JP2819721B2 - オレフィン重合用触媒成分 - Google Patents

オレフィン重合用触媒成分

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、オレフィン重合用触媒成分に関するもので
ある。更に詳しくは、特定の成分(A)及び(B)を混
合して得られた流れ性の改良されたオレフィン重合用触
媒成分に関するものである。
発明の背景 従来から知られているように、エチレンとオレフィン
とを共重合させると、生成共重合体のポリマー密度はホ
モポリマーのそれに比べて低い。そして、エチレンとオ
レフィンとの共重合体の製造方法は、大きく分けて二種
類に分類される。すなわち、一つは、炭化水素等の溶剤
中で生成ポリマーを溶解させて行なういわゆる「溶液重
合」(一般的に高温)である。残りの一つは、実質的に
ポリマー粒子の形成下に重合を行なういわゆる「スラリ
ー重合」または「気相重合」である。
後者の重合方法での「気相重合」は、共重合体を製造
する方法としては、溶媒を使用しないことなどから、ポ
リマーの乾燥や溶剤精製の必要がなく、省エネルギーの
観点からすぐれた方法である。しかしながら、「気相重
合」では、ポリマー付着、塊状ポリマー生成、低融点低
分子量ポリマーの発生、等の問題点がある。これらの問
題点に対して、これを改良しようとする提案もされてい
るが、充分に改良されているとは、言えない状況にあ
る。
本発明者等は、かかる問題点を改良する気相重合適性
のある触媒を提案してきた(特開昭63−142008号公報参
照)。しかしながら該触媒は気相重合における重合槽内
等のポリマー付着は改善されて安定運転が可能となった
が、まだ触媒の流れ性が充分でなく、連続重合の場合、
触媒導入管等の閉塞の問題が残っている。
従来、固体粒子の流れ性はその定量的測定法として安
息角で表現でき、安息角が低い程粒子の流れ性が良いこ
とは周知であり、本発明者らの検討でも安息角の低い粒
子程、触媒導入管通過性にすぐれることがわかってい
る。本発明者らは、低い安息角を与える触媒粒子、即
ち、流れ性の改良された触媒を得ることを目的として検
討を重ね本発明に到達した。
発明の概要 本発明は、下記成分(A)及び成分(B)を固体状態
で混合して得られたオレフィン重合用触媒成分を提供す
るものである。
成分(A) チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分とする
成分(a)に有機アルミニウムを加えて、成分(a)1g
当り0.1〜100gのオレフィンを予備重合させた後、更に
有機アルミニウムを接触させ、乾燥して得られた生成
物、 成分(B) 平均粒径30〜2000ミクロンの真球状ポリエチレン。
発明の効果 本発明のオレフィン重合用触媒成分は低い安息角を与
える粒子であり、該触媒成分をチーグラー触媒の1成分
として使用してエチレンと炭素数3以上のα−オレフィ
ンとを気相で重合を行うと、該触媒成分の流れ性は良好
で、触媒導入管等の閉塞も発生せず、安定してエチレン
共重合体が連続生産可能となる。
更に、本発明のオレフィン重合用触媒成分を用いる上
記気相重合においては、高活性で嵩比重の高いエチレン
共重合体が、重合槽でのポリマー付着、塊状ポリマー並
びに低融点低分子量ポリマー等の発生無く製造できる。
発明の具体的説明 本発明の触媒成分は、成分(A)及び成分(B)を混
合して得られるものである。
成分(A): 成分(A)はチタン、マグネシウム及びハロゲンを必
須成分とする成分(a)に、成分(a)1g当り0.1〜100
gのオレフィンを予備重合させた後、有機アルミニウム
を接触させて得られる生成物である。この成分(A)
は、特開昭63−142008号公報に記載の方法で製造するこ
とができる。
成分(a)としては公知の例えば、特開昭53−45688
号、同54−3894号、同54−31092号、同54−39483号、同
54−94591号、同54−118484号、同54−131589号、同55
−75411号、同55−90510号、同55−90511号、同55−127
405号、同55−147507号、同55−155003号、同56−18609
号、同56−70005号、同56−72001号、同56−86905号、
同56−90807号、同56−155206号、同57−3803号、同57
−34103号、同57−92007号、同57−121003号、同58−53
09号、同58−5310号、同58−5311号、同58−8706号、同
58−27732号、同58−32604号、同58−32605号、同58−6
7703号、同58−117206号、同58−127708号、同58−1837
08号、同58−183709号、同59−149905号、同59−149906
号各公報等に記載のものが使用される。
本発明において使用されるマグネシウム源となるマグ
ネシウム化合物としては、マグネシウムハライド、ジア
ルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライ
ド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマグネシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネ
シウムのカルボン酸塩等があげられる。
これらの中でもジハロゲン化マグネシウム、特にMgCl
2が好ましい。
また、チタン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR
14-nXn(ここではR1は炭化水素残基であり、好ましく
は炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示
し、nは0≦n≦4の数を示す。)で表わされる化合物
があげられる。具体的としては、TiCl4、TiBr4、 Ti(OC2H52Cl2、Ti(OC2H53Cl、 Ti(O-nC3H7)Cl3、Ti(O-nC4H9)Cl3、 Ti(O-nC4H92Cl2、Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OC2H5)(OC4H92Cl、Ti(O-nC4H93Cl、 Ti(O-C6H5)Cl、Ti(O-iC4H92Cl、 Ti(OC5H11)Cl3、Ti(OC6H13)Cl3、 Ti(OC2H54、Ti(O-nC3H74、Ti(O-nC4H94、 Ti(O-iC4H94、Ti(O-nC6H134、Ti(O-nC8H174、 Ti〔OCH2CH(C2H5)C4H94等がある。これらの中でも
特にTiCl4が好ましい。
またTiX4′(ここでX′はハロゲンを示す) に後述する電子供与体を反応させた分子化合物を用いる
こともできる。具体例としては、 TiCl4・CH3COC2H5、TiCl4・CH3CO2C2H5、 TiCl4・C6H5NO2、TiCl4・CH3COCl、 TiCl4・C6H5COCl、TiCl4・C6H5CO2C2H5、 TiCl4・ClCOC2H5、TiCl4・C4H4O等があげられる。
ハロゲン源としては、上述のマグネシウム及び/又は
チタンのハロゲン化合物から供給されるのが普通である
が、アルミニウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲン化
物、リンのハロゲン化物といった公知のハロゲン化剤か
ら供給することもできる。
成分(a)に含まれるハロゲンはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素又はこれらの混合物であってもよく、特に塩
素が好ましい。
本発明に用いる触媒の成分(a)は、上記必須成分の
他にSiCl4、HSiCl3、(C2H52SiCl2、CH3SiCl3等のケ
イ素化合物、メチルハイドロジエンポリシロキサン、エ
チルヒドロポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキ
サン、シクロヘキシルヒドロポリシロキサン等の、好ま
しくは粘度が10〜100センチストークスのポリマーケイ
素化合物、Al(OisoC3H73、AlCl3、AlBr3、Al(OC
2H53、Al(OCH32Cl等のアルミニウム化合物及びB
(OCH33、B(OC2H53、B(OC6H53等のホウ素化
合物等の他成分の使用も可能であり、こられがケイ素、
アルミニウム及びホウ素等の成分として成分(a)中に
残存してもよい。
更に、この成分(a)を製造する場合に公知の電子供
与体を内部ドナーとして使用して製造することもでき
る。
この成分(a)の製造に利用できる電子供与体(内部
ドナー)としては、アルコール類、フェノール類、ケト
ン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸又は無機酸
類のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類
の如き含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートの如き含窒素電子供与体などを例示
することができる。これら電子供与体は、2種以上用い
ることができる。
この成分(a)の構成成分の量比は、Ti/Mg原子比が
1×10-2〜1の範囲内にあり、ハロゲン/Mg原子比が0.5
〜4の範囲内にあり、場合によって含有される電子供与
体/Mgモル比が1以下の範囲にあることが好ましい。
ケイ素、アルミニウムおよびホウ素化合物が含有され
る場合には、これらの化合物は上記マグネシウム化合物
の使用量に対してモル比で1×10-3〜100の範囲内、好
ましくは1×10-2〜1の範囲内である。
上記本発明に用いられる成分(a)は公知の方法、例
えば接触温度−100〜200℃、好ましくは0〜70℃、接触
時間は通常10分から20時間、好ましくは0.5〜5時間、
機械的粉砕又は分散媒の存在下に、好ましくは撹拌しな
がら接触させるなどの方法で製造できるが、中でも以下
の製造法が好ましい。
(イ)活性化させたハロゲン化マグネシウムと必要に応
じて電子供与体及びチタン化合物とを、同時もしくは漸
次に、共粉砕もしくは液状状態で接触させて製造する方
法。これに、さらにハロゲン化剤を接触させても良い。
(ロ)均一状態にあるマグネシウム化合物に電子供与体
の存在もしくは不存在下に、ハロゲン化剤、還元剤等を
作用させることによって得られた析出物に、必要に応じ
て電子供与体と、チタン化合物を接触させて触媒を製造
する方法。
(ハ)グリニヤール試薬等の有機マグネシウム化合物を
ハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必要に
応じて電子供与体とチタン化合物とを接触させて触媒を
製造する方法。
(ニ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤及
び/またはチタン化合物を電子供与体の存在もしくは不
存在下に接触させて触媒を製造する方法。
成分(A)の製造: 本発明に用いられる成分(A)は、上記成分(a)に
一定量のオレフィンを予備重合して得られるものであ
る。予備重合は、上記成分(a)と有機アルミニウム化
合物よりなる触媒系で行なわれる。ここで使用する有機
アルミニウム化合物としては、任意のものが使用可能で
ある。
具体例としては、R2 3-nAlXnまたは R3 3-mAl(OR4m(ここで、R2、R3は同一または異って
もよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基または水素、R4
は炭化水素残基、Xはハロゲン、nおよびmはそれぞれ
0≦n≦3、 0<m<3の数である)で表わされるものがある。具体
的には、(イ)トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシ
ルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシ
ルアルミニウム、などのトリアリキルアルミニウム、
(ロ)ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブ
チルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウム
セスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、
などのアルキルアルミニウムハライド、(ハ)ジエチル
アルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウム
ハイドライド、(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムフエノキシドなどのアルミニ
ウムアルコキシド、などがあげられる。
これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム化合物に他
の有機金属化合物、たとえばR5 3-aAl(OR6a(1≦a
≦3、R5およびR6は、同一または異なってもよい炭素数
1〜20程度の炭化水素残基である)で表わされるアルキ
ルアルミニウムアルコキシドを併用することもできる。
たとえば、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミ
ニウムエトキシドの併用、ジエチルアルミニウムモノク
ロライドとジエチルアルミニウムエトキシドとの併用、
エチルアルミニウムジクロライドとエチルアルミニウム
ジエトキシドとの併用、トリエチルアルミニウムとジエ
チルアルミニウムエトキシドとジエチルアルミニウムク
ロライドとの併用があげられる。
予備重合条件は、本発明の効果が認められるかぎり任
意のものであるが、一般的には次の条件が好ましい。重
合温度としては、0〜80℃、好ましくは10〜60℃であ
る。
重合量としては、成分(a)1グラムあたり0.1〜100
グラムのオレフィンを重合することが好ましく、さらに
好ましくは1〜50グラムのオレフィンを重合することが
好ましい。予備重合量が少なすぎると本発明の目的とし
ている効果が得られにくく、また多すぎると触媒活性の
低下等の問題が生じる。
予備重合時の有機アルミニウム化合物の使用量は、成
分(a)の中のチタン成分に対して、Al/Ti(モル比)
で0.1〜100、好ましくは1〜10である。予備重合時使用
するオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテ
ン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、等
があげられ、これらの混合物を使用することも可能であ
る。また水素を共存させて予備重合を行うこともでき
る。
本発明に使用する成分(A)は、上記の予備重合の後
有機アルミニウムを接触させて得られる生成物である。
ここで使用される有機アルミニウム化合物は、上述の予
備重合に使用できるものと同様のものが使用可能であ
る。例えば、トリエチルアルミニウム、トリプロピルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアル
キルアルミニウムが好ましく使用できる。
この接触条件は、本発明の効果が認められるかぎり任
意のものでありうるが、一般的には次の条件が好まし
い。接触温度としては0〜100℃、好ましくは20〜80℃
である。接触方法としては、一般的には撹拌下に行なう
ことが好ましく、不活性溶媒たとえば炭化水素、ハロ炭
化水素等の存在下に行なってもよい。この炭化水素の具
体例としてはヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘ
キサンなどがあり、ハロゲン化炭化水素の具体例として
は塩化n−ブチル、1,2−ジクロロエチレン、四塩化炭
素、クロルベンゼンなどがある。
有機アルミニウムの使用量は成分(a)を構成するチ
タンに対して、Al/Ti(モル比)で0.01〜1,000、好まし
くは0.1〜100の範囲内である。
成分(B): 成分(B)は、平均粒径30〜2000ミクロン、好ましく
は50〜1,000ミクロン、更に好ましくは80〜500ミクロ
ン、BET比表面積0.5m2/g以下、好ましくは0.2m2/g以下
の真球状ポリエチレンである。該真球状ポリエチレンは
さらに安息角35度以下、好ましくは30度以下、嵩比重は
0.45g/cc以上、好ましくは0.50g/cc以上であり、また該
ポリエチレンは密度0.920g/cm3以上、好ましくは、0.94
0g/cm3以上、メルトインデックスは0.1〜500g/10分、好
ましくは1〜50g/10分のものが使用される。
本発明に用いる上記の様な特徴を有する真球状ポリエ
チレンは、公知の手法で製造することができる。例え
ば、種々の分散剤を使用する分散法によって製造でき、
米国特許第4,212,966号、同4,336,210号、同4,208,528
号各明細書、特公昭39−2395号、同51−25371号、各公
報等に記載された方法又はこれらに準じて製造される。
成分(A)と成分(B)の混合: 成分(A)と成分(B)の混合は、成分(A)を攪拌
又は振とうを与えながら20〜100℃、好ましくは40〜80
℃で常圧もしくは減圧下で溶媒を留去して乾燥したの
ち、成分(B)と双方固体状態で攪拌、振とう混合する
ことによって行なわれる。
成分(B)の成分(A)に対する混合比率は重量比で
0.1〜10、好ましくは0.3〜5である。工業的観点から、
特に好ましくは0.3〜0.9である。この球状ポリエチレン
の混合により、触媒の流れ性が改良される理由は不明で
あるが、添加とともに効果は増大する。しかし多すぎる
と触媒希釈効果が大きすぎ、触媒の輸送、供給、保存の
点で好ましくない。
かくして得られる本発明のオレフィン重合用触媒成分
は、チーグラー触媒の遷移金属成分として、有機金属成
分としての有機アルミニウム化合物と組合せて、オレフ
ィンの重合、特に気相でのエチレンと炭素数3以上のα
−オレフィンとの共重合用触媒として好ましく利用され
る。
ここで使用される有機アルミニウム化合物は、成分
(a)の予備重合に使用できるものの中から選んで使用
できる。また、この有機アルミニウム化合物は、成分
(A)の製造において用いた有機アルミニウム化合物と
同一でも違う化合物でもよい。
これらの有機金属化合物の使用量は、特に制限はない
が、本発明の固体触媒成分(A)に対して、重量比で0.
5〜1000の範囲内が好ましい。
エチレンとオレフィンの共重合 (オレフィン) 本発明のオレフィン重合用触媒成分を用いた触媒によ
ってエチレンと共重合させるべき炭素数3以上のオレフ
ィンの具体例としては、プロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、
ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1、などがあげ
られる。好ましいオレフィンは炭素数3〜10のものであ
る。また、上記オレフィンの混合物も使用できる。
エチレンに対するオレフィンの使用量は必要とするポ
リマー密度により異なるが、一般的には1モルパーセン
トから50モルパーセントである。
(重合条件) 共重合は、無溶媒条件下に行なわれる。従って、本発
明方法は、炭化水素溶媒不存在下の気相重合形で行なわ
れる。使用する重合装置としては、流動床型、撹拌槽
型、等いかなるものも使用可能である。重合温度は、30
〜95℃、好ましくは70〜90℃が、重合圧力は1〜100kg/
cm2、好ましくは、3〜35kg/cm2が適当である。また、
分子量調節剤として、補助的に水素を用いることができ
る。
実験例 実施例1 〔成分(a)の合成〕 充分に窒素置換した200ccのフラスコに脱水及び脱酸
素したn・ヘプタン20ccを導入し、次いでMgCl20.1モル
及び、Ti(O-nC4H940.2モル導入し、90℃にて1時間
反応させた。
反応終了後、40℃に温度を下げ、メチルハイドロジエ
ンポリシロキサン(20センチストークス)15ccを導入し
て、撹拌回転数60rpm(翼径6cm)で3時間反応させた。
反応終了後、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄
し、一部をとり出して沈降法にて平均粒径を測定したと
ころ24.5ミクロンであった。
充分に精製した30ccフラスコに前記の固体成分を導入
しn−ヘプタンで約200ccとした。これにSiCl42.6ccを
導入し25℃で1時間反応し、次いでTiCl49.4ccを導入
し、50℃で2時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタ
ンで十分洗浄して成分(a)とした。
〔成分(A)の合成〕(成分(a)の予備重合) 撹拌および温度制御装置を有する内容積1.5リットル
のステンレス製オートクレーブに充分に脱水および脱酸
素をしたn−ヘプタンを500cc導入し、続いてトリエチ
ルアルミニウムを2.3グラム、ジエチルアルミニウムモ
ノクロライドを2.3グラム、上記のごとく合成した成分
(a)15グラムをそれぞれ導入した。温度を40℃にし
て、水素を分圧で1kg/cm2、次いでエチレンを分圧で1kg
/cm2それぞれ導入し、1時間重合した。重合終了後、未
反応ガスをパージし、n−ヘプタンで充分洗浄浄した。
得られたスラリー触媒から一部サンプリングし予備重
合量を測定したところ、成分(a)1グラム当り7.5グ
ラムであった。
(成分(a)予備重合体の有機アルミニウムとの接触) 充分に窒素置換した300ccのフラスコに上記で得られ
た予備重合体のスラリー(固体成分として20g)を導入
し、精製したn−ヘプタンで約150ccとなるように調整
した。これにトリエチルアルミニウム0.6グラムを導入
し70℃で2時間撹拌し接触させた。接触終了後充分に脱
水、脱酸素されたn−ヘプタンで洗浄した。その後得ら
れた触媒を窒素を流して室温で14時間乾燥し、成分
(A)を得た。
〔成分(A)と成分(B)の混合〕
充分に窒素置換した100ccの広口瓶に乾燥した上記の
成分(A)20グラムを入れ、次いで成分(B)の球状ポ
リエチレン(製鉄化学社製真球状ポリエチレン、平均粒
径160ミクロン、安息角25度、MI(2.16kg荷量でのメル
トインデックス)3.6g/10分,密度0.957g/cm3)20グラ
ムを投入し、手で軽く振とうした。
得られた粉体触媒成分の安息角を測定したところ58度
であった。
また表面仕上げのないSUS304製、落ち口の内径8mm
φ、内面傾き80度の粉体の落下時間測定装置により、粉
体触媒成分の落下時間を窒素雰囲気下で測定したとこ
ろ、約6秒と良好な結果であった。尚、測定は、10ccの
粉体触媒成分を用い、3回の平均で行った。
比較例1 実施例1において合成した成分(A)の安息角を測定
したところ67度、上記同様の落下時間を窒素雰囲気下で
測定したところ、落下せず無限大であった。
実施例2〜6、比較例2 実施例1において、成分(B)の使用量をかえて同様
の混合を行なった。その測定結果を表−1に示す 実施例7,8 実施例1において、成分(B)の平均粒径を100ミク
ロン,350ミクロンのものを使用した以外は実施例1と同
様の混合を行なった。結果を表2に示した。
比較例3 実施例1において、成分(B)の平均粒径を25ミクロ
ンのものを使用し同様の混合を行なった。結果を表2に
示す。
比較例4 実施例1と同様にして得たスラリー状態のままの成分
(A)20グラムに対し、実施例−1で使用したと同様の
成分(B)20グラムを投入し、室温で撹拌混合したのち
窒素を流して室温で14時間乾燥を行なった。得られた粉
体触媒の安息角を測定したところ59度、触媒の落下時間
は約9秒であった。
参考例−1(エチレン−ブテン−1共重合) 特開昭57−73011号公報記載の実施例−1に開示され
ている気相重合用装置を使用し、装置内に充分に精製し
たポリエチレン粉末を装入し、続いてトリエチルアルミ
ニウム100ミリグラム、本実施例1で合成した固体触媒
(成分(A)と成分(B)の混合品)を150ミリグラム
それぞれ導入した。次いで水素ガスを3kg/cm2導入し、
更に90℃にしてブテン−1を3体積%含有するエチレン
−ブテン−1混合ガスを導入して全圧9kg/cm2、で3時
間重合した。
その結果210グラムのポリマーが得られた。触媒活性
は1,400g−PE/g固体触媒、又ポリマーの嵩比重は0.30g/
cc,MI9.5(g/10分),密度0.950g/cm3であった。
尚重合槽内のポリマー付着、及び塊状ポリマーの生成
は見られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)及び成分(B)を固体状態
    で混合して得られたオレフィン重合用触媒成分。 成分(A) チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分とする成
    分(a)に有機アルミニウムを加えて、成分(a)1g当
    り0.1〜100gのオレフィンを予備重合させた後、更に有
    機アルミニウムを接触させ、乾燥して得られた生成物、 成分(B) 平均粒径30〜2000ミクロンの真球状ポリエチレン。
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