JP2820228B2 - 圧電発音体 - Google Patents

圧電発音体

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JP2820228B2
JP2820228B2 JP4062788A JP6278892A JP2820228B2 JP 2820228 B2 JP2820228 B2 JP 2820228B2 JP 4062788 A JP4062788 A JP 4062788A JP 6278892 A JP6278892 A JP 6278892A JP 2820228 B2 JP2820228 B2 JP 2820228B2
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piezoelectric
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金井康弘
伊藤浩
伊藤文久
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太陽誘電 株式会社
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R17/00Piezoelectric transducers; Electrostrictive transducers

Landscapes

  • Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送受話器と電話器本体
とを分離独立させて無線通信により音声を送受するよう
に構成された電話器(以下無線電話器と称す)におい
て、該送受話器の送話部または受話部に内蔵されて音声
信号と電圧値との変換を行うように構成された圧電発音
体に関し、さらに詳細には、前記無線電話器の送受話器
に内蔵された電子回路機能等を静電気等による放電現象
から保護して装置の長寿命化を図った新規の圧電発音体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化時代を反映して、各種
通信手段も多様化の一途をたどっており、殊に電話器等
においても多種多様の機能を有するものが開発され、特
に室内等における通話場所に限定が加えられないよう
に、送受話部と電話器本体とが分離独立されて無線通信
により音声を送受するように構成された無線電話器、所
謂コードレステレホンの需要が拡大している。
【0003】前記無線電話器においては、送受話器と電
話器本体が接続線にて接続されたものに比較して、音声
を無線信号に変換するための電子回路機能及び電源部等
を送受話器に内蔵するとともに、該送受話器本体を小型
薄型に構成する必要がある。
【0004】これに対応すべく、電磁作用を利用した電
磁スピーカに代わって、前記送受話器における送話部及
び受話部を小型、薄型にて構成することの可能な圧電効
果を利用した圧電要素が利用されている。
【0005】前記圧電要素が適用された従来の圧電発音
体を、図2を参照することにより説明する。
【0006】強誘電体等に圧力または張力等を印加する
と分極が発生して端面に静電荷を生じる圧電効果或いは
電界を印加すると機械的応力を生じる電歪効果を有する
圧電素子21は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)磁器
等の強誘電体セラミックスを材質として薄円板状に形成
されている。
【0007】該圧電素子21の両主面には、例えば銀等
の電気伝導性の良好なる電極が薄膜状に塗着形成されて
いる。
【0008】前記電極が形成された圧電素子21は、真
鍮等を材質として該圧電素子21よりも大径であって薄
円板状に形成された振動板22の振動板主面22aに、
一方の電極を介在して固着されることにより圧電要素2
0が構成されている。
【0009】この際、図示しないが、前記圧電要素20
における圧電素子21に被着された他方の電極の一端部
及び前記振動板22の一端部には、外部との電気的信号
の授受を行うための絶縁被覆導線が半田固定されるとと
もに、該圧電要素20のハウジング基体となる収納ケー
ス11より導出されているものとする。
【0010】該収納ケース11は、合成樹脂等を材質と
して、環状または多角状を有する側壁と、一方が全面開
口された収納用開口12と、該収納用開口12に相対し
た開口相対壁部19と、を有することにより断面が略凹
形状に加工成形されている。
【0011】前記開口相対壁部19の略中心部には、放
音孔13が開口されており、該放音孔13を収納ケース
11の内側において、メッシュ状に構成された音圧調整
膜18が被覆され、さらに接着剤等により固着されるこ
とにより、前記圧電要素20の圧電振動に対する音圧を
調整できるように構成されている。
【0012】前記収納ケース11の内壁面の略中央に
は、該内面全周に亙って取付段部14が設けられてお
り、前記圧電要素20が、本例においては圧電素子21
を開口相対壁部19側に対向させるように、前記収納用
開口12を介して収納ケース11に収納されるととも
に、該取付段部14において該圧電要素20の振動板周
辺部22bが当接され、さらに、例えばシリコーン系の
シール用接着剤16により固定されている。
【0013】この際、前記シール用接着剤16により、
前記圧電要素20の振動板周辺部22bが、前記収納ケ
ース11の取付段部14の全周に亙って塗着されている
ため、前記収納用開口12は取付段部14において閉塞
されている。
【0014】次に、上記のようにして構成された圧電発
音体10を、前記無線電話器における送受話器本体30
に取付けた状態を説明する。
【0015】図2において、該送受話器本体30は、本
発明の主要部となる送話口部または受話口部を示してお
り、該部は前記圧電発音体10が取付られる取付基材3
1になっている。
【0016】該取付基材31には、送話音または受話音
等を通過させるための音通孔32,32´…が開口され
ている。
【0017】また、前記取付基材31の搭載面34に
は、前記圧電発音体10の収納用開口12側におけるケ
ース取付端部15の形状に相応して環状の嵌装用突部3
3が突設されている。
【0018】この状態において、前記圧電発音体10の
ケース取付端部15が、該搭載面34における嵌装用突
部33に嵌装されるとともに、接着固定されることによ
り、該圧電発音体10が取付基材31に搭載されてい
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧電発音体によれば、送受話器本体は自在に持運ぶ
ことができるように構成されているため、電気的接地の
手段は講じられておらず、殊に冬期等において使用者の
衣類等から発生する静電気と、前記圧電発音体の収納ケ
ースに収納固定された圧電要素における振動板と、の間
に放電が発生し、該放電現象により圧電要素に接続され
ている発信等の機能を有する電子回路等が破壊されると
いう問題点があった。
【0020】また、前記圧電素子の振動板にエポキシ塗
料等の絶縁剤を塗布したとしても、該塗布に要する膜厚
が厚くなり圧電素子の圧電音響変換に悪影響を及ぼすと
ともに、厚さ当たりの絶縁能力に限界があり、前記静電
気等による放電現象に耐えることができないという問題
点があった。
【0021】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、音圧特性を損なうことなく前記静電気等に起因
する放電現象より、圧電素子に接続されている無線信号
の送受等の機能を有する電子回路等が破壊されることを
保護するように構成された圧電発音体を提供するもので
ある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方が全面開
口された収納ケースと、振動板の一方の主面に圧電素子
が固着されるとともに該振動板の他方の主面が前記収納
ケースの開口側に露出するように前記振動板の周辺部が
前記収納ケース内部に固定された圧電要素と、を有する
圧電発音体において、周辺部が前記収納ケース開口端面
に固着されるとともに前記振動板と接触しないように前
記収納ケース内部側へ折曲されて振動板と一定の距離で
保持するトレイ形状に成形された絶縁シートを配設した
ことを特徴とする圧電発音体を提供することにより、上
記目的を達成するものである。
【0023】
【作用】本発明においては、絶縁シートが、周辺部が前
記収納ケース開口端面に固着されるとともに前記振動板
と接触しないように前記収納ケース内部側へ折曲されて
振動板と一定の距離で保持するトレイ形状に成形されて
いるため、静電気が蓄電された外部環境と前記圧電要素
の振動板との間に放電現象が発生することを防止でき
る。
【0024】また、前記圧電要素における振動板と絶縁
シート面は接触せずに張設されているので、該絶縁シー
トが圧電要素の圧電振動に与える影響はなく、音圧特性
を損なうことはない。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を、図面に基いて詳細に説明
する。
【0026】図1は本発明の請求項1に係わる圧電発音
体の実施例を示す断面図である。
【0027】図1において、圧電発音体50は、一方が
全面開口された収納用開口52を有する収納ケース51
と、振動板62の一方の主面である圧電素子被着面65
に圧電素子61が固着されるとともに該振動板62の他
方の主面68が前記開口側に露出するように前記振動板
62の周辺部67が前記収納ケース51内部に固定され
た圧電要素60と、を有し、且つ周辺部73が前記収納
ケース開口端面69に固着されるとともに前記振動板6
2と接触しないように前記収納ケース内部側へ折曲され
て振動板62と一定の距離で保持するトレイ形状に成形
された絶縁シート72が配設されている。
【0028】以下、上記圧電発音体50の主要部材につ
いて各々詳述する。
【0029】圧電素子61は強誘電体等に圧力または張
力等を印加すると分極が発生して端面に静電荷を生じる
圧電効果或いは電界を印加すると機械的応力を生じる電
歪効果を有し、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)磁器等
の強誘電体セラミックスを材質として薄円板状に形成さ
れている。
【0030】該圧電素子61の両主面には、例えば銀等
の電気伝導性の良好なる第1電極63及び第2電極64
が薄膜状に被着形成されている。
【0031】前記電極が形成された圧電素子61は、真
鍮等を材質として該圧電素子61よりも大径であって薄
円板状に形成された振動板62の圧電素子被着面65
に、該第1電極63を介して固着されており、該振動板
62とともに圧電要素60を構成する。
【0032】絶縁シート72は一般に磁気テープや写真
フィルム等のベースフィルム材料として用いられている
耐熱性、絶縁性に優れた特性を有するポリエチレンテレ
フタレートでできている。該絶縁シート72の厚さは5
〜50μmが好ましい。また該絶縁シート72の形状は
図1に示されるように固着された収納ケース開口端面6
9からケース内部側に折曲されるとともに振動板62と
一定の距離で保持された形状、換言すれば皿またはトレ
イを伏せた如き形状に成形されている。
【0033】また、図示しないが、前記圧電要素60に
おける圧電素子61に被着された第2電極64の一端部
及び前記振動板62の一端部には、外部との電気的信号
の授受を行うための絶縁被覆導線が半田固定されるとと
もに、該圧電要素60のハウジング基体となる収納ケー
ス51より導出されているものとする。
【0034】次に、上記収納ケース51は合成樹脂等を
材質として、環状または多角状を有する側壁と、一方が
全面開口された収納用開口52と、該収納用開口52に
相対した開口相対壁部59と、を有することにより断面
が略凹形状に成形されている。
【0035】前記開口相対壁部59の略中心部には、放
音孔53が開口されており、該放音孔53を収納ケース
51の内側において、メッシュ状に構成された音圧調整
膜58が被覆され、さらに接着材により固着されること
により、前記圧電要素60の圧電振動に対する音圧の調
整ができるように構成されている。
【0036】前記収納ケース51の内壁面の略中央部に
は、該内面全周に亙って取付段部54が形成されてお
り、該取付段部54に、前記圧電要素60の圧電素子6
1被着面と反対の振動板主面68が、前記収納用開口5
2側に露出するように、例えばシリコーン系のシール用
接着剤56により固定されている。
【0037】次に、上記のようにして構成された圧電発
音体50を、前記無線電話器における送受話器本体80
に取付けた状態を説明する。
【0038】図1において、該送受話器本体80は、本
発明の主要部となる送話口部または受話口部を示してお
り、該部は前記圧電発音体50が取付られる取付基材8
1になっている。
【0039】該取付基材81には、送話音または受話音
等を通過させるための音通孔82,82´…が開口され
ている。
【0040】また、前記取付基材81の搭載面84に
は、前記圧電発音体50の収納用開口12側におけるケ
ース取付端部55の形状に相応して環状の嵌装用突部8
3が突設されている。
【0041】この状態において、前記圧電発音体50の
ケース取付端部55が、該搭載面84における嵌装用突
部83に嵌装されるとともに、接着固定されることによ
り、該圧電発音体50が取付基材81に搭載されてい
る。
【0042】上記のように構成された圧電発音体50に
よれば、静電気が蓄電された外部環境と前記圧電要素6
0の振動板62との間に発生する放電現象を前記絶縁シ
ート72により、防止することができる。
【0043】また、前記絶縁シート72は極薄であり、
振動板62と接触していないので、圧電要素60の圧電
振動に影響を及ぼさない。
【0044】本発明者の実験によれば、静電気耐圧試験
を250pFの静電容量に測定電圧で充電された電荷を
500Ωの放電抵抗を介した加圧プローブで試料である
圧電発音体前面の放音孔際に1回印加する試験方法で行
った場合、本発明に係わる圧電発音体50は15kV印
加しても影響はなく、従来の圧電発音体10は7kVに
てスパーク放電が生じるという結果が得られた。
【0045】
【発明の効果】本発明に係わる圧電発音体は、上記のよ
うに構成されているため、以下に記載するような効果を
有する。
【0046】(1) 本発明においては、圧電発音体に
配された絶縁シートにより、静電気が蓄電された外部環
境と圧電要素の振動板との間に発生する放電現象を防止
し、該圧電素子に接続されている無線信号の送受等の機
能を有する電子回路等を保護して、送受話器本体の信頼
性並びに長寿命化を実現することができるという優れた
効果を有する。
【0047】(2)前記絶縁シートは圧電要素における
振動板と接触していないので、該圧電要素の圧電振動へ
の影響を解消し、送受話器の音圧特性低下を回避するこ
とができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる圧電発音体の実施例を示す断
面図
【図2】 従来の圧電発音体を示す断面図
【符号の説明】
50 圧電発音体 51 収納ケース 52 収納用開口 53 放音孔 54 取付段部 55 ケース取付端部 56 シール用接着剤 58 音圧調整膜 59 開口相対壁部 60 圧電要素 61 圧電素子 62 振動板 63 第1電極 64 第2電極 65 圧電素子被着面 67 振動板周辺部 68 65の反対主面 69 収納ケース開口端面 72 絶縁シート 73 絶縁シート周辺部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤文久 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽 誘電株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−256299(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方が全面開口された収納ケースと、振
    動板の一方の主面に圧電素子が固着されるとともに該振
    動板の他方の主面が前記収納ケースの開口側に露出する
    ように前記振動板の周辺部が前記収納ケース内部に固定
    された圧電要素と、を有する圧電発音体において、周辺
    部が前記収納ケース開口端面に固着されるとともに前記
    振動板と接触しないように前記収納ケース内部側へ折曲
    されて振動板と一定の距離で保持するトレイ形状に成形
    された絶縁シートを配設したことを特徴とする圧電発音
    体。
JP4062788A 1992-03-19 1992-03-19 圧電発音体 Expired - Lifetime JP2820228B2 (ja)

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JPH05268697A JPH05268697A (ja) 1993-10-15
JP2820228B2 true JP2820228B2 (ja) 1998-11-05

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 19960402