JP2819302B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 単一の半導体チップ上に第1の厚さのゲート絶縁膜を
有する第1の半導体素子と第1の厚さより厚いゲート絶
縁膜を有する第2の半導体素子とを形成する半導体装置
の製造方法の改良、特に、しきい値電圧を制御するイオ
ン注入方法の改良に関し、 しきい値電圧を制御するための不純物イオン注入に使
用するマスク数を減少し、工程数を低減して経済的利益
とスループットとを向上するように改良することを目的
とし、 チャンネル形成領域にイオン注入をなして、第1の厚
さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体素子の、前記の
第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導体
素子とを有する半導体装置の製造方法において、前記の
第1および第2の半導体素子のチャンネル領域となるべ
き部分に不純物を導入するに際し、前記の第1の半導体
素子のゲート絶縁膜をおおい、かつ、前記の第2の半導
体素子のゲート絶縁膜を露出するように形成されたマス
クを介して前記の第2の半導体素子のチャンネル領域と
なるべき部分に不純物を導入する工程と、前記の第1お
よび第2の半導体素子のチャンネル領域となるべき部分
に、同時に不純物を導入する工程とを含む半導体装置の
製造方法をもって構成される。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、単一の半導体チップ上に第1の厚さのゲー
ト絶縁膜を有する第1の半導体素子と第1の厚さより厚
いゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子とを形成する
半導体装置の製造方法の改良、特に、しきい値電圧を制
御するイオン注入方法の改良に関する。
〔従来の技術〕
第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体素子
と第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導
体素子とを単一の半導体チップ上に形成する半導体装置
の製造方法において、しきい値電圧を制御するための従
来のイオン注入方法について以下に説明する。
第8図参照 第8図は、半導体層1に周知の方法を使用してフィー
ルド絶縁膜2が形成され、第1の厚さのゲート絶縁膜を
有する第1の半導体素子形成領域11に第1の厚さのゲー
ト絶縁膜5が形成され、第1の厚さより厚いゲート絶縁
膜を有する第2の半導体素子形成領域12に第1の厚さよ
り厚いゲート絶縁膜3が形成された状態を示す。
第9図参照 レジスト膜を形成し、第1の半導体素子形成領域11に
開口を有するマスクを使用して露光・現像し、第1の半
導体素子形成領域11を除く領域にレジスト膜7を形成
し、不純物をイオン注入して第1の厚さのゲート絶縁膜
を有する第1の半導体素子のしきい値電圧を制御する。
第10図参照 レジスト膜7を除去し、新たにレジスト膜を形成し、
第2の半導体素子形成領域12に開口を有するマスクを使
用して露光・現像し、第2の半導体素子形成領域12を除
く領域にレジスト膜6を形成し、不純物をイオン注入し
て第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導
体素子のしきい値電圧を制御し、レジスト膜6を除去す
る。
なお、しきい値電圧制御工程の順序を逆にし、第1の
厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子の
しきい値電圧制御を先に実行してもよい。
〔発明が解決しようとする課題〕
第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体素子
のしきい値電圧制御と第1の厚さより厚いゲート絶縁膜
を有する第2の半導体素子のしきい値電圧制御とに、そ
れぞれ異なるマスクを使用しなければならないため、経
済的負担が大きくなるとゝもに、それにともなうレジス
トの塗布・露光・現像・レジストの除去の工程が必要に
なり、スループットが低下する。
本発明の目的は、これらの欠点を解消することにあ
り、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体素
子と第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半
導体素子とを単一の半導体チップ上に形成する半導体装
置の製造方法において、しきい値電圧を制御するための
不純物イオン注入工程に使用するマスク数を減少し、工
程数を低減して経済的利益とスループットとを向上する
ように改良することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、チャンネル形成領域にイオン注入をな
して、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体
素子と、前記の第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有す
る第2の半導体素子とを有する半導体装置の製造方法に
おいて、前記の第1および第2の半導体素子のチャンネ
ル領域となるべき部分に不純物を導入するに際し、前記
の第1の半導体素子のゲート絶縁膜を覆い、かつ、前記
の第2の半導体素子のゲート絶縁膜を露出するように形
成されたマスクを介して前記の第2の半導体素子のチャ
ンネル領域となるべき部分に不純物を導入する工程と、
前記の第1の半導体素子のチャンネル領域となるべき部
分のみに不純物が導入されるようにイオン種とその加速
電圧とを選び、前記の第1および第2の半導体素子のゲ
ート絶縁膜に、同時にイオンを注入する工程とを含む半
導体装置の製造方法によって達成される。
〔作用〕
第5図参照 第5図は、横軸に不純物ボロンの加速電圧をとり、そ
の加速電圧をもってボロンを二酸化シリコン膜中にイオ
ン注入した時のイオン注入方向に対応するイオン濃度分
布を測定し、イオン濃度が、最大になるところまでの二
酸化シリコン膜の表面からの厚さを図中に実線をもって
示し、イオン濃度がほゞ0になるところまでの二酸化シ
リコン膜の表面からの厚さを図中に一点鎖線をもって示
している。
第6図参照 第6図は、不純物としてリンを使用した場合につい
て、第5図と同様に、加速電圧とイオン濃度が最大にな
るところまでの厚さ及びイオン濃度が0になるところま
での厚さとの関係を示す。
第7図参照 第7図は、不純物としてヒ素を使用した場合につい
て、第5図と同様に、加速電圧とイオン濃度が最大にな
るところまでの厚さ及びイオン濃度が0になるところま
での厚さとの関係を示す。
1例として、しきい値電圧制御にヒ素をイオン注入す
る場合について、第7図を使用してその作用を説明す
る。例えば、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の
半導体素子のゲート絶縁膜の厚さが200Åであり、第1
の厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子
のゲート絶縁膜の厚さが600Åであるとする。イオンの
加速電圧として40〜60KeVを選択すれば、注入されたイ
オンの濃度分布が最大になるのは、第7図から210〜300
Å厚のところとなるので、不純物イオンは200Å厚のゲ
ート絶縁膜を有する第1の半導体素子のゲート絶縁膜を
貫通して、第1の半導体素子のチャンネル形成領域に注
入される。一方、注入されたイオン濃度の分布が0にな
るのは、第7図から430〜600Å厚のところとなるので、
不純物イオンは600Å厚のゲート絶縁膜を有する第2の
半導体素子のゲート絶縁膜を貫通することができず、第
2の半導体素子のチャンネル形成領域には注入されな
い。
本発明に係る第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1
の半導体素子と第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有す
る第2の半導体素子とが単一の半導体チップ上に共存す
る半導体装置のしきい値電圧の制御においては、ゲート
絶縁膜の厚さと不純物の種類とイオンの加速電圧との関
係を上記の例に示すように選択することによって、マス
クを使用しなくても、第2の半導体素子のしきい値電圧
に影響を及ぼすことなく、第1の半導体素子のしきい値
電圧のみを制御することができるので、しきい値電圧制
御のための不純物イオン注入時に使用するマスク数を減
少し、工程数を低減することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつゝ、本発明に係る第1の厚さの
ゲート絶縁膜を有する第1の半導体素子と第1の厚さよ
り厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子とが単一
の半導体チップ上に共存する半導体装置のしきい値電圧
制御のための不純物イオン注入方法について説明する。
第2図参照 周知の方法を使用して、シリコン基板1の半導体素子
形成領域を囲んでフィールド絶縁膜2を形成し、熱酸化
をなして全面に600Å厚程度の二酸化シリコン膜3を形
成する。
第3図参照 レジスト膜を形成し、第1の厚さのゲート絶縁膜を有
する第1の半導体素子形成領域11に開口を有するマスク
を使用して露光・現像し、第1の半導体素子形成領域11
を除く領域にレジスト膜4を形成する。フッ酸等を使用
して第1の半導体素子形成領域11の二酸化シリコン膜3
を200Å厚程度にまでエッチングして二酸化シリコン膜
5を形成し、レジスト膜4を除去する。単一の半導体チ
ップ上に約600Å厚の第2の半導体素子用ゲート絶縁膜
3と約200Å厚の第1の半導体素子用ゲート絶縁膜5と
が形成された半導体基板1が形成される。
第4図参照 レジスト膜を形成し、第2の半導体素子形成領域12に
開口を有するマスクを使用して露光・現像して第2の半
導体素子形成領域12を除く領域にレジスト膜6を形成
し、例えば不純物リンを加速電圧65KeV程度をもってイ
オン注入する。第6図から明らかなように、リンイオン
は600Å厚のゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子の
ゲート絶縁膜3を貫通してチャンネル形成領域に注入さ
れ、第2の半導体素子のしきい値電圧が制御される。
第1図参照 レジスト膜6を除去し、全面に不純物リンを加速電圧
25KeV程度をもってイオン注入する。第6図から明らか
なようにリンイオンは200Å厚のゲート絶縁膜を有する
第1の半導体素子のゲート絶縁膜5を貫通してチャンネ
ル形成領域に注入され、第1の半導体素子のしきい値電
圧が制御されるが、第2の半導体素子の600Å厚のゲー
ト絶縁膜3は貫通しないので、第2の半導体素子のしき
い値電圧には影響を与えない。このように、マスクを1
個使用するのみで第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第
1の半導体素子及び第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を
有する第2の半導体素子の両方のしきい値電圧を制御す
ることが可能である。
なお、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導
体素子のしきい値電圧制御と、第1の厚さより厚いゲー
ト絶縁膜を有する第2の半導体素子のしきい値電圧制御
との順序を逆にしてもよく、また、しきい値電圧を制御
するためにイオン注入する不純物としては、リンに限ら
ずヒ素、ボロン、2フッ化ボロン等が使用できることは
云うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明せるとおり、本発明に係る半導体装置の製造
方法においては、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第
1の半導体素子のゲート絶縁膜は貫通するが、第1の厚
さより厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子のゲ
ート絶縁膜は貫通しないようにイオンの加速電圧を選択
して不純物をイオン注入することによって、第1の厚さ
より厚いゲート絶縁膜を有する第2の半導体素子のしき
い値電圧を制御するイオン注入工程においてはマスクを
使用するが、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の
半導体素子のしきい値電圧を制御するイオン注入工程に
おいてはマスクを使用する必要がないので、マスク数が
減少して経済的利益が向上し、また、それにともなって
レジストの塗布・露光・現像・レジストの除去の工程を
一工程省略することができるので、スループットを向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、本発明の一実施例に係るしきい値電
圧制御の工程図である。 第5図は、ボロンをイオン注入した時の加速電圧と濃度
分布との関係を示す図である。 第6図は、リンをイオン注入した時の加速電圧と濃度分
布との関係を示す図である。 第7図は、ヒ素をイオン注入した時の加速電圧と濃度分
布との関係を示す図である。 第8図〜第10図は、従来技術に係るしきい値電圧制御の
工程図である。 1……シリコン基板、 2……フィールド絶縁膜、 3……二酸化シリコン膜(第1の厚さより厚いゲート絶
縁膜を有する第2の半導体素子のゲート絶縁膜)、 4、6、7……レジスト膜、 5……第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体
素子のゲート絶縁膜、 11……第1の半導体素子形成領域、 12……第2の半導体素子形成領域。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャンネル形成領域にイオン注入をなし
    て、第1の厚さのゲート絶縁膜を有する第1の半導体素
    子と、前記第1の厚さより厚いゲート絶縁膜を有する第
    2の半導体素子とを有する半導体装置の製造方法におい
    て、 前記第1および第2の半導体素子のチャンネル領域とな
    るべき部分に不純物を導入するに際し、前記第1の半導
    体素子のゲート絶縁膜を覆い、かつ、前記第2の半導体
    素子のゲート絶縁膜を露出するように形成されたマスク
    を介して前記第2の半導体素子のチャンネル領域となる
    べき部分に不純物を導入する工程と、 前記第1の半導体素子のチャンネル領域となるべき部分
    のみに不純物が導入されるようにイオン種とその加速電
    圧とを選び、前記第1および第2の半導体素子のゲート
    絶縁膜に、同時にイオンを注入する工程と を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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