JP2820013B2 - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents
光ピックアップ及び光ディスク装置Info
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Description
ィスク装置にかかり、更に具体的には、比較的高い記録
密度を有する光ディスクに好適な光ピックアップ及び光
ディスク装置の改良に関するものである。
う)の記録容量は、記録トラックのピッチと記録レーザ
光の波長によって決定されるが、それらの各値の限界値
は、情報読出しに使われるレーザ光スポットの大きさ
(径)Dによってほぼ規定される。そして、レーザ光ス
ポットの大きさDは、レーザ光の波長λと再生光ピック
アップの対物レンズの開口数NAによって決まり、次の
(1)式で示される。 D≒λ/NA ………………………………(1)
トディスク)を考えると、λ=0.78μm,NA=
0.45が代表的な値である。これらの値を前記(1)
式に代入すると、スポットの大きさDは約1.7μmと
なる。この値から、CDシステムにおいては、トラック
ピッチが1.6μm,レーザ光の最短記録波長が1.7
μmとなっている。
録情報の大容量化,すなわち記録密度の向上を図るため
には、 レーザ光波長λを短くするか, 対物レンズの開口数NAを大きくするか, のいずれかの手法が必須となる。しかし、半導体レーザ
の短波長化の手法は極めて困難で、λ=0.67μm程
度のものが当面の実用上の限界であると考えられる。す
ると、対物レンズの開口数NAを大きくすることによっ
て、記録密度の向上を図ることになる。
クアップシステムが理想的な状態からズレた状態となっ
た場合の許容範囲(システムの余裕度)が非常に狭くな
ってしまうという問題点が生ずる。このシステムの余裕
度を決める様々な要因のうちで最も性能に影響を与える
ものは、ディスクのチルト(傾き)である。チルトが発
生するといわゆるコマ収差が発生するが、このコマ収差
は、3次収差理論によれば開口数NAの3乗に比例して
大きくなる。従って、開口数NAを大きくすると、シス
テムのチルト許容量が狭くなり、安定性が極端に悪化す
ることになる。
0.45から0.6とすると、レーザ光波長λが同一で
あるとした場合、記録容量は(0.6/0.45)2=
1.78倍に増加するが、同じ量のチルトで発生する収
差の量は、2.37倍にもなってしまう。CDでは、
0.6度のディスクのチルトが許容されているが、開口
数NAを0.6とすると、0.2度程度の許容範囲しか
ないことになる。このようなチルトに対する精度を、C
Dのような量産性に優れたプラスチック成形ディスクで
満足することは、非常に厳しい。このため、チルトを良
好に補正する手法が、記録密度向上の点から必須となっ
ている。
する方向から、タンジェンシャル方向とラジアル方向に
区別して考えることができる。タンジェンシャル方向は
ディスクに対する接線方向であり、同心円状又は螺旋状
に形成されたピット列に沿った方向である。ラジアル方
法はディスクに対する半径方向であり、ピット列と直交
する方向である。ディスクとドライブの両者で成り立つ
システム全体の観点から見ると、ディスクのチルトを、
光学系,信号系の余裕度から決定される値以下とする必
要がある。
用いられているラジアルチルトサーボが知られている。
これは、ディスクのラジアル方向のチルトを、センサー
で検出して、それに見合った量だけピックアップ全体を
機構的に傾けてチルトを修正する方法である。また、特
開平1−171159号公報には、ピックアップを機構
的に傾ける代わりに、ノイズリダクション回路の伝達関
数をディスクのチルトに応じて変化させるようにしたデ
ィスクプレーヤが開示されている。
デジタル信号を扱うディスクにおいてチルトの影響を比
較すると、チルトがラジアル方向に発生する場合に比べ
てタンジェンシャル方向に発生する場合の方が、より深
刻な影響をシステム与えることが知られている。すなわ
ち、デジタル信号を扱うシステムにおいては、タンジェ
ンシャルチルトによるスポットの乱れによって大きな符
号間干渉が発生し、これによって直ちに再生信号の品質
が劣化して読出しエラーレートが上昇してしまうのであ
る。
生要因について考察する。チルトの主たる要因は、ディ
スクの変形である。このうち、ラジアル方向のチルトの
主要因は、内側から外側へのディスクのだれである。こ
れは、周波数的に低い成分であり、後述する従来の手法
で補正可能である。これに対し、タンジェンシャル方向
のチルトは、一般にディスクの回転周波数以上の高い成
分となる。このため、その補正には、格段に高い周波数
応答性能が要求される。
行うことなくシステムを成立させるためには、プラステ
ィック製ディスクの使用環境内における変化を含めたデ
ィスクの変形を極端に抑制しなければならず、システム
の成立には困難が伴う。
ジアル方向のチルトで発生するコマ収差によって隣接ト
ラックからのクロストークが再生画像の品質に重大な影
響を与えるので、ラジアル方向のチルトを改善するだけ
でよい結果を得ている。LDシステムにおいては、対物
レンズの開口数NAが低く、また信号がFM変調されて
いるため、タンジェンシャルチルトはさほど問題にはな
らない。また、ピックアップ全体を機構的に傾けている
ため、高速の応答には不向きである。しかし、ラジアル
方向のディスクの傾きは、ディスク内周から外周へ向け
ての穏やかな面のそりがほとんどであるから、高速な応
答は必要なく、前記従来手法で良好にチルト補正が可能
である。
ンジェンシャル方向のチルトの周波数成分と同様のディ
スク回転周波数より高い成分が存在する。しかし、この
ラジアル方向の高周波成分の影響は、タンジェンシャル
方向の高周波成分に比べて比較的小さい。このため、タ
ンジェンシャル方向のチルトが良好に補正されてシステ
ムの余裕度が向上すれば、十分に対応可能である。
化を達成するためには、周波数が高いタンジェンシャル
方向のチルトを良好に補正する必要があるが、従来の手
法ではチルト補正の高速化に対応できないという不都合
がある。
簡単な装置構成で良好にタンジェンシャル方向のチルト
に対応して余裕度の向上を図ることができる光ピックア
ップ及び光ディスク装置を提供することを、その目的と
するものである。
め、本発明の光ピックアップは、レーザ光源からの光を
回折させて光ディスクのトラックのタンジェンシャル方
向に0次光を挟んで±1次光からなる3つのビームを照
射する光ピックアップにおいて、前記光ディスクのトラ
ックのタンジェンシャル方向の間隔が、中央から両端部
に向かって変化する曲線状の格子パターンを前記レーザ
光源の出力側に形成して、前記3つのビームのうちの幾
つかに、該光ディスクのタンジェンシャル方向のチルト
に対応するコマ収差を予め与える収差付与手段と、前記
光ディスクから得られた各ビームをそれぞれ検出して信
号変換する信号検出手段とを備えたことを特徴とする。
アップを備えた光ディスク装置において、前記光ディス
クのビーム照射位置における少なくともタンジェンシャ
ル方向のチルトを検出するチルト検出手段と、これによ
って検出されたチルト情報に基づいて、前記信号検出手
段から出力された3つのビームの検出信号のうち、前記
光ディスクのタンジェンシャルチルトによって生じたコ
マ収差と逆のコマ収差を有するビームの検出信号を選択
する信号選択手段とを備えたことを特徴とする。
スク装置において、前記信号検出手段の出力信号に対し
て、各ビームスポットの間隔相当の時間調整を行って同
期をとる信号同期手段を備えたことを特徴とする。
ャル方向のチルトに対応する収差が予め付与される。例
えば、回折素子による±1次の回折光にコマ収差が付与
される。そして、これらと0次回折光がディスクに照射
される。ディスクにタンジェンシャル方向のチルトがあ
ると、入射ビームにコマ収差が生ずるが、この収差と予
め付与した収差とがキャンセルされるビームを選択する
ようにすれば、簡便な構成でありながらタンジェンシャ
ルチルトの影響を低減して余裕度の向上を図ることがで
きる。
ィスク装置の一実施例について、添付図面を参照しなが
ら詳細に説明する。図1には、本実施例による光ピック
アップの構成が示されている。この実施例は、基本的に
はCDシステムなどで用いられている3ビームタイプの
ピックアップとほぼ同様の構成となっている。CDシス
テムとの主要な相違は回折素子(Diffractive Optics)
の部分にあり、本実施例の回折素子は±1次回折光にコ
マ収差を与える機能を有している。
体レーザ素子12の出力側にはコリメータレンズ14が
配置されており、このコリメータレンズ14のレーザ光
出力側には回折素子16を介して偏光ビームスプリッタ
18が設けられている。そして、この偏光ビームスプリ
ッタ18のレーザ光透過側には対物レンズ20を介して
ディスク22が位置しており、偏光ビームスプリッタ1
8のレーザ光反射側には検出レンズ24を介して光検出
器26が設けられている。
ディスク22に対する情報の記録又は再生のためのレー
ザ光を出力するためのものである。コリメータレンズ1
4は、入射レーザ光を平行光化して出力するためのもの
である。
に、ディスク22のトラックのタンジェンシャル方向の
間隔が、中央から両端部に向かって広がるとともに、曲
率が増大する格子パターンとなっている。なお、実施例
では、回折素子16の格子パターンが上記形状に形成さ
れているが、この格子パターンはディスク22のトラッ
クのタンジェンシャル方向の間隔が、中央から両端部に
向かって変化する曲線状の格子パターンであればよい。
これによって、コマ収差を有する±1次回折光が得られ
る。格子パターンは、回折方向,コマ収差の大きさ,回
折の光量比を与えることによって決定される。+1次光
と−1次光で共役な回折光が発生するので、ディスク2
2上に集光される±1次回折光のスポットに現れるコマ
収差の影響は、中心の0次回折光のスポットに対して対
称となる。なお、0次回折光のスポットは、回折素子1
6による位相変調を受けないので、無収差のスポットと
なる。
回折光,0次回折光,+1次回折光の各スポットSA,
SB,SCがピット列方向に並んで形成されるようにな
っている。また、ディスクは矢印FA方向に回転してい
るため、+1次回折光のスポットSCが先頭となってい
る。更に、これらスポットSA〜SCのピット列方向の
強度分布は、図4(A)〜(C)にそれぞれ示すように
なっている。矢印FB,FCで示す部分がコマ収差に相
当するフレア部分であり、中心スポットSBに対して対
称に発生している。
は、回折素子16側から入射したレーザ光をディスク2
2側に透過するとともに、ディスク22から反射された
レーザ光を光検出器26側に反射するためのものであ
る。対物レンズ20は、入射レーザ光をディスク22の
所定面上に合焦するためのものである。検出レンズ24
は、偏光ビームスプリッタ18から反射出力されるレー
ザ光を光検出器26に集光するためのものである。本実
施例では、−1次回折光,0次回折光,+1次回折光が
それぞれ検出器26A,26B,26Cにそれぞれ集光
されるようになっている。なお、検出器26Bは、トラ
ッキングサーボやフォーカスサーボを行うために、4分
割されている。
0を用いた光ディスク装置30の実施例が示されてい
る。同図において、光ピックアップ10はラジアルチル
ト機構32上に設置されている。また、光ピックアップ
10の前記光検出器26のうち、検出器26A,26B
の出力側は遅延回路34,36をそれぞれ介して信号切
換器38の切換入力側に接続されており、検出器26C
の出力側はそのまま信号切換器38の切換入力側に接続
されている。
駆動されるディスク22の傾きは、チルトセンサ42に
よって検出されるようになっており、このチルトセンサ
42の出力側はチルト検出回路44に接続されている。
このチルト検出回路44のラジアルチルト信号の出力側
はラジアルチルト駆動回路46に接続されており、タン
ジェンシャルチルト信号の出力側は信号切換器38の制
御入力側に接続されている。この信号切換器38の出力
側は、信号処理回路48に接続されている。
2は、光ピックアップ10をディスク22のラジアルチ
ルトに応じて矢印FDで示すように揺動するためのもの
で、その駆動はラジアルチルト駆動回路46から供給さ
れる駆動信号に基づいて行われるようになっている。遅
延回路34,36は、各ビームスポットSB,SCによ
って得られる再生信号に所定の遅延を与えるためのもの
で、信号切換器38で信号を切り換えたときに、切換え
の前後で信号が良好に連続するように設けられている。
トSA,SB間に相当する遅延量,遅延回路36はビー
ムスポットSA,SC間に相当する遅延量となってい
る。例えば、各ビームスポットSA〜SCの間隔が等し
いとすると、遅延回路36は遅延回路34の倍の遅延量
となるように設定されている。なお、ディスクの線速度
が例えば内外周で変化するディスクにおいては、この遅
延量はスポット照射位置に応じて可変される。
ト信号に基づいて入力の切換えを行うためのものであ
る。チルトセンサ42は、例えば、センサビーム光をデ
ィスク22に投射するとともにこの反射光を4分割の受
光素子で検出して、ディスク22のラジアル方向及びタ
ンジェンシャル方向のチルト情報を得ることができる構
成となっている。このチルトセンサ42は、ディスク2
2のビーム入射位置におけるチルト情報を得るため、光
ピックアップ10と連動して移動するようになってい
る。チルト検出回路44は、チルトセンサ42の出力信
号に基づいて、ディスク22のラジアル及びタンジェン
シャル両方向のチルトの程度を検出できるようになって
いる。
ク22は、スピンドルモータ40によって回転する。他
方、光ピックアップ10では、半導体レーザ素子10か
ら出力されたレーザ光がコリメータレンズ14でコリメ
ートされた後、回折素子16に入射する。回折素子16
では、入射レーザ光から3つのビームが形成され、これ
らは偏光ビームスプリッタ18,対物レンズ20を介し
てディスク22に入射し、ディスク22上にビームスポ
ットSA〜SCが形成される。
光は、対物レンズ20を介して偏光ビームスプリッタ1
8に入射し、ここで反射された光が検出レンズ24を介
して光検出器26の検出器26A〜26Cにそれぞれ入
射する。検出器26A〜26Cでは、各反射ビームがそ
れぞれ電気信号に変換される。このようにしてビームス
ポットSA〜SCにより得られた信号は、遅延回路3
4,36によるスポット間隔相当の時間遅延による同期
処理の後、信号切換器38に送られる。
ルトはチルトセンサ42によって検出されており、チル
ト検出回路44からは、チルトが存在すれば、ラジアル
チルト信号あるいはタンジェンシャルチルト信号が出力
される。
る。ラジアル方向のチルトが存在するときは、チルト検
出回路44からラジアルチルト信号が出力され、これが
ラジアルチルト駆動回路46に供給される。ラジアルチ
ルト駆動回路46は、入力チルト信号に基づいてラジア
ルチルト機構32を駆動する。すると、ラジアルチルト
の程度に応じて光ピックアップ10全体が矢印FD方向
に傾けられて、最適な方向に自動調整される。これによ
って、ラジアルチルトの補正が行われることになる。こ
のラジアル方向のチルト補正は、ディスク22の回転数
よりも十分低い周波数で行われる。
明する。タンジェンシャル方向のチルトがあるときは、
チルト検出回路44からタンジェンシャルチルト信号が
出力され、信号切換器38に供給される。信号切換器3
8では、検出されたタンジェンシャルチルトの量と方向
に応じて、入力チャンネルの切換えが行われる。
子16によって得られる3つのビームスポットSA〜S
Cは図4に示した強度分布となっており、コマ収差は2
つのスポットSA,SCで方向が逆となっている。他
方、ディスク22が傾いた場合は、図6に矢印FE,F
Fで示すように、傾きの方向によりビームスポットに生
ずるコマ収差の方向が逆になる。同図中のチルト度は、
そのとり方に依存するが、本実施例では同図(A)が
負,同図(B)がチルトなし,同図(C)が正である。
(A),(C)のように生ずるコマ収差と、逆のコマ収
差が発生しているビームスポットとを組み合わせること
によって、コマ収差をキャンセルすることができる。例
えば、図6(A)に示すコマ収差が生ずるような傾き状
態の場合は、図4(A)に示すビームスポットSAによ
って信号を読み出すようにすれば、矢印FB,FEで示
すコマ収差部分がキャンセルされて、結果的にタンジェ
ンシャルチルトの影響を低減することができる。
ような傾き状態の場合は、図4(C)に示すビームスポ
ットSCによって信号を読み出すようにすれば、矢印F
C,FFで示すコマ収差部分がキャンセルされて、同様
にタンジェンシャルチルトの影響を低減することができ
る。更に、図6(B)に示すタンジェンシャルチルトが
ない状態であれば、図4(B)に示すビームスポットS
Bで信号を読み出すようにすればよい。
方向に傾いた場合の3つのビームスポットSA〜SCの
強度分布が示されている。チルト角が正であるから、図
6(C)に示すコマ収差がビームスポットSA〜SCに
それぞれ生ずることになる。ここで、コマ収差量が図6
(C)と図4(C)で等しいとする。まず、ビームスポ
ットSAについては、図4(A)に図6(C)のコマ収
差が重畳されるようになって倍となり、図7(A)に示
すように大きな乱れが生ずる。
(B)に示すコマ収差のない状態に図6(C)に示すコ
マ収差が生ずるようになって図7(B)に示すようにな
り、タンジェンシャルチルトの影響が出る。しかし、ビ
ームスポットSCについては、図4(C)のコマ収差と
図6(C)のコマ収差とがキャンセルされるようになっ
て、図7(C)に示すように無収差スポットが実現され
ることになる。同様にして、チルト角が負の場合は、ビ
ームスポットSAによって、無収差スポットが実現され
る。
ットSA〜SCによって再生された信号のエラー率とチ
ルト角との関係が示されている。これに示すように、タ
ンジェンシャルチルト角が−0.6から−0.2度の範
囲では−1次回折光のスポットSAを利用すれば良好に
チルトの影響を低減できる。タンジェンシャルチルト角
が−0.2から+0.2度の範囲では0次回折光のスポ
ットSBを利用すれば良好にチルトの影響を低減でき
る。タンジェンシャルチルト角が+0.2から+0.6
度の範囲では+1次回折光のスポットSCを利用すれば
良好にチルトの影響を低減できる。
路44から供給されるタンジェンシャルチルト信号に基
づいて、以上のようなビームの選択が行われる。すなわ
ち、予め求められているタンジェンシャルチルト信号と
ディスク22のチルト角との関係を利用して、入力タン
ジェンシャルチルト信号からチルト角が得られる。そし
て、このチルト角の値から図8を参照して最もエラー率
の低いビームスポットの信号が選択される。このとき、
遅延回路34,36の作用によって入力信号が同期して
いるので、信号切換器38による切換えがあっても信号
は良好に連続することになる。
処理回路48に供給され、ここで必要な処理が行われ
る。例えば、ディスク22が音楽用のディスクである場
合には、音声信号の再生処理が行われる。
に与える収差をタンジェンシャル方向のチルト角の許容
値の2倍で発生するコマ収差の量としておくことによ
り、従来の3倍のチルト許容を得ることができる。つま
り、回折光が2θ(θはチルト角許容)のチルトに相当
するコマ収差を有していれば、チルト角2θで無収差と
なる。このような収差を有する0次回折光に対し、±1
次回折光は、2θを中心に±θの範囲で良好な再生信号
を得ることができる。従って、全体としては、±3θの
チルト許容角となる。
m,開口数NA=0.6のピックアップを用いたシステ
ムのチルト許容角は±0.2度と非常に厳しい値である
が、本実施例を適用することにより±0.6度となり、
CDシステムと同等のチルト余裕を得ることができるよ
うになる。
実施例に限定されるものではなく、例えば次のようなも
のも含まれる。 (1)回折素子としては、上述した作用を奏する回折格
子,ホログラフィック素子など各種のものが含まれる。
いずれの手法でコマ収差を有するビームを得てもよい。
方法が知られている。例えば、必要な格子形状を数値計
算で求め、その結果を元にLSI製造技術で用いられる
マスクパターン形成と同様に電子線描画法で格子パター
ンを得る。そして、この格子パターンを用いてメッキに
より型を造り、そのレプリカを量産するようにする。他
のマスクを得る方法としては、ガラス上に塗布したレジ
ストにLSI製造技術と同様の手法で格子パターンを転
写し、その上でガラスを所定の深さにエッチングした
後、レジストを除去すればよい。
て各ビームによって得られた信号間の同期をとるように
したが、他に例えばメモリを用いるようにしてもよい。
すなわち、ビームスポットSA〜SCによる3つの再生
信号をメモリにそれぞれ蓄積し、このメモリから逐次信
号を取り出すようにすることで、同期をとるようにす
る。メモリの最低容量は、最後のスポットに対するスポ
ット間隔に相当する再生時間に対応する量となる。この
方法を用いても、円滑に信号の切換えを行うことができ
る。
られているものを用いてよい。また、前記実施例では1
つのセンサでラジアル,タンジェンシャルの2方向のチ
ルト情報を得ているが、1方向の情報を得るチルトセン
サを2つ設けるようにしてもよい。 (4)前記実施例で示した回折光の配列順序や、ビーム
スポット数,開口数,チルト角度などの数値や、チルト
角の正負などは一例であり、必要に応じて適宜設定して
よい。
ックアップ及び光ディスク装置によれば、次のような効
果がある。 (1)予めビームに収差を付与して、ディスクのタンジ
ェンシャル方向のチルトによって生ずる収差をキャンセ
ルすることとしたので、タンジェンシャル方向のチルト
の影響を低減して、良好な信号検出を行うことができ
る。
スクのタンジェンシャル方向のチルトによって生ずる収
差をキャンセルすることとしたので、簡単な装置構成で
良好にタンジェンシャル方向のチルトに対応して余裕度
の向上を図ることができる。 (3)更に、複数のビームの検出信号の同期をとること
としたので、ビーム検出出力の切換えを行っても、良好
に連続した信号を得ることができる。
斜視図である。
説明図である。
を示す説明図である。
る。
る。
る。
トとの関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 レーザ光源からの光を回折させて光ディ
スクのトラックのタンジェンシャル方向に0次光を挟ん
で±1次光からなる3つのビームを照射する光ピックア
ップにおいて、前記光ディスクのトラックのタンジェンシャル方向の間
隔が、中央から両端部に向かって変化する曲線状の格子
パターンを前記レーザ光源の出力側に形成して、 前記3
つのビームのうちの幾つかに、該光ディスクのタンジェ
ンシャル方向のチルトに対応するコマ収差を予め与える
収差付与手段と、前記光ディスクから得られた各ビーム
をそれぞれ検出して信号変換する信号検出手段とを備え
たことを特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップを備えた
光ディスク装置において、前記 光ディスクのビーム照射位置における少なくともタ
ンジェンシャル方向のチルトを検出するチルト検出手段
と、これによって検出されたチルト情報に基づいて、前
記信号検出手段から出力された3つのビームの検出信号
のうち、前記光ディスクのタンジェンシャルチルトによ
って生じたコマ収差と逆のコマ収差を有するビームの検
出信号を選択する信号選択手段とを備えたことを特徴と
する光ディスク装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の光ディスク装置におい
て、前記信号検出手段の出力信号に対して、各ビームス
ポットの間隔相当の時間調整を行って同期をとる信号同
期手段を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
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Publication number | Publication date |
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JPH07153104A (ja) | 1995-06-16 |
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