比重は、一般に重合性組成物中の液体連続相の比重に
対して異なるために、添加剤成分は沈降分離して分散密
度が不均一となりやすい。そしてこれは高粘性で長時間
貯蔵を必要とするような重合性組成物の場合にとっては
使用上極めて厄介な問題を起こす。低粘性の重合性組成
物では、沈降により不均一化した成分を強力な混合操作
によって再度均一分散化を図ることもできるが、このよ
うな操作は長時間の機械的撹拌を行わない限りその成功
率が低い。たとえこれが成功するとしても、このような
二次的な加工は、原価効率を低下させるばかりでなく、
重合性組成物の特性に好ましくない影響を及ぼすもので
ある。
例えば、カプセル封入の活性剤や触媒を使用する重合
性組成物にあっては、強力な振とう操作や機械的混合に
より封入カプセルが破裂して、不必要な時期に重合が進
んでしまうという問題を生ずる。また、機械的混合によ
る剪断応力が、反応成分や破壊しやすい添加剤、例えば
ガラス球状、繊維状またはフレーク状添加剤の破壊を起
こすなどの悪影響を及ぼすことも考えられる。
(発明が解決しようとする課題) このような問題を解決する手段として、最近、重合性
組成物中に、例えばコロイドシリカ、改質クレーのよう
なチキソトロピー剤を加えて重合性組成物成分の固定化
を図る試みもなされている。一般にこの種のチキソトロ
ピー剤は、重合性組成物をゲル化して成分密度の変動を
抑える効果を有するが、完全に密度変動をなくすことは
できない。その上、前記チキソトロピー剤を相当量添加
しない限り形成されたゲルは、特に貯蔵期間が長いと沈
降による成分密度変動の進行を妨げることができるほど
の長期安定性を示さないし、その上重合性組成物が高流
動性を要求されるなどの場合には、ゲルの状態を採るこ
とは好ましくない。
本発明の主たる目的は、種々の異なる比重の成分を含
有する重合性組成物において、貯蔵期間が長時間であっ
ても沈降などによる成分の密度変動のないようにした安
定重合性組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、重合性液体連続相と非重
合性固体不連続相の両者を有し、両者が異なる比重を有
する相であっても沈降などによる固体不連続相の密度変
動を起こさないような安定重合性組成物を提供すること
にある。
さらに本発明の他の目的は、成分密度の変動がないか
実質的になく、かつ長期間の保存に対しても、著しい粘
性変化のない安定重合性組成物を提供することにある。
さらにまた、本発明の目的は長時間の貯蔵に対して成
分密度の変動のない、または実質的に成分密度の変動の
ない物理的に成分が固定された安定貯蔵性の重合性組成
物を調製する方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、長期にわたって成分の沈降やこれに伴う密
度変動のない物理的に安定した重合性組成物を提供する
ことを目的とするものであり、 (a)異なる比重を持った少なくとも2種の構成成分で
ある重合性液体連続相と非重合性固体不連続相とからな
る重合性組成物と、 (b)前記重合性組成物内全体にわたり形成された重合
性組成物成分固定化のための結晶質マトリックスと、 からなる安定貯蔵性重合性組成物を提供することを基
本的技術思想とするものである。そしてこの技術思想を
具現化するための本発明は、 (A)(i)化学式H2C=C(R)−C(O)− [式中、Rは、Hまたはアルキル特にC1〜C4アルキル
である]で示されるアクリル酸官能基を含む化合物から
選ばれたの少なくとも1種の重合性単量体と、必要に応
じて添加される少なくとも1種の重合反応調速剤とから
なる重合性液体連続相と、 (ii)重合性組成物の物理的、化学的特性改善のために
前記重合性液体連続相に必要に応じ添加される少なくと
も1種の固体添加剤よりなる非重合性固体分散不連続相
とからなる重合性組成物と、 (B)前記重合性組成物中に添加された11〜22個の炭素
原子を有するアルコール類から選ばれた少なくとも1種
の結晶性化合物の前記重合性組成物内での結晶化によっ
て形成された結晶質マトリックスと、 からなる安定貯蔵性重合性組成物を特徴とするもので
ある。
本発明は、さらに前記安定貯蔵性重合性組成物を調製
する方法を提供するものである。すなわち、前記異なる
比重を持った少なくとも2種の構成成分である重合性液
体連続相と非重合性固体不連続相とからなる重合性組成
物に、重合性組成物の貯蔵温度において結晶化すること
によって成分固定化効果のある結晶性マトリックスを重
合性組成物全体にわたって形成し得るような結晶質化合
物を添加して、これによって重合性組成物の成分を前記
結晶質マトリックス中に固定化することにより、前記重
合性組成物に長期にわたる貯蔵安定性を付与することの
できる調製方法を提供するものであり、これを具現化す
るための本発明に係る調製方法は、重合性単量体とし
て、下記化学式で示されるアクリル酸官能基を含む化合
物の少なくとも1種の重量性単量体と、必要に応じて添
加される少なくとも1種の重合反応調速剤からなる重合
性液体連続相と、 H2C=C(R)−C(O)− [式中、Rは、Hまたはアルキル特にC1〜C4アルキル
である] 重合性組成物の物理的、化学的特性改善のために前記
重合性液体連続相に必要に応じ添加される少なくとも1
種の固体添加剤よりなる非重合性固体分散不連続相とか
らなる重合性組成物に、貯蔵安定性を付与するための調
製方法であって、 (i)前記重合性組成物中に、11〜22個の炭素原子を有
するアルコール類から選ばれた少なくとも1種の結晶性
化合物を添加し、前記重合性組成物に混和させるか、ま
たは前記重合性組成物中に分散させる工程と、 (ii)前記(i)工程で得られた混合物を前記結晶性化
合物が前記重合性組成物中で結晶質として存在する温度
以下の温度で、かつ前記重合性組成物の重合温度以下の
温度に保持する工程とからなり、 前記の2工程を経ることによって、前記重合性組成物
の貯蔵期間中、前記重合性組成物の全体に亘って結晶質
マトリックスを形成させておくことを特徴とするもので
ある。
本発明における前記結晶性化合物は、11〜22個の炭素
原子、好ましくは16〜19個の炭素原子を有する長鎖型ア
ルコール類であることが好ましい。
また前記結晶性化合物の添加量は、前記重合性液体連
続相の重量を基準にして重量比で0.05〜30%、好ましく
は0.5〜15%、より好ましくは1〜15%、最も好ましく
は3〜8%が適切である。
そして、前記安定貯蔵性重合性組成物の調製に際して
は、前記結晶性化合物の前記重合性組成物への添加は、
前記結晶性化合物を結晶状態で行ってもよく、また溶融
状態で行ってもよい。また添加に際しては前記重合性組
成物を予め前記結晶性化合物の溶融温度以上の温度に加
熱しておいてから、前記結晶性化合物の添加を行っても
よく、さらに前記重合性組成物を前記結晶性化合物の溶
融温度以上の温度に加熱する前に、前記結晶性化合物の
添加してもよい。
これら結晶性化合物の前記重合性組成物への添加条件
については、重合性組成物の構成成分、重合性組成物の
用途あるいは貯蔵方法などを勘案して適宜選択される。
(作用) 本発明は、従来からよく知られている接着剤、塗料お
よびシーラントなどの重合性組成物に広く適用し得るも
のである。このような重合性組成物では、一般的に副反
応として水を生成する縮合重合反応か、水を生成しない
付加重合反応かのいずれかの反応により重合が行われ
る。本発明の適用範囲内に属する上記公知の重合性組成
物は、一般的に(i)少なくとも1種の重合性(または
硬化性)単量体または単量体系と、上記単量体または単
量体系の種類に応じて適宜選択的に使用される触媒、活
性剤などの重合反応調速剤とから構成される液体連続相
と、 (ii)重合性組成物の物理的、化学的特性改善のために
添加される少なくとも1種の添加剤から構成される固体
連続分散相とからなる。一般に(ii)で示される添加剤
成分は、非重合性の粒状固体であって常温付近において
は液体連続相内で混和性、溶解性がなく、もしあるとし
ても部分的に混和性、溶解性を有するのみであり、従っ
て前記液体連続相内において大部分が重合性組成物の長
期貯蔵中に沈降などによる移動を起こしやすい形態を有
している。
また、本発明は、移動性成分が、例えば共重合性単量
体および/または液状架橋添加剤または液状可塑剤から
なる液体移動性成分である場合においてもこれを物理的
安定化することが可能であるが、特に移動性成分が固体
であって常温で重合性液体連続相中で不溶性または実質
的に不溶性であるような重合性組成物に好適であると考
えられる。このような移動性固体成分は、常温では非反
応性であるが高温では反応性を持ち、例えば熱活性化架
橋剤となるものなども含まれる。ここでいう「反応性」
とは、重合性単量体または初期重合体と共重合して最終
的に硬化重合鎖または架橋相となる能力を指す。
さらに、本発明は、一液型および二液型重合性組成物
のいずれへの使用にも適している。そして二液型重合組
成物にあっては、組成物中の一方または両方において、
その構成成分およびその成分の移動性に応じて結晶性マ
トリックスの形成による安定化を行うことができる。
本発明の範囲内に属する重合性組成物は、特にこれに
限定されないが、ビニル化合物、ノボラック類、レゾー
ル類、不飽和ポリエステル類、ポリ官能基アルクリル酸
エステル類、モノ官能基アクリル酸エステル類、シアノ
アクリル酸化合物、メルカプトおよびチオレン化合物、
エポキシおよびスチリルオキシ化合物、ウレタン類など
およびこれらの混成物、例えばポリアクリル酸塩−ウレ
タン類、ポリアクリル酸塩−エステル類、ポリエーテル
−アクリル酸類などや、これらの混合物などが含まれ
る。これらの単量体および単量体系は、いずれもすでに
公知であり、雑誌、報告、特許公報などに広く開示され
ている。
これらの単量体中、好ましいものは、以下に示す化学
式、すなわち、 H2C=C(R)−C(O)− [式中、Rは、Hまたはアルキル特にC1〜C4アルキ
ル、最も好ましくはHまたはCH3である。] で表されるアクリル酸官能基の少なくとも1種を含むも
のである。そして、特に好ましいアクリル酸含有重合性
単量体は、以下に示す化学式、すなわち、 [上記式中、各Rは、それぞれ独立にH、ハロゲンおよ
びC1乃至C4のアルキルからなる群から選ばれた基、好ま
しくはHまたはCH3であり、各R1は、それぞれ独立に、
H、C1乃至C4のアルキル、C1乃至C4のヒドロキシアルキ
ル、および、 (上式中、各Rはそれぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1
乃至C4のアルキルからなる群より選ばれた基である。)
からなる群から選ばれた基であり、各R2は、H、ヒドロ
キシルおよび、 (上式中、各RはH、ハロゲンおよびC1乃至C4のアルキ
ルからなる群から選ばれた基である。)からなる群から
選ばれた基であり、そしてmは0乃至12、nは少なくと
も1、pは0または1である。] で表されるジアクリル酸エステル類またはポリアクリル
酸エステル類またはこれらの混合物である。
このようなジアクリル酸エステル類またはポリアクリ
ル酸エステル類のうちの代表的なものとしては、ジエチ
レングリコールジメタアクリル酸エステル、トリエチレ
ングリコールジメタアクリル酸エステル、テトラエチレ
ングリコールジメタアクリル酸エステル、ジプロピレン
グリコールジメタアクリル酸エステル、ポリエチレング
リコールジ(クロロアクリル酸エステル)、ジグリセロ
ールジアクリル酸エステル、ジグリセロールテトラメタ
アクリル酸エステル、テトラメチレンジメタアクリル酸
エステル、エチレンジメタアクリル酸エステルおよびネ
オパンチル−グリコールジアクリル酸エステルなどが挙
げられる。
上述のジアクリル酸エステルまたはポリアクリル酸エ
ステルは特に好ましいものであるが、単官能アクリル酸
エステル、例えば、ただ1個のアクリル酸エステル類を
含むものも有効に使用することができる。その代表的な
ものは、以下の化学式、すなわち、 CH2=C(R)COOR3 [上記式中、Rは、H、ハロゲンおよびC1乃至C4のアル
キルからなる群から選ばれた基であり、R3は、C4乃至C
16、好ましくはC6乃至C12の単環式アルキルまたは二環
式アルキル、多くて2個の炭素原子が環中に含まれる3
個乃至8の多環式基、H、C1乃至C18、好ましくはC4
至C12の直鎖式アルキルまたは分岐鎖式アルキル、C1
至C8のヒドロキシアルキル、シアノアルキル、ハロアル
キルまたはアミノアルキルでアルキル部分が直鎖式また
は分岐鎖式のものである。] で表される単官能アクリル酸エステルである。
このような単官能アクリル酸エステルのうちの代表的
なものとしては、シクロヘキシルメタアクリル酸エステ
ル、テトラヒドロプルプリルメタアクリル酸エステル、
ヒドロキシエチルアクリル酸エステル、ヒドロキシプロ
ピルメタアクリル酸エステル、t−ブチルアクリル酸エ
ステル、デシルメタアクリル酸エステル、ドデシルメタ
アクリル酸エステル、イソブチルメタアクリル酸エステ
ル、5−ブチルアミノエチルメタアクリル酸エステル、
シアノエチルアクリル酸エステル、クロロエチルアクリ
ル酸エステルおよび2−エチルヘキシルメタアクリル酸
エステルなどが挙げられる。
またさらに、他の周知のアクリル酸エステル類の使用
も可能である。これらには、エポキシアクリル酸エステ
ル類、ウレタンアクリル酸エステル類、ポリエーテルア
クリル酸エステル類、シリコーンアクリル酸エステル類
などのような樹脂類を含んだアクリル酸官能基が含まれ
る。その代表的なものとしては、エトキシ化ビスフェノ
ールAジメタアクリル酸エステル、プロポキシル化ビス
フェノールCジメタアクリル酸エステル、ビスフェノー
ルAビス(2−メタアクリロキシ)エトキシカルボニル
アミノトルエン、4−イソペンチルオキシカリボニルア
ミノ−2−(2−メタアクリロキシ)エトキシカリボニ
ルアミノトルエンなどが挙げられる。
さらにアクリル酸エステル単量体は、ビニル型樹脂の
付加により容易に反応する非アクリル酸系単量体類と共
重合させることもできる。これらには、アルキル樹脂お
よびジアリ−フタレートおよびジメチルイタコネートを
含む他の不飽和化合物などが挙げられる。
上述のアクリル酸エステル単量体および単量体系は公
知であり、米国特許第3043820号、第3218305号、第3457
212号、第3923737号、第3428998号、第4018351号、第42
59909号、第4309526号、第4380613号、第4574138号およ
び第4524142号などに開示されている。
本発明の重合性組成物における第2の成分は、触媒、
活性剤、重合促進剤などの重合反応調速剤である。これ
らの成分は、勿論、幾つかの反応系、特に例えば水分の
存在下や他の反応性単量体の存在下で自己重合するよう
な反応系においては、選択的に用いられる。しかしなが
ら、一般的には殆どの重合性組成物においてこれら第2
成分の1種以上を添加含有させるのが通常である。そし
てこれらの第2成分の付加は公知であり、そのうちいず
れの成分を選択するかは、使用する重合性単量体および
単量体系の種類や、熱硬化法、光化学硬化法、嫌気硬化
法など採用される重合方法によって異なる。一般的な重
合活性剤成分は、熱または光化学放射線に曝されたとき
に遊離基、陽イオン、または陰イオンを発生することが
知られている。
重合促進剤などの重合性単量体の重合反応調速剤の添
加もまた公知であり、重合促進剤には、例えば過酸化重
合された嫌気性組成物におけるトリアルキルアミンのよ
うに重合速度を促進するような化合物が挙げられる。一
方重合調速剤には、重合反応を緩やかに行わせるか、む
しろ重合反応を抑制するような重合反応安定化剤が用い
られることもあり、これは室温または低温熱硬化性の重
合性組成物を使用する場合において、やむをえず重合温
度を高めることが求められるような場合に特に有効であ
る。
また、重合開始(活性)剤として代表的なものとして
は、過酸化化合物、ベンゾエーテル類、アゾ含有化合物
などが挙げられる。過酸化化合物には、無機および有機
過酸化物、過酸化水酸化物、それにクメン過酸化水酸化
物、t−ブチル過酸化水酸化物、メチルエチルケトン過
酸化水酸化物、t−ブチル過安息香酸エステル、過酸化
ベンゾイル、ベンズピニコールなどを含む過酸化水酸化
物と過エステルなどが挙げられる。またアゾ系開始剤に
は、例えば「ヴァゾ(Vazo)」の商標名でデュポン社か
ら販売されているアゾビスイソブチルニトリル、N−メ
チルジエタノールアミンベンゾフェノン、クロロチオキ
サントン、ジエトキシサントン、ベンゾンインイソプロ
ピルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾフェ
ノンおよびジエトキシアセトフェノンなどが挙げられ
る。
そして前記開始剤とともに使用される適当な促進剤と
しては、例えばトリブチルアミンのような3級アミン
類、安息香酸硫化イミドのような硫化イミド類、ホルム
アミド類およびオクタン酸銅のような金属含有化合物な
どが挙げられる。
重合性組成物中に含まれる第3の成分は、可塑剤、改
質用樹脂、ワックス、チキソトロープ剤、充填剤、強化
剤、着色剤、導電剤などの添加剤であり、このような添
加剤は重合性組成物の低価格化、強度補強、付着性促
進、濡れ性改善、耐熱性向上、可撓性増進、低弾性率
化、接着強度改善、低温、高温における機能強化、低収
縮率化、低熱膨張化および熱的、電気的特性の改善、耐
アーク性、耐電圧性などを付与する目的で添加される。
代表的な添加剤の具体例を第1表に示す。
通常、重合性組成物の配合組成は、含まれる成分と意
図される用途如何により定められる。最終用途における
要求に見合った重合性単量体、触媒、重合活性化剤およ
び添加剤の配合量は、当業者の技術的知識による容易に
定め得る。
本発明は、前述したように一液型重合性組成物、二液
型重合性組成物の両者に適用可能であるが、またカプセ
ル封入活性剤を分散させた一液型組成物にも適用可能で
ある。特に本発明は、結晶性化合物の添加による結晶質
マトリックスの形成によって重合性組成物の液体連続相
中に封入カプセルを均一に分散させておくことができる
点でその適用性が高い。
またさらに本発明によるときは、重合性組成物中の液
体連続相内全体にわたって前記した結晶質マトリックス
を形成させることにより、重合性組成物中に添加された
分散不連続相を構成する移動性固体成分を重合性組成物
内に移動できないように物理的に固定または安定化する
ことができるので、その結果、移動による密度変動を受
けやすい粒状固体添加成分を均一混合物として含む重合
性組成物を使用に先立って長期的に貯蔵する場合でも、
前記添加成分による均一混合物を実質的に安定した状態
で含有させることができるという優れた効果を有する。
本発明において用いられる結晶性化合物は、次の特
性、すなわち、 (a)前記重合性組成物と溶融状態で均質混合させるた
めの温度またはそれ以下の温度で前記重合性組成物中の
成分と実質的に非反応性であること、 (b)前記重合性組成物内で、その貯蔵温度において結
晶質であること、 (c)(イ)溶融温度またはそれ以上の温度において前
記重合性組成物と混和可能であるかあるいは部分的に混
和可能であるか、または(ロ)溶融温度において前記重
合性組成物との混和性はないが、前記重合性組成物内に
連続的、または部分的に分散され、かつエマルジョンま
たは完全不連続相を形成しないこと、 (d)(ハ)前記重合性組成物内において、結晶化温度
またはそれ以下の温度で不溶性または実質的に不溶性で
あるか、または(ニ)前記重合性組成物の貯蔵温度また
はそれ以上の温度において、飽和点以上に含まれる場合
には前記重合性組成物内において溶解性または部分的に
溶解性を有すること、 (e)前記重合性組成物が重合または硬化する温度また
はそれ以下の温度で溶融可能であること、 を有することが好ましく、またさらに次に示す特性、す
なわち、 (a)重合性組成物が重合または硬化する温度以下の温
度では、重合性組成物と反応性がないこと、 (b)30℃以下の温度で結晶質であること、 (c)溶融状態においては、重合性組成物の液体連続相
と混和性、または部分的に混和性があること、 (d)結晶状態においては、重合性組成物中において不
溶性、または実質的に不溶性であること、 (e)重合性組成物が熱硬化性組成物である場合に、重
合または硬化温度の5℃以下の温度で可溶性であるこ
と、 を有することがより好ましく、最も好ましくは、結晶性
化合物が重合性組成物中の各成分に対して非反応性で、
かつ不活性であり、かつ60℃以下の温度で結晶質である
ことである。本発明において使用される結晶性化合物に
要求される結晶化温度は、重合性組成物の用途、貯蔵方
法、運搬方法などによって定まる。例えば、重合性組成
物が使用まで、冷蔵庫などで室温以下温度に維持される
場合には、結晶性化合物の結晶化温度は室温以下の温度
にするのがよい。一般には、結晶性化合物は室温以下、
好ましくは30℃以下の温度で結晶質の状態となっている
ことが望ましいが、特に使用までの環境温度が高い場合
には40℃付近、あるいはそれ以上の温度で結晶質の状態
となっているものも許容される。何故ならば、例えば、
重合性組成物が高温環境を必要とする油またはガスパイ
プライン用のカップリングシーラントのように重合性組
成物が50℃以上の高温環境を必要とするような場合に
は、結晶性化合物の結晶化温度がそれ以上の温度、例え
ば55℃以上、場合によっては60℃付近であってもよいか
らである。
本発明において、結晶性化合物は、重合性組成物の添
加剤成分の成分固定化または安定化のために有効な量、
より具体的には結晶性組成物内の液体連続相内全体にわ
たって結晶質マトリックスを形成することによって、液
体連続相内に分散された固体不連続相、換言すれば分散
固体粒子成分の移動に伴う密度変化を抑制または防止す
るのに足りる量とすることが必要である。
一般に、本発明において使用する結晶質化合物の量
は、重合性組成物の液体重合性連続相の重量を基準にし
た重量比で0.5〜30%、好ましくは1〜15%、最も好ま
しくは3〜8%が適切である。これらの範囲は、重合性
組成物に対する結晶性化合物の溶解度の差異により変化
する。例えば、後述する実施例からも分かるように、同
じ結晶密度の結晶性マトリックスを得るために、1つの
単量体系においては重量比で5%の結晶性化合物を必要
とするのに対して、溶解度の異なる他の単量体系におい
ては重量比で3%の結晶性化合物でよい場合があるから
である。
また、結晶性化合物の使用量、とりわけ重合性組成物
における飽和量を越えた場合の使用量は、形成される結
晶質マトリックスの結晶密度の高低を決定する要因とな
る。好ましい結晶質マトリックスの結晶密度は、重合性
組成物の特性によって定まる。例えば、重合性組成物全
体が液体組成物である場合には、液体の密度変動を抑制
または防止するためには結晶質マトリックスが高結晶度
で高密度であることが望ましい。一方で、不連続相を形
成する固体添加物が重量比で25%以上の高添加量で含ま
れる重合性組成物の場合は、結晶質マトリックスはより
低密度、低結晶度であってもよい。要は結晶質マトリッ
クスの結晶密度または結晶度は重合性組成物の成分を固
定化するために有効な範囲であればよいのである。
重合性組成物を貯蔵後も引続き用いるか否かを決定す
る指標としては、結晶質マトリックスの成分固定化効率
以外に結晶化の度合い、つまり結晶度もまた重要な指標
となる。著しく低い結晶度、つまり低結晶密度の結晶質
マトリックスは、単純な混合操作を施すのみで破壊され
てしまう恐れがある。従って、強力な混合操作に耐えら
れる結晶質マトリックスを得るためにはより高い結晶
度、換言すれば高密度のものとしなければならない。そ
してきわめて緻密で硬いブロック状の結晶質マトリック
スでは、究極的には結晶性化合物の溶融点以上の温度に
加熱しなければ結晶質マトリックスは破壊されない。
勿論、結晶質マトリックスの溶融温度が室温以下であ
るような重合性組成物では結晶密度如何に拘らず、例え
ば貯蔵用冷蔵庫から取り出した途端に結晶質マトリック
スは自動的に溶融して破壊されてしまう。
本発明に適した結晶性化合物は、前述の要求特性に合
致し、少なくとも1個以上、好ましくは1個または2
個、最適には1個のヒドロキシ基を持つ化合物であり、
かつ溶融点が10乃至70℃、好ましくは35乃至60℃、最適
には50乃至60℃であるような化合物であることが望まし
い。特に重合性組成物を油またはガスパイプライン用シ
ーラントとして用いるような場合には、結晶性化合物の
溶融点は50℃以上とすることが望まれる。
本発明における好ましい結晶性化合物の例としては、
炭素原子を11乃至22個、さらに好ましくは16乃至19個有
するアルコール類、例えばセチルアルコール、ステアリ
ルアルコールおよびノナデカノールなどの長鎖型脂肪族
アルコールなどが挙げられる。また、分子鎖型アルコー
ルや環型アルコール類を含む他のアルコール類も使用す
ることも可能である。
本発明の貯蔵安定性重合性組成物は、公知の重合性組
成物中に添加した結晶性化合物の溶融状態にして混合
し、その後混合物を結晶性化合物が結晶化する温度以下
の温度に冷却して、結晶化された結晶性化合物が結晶質
マトリックスを形成するようにすることによって調製さ
れる。
このようにして形成された結晶質マトリックスは、重
合性組成物全体にわたりその中に含有された固体分散相
を、結晶質マトリックスの結晶度、つまり結晶密度に応
じて固定化、または実質的に固定化する機能を有する。
明らかに、本発明の重合性組成物の調製方法は、幾つ
かの異なる態様で実施することが可能である。例えば、
重合性組成物を作成する工程、または作成後の工程のい
ずれの工程でも結晶性化合物を添加することができる。
また、結晶性化合物は、溶融状態で重合性組成物中に添
加してもよく、結晶状態で均一に分散添加しその後溶融
状態になるように加熱してもよい。また、結晶性化合物
が溶融状態で均一に分散するように、結晶性化合物の添
加前後に重合性組成物を結晶質化合物の溶融温度以上の
温度に加熱しておくこともできる。
冷却前の結晶性化合物を重合性組成物中への分散混合
させるには、結晶性化合物を添加した重合組成物を機械
的手段などにより撹拌または振とうなどを行えばよい。
当然のことながら、冷却により均一な結晶質マトリック
スの連続相を形成させるためには、添加した結晶性化合
物を重合性組成物中に均質に分散させておくことが肝要
である。
このようにして調製された安定重合性組成物は、その
成分が分離沈降したり、密度変動を起こしたりすること
なく長期間の貯蔵を行うことができる。従って、貯蔵後
の重合性組成物を使用するに際して、最初に調製された
均質混合物を再調製するために、過激な撹拌や振とう操
作を繰り返す必要はない。そして、使用に際しては、単
に結晶質マトリックスの溶融温度以上に加熱し、結晶質
マトリックスを溶融することで、均質混合物からなる重
合性組成物に流動性を与えることにより、これをウエブ
などの選択された基板上に容易に塗布して使用すること
ができる。
先に述べたように、本発明における好ましい重合性組
成物は、液体重合性連続相および固体分散不連続相から
なるものである。そして、液体重合性連続相は、1種以
上の重合性単量体または単量体系と、その重合性単量体
または単量体系の重合反応に寄与しかつ反応特性を改善
するための触媒、活性剤、促進剤および可塑剤、安定剤
から構成されるのが一般的である。
一方、固体分散不連続相は、改質用樹脂、ワックス、
チキソトロープ剤、充填剤、強化剤、着色剤、導電剤な
どのように得られる重合性組成物の物理的、化学的特性
を改善する粒状添加剤から構成されるのが一般的であ
る。そしてまた、触媒、活性剤、促進剤などの重合反応
調速剤であっても、カプセルに封入したものであれば固
体分散不連続相に属する。重合性組成物中に上記したカ
プセル封入触媒、活性剤および促進剤を導入する場合に
は、当然のことながら上記粒状添加剤とも共存させる必
要があることはいうまでものない。
液体重合性連続相は、重合性組成物の総重量に対して
重量比で20乃至95%、好ましくは50乃至85%の割合で存
在することが望ましい。そして、重合性単量体または単
量体系は、液体重合性連続相の総重量に対して重量比で
20乃至95%、好ましくは25乃至70%の割合で存在するこ
とが望ましい。またこの場合には、残部は0.5乃至8
%、好ましくは1乃至6%の触媒、活性剤、促進剤など
の重合反応調速剤と、最高79.5%、好ましくは25乃至70
%の可塑剤、安定剤からなる。
一方、固体分散不連続相は、重合性組成物の総重量に
対して重量比で5乃至80%、好ましくは15乃至59%の割
合で存在することが望ましい。固体分散不連続相を構成
する粒状添加剤の種類および添加量は、望まれる重合性
組成物の特性および用途によって適宜定められる。
本発明は、固体分散不連続相を構成する成分を含む全
ての重合性組成物の成分固定化に対して有効であるが、
固体分散不連続相を重合性組成物の総重量の25%以上含
む重合性組成物に対しては特に有効である。これは低含
有量の固体分散不連続相を持つ重合性組成物は、固体分
散不連続相を構成する添加剤成分が沈降などにより移動
してその密度が変動した場合でも単純な振とう操作また
は撹拌混合操作によって容易に均一な分散状態に戻すこ
とができるが、高含有量の固体分散不連続相を持つ重合
性組成物では添加剤成分が一旦移動してしまうと、単純
な振とう操作または撹拌混合操作を加える程度では均一
な分散状態に戻すことが困難であるからである。
本発明に用いられる結晶性化合物の添加量は、液体重
合性連続相中の重量を基準にして定められ、一般には、
液体重合性連続相の総重量を基準にして、重量比で1乃
至15%、好ましくは3乃至8%の量を添加することが望
ましい。
(実施例) 実施例1: 1)乃至8)の8種類の重合性単量体について結晶性
化合物のセチルアルコールをそれぞれの量を変えて添加
したA〜Gの5種類の試料について、結晶性化合物の添
加による結晶質マトリックスの形成効果を調べた。
この実施例においては、100ミリリットルのポリエチ
レン瓶に、以下の成分を順に装入した。
1.BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン) 2.セチルアルコール 3.重合性単量体 装入後、ポリエチレン瓶をオーブンに入れ55℃の温度
に加熱して、セチルアルコールを重合性単量体中に溶融
した。その後、ポリエチレン瓶をオーブンから取り出し
振とうを行ってアセチルアルコールが十分に重合性単量
体中に分散させた後、ポリエチレン瓶を室温(約21℃)
の温度に冷却した。これにより得られた各重合性単量体
内に形成された結晶質マトリックスについて、その結晶
形成状態を結晶密度を基準にした相対数で表し第2表に
示した。
第2表から分かるように、単量体の種類によって、同
じ量の単量体およびセチルアルコールを添加しても得ら
れる結晶質マトリックスの結晶度がかなり異なる。
これは、少なくともこれらの重合性単量体間でセチル
アルコールの溶解度が異なっているからであると推定さ
れる。そして、同量のセチルアルコールの添加では、セ
チルアルコール溶解度の小さい重合性単量体を使用した
場合には、溶解度の大きい重合性単量体を使用した場合
に比べて結晶度の高い、すなわち高密度の結晶質マトリ
ックスが得られることが分かった。また、この結果から
重合性単量体に、可塑剤や、添加剤などの他の成分を加
えた場合でも同様の結果が得られるであろうことが推定
される。
実施例2: 重合性単量体としてポリエチレングリコールジメタア
クリル酸エステル(PEGMA)を用い、結晶性化合物とし
て3−ペンタデシルフェノールまたは2−アミノ−2−
エチル−1.3−プロパンジオールを用いた以外は実施例
1と同様の手順で結晶質マトリックスの形成を試みた。
しかしながら、重合性単量体70重量部に対し、結晶性化
合物30重量部の最高添加量においても結晶質マトリック
スの形成は観察されなかった。
前記3−ペンタデシルフェノールはPEGMAに対する溶
解度が高く、PEGMA中で完全溶解したので結晶化が起こ
らなかったものと思われる。しかし、飽和量以上の添加
を行うか、または適当な添加剤の添加により、溶解度を
低下させた場合には、結晶化して結晶質マトリックスの
形成が行われるものと推定される。また、前記2−アミ
ノ−2−エチル1.3−プロパンジオールは、PEGMAに対し
混和性がなく、両者は別の液相を形成することが観察さ
れた。
以上の結果から、結晶性化合物は溶融状態で重合性単
量体液中で混和性があることおよび不溶性であるか可溶
性であっても飽和点を超える量を存在させる必要がある
ことが重要な要件であることが分かる。
実施例3: 重合性組成物として、以下の組成を有するものを常法
により調製した。成分 重量% ポリエチレングリコールジメタアクリル酸エステル16.2 テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキソエート 28.8 ペルポキシル化BPAフタル酸エステル 24.0 テフロン 9.5 雲母 13.4 ヒュームドシリカ 1.7 活性剤・促進剤からなる重合反応調速剤パッケージ 3.2安定剤・着色剤からなる添加剤パッケージ 3.2 上記重合性組成物そのもの(試料H)と、重合性組成
物と結晶性化合物としてのセチルアルコールをそれぞれ
の量を変えて、一部は黒鉛とともに混合し(試料1〜
6)、それぞれの試料について、セチルアルコールの結
晶化温度以下の温度に冷却し、静置後の重合性組成物中
の添加成分の分離状態を観察した。その結果を第3表に
示す。
第3表の結果から分かるように、重合性組成物へのセ
チルアルコールの添加による結晶質マトリックスの形成
が行われなかった試料Hにおいては、静置後に液相の表
面に向かうほど透明となり、添加成分が沈降分離を起こ
していることが観察された。これに対して重合性組成物
にセチルアルコールを添加して結晶質マトリックスの形
成を行わせた試料1〜6では、重合性組成物成分の沈降
分離は観察されなかった。
実施例4: この実施例は、本発明を重合性シーラント組成物に適
用した例を示すものである。主要添加剤として雲母を用
いた重合性シーラント組成物に結晶性化合物としてセチ
ルアルコールを添加した以下の組成を有する試料につい
て、実施例1の手順と同様の手順により室温への冷却を
行うことにより結晶質マトリックスの形成を行った後、
静置後の重合性シーラント組成物中の添加成分の分離状
態を観察したところ、全く添加成分の沈降分離は見られ
なかった。成分 重量% ポリエチレングリコールジメタアクリル酸エステル16.2 テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキソエート 9.4 ペルポキシル化BPAフタル酸エステル 20.0 テフロン 8.0 雲母 11.2 ポリエチレン 10.0 黒鉛 7.0 燐酸トリクレジル 10.0 活性剤・促進剤からなる重合反応調速剤パッケージ 2.0 安定剤・着色剤からなる添加剤パッケージ 3.2セチルアルコール 3.0 実施例5: 重合性単量体としてPEGMAを用い、結晶性化合物とし
て、1)1,12−ドデカンジオール、2)1,2−ドデカン
ジオール、3)1,8−オクタンジオールおよび4)1,6−
ヘキサンジオールの4種類のジオール類を用い、それぞ
れを第3表に示す量で加えたH〜Oの8種類の試料につ
いて、室温が24℃であることを除き実施例1と同様の手
順で結晶質マトリックスの形成を行い、得られた結晶性
マトリックスについて、その結晶形成状態を実施例1に
おいて示したのと同様の相対数で表し第4表に併せて示
した。
第4表から分かるように、これらのジオール類は適量
を重合性組成物中に加えることにより室温に冷却するこ
とによって結晶質マトリックスの形成を行うことができ
る。
実施例6: この実施例は、重合性単量体として用いたポリエチレ
ングリコールジメタアクリル酸エステル(PEGMA)の液
体連続相に添加剤として懸濁させた雲母による固体分散
不連続相が、結晶性化合物のセチルアルコールの適量の
添加により結晶質マトリックスの形成により安定した懸
濁を維持することができることを確認するために行った
ものである。
この実施例においては、PEGMA、セチルアルコールお
よび雲母をそれぞれの量を変えて添加した試料P〜Mの
8種類の組成物試料について、速やかな冷却ができるよ
うに氷水浴させたことを除き実施例1と同様の手順で結
晶質マトリックスの形成を行い、結晶性マトリックスの
結晶形成状態および雲母の懸濁状態を観察し、組成物組
成と観察結果を第5表に示した。
第5表の結果から分かるように、添加剤として雲母を
含むPEGMAでは、十分な量の結晶性化合物の存在により
高結晶密度の結晶質マトリックスが形成され、雲母は結
晶質マトリックスの存在によりその中において懸濁状態
が維持された。特に注目すべきことは、結晶性化合物の
セチルアルコール結晶性化合物の3重量部(PEGMAとセ
チルアルコールの合計重量に対する重量比で3%)の添
加では、雲母の30重量部以上の添加で雲母の部分的沈降
が起こっていることである。しかし、雲母の実質的な懸
濁状態は維持されており、これはこの程度のセチルアル
コールの添加量では、形成される結晶質マトリックスの
結晶度は軽度または中程度であり、このため結晶質マト
リックスは雲母の持つ重量によって破壊されて部分的な
沈降が起こるものと考えられる。しかし、相当量の雲母
が実質的な懸濁状態を維持しており、この程度であれば
組成物を撹拌または振とうすることにより、容易に雲母
の再分散を行うことができる。
(発明の効果) 以上述べた実施例からも分かるように、本発明による
ときは重合性液体連続相中に分散させた固体分散不連続
相の安定性を高めることができること、換言すれば粒状
固体添加剤成分は重合性組成物中に安定的に固定される
ので、接着剤、塗料、シーラントに代表される重合性組
成物を製造後、使用に至るまで長期間の保存を行って
も、添加剤成分の沈降やこれに伴う密度変動を起こすこ
となく常に安定状態を維持することができる。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(i)化学式H2C=C(R)−C
    (O)− [式中、Rは、Hまたはアルキル特にC1〜C4アルキルで
    ある]で示されるアクリル酸官能基を含む化合物から選
    ばれたの少なくとも1種の重合性単量体と、必要に応じ
    て添加される少なくとも1種の重合反応調速剤とからな
    る重合性液体連続相と、 (ii)重合性組成物の物理的、化学的特性改善のために
    前記重合性液体連続相に必要に応じ添加される少なくと
    も1種の固体添加剤よりなる非重合性固体分散不連続相
    とからなる重合性組成物と、 (B)前記重合性組成物中に添加された11〜22個の炭素
    原子を有するアルコール類から選ばれた少なくとも1種
    の結晶性化合物の前記重合性組成物内での結晶化によっ
    て形成された結晶質マトリックスと、 からなることを特徴とする安定貯蔵性重合性組成物。
  2. 【請求項2】前記結晶性マトリックスが前記重合性組成
    物の成分密度安定化効果を発揮するのに十分な量の前記
    結晶性化合物の結晶化によって形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の安定貯蔵性重合性組成
    物。
  3. 【請求項3】前記結晶質マトリックスは、前記重合性液
    体連続相の重量を基準にして重量比で0.5〜30%の量を
    前記結晶性化合物の結晶化により形成したものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の安定貯蔵性重合性組成
    物。
  4. 【請求項4】前記結晶性化合物は、セチルアルコールで
    あることを特徴とする請求項1記載の安定貯蔵性重合性
    組成物。
  5. 【請求項5】前記重合性単量体は、前記重合性液体連続
    相の重量を基準にして重量比で1〜15%の量が含有され
    ていることを特徴とする請求項1記載の安定貯蔵性重合
    性組成物。
  6. 【請求項6】前記結晶性化合物は、前記重合性液体連続
    相の重量を基準にして重量比で3〜8%の量が添加され
    ることを特徴とする請求項2記載の安定貯蔵性重合性組
    成物。
  7. 【請求項7】前記重合性単量体が、下記に示される化学
    式で示されるジアクリル酸エステル類、ポリアクリル酸
    エステル類から選ばれることを特徴とする請求項1記載
    の安定貯蔵性重合性組成物。 [ここで、 各Rは、それぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1乃至C4
    アルキルからなる群から選ばれた基であり、各R1は、そ
    れぞれ独立に、H、C1乃至C4のアルキル、C1乃至C4のヒ
    ドロキシアルキル、および (ここで、各Rはそれぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1
    乃至C4のアルキルからなる群から選ばれた基である)か
    らなる群から選ばれた基であり、 各R2は、H、ヒドロキシル、および (ここで、各Rはそれぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1
    乃至C4のアルキルからなる群から選ばれた基である)か
    らなる群から選ばれた基であり、 mは0乃至12、nは少なくとも1、pは0または1であ
    る。]
  8. 【請求項8】ジアクリル酸エステルが、ポリエチレング
    リコールジメタアクリル酸であることを特徴とする請求
    項1記載の安定貯蔵性重合性組成物。
  9. 【請求項9】前記重合性組成物には、遊離基重合開始剤
    が含まれていることを特徴とする請求項1記載の安定貯
    蔵性重合性組成物。
  10. 【請求項10】前記非重合性固体分散不連続相は、強化
    剤、充填剤、導電剤、潤滑剤、ゴム粒子、ワックス類お
    よびこれらの混合物からなる群から選ばれた1種または
    2種以上の粒状添加剤により構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の安定貯蔵性重合性組成物。
  11. 【請求項11】重合性単量体として、下記化学式で示さ
    れるアクリル酸官能基を含む化合物の少なくとも1種の
    重量性単量体と、必要に応じて添加される少なくとも1
    種の重合反応調速剤からなる重合性液体連続相と、 H2C=C(R)−C(O)− [式中、Rは、Hまたはアルキル特にC1〜C4アルキルで
    ある] 重合性組成物の物理的、科学的特性改善のために前記重
    合性液体連続相に必要に応じ添加される少なくとも1種
    の固体添加剤よりなる非重合性固体分散不連続相とから
    なる重合性組成物に、貯蔵安定性を付与するための調製
    方法であって、 (i)前記重合性組成物中に、11〜22個の炭素原子を有
    するアルコール類から選ばれた少なくとも1種の結晶性
    化合物を添加し、前記重合性組成物に混和させるか、ま
    たは前記重合性組成物中に分散させる工程と、 (ii)前記(i)工程で得られた混合物を前記結晶性化
    合物が前記重合性組成物中で結晶質として存在する温度
    以下の温度で、かつ前記重合性組成物の重合温度以下の
    温度に保持する工程とからなり、 前記の2工程を経ることによって、前記重合性組成物の
    貯蔵期間中、前記重合性組成物の全体に亘って結晶質マ
    トリックスを形成させておくことを特徴とする貯蔵安定
    性重合性組成物の調製方法。
  12. 【請求項12】前記結晶性化合物を前記重合性組成物に
    添加するに際し、前記結晶性化合物を結晶状態または溶
    融状態のいずれかの状態で添加することを特徴とする請
    求項11記載の貯蔵安定性重合性組成物の調製方法。
  13. 【請求項13】前記結晶性化合物を前記重合性組成物に
    添加するに際し、前記重合性組成物を前記結晶性化合物
    の溶融温度以上の温度に加熱しておいてから、前記結晶
    性化合物の添加を行うことを特徴とする請求項11記載の
    貯蔵安定性重合性組成物の調製方法。
  14. 【請求項14】前記結晶性化合物を前記重合性組成物に
    添加するに際し、前記重合性組成物を前記結晶性化合物
    の溶融温度以上の温度に加熱する前に、前記結晶性化合
    物の添加を行うことを特徴とする請求項11記載の貯蔵安
    定性重合性組成物の調製方法。
  15. 【請求項15】前記結晶性化合物は、前記重合性液体連
    続相の重量を基準にして重量比で3〜8%の量を添加す
    ることを特徴とする請求項11記載の安定貯蔵性重合性組
    成物の調製方法。
  16. 【請求項16】前記結晶性化合物は、セチルアルコール
    であることを特徴とする請求項11記載の安定貯蔵性重合
    性組成物の調製方法。
  17. 【請求項17】前記重合性単量体が、下記に示される化
    学式で示されるジアクリル酸エステル類またはポリアク
    リル酸エステル類から選ばれることを特徴とする請求項
    11載の安定貯蔵性重合性組成物の調製方法。 [ここで、 各Rは、それぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1乃至C4
    アルキルからなる群から選ばれた基であり、各R1は、そ
    れぞれ独立に、H、C1乃至C4のアルキル、C1乃至C4のヒ
    ドロキシアルキル、および (ここで、各Rはそれぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1
    乃至C4のアルキルからなる群から選ばれた基である)か
    らなる群から選ばれた基であり、 各R2は、H、ヒドロキシル、および (ここで、各Rはそれぞれ独立にH、ハロゲンおよびC1
    乃至C4のアルキルからなる群から選ばれた基である)か
    らなる群から選ばれた基であり、 mは0乃至12、nは少なくとも1、pは0または1であ
    る。]
  18. 【請求項18】アクリル酸エステルが、ポリエチレング
    リコールジメタアクリル酸であることを特徴とする請求
    項11記載の安定貯蔵性重合性組成物の製造方法。
JP1503068A 1988-02-12 1989-02-09 貯蔵安定性重合組成物およびその調製方法 Expired - Lifetime JP2820299B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15566288A 1988-02-12 1988-02-12
US155,662 1988-02-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02503330A JPH02503330A (ja) 1990-10-11
JP2820299B2 true JP2820299B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=22556280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1503068A Expired - Lifetime JP2820299B2 (ja) 1988-02-12 1989-02-09 貯蔵安定性重合組成物およびその調製方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5096963A (ja)
EP (1) EP0383842B1 (ja)
JP (1) JP2820299B2 (ja)
AT (1) ATE140711T1 (ja)
DE (1) DE68926881T2 (ja)
HK (1) HK1005458A1 (ja)
WO (1) WO1989007623A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5204386A (en) * 1990-11-13 1993-04-20 The Dow Chemical Company Acrylic-modified epoxy resin adhesive compositions with improved rheological control
JP2808986B2 (ja) * 1992-05-28 1998-10-08 東亞合成株式会社 接着剤組成物
US5310949A (en) * 1992-09-02 1994-05-10 Merck & Co., Inc. Cholesterol lowering compounds
US5322855A (en) * 1992-10-19 1994-06-21 Merck & Co., Inc. Cholesterol lowering compounds
EP2882821B1 (en) 2012-07-30 2020-06-03 Dow Silicones Corporation Thermally conductive condensation reaction curable polyorganosiloxane composition and methods for the preparation and use of the composition
KR102463384B1 (ko) 2016-02-19 2022-11-04 애버리 데니슨 코포레이션 접착제를 제조하는 2단계 방법 및 관련 조성물
EP3532520A1 (en) 2016-10-25 2019-09-04 Avery Dennison Corporation Block polymers with photoinitiator groups in backbone and their use in adhesive compositions
WO2019231875A1 (en) * 2018-05-29 2019-12-05 Henkel IP & Holding GmbH Anaerobic paste compositions

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2201395A (en) * 1938-01-26 1940-05-21 Du Pont Modified polymers of methacrylic acid esters and preparation of the same
US3247143A (en) * 1959-12-14 1966-04-19 Celanese Coatings Co Preparation of glycidyl ester copolymers in alcohols
US3399152A (en) * 1967-04-14 1968-08-27 Interchem Corp Black acrylic coating composition
US3832315A (en) * 1971-02-01 1974-08-27 Ncr Light scattering polymeric masses
US3837963A (en) * 1971-10-18 1974-09-24 Loc Corp Composition and process for sealing surfaces
FR2181432B1 (ja) * 1972-04-24 1974-07-26 Gerdec
CS173141B1 (ja) * 1973-07-16 1977-02-28
CS184061B1 (en) * 1975-03-05 1978-07-31 Slavko Hudecek Powdered hydrophilic filler for polyvinylchloride and method of makig them
IE53781B1 (en) * 1982-09-09 1989-02-15 Loctite Ltd Composition for forming an a substrate a non-mobile charge curable at a selected later time
DE3339485A1 (de) * 1983-10-31 1985-05-15 Wikolin Polymer Chemie Gmbh, 2800 Bremen Strahlungshaertbare zusammensetzung und verfahren zu ihrer herstellung und verwendung
US4687806A (en) * 1985-11-15 1987-08-18 Interez, Inc. Method of reducing viscosity of radiation curable acrylate functional resin

Also Published As

Publication number Publication date
HK1005458A1 (en) 1999-01-08
JPH02503330A (ja) 1990-10-11
US5096963A (en) 1992-03-17
ATE140711T1 (de) 1996-08-15
EP0383842B1 (en) 1996-07-24
DE68926881T2 (de) 1997-03-06
WO1989007623A1 (en) 1989-08-24
DE68926881D1 (de) 1996-08-29
EP0383842A1 (en) 1990-08-29
EP0383842A4 (en) 1990-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2820299B2 (ja) 貯蔵安定性重合組成物およびその調製方法
US3435012A (en) Anaerobic sealant composition containing monoacrylate esters
CN102549059B (zh) 厌氧固化组合物
WO2003038005A2 (en) Polymerizable compositions in non-flowable forms
JP2008297399A (ja) 熱伝導性接着剤組成物及び接着方法
EP3947491A1 (en) Anaerobically curable compositions
JP2003533581A (ja) マグネシウム合金などの不動態基材接合用接着剤組成物
US4299942A (en) Adhesive composition
CN113501907B (zh) 一种调控热响应离子液体凝胶模量变化范围的方法和热响应离子液体凝胶
CN105111989A (zh) 一种厌氧型导热胶粘剂及其制备方法
JP4759901B2 (ja) 嫌気硬化性組成物
EP3388404A1 (en) Mortar composition and method for manufacturing same, concrete structure, and concrete framework foundation adjusting method
US4216134A (en) Triallylcyanurate or triallylisocyanurate based adhesive sealant systems
JP2022537456A (ja) 嫌気的硬化性組成物
US5567741A (en) Aerated anaerobic compositions with enhanced bulk stability
US5041508A (en) Anaerobic compositions
KR102360748B1 (ko) 조성물
KR930003694B1 (ko) 반도체밀봉용 수지조성물
JPH06502025A (ja) 液晶フィルム作製用組成物
US4281094A (en) Novel mercaptoorganopolysiloxanes
CA2767175C (en) Reactive systems
CA1332480C (en) Stabilized polymerizable compositions
KR102322972B1 (ko) 접착제 조성물, 경화물, 정밀 부품
CN110885559A (zh) 一种高粘度二甲基硅油乳液及其制备方法
JP3960231B2 (ja) 嫌気硬化性組成物