JP2818561B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はファクシミリ装置に
関し、特にファクシミリ文書を送信しようとしているフ
ァクシミリ装置（ポーリング送信機）がメモリフル等に
よりポーリング送信文書の蓄積ができないとき、ファク
シミリ文書を受信しようとするポーリング受信機がポー
リング送信機から代行ポーリング情報を受け取って代行
ポーリング送信機に受信ポーリングすることにより、ポ
ーリング受信機の操作者がポーリング文書を獲得するフ
ァクシミリ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のファクシミリ装置では、
ポーリング送信機がメモリフル等によりポーリング送信
文書の蓄積ができないときに、ポーリング受信機側でそ
れを知らずにポーリングすると、通信異常となってポー
リング文書を獲得することができなかった。

【０００３】そこで、特開平５−８３５１９号公報に所
載の「ファクシミリ装置」では、発呼局のファクシミリ
装置からのポーリング発呼に応じて所定の画像を送信す
ることが不可能であるときにその理由を示すレポート原
稿の情報を予め記憶し、発呼局のファクシミリ装置から
のポーリング発呼に応じて所定の画像を送信することが
不可能なときにその理由に対応するレポート原稿の情報
を読み出し、このレポート原稿の情報を発呼局のファク
シミリ装置に送信しており、これによって、ポーリング
送信機の操作者に何らかの対応をとるよう要求してい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この従来のファクシミ
リ装置では、ポーリング送信機がメモリフル等でポーリ
ング文書を蓄積することができなかったとき、ポーリン
グ受信機側にこの旨が事前に通知されなければ、ポーリ
ング受信機がポーリングを行ったときに通信異常となる
という問題点があった。

【０００５】また、上記公報のファクシミシ装置では、
ポーリング受信機の操作者は異常の理由を示すレポート
原稿の情報を受け取ることはできるが、ポーリング文書
を引き取ることはできず、ポーリング送信機の操作者に
連絡するなどしてポーリング送信機側で何らかの対応を
とらなければならないという問題点があった。

【０００６】本発明の目的は、ポーリング送信機がポー
リング送信文書の蓄積時にメモリフル等で蓄積すること
ができず、他の代行ポーリング送信機にポーリング送信
文書を蓄積したときでも、ポーリング受信機の操作者が
ポーリング送信文書の蓄積装置が変更されたことを意識
することなく、ポーリング受信することができるファク
シミリ装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、ファク
シミリ文書をポーリング送信しようとするポーリング送
信機がメモリフル状態，メモリ自身の障害および記録用
紙の欠如状態等によるメモリの蓄積異常のためポーリン
グ送信文書を蓄積できないとき、このポーリング送信文
書を受信しようとするポーリング受信機は前記ポーリン
グ送信機から代行ポーリング送信機の宛先およびこの代
行ポーリング送信機へのポーリング受信要求を含む代行
ポーリング情報を受け取り前記代行ポーリング送信機に
対して受信ポーリングすることを特徴とするファクシミ
リ装置が得られる。

【０００８】また、前記ポーリング送信機が前記ポーリ
ング送信文書を蓄積できないときに前記代行ポーリング
情報を前記ポーリング受信機に通知する代行ポーリング
送信制御部（送信）と、ファクシミリ通信のネゴシエー
ションにより前記ポーリング送信機から前記代行ポーリ
ング送信機への前記代行ポーリング情報を受け取ったと
きに前記代行ポーリング送信機に対してポーリング受信
を行う代行ポーリング送信制御部（受信）と、前記ポー
リング送信機が前記ポーリング送信文書を蓄積できない
とき操作者により入力された前記代行ポーリング送信機
の宛先を蓄積する代行ポーリング宛先登録部と、前記ポ
ーリング送信機が前記ポーリング送信文書の蓄積時にこ
のポーリング送信文書を蓄積可能であるかどうかを判定
するメモリ蓄積異常検出部とを備えることを特徴とする
ファクシミリ装置が得られる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。

【００１０】図１（ａ）は本発明の一実施形態を示すフ
ァクシミリ通信システムのシステムブロック図、（ｂ）
は同図（ａ）における動作を説明するためのシーケンス
チャートである。

【００１１】また、図２は図１におけるファクシミリ装
置の一例のブロック図であり、図３は本実施形態におけ
るポーリング送信機の動作の手順を示すフローチャー
ト、図４は本実施形態におけるポーリング受信機の動作
の手順を示すフローチャートである。

【００１２】図１（ａ）を参照すると、このファクシミ
リ通信システムはファクシミリ文書をポーリング送信し
ようとするファクシミリ装置（ポーリング送信機２）
と、このポーリング送信機２がメモリフルフル状態，メ
モリ自身の障害および記録用紙の欠如状態等によるメモ
リの蓄積異常のためポーリング送信文書の蓄積ができな
いときこの文書の蓄積を代行するファクシミリ装置（代
行ポーリング送信機３）の宛先およびこの代行ポーリン
グ送信機３へのポーリング受信要求を通知するポーリン
グ受信ファクシミリ装置（ポーリング受信機１）とを備
えている。

【００１３】そして、図１（ｂ）に示すように、ポーリ
ング送信機２でメモリフル等のメモリの蓄積異常のため
ポーリング送信文書を蓄積することができないとき、ポ
ーリング送信機２の操作者はポーリング送信機２の代わ
りにポーリング送信文書を蓄積する代行ポーリング送信
機３の宛先を登録する。

【００１４】その後、操作者は代行ポーリング送信機３
にポーリング送信文書を入力して蓄積させる。

【００１５】次に、ポーリング受信機１はポーリング送
信機２に対してポーリングを行い、このファクシミリ通
信のネゴシエーションによりポーリング送信機２から代
行ポーリング情報を獲得する。

【００１６】そして、ポーリング受信機１はこの代行ポ
ーリング情報により指定される宛先の代行ポーリング送
信機３に対してポーリングを行ってポーリング文書を獲
得する。

【００１７】なお、ポーリング受信機１およびポーリン
グ送信機２は図２に示す本発明の特有の機能を有するフ
ァクシミリ装置である必要があるが、代行ポーリング送
信機３はポーリング機能を有する一般的なファクシミリ
装置であればよい。

【００１８】続いて図２を併せ参照すると、図１に示し
たファクシミリ通信システムにおけるファクシミリ装置
４は、ポーリング送信機がメモリフル等のためポーリン
グ送信文書を蓄積できないときに代行ポーリング情報を
ポーリング受信機に通知する代行ポーリング送信制御部
（送信）４１と、ファクシミリ通信のネゴシエーション
によりポーリング送信機から代行ポーリング送信機への
代行ポーリング情報を受け取ったときに代行ポーリング
送信機に対してポーリング受信を行う代行ポーリング送
信制御部（受信）４２と、ポーリング送信機がポーリン
グ送信文書を蓄積できないとき操作者により入力された
代行ポーリング送信機の宛先を蓄積する代行ポーリング
宛先登録部４３と、ポーリング送信機がポーリング送信
文書の蓄積時にこのポーリング送信文書を蓄積可能であ
るかどうかを判定するメモリ蓄積異常検出部４４と、ポ
ーリング送信機がポーリング受信機からポーリングされ
たとき代行ポーリング送信機にポーリング送信文書があ
るかどうかを判定する代行ポーリング送信判定部４５
と、一般電話回線網を通して相手ファクシミリ装置との
間でファクシミリ通信を行うファクシミリ通信部４６と
を備えている。

【００１９】続いて、本実施形態の動作について図３，
図４を併せ参照して説明する。

【００２０】図３に示すように、ポーリング送信機２と
してのファクシミリ装置４において、操作者がポーリン
グ送信文書を蓄積するとき、メモリ蓄積異常検出部４４
はポーリング送信機２がポーリング送信文書を蓄積でき
る状況にあるかどうかを調べる（ステップＳ３０１）。

【００２１】ここで、Ｓ３０１でＹＥＳ、つまり蓄積で
きる状況にあれば、通常のポーリング送信処理を行う
（Ｓ３０２）。また、Ｓ３０１でＮＯ、つまり蓄積でき
ないときには、メモリ蓄積異常検出部４４はポーリング
送信機２がメモリ蓄積異常である旨を代行ポーリング宛
先登録部４３に通知する（Ｓ３０３）。

【００２２】代行ポーリング宛先登録部４３はファクシ
ミリ装置４の操作者に対して代行ポーリング送信機３の
宛先の入力を促し、操作者によって入力された代行ポー
リング送信機の宛先を蓄積する（Ｓ３０４）。

【００２３】そして、ポーリング送信機２はポーリング
受信機１からポーリングされると（Ｓ３０５）、代行ポ
ーリング送信制御部（送信）４１は代行ポーリング送信
判定部４５によって代行ポーリング送信機３にポーリン
グ送信文書があるかどうかを調べる（Ｓ３０６）。

【００２４】ここで、Ｓ３０６でＮＯ、つまり代行ポー
リング送信機３にポーリング送信文書がないと判定すれ
ば、次に代行ポーリング送信判定部４５は代行ポーリン
グ宛先登録部４３に代行ポーリング送信機の宛先が登録
されているかどうかを調べ（Ｓ３０７）、その宛先が登
録されていれば（Ｓ３０７でＹＥＳ）、代行ポーリング
送信機３にポーリング送信文書がありと判定する。

【００２５】また、Ｓ３０６でＹＥＳ、つまり代行ポー
リング送信機３にポーリング送信文書がありと判定され
たときは、通常のポーリング送信処理が行われる（Ｓ３
０２）。

【００２６】そして、代行ポーリング送信判定部４５が
代行ポーリング送信機３にポーリング送信文書があると
判定すると、代行ポーリング送信制御部（送信）４１は
代行ポーリング情報をファクシミリ通信部４６を通して
ポーリング受信機１に通知する（Ｓ３０８）。

【００２７】また、ポーリング送信機２にポーリング送
信文書がなく、且つ代行ポーリング送信機３の宛先が登
録されていないときは、ポーリング受信機１はファクシ
ミリ通信部４６を通してポーリング送信機２にポーリン
グ受信を行う。

【００２８】次に、図４に示すように、ポーリング受信
機１としてのファクシミリ装置４はポーリング送信機２
に対してファクシミリ通信部４６を通してポーリング受
信を行う（Ｓ４０１）。

【００２９】このとき、代行ポーリング送信制御部（受
信）４２はポーリング送信機２から代行ポーリング情報
によって代行ポーリング送信機３にポーリング受信を行
う要求があれば（Ｓ４０２でＹＥＳ）代行ポーリング送
信機３の宛先を獲得し、ポーリング受信機１のファクシ
ミリ通信部４６を通して代行ポーリング送信機３にポー
リングを行う（Ｓ４０３）。

【００３０】また、Ｓ４０２でＮＯ、つまり代行ポーリ
ング送信機３へのポーリング受信要求がないときは通常
のポーリング受信と同様に、ポーリング送信機２からポ
ーリング文書なしが通知されて通信異常処理が行われる
（Ｓ４０６）。

【００３１】ポーリング受信機１が代行ポーリング送信
機３にポーリングを行ったとき、通信異常が発生すると
（Ｓ４０４でＹＥＳ）、代行ポーリング送信制御部（受
信）４２は次の３つの処理のいずれかを選択してその処
理を行う（Ｓ４０５）。

【００３２】選択１：発生した通信異常の種別によって
ポーリング先を変更する。すなわち、相手話中などで相
手と接続できないときには、ポーリング受信機１は代行
ポーリング送信機３に再びポーリングを行う。また、代
行ポーリング送信機３につながったがポーリング送信文
書が蓄積されていないなどの代行ポーリング送信機３の
異常のときには、ポーリング送信機２に対して再びポー
リングする。

【００３３】選択２：通信異常が発生したらポーリング
先をポーリング受信機１にする。

【００３４】選択３：通信異常が発生したら装置であら
かじめ定められた規定回数は代行ポーリング送信機３に
対してポーリングし、それ以降はポーリング送信機２に
対して再びポーリングする。

【００３５】この選択１，２および３はポーリング受信
機１の操作者によって選択されるのが望ましい。

【００３６】また、Ｓ４０４でＮＯ、つまり通信異常が
発生しなかったときには、ポーリング受信機１が代行ポ
ーリング送信機３から蓄積されていたポーリング送信文
書を正常に獲得することができたことを意味するので、
その後に特別の処理を行わずに正常終了となる。

【００３７】なお、代行ポーリング送信機３としてのフ
ァクシミリ装置４の代行ポーリング宛先登録部４３に登
録された代行ポーリング情報は、新たにポーリング送信
文書を蓄積しようとしたとき、このポーリング送信文書
を蓄積できるとメモリ蓄積異常検出部４が判断したとき
代行ポーリング宛先登録部４３がクリアされるようにし
ても良い。

【００３８】あるいは、ポーリング受信機１がポーリン
グ文書を獲得できたとき、代行ポーリング送信制御部
（受信）４２とポーリング送信機とで互いのファクシミ
リ通信部４６の間でネゴシエーションをすることによ
り、ポーリング送信機２の代行ポーリング送信制御部
（送信）４１が代行ポーリング宛先登録部４３をクリア
するようにしても良い。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、ファクシ
ミリ文書をポーリング送信しようとするポーリング送信
機がメモリフル状態，メモリ自身の障害および記録用紙
の欠如状態等による蓄積異常のためポーリング送信文書
を蓄積できないとき、このポーリング送信文書を受信し
ようとするポーリング受信機はポーリング送信機から代
行ポーリング送信機の宛先およびこの代行ポーリング送
信機へのポーリング受信要求を含む代行ポーリング情報
を受け取り代行ポーリング送信機に対して受信ポーリン
グすることにより、そしてその実施形態としては、上記
ポーリング送信機がポーリング送信文書を蓄積できない
ときに代行ポーリング情報をポーリング受信機に通知す
る代行ポーリング送信制御部（送信）と、ファクシミリ
通信のネゴシエーションによりポーリング送信機から代
行ポーリング送信機への代行ポーリング情報を受け取っ
たときに代行ポーリング送信機に対してポーリング受信
を行う代行ポーリング送信制御部（受信）と、ポーリン
グ送信機がポーリング送信文書を蓄積できないとき操作
者により入力された代行ポーリング送信機の宛先を蓄積
する代行ポーリング宛先登録部と、ポーリング送信機が
ポーリング送信文書の蓄積時にこのポーリング送信文書
を蓄積可能であるかどうかを判定するメモリ蓄積異常検
出部とを備えることにより、ポーリング送信機がポーリ
ング送信文書の蓄積時にメモリフル等のためポーリング
送信文書を蓄積することができず、他の代行ポーリング
送信機にポーリング送信文書を蓄積したときでも、ポー
リング受信機の操作者がポーリング送信文書の蓄積装置
が変更されたことを意識することなく、ポーリング受信
することができるという効果を有する。

【００４０】特に、定時刻のポーリング受信を行うと
き、またはワンタッチプログラムにポーリング受信が登
録されているとき、もしくはポーリング送信機にメモリ
搭載量などの制限で文書が入りきらないときなどで、宛
先の変更が容易でなかったり、あるいは変更の連絡をす
るのが困難な場合に本発明は有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の一実施形態を示すファクシミ
リ通信システムのシステムブロック図、（ｂ）は同図
（ａ）における動作を説明するためのシーケンスチャー
トである。

【図２】図１におけるファクシミリ装置の一例のブロッ
ク図である。

【図３】本実施形態におけるポーリング送信機の動作の
手順を示すフローチャートである。

【図４】本実施形態におけるポーリング受信機の動作の
手順を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ ポーリング受信機 ２ ポーリング送信機 ３ 代行ポーリング送信機 ４ ファクシミリ装置 ４１ 代行ポーリング送信制御部（送信） ４２ 代行ポーリング送信制御部（受信） ４３ 代行ポーリング宛先登録部 ４４ メモリ蓄積異常検出部 ４５ 代行ポーリング送信判定部 ４６ ファクシミリ通信部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H04N 1/32

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファクシミリ文書をポーリング送信しよ
   うとするポーリング送信機がメモリの蓄積異常のためポ
   ーリング送信文書を蓄積できないとき、このポーリング
   送信文書を受信しようとするポーリング受信機は前記ポ
   ーリング送信機から代行ポーリング送信機の宛先および
   この代行ポーリング送信機へのポーリング受信要求を含
   む代行ポーリング情報を受け取り前記代行ポーリング送
   信機に対して受信ポーリングすることを特徴とするファ
   クシミリ装置。
2. 【請求項２】 前記ポーリング送信機が前記ポーリング
   送信文書を蓄積できないときに前記代行ポーリング情報
   を前記ポーリング受信機に通知する代行ポーリング送信
   制御部（送信）と、ファクシミリ通信のネゴシエーショ
   ンにより前記ポーリング送信機から前記代行ポーリング
   送信機への前記代行ポーリング情報を受け取ったときに
   前記代行ポーリング送信機に対してポーリング受信を行
   う代行ポーリング送信制御部（受信）と、前記ポーリン
   グ送信機が前記ポーリング送信文書を蓄積できないとき
   操作者により入力された前記代行ポーリング送信機の宛
   先を蓄積する代行ポーリング宛先登録部と、前記ポーリ
   ング送信機が前記ポーリング送信文書の蓄積時にこのポ
   ーリング送信文書を蓄積可能であるかどうかを判定する
   メモリ蓄積異常検出部とを備えることを特徴とする請求
   項１記載のファクシミリ装置。
3. 【請求項３】 前記メモリの蓄積異常は前記ポーリング
   送信機のメモリフル状態，メモリ自身の障害および記録
   用紙の欠如状態による蓄積異常を含むことを特徴とする
   請求項１記載のファクシミリ装置。