JPH10261241A - 記録再生装置および方法 - Google Patents

記録再生装置および方法

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JPH10261241A
JPH10261241A JP9065851A JP6585197A JPH10261241A JP H10261241 A JPH10261241 A JP H10261241A JP 9065851 A JP9065851 A JP 9065851A JP 6585197 A JP6585197 A JP 6585197A JP H10261241 A JPH10261241 A JP H10261241A
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light
wavelength
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JP9065851A
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Tsuguhiro Abe
嗣弘 阿部
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DVDとCD−Rの両方を再生可能な小型の
装置を実現する。 【解決手段】 DVD41Bを再生する場合の650nm
の波長のレーザ光を出射するレーザチップ21Bを屈折
型対物レンズ26の光軸上に配置する。CD41Aを再
生する場合の780nmのレーザ光を出射するレーザチッ
プ21Aを光軸外に配置する。レーザチップ21Aより
出射されたCD再生用のレーザ光を光路合成用のHOE
25aで回折し、コマ収差を補正して光軸上に合成す
る。この光の球面収差をHOE25bで補正し、屈折型
対物レンズ26を介して、CD41Aに入射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録再生装置およ
び方法に関し、特に、第1の波長の光と、第2の波長の
光を用いて、それぞれ異なる記録媒体に対して、情報を
記録または再生する場合に、より小型化できるようにし
た記録再生装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光を利用して情報を記録または再生する
記録媒体として、コンパクトディスク(CD)(商
標)、CD−ROM、CD−Rなどの光ディスクが普及
しているが、最近では、その他に、大容量のデータを記
録するDVD(Digital VersatileDisc)などの新たな
記録媒体が開発されつつある。
【0003】このような光ディスクからデジタル情報を
読み出す場合、レーザ光を記録媒体に集光し、記録媒体
からの反射光を検出し、反射光のレベルを2値データに
変換する。
【0004】高密度の光ディスクにおいては、短波長の
レーザ光を利用し(例えば、CDを再生する場合、波長
λはλ=780nmとされ、より高密度にデータが記録さ
れているDVDを再生する場合、λ=635乃至650
nmとされる)、開口数(NA)の大きい(例えば、CD
を再生する場合、NA=0.45とされ、DVDを再生
する場合、NA=0.6とされる)対物レンズを使用し
てレーザ光をより狭い範囲に収束させ、その反射光を受
光して、記録されている情報を再生する。
【0005】そのような開口数(NA)の大きい対物レ
ンズを使用すると、光ディスクの傾き(スキュー)に起
因して、反射光における収差量が増大するため、DVD
ではCDにおける場合より基板を薄く設計し(CDの
1.2mmに対し、DVDでは0.6mm)、反射光におけ
る収差量を低減している。
【0006】以上のような、対物レンズのNAとレーザ
光の波長λの値に応じて規定される集光スポットのサイ
ズ(λ/NAに比例する)の違い、および、光ディスク
の基板の厚さに応じて生じる球面収差の量の違いによ
り、従来のCDに記録されている情報を読み出す光学系
を、そのまま、DVDの再生に利用することは困難であ
り、その逆に、DVD用に設計した光学系をCDの再生
にそのまま利用することも困難である。
【0007】しかしながら、今後、CDなどの従来の光
ディスクと、DVDなどの高密度の光ディスクは共存し
ていくものと考えられるので、それらの光ディスクを再
生する場合、光ディスクの種類毎に専用の再生装置を用
意しなければならないとすれば不便である。
【0008】そこで、このような記録密度と基板の厚さ
が異なる複数の光ディスクを1つの装置で再生する方法
がいくつか提案されている。
【0009】そのうちの1つとして、対物レンズと、ホ
ログラフィック光学素子(HOE)を組み合わせる方法
が、例えば、特開平7−98431号公報に開示されて
いる。図30は、同公報に記載の技術の原理を表してい
る。すなわち、同図に示すように、例えば650nmの波
長のレーザ光が、HOE101と対物レンズ102を介
して、CD103またはDVD104に照射される。H
OE101には、図31に示すように、同心円状の鋸歯
状または階段状の凹凸よりなる輪帯構造が形成されてい
る。その結果、図32に示すように、入射された650
nmの波長の光が0次回折光(透過光)と1次回折光に分
割される。0次回折光は、DVD用とされ、1次回折光
は、CD用とされる。それ以外の次数の回折光は、実質
的に殆ど0となるように、HOE101は最適化されて
いる。
【0010】対物レンズ102は、DVD104に最適
化されている。その結果、HOE101を透過した0次
回折光は、図30に示すように、対物レンズ102によ
り、基板の厚さが0.6mmのDVD104の情報記録面
上に集束される。また、HOE101の輪帯のピッチ
は、1次回折光が、対物レンズ102を経て、厚さが約
1.2mmの基板を有するCD103に集束されるとき、
DVD104との基板厚の違いによる球面収差を補正す
るように最適化されている。また、この輪帯の径は、C
D103に最適なNAが得られるように、対物レンズ1
02の有効径より小さい領域に形成してある。その結
果、対物レンズ102を透過した1次回折光は、情報記
録面上に回折限界まで集光され、良好な光スポットが形
成される。
【0011】また、このHOE101の輪帯のピッチ
は、CD103の光スポットがDVD104の光スポッ
トから光軸方向に数百μm離れるように最適化してある
ため、各光スポットが他方の再生RF信号に影響を与え
ないようになされている。
【0012】しかしながら、このようなピックアップに
おいては、使用されている波長が650nmと短いため、
通常のCDは再生できても、CD−Rを再生することが
できない。すなわち、再生だけでなく書き込みも可能な
CD−Rは、780nmの帯域の波長を反射するように形
成されており、DVDで用いる650nmの長さの波長
は、殆ど吸収してしまうからである。
【0013】そこで、本出願人は、例えば特願平8−1
21337号として、CD−Rを含むCDとDVDの両
方を再生することが可能なピックアップを提案した。図
33と図34は、その構成例を表している。図33は、
DVD104を再生する場合の光学系を表しており、図
34は、CD103を再生する場合の光学系の状態を表
している。
【0014】DVD104を再生する場合には、図33
に示すように、780nmの波長のレーザ光を発生する放
射光源111Bはオフされる。そして、650nmの波長
のレーザ光を発生する放射光源111Aがオンされる。
放射光源111Aより出射されたレーザ光は、グレーテ
ィング112Aにより、実質的に3本のレーザ光に分割
された後、ダイクロイックプリズム(DP)113と偏
光ビームスプリッタ(PBS)114を透過して、コリ
メータレンズ115に入射される。コリメータレンズ1
15は、入射された発散光を平行光に変換して、λ/4
板116を介して、HOE117に入射させる。屈折型
対物レンズ118は、DVD104に最適化されて設計
されている。従って、HOE117は、屈折型対物レン
ズ118により、CD103に集束される780nmの波
長の光の球面収差を補正するように最適化されており、
650nmの波長の光には、実質的に機能しない。
【0015】すなわち、図35に拡大して示すように、
HOE117は、波長650nmのレーザ光をほぼ100
%透過する。すなわち、HOE117からは、0次回折
光が出射される。このレーザ光は、屈折型対物レンズ1
18により集束され、0.6mmの厚さの基板を有するD
VD104の情報記録面上に集光される。屈折型対物レ
ンズ118は、DVD104にレーザ光を照射したと
き、球面収差が発生しないように最適化されているの
で、DVD104上の集光スポットは、回折限界まで絞
られた集光スポットとなる。
【0016】これに対して、CD103を再生する場合
には、図34に示すように、650nmの波長のレーザ光
を発生する放射光源111Aがオフされ、その代わり
に、780nmの波長のレーザ光を発生する放射光源11
1Bがオンされる。このレーザ光は、グレーティング1
12Bを介して、ダイクロイックプリズム113に入射
される。このダイクロイックプリズム113は、波長6
50nmのレーザ光は透過するが、波長780nmのレーザ
光は反射する。その結果、ダイクロイックプリズム11
3で反射されたレーザ光が、偏光ビームスプリッタ11
4、コリメータレンズ115、λ/4板116を介し
て、HOE117に入射される。
【0017】図36に示すように、HOE117の輪帯
ピッチは、780nmの1次回折光と屈折型対物レンズ1
18との組み合わせによるDVD104とCD103の
基板厚の差による球面収差を補正するように最適化され
ている。また、HOE117上の回折光は、CD103
のNAに合うようにDVD104に対する屈折型対物レ
ンズ118の瞳径よりも小さな領域にのみ作成されてい
る。その結果、780nmのレーザ光は、CD103の情
報記録面上に、回折限界まで絞られた集光スポットを形
成するように照射される。その結果、迷光や光の利用率
の低下の殆どない安定した再生が可能となる。
【0018】CD103またはDVD104で反射され
たレーザ光は、屈折型対物レンズ118、HOE11
7、λ/4板116、コリメータレンズ115を介し
て、偏光ビームスプリッタ114に入射される。ディス
クからの戻り光は、ディスクへの入射光に較べて、λ/
4板116を往復しているので、偏光面が90度回転す
ることになる。その結果、戻り光は、偏光ビームスプリ
ッタ114で反射され、マルチレンズ119を介して、
ホトダイオード(PD)120に入射される。ホトダイ
オード120の出力から、ディスクに記録されている情
報を再生することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に提
案した発明においては、異なる波長のレーザ光を発生す
る2つの放射光源111A,111Bを、それぞれ屈折
型対物レンズ118の光軸上に配置するようにしている
ため、光軸を約90度に分割するためのダイクロイック
プリズム113を必要とし、部品点数が多くなり、コス
ト高となるばかりでなく、装置が大型化する課題があっ
た。
【0020】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、CD−Rを再生できるようにするととも
に、より小型化を可能とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の記録再
生装置は、第1の長さの波長の光または第2の長さの波
長の光を、第1の記録媒体または第2の記録媒体に集束
して照射する集束手段と、集束手段の光軸外に配置さ
れ、第1の長さの波長の光を発生する第1の発生手段
と、集束手段の光軸上に配置され、第2の長さの波長の
光を発生する第2の発生手段と、第1の長さの波長の光
を、そのコマ収差を補正して、集束手段の光軸上に合成
する合成手段と、第1の長さの波長の光の球面収差を補
正する補正手段と、第1の記録媒体または第2の記録媒
体により反射された第1の長さの波長の光または第2の
長さの波長の光を受光する受光手段とを備えることを特
徴とする。
【0022】請求項13に記載の記録再生方法は、第1
の長さの波長の光を発生する第1の発生手段を、集束手
段の光軸外に配置するステップと、第2の長さの波長の
光を発生する第2の発生手段を、集束手段の光軸上に配
置するステップと、第1の長さの波長の光を、そのコマ
収差を補正して、集束手段の光軸上に合成するステップ
と、第1の長さの波長の光の球面収差を補正するステッ
プと、第1の記録媒体または第2の記録媒体により反射
された第1の長さの波長の光または第2の長さの波長の
光を受光するステップとを備えることを特徴とする。
【0023】請求項1に記載の記録再生装置および請求
項13に記載の記録再生方法においては、集束手段の光
軸外に配置された第1の長さの波長の光が、コマ収差を
補正して、光軸上に合成される。そして、合成された光
が、さらに球面収差を補正するように処理される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の
実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段
の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付
加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但
し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定するこ
とを意味するものではない。
【0025】請求項1に記載の記録再生装置は、第1の
長さの波長の光または第2の長さの波長の光を、第1の
記録媒体または第2の記録媒体に集束して照射する集束
手段(例えば図2の屈折型対物レンズ26)と、集束手
段の光軸外に配置され、第1の長さの波長の光を発生す
る第1の発生手段(例えば図3のレーザチップ21A)
と、集束手段の光軸上に配置され、第2の長さの波長の
光を発生する第2の発生手段(例えば図2のレーザチッ
プ21B)と、第1の長さの波長の光を、そのコマ収差
を補正して、集束手段の光軸上に合成する合成手段(例
えば図3のホログラフィック光学素子25a)と、第1
の長さの波長の光の球面収差を補正する補正手段(例え
ば図3のホログラフィック光学素子25b)と、第1の
記録媒体または第2の記録媒体により反射された第1の
長さの波長の光または第2の長さの波長の光を受光する
受光手段(例えば図3のホトディテクタ29)とを備え
ることを特徴とする。
【0026】図1は、本発明の記録再生装置の実施の形
態の構成例を示している。この実施の形態においては、
光学ピックアップ部1は、内蔵する2つの放射光源とし
てのレーザチップ21A,21B(図2)のうちの一方
で所定の波長のレーザ光を発生し、所定の光学系(後
述)を介して、光ディスク41A(例えばCD)または
光ディスク41B(例えばDVD)に集光し、その反射
光を、複数の受光部を有するホトディテクタ(PD)2
8(図2)で検出し、各受光部の出力信号をPD出力信
号として演算回路2に出力するようになされている。
【0027】演算回路2は、PD出力信号(各受光部の
信号)から、光ディスク再生用のデータ検出信号(RF
信号)、光軸方向におけるレーザ光のフォーカスのずれ
を示すフォーカスエラー信号、および、光ディスクの半
径方向のトラッキングのずれを示すトラッキングエラー
信号を算出し、データ検出信号を再生回路3に出力し、
フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を
制御回路4に出力するようになされている。
【0028】再生回路3は、演算回路2より供給された
データ検出信号をイコライズした後、2値化し、さら
に、エラー訂正しながら復調した信号を、再生信号とし
て、所定の装置(図示せず)に出力するようになされて
いる。
【0029】制御回路4は、演算回路2より供給された
フォーカスエラー信号に応じて、フォーカスサーボ用ア
クチュエータ6を制御し、光学ピックアップ部1の屈折
型対物レンズ26(図2)を光軸方向に移動させ、フォ
ーカスを調整し、演算回路2より供給されたトラッキン
グエラー信号に応じて、トラッキングサーボ用アクチュ
エータ7を制御し、光学ピックアップ部1を光ディスク
41A,41Bの半径方向に移動させ、トラッキングを
調整するようになされている。
【0030】制御回路4は、光源切り換え用回路8を制
御し、再生するディスクに応じて、光ディスク41A
(CD)を再生するとき、レーザチップ21Aから、第
1の長さ(例えば780nm)の波長λ1のレーザ光を発
生させ、光ディスク41B(DVD)を再生するとき、
レーザチップ21Bから、第2の長さ(例えば650n
m)の波長λ2のレーザ光を発生させるようになされて
いる。
【0031】また、制御回路4は、モータ9を制御し、
光ディスク41A,41Bを所定の速度で回転させるよ
うになされている。
【0032】なお、制御回路4は、入力装置5からユー
ザによる操作に応じた信号を受け取ると、その信号に応
じて、各回路を制御するようになされている。
【0033】図2と図3は、図1の光学ピックアップ部
1の構成例を示しており、図2は、DVD41Bの再生
時における光路を、図3は、CD41Aの再生時の光路
を、それぞれ示している。複合レーザダイオード21
は、レーザチップ21Aとレーザチップ21Bとを有し
ており、第1の波長λ1のレーザ光を発生するレーザチ
ップ21Aは、屈折型対物レンズ26の光軸外に配置さ
れており、第2の波長λ2のレーザ光を発生するレーザ
チップ21Bは、屈折型対物レンズ26の光軸上に配置
されている。屈折型対物レンズ26の光軸上に配置され
ているレーザチップ21Bは、第2の波長λ2のレーザ
光をビームスプリッタ(BS)23に入射させるように
なされている。
【0034】屈折型対物レンズ26の光軸外に配置され
ているレーザチップ21Aは、第1の波長λ1のレーザ
光をグレーティング22Aに向けて出射するようになさ
れている。グレーティング22Aは、レーザチップ21
Aからのレーザ光を、実質的に所定の本数(例えば3
本)に分割し、それらのレーザ光をビームスプリッタ
(BS)23に入射させるようになされている。
【0035】BS23は、グレーティング22Aまたは
レーザチップ21Bからのレーザ光を透過させ、コリメ
ータレンズ24に入射させるとともに、コリメータレン
ズ24より入射したレーザ光(光ディスク41A,41
Bからの反射光)を反射し、マルチレンズ27を介して
ホトディテクタ(PD)28に入射させるようになされ
ている。
【0036】コリメータレンズ24は、BS23からの
レーザ光を平行光線に整え、ホログラフィック光学素子
(HOE)25に入射させるとともに、ホログラフィッ
ク光学素子(HOE)25から入射した平行光線(反射
光)を集束光にして、BS23に入射させるようになさ
れている。
【0037】HOE25は、光路合成用のHOE25a
と球面収差補正用のHOE25bにより構成されてい
る。
【0038】図4は、光路合成用のHOE25aの構成
例を表している。同図に示すように、このHOE25a
には、等ピッチ直線パターンからなるグレーティング形
状のホログラムが形成されている。このHOE25aに
より、光軸外に配置されているレーザチップ21Aより
出射されたレーザ光の正または負の1次回折光が光軸上
に合成され、その際発生するコマ収差が補正されるよう
になされている。
【0039】図5は、球面収差補正用のHOE25bの
構成例を表している。このホログラムは、同心円上に形
成されており、屈折型対物レンズ26が650nmの波長
の光で0.6mmの厚さの基板を有するDVD41Bを再
生する場合に、球面収差を補正するように最適化されて
いるため、この屈折型対物レンズ26を介して、1.2
mmの厚さの基板を有するCD41Aを780nmの波長の
光で再生する場合、球面収差が発生する。HOE25b
のホログラムは、この球面収差を補正するように形成さ
れている。
【0040】HOE25より出射されたレーザ光は、屈
折型対物レンズ26により集束され、CD41Aまたは
DVD41Bに照射されるようになされている。
【0041】CD41AまたはDVD41Bにより反射
されたレーザ光は、屈折型対物レンズ26により集光さ
れた後、HOE25とコリメータレンズ24を介して、
BS23に入射される。BS23は、入射されたレーザ
光を反射し、マルチレンズ27に入射させる。
【0042】マルチレンズ27は、BS23より入射さ
れたレーザ光にフォーカス制御のための非点収差を与
え、ホトディテクタ(PD)28に入射させる。ホトデ
ィテクタ(PD)28は、複数の受光部を有し、各受光
部において、光ディスク41A,41Bで反射して上述
の光学系を介して入射した反射光を電気信号に変換し、
その電気信号をPD出力信号として演算回路2に出力す
るようになされている。
【0043】図6は、ホトディテクタ28のパターンの
構成例を表している。同図に示すように、ホトディテク
タ28は、CD用の(波長λ1の)反射光を受光するホ
トディテクタ28Aと、DVD用の(波長λ2の)反射
光を受光するホトディテクタ28Bとにより構成されて
いる。CD再生時、そのトラッキングは、いわゆる3ビ
ーム法により行われるようになされているので、ホトデ
ィテクタ28Aは、基本的に、受光素子61,62,6
3により構成されている。演算回路2は、受光素子61
の出力と受光素子62の出力の差からトラッキングエラ
ー信号を演算する。また、受光素子63は、受光素子6
3A乃至63Dに4分割されており、非点収差法に基づ
くフォーカス制御を行うため、演算回路2は、受光素子
63Aと63Cの出力の和と、受光素子63Bと63D
の出力の和の差から、フォーカスエラー信号を演算す
る。
【0044】これに対して、DVD再生時には、そのト
ラッキングは、Differential PhaseDetection(DPD)法に
より行われ、かつ、フォーカス制御は、非点収差法によ
り行われるため、受光素子64が受光素子64A乃至6
4Dに4分割されている。演算回路2は、受光素子64
Aと64Cの出力の和と、受光素子64Bと64Dの出
力の和の差を演算し、フォーカスエラー信号を生成す
る。また、受光素子64Aと64Bの和(A+B)と、
受光素子64Cと64Dの和(C+D)が求められ、さ
らにそれらの和((A+B)+(C+D))と差((A
+B)−(C+D))の位相差からトラッキングエラー
信号が生成される。
【0045】さらに、演算回路2は、CDのデータ検出
信号は、受光素子63A乃至63Dの出力の和から求
め、DVDのデータ検出信号は、受光素子64A乃至6
4Dの出力の和から求める。
【0046】図7は、HOE25bの屈折型対物レンズ
26側の表面を拡大して示している。このように、HO
E25bには、各段の高さがdである4段の階段形状の
斜面部を有する鋸波形状の凹凸が同心円状に偏心して形
成されている。この凹凸は、光ディスク41Aの記録面
上において、最適な光スポットサイズが得られるよう
に、最適な径で(即ち、光ディスク41Aに対して最適
なNAになるように)形成されている。
【0047】即ち、HOE25bの階段形状の段差部が
形成されている範囲の径は、屈折型対物レンズ26のN
Aより小さい所定の値に設定されており、これにより、
波長λ1の光(光ディスク41A)に対するNAが実質
的に規定されている。なお、HOE25bのコリメータ
レンズ24側の表面は平面を呈している。
【0048】HOE25bの階段形状のピッチは、波長
λ1のレーザ光を厚さt1の基板を有する光ディスク4
1Aに照射した場合に、厚さt2の光ディスク41Bと
の基板厚の違いにより発生する球面収差と、波長の違い
により発生する軸上色収差を補正する所望の回折角が得
られる値に設定されている。
【0049】また、HOE25bの階段形状の段数Nと
各段の高さd(段数Nと高さdでHOE25bの高さ
(深さ)((N−1)d)が規定される)は、レーザ光
の波長λ1,λ2の値に応じて設定されている。すなわ
ち、凹凸における階段形状の段数Nは、次の式 N0=λ1/(q×λ1−p×λ2)または N0=λ1/(p×λ2−q×λ1) (p,qは、所定の正の整数)で算出されるN0の値
(整数)に設定されている。あるいはまた、値N0の近
傍の整数であって、波長λ1に対する0次光の回折効率
(入射光の光量と出射光の光量の比)が、1次光または
−1次光の回折効率より小さくなる場合の値に設定され
る。要するに、Nとλ1,λ2の関係は、完全に最適化
せずとも、実用上問題のない回折効率と迷光量の小ささ
を実現することができる範囲で設定される。
【0050】さらに、各段の高さdは、次の式 d0=p×λ2/(n−1) (pは、所定の正の整数、nは、HOE25の屈折率)
で算出されるd0の値に設定されている(d=d0)。あ
るいはまた、値d0の近傍の値であって、波長λ2に対
する0次光の回折効率(入射光の光量と出射光の光量の
比)が、1次光と−1次光の回折効率より大きくなる場
合の値に設定される。
【0051】例えば、整数p,qをp=1,q=1とし
て算出された1段の高さがd0であるN0段の凹凸を有す
るHOE25bにレーザ光(平行光線)が入射した場
合、H OE25bは、各部の厚さに応じて、入射した
レーザ光の位相を変化させる。第1の波長λ1のレーザ
光が入射した場合、図8(a)に示すように、図7の領
域Aを通過したレーザ光を基準として、図7の領域Bを
通過したレーザ光には、約(3/2)πラジアンの位相
差を与え、図7の領域Cを通過したレーザ光には、約
(6/2)πラジアンの位相差を与え、図7の領域Dを
通過したレーザ光には、約(9/2)πラジアンの位相
差を与える。
【0052】位相差は、2πラジアンの整数倍の位相を
加減しても、元の位相差と等価であるので、図8(a)
の位相差を図8(b)に示すように書き直すことができ
る。即ち、波長λ1のレーザ光がHOE25bに入射し
た場合、領域Aを通過したレーザ光を基準として、領域
Bを通過したレーザ光には、約(1/2)πラジアンの
位相差が与えられ、領域Cを通過したレーザ光には、約
πラジアンの位相差が与えられ、領域Dを通過したレー
ザ光には、約(3/2)πラジアンの位相差が与えられ
る。このように、波長λ1のレーザ光は、入射したHO
E25bの部位に応じて位相差が与えられるので回折す
る。
【0053】一方、第2の波長λ2のレーザ光が入射し
た場合、図9(a)に示すように、図7の領域Aを通過
したレーザ光を基準として、図7の領域Bを通過したレ
ーザ光には、約2πラジアンの位相差が与えられ、図7
の領域Cを通過したレーザ光には、約4πラジアンの位
相差が与えられ、図7の領域Dを通過したレーザ光に
は、約6πラジアンの位相差が与えられる。
【0054】上述したように、位相差は、2πラジアン
の整数倍の位相を加減しても、元の位相差と等価である
ので、図9(a)の位相差を図9(b)に示すように書
き直すことができる。即ち、波長λ2のレーザ光がHO
E25bに入射した場合、領域A乃至領域Dのうち所定
の領域を通過したレーザ光と、他の領域を通過したレー
ザ光の位相差はほぼゼロである。従って、波長λ2のレ
ーザ光は、HOE25bで実質的に回折せずに、そのま
ま透過する。
【0055】このように、HOE25bに対して、一方
の波長λ1に対してパワーを持たせ、他方の波長λ2に
対してパワーを持たせないようにすることで、それぞれ
の波長の光を異なる位置に集束させ、異なる種類の光デ
ィスクを再生する場合における屈折型対物レンズ26の
移動量(屈折型対物レンズ26の先端と光ディスクとの
距離(ワーキングディスタンス)の差)を低減させる
(例えば0.2mm以内にさせる)ことができる。
【0056】また、屈折型対物レンズ26は波長λ2の
光を光ディスク41Bに集光するのに最適化されている
ので、収差は発生しない。さらに、屈折型対物レンズ2
6と光ディスク41Aで発生する波長λ1の光に対する
収差はHOE25bで補正される。従って、いずれの波
長の光も各光ディスク上に良好なスポット形状として集
光させることができる。
【0057】図10は、HOE25bの回折効率(入射
光の光量と出射光の光量の比)の一例を示している。こ
のような特性は、回折部25bAの階段の段数を4段
(4ステップ)とし、1段(1ステップ)の高さdを、
650/(n−1)nmより若干低い方にシフトさせた状
態に形成することで実現される。波長λ2においては、
0次の回折光(即ち、透過光)の回折効率がほぼ90%
を示しているので、第2の波長λ2のレーザ光は、その
光量の90%が、0次の回折光としてHOE25bを通
過(透過)する。
【0058】このように、HOE25bを通過する際の
第2の波長λ2のレーザ光の光量の減衰は、10%であ
るので、HOE25bを2回(光ディスク41Bへ向か
うときと、光ディスク41Bから反射してきたとき)通
過しても、第2の波長λ2のレーザ光の光量は、約20
%しか減衰せず、入射したレーザ光の光量の約80%
を、光ディスクの再生または記録に利用することができ
る。
【0059】一方、波長λ1においては、−1次の回折
光の回折効率が約72%を示しているので、第1の波長
λ1のレーザ光は、その光量が約72%に減衰して、−
1次の回折光としてHOE25bを所定の回折角だけ回
折して通過する。
【0060】このように、HOE25bを通過する際、
第1の波長λ1のレーザ光の光量は、約72%に減衰す
るので、HOE25bを2回(光ディスク41Aへ向か
うときと、光ディスク41Aから反射してきたとき)通
過した後の第1の波長λ1のレーザ光の光量は、約52
%(=0.72×0.72×100%)となるが、光デ
ィスクの記録または再生には充分な光量である。
【0061】なお、レーザチップ21A,21Bで発生
するレーザ光の波長帯域は、充分狭く、実質的に単一波
長の光と考えることができる。従って、HOE25bで
波長λ2の0次光を得ているとき、あるいは、波長λ1
の−1次光を得ているとき、他の次数の不要な回折光は
殆ど発生しない。従って、光のエネルギーの利用効率を
向上させ、迷光の発生を抑制することができる。
【0062】また、HOE25bの表面の凹凸を3段
(N=3)以上にすることにより、光の利用効率(回折
効率)が良好なHOE25bを作成することができ、特
に、4段以上にすると、上述のようにレーザ光の利用効
率(回折効率)が高くなる。2段にすると、レーザ光の
利用効率(回折効率)が低くなるとともに、不要な1次
の回折光が、再生または記録に利用される−1次の回折
光と同じ回折効率で発生してしまい、迷光となるので好
ましくない。
【0063】さらに、2段だと、波長λ1とλ2の間隔
が長くなり、波長λ1を780nmの近傍に、かつ、波長
λ2を650nmの近傍に、それぞれ配置することが困難
になる。4段にするとこれらの値の近傍に配置すること
ができる。5段にした場合、波長λ1とλ2をそれぞれ
780nmまたは650nmに最も近い値にすることができ
る。ただし、HOE25bの4段の構造は、基板を2回
マスキングしてエッチングすることにより製造すること
ができるが、5段の構造は、金型などから製造すること
が必要となり、コスト高となる。
【0064】次に、図2と図3の実施の形態の動作につ
いて説明する。入力装置5を操作して、DVD41Bの
再生を指令すると、制御回路4は、光源切り換え用回路
8を制御し、図2に示すように、レーザチップ21Bを
駆動させ、波長650nmのレーザ光を発生させる。この
レーザ光は、BS23を介して、コリメータレンズ24
に入射され、平行光に変換される。コリメータレンズ2
4は、このレーザ光をHOE25に入射する。
【0065】上述したように、HOE25aは、入射光
の殆ど(0次回折光)をそのまま透過する。また、HO
E25bも、図11に示すように、入射光の90%の0
次回折光を出射する。屈折型対物レンズ26は、入射さ
れたレーザ光を集束し、DVD41Bに照射させる。屈
折型対物レンズ26は、0.6mmの厚さの基板を介し
て、この0次回折光がDVD4Bの記録面に照射された
とき発生する球面収差を補正するように適正化されてい
る。従って、DVD41Bの記録面には、ほぼ回折限界
まで集光された良好な光スポットが形成される。
【0066】DVD41Bの記録面で反射されたレーザ
光は、屈折型対物レンズ26により集光され、平行光と
してHOE25bに入射される。HOE25bにおいて
は、図12に示すように、入射されたレーザ光を実質的
にそのまま通過させる。すなわち、0次回折光を出射す
る。ここでも、90%の回折効率であるため、入射光と
反射光の2回の回折のため、戻り光のエネルギーは、入
射光のエネルギーの約80%(=0.9×0.9×10
0%)となる。
【0067】この戻り光は、さらに、HOE25aに入
射され、そこから0次回折光が出射される。この0次回
折光は、コリメータレンズ24により集束され、BS2
3に入射される。BS23は、入射された光を反射し、
マルチレンズ27に出射する。マルチレンズ27は、入
射されたレーザ光に非点収差を与えて、ホトディテクタ
28に入射させる。
【0068】ホトディテクタ28においては、このよう
にしてDVD41Bより反射されて戻ってきたレーザ光
が、ホトディテクタ28Bで受光される。演算回路2
は、受光素子64Aと64Cの出力の和と、受光素子6
4Bと64Dの出力の和の差((A+C)−(B+
D))から、フォーカスエラー信号を生成する。また、
それぞれの出力の和((A+B)+(C+D))と差
((A+B)−(C+D))の位相差から、トラッキン
グエラー信号が生成される。さらに、受光素子64A乃
至64Dの出力の和からデータ検出信号が生成される。
【0069】制御回路4は、演算回路2より供給された
フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号に対応
して、それぞれフォーカスサーボ用アクチュエータ6と
トラッキングサーボ用アクチュエータ7を制御し、フォ
ーカスサーボとトラッキングサーボを制御する。
【0070】また、データ検出信号は、再生回路3に入
力され、復調された後、再生信号として図示せぬ回路に
出力される。
【0071】一方、入力装置5を制御して、CD41A
の再生を指令すると、制御回路4は、光源切り換え用回
路8を制御し、図3に示すように、レーザチップ21A
を駆動し、波長を780nmのレーザ光を出射させる。こ
のレーザ光は、グレーティング22Aに入射され、実質
的に3本のレーザ光に分割される(3ビーム法によるト
ラッキング制御のため)。そして、この3本のレーザ光
は、BS23、コリメータレンズ24を介して、HOE
25aに入射される。
【0072】レーザチップ21Aは、屈折型対物レンズ
26の光軸外に配置されているので、このレーザ光は、
HOE25aに光軸外から入射される。そこで、図13
に示すように、このHOE25aは、入射されたレーザ
光を回折し、入射光の約70%のエネルギーの−1次回
折光を光軸上の光として出射(合成)する。HOE25
aは、このとき発生するコマ収差を補正するように最適
化されている。
【0073】この−1次回折光は、HOE25bで回折
された後、屈折型対物レンズ26により集束され、1.
2mmの厚さを有する基板を介して、CD41Aの情報記
録面上に集束、照射される。屈折型対物レンズ26は、
厚さが0.6mmの基板を有するDVD41Bを再生する
場合に、球面収差が相殺されるように最適化が行われて
いる。従って、1.2mmの厚さの基板を有するCD41
Aを再生する場合、球面収差が発生してしまう。HOE
25bは、この球面収差を補正するように設計されてい
る。従って、CD41Aの情報記録面上には、レーザ光
が、その回折限界まで集光され、最適な光スポットが形
成される。
【0074】CD41Aの情報記録面で反射されたレー
ザ光は、屈折型対物レンズ26により集光され、HOE
25bを介してHOE25aに入射される。図14に示
すように、HOE25aにおいては、CD41Aの情報
記録面上のデータにより変調されたレーザ光が回折さ
れ、−1次回折光として再び光軸外に出射される。この
場合にも、−1次回折光は、入射された反射光の約70
%のエネルギーのものとなる。
【0075】HOE25aより出射されたレーザ光は、
図3に示すように、光軸外の光路上をコリメータレンズ
24に入射され、集束された後、BS23に入射され、
そこで反射され、マルチレンズ27に入射される。さら
に、マルチレンズ27で非点収差が与えられたレーザ光
は、ホトディテクタ28に入射される。
【0076】ホトディテクタ28においては、このレー
ザ光が、図4に示すホトディテクタ28Aで受光され
る。グレーティング22Aで3本に分割されたレーザ光
のうち、中央のレーザ光の反射光は、受光素子63で受
光され、その前後に配置されている2つのレーザ光は、
受光素子61と受光素子62で、それぞれ受光される。
演算回路2は、受光素子61の出力と62の出力の差か
らトラッキングエラー信号を生成し、受光素子63Aの
出力と63Cの出力の和と、受光素子63Bと63Dの
出力の和の差から、フォーカスエラー信号を生成する。
また、受光素子63A乃至63Dの出力の和から、デー
タ検出信号を生成する。
【0077】屈折型対物レンズ26の有効瞳半径は、D
VD41Bを再生する場合に最適なNA(NA=0.
6)が得られるように定められている。これに対して、
CD41Aの最適なNAは、約0.45とされている。
そこで、この最適なNAが得られるように、HOE25
a,25bの回折部25aA,bAの形成されている領
域は、屈折型対物レンズ26の有効瞳領域より狭い範囲
とされている。その結果、例えば図13に示すように、
回折部25aAの外周の回折部25aAが形成されてい
ない領域を透過したレーザ光が、不要光としてCD41
Aに入射され、その反射光が、図14に示すように、再
び戻ってきて、その一部がホトディテクタ28Aに入射
され、サーボ信号などに若干の影響を及ぼすおそれがあ
る。しかしながら、その光量は小さく、またその光は、
大きな収差を有するものであるため、実用上殆ど無視す
ることが可能である。
【0078】図2と図3に示した構成を、図33と図3
4に示した構成と比較して明らかなように、本実施の形
態においては、レーザチップ21Bを屈折型対物レンズ
26の光軸上に配置し、レーザチップ21Aを光軸外に
配置し、その光軸外に配置したレーザチップ21Aから
のレーザ光を、HOE25aで光軸上に案内するように
したので、図33と図34に示した光路合成(光軸分
割)のためのダイクロイックプリズム113が不要とな
る。その結果、部品点数を少なくすることができるだけ
でなく、図33と図34に示すように、2つの放射光源
111Aと111Bの両方を光軸上に配置するようにす
ると、それぞれをほぼ垂直な関係に配置しなければなら
なくなるため、装置が大型化してしまうことになるが、
2つの光源のうちの一方を光軸外に配置するようにした
ので、2つを比較的近接して1つのパッケージ内に配置
することができ、より小型化が可能となる。
【0079】図15と図16は、図2と図3に示した光
学ピックアップ部をさらに小型化した場合の構成を示し
ている。図15は、DVD41B再生時の光路を示し、
図16は、CD41A再生時の光路を示している。この
構成例においては、図2と図3におけるグレーティング
22A、BS23、コリメータレンズ24、およびマル
チレンズ27が省略された構成とされている。そして、
さらに、レーザチップ21A,21Bと、ホトディテク
タ28が複合レーザカップラ(LC)71としてまとめ
られた構成とされている。
【0080】そして、CD41Aを再生する場合には、
フォーカスエラー信号は、差動同心円法により生成さ
れ、トラッキングエラー信号は、プッシュプル法(トッ
プホールドプッシュプル法)により生成される。また、
DVD41Bを再生する場合には、フォーカスエラー信
号は、CDを再生する場合と同様に、差動同心円法によ
り生成されるが、トラッキングエラー信号は、DPD法
により生成される。
【0081】図17は、複合LC71の外観構成を示
し、図18は、複合LC71の断面構成を表している。
【0082】これらの図に示すように、レーザチップ2
1Aと21Bは、ベース72に所定の距離を隔てて固定
されている。そして、これらのレーザチップ21Aと2
1Bより出射されたレーザ光は、マイクロプリズム73
の面73Aで反射されて、HOE25、屈折型対物レン
ズ26を介して、CD41AまたはDVD41Bに照射
される。
【0083】そして、これらのCD41AまたはDVD
41Bより反射されたレーザ光が、屈折型対物レンズ2
6、HOE25を介して、複合LC71のマイクロプリ
ズム73に入射される。そして、この入射されたレーザ
光は、面73Aからマイクロプリズム73の内部に進入
し、マイクロプリズム73の底面に配置されているホト
ディテクタ28−1上に照射される。また、その一部の
光は、ホトディテクタ28−1で反射され、マイクロプ
リズム73の上面73Bの結像点で結像される。この結
像点は、発光点としてのレーザチップ21A,21Bと
共役な関係の位置にある。そして、結像点で(上面73
Bで)反射されたレーザ光が、さらにマイクロプリズム
73の底面に設けられているもう1つのホトディテクタ
28−2に入射される。
【0084】図19は、マイクロプリズム73の底面に
取り付けられているホトディテクタ28−1と28−2
の上面から見た構成を示している。同図に示すように、
CD信号検出用のホトディテクタ28Aは、ホトディテ
クタ28−1を構成する受光素子60−1と、ホトディ
テクタ28−2を構成する受光素子60−2により構成
されている。これらの受光素子60−1と60−2は、
それぞれ受光素子60−1A乃至60−1Dと、受光素
子60−2A乃至60−2Dの4つに分割されている。
【0085】DVD信号検出用のホトディテクタ28B
は、ホトディテクタ28−1を構成する受光素子64−
1とホトディテクタ28−2を構成する受光素子64−
2により構成されている。受光素子64−1は、受光素
子64−1A乃至64−1Hに8分割されており、受光
素子64−2は、受光素子64−2A乃至64−2Dに
4分割されている。
【0086】演算回路2は、CD信号検出用のホトディ
テクタ28Aの出力から差動同心円法に基づいてフォー
カスエラー信号を生成する場合、次式を演算する。 F1=(B+C)−(A+D) F2=(G+F)−(E+H) F2=F1−F2={(B+C)−(A+D)}−{(G
+F)−(E+H)}
【0087】ジャストフォーカス状態のとき、これらの
信号F1乃至F3は、いずれも0となり、ディスクニアの
とき、F1とF3は、負となり、F2は、正となる。これ
に対して、ディスクファーのとき、F1とF3は、正とな
り、F2は、負となる。
【0088】プッシュプル方式のトラッキングエラー信
号Tは、次式から演算される。 T=(A+B+E+F)−(C+D+G+H)
【0089】一方、DVD再生時における差動同心円法
に基づくフォーカスエラー信号は、CD再生時における
場合と同様に、次のように演算される。 F1=((B+b)+(C+c))−((A+a)+(D+d)) F2=(G+F)−(E+H) F3=F1−F2 =({((B+b)+(C+c))−((A+a)+(D+d))} −{(G+F)−(E+H)}
【0090】また、DVD再生時においてDPD法によ
りトラッキングエラー信号を生成する場合、演算回路2
は、次式を演算する。 P=A+B Q=C+D R=c+d S=a+b
【0091】そして、さらに、(P+S)+(Q+R)
と、(P+S)−(Q+R)の位相差を検波すること
で、トラッキングエラー信号が生成される。
【0092】図20と図21は、光ピックアップ部1の
さらに他の構成例を示している。図20は、DVD再生
時における光路を示しており、図21は、CD再生時に
おける光路を表している。その基本的な構成は、図2と
図3に示した場合と同様であるが、HOE25bの特性
と、ホトディテクタ28のパターンの構成が、図2と図
3に示した場合と異なっている。
【0093】図22は、図20と図21に示すHOE2
5bの回折効率を示している。この場合においては、1
段の高さdは、650/(n−1)nmより若干高い側に
シフトされている。この場合においては、650nmの波
長のレーザ光が入射された場合、約87%の光は0次回
折光としてそのまま出射される。その他の次数の回折光
は、0次回折光に較べて、その強度が充分小さくなって
いる。
【0094】また、波長が780nmのレーザ光が入射さ
れた場合には、その40%程度の光が、−1次回折光と
してHOE25により回折を受け、40%程度の光は、
0次回折光として、そのままHOE25を透過する。そ
の他の次数の光は、0次回折光または−1次回折光に較
べて充分小さくなっている。この場合、CDの光スポッ
トとDVDの光スポットが光学的に同一位置となるよう
に、輪帯形状を最適化し、同一のホトディテクタで信号
を検出することができる。
【0095】図23は、図20と図21に示すホトディ
テクタ28の受光素子のパターンを示している。同図に
示すように、この例においては、ホトディテクタ28
は、図4に示したCDのレーザ光検出用のホトディテク
タ28Aと実質的に同一に形成されている。そして、こ
のホトディテクタ28は、CD用のレーザ光だけでな
く、DVD用のレーザ光も受光するようになされてい
る。
【0096】図20に示すように、DVD41Bを再生
している場合には、650nmの波長の光がHOE25b
に入射されると、その約87%の光が、0次回折光とし
て、屈折型対物レンズ26を介して、DVD41Bに入
射される。DVD41Bで反射されたレーザ光は、屈折
型対物レンズ26により集束され、再びHOE25に入
射される。この場合も、入射されたレーザ光のうち、約
87%のレーザ光が、0次回折光として、そのまま出射
される。従って、結局、約76%の光がHOE25aに
出射されることになる。
【0097】HOE25aより出射されたレーザ光は、
コリメータレンズ24、PB23、マルチレンズ27を
介して、ホトディテクタ28の受光素子63に入射され
る。演算回路2は、受光素子63A乃至63Cの出力か
ら、非点収差法に基づいて、フォーカスエラー信号を演
算し、DPD法に基づいて、トラッキングエラー信号を
生成する。
【0098】一方、図21に示すように、780nmのレ
ーザ光がレーザチップ21Aより出射されると、このレ
ーザ光は、グレーティング22Aにより、実質的に3つ
に分割され、PB23、コリメータレンズ24を介し
て、HOE25aに入射される。HOE25aでは、図
24に示すように、光軸外から入射されたレーザ光のう
ち、その40%が、−1次回折光として、光軸上に出射
され、その約40%が、0次回折光として、そのまま光
軸外に出射される。−1次回折光は、HOE25aによ
り、コマ収差が補正され、HOE25bに入射される。
HOE25bでは、さらに非点収差が補正される。従っ
て、屈折型対物レンズ26により、CD41A上に、収
差のない良好な光スポットが形成される。なお、このス
ポットの位置は、DVD用のレーザチップ21Bの発光
点と共役な位置になるように定めておく。
【0099】HOE25bより出射された0次回折光
は、屈折型対物レンズ26を介して、CD41Aに入射
され、そこに記録されている記録データに対応して変調
される。その変調光が、CD41Aで反射され、屈折型
対物レンズ26で集束されて、再びHOE25bを介し
てHOE25aに入射される。このとき、図25に示す
ように、HOE25aでは、入射された光の40%が、
−1次回折光として、光軸外に出射され、その40%
が、0次回折光として、そのまま光軸上を透過する。こ
の0次回折光は、コリメータレンズ24、BP23、マ
ルチレンズ27を介して、ホトディテクタ28に入射さ
れる。いまの場合、グレーティング22Aにより、光
は、実質的に3本に分割されているので、それぞれが受
光素子61乃至63により受光される。そして、演算回
路2により、フォーカスエラー信号は、非点収差法に基
づいて演算され、トラッキングエラー信号は、3ビーム
法の原理により生成される。
【0100】図24に示すように、光軸外から入射した
レーザ光の40%が0次回折光として、そのままHOE
25aを透過する。また、HOE25aの回折部25a
Aの外周を透過する光もある。これらの光は、いずれも
不要光となるが、その一部は、CD41Aで反射され、
図25に示すように、再びHOE25aに入射される。
HOE25aを0次回折光として透過した光の反射光
は、HOE25aにおいて、再び入射された成分の40
%が、0次回折光として、そのままHOE25aを透過
し、その40%が、−1次回折光として、HOE25a
より出射される。しかしながら、これらの成分は、いず
れも光軸外の成分であるため、ホトディテクタ28には
入射されない。また、回折部25aAの外周を透過した
成分もホトディテクタ28には入射されないので、これ
らの信号によりサーボ信号などが悪影響を受けるおそれ
は少ない。
【0101】この構成例によれば、上述した図2と図3
の構成例より、光量は少なくなるが、迷光も少なくな
り、また、ホトディテクタのパターンを簡略化すること
が可能となる。その結果、より小型化が可能となる。
【0102】図26と図27は、図20と図21に示し
た光ピックアップ部をより簡略化した場合の構成例を示
している。図26は、DVD再生時の光路を表し、図2
7は、CD再生時の光路を表している。この構成例にお
いても、図20と図21におけるPB23、コリメータ
レンズ24、およびマルチレンズ27が省略されて、レ
ーザチップ21A,21Bとホトディテクタ28が、複
合LC71として、1つのパッケージ内に収容されてい
る。
【0103】図28は、複合LC71におけるホトディ
テクタ28のパターンを表している。このパターンは、
図19に示したDVD信号検出用ホトディテクタ28B
と実質的に同一の構成とされている。但し、図28に示
すパターンでは、DVD用の光だけではなく、CD用の
光も受光される。演算回路2は、フォーカスエラー信号
は、CD再生時における場合も、DVD再生時における
場合も、差動同心円法に基づき求めるが、トラッキング
エラー信号は、CD再生時には、プッシュプル法による
演算から生成し、DVD再生時には、DPD法による演
算から生成する。
【0104】このように構成することで、図19に示し
た場合に較べて、CD信号検出用のホトディテクタ28
Aが不要となる分、さらに小型化することが可能とな
る。
【0105】図29は、HOE25の他の構成例を表し
ている。この構成例においては、光路合成用のHOE2
5aが、部材25cの下面に形成され、球面収差補正用
のHOE25bが、部材25cの上面に形成されてい
る。このように構成すれば、部品点数を減らし、より小
型化が可能となる。
【0106】なお、光路合成用のHOE25aはグレー
ティング形状であるため(等ピッチの直線パターンであ
るため)、部材25cの反対側の面に形成されている球
面収差補正用のHOE25bとの位置合わせが不要とな
り、生産性も良い。
【0107】なお、本発明は、再生だけでなく、情報を
記録する場合にも適用が可能である。
【0108】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の記録再生
装置および請求項13に記載の記録再生方法によれば、
第1の発生手段を、集束手段の光軸外に配置し、その出
射する第1の長さの波長の光を、コマ収差を補正して、
集束手段の光軸上に合成するようにしたので、DVDを
再生することができるだけでなく、CD−Rを含むCD
を再生することが可能な、より小型の装置を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録再生装置の一実施の形態の構成例
を示すブロック図である。
【図2】図1の実施の形態の光ピックアップ部1の構成
例を示す図である。
【図3】図1の実施の形態の光ピックアップ部1の構成
例を示す図である。
【図4】図2の光路合成用のホログラフィック光学素子
25aの構成例を示す図である。
【図5】図2の球面収差補正用のホログラフィック光学
素子25bの構成例を示す図である。
【図6】図2のホトディテクタ28の受光素子のパター
ンを示す図である。
【図7】図2のホログラフィック光学素子25bの一例
の一部を拡大した断面図である。
【図8】図2のホログラフィック光学素子25bを通過
した波長λ1のレーザ光の位相特性の一例を示す図であ
る。
【図9】図2のホログラフィック光学素子25bを通過
した波長λ2のレーザ光の位相特性の一例を示す図であ
る。
【図10】図2のホログラフィック光学素子25bの回
折効率特性を示す図である。
【図11】図2のホログラフィック光学素子25bに第
2の波長のレーザ光が入射した場合の動作を説明する図
である。
【図12】図2のホログラフィック光学素子25bにデ
ィスクからの反射光が入射した場合の動作を説明する図
である。
【図13】図3のホログラフィック光学素子25aに光
軸外から光が入射した場合の動作を説明する図である。
【図14】図3のホログラフィック光学素子25aにデ
ィスクからの反射光が入射された場合の動作を説明する
図である。
【図15】図1の実施の形態の光ピックアップ部1の他
の構成例を示す図である。
【図16】図1の実施の形態の光ピックアップ部1の他
の構成例を示す図である。
【図17】図15の複合LC71の外観の構成を示す斜
視図である。
【図18】図15の複合LC71の内部の構成を示す断
面図である。
【図19】図15の複合LC71におけるホトディテク
タ28のパターンを示す図である。
【図20】図1の実施の形態の光ピックアップ部1のさ
らに他の構成例を示す図である。
【図21】図1の実施の形態の光ピックアップ部1のさ
らに他の構成例を示す図である。
【図22】図20のホログラフィック光学素子25bの
回折効率特性を示す図である。
【図23】図20のホトディテクタ28の受光素子のパ
ターンを示す図である。
【図24】図21のホログラフィック光学素子25aに
光軸外からの光が入射されたときの動作を説明する図で
ある。
【図25】図21のホログラフィック光学素子25aの
ディスクからの反射光が入射された場合の動作を説明す
る図である。
【図26】図1の実施の形態の光ピックアップ部1のさ
らに他の構成例を示す図である。
【図27】図1の実施の形態の光ピックアップ部1のさ
らに他の構成例を示す図である。
【図28】図26の複合LC71における受光素子のパ
ターンを示す図である。
【図29】ホログラフィック光学素子の他の構成例を示
す図である。
【図30】従来の二重焦点ホログラフィック光学素子の
光路を説明する図である。
【図31】図30のホログラフィック光学素子101の
構成を示す図である。
【図32】図30のホログラフィック光学素子101に
光が入射された場合の動作を説明する図である。
【図33】従来の光ピックアップ部の構成例を示す図で
ある。
【図34】従来の光ピックアップ部の構成例を示す図で
ある。
【図35】図33のホログラフィック光学素子117の
動作を説明する図である。
【図36】図34のホログラフィック光学素子117の
動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 光学ピックアップ部, 2 演算回路, 3 再生
回路, 4 制御回路, 5 入力装置, 6 フォー
カスサーボ用アクチュエータ, 7 トラッキングサー
ボ用アクチュエータ, 8 光源切り換え用回路, 9
モータ, 21A,21B レーザチップ, 22A
グレーティング, 23 ビームスプリッタ(B
S), 24 コリメータレンズ, 25,25a,2
5b ホログラフィック光学素子(HOE), 26
屈折型対物レンズ, 28 ホトディテクタ(PD),
41A CD, 41B DVD

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の基板を介して第1の長さの波長の
    光により情報が記録または再生される第1の記録媒体
    と、前記第1の記録媒体の基板と異なる厚さの基板を介
    して第2の長さの波長の光により情報が記録または再生
    される第2の記録媒体に対して、情報を記録または再生
    する記録再生装置において、 前記第1の長さの波長の光または第2の長さの波長の光
    を、前記第1の記録媒体または第2の記録媒体に集束し
    て照射する集束手段と、 前記集束手段の光軸外に配置され、前記第1の長さの波
    長の光を発生する第1の発生手段と、 前記集束手段の光軸上に配置され、前記第2の長さの波
    長の光を発生する第2の発生手段と、 前記第1の長さの波長の光を、そのコマ収差を補正し
    て、前記集束手段の光軸上に合成する合成手段と、 前記第1の長さの波長の光の球面収差を補正する補正手
    段と、 前記第1の記録媒体または第2の記録媒体により反射さ
    れた第1の長さの波長の光または第2の長さの波長の光
    を受光する受光手段とを備えることを特徴とする記録再
    生装置。
  2. 【請求項2】 前記合成手段と補正手段は、1つの部材
    の一方の面と他方の面に形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記合成手段と補正手段は、ホログラフ
    ィック光学素子により構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、前記第1の長さの波長
    の光に位相差を与え、前記第2の長さの波長の光には実
    質的に位相差を与えない高さの3段以上の階段形状を有
    する鋸波形状の凹凸が、同心円状に形成された位相変調
    手段を有することを特徴とする請求項3に記載の記録再
    生装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、前記階段の1段の高さ
    dが、前記ホログラフィック光学素子の基板の屈折率を
    n、正の整数をp、第2の長さの波長をλ2とすると
    き、次式、 d=pλ2/(n−1) を満足するか、またはその近傍の値であることを特徴と
    する請求項4に記載の記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記補正手段においては、前記第1の長
    さの波長の光の正または負の1次回折効率が、他の次数
    の回折効率より、充分大きくなるように、前記階段の段
    数Nと高さdが設定されていることを特徴とする請求項
    5に記載の記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記補正手段においては、前記第1の長
    さの波長の光の0次回折効率と正または負の1次回折効
    率が、ほぼ等しくなるように、前記階段の段数Nと高さ
    dが設定されていることを特徴とする請求項5に記載の
    記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記補正手段においては、前記位相変調
    手段が、前記集束手段の有効径より小さい範囲に形成さ
    れていることを特徴とする請求項4に記載の記録再生装
    置。
  9. 【請求項9】 前記受光手段は、前記補正手段を透過す
    る前記第1の長さの波長の0次回折成分または前記補正
    手段を透過する前記第2の長さの波長の0次回折成分を
    受光することを特徴とする請求項1に記載の記録再生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記補正手段は、第1の厚さを有する
    第1の記録媒体の記録面に、前記第1の長さの波長の光
    が前記集束手段により集束されて生成される光スポット
    と、第2の厚さを有する第2の記録媒体の記録面に、前
    記第2の長さの波長の光が前記集束手段により集束され
    て生成される光スポットの光学的位置が一致するように
    最適化されていることを特徴とする請求項9に記載の記
    録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の発生手段と第2の発生手段
    は、1つのパッケージ内に組み込まれていることを特徴
    とする請求項1に記載の記録再生装置。
  12. 【請求項12】 前記受光手段も、前記パッケージ内に
    組み込まれていることを特徴とする請求項11に記載の
    記録再生装置。
  13. 【請求項13】 所定の基板を介して第1の長さの波長
    の光により情報が記録または再生される第1の記録媒体
    と、前記第1の記録媒体の基板と異なる厚さの基板を介
    して第2の長さの波長の光により情報が記録または再生
    される第2の記録媒体に対して、前記第1の長さの波長
    の光または第2の長さの波長の光を、集束手段により集
    束して照射し、情報を記録または再生する記録再生方法
    において、 前記第1の長さの波長の光を発生する第1の発生手段
    を、前記集束手段の光軸外に配置するステップと、 前記第2の長さの波長の光を発生する第2の発生手段
    を、前記集束手段の光軸上に配置するステップと、 前記第1の長さの波長の光を、そのコマ収差を補正し
    て、前記集束手段の光軸上に合成するステップと、 前記第1の長さの波長の光の球面収差を補正するステッ
    プと、 前記第1の記録媒体または第2の記録媒体により反射さ
    れた第1の長さの波長の光または第2の長さの波長の光
    を受光するステップとを備えることを特徴とする記録再
    生方法。
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