JP2817791B2 - 眼屈折力測定装置 - Google Patents

眼屈折力測定装置

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JP2817791B2 JP1074185A JP7418589A JP2817791B2 JP 2817791 B2 JP2817791 B2 JP 2817791B2 JP 1074185 A JP1074185 A JP 1074185A JP 7418589 A JP7418589 A JP 7418589A JP 2817791 B2 JP2817791 B2 JP 2817791B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は眼屈折力測定装置、特に小児から乳幼児に対
しても有用である眼屈折力測定装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、眼屈折力測定装置としては、被検者の応答を基
に眼屈折力を測定する所謂自覚式検眼器、被検眼を他覚
的に測定する所謂オートレフラクトメータ等の装置が知
られている。
然し乍ら、この種の装置で乳幼児の測定を行なう場
合、乳幼児の協力を得られない為自覚式検眼器では測定
ができず、又一般のオートレフラクトメータでは被検眼
の位置を固定しなくてはならないが、乳幼児の場合被検
眼の位置の固定が難しく、測定は極めて困難であるとい
う欠点を有していた。
これらの欠点を解消する為、ストロボ光で被検眼眼底
を照明し、被検眼の瞳孔での光束の状態をカメラで撮影
し、その結果から被検眼の眼屈折力を測定するいわゆる
フォトレフラクション方式の測定方法が提案されてい
る。
このフォトレフラクション方式の測定に於いては、被
検眼の光軸が少しずれても充分に測定をすることがで
き、被検眼を固定することが困難である乳幼児の眼屈折
力の測定には有用であるとされているものである。
[発明が解決しようとする課題] 然し乍ら、この種の従来の装置に於いては、カメラの
光軸に対し斜め方向からストロボ光源により照明し、そ
の時の瞳孔像を単に撮影するだけであり、光源の位置に
より測定できないディオプター値があり、又測定可能な
範囲が狭いという問題点を有していたものである。
その欠点を解消する為本出願人は、先の出願特願昭63
−238505号に於いて、被検眼眼底に光源像を投影し、眼
底で反射される光源からの光束をエッヂ状の遮光部材で
遮ぎり、遮ぎった光束を受光素子で受け、その光束の光
量分布状態を基に眼屈折力を測定する眼屈折力測定装置
を提案した。
本発明は、この装置を基本として該眼屈折力測定装置
で得られる光量分布状態から水晶体の濁りやマツ毛等の
影響を効果的に除去し、測定精度の一層の向上を図ろう
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、被検眼眼底に光源像を投影する為の投影系
と、被検眼瞳孔と略共役位置に配置した受光素子上に前
記眼底からの光束を集光する為の受光系と、受光系の光
路内に配置され受光光束の一部を遮光する為のエッヂ状
の遮光部材とを有し、前記受光素子上に投影された光束
の光量分布状態を基に被検眼の眼屈折力を測定する眼屈
折力測定装置に於いて、前記エッヂ状の遮光部材の一位
置と該位置と反対側の位置とでそれぞれ眼屈折力を測定
し、両位置で測定した結果を平均化する様にしたことを
特徴とするものである。
[作用] 測定時に、被検眼について水晶体の濁りがあったり、
或はマツ毛の陰が現れたりすると光量分布状態が影響を
受け、眼屈折力を正しく現さない。ところが、エッジ状
の遮光部材によって、光束を遮ぎる位置を反対側にする
と前記した水晶体の濁り、マツ毛の陰は光量分状態に逆
の影響を与える。而して、エッジ状の遮光部材の一位置
での光量分布より眼屈折力を求め、更に該位置と反対側
の位置での光量分布より眼屈折力を求め、両者を平均す
れば、水晶体の濁り、マツ毛の陰による影響が相殺され
て、正しい眼屈折力を求めることができる。
[実 施 例] 以下図面を参照しつつ本発明の一実施例を説明する。
先ず、先の出願に於いて提案した眼屈折装置について
説明する。
第1図に於いて、1は光源像を被検眼3の眼底7に投
影する為の投影系であり、2は眼底7により反射された
光束10を受光する為の受光系であり、投影系1及び受光
系2は被検眼3に対向して配置される。
前記投影系1は、光源4及び光源4からの光束11を被
検眼3に向けて反射させる為のハーフミラー5から成
り、該投影系1は光源4からの光束11を瞳孔6を通して
眼底7上に光源4の像を形成する様に投影するもので、
被検眼3の眼屈折力が基準ディオプター値(基準屈折
力)の場合に眼底7上に光源4の像が合焦されるように
光源4と被検眼3との距離が設定されている。
前記受光系2は、対物レンズ8及び受光素子9から成
り、眼底7からの光束10はハーフミラー5を透過して受
光素子9上に導かれる。
該受光素子9は、エリアCCD、撮像管或はこれらの2
以上の集合体であり、受光素子9の受光面9aは対物レン
ズ8に関して被検眼3の瞳孔6と共役位置に配置され
る。
前記受光系2の光路内には、ハーフミラー5に関して
光源4と共役な位置に対物レンズ8の光軸Oを境界とし
て光束10の片側を遮光する為のエッヂ状の遮光部材12を
配置する。
又、前記受光素子9には演算器13接続され、該演算器
13は受光素子9の受光状態、光量分布よりディオプター
値を演算し、その結果を表示器14に出力する様になって
いる。
次に上記構成の眼屈折力測定装置に於ける眼屈折測定
は下記の如く行われる。
第2図(A)に示す様に、被検眼3のディオプター値
が基準ディオター値に比べて負のディオプター値の場合
には、光源4の像は眼底7の前方で結像され、この光束
により照明された眼底7上の内、光軸上の1点で反射さ
れた光束10を考えると、この光束10は遮光部材12の前
方、即ち被検眼3側で集光され、対物レンズ8により受
光素子9上に投影される光束上半分(斜線部分)が遮光
される。一方、第2図(B)に示す様に、被検眼のディ
オプター値が基準ディオプター値の場合には、光束10は
遮光部材12上に集光されるもので、光束10は遮光部材12
によって遮られない。
又、第2図(C)に示す様に、被検眼3のディオプタ
ー値が基準ディオプター値より正の場合には、光源4の
像は眼底7の後方で結像するように投影され、前述と同
様に眼底7で反射された光束10は遮光部材12の後方、即
ち受光素子9側で集光され、受光素子9上に投影される
光束10は第2図(A)とは逆の部分の光束(図中では上
半分)が遮光される。
而して、受光面9aに投影される光束は基準ディオプタ
ー値に対して被検眼3のディオプター値の大小、正負に
よって光量分布状態を変化し、この光量分布状態を基に
ディオプター値が求められる。
受光素子9はこの受光面9aに形成される光束の光量分
布を検出する為のものであり、前記演算器13は受光素子
9からの信号を基に、受光面9a上に形成される光束の光
量分布を検出し、基準となるディオプター値に対し被検
眼の眼屈折力が正か負かを判断すると共にその絶対値を
演算し、演算結果を表示器14に出力し、表示器14は求め
られた結果を表示する。
尚、上記実施例では光束分離手段としてハーフミラー
を使用したが、ビームスプリッター、偏光プリズム等種
々の光束分離手段を用いることは勿論である。
又、第3図(A)〜(E)に於いて、受光面9aに形成
される光束の光量分布状態を説明する。
尚、第3図(A)〜(E)に於いて説明を簡略化する
為、光源4の光軸と受光系の光軸とを合致させ且遮光部
材12と対物レンズ8とを一致させている。この為、光源
4と対物レンズ8とは同一位置で重ね合わせて示してお
り、遮光部材12は省略して示している。
第3図(A)〜(E)は被検眼の屈折力Dが基準屈折
力D0に対し負の場合を示しており、以下の説明は眼底か
らの反射光束は全て対物レンズ8によって受光面9a上に
投影されるものとする。
光源4と被検眼瞳孔6との距離をlに設定しこの光源
の像が眼底に合焦する被検眼の屈折力を基準屈折力D0
すると である。
第3図(A)は被検眼の屈折力がD(<D0)の場合
の、光軸に対し直角方向にLの長さを有するスリット状
の光源4の軸上の一点S0からの投影光束を示すもので、
点S0の像は一旦、S0′に結像され、被検眼眼底7には、
ぼけた像として投影される。D0−Dが大きくなるに従い
投影される領域7aは広くなる。
第3図(B)は受光系2、及び、被検眼眼底7からの
反射光束の状態を示すものである。
第3図(B)に示す様に、被検眼眼底7上の投影領域
の端部の点I-nからの光束を考えると、この点の像I-n
は被検眼瞳孔からl′の距離の位置に結像され、この光
束は対物レンズ8を介して被検眼瞳孔6と共役位置に配
置した受光素子9上に投影される。尚、このl′と被検
眼の屈折力Dの関係式は下記の通りである。
一方、この眼底上の一点から発した光束のエッヂ上で
の広がり幅Δは被検眼の瞳径をuとすると、第3図
(B)から明らかな様に、 であり、第(1)式、第(2)式より となり、被検眼3の屈折力Dと基準屈折力D0との差が大
になるに従い遮光部材12上の広がりは大きくなる。
次に、受光素子9上での光束の広がりについて述べ
る。受光素子9は、被検眼3の屈折力に関係なく常に、
対物レンズ8に関して被検眼瞳孔と共役に配置されてお
り、被検眼瞳孔6の径をu、対物レンズ8の倍率をβと
すると、受光素子9上ではβuの径の領域(被検眼の屈
折力に影響を受けない)に光束が投影される。
又、光軸に対して前記I-nと対称な点Inからの光束も
同様に被検眼瞳孔6からl′の位置に像In′を結像した
後、受光素子9上の同じ領域βuに投影される。光源4
を点光源として、遮光部材12が無いものとした時、これ
ら眼底7からの各点I-n、…I0、…In、からの光束の積
分が受光素子9上の光量分布を決めるものである。
ここで、受光素子9上での光量分布について考察する
ため、受光素子9上の光束投影位置の端部位置P-n、す
なわち、光軸を中心とした座標位置−βu/2に入射する
光束を考えると、この位置に入射する光束は第3図
(C)での斜線Aの範囲の光束に限られることとなる。
又、同様に、光軸に対して、前記のP-n位置と対称な位
置Pnに入射する光束を考えると斜線A′範囲の光束に限
られることになる。してみると、被検眼瞳孔6からlの
距離(光源4と共役位置)の位置に光軸の一方の光束
A′を遮断するエッヂ状の遮光部材12を配置すると受光
素子9上のP-nの位置に入射する光束は遮光部材12によ
り遮断されず、このP-nの位置から上方の位置にいくに
従って光束は徐々に遮光され、中心P0位置で光束の半分
が遮光され、Pnの位置になると全ての光束が遮断される
こととなるものである。従って、エッヂ状の遮光部材12
により受光素子9上には上方に行くにしたがって暗くな
り、Pnの点で光量が0となる一定領域の光量分布となる
ものである。
以上の第3図(A)〜(C)では、光源4の光軸上の
一点から発する光束のみを示したが、光源4の端部の一
点S-n(光源の大きさをLとすると−L/2の座標位置の
点)からの光束を考えると第3図(D)に示すようにな
る。この点S-nからの光束は、第3図(D)に示す被検
眼眼底7上のI-n点からIn点の領域に投影され、このI-n
点、In点からの反射光は、前述と同様に被検眼瞳孔6か
らL′の距離の位置でIn′、In′の像を結像した後、受
光素子9上のβuの径の領域に投影されるものである。
ここで、光源4の端部の点S-nから発する光束のうち、
受光素子9上の光束投影の端部位置P-nに入射する光束
は第3図(D)のBの斜線領域の光束となるものであ
る。
又、前記S-nの点と対称な光源4の一点Snからの光束
を考え、そのうち受光素子9上のP-nの点に入射する光
束を考えると第3図(E)のCの斜線領域の光束とな
る。この様に、光源4がある大きさを有するものとして
考えた場合、受光素子9上の一点の光量は、光源4の各
点からの光束の総和として考えなければならない。
第4図(A)は、この考え方に基づき、受光素子9上
のP-nの位置に入射する各光束を重ね合わせて示したも
のであり、光源上のS-nの位置から発する光束のうちP-n
の位置に入射する光束はBの領域であり(第3図(D)
参照)、光源上での位置が上方に行くにしたがってその
光束も上方に位置し、軸上の光源位置S0ではAの領域の
光束となり(第3図(C)参照)、光源上でのSnの位置
ではCの領域の光束となる(第3図(E)参照)。従っ
て、受光素子9上のP-nの点での光量は、これらの光束
の総和として考えられる。
ここで、被検眼瞳孔6からlの距離の位置に遮光部材
12を配置した時の受光素子9上の点P-nの光量を示す模
式図を第4図(B)に示す。第4図(B)は光源上の位
置が変化するにしたがって遮光部材12により光束がどの
様に遮光されるかを示すものである。第4図(B)の横
軸は光源上の座標位置、縦軸は光量を示すものであり、
光源上での各点からの光束を考えると、座標位置の−L/
2(Lは光源の大きさ)点から0点までの光束は遮光部
材12により遮光されず、座標位置の0点を過ぎると徐々
に遮光され、Δ(前述の光束の広がり)の位置で全ての
光束が遮断される事になるものである。ここで遮光され
ない場合の光源上の各点からの光量をkとして光源上で
の各点からの光量の寄与を示したものが第4図(B)で
あり、斜線部の面積が受光素子上のP-nの点の光量値に
対応するものである。この面積値Tは以下のようにな
る。
同様にして、受光素子上での他の点についても考察す
る。第5図(A)は受光素子上での中心点P0に入射する
光束を第4図(A)と同様に示したものであり、光源上
のS-nの点からの光束の内P0の点に入射する光束はB0
斜線領域、光源上の中心S0の点からはA0の斜線領域、光
源上のSnの点からの光束はC0の斜線領域の光束となるも
のであり、受光素子9の中心に入射する光量は第5図
(B)の斜線領域の面積T0に対応することになる。すな
わち、光源の各点からの受光素子の中心点に入射する光
束を考えると、光源上の座標位置−L/2の位置から−Δ/
2の位置までは光束は遮光されず、−Δ/2位置を過ぎる
と徐々に光束が遮られΔ/2の位置で全ての光束が遮断さ
れることになり、この面積値を前述と同様に計算すると
下記値になる。
同様にして、受光素子上での点Pnに入射する光束の状
態、及びこの点での光量値を第6図(A)、第6図
(B)に示す。第6図(A)において、光源上のS-n
点からの光束の内Pnの点に入射する光束はB′の斜線領
域、光源上の中心S0の点からはA″の斜線領域、光源上
のP-nの点からの光束はC″の斜線領域の光束として示
す。この場合には、第6図(B)に示すように、光源の
各点からの受光素子のPnの点に入射する光束を考える
と、光源上の−L/2の位置から−Δの位置までは光束は
遮光されず、−Δ位置を過ぎると徐々に光束が現られ、
0の位置で全ての光束が遮断されることになり、この面
積値を計算すると下記値になる。
これらの式(4)、(5)、(6)の結果からわかる
ように、受光素子9上の光量値は下方から上方にいくに
したがって、光量値は徐々に低くなるものであり、その
受光素子上での光量分布を図示すると第7図に示すよう
に直線的に変化する。
前述の説明に於いては、眼底の一点から発する光束を
考えた場合の遮光部材12上での広がり幅Δが光源の大き
さLの1/2より小さな場合を想定して説明を行ったもの
である。
然し乍ら の場合、即ち基準ディオプター値D0に対する被検眼のデ
ィオター値の偏差ΔDが所定量以上の場合には、第10図
に示すような直線変化は示さない。これを第4図ないし
第6図にしたがって説明を行う。前述のように の場合には、第4図(B)、第5図(B)、第6図
(B)はそれぞれ第11図、第12図、第13図、に示す様に
なり、この光量変化は第7図に示す様な直線変化を示さ
ないことになる。
次に、第2図(B)で示す被検眼の屈折力が基準値で
ある場合、第2図(C)で示す被検眼の屈折力が基準値
より正の場合も、前記したと同様に受光素子9上の光量
分布を考察することができ、その場合被検眼の屈折力が
基準値である場合は、第8図に示す如く、均一分布、被
検眼の屈折力が正の場合は第7図で示したものと逆な分
布状態となる。
上記した光量分布の傾斜がディオプター値(屈折力)
をそして、傾斜の方向がディオプター値の正負を表わ
す。以下第10図を参照して説明する。
光量分布の傾きを と定義すると、 前記した光束の広がりΔ、即ちボケ量Δは、前記
(4)式より、 よって(7)式より 而して、(9)式は基準ディオプター値D0に対する被
検眼のディオプター値の偏差ΔDと が比例していることを示している。従って、光量分布よ
を求めることにより被検眼のディオプター値を求めるこ
と可能となる。
上述の如く、眼底から反射される光束の光量分布から
被検眼のディオプター値を求めることができるが、上述
した光量分布には水晶体の濁りや、マツ毛等の影響が考
慮されていない。
実際の測定には、第14図に示す様に水晶体の濁り15,
マツ毛16の影響があり、受光面9aでの撮像瞳像には水晶
体の濁り15により陰15a(光量の低下)、マツ毛16によ
り陰16aが現れる(第15図参照)。この陰15a,16aの影響
は第10図で示した光量分布にも現れ、第16図で示す様な
光量の落込部分が現れる。従って、この陰15a,16aの影
響を消去しないで傾を求めると第16図中2点鎖線で示す
様に実際の傾斜よりも大きくなってしまう。これは、遮
光部材12との関係で、遮光部材12によって遮ぎられる側
に陰15a,16aが存在し、光量の少ない部分に、更に光量
の落込みが現われたことによる。
次に、遮光部材12の代りに反射側の光束を遮光部材1
2′で遮ぎると、光量の落込みは光量分布で光量が大き
い部分に現れる。この状態では光量分布は平均化され、
第17図中2点鎖線が示す傾斜となる。
ところが、第16図中2点鎖線で示す傾斜の増大も、第
17図2点鎖線で示す傾斜の減少も、同一の原因即ち陰15
a,16aによって生じるものであるから、第16図2点鎖線
で示す傾斜と第17図2点鎖線で示す傾斜とを加えて平均
すれば真の傾斜、即ち眼屈折力に起因する光量分布の傾
斜が得られる。
而して、本発明では光軸Oを境界として光束10の片側
ずつを遮光し得る遮光部材を具備し、演算器13に於いて
片側ずつそれぞれから得られる光量分布を基に演算され
るディオプター値を更に平均する様にしたものである。
第18図は光束を片側ずつ遮光し得る光学系の1例を示
すものであり、遮光部材12は第19図で示す様に半月状の
エッヂ部17を残して刳抜いた形状とし、該エッヂ部17の
エッヂ状稜線17aが受光系2の光軸と合致し、且遮光部
材12をローラ18等により該光軸を中心に回転可能に支持
したものである。
斯かる構成とすれば、エッヂ部17を第18図の状態で光
量分布を測定し、次に所要の手段で遮光部材12を180゜
回転させて光量分布を測定すれば、前記したと同様に光
束を片側ずつ遮光した測定結果が得られる。
又、本発明に係る眼屈折力測定装置によって乱視の状
態も測定できるが、この乱視状態の測定に於いても水晶
体の濁り、マツ毛等の影響を除去できる。
乱視は、各経線で眼屈折力(ディオプター値)が異な
ることによって生じ、乱視の状態は球面度S、乱視度
C、乱視軸角度Aを測定することで測定することができ
る。又、任意の角度θの経線でのディオプター値Dθ
球面度S、乱視度C、乱視軸角度Aとの関係は下記の式
で表される。
θ=S+Csin(θ−A) …(I) 従って、3経線θ、θ、θのディオプター値を
求めれば、球面度数S、乱視度数S、乱視軸角度Aが求
められ、乱視状態が特定できる。
第18図で示した実施例では、遮光部材12を基準の位置
0℃と該基準の位置から180゜回転させた位置、基準の
位置から60゜の位置と、更にこの位置から180゜回転さ
せた位置、基準の位置から120゜の位置と更にこの位置
から180゜回転させた位置でそれぞれ測定し、同一経線
上の測定値を平均化することで、水晶体の濁り、マツ毛
の影響を除去した乱視状態の測定を行うことができる。
次に、第20図〜第22図に於いて、他の実施例を説明す
る。
該実施例では、光源19を第21図で示す様に複数の光源
部19a,19b,19c…を有し、各光源部が選択的に点灯でき
る様に構成したもので各光源部19a,19b,19c…は投影系
1の光軸と垂直な平面内で該光軸と所要距離離れた位置
で光軸を中心としてθだけ異なる経線上、例えば60゜、
120゜…の経線上に設けられている。又、遮光部材20
は、第22図に示す如く6角形の孔21が設けられ、該孔21
の中心が受光系2の光軸と合致する様に配置されてい
る。更に、6角孔21の各エッヂ状稜線21a,21b,21c…は
前記光源部19a,19b,19c…の属する経線と直角方向で且
該光源部19a,19b,19c…と対応した位置にあり且基準デ
ィオプター値の場合、光源部の像がこの稜線上で形成さ
れる様にする。
該実施例に於いて異なった経線上の少なくとも3組の
光源部(同一経線上にあるこの光源部を1組とする)、
例えば19aと19d、19bと19e、19cと19fを選択的に1組単
位で点灯させ前記したと同様な測定をすれば、3経線で
の水晶の濁り、マツ毛の影響等を除去したディオプター
値が求められ、やはり前記I式より即ちに球面度数S、
乱視度数C、乱視軸角度Aが求められる。
又、第23図は更に他の実施例を示しており、該実施例
では前記実施例中で示した光源19と同様な構成を有し、
各光源部19a,19b,19c…が点滅しない様になっている光
源19′と前記実施例中で示したものと同一の遮光部材20
を有すると共に該遮光部材20と対物レンズ8との間に各
光源部19a,19b,19c…からの光束を受光系2の光軸より
分離即ち該光軸より離反させる方向に分離させる光束分
離手段、例えば偏角プリズム22を設けている。該偏角プ
リズム22は各光源部19a,19b,19c…に対応するプリズム
片20a,22b,22c…を、光軸を中心に放射状に集合させた
ものである。
該実施例では各光源部19a,19b,19c…からの光束が、
受光面9aの異なった位置に投影される為、受光面9aの投
影された各部分(12箇所)で前記したと同様な方法でデ
ィオプター値を求めるようにすれば、複数の経線方向の
ディオプター値が同時に求められ、球面度S、乱視度数
C、乱視軸角度Aも又求められる。
尚、上記した第1,第2、第3の実施例に於いて乱視状
態を特定する為に3経線上のディオプター値を求めるの
が好ましいが、乱視の状態は大体2経線方向(直角関係
にある2経線方向)に代表されるものであり、従って第
22図に示した6角形状の孔21は矩形形状の孔であっても
よい。
尚、上記実施例では、投影系の光束分離手段としてハ
ーフミラーを使用したが、ビームスリッター、偏光プリ
ズム等種々の光束分離手段を用いることは勿論である。
[発明の効果] 以上延べた如く本発明によれば、眼屈折力の測定に於
いて、水晶体の濁り、被検眼者のマツ毛の影響を完全に
除去し得るので、測定精度を向上させると共に被検眼者
のマツ毛がどの程度かかっているか、或は水晶体がどの
程度濁っているか気にせず不特定な被検眼者に対して検
者はスピーディーに眼屈折力の測定をすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明が実施される眼屈折力測定装置の基本
概略図、第2図(A)(B)(C)は被検眼のディオプ
ター値の相違による光束の状態の相違を示す説明図、第
3図(A)(B)(C)(D)(E)は受光系及び被検
眼眼底からの反射光束の状態を示す説明図、第4図
(A)、第5図(A)、第6図(A)は受光素子に到達
する光源各点の反射光束の状態を示す説明図、第4図
(B)、第5図(B)、第6図(B)は遮光部材によっ
て遮られた場合の各光束の光量変化を示す説明図、第7
図、第8図、第9図はディオプター値に対応した受光面
での光量分布状態を示す説明図、第10図は光量分布状態
よりディオプター値を求める場合の説明図、第11図、第
12図、第13図は遮光部材上での広がり幅Δが光源の1/2
の大きさより大きな場合の遮光部材によって遮光された
場合の各光束の光量変化を示す説明図、第14図は、本発
明原理を示す説明図、第15は撮像瞳像を示す図、第16
図、第17図は水晶体の濁り、マツ毛等が光量分布に及ぼ
す影響を示す図、第18図は本発明の一実施例を示す基本
概略図、第19図は第18図のA−A矢視図、第20図は本発
明の他の実施例を示す基本概略図、第21図は第20図のB
−B矢視図、第22図は第20図のC−C矢視図、第23図は
更に他の実施例の基本概略図、第24図は第23図のD−D
矢視図である。 1は投影系、2は受光系、3は被検眼、4は光源、5は
ハーフミラー、8は対物レンズ、9は受光素子、12は遮
光部材を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石倉 靖久 東京都板橋区蓮沼町75番1号 東京光学 機械株式会社内 (56)参考文献 光学 Vol.18,No.10,PP. 545〜546 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 3/103

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検眼眼底に光源像を投影する為の投影系
    と、被検眼瞳孔と略共役位置に配置した受光素子上に前
    記眼底からの光束を集光する為の受光系と、受光系の光
    路内に配置され受光光束の一部を遮光する為のエッヂ状
    の遮光部材とを有し、前記受光素子上に投影された光束
    の光量分布状態を基に被検眼の眼屈折力を測定する眼屈
    折力測定装置に於いて、前記エッヂ状の遮光部材の一位
    置と該位置と反対側の位置とでそれぞれ眼屈折力を測定
    し、両位置で測定した結果を平均化する様にしたことを
    特徴とする眼屈折力測定装置。
  2. 【請求項2】少なくとも2経線に関し、エッヂ状の遮光
    部材の一位置と該位置と反対側の位置とでそれぞれ眼屈
    折力を測定し、各経線について測定結果を平均化する様
    にした請求項第1項記載の眼屈折力測定装置。
JP1074185A 1988-12-06 1989-03-27 眼屈折力測定装置 Expired - Lifetime JP2817791B2 (ja)

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US07/443,111 US5071245A (en) 1988-12-06 1989-11-29 Ocular refracting power measuring system
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