JP2819651B2 - 自動車用パーキングロック装置 - Google Patents

自動車用パーキングロック装置

Info

Publication number
JP2819651B2
JP2819651B2 JP1225474A JP22547489A JP2819651B2 JP 2819651 B2 JP2819651 B2 JP 2819651B2 JP 1225474 A JP1225474 A JP 1225474A JP 22547489 A JP22547489 A JP 22547489A JP 2819651 B2 JP2819651 B2 JP 2819651B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parking
cam
rod
cam surface
sleeve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1225474A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0386660A (ja
Inventor
裕道 島口
健吾 小杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP1225474A priority Critical patent/JP2819651B2/ja
Publication of JPH0386660A publication Critical patent/JPH0386660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2819651B2 publication Critical patent/JP2819651B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/02Final output mechanisms therefor; Actuating means for the final output mechanisms
    • F16H63/30Constructional features of the final output mechanisms
    • F16H63/34Locking or disabling mechanisms
    • F16H63/3416Parking lock mechanisms or brakes in the transmission
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/40Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism comprising signals other than signals for actuating the final output mechanisms
    • F16H63/48Signals to a parking brake or parking lock; Control of parking locks or brakes being part of the transmission

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は自動車用パーキングロック装置に係り、特
にパーキングスリーブのカム案内面をパーキングカムの
押進用カム面の傾斜角と略同一傾斜角に形成することに
より、安定したパーキング性能を得る自動車用パーキン
グロック装置に関する。
〔従来の技術〕
トルクコンバータを利用する自動変速機を備えた自動
車においては、パーキング時に駆動車輪側から内燃機関
側に伝達される回転力がトルクコンバータを空転させる
ことにより、内燃機関の抵抗を自動車のパーキングに利
用することができない。そこで、自動変速機を備えた自
動車においては、シフト機能のシフトレバーをパーキン
グレンジにシフト操作した際に、自動変速機の出力軸を
自動変速機ケーシングにロックすることにより、出力軸
に連結された駆動車輪をロックするパーキングロック装
置を設けている。
自動車用パーキングロック装置100には、第8、9図
に示す如く、自動車(図示せず)に搭載された自動変速
機102の自動変速機ケーシング104に固設したパーキング
スリーブ106に案内されるパーキングロッド108に摺動可
能で且つ同一径に形成されたカム案内面112に案内され
移動するパーキングカム114によってパーキングポール1
16を押進させ、このパーキングポール116のロック部片1
18を自動変速機102の出力軸(図示せず)を介して駆動
車輪(図示せず)に連結されるパーキングホイール120
のロック窪所122に係合させ、停止時に駆動車輪をロッ
クするものである。
即ち、前記パーキングスリーブ106は、図示しないシ
フト機構のシフトリンク(図示せず)の支持部に一端側
を連絡されたパーキングロッド108を軸方向移動可能に
保持している。パーキングロッド108は、シフトレバー
(図示せず)のパーキングレンジへのシフト操作により
シフトリンクを介して矢印X方向に押進される。このパ
ーキングロッド108には、パーキングカム114が摺動可能
に外嵌されている。このパーキングカム114は、押進方
向である矢印X方向に漸次窄むように傾斜して基端側に
傾斜の緩やかなテーパ状の押進用カム面となる第1カム
面124を有するとともに、この第1カム面124に連続して
先端側に傾斜の急なテーパ状の第2カム面126を有して
いる。このパーキングカム114は、パーキングロッド108
途中に固設したスプリング支持用リテーナ(図示せず)
に支持されたスプリング128の弾発力により矢印X方向
に弾性付勢されるとともに、係止片130によりパーキン
グロッド108からの抜脱を阻止されている。
前記パーキングカム114は、パーキングポール116を押
進させるものである。パーキングポール116は、基端側
を支持ピン132によって回動可能に軸支され、先部側が
揺動可能に位置させて設けられている。この支持ピン13
2には、パーキングポール116をパーキングカム114側に
弾性付勢するリターンスプリング134が設けられてい
る。
パーキングポール116の先部側の一揺動方向側には、
傾斜の急な第1当接面136を形成するとともにこの第1
当接面136に連続して傾斜の緩やかな押進用当接面とな
る第2当接面138を形成する。これら第1当接面136及び
第2当接面138には、パーキングカム114の第1カム面12
4及び第2カム面126が当接する。
また、パーキングポール116の先部側の他揺動方向側
には、ロック部片118が設けられている。このロック部
片118は、パーキングポール116の矢印Y方向への押進に
より自動変速機102の出力軸(図示せず)に固設された
パーキングホイール120のロック窪所122に係合される。
即ち、シフト機構のシフトレバーをパーキングレンジ
へシフト操作すると、シフトリンクによってパーキング
ロッド108が矢印X方向へ押進されることによりパーキ
ングカム114によってパーキングポール116が矢印Y方向
へ押進され、このパーキングポール116の矢印Y方向へ
の押進によりロック部片118がパーキングホイール120の
ロック窪所122に係合される。これにより、出力軸に連
結された自動車の駆動車輪を機械的にロックするもので
ある。
また、第10図に示す如く、パーキングロック装置100
としては、パーキングポール116のストロークを大きく
して引き抜き力を安定すべく、パーキングカム114の第
2カム面126が接触するパーキングスリーブ106のカム案
内面112途中に段差面140を形成した構成のものがある。
このように、自動車の自動変速機ケーシングに固定さ
れたパーキングスリーブに保持されるパーキングロッド
のパーキングカムによりパーキングポールを押進してこ
のパーキングポールのロック部片をパーキングホイール
のロック窪所に係合させ自動車の駆動車輪をロックする
自動車用パーキングロック装置としては、例えば、実公
昭58−53429号公報に開示されている。この公報に記載
のものは、パーキングポールのロック部片の先端に傾斜
面を設けることにより、自動車走行中に誤ってパーキン
グレンジにシフト操作した場合にも、ロックされること
を防止して安全性を確保したものである。
また、変速機の出力軸をロックするものとしては、例
えば実公昭63−32008号公報や実公昭63−32734号公報等
に開示されている。これら公報に記載のものは、登攀路
等の傾斜地において自動車を停止した際に、変速機の出
力軸をロックすることにより自動車の不用意な後退を防
止して安全性の確保を図ったものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、従来、第8、9図におけるパーキングロッ
ク装置100においては、自動車の走行中にパーキングシ
フトをした場合に、パーキングカム114がパーキングス
リーブ106のカム案内面112を高速で往復動させてロック
しないように構成しているが、パーキングカム114の基
端部側のみがカム案内面112に接触して往復動するので
(第8図のS位置で示す)、パーキングカム114の往復
する速度が安定せず、このため、ロックする速度が不安
定になる。また、パーキング状態でパーキングポール11
6に自動変速機102の出力軸に固定されたパーキングホイ
ール120によって大なる押圧力が作用する場合に、パー
キングカム114の引き抜き力が大きくなり、このため、
ロック解除時にシフトの引き抜き力が大きくなるという
不都合があった。
また、第10図におけるパーキングロック装置100にお
いては、走行中にパーキングシフトをした場合に、パー
キングカム114がパーキングスリーブ106のカム案内面11
2及び段差面140に沿って移動するが、パーキングカム11
4が移動することによってパーキングロッド108が矢印Z
の如き大きく上下動するので、ロックする車速が不安定
になるとともに、パーキングロッド108の支持部の摩耗
等が発生するという不都合があった。
〔発明の目的〕
そこでこの発明の目的は、上述の不都合を除去すべ
く、パーキングスリーブのカム案内面をパーキングポー
ルが押進される際にパーキングポールの押進用当接面に
接するパーキングカムの押進用カム面の傾斜角と略同一
傾斜角に形成することにより、パーキングカムを円滑に
軸方向移動させてロックする速度を安定させるととも
に、ロック解除時のシフトの引き抜き力を小さくし、ま
た、部品の損傷等の発生を防止し、安定したパーキング
性能を得て、しかも、加工性、組付性を向上し得る自動
車用パーキングロック装置を実現するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するためにこの発明は、自動車に搭載
した自動変速機の自動変速機ケーシングに固設したパー
キングスリーブに案内されるパーキングロッドに摺動可
能で且つ傾斜したカム面が前記パーキングスリーブのカ
ム案内面に接して軸方向移動するパーキングカムにより
パーキングポールを押進してこのパーキングポールのロ
ック部片を駆動車輪に連結されるパーキングホイールの
ロック窪所に係合させ前記自動車の停止時に前記駆動車
輪をロックする自動車用パーキングロック装置におい
て、前記パーキングスリーブには円錐状の中空部を形成
するとともに前記パーキングロッドの押進方向に漸次窄
むように傾斜したテーパ状のカム案内面を形成し且つ前
記パーキングロッドの押進方向に対して直交する方向に
前記パーキングポールを挿通させる挿通孔を形成し、前
記パーキングロッドに摺動可能に外嵌された前記パーキ
ングカムを前記パーキングロッドの押進方向に弾性付勢
するスプリングを前記パーキングロッドに嵌装して設
け、前記パーキングカムが前記パーキングロッドから抜
脱するのを阻止する係止片を設け、前記パーキングカム
には前記カム案内面と略同じテーパ状の推進用カム面と
なる第1カム面を形成するとともに前記パーキングロッ
ドの押進方向側にこの第1カム面に連続して該第1カム
面よりも傾斜の急なテーパ状の第2カム面を形成し、前
記パーキングポールには前記パーキングカムの前記第2
カム面と略同一に傾斜する第1当接面を形成するととも
にこの第1当接面に連続して前記パーキングカムの前記
第1カム面と略同一に傾斜する第2当接面を形成したこ
とを特徴とする。
〔作用〕
この目的を達成するためにこの発明は、パーキングロ
ック時に、パーキングカムがパーキングロッドを摺動し
つつパーキングスリーブのカム案内面に沿って移動す
る。このとき、パーキングスリーブのカム案内面の傾斜
角がパーキングポールを押進させるパーキングカムの押
進用カム面の傾斜角と略同一に形成されているので、パ
ーキングカムが円滑に軸方向移動し、パーキングカムの
移動速度が一定になり、これによりロックする速度が安
定するとともに、ロック解除時にパーキングカムの引き
抜き力を小さくしてシフトの引き抜け力を小とし、パー
キング性能を向上させることができる。
〔実施例〕
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体
的に説明する。
第1〜7図は、この発明の実施例を示すものである。
第1、7図において、2は自動車(図示せず)に搭載さ
れた自動変速機、4は自動変速機ケーシング、6はパー
キングロック装置である。
前記自動変速機ケーシング4にスリーブ嵌装用孔8が
形成され、このスリーブ嵌装用孔8には円筒状のパーキ
ングスリーブ10が嵌装されている。
このパーキングスリーブ10には、後述するパーキング
ポール26を挿通させる挿通孔12がパーキングロッド14の
押進方向に対して直交する方向に形成されている(第6
図参照)。
前記パーキングスリーブ10は、図示しないシフト機構
のシフトリンク変速部によって一端側が連絡されたパー
キングロッド14を軸方向移動可能に保持している。この
パーキングロッド14は、第1図に示す如く、シフトレバ
ー(図示せず)のパーキングレンジへのシフト操作によ
りシフトリンクを介して矢印X方向に押進されるもので
ある。このパーキングロッド14には、パーキングカム16
が摺動可能に外嵌されている。このパーキングカム16
は、矢印X方向の基端側に傾斜の緩やかなテーパ状の押
進用カム面である第1カム面18を有するとともに、この
第1カム面18に連続して先端側に傾斜の急なテーパ状の
第2カム面20を有している。また、このパーキングカム
16は、パーキングロッド14途中に固設されたスプリング
支持用リテーナ(図示せず)に支持され且つパーキング
ロッド14に嵌装されたスプリング22により矢印X方向に
弾性付勢されるとともに、係止片24によりパーキングロ
ッド14からの抜脱を阻止されている。
前記パーキングカム16により押進されるパーキングポ
ール26は、基端側が支持ピン28により回動可能に軸支さ
れ、先部側が前記挿通孔12の指向方向に位置して設けら
れている。パーキングポール26の先部側の一揺動方向側
には、傾斜の急な第1当接面30を形成するとともに、こ
の第1当接面30に連続して傾斜の緩やかな押進用当接面
となる第2当接面32を形成する。これ等第1当接面30及
び第2当接面32には、前記パーキングカム16の第1カム
面18及び第2カム面20が当接する。
また、パーキングポール26の先部側の他揺動方向側に
は、ロック部片34が設けられている。このロック部片34
は、パーキングポール26の矢印Y方向への押進により自
動変速機2の出力軸(図示せず)に固設されたパーキン
グホイール36のロック窪所38に係合される(第7図参
照)。これにより、出力軸に連結された自動車の駆動車
輪を機械的にロックさせるものである。
前記支持ピン28には、パーキングポール26をパーキン
グカム16側に弾性付勢するリターンスプリング40が設け
られている。
前記パーキングカム16の第1、第2当接面18、20は、
第3図に示す如く形成される。即ち、第1カム面18は、
中心軸線Cと平行な第1水平線H1に対して角度θで且
つパーキングロッド14の押進方向である矢印X方向に漸
次窄むように傾斜して形成されている。また、第2カム
面20は、中心軸線Cと平行な第2水平線H2に対して前記
角度θよりも大なる角度θで且つ矢印X方向に傾斜
して形成されている。
また、前記パーキングポール26の第1当接面30及び第
2当接面32は、第4図に示す如く形成される。即ち、第
1当接面30には、前記中心軸線Cと平行な第3水平線H3
に対し前記第2カム面20の角度θと略同一の角度α
(α≒θ)で且つ矢印X方向に傾斜して形成されて
いる。また、第2当接面32は、前記中心軸線Cと平行な
第4水平線H4に対して前記第1カム面18の角度θと略
同一の角度α(α≒θ)で且つ矢印X方向に傾斜
して形成されている。
一方、前記パーキングスリーブ10は、第5、6図に示
す如く構成される。即ち、パーキングスリーブ10には、
前記パーキングカム16を挿入して移動させるために、円
錐状の中空部42が形成されている。パーキングカム16の
第1カム面18が接するカム案内面44は、中心軸線Cと平
行な第5水平線H5に対して前記第1カム面18の角度θ
と略同一の角度γ(γ≒θ)で且つパーキングロッド
14の押進方向である矢印X方向に漸次窄むように指向し
て形成されている。つまり、カム案内面44の角度γは、
角度θと同一角度あるいは近似的な角度に形成されて
いる。
このように、パーキングスリーブ10のカム案内面44
を、パーキングカム16の押進用カム面となる第1カム面
18の角度θと略同一角度に形成するのは、以下の理由
からである。
即ち、パーキングスリーブ10は、自動変速機2の出力
軸(図示せず)を介して駆動車輪と連結するパーキング
ホイール36をロックさせるパーキングポール26からの大
きな力を受けるとともに、シフト操作によって動作する
パーキングロッド14を案内するものであり、その形状が
パーキング性能及びシフトフィーリングに大きな影響を
与えるものである。
また、前記パーキングロック装置6は、以下の諸性能
を満足させなければならない。
、自動車が停止状態でパーキングにシフトをした際
に、駆動車輪を確実にロックすること。
、車速(前進、後退)がある速度(Vkm/h)以上の時
に、パーキングにシフトをした場合には、駆動車輪のロ
ックをしないこと。
、ロックした状態で駆動車輪から力を受けた場合(坂
道等)にでも、ロックが外れないこと。
、ロックをして駆動車輪から力を受けている状態でシ
フト操作によってロックが解除されることと、この時の
シフトの引き抜き力が小さいこと。
従って、パーキングロック装置6は、シフト操作によ
ってパーキングロッド14が矢印X方向に軸方向移動し、
そして、パーキングカム16を介してパーキングポール26
が押下げられ、駆動車輪と連結するパーキングホイール
36のロック窪所38にロック部片34が噛み合うことにより
作動するが、上述の諸性能〜を満足させるために
は、以下の条件が必要となる。
即ち、第1、2図に示す如く、 A、スプリング22がパーキングカム16を押す弾性付勢力
Fsによって第2カム面20の角度θを介してパーキング
ポール26を押す力がパーキングポール26を押し戻すリタ
ーンスプリング40の押戻し力Frよりも充分に大きいこ
と、 つまり、 (Fs−Ff1cosθ−Ff2cosθ)tanθ >Fr+Ff2sinθ ……(1) を満足すること。
このとき、パーキングスリーブ10のカム案内面44とパ
ーキングカム16の第1カム面18との摩擦力Ff1と、パー
キングカム16の第2カム面20とパーキングポール26の第
1当接面30との摩擦力Ff2とは極めて小さいので、Ff1
Ff2≠0とみなすと、 Fs tanθ>Fr とすることができる。
B、パーキングカム16を弾性付勢するスプリング22の
弾性付勢力Fsにより第2カム面20の角度θを介してパ
ーキングポール26を押す力と、リターンスプリング40に
よるパーキングポール26を押し戻す力Frと、パーキング
ポール26の慣性M2及びパーキングカム16の慣性M1等とに
より決定される運動周期Tpが、車速Vkm/hの時のパーキ
ングホイール36のロック窪所38からロック窪所38までの
周期Twより大きいこと、 つまり、 Tp(Fs、θ、Fr、M1、M2、 Ff、Ff2)>Tw ……(2) を満足すること。
C、パーキングホイール36がパーキングポール26を押し
上げる力Fwにより第1カム面18の角度θを介してパー
キングカム16を押す力がスプリング22の弾性付勢力Fsと
前記摩擦力Ff1、Ff2の摩擦によるパーキングカム16に加
わる力を合わせた力よりも小さいこと、 つまり、 (Fw+Fr)/tanθ<Fs+(Ff1+Ff2)cosθ ……(3) を満足すること。
D、この(3)式で、両辺の差が小さいこと。
従って、パーキングカム16とパーキングスリーブ10と
の形状は、パーキング性能に大きく影響を与えることが
明白である。
この結果、第8、9図に示す従来のパーキングロック
装置100のパーキングスリーブ106の形状においては、上
述のBの条件下においてパーキングカム114がパーキン
グスリーブ106のカム案内面112に第1カム面124の基端
側の一部しか接していないので(第8図のS位置で示
す)、前記摩擦力Ff1が増大し、パーキングカム114の動
きが抑制されてしまい、また、上述のC、Dの条件下に
おいては、パーキングポール116からの力Fw、Frをパー
キングスリーブ106が垂直に受けているので、第1カム
面124の角度θが変化したり、シフトの引き抜き力が
不安定になるという不都合があった。
また、第10図に示す従来のパーキングロック装置100
のパーキングスリーブ106の形状においては、Bの条件
下においてパーキングカム114の動作によってパーキン
グロッド108が大きく上下に動くので(第10図の矢印Z
で示す)、運動周期Tpが不安定となるとともに、パーキ
ングロッド108の基端側の支持部(図示せず)が摩耗す
る等の不都合があり、また、上述のC、Dの条件下にお
いては、パーキングカム114がパーキングスリーブ106の
角部位(第10図のP位置で示す)に接するので、摩擦力
Ff1が安定せず、シフトの引き抜き力が不安定になると
いう不都合がある。
そこで、この実施例においては、パーキングスリーブ
10のカム案内面44の角度γをパーキングカム16の押進用
カム面である第1カム面18の角度θと略同一とするこ
とにより、上述のA〜Dの条件を満足させることができ
るものである。
以下、この実施例の作用を説明する。
シフトレバーのパーキングレンジへのシフト操作によ
り、シフトリンクを介してパーキングロッド14が軸方向
である矢印X方向に押進される。
そして、第1図に示す如く、このパーキングロッド14
の移動と共にスプリング22の弾性付勢Fsによってパーキ
ングカム16の第2カム面20がパーキングポール26の第1
当接面30を摺動するとともに、第1カム面18がパーキン
グスリーブ10のカム案内面44を摺動する。このとき、カ
ム案内面44の角度γが第1カム面18の角度θと略同一
に形成されているので、第1カム面18全体がカム案内面
44に接している。この第1図においては、パーキングポ
ール26のロック部片34がパーキングホイール36のロック
窪所38に係合する前であり、パーキングロック前の状態
である。
そして、パーキングカム16の矢印X方向への押進移動
がさらに進むと、第2図に示す如く、パーキングカム16
の押進用カム面である第1カム面18がパーキングポール
26の押進用当接面である第2当接面32に接し、パーキン
グカム16が矢印X方向に移動すると、第1カム面18が漸
次窄むように形成されたカム案内面44に接していること
により、パーキングポール26が矢印Yの方向に押下げら
れ、パーキングポール26のロック部片34がパーキングホ
イール36のロック窪所38に係合され、このパーキングホ
イール36に連結した出力軸を介して駆動車輪を機械的に
ロック、つまりパーキングロックさせる。
この結果、パーキングスリーブ10のカム案内面44の角
度γをパーキングカム16の第1カム面18の角度θと略
同一に形成したことにより、上述のA〜Dの条件を満た
し、パーキングカム16の移動を円滑に行わせ、あらゆる
条件においても安定したパーキング性能を発揮させるこ
とができる。
また、パーキングスリーブ10のカム案内面44をテーパ
状(軸対称形状)に形成したので、加工上、組付上の差
に対して安定した性能を得るとともに、製作が容易で生
産性を高くすることができ、しかもパーキングロック装
置6の組付けを容易に果せしめることができる。
〔発明の効果〕
以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれ
ば、パーキングスリーブには円錐状の中空部を形成する
とともにパーキングロッドの押進方向に漸次窄むように
傾斜したテーパ状のカム案内面を形成し且つパーキング
ロッドの押進方向に対して直交する方向にパーキングポ
ールを挿通させる挿通孔を形成し、パーキングロッドに
摺動可能に外嵌されたパーキングカムをパーキングロッ
ドの押進方向に弾性付勢するスプリングをパーキングロ
ッドに嵌装して設け、パーキングカムがパーキングロッ
ドから抜脱するのを阻止する係止片を設け、パーキング
カムにはカム案内面と略同じテーパ状の推進用カム面と
なる第1カム面を形成するとともにパーキングロッドの
押進方向側に第1カム面に連続して該第1カム面よりも
傾斜の急なテーパ状の第2カム面を形成し、パーキング
ポールにはパーキングカムの第2カム面と略同一に傾斜
する第1当接面を形成するとともにこの第1当接面に連
続してパーキングカムの第1カム面と略同一に傾斜する
第2当接面を形成したことにより、パーキングカムを円
滑に軸方向移動させてロックする速度を安定させるとと
もに、ロック解除時のシフトの引き抜き力を小さくし、
また、部品の損傷等の発生を防止し、安定したパーキン
グ性能を得て、しかも、加工性、組付性を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
第1〜7図はこの発明の実施例を示し、第1図はパーキ
ングロッドが軸方向移動してロックする前のパーキング
ロック装置の説明図、第2図はロックした状態のパーキ
ングロック装置の説明図、第3図はパーキングカムのカ
ム面の角度状態の説明図、第4図はパーキングポールの
当接面の角度状態の説明図、第5図はパーキングスリー
ブのカム案内面の角度状態の説明図、第6図は第5図の
VI−VI線によるパーキングスリーブの断面図、第7図は
パーキングロック装置の正面図である。 第8、9図は従来の一のパーキングロック装置を示し、
第8図はパーキングロック装置の動作説明図、第9図は
第8図におけるパーキングロック装置の正面図である。 第10図は従来の他のパーキングロック装置の説明図であ
る。 図において、2は自動変速機、4は自動変速機ケーシン
グ、6はパーキングロック装置、10はパーキングスリー
ブ、14はパーキングロッド、16はパーキングカム、18は
第1カム面、20は第2カム面、26はパーキングポール、
30は第1当接面、32は第2当接面、34はロック部片、36
はパーキングホイール、38はロック窪所、そして44はカ
ム案内面である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車に搭載した自動変速機の自動変速機
    ケーシングに固設したパーキングスリーブに案内される
    パーキングロッドに摺動可能で且つ傾斜したカム面が前
    記パーキングスリーブのカム案内面に接して軸方向移動
    するパーキングカムによりパーキングポールを押進して
    このパーキングポールのロック部片を駆動車輪に連結さ
    れるパーキングホイールのロック窪所に係合させ前記自
    動車の停止時に前記駆動車輪をロックする自動車用パー
    キングロック装置において、前記パーキングスリーブに
    は円錐状の中空部を形成するとともに前記パーキングロ
    ッドの押進方向に漸次窄むように傾斜したテーパ状のカ
    ム案内面を形成し且つ前記パーキングロッドの押進方向
    に対して直交する方向に前記パーキングポールを挿通さ
    せる挿通孔を形成し、前記パーキングロッドに摺動可能
    に外嵌された前記パーキングカムを前記パーキングロッ
    ドの押進方向に弾性付勢するスプリングを前記パーキン
    グロッドに嵌装して設け、前記パーキングカムが前記パ
    ーキングロッドから抜脱するのを阻止する係止片を設
    け、前記パーキングカムには前記カム案内面と略同じテ
    ーパ状の推進用カム面となる第1カム面を形成するとと
    もに前記パーキングロッドの押進方向側にこの第1カム
    面に連続して該第1カム面よりも傾斜の急なテーパ状の
    第2カム面を形成し、前記パーキングポールには前記パ
    ーキングカムの前記第2カム面と略同一に傾斜する第1
    当接面を形成するとともにこの第1当接面に連続して前
    記パーキングカムの前記第1カム面と略同一に傾斜する
    第2当接面を形成したことを特徴とする自動車用パーキ
    ングロック装置。
JP1225474A 1989-08-31 1989-08-31 自動車用パーキングロック装置 Expired - Lifetime JP2819651B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1225474A JP2819651B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 自動車用パーキングロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1225474A JP2819651B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 自動車用パーキングロック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0386660A JPH0386660A (ja) 1991-04-11
JP2819651B2 true JP2819651B2 (ja) 1998-10-30

Family

ID=16829885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1225474A Expired - Lifetime JP2819651B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 自動車用パーキングロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2819651B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006033985B4 (de) * 2006-07-22 2024-03-14 Zf Friedrichshafen Ag Parksperre für ein Getriebe

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0386660A (ja) 1991-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4614256A (en) Parking brake structure for automatic transmission mechanism
US6510934B2 (en) Parking lock device for a saddle riding type vehicle
KR970075502A (ko) 자동 변속기용 파킹장치
JPH0123343B2 (ja)
JP2819651B2 (ja) 自動車用パーキングロック装置
JPH0224702B2 (ja)
US4610336A (en) Automatic transmission locking mechanism for parking
EP1158213A1 (en) Shifting device for an automatic transmission
JP2591715Y2 (ja) 自動変速機のシフトレバー装置
US4610337A (en) Parking brake structure for automatic transmission mechanism
JP2779845B2 (ja) 自動車用パーキングロック装置
JPH018395Y2 (ja)
JP2592548Y2 (ja) 手動変速機のギア抜け防止機構
JP2957811B2 (ja) シフトレバー装置
JP2574299Y2 (ja) 車両用パーキング装置
JP2717607B2 (ja) シフトレバー装置
JPH0615743Y2 (ja) ノック式筆記具
JPH0132096Y2 (ja)
JPH0736857Y2 (ja) パーキング機構のサポート・アクチュエータ
JP2527418Y2 (ja) ノック式筆記具
JPS6313546Y2 (ja)
JPS5853616Y2 (ja) 変速機におけるシフトレバ−の防振装置
JPH03130460U (ja)
KR0138415B1 (ko) 자동차 푸트 파킹 브레이크의 댐핑장치
JPH04107560U (ja) 自動変速機のシフトレバー装置