JP2818342B2 - 酸化物単結晶の製造方法 - Google Patents

酸化物単結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニオブ酸リチウム単結
晶等の酸化物単結晶を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ニオブ酸リチウムは、重要な単結晶酸化
物材料であり、通常は LiNbO3 と表記される。現在、ほ
とんどすべての商業的に入手可能なニオブ酸リチウム単
結晶は、いわゆるチョクラルスキー (Czochralski)法で
製造されている。この方法では、いわゆるコングルエン
ト組成 (Liが48.6 mol%)近辺では単結晶を引き上げる
ことができる。しかし、コングルエント組成から外れた
組成の単結晶を引き上げることは、クラック等の問題か
ら、現状では不可能である。
【0003】ニオブ酸リチウムは、特に光学材料として
多用されている。しかし、上記の製造上の制約から、コ
ングルエント組成のニオブ酸リチウムについては光学的
特性についてかなり研究が進んでいるが、コングルエン
ト組成を外れた組成のものについては、光学的研究が進
んでいない。このため、コングルエント組成を外れたニ
オブ酸リチウムを量産し、光学的デバイスとして利用す
ることが期待されている。
【0004】コングルエント組成を外れたニオブ酸リチ
ウムの製造法として、現在、VTE(Vapor Transport
Equilibration)法が知られている。この方法について簡
単に述べる。まず、チョクラルスキー法によって柱状の
ニオブ酸リチウム単結晶を引き上げる。この単結晶はコ
ングルエント組成を有している。次いでこの単結晶を焼
鈍し、1175℃で電圧をかけて単分域化処理し、次いでこ
の柱状物を切断して薄板を得る。一方、所望組成、例え
ば Li2O が 50mol%のニオブ酸リチウムからなる粉末を
用意し、上記の薄板と粉末とを密閉容器内に封入する。
充分な高温で充分長時間に亘って密閉容器内を熱処理す
ると、気相での輸送と固相拡散とによって、上記薄板に
おける組成と上記粉末における組成とが平衡状態に達す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】コングルエント組成の
ニオブ酸リチウムは、1146℃のキュリー温度を有する。
そして、単分域化処理を単結晶に施しても、この単結晶
のキュリー温度を超える温度で熱処理すると、単結晶の
ドメインが再び多分域状態に戻る。このため、熱処理温
度は、単結晶のキュリー温度を超えないようにしなけれ
ばならない。
【0006】Li2Oが 50mol%である組成では、単結晶の
キュリー温度が1190℃である。そして、上記粉末として
Li2O が 50mol%である組成のニオブ酸リチウムを用い
る場合は、単結晶のキュリー温度が1146℃から 1190 ℃
へと向って上昇する。このため、従来は、1100℃程度で
熱処理をしていたが、単結晶のキュリー温度が1190℃に
達するまでに 500時間程度かかっていた。
【0007】一方、Li2Oが 47.2mol%である組成では、
単結晶のキュリー温度が1090℃である。そして、上記粉
末として Li2O が 47.2mol%である組成のニオブ酸リチ
ウムを用いる場合は、単結晶のキュリー温度が1146℃か
ら 1090 ℃へと向って下降する。このため、従来は、10
50℃程度で熱処理をしていたが、単結晶のキュリー温度
が1090℃に達するまでに 800時間程度かかっていた。
【0008】しかも上記の例において、薄板の厚さは0.
5mm 程度であり、これをもっと厚くすると、系内が平衡
状態に達するまでに一層膨大な時間が必要になる。この
ように、コングルエント組成を外れた組成のニオブ酸リ
チウムを合成するには、極めて膨大な時間と熱量とが必
要であるため、製造コストが高く、本格的な研究や商業
化の妨げになっていた。
【0009】本発明の課題は、酸化物の単結晶からなる
材料をVTE処理するのに際し、熱処理時間を短縮でき
るようにし、所望の組成を有する酸化物単結晶を短時間
で量産できるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化物の単分
域単結晶からなる材料とこの単結晶の組成と異なる所定
組成を有する前記酸化物の粉末とを熱処理することによ
って前記材料の組成を変化させる、酸化物単結晶の製造
方法であって、前記熱処理の間における前記材料のキュ
リー温度の変化に応じて熱処理温度を変化させ、この熱
処理温度を前記材料のキュリー温度以下に保持すること
を特徴とする、酸化物単結晶の製造方法に係るものであ
る。
【0011】好ましくは、上記の材料と粉末とを密閉容
器に収容し、この密閉容器内を熱処理することによっ
て、この材料の組成を変化させる。
【0012】上記の酸化物としては、各種の複合酸化物
を例示できる。こうした複合酸化物としては、例えば、
LiNbO3, LiTaO3などを例示できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について述べる。以下
の実施例においては、主として、本発明をニオブ酸リチ
ウム単結晶の製造に対して適用した例について述べる。
まず、リチウム化合物とニオブ化合物とを混合し、例え
ば 950℃で仮焼し、1050℃で焼成する。この焼成物を用
い、チョクラルスキー法によって1252℃で引き上げ、コ
ングルエント組成の柱状物を引き上げる。次いで、この
柱状物を1170℃でアニールして結晶中の歪みを除き、例
えば1175℃で電圧を印加して単分域化処理をする。次い
で、この柱状物を切断し、所定厚さの薄板を得る。
【0014】次いで、コングルエント組成と異なる所定
組成を有するニオブ酸リチウム粉末と上記薄板とを密閉
容器に収容し、この密閉容器内を熱処理することによっ
て、薄板を構成するニオブ酸リチウム単結晶の組成を変
化させる。図1は、このVTE処理に適した熱処理装置
を概略的に示す断面図である。
【0015】直方体の容器1の上側開口に、蓋2が被せ
られている。容器1の上端面1aに、蓋2の縁部2bが載置
される。縁部2bの内側に段差部2aが形成されており、段
差部2aが、容器1の内側空間6内に突き出ている。段差
部2aの平面形状は長方形であり、段差部2aの四周に側周
面2cが設けられている。
【0016】上端面1a及び縁部2bは共に精度良く研磨加
工し、かつ互いの平行度を上げるようにした。これによ
り、内側空間6内の気密性が上がり、揮発性成分が容器
1の外に逃げないようになった。この結果、容器1内で
リチウムが気相で平衡状態を保ち易くなった。また、段
差部2aを内側空間6内へと突出させたことにより、側周
面2cと内側壁面1bとの間隔が小さくなった。この結果、
一層リチウム成分が、容器1と蓋2とのすり合わせ部分
から逃げにくくなった。
【0017】内側空間6内に白金製の容器4が収容さ
れ、容器4上に白金製の蓋3が被せられている。容器4
の内側空間5内に、所定組成のニオブ酸リチウム粉末9
が収容され、粉末9上に白金線8が立てられている。白
金線8には載置部8aが設けられ、載置部8aにコングルエ
ント組成のニオブ酸リチウム単結晶からなる薄板7が数
段載置されている。上下に隣り合う薄板7の間には、白
金線30が介在している。こうした、薄板7を多段に積み
上げる構造の処理装置により、VTE処理時の生産力が
著しく向上する。この点は、従来のVTE処理装置には
見られない。
【0018】このVTE処理において、本発明に従い、
薄板7を構成する単結晶のキュリー温度の変化に応じて
熱処理温度を変化させる。こうした熱処理方法について
例示する。
【0019】図2に示す従来の熱処理スケジュール10に
おいては、1100℃の温度で熱処理を続ける。この場合に
も、薄板7のキュリー温度Tc は、例えば1146℃から11
90℃へと向って、時間が経つにつれて上昇していく。し
かし、この方法では、キュリー温度が1190℃に達するま
でに長時間かかる。例えば、薄板の厚さが 0.5mmの場合
には、500 時間程度が必要である。
【0020】図3に示す熱処理スケジュール11において
は、まず1146℃以下の温度TO で加熱し、次いで1146℃
以上、1190℃以下の温度T1 で加熱する。この際、熱処
理温度T1 が薄板7のキュリー温度TC を超えないよう
にする必要がある。このようにすることで、温度T1
おいて薄板7のキュリー温度の上昇が著しく促進される
ことが判明した。しかも、単結晶のドメインが多分域化
することもなかった。例えば、薄板の厚さが 0.5mmの場
合、1125℃で30時間熱処理し、1150℃で50時間熱処理す
ると、薄板7のキュリー温度TC が1190℃に達した。
【0021】これにより、VTE法によるニオブ酸リチ
ウムの熱処理時間が著しく短縮され、その生産量が著し
く増大し、生産コストが大きく下がった。しかも、単結
晶のドメインが多分域化することもなかった。
【0022】次に、Li2Oが 47.2molであるニオブ酸リチ
ウムの単結晶を製造する場合の熱処理スケジュールにつ
いて例示する。図4に示す従来の熱処理スケジュール12
においては、例えば1070℃で熱処理していた。薄板7の
単結晶のキュリー温度TC が1090℃に達するまでには、
800 時間程度の熱処理が必要であった。
【0023】一方、図5に示す熱処理スケジュール13に
おいては、最初に1090℃以上、1146℃以下の温度T2
熱処理を行う。この間に、薄板7のキュリー温度TC
下降する。そして、このキュリー温度TC がT2 にまで
達する前に、熱処理温度をTT3 に向って下降させる。
例えば、薄板7の厚さが 0.5mmの場合、1125℃で30時間
熱処理し、1065℃で 300時間熱処理すると、TC が 109
0 ℃に達することが判明した。
【0024】以上のことから明確なように、本発明にお
いては、単結晶のキュリー温度以下に熱処理温度を保持
し、しかもこの熱処理温度を、キュリー温度の経時的変
化に対応させてコントロールすることが必要である。こ
のコントロールの方法としては、例えば、図3に示すス
ケジュール11,図5に示すスケジュール13,後述する図
6のスケジュール14,15,16,図7のスケジュール19,
21,22等が採用できる。
【0025】このように、本発明では、単結晶のキュリ
ー温度の変化に応じて熱処理温度を変化させる。このキ
ュリー温度と熱処理温度は、50℃以内に設定し、50℃以
内に保持しつづけることが好ましく、更に20℃以内に保
持しつづけることが一層好ましい。ただし、VTE処理
の進行途中において、一時的に上記の温度差が50℃を超
えても、本発明の効果は奏しうる。
【0026】また、VTE処理の過程において、単結晶
のキュリー温度TC は、上昇又は下降する。TC が上昇
する際には、熱処理温度もこれに応じて上昇させる。T
C が下降する際には、熱処理温度を下降させる。これら
の温度変化は、一回以上段階的に行ってよく、また所定
速度で昇温又は降温させてもよい。この際、VTE処理
の全過程におけるTC の最小値をTmin とすると、ある
時点における熱処理温度がTmin を超えていることが好
ましい。例えば、TC が1146℃から1190℃へと上昇する
処理では、Tmin は1146℃である。TC が1146℃から10
90℃へと下降するVTE処理では、Tmin は1090℃であ
る。
【0027】(実験1)以下、更に具体的な実験結果に
ついて述べる。図1に示した熱処理装置を用い、コング
ルエント組成のニオブ酸リチウム単結晶をVTE処理し
た。Li2Oが 48.6mol%であるニオブ酸リチウム単結晶か
らなる直径3インチの円柱状物をチョクラルスキー炉か
ら引き上げ、長さ100mm の円柱状物を得た。これを焼鈍
処理し、単分域化処理し、内周刃で切断し、所定厚さの
薄板を得た。
【0028】この薄板について、Y面又はZ面を光学研
磨処理し、縦20mm、横10mmの長方形状の試料を得た。容
器1、蓋2の材質はアルミナとした。1050℃で焼成され
た、Li2Oが 50mol%であるニオブ酸リチウムの粉末を、
容器4内に60g入れた。この粉末9は嵩ばるため、粉末
9を圧縮し、その高さを15mmに揃えた。そして、直径0.
5mm の白金線8の上に薄板7(試料)を止めた。
【0029】そして、表1、表2に示すような熱処理ス
ケジュールで、各試料の熱処理を行った。表1、表2に
示す熱処理スケジュールに先立つ昇温速度及びこのスケ
ジュール後の降温速度は、共に 100℃/時間とした。ま
た、VTE処理後の単結晶のキュリー温度、ドメインの
単分域判定を表1、表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1における実験番号1〜8は、図2に示
す熱処理スケジュール10に従うものである。実験番号1
では、Tc が1190℃に達するまでに 500時間かかってい
るし、かつ試料の厚さが1mm,2mmになると、500 時間
の熱処理でもTc が1190℃に達さない。実験番号4で
は、単結晶のドメインが多分域化した。実験番号5,6
では、Tc が充分に上昇していない。実験番号7では、
c が1190℃に達するまでに 300時間かかっているが、
実験番号2とくらべると熱処理時間が大幅に短縮されて
いる。
【0033】実験番号9,10, 11では、熱処理後に単結
晶のドメインが多分域化している。これは、実験番号8
に示すように、1140℃で30時間熱処理した後のTc が11
70℃なので、実験番号9,10, 11では、1180℃に昇温し
たときに熱処理温度が一時Tc を上回っているためであ
る。
【0034】表2に示す実験番号12〜17は、図3の熱処
理スケジュール11に従うものである。これらの例から明
白なように、短かい熱処理時間でTc を1190℃まで上昇
させることができるし、単結晶の多分域化も生じていな
い。実験番号12〜14は、最初に1125℃で30時間熱処理し
ており、この時点でTc は 1160 ℃になっている(実験
番号6参照)。実験番号15, 16では、最初に1130℃で40
時間熱処理しているので、この時点でTc は1160℃を超
えている。実験番号17では、1140℃で30時間熱処理した
時点で、Tc が1170℃に達している(実験番号8参
照)。
【0035】実験番号18, 19, 20においては、図6に示
す熱処理スケジュール16に従った。実験番号21において
は、図6に示す熱処理スケジュール15に従って熱処理を
行った。実験番号22においては、図6に示す熱処理スケ
ジュール14に従って熱処理を行った。これらの実験にお
いては、キュリー温度Tc がほぼ図6に示すようにして
上昇するものである。なお図6において、破線17はTc
−20℃のグラフを示し、破線18はTc −50℃のグラフを
示す。
【0036】(実験2)実験1と同様にして、コングル
エント組成のニオブ酸リチウム単結晶からなる薄板をV
TE処理した。ただし、粉末9の材質としては、Li2Oが
47.2mol%であるニオブ酸リチウムを用いた。そして、
表3,表4に示すような熱処理スケジュールで、各試料
の熱処理を行った。表3,表4に示す熱処理スケジュー
ルに先立つ昇温速度及びこのスケジュール後の降温速度
は、共に 100℃/時間とした。VTE処理後の単結晶の
キュリー温度、ドメインの単分域判定を表3,表4に示
す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】表3における実験番号31〜37は、図4に示
す熱処理スケジュール12に従うものである。実験番号31
では、Tc が 1090 ℃に達するまでに 800時間かかって
いるし、かつ試料の厚さが1mm、2mmになると、800 時
間の熱処理後でもTc が1090℃に達しない。実験番号34
では、単結晶のドメインが多分域化した。実験番号35,
36, 37では、Tc が充分に下降していない。
【0040】実験番号38では、熱処理後に単結晶のドメ
インが多分域化している。この理由は、試料内部まで十
分Li組成が平衡に達していないためで、実験番号35に
示すように、1125℃で30時間熱処理すると、Tc が1125
℃に達する。このため、実験番号38では、約70時間に亘
って、熱処理温度がTc を超えている。
【0041】表4に示す実験番号39〜41は、図5の熱処
理スケジュール13に従うものである。これらの例から明
白なように、短い熱処理時間でTc を1090℃まで下降さ
せることができるし、単結晶の多分域化も生じていな
い。
【0042】実験番号42, 43, 44においては、図7に示
す熱処理スケジュール21に従った。実験番号46において
は、図7に示す熱処理スケジュール19に従って熱処理を
行った。実験番号47においては、図7に示す熱処理スケ
ジュール22に従って熱処理を行った。これらの実験にお
いては、キュリー温度Tc がほぼ図7に示すように下降
するものである。なお、図7において、破線20はTc −
20℃のグラフを示し、破線23はTc −50℃のグラフを示
す。
【0043】上記の実験1,2によって製造した試料を
基板として用い、この基板に光導波路を形成してみたと
ころ、光の伝播損失が少なく、かつそのバラツキの小さ
い、好適な光導波路基板が得られた。また、試料のサイ
ズについては特に制限はなく、例えば直径1〜4インチ
のウエハーを処理できるし、一度に数枚処理することが
できる。ただし、試料の厚さが3mmを超えると、内部ま
で均一に反応させることが難しかった。
【0044】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、VTE法による酸化物単結晶の熱処理時間が著しく
短縮される。従って、目的とする組成の酸化物単結晶を
量産することができるようになる。しかも、この熱処理
温度は単結晶材料のキュリー温度以下に保持するので、
単結晶のドメインが多分域化することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化物単結晶の薄板7を熱処理するための装置
を概略的に示す断面図である。
【図2】従来の熱処理スケジュールを示すグラフであ
る。
【図3】熱処理スケジュールの一例を示すグラフであ
る。
【図4】従来の熱処理スケジュールを示すグラフであ
る。
【図5】熱処理スケジュールの一例を示すグラフであ
る。
【図6】各例の熱処理スケジュールを示すグラフであ
る。
【図7】各例の熱処理スケジュールを示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1,4 容器 2,3 蓋 2a 段差部 7 薄板 8 白金線 9 粉末
フロントページの続き (56)参考文献 P.F.Bordui,et a l.,”Preparation of characterization of off−congruent l ithium niobate cry stals,”J.Appl.Phy s.,15 Jan.1992,Vol.71, No.2,p.875−879 Y.S.Luh,et al.,”S toichiometric LiNb O3 single−crystal fibers for nonl in ear optical applic ations,”J.Cryst.Gr owth,1987,Vol.85,p.264 −269 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 28/00 - 35/00 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物の単分域単結晶からなる材料とこ
    の単結晶の組成と異なる所定組成を有する前記酸化物の
    粉末とを熱処理することによって前記材料の組成を変化
    させる、酸化物単結晶の製造方法であって、 前記熱処理の間における前記材料のキュリー温度の変化
    に応じて熱処理温度を変化させ、この熱処理温度を前記
    材料のキュリー温度以下に保持することを特徴とする、
    酸化物単結晶の製造方法。
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