JP2819991B2 - ジ−tert−ブチルシランの製造方法 - Google Patents

ジ−tert−ブチルシランの製造方法

Info

Publication number
JP2819991B2
JP2819991B2 JP5163113A JP16311393A JP2819991B2 JP 2819991 B2 JP2819991 B2 JP 2819991B2 JP 5163113 A JP5163113 A JP 5163113A JP 16311393 A JP16311393 A JP 16311393A JP 2819991 B2 JP2819991 B2 JP 2819991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tert
butylsilane
producing
grignard reagent
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5163113A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06345778A (ja
Inventor
透 久保田
昭 山本
幹夫 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP5163113A priority Critical patent/JP2819991B2/ja
Publication of JPH06345778A publication Critical patent/JPH06345778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2819991B2 publication Critical patent/JP2819991B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、還元剤として有用であ
ると共に、ジ−tert−ブチルジクロロシランやジ−
tert−ブチルジメトキシシランなどの製造原料とし
て有用なジ−tert−ブチルシランの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ジ−t
ert−ブチルシランは、それ自体優れた還元剤であ
り、また、ジ−tert−ブチルジクロロシランあるい
はジ−tert−ブチルジメトキシシランの合成原料と
して有用であることが知られている。
【0003】従来、ジ−tert−ブチルシランを良好
な収率で得ることができる製造方法としては、ジクロロ
シランをtert−ブチルリチウムと反応させる方法が
知られている(特開昭57−139085号公報)。
【0004】しかしながら、この方法で用いるtert
−ブチルリチウムは極めて反応性が高く、空気と接触す
るだけで自然発火してしまい、大量に取り扱う場合には
危険度が高く、また、高価でもあり、このため工業的な
製造には適さない方法である。
【0005】このようなtert−ブチルリチウムの代
わりに安価でかつ自然発火することがなく、取扱が容易
なグリニャール試薬を使用する方法が考えられるが、グ
リニャール試薬は、tert−ブチルリチウムと比較し
て反応性が低いため、ジクロロシランに対しては目的物
を得ることはできないものであった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、安全で取扱が容易な上、安価なグリニャール試薬を
用いてジ−tert−ブチルシランを製造できる方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジクロロ
シランと下記一般式(1) (CH33CMgX ・・・(1) (但し、式中Xは塩素原子又は臭素原子を示す。)で示
されるグリニャール試薬とを反応させる場合、銅化合物
を触媒として用いることにより、容易に反応が進行し、
高収率でジ−tert−ブチルシランが得られることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、ジクロロシランと上記
一般式(1)で示されるグリニャール試薬とを銅化合物
の存在下に反応させることを特徴とするジ−tert−
ブチルシランの製造方法を提供する。
【0009】本発明のジ−tert−ブチルシランの製
造方法は、出発原料としてジクロロシランと(CH33
C−MgXのグリニャール試薬を用いる。
【0010】この場合、上記グリニャール試薬は、金属
マグネシウム及び臭素又はヨウ素をテトラヒドロフラン
等の溶媒に仕込み、これに窒素ガス等の不活性ガス雰囲
気下、ジ−tert−ブチルクロライドを滴下、反応さ
せるなどの方法で得ることができる。
【0011】本発明においては、かかるグリニャール試
薬を用いてジクロロシランと反応させる際、触媒として
銅化合物を使用するものである。
【0012】かかる銅化合物としては、塩化銅、塩化第
二銅、臭化銅、臭化第二銅、ヨウ化銅、シアン化銅など
の塩、あるいはLi2CuCl4、LiCu(CN)Cl
などの錯化合物を挙げることができる。銅化合物の使用
量は触媒量であるが、ジクロロシランに対して0.01
〜10モル%、特に0.5〜5モル%の範囲が好まし
い。
【0013】本反応は、有機溶媒中で行うことが好まし
く、この有機溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエ
ーテル系溶媒、あるいはヘキサン、トルエン、キシレン
等の炭化水素系溶媒などの不活性溶媒を挙げることがで
き、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用い
ることができる。
【0014】また、この反応は、ジクロロシラン1モル
に対して式(1)で示されるグリニャール試薬を2〜3
モルの割合で使用し、10〜150℃、特に40〜10
0℃の温度範囲で行うことが好ましい。
【0015】なお、反応系に酸素が存在すると、この反
応段階でグリニャール試薬が酸素と反応して収率低下の
原因となるので、この反応は、窒素、アルゴンなどの不
活性雰囲気で行うことが望ましい。
【0016】本発明の製造方法によって得られるジ−t
ert−ブチルシランは、それ自体優れた還元剤である
と共に、ジ−tert−ブチルジクロロシランやジ−t
ert−ブチルジメトキシシランの合成原料として有用
である。
【0017】上記ジ−tert−ブチルジクロロシラン
は、シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーンワ
ニス等のシリコーン系ポリマーの原料として、あるいは
樹脂改質剤、シリル化剤等として有用な化合物である。
このジ−tert−ブチルジクロロシランは、ジ−te
rt−ブチルシランを用いて、これを塩素と反応させる
方法、あるいは塩化パラジウム等の金属塩化物やパラジ
ウム等の金属触媒の存在下に四塩化炭素と反応させる方
法により合成することができる。
【0018】また、ジ−tert−ブチルジメトキシシ
ランは、各種シリコーン製品の製造原料、オレフィン重
合における触媒成分、シランカップリング剤、樹脂改質
剤等の用途を持つ有用な化合物であり、ジ−tert−
ブチルシランを用いて、これを、ナトリウムメトキシド
等の金属アルコキシドあるいはパラジウム等の金属触媒
の存在下、メタノールと反応させる方法等によって合成
することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明のジ−tert−ブチルシランの
製造方法によれば、安全で取扱が容易である上安価なグ
リニャール試薬を用いているので、工業的に有利であ
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0021】[実施例1]撹拌機、還流冷却器、温度計
及び滴下ロートを備えた500mlのフラスコ中に、金
属マグネシウム12.2g(0.5モル)、テトラヒド
ロフラン300ml及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下に滴下ロートよりtert−ブチルクロライ
ド50.9g(0.55モル)を内温40〜50℃で1
時間滴下し、さらに55℃で1時間撹拌したところ、グ
リニャール試薬としてのtert−ブチルマグネシウム
クロライドが得られた。
【0022】次に、滴下ロートをガスフィード管に取り
替え、上で得られた反応液中に臭化銅0.72g(5ミ
リモル)を添加した後、ガスフィード管より50℃でジ
クロロシラン24.3g(0.24モル)を1時間かけ
てフィードして、そのまま2時間撹拌した。
【0023】この反応液を減圧下にろ過して塩を除去し
た後、減圧留去することにより、46〜50℃/45m
mHgの沸点を有する溜分としてジ−tert−ブチル
シラン22.2gを得た。収率は64%であった。
【0024】得られたジ−tert−ブチルシランにつ
いて分析を行った結果、赤外吸収スペクトル(IR)
は、2100cm-1にSi−Hの吸収を示し、また、質
量スペクトル(MS)、核磁気共鳴スペクトル(NM
R)の測定結果を次の通りであり、得られた化合物がジ
−tert−ブチルシランであることを確認した。 *質量スペクトル(MS):m/z(帰属) 144 (分子イオン(M+)ピーク) 87 ((M−tert−ブチル)+ ピーク) *核磁気共鳴スペクトル(NMR):δ(ppm) 1.07(シングレット,C−C3 ,18H) 3.40(シングレット,Si−,2H)
【0025】[実施例2]撹拌機、還流冷却器、温度計
及び滴下ロートを備えた500mlのフラスコ中に、金
属マグネシウム12.2g(0.5モル)、テトラヒド
ロフラン150ml及び少量のヨウ素を仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下に滴下ロートよりtert−ブチルクロライ
ド50.9g(0.55モル)を内温40〜50℃で1
時間滴下し、さらに55℃で1時間撹拌したところ、グ
リニャール試薬としてのtert−ブチルマグネシウム
クロライドが得られた。
【0026】次に、滴下ロートをガスフィード管に取り
替え、上で得られた反応液中にシアン化銅0.45g
(5ミリモル)及びo−キシレン150mlを添加した
後、ガスフィード管より50℃でジクロロシラン24.
3g(0.24モル)を1時間かけてフィードして、そ
のまま2時間撹拌した。
【0027】この反応液を減圧下にろ過して塩を除去し
た後、減圧留去することにより、46〜50℃/45m
mHgの沸点を有する溜分としてジ−tert−ブチル
シラン20.8gを得た。収率は60%であった。
【0028】得られたジ−tert−ブチルシランにつ
いて赤外吸収スペクトル(IR)、質量スペクトル(M
S)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)を測定したとこ
ろ、実施例1と同様の結果であった。
【0029】[比較例]触媒である臭化銅を使用しない
以外は、実施例1と同様の方法で反応を行ったところ、
ジ−tert−ブチルシランが全く生成していないこと
をガスクロマトグラフィーの分析で確認した。
【0030】[参考例]撹拌機、還流冷却器、温度計及
び滴下ロートを備えた200mlのフラスコ中にナトリ
ウムメトキシド0.27g(5ミリモル)及びメタノー
ル64.0gを仕込み、窒素ガス雰囲気下に滴下ロート
よりジ−tert−ブチルシラン14.4g(0.1モ
ル)を内温55〜60℃で1時間滴下し、さらに還流下
に5時間撹拌した。この反応液を減圧留去することによ
り沸点87〜88℃/20mmHgの溜分としてジ−t
ert−ブチルジメトキシシラン18.4gを得た。収
率は90%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 幹夫 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (56)参考文献 特開 昭62−263188(JP,A) 特開 昭60−222492(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジクロロシランと下記一般式(1) (CH33CMgX ・・・(1) (但し、式中Xは塩素原子又は臭素原子を示す。)で示
    されるグリニャール試薬とを銅化合物の存在下に反応さ
    せることを特徴とするジ−tert−ブチルシランの製
    造方法。
JP5163113A 1993-06-07 1993-06-07 ジ−tert−ブチルシランの製造方法 Expired - Fee Related JP2819991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5163113A JP2819991B2 (ja) 1993-06-07 1993-06-07 ジ−tert−ブチルシランの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5163113A JP2819991B2 (ja) 1993-06-07 1993-06-07 ジ−tert−ブチルシランの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06345778A JPH06345778A (ja) 1994-12-20
JP2819991B2 true JP2819991B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=15767416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5163113A Expired - Fee Related JP2819991B2 (ja) 1993-06-07 1993-06-07 ジ−tert−ブチルシランの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2819991B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06345778A (ja) 1994-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5235083A (en) Bis(silyl)alkanes and method for their preparation
JPS6348274B2 (ja)
JP5115729B2 (ja) トリアルキルシリル基で保護されたアセト酢酸エステル基含有有機ケイ素化合物及びその製造方法
JPH0331290A (ja) 第3級炭化水素基含有ハロゲン化シランの製造方法
US5294727A (en) Method for preparing tertiary hydrocarbon-silyl compounds
JP2819991B2 (ja) ジ−tert−ブチルシランの製造方法
JPS6327351B2 (ja)
JPS63250388A (ja) モノアルコキシシラン化合物の製造方法
JPH01305094A (ja) ω−シリルアルキニルシラン化合物およびその製造方法
JPH01132591A (ja) 二量体化されたビニルビシクロヘプチル基含有ケイ素化合物およびその製造方法
JP2002167391A (ja) 有機シランの製造方法
EP0812849A2 (en) Process for preparing allylic silane compounds
KR100356692B1 (ko) 탈할로겐화수소 반응에 의한 유기실란의 합성방법
JP4022713B2 (ja) シラン化合物及びその製造方法
JP2938726B2 (ja) 第3級ブチルシクロアルキルジアルコキシシラン化合物の製造方法
JP2864985B2 (ja) トリ(第2級アルキル)シラン化合物の製造方法
JP2799619B2 (ja) N,0―ビス(t―ブチルジメチルシリル)トリフルオロアセトアミドの製造方法
JP2538447B2 (ja) N−tert−ブチルジアルキルシリルマレイミドの製造方法
JP2875639B2 (ja) スチレン骨格含有アルコキシシラン化合物およびその製造方法
JP2764329B2 (ja) 有機ケイ素化合物の製造方法
JPH0748387A (ja) tert−ブチルジアルコキシシラン及びその製造方法
JP2903487B2 (ja) シクロペンタジエニル基含有シラン化合物及びその製造方法
JPH0673070A (ja) 有機ケイ素化合物の製造方法
JPH0314590A (ja) 不飽和基含有有機ケイ素化合物およびその製造方法
JP3564530B2 (ja) テトラキス(ジアリールシリル)ベンゼンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070828

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080828

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090828

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090828

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100828

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100828

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110828

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees