JP2819028B2 - m―フルオロ芳香族化合物の製造方法 - Google Patents
m―フルオロ芳香族化合物の製造方法Info
- Publication number
- JP2819028B2 JP2819028B2 JP1168745A JP16874589A JP2819028B2 JP 2819028 B2 JP2819028 B2 JP 2819028B2 JP 1168745 A JP1168745 A JP 1168745A JP 16874589 A JP16874589 A JP 16874589A JP 2819028 B2 JP2819028 B2 JP 2819028B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluoride
- aromatic
- producing
- fluorine compound
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (発明の目的) 本発明は、芳香族フッ素化合物の改良された製造方法
に関するものである。
に関するものである。
(産業上の利用分野) 本発明で得られる芳香族フッ素化合物は、農薬、医
薬、電子材料等の合成中間体として有用な化合物であ
る。
薬、電子材料等の合成中間体として有用な化合物であ
る。
(従来の技術と問題点) 芳香族フッ素化合物を製造するにあたり、相当する塩
素誘導体と、主としてフッ化カリウムに代表されるアル
カリ金属フロリドを反応させるハロゲン交換フッ素化法
は危険が少なく工業的プロセスとしてよく用いられてい
る。〔有機合成化学協会誌,47巻,P258(1989年)〕しか
しながら、このプロセスでは通常、交換される塩素原子
のオルトまたはパラ位に強力な電子吸引性基の存在が必
要で、電子吸引性基のメタ位に位置する塩素原子はフッ
素原子に交換されにくいという制約がある。高温、高圧
の特殊な条件下においてのみ、電子吸引性基のメタ位に
ある塩素原子がフッ素原子に交換される例が報告されて
いる〔特開昭61−44831、63−203636、有機合成化学協
会誌、47巻、P20(1989年)〕。一方、フッ素原子によ
り置換される基はハロゲン原子に限らず、例えばニトロ
基、ハロゲン化スルホニル基を持つ芳香族化合物とアル
カリ金属フッ化物との反応により、芳香族フッ素化合物
を製造する報告例もある。前者では脱離した亜硝酸イオ
ンが引き起こす副反応により、生成した芳香族フッ素化
合物が分解するため、高価な亜硝酸イオンのトラップ剤
を当量以上用い反応しなければならない。そのため、反
応系が複雑となる上、原料のニトロ化合物は爆発の危険
があり、本反応の工業的実施には困難を伴う(特開昭60
−130537、60−158141)。後者の反応例としては芳香族
スルホニルクロリド誘導体とフッ化カリウムをオートク
レーブ中、290℃で40時間反応させ少量の芳香族フッ素
化合物が得られたという報告がある〔Chem.Abstr.,66,9
4741(1967)〕。また、ベンゼンジスルホニルフロリド
誘導体とフッ化カリウムを反応させ、一方のフルオロス
ルホニル基をフッ素原子に変換しフルオロベンゼンスル
ホニルフロリド誘導体を得る方法も開示されている〔J.
Org.Chem.53,4398(1988)〕。この方法によれば若干の
収率向上は見られるものの、o−ベンゼンジスルホニル
フロリドの一例を除いてなお50%程度の収率でありしか
も適用できる化合物がベンゼンジスルホニルフロリド誘
導体に限定されており、他の置換基を持つフッ素化合物
の製造には低収率でしか適用できない。
素誘導体と、主としてフッ化カリウムに代表されるアル
カリ金属フロリドを反応させるハロゲン交換フッ素化法
は危険が少なく工業的プロセスとしてよく用いられてい
る。〔有機合成化学協会誌,47巻,P258(1989年)〕しか
しながら、このプロセスでは通常、交換される塩素原子
のオルトまたはパラ位に強力な電子吸引性基の存在が必
要で、電子吸引性基のメタ位に位置する塩素原子はフッ
素原子に交換されにくいという制約がある。高温、高圧
の特殊な条件下においてのみ、電子吸引性基のメタ位に
ある塩素原子がフッ素原子に交換される例が報告されて
いる〔特開昭61−44831、63−203636、有機合成化学協
会誌、47巻、P20(1989年)〕。一方、フッ素原子によ
り置換される基はハロゲン原子に限らず、例えばニトロ
基、ハロゲン化スルホニル基を持つ芳香族化合物とアル
カリ金属フッ化物との反応により、芳香族フッ素化合物
を製造する報告例もある。前者では脱離した亜硝酸イオ
ンが引き起こす副反応により、生成した芳香族フッ素化
合物が分解するため、高価な亜硝酸イオンのトラップ剤
を当量以上用い反応しなければならない。そのため、反
応系が複雑となる上、原料のニトロ化合物は爆発の危険
があり、本反応の工業的実施には困難を伴う(特開昭60
−130537、60−158141)。後者の反応例としては芳香族
スルホニルクロリド誘導体とフッ化カリウムをオートク
レーブ中、290℃で40時間反応させ少量の芳香族フッ素
化合物が得られたという報告がある〔Chem.Abstr.,66,9
4741(1967)〕。また、ベンゼンジスルホニルフロリド
誘導体とフッ化カリウムを反応させ、一方のフルオロス
ルホニル基をフッ素原子に変換しフルオロベンゼンスル
ホニルフロリド誘導体を得る方法も開示されている〔J.
Org.Chem.53,4398(1988)〕。この方法によれば若干の
収率向上は見られるものの、o−ベンゼンジスルホニル
フロリドの一例を除いてなお50%程度の収率でありしか
も適用できる化合物がベンゼンジスルホニルフロリド誘
導体に限定されており、他の置換基を持つフッ素化合物
の製造には低収率でしか適用できない。
(発明が解決しようとする問題点) このような現状に鑑み、本発明者らは芳香族フッ素化
合物、特にハロゲン交換法では収率よく製造できないm
−フルオロベンゼン誘導体を効率よく合成する方法を鋭
意検討したところ、フルオロスルホニル基を脱離基とし
てアルカリ金属フロリドでフッ素置換する方法において
触媒を添加するか又は、更に反応蒸留操作を組合せにる
ことにより従来法よりはるかに収率よく芳香族フッ素化
合物を合成できる方法を開発した。
合物、特にハロゲン交換法では収率よく製造できないm
−フルオロベンゼン誘導体を効率よく合成する方法を鋭
意検討したところ、フルオロスルホニル基を脱離基とし
てアルカリ金属フロリドでフッ素置換する方法において
触媒を添加するか又は、更に反応蒸留操作を組合せにる
ことにより従来法よりはるかに収率よく芳香族フッ素化
合物を合成できる方法を開発した。
すなわち本発明は、第四級ホスホニウム塩を触媒と
し、一般式 (式中、RはSO2Cl、SO2F、COCl、NO2、CF3、CN、CHO等
の電子吸引性基を示し、Xはハロゲン原子、アルキル
基、または水素原子を示し、nは1〜4の整数を意味す
る。)で示される芳香族スルホニルフロリドとアルカリ
金属フロリドを反応させ、一般式 式中、R、X及びnは前記と同じ意味を示す。)で示
される芳香族フッ素化合物を収率よく製造する方法を提
供するものである。
し、一般式 (式中、RはSO2Cl、SO2F、COCl、NO2、CF3、CN、CHO等
の電子吸引性基を示し、Xはハロゲン原子、アルキル
基、または水素原子を示し、nは1〜4の整数を意味す
る。)で示される芳香族スルホニルフロリドとアルカリ
金属フロリドを反応させ、一般式 式中、R、X及びnは前記と同じ意味を示す。)で示
される芳香族フッ素化合物を収率よく製造する方法を提
供するものである。
本発明に於いて触媒は、第四級ホスホニウム塩が用い
られる。第四級ホスホニウム塩としては、例えば、テト
ラフェニルホスホニウムクロリドまたは、テトラフェニ
ルホスホニウムブロミド、トリフェニルトリルホスホニ
ウムブロミド、トリトリルフェニルホスホニウムブロミ
ド、トリ−p−アニシルフェニルホスホニウムブロミ
ド、トリフェニルメチルホスホニウムヨージド等があげ
られる。上記触媒は、S.Affandi et al.,Synth.Reach.I
norg.Met.Org.Chem.17,307(1987).に記載された方法
により容易に合成することができる。
られる。第四級ホスホニウム塩としては、例えば、テト
ラフェニルホスホニウムクロリドまたは、テトラフェニ
ルホスホニウムブロミド、トリフェニルトリルホスホニ
ウムブロミド、トリトリルフェニルホスホニウムブロミ
ド、トリ−p−アニシルフェニルホスホニウムブロミ
ド、トリフェニルメチルホスホニウムヨージド等があげ
られる。上記触媒は、S.Affandi et al.,Synth.Reach.I
norg.Met.Org.Chem.17,307(1987).に記載された方法
により容易に合成することができる。
また触媒は、ベンゼンスルホニルフロリド誘導体〔一
般式(I)〕に対し0.5モル%以上、好ましくは5〜10
モル%用いられる。
般式(I)〕に対し0.5モル%以上、好ましくは5〜10
モル%用いられる。
本発明の原料として用いるベンゼンジスルホニルフロ
リド類〔一般式(I)〕としては3−ニトロベンゼンス
ルホニルフロリド、2−フルオロ−5−ニトロベンゼン
スルホニルフロリド、2−クロロ−5−ニトロベンゼン
スルホニルフロリド、4−フルオロ−5−ニトロベンゼ
ンスルホニルフロリド、2−フルオロ−4−ニトロベン
ゼンスルホニルフロリド、2,6−ジクロロ−3−ニトロ
ベンゼンスルホニルフロリド、2,6−ジフルオロ−3−
ニトロベンゼンスルホニルフロリド等のニトロベンゼン
スルホニルフロリド類,1,3−ベンゼンジスルホニルフロ
リド、1,3,5−ベンゼントリスルホニルフロリド、1,2−
ベンゼンジスルホニルフロリド、4−フルオロ−1,3−
ベンゼンジスルホニルフロリド、3−フルオロスルホニ
ルベンゾイルフロリド等のベンゼンスルホニルフロリド
類、3−フルオロスルホニル−4−フルオロベンゾイル
フロリド、3−クロロ−4−フルオロスルホニルベンゾ
イルフロリド、2−フルオロ−4−フルオロスルホニル
ベンゾイルフロリド、3,5−ジクロロ−4−フルオロス
ルホニルフロリド等のハロゲノベンゾイルフロリド類、
2−フルオロ−5−フルオロスルホニルベンゾニトリ
ル、4−フルオロ−3−フルオロスルホニルベンゾニト
リル、3−フルオロスルホニル−4−フルオロベンゾニ
トリル等のフルオロスルホニルベンゾニトリル類、3−
トリフルオロメチル−4−フルオロベンゼンスルホニル
フロリド、2−フルオロ−5−トリフルオロメチルベン
ゼンスルホニルフロリド等のトリフルオロメチルベンゼ
ンスルホニルフロリド類、4−メチル−1,3−ベンゼン
ジスルホニルフロリド等のアルキルベンゼンスルホニル
フロリド類等があげられる。
リド類〔一般式(I)〕としては3−ニトロベンゼンス
ルホニルフロリド、2−フルオロ−5−ニトロベンゼン
スルホニルフロリド、2−クロロ−5−ニトロベンゼン
スルホニルフロリド、4−フルオロ−5−ニトロベンゼ
ンスルホニルフロリド、2−フルオロ−4−ニトロベン
ゼンスルホニルフロリド、2,6−ジクロロ−3−ニトロ
ベンゼンスルホニルフロリド、2,6−ジフルオロ−3−
ニトロベンゼンスルホニルフロリド等のニトロベンゼン
スルホニルフロリド類,1,3−ベンゼンジスルホニルフロ
リド、1,3,5−ベンゼントリスルホニルフロリド、1,2−
ベンゼンジスルホニルフロリド、4−フルオロ−1,3−
ベンゼンジスルホニルフロリド、3−フルオロスルホニ
ルベンゾイルフロリド等のベンゼンスルホニルフロリド
類、3−フルオロスルホニル−4−フルオロベンゾイル
フロリド、3−クロロ−4−フルオロスルホニルベンゾ
イルフロリド、2−フルオロ−4−フルオロスルホニル
ベンゾイルフロリド、3,5−ジクロロ−4−フルオロス
ルホニルフロリド等のハロゲノベンゾイルフロリド類、
2−フルオロ−5−フルオロスルホニルベンゾニトリ
ル、4−フルオロ−3−フルオロスルホニルベンゾニト
リル、3−フルオロスルホニル−4−フルオロベンゾニ
トリル等のフルオロスルホニルベンゾニトリル類、3−
トリフルオロメチル−4−フルオロベンゼンスルホニル
フロリド、2−フルオロ−5−トリフルオロメチルベン
ゼンスルホニルフロリド等のトリフルオロメチルベンゼ
ンスルホニルフロリド類、4−メチル−1,3−ベンゼン
ジスルホニルフロリド等のアルキルベンゼンスルホニル
フロリド類等があげられる。
これらは常法により対応する芳香族化合物をクロロ硫
酸、または発煙硫酸を用いクロロスルホン化した後、フ
ッ化カリウムとの反応により容易に合成できるものであ
る。
酸、または発煙硫酸を用いクロロスルホン化した後、フ
ッ化カリウムとの反応により容易に合成できるものであ
る。
また、使用するアルカリ金属フロリドとしては、フッ
化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムまたは
それらの混合物であり、そのアルカリ金属フロリドとし
ては、微粒子状のものなら使用して差し支えない。例え
ば、スプレイドライ、フリーズドライ、粉砕その他工業
的に製造可能な微粒子状のものなら使用して差し支えな
い。その使用量は置換されるハロゲン原子に対して0.5
〜10当量、好ましくは1〜3当量用いる。当反応におい
ては溶媒を使用しても何ら差し支えない。使用する場合
は、例えばジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メ
チルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロト
ルエン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、メチ
ルナフタレン等の芳香族系溶媒が用いられる。反応は室
温以上、好ましくは100〜250℃で円滑に進行する。また
上記反応は、常圧または減圧下で生成する芳香族フツ素
化合物〔一般式(II)〕を反応蒸留し反応系外に取り除
くことにより副反応を押え円滑に進行する。
化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムまたは
それらの混合物であり、そのアルカリ金属フロリドとし
ては、微粒子状のものなら使用して差し支えない。例え
ば、スプレイドライ、フリーズドライ、粉砕その他工業
的に製造可能な微粒子状のものなら使用して差し支えな
い。その使用量は置換されるハロゲン原子に対して0.5
〜10当量、好ましくは1〜3当量用いる。当反応におい
ては溶媒を使用しても何ら差し支えない。使用する場合
は、例えばジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メ
チルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロト
ルエン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、メチ
ルナフタレン等の芳香族系溶媒が用いられる。反応は室
温以上、好ましくは100〜250℃で円滑に進行する。また
上記反応は、常圧または減圧下で生成する芳香族フツ素
化合物〔一般式(II)〕を反応蒸留し反応系外に取り除
くことにより副反応を押え円滑に進行する。
(発明の効果) 芳香族スルホニルフロリドとアルカリ金属フロリドと
の反応を、第四級ホスホニウム塩を触媒として用いるか
または更に反応蒸留しながら実施することにより、ハロ
ゲン交換フッ素化法では収率よく得られなかったメタ位
がフルオロ置換した、一般式(II)で表される芳香族フ
ッ素化合物を、従来よりはるかに低い温度で収率よく製
造することができるように成った。
の反応を、第四級ホスホニウム塩を触媒として用いるか
または更に反応蒸留しながら実施することにより、ハロ
ゲン交換フッ素化法では収率よく得られなかったメタ位
がフルオロ置換した、一般式(II)で表される芳香族フ
ッ素化合物を、従来よりはるかに低い温度で収率よく製
造することができるように成った。
(実施例) 以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 コンデンサー、メカニカルスターラー、温度計を備え
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド(北興化学製)2.1g(0.005モル)、無
水スルホラン8.5mlを入れ、トルエンで共沸脱水を行っ
た後、コンデンサーを分留ヘッドに取り替え、2−フル
オロ−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリド11.15g
(0.05モル)を加え、300mmHgの減圧下、210℃で反応蒸
留を行ないながら5時間撹拌した。留出物は160℃/300m
mHgの沸点をもち、3,4−ジフルオロニトロベンゼンと2,
5−ジフルオロベンゼンスルホニルフロリドの混合物
(3.88g)であった。
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド(北興化学製)2.1g(0.005モル)、無
水スルホラン8.5mlを入れ、トルエンで共沸脱水を行っ
た後、コンデンサーを分留ヘッドに取り替え、2−フル
オロ−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリド11.15g
(0.05モル)を加え、300mmHgの減圧下、210℃で反応蒸
留を行ないながら5時間撹拌した。留出物は160℃/300m
mHgの沸点をもち、3,4−ジフルオロニトロベンゼンと2,
5−ジフルオロベンゼンスルホニルフロリドの混合物
(3.88g)であった。
この混合物をガスクロマトグラフィーで分析すると、
3,4−ジフルオロニトロベンゼンと2,5−ジフルオロベン
ゼンスルホニルフロリドの比率は7対1であった(収率
49%)。
3,4−ジフルオロニトロベンゼンと2,5−ジフルオロベン
ゼンスルホニルフロリドの比率は7対1であった(収率
49%)。
3,4−ジフルオロニトロベンゼン,GC−MS:159(M+) 2,5−ジフルオロベンゼンスルホニルフロリド,GC−MS:1
96(M+) 比較例1 コンデンサー、メカニカルスターラー、温度計を備え
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、無水スルホラン8.5ml
を入れ、トルエンで共沸脱水を行った後、2−フルオロ
−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリド11.15g(0.05
モル)を加え、窒素雰囲気下220℃で3時間撹拌した。
冷却後反応混合物をジクロロメタン100mlで希釈して、
無機塩を濾別した。濾液を濃縮して得た残渣を減圧蒸留
して3,4−ジフルオロニトロベンゼンと2,5−ジフルオロ
ベンゼンスルホニルフロリドの混合物(1.0g)を得た。
この混合物をガスクロマトグラフィーで分析すると、3,
4−ジフルオロニトロベンゼンと2,5−ジフルオロベンゼ
ンスルホニルフロリドの比率は7対1であった(収率13
%)。また沸点は、87℃/20mmHgであった。
96(M+) 比較例1 コンデンサー、メカニカルスターラー、温度計を備え
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、無水スルホラン8.5ml
を入れ、トルエンで共沸脱水を行った後、2−フルオロ
−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリド11.15g(0.05
モル)を加え、窒素雰囲気下220℃で3時間撹拌した。
冷却後反応混合物をジクロロメタン100mlで希釈して、
無機塩を濾別した。濾液を濃縮して得た残渣を減圧蒸留
して3,4−ジフルオロニトロベンゼンと2,5−ジフルオロ
ベンゼンスルホニルフロリドの混合物(1.0g)を得た。
この混合物をガスクロマトグラフィーで分析すると、3,
4−ジフルオロニトロベンゼンと2,5−ジフルオロベンゼ
ンスルホニルフロリドの比率は7対1であった(収率13
%)。また沸点は、87℃/20mmHgであった。
実施例2 2−フルオロ−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリ
ドの代わりに、1,3−ベンゼンジスルホニルフロリドを
用いて実施例1と同様に反応を行った。
ドの代わりに、1,3−ベンゼンジスルホニルフロリドを
用いて実施例1と同様に反応を行った。
コンデンサー、メカニカルスターラー、温度計を備え
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド(北興化学製)2.1g(0.005モル)、無
水スルホラン8.5mlを入れ、トルエンで共沸脱水を行っ
た後、コンデンサーを分留ヘッドに取り替え、1,3−ベ
ンゼンスルホニルフロリド12.1g(0.05モル)を加え、2
70mmHgの減圧下、210℃で反応蒸留を行ないながら5時
間撹拌した。留出物は170℃/270mmHgの沸点をもつ3−
フルオロベンゼンスルホニルフロリドが収量6.56g(収
率74%)で得られた。
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド(北興化学製)2.1g(0.005モル)、無
水スルホラン8.5mlを入れ、トルエンで共沸脱水を行っ
た後、コンデンサーを分留ヘッドに取り替え、1,3−ベ
ンゼンスルホニルフロリド12.1g(0.05モル)を加え、2
70mmHgの減圧下、210℃で反応蒸留を行ないながら5時
間撹拌した。留出物は170℃/270mmHgの沸点をもつ3−
フルオロベンゼンスルホニルフロリドが収量6.56g(収
率74%)で得られた。
比較例2,3,4.および実施例3 特に明記しない限り実施例2と同様にして比較例2,3,
4.および実施例3を行なった。比較結果を表にして以下
に示す。
4.および実施例3を行なった。比較結果を表にして以下
に示す。
実施例4 コンデンサー、メカニカルスターラー、温度計を備え
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド(北興化学製)2.1g(0.005モル)、無
水スルホラン8.5mlを入れ、トルエンで共沸脱水を行っ
た後、コンデンサーを分留ヘッドに取り替え、3−フル
オロスルホニル−4−フルオロベンゾイルフロリド11.2
g(0.05モル)を加え、270mmHgの減圧下、210℃で反応
蒸留を行ないながら4時間撹拌した。留出物は140℃/27
0mmHgの沸点をもつ3,4−ジフルオロベンゾイルフロリド
(3.21g)を得た。転化率92%,選択率49%であった。G
C−MS:160(M+)〔高分解能マススペクトル:計算値(1
60.0136)、分析値(160.0135)であった。〕この3,4−
ジフルオロベンゾイルフロリドを加水分解して、3,4−
ジフルオロ安息香酸にし、化合物の同定を行なった。融
点は120℃であった。
た100mlフラスコに、スプレー乾燥フッ化カリウム(リ
ーデル社製)6.5g(0.11モル)、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド(北興化学製)2.1g(0.005モル)、無
水スルホラン8.5mlを入れ、トルエンで共沸脱水を行っ
た後、コンデンサーを分留ヘッドに取り替え、3−フル
オロスルホニル−4−フルオロベンゾイルフロリド11.2
g(0.05モル)を加え、270mmHgの減圧下、210℃で反応
蒸留を行ないながら4時間撹拌した。留出物は140℃/27
0mmHgの沸点をもつ3,4−ジフルオロベンゾイルフロリド
(3.21g)を得た。転化率92%,選択率49%であった。G
C−MS:160(M+)〔高分解能マススペクトル:計算値(1
60.0136)、分析値(160.0135)であった。〕この3,4−
ジフルオロベンゾイルフロリドを加水分解して、3,4−
ジフルオロ安息香酸にし、化合物の同定を行なった。融
点は120℃であった。
〔文献値:119.2〜120.1℃;J.Org.Chem.,17,1429(195
2)〕 実施例5 2−フルオロ−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリ
ドに代えて、3−フルオロスルホニルベンゾイルフロリ
ド10.3g(0.05モル)を加えた以外は、実施例1と同様
に行った。反応は300mmHgの減圧下、210℃で反応蒸留を
行ないながら6時間撹拌した。留出物は120℃/300mmHg
の沸点をもつ3−フルオロベンゾイルフロリド(1.56
g)であり、転化率31%,選択率71%であった。
2)〕 実施例5 2−フルオロ−5−ニトロベンゼンスルホニルフロリ
ドに代えて、3−フルオロスルホニルベンゾイルフロリ
ド10.3g(0.05モル)を加えた以外は、実施例1と同様
に行った。反応は300mmHgの減圧下、210℃で反応蒸留を
行ないながら6時間撹拌した。留出物は120℃/300mmHg
の沸点をもつ3−フルオロベンゾイルフロリド(1.56
g)であり、転化率31%,選択率71%であった。
実施例6 水分離器、撹拌機、温度計を備えた50mlフラスコにス
プレー乾燥したフッ化カリウム11.6g(0.2モル)、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド2.08g(0.005モル)お
よび無水スルホラン25g、およびトルエン40mlを入れ、
トルエンを加熱留去し共沸脱水した。さらに真空ポンプ
で反応容器内を減圧し、30mmHgで150℃まで昇温し、ト
ルエンを留去した。反応容器内を100℃まで冷却した
後、窒素ガスで置換し、3,4−ジクロロ−5−フルオロ
スルホニルベンゾイルクロリド15.4g(0.05モル)を加
え、190℃で5時間加熱撹拌した。反応液をガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、3−クロロ−4,5−ジ
フルオロベンゾイルフロリドが53%生成していた。
プレー乾燥したフッ化カリウム11.6g(0.2モル)、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド2.08g(0.005モル)お
よび無水スルホラン25g、およびトルエン40mlを入れ、
トルエンを加熱留去し共沸脱水した。さらに真空ポンプ
で反応容器内を減圧し、30mmHgで150℃まで昇温し、ト
ルエンを留去した。反応容器内を100℃まで冷却した
後、窒素ガスで置換し、3,4−ジクロロ−5−フルオロ
スルホニルベンゾイルクロリド15.4g(0.05モル)を加
え、190℃で5時間加熱撹拌した。反応液をガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、3−クロロ−4,5−ジ
フルオロベンゾイルフロリドが53%生成していた。
〔GC−MC m/e 242(M+)〕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 51/363 C07C 51/363 63/70 63/70 201/12 201/12 205/07 205/07 253/30 253/30 255/50 255/50 303/22 303/22 309/86 309/86 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07B 39/00
Claims (2)
- 【請求項1】第四級ホスホニウム塩を触媒とし、 一般式 (式中、RはSO2Cl、SO2F、COCl、NO2、CF3、CN、CHO等
の電子吸引性基を示し、Xはハロゲン原子、アルキル
基、または水素原子を示し、nは1〜4の整数を意味す
る。)で示される芳香族スルホニルフロリドとアルカリ
金属フロリドを反応させることを特徴とする、 一般式 (式中、R、X及びnは前記と同じ意味を示す。)で示
される芳香族フッ素化合物の製造方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の芳香族フッ素
化合物を製造する方法に於いて、反応中常圧または減圧
下で一般式(II)で示される芳香族フッ素化合物を、反
応系外へ蒸留し取り出しながら行うことを特徴とする芳
香族フッ素化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1168745A JP2819028B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | m―フルオロ芳香族化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1168745A JP2819028B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | m―フルオロ芳香族化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0334937A JPH0334937A (ja) | 1991-02-14 |
JP2819028B2 true JP2819028B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=15873631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1168745A Expired - Lifetime JP2819028B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | m―フルオロ芳香族化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819028B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005090270A1 (ja) * | 2004-03-23 | 2005-09-29 | Daikin Industries, Ltd. | 含フッ素ハロゲン化物の製造方法 |
JP4770202B2 (ja) * | 2005-03-08 | 2011-09-14 | ダイキン工業株式会社 | 含フッ素ハロゲン化物の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60130537A (ja) * | 1983-12-16 | 1985-07-12 | Asahi Glass Co Ltd | 芳香族フツ素化合物の製法 |
JP2577567B2 (ja) * | 1987-07-07 | 1997-02-05 | イハラケミカル工業株式会社 | 芳香族フッ素化合物の製造方法 |
-
1989
- 1989-06-30 JP JP1168745A patent/JP2819028B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0334937A (ja) | 1991-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4684734A (en) | Method for manufacture or organic fluorine compounds | |
US4874901A (en) | Process for the production of polyfluorinated ethers | |
JPS606339B2 (ja) | フツ素化方法 | |
US5241111A (en) | Processes for producing 5-fluorobenzoic acids and their intermediates | |
JP2000038370A (ja) | 新規フッ素化剤及びその製法と使用 | |
JP2819028B2 (ja) | m―フルオロ芳香族化合物の製造方法 | |
HU193589B (en) | Process for preparing fluorinated phtaloyl- and terephtaloyl compounds | |
CA1261356A (en) | Process for production of m-phenoxybenzyl alcohol | |
JP3731982B2 (ja) | 有機フッ素化合物の製造方法 | |
JPH024580B2 (ja) | ||
JPH04224535A (ja) | 1,3,5−トリフルオロベンゼンの製法 | |
US20030176721A1 (en) | Method for the production of trifluoroethoxy-substituted benzoic acids | |
JP4642241B2 (ja) | N(cf3)2アニオンの生成およびその使用 | |
JP2652030B2 (ja) | 2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製造方法 | |
JP2736801B2 (ja) | ハロゲン化芳香族化合物のフッ素化方法 | |
JP3149537B2 (ja) | 1h−ペルフルオロアルカンの製造法 | |
JPH0149338B2 (ja) | ||
JP2934660B2 (ja) | メタフルオロベンゾニトリル類の製造方法 | |
JP2788512B2 (ja) | 5‐フルオロベンゾニトリル類および4,5‐ジフルオロ安息香酸類の製造方法 | |
JP4284493B2 (ja) | ジフルオロハロアセチルフロリドの製造方法 | |
JP3174958B2 (ja) | トルエンスルホニルフルオリド誘導体 | |
EP1325906B1 (en) | Alkyl esters of 2-(2-fluorosulphonyl)-perfluoroethylenoxy-3-halogen-propionic acid | |
JPH0323532B2 (ja) | ||
JPH0313206B2 (ja) | ||
JPS6324494B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080828 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090828 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |