JP2819991B2 - ジ−tert−ブチルシランの製造方法 - Google Patents
ジ−tert−ブチルシランの製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
ると共に、ジ−tert−ブチルジクロロシランやジ−
tert−ブチルジメトキシシランなどの製造原料とし
て有用なジ−tert−ブチルシランの製造方法に関す
る。
ert−ブチルシランは、それ自体優れた還元剤であ
り、また、ジ−tert−ブチルジクロロシランあるい
はジ−tert−ブチルジメトキシシランの合成原料と
して有用であることが知られている。
な収率で得ることができる製造方法としては、ジクロロ
シランをtert−ブチルリチウムと反応させる方法が
知られている(特開昭57−139085号公報)。
−ブチルリチウムは極めて反応性が高く、空気と接触す
るだけで自然発火してしまい、大量に取り扱う場合には
危険度が高く、また、高価でもあり、このため工業的な
製造には適さない方法である。
わりに安価でかつ自然発火することがなく、取扱が容易
なグリニャール試薬を使用する方法が考えられるが、グ
リニャール試薬は、tert−ブチルリチウムと比較し
て反応性が低いため、ジクロロシランに対しては目的物
を得ることはできないものであった。
で、安全で取扱が容易な上、安価なグリニャール試薬を
用いてジ−tert−ブチルシランを製造できる方法を
提供することを目的とする。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジクロロ
シランと下記一般式(1) (CH3)3CMgX ・・・(1) (但し、式中Xは塩素原子又は臭素原子を示す。)で示
されるグリニャール試薬とを反応させる場合、銅化合物
を触媒として用いることにより、容易に反応が進行し、
高収率でジ−tert−ブチルシランが得られることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
一般式(1)で示されるグリニャール試薬とを銅化合物
の存在下に反応させることを特徴とするジ−tert−
ブチルシランの製造方法を提供する。
造方法は、出発原料としてジクロロシランと(CH3)3
C−MgXのグリニャール試薬を用いる。
マグネシウム及び臭素又はヨウ素をテトラヒドロフラン
等の溶媒に仕込み、これに窒素ガス等の不活性ガス雰囲
気下、ジ−tert−ブチルクロライドを滴下、反応さ
せるなどの方法で得ることができる。
薬を用いてジクロロシランと反応させる際、触媒として
銅化合物を使用するものである。
二銅、臭化銅、臭化第二銅、ヨウ化銅、シアン化銅など
の塩、あるいはLi2CuCl4、LiCu(CN)Cl
などの錯化合物を挙げることができる。銅化合物の使用
量は触媒量であるが、ジクロロシランに対して0.01
〜10モル%、特に0.5〜5モル%の範囲が好まし
い。
く、この有機溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエ
ーテル系溶媒、あるいはヘキサン、トルエン、キシレン
等の炭化水素系溶媒などの不活性溶媒を挙げることがで
き、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用い
ることができる。
に対して式(1)で示されるグリニャール試薬を2〜3
モルの割合で使用し、10〜150℃、特に40〜10
0℃の温度範囲で行うことが好ましい。
応段階でグリニャール試薬が酸素と反応して収率低下の
原因となるので、この反応は、窒素、アルゴンなどの不
活性雰囲気で行うことが望ましい。
ert−ブチルシランは、それ自体優れた還元剤である
と共に、ジ−tert−ブチルジクロロシランやジ−t
ert−ブチルジメトキシシランの合成原料として有用
である。
は、シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーンワ
ニス等のシリコーン系ポリマーの原料として、あるいは
樹脂改質剤、シリル化剤等として有用な化合物である。
このジ−tert−ブチルジクロロシランは、ジ−te
rt−ブチルシランを用いて、これを塩素と反応させる
方法、あるいは塩化パラジウム等の金属塩化物やパラジ
ウム等の金属触媒の存在下に四塩化炭素と反応させる方
法により合成することができる。
ランは、各種シリコーン製品の製造原料、オレフィン重
合における触媒成分、シランカップリング剤、樹脂改質
剤等の用途を持つ有用な化合物であり、ジ−tert−
ブチルシランを用いて、これを、ナトリウムメトキシド
等の金属アルコキシドあるいはパラジウム等の金属触媒
の存在下、メタノールと反応させる方法等によって合成
することができる。
製造方法によれば、安全で取扱が容易である上安価なグ
リニャール試薬を用いているので、工業的に有利であ
る。
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
及び滴下ロートを備えた500mlのフラスコ中に、金
属マグネシウム12.2g(0.5モル)、テトラヒド
ロフラン300ml及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下に滴下ロートよりtert−ブチルクロライ
ド50.9g(0.55モル)を内温40〜50℃で1
時間滴下し、さらに55℃で1時間撹拌したところ、グ
リニャール試薬としてのtert−ブチルマグネシウム
クロライドが得られた。
替え、上で得られた反応液中に臭化銅0.72g(5ミ
リモル)を添加した後、ガスフィード管より50℃でジ
クロロシラン24.3g(0.24モル)を1時間かけ
てフィードして、そのまま2時間撹拌した。
た後、減圧留去することにより、46〜50℃/45m
mHgの沸点を有する溜分としてジ−tert−ブチル
シラン22.2gを得た。収率は64%であった。
いて分析を行った結果、赤外吸収スペクトル(IR)
は、2100cm-1にSi−Hの吸収を示し、また、質
量スペクトル(MS)、核磁気共鳴スペクトル(NM
R)の測定結果を次の通りであり、得られた化合物がジ
−tert−ブチルシランであることを確認した。 *質量スペクトル(MS):m/z(帰属) 144 (分子イオン(M+)ピーク) 87 ((M−tert−ブチル)+ ピーク) *核磁気共鳴スペクトル(NMR):δ(ppm) 1.07(シングレット,C−CH3 ,18H) 3.40(シングレット,Si−H,2H)
及び滴下ロートを備えた500mlのフラスコ中に、金
属マグネシウム12.2g(0.5モル)、テトラヒド
ロフラン150ml及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下に滴下ロートよりtert−ブチルクロライ
ド50.9g(0.55モル)を内温40〜50℃で1
時間滴下し、さらに55℃で1時間撹拌したところ、グ
リニャール試薬としてのtert−ブチルマグネシウム
クロライドが得られた。
替え、上で得られた反応液中にシアン化銅0.45g
(5ミリモル)及びo−キシレン150mlを添加した
後、ガスフィード管より50℃でジクロロシラン24.
3g(0.24モル)を1時間かけてフィードして、そ
のまま2時間撹拌した。
た後、減圧留去することにより、46〜50℃/45m
mHgの沸点を有する溜分としてジ−tert−ブチル
シラン20.8gを得た。収率は60%であった。
いて赤外吸収スペクトル(IR)、質量スペクトル(M
S)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)を測定したとこ
ろ、実施例1と同様の結果であった。
以外は、実施例1と同様の方法で反応を行ったところ、
ジ−tert−ブチルシランが全く生成していないこと
をガスクロマトグラフィーの分析で確認した。
び滴下ロートを備えた200mlのフラスコ中にナトリ
ウムメトキシド0.27g(5ミリモル)及びメタノー
ル64.0gを仕込み、窒素ガス雰囲気下に滴下ロート
よりジ−tert−ブチルシラン14.4g(0.1モ
ル)を内温55〜60℃で1時間滴下し、さらに還流下
に5時間撹拌した。この反応液を減圧留去することによ
り沸点87〜88℃/20mmHgの溜分としてジ−t
ert−ブチルジメトキシシラン18.4gを得た。収
率は90%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジクロロシランと下記一般式(1) (CH3)3CMgX ・・・(1) (但し、式中Xは塩素原子又は臭素原子を示す。)で示
されるグリニャール試薬とを銅化合物の存在下に反応さ
せることを特徴とするジ−tert−ブチルシランの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5163113A JP2819991B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | ジ−tert−ブチルシランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5163113A JP2819991B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | ジ−tert−ブチルシランの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345778A JPH06345778A (ja) | 1994-12-20 |
JP2819991B2 true JP2819991B2 (ja) | 1998-11-05 |
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ID=15767416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5163113A Expired - Fee Related JP2819991B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | ジ−tert−ブチルシランの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819991B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP5163113A patent/JP2819991B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH06345778A (ja) | 1994-12-20 |
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