JP2817663B2 - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents
バイポーラトランジスタの製造方法Info
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- JP2817663B2 JP2817663B2 JP7123182A JP12318295A JP2817663B2 JP 2817663 B2 JP2817663 B2 JP 2817663B2 JP 7123182 A JP7123182 A JP 7123182A JP 12318295 A JP12318295 A JP 12318295A JP 2817663 B2 JP2817663 B2 JP 2817663B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバイポーラトランジスタ
に関し、さらに詳しくは、ガリウム砒素(GaAs)を
材料として用いたメサ型のバイポーラトランジスタの製
造方法に関するものである。
に関し、さらに詳しくは、ガリウム砒素(GaAs)を
材料として用いたメサ型のバイポーラトランジスタの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタは電界効果型ト
ランジスタに比べ電力密度や耐圧の点で優れている。こ
のためシリコンのみならず化合物半導体を用いたヘテロ
接合型バイポーラトランジスタ(以降、HBTと略す)
の研究開発が盛んに行われている。図3及び図4は従来
のHBTとその製造方法を説明するための製造工程順の
断面図である。まず、図3(a)に示すように、GaA
sからなる半絶縁性基板1上にエピタキシャル成長法に
よりn型GaAsコレクタコンタクト層2、n型GaA
sコレクタ層3、p型GaAsベース層4、n型AlG
aAsエミッタ層5、およびエミッタキャップ層6を順
次成長し、かつその素子領域以外の部分をプロトンイオ
ン注入により高抵抗化して素子分離用の絶縁領域7を形
成する。そして、基板上の全面に高融点金属、例えばW
Si膜をスパッタ法により成膜し、図外のフォトレジス
トをマスクとして、SF6 ガスを用いた反応性イオンエ
ッチング(RIE)によりWSi膜をパターンニングし
てエミッタ電極8を形成する。
ランジスタに比べ電力密度や耐圧の点で優れている。こ
のためシリコンのみならず化合物半導体を用いたヘテロ
接合型バイポーラトランジスタ(以降、HBTと略す)
の研究開発が盛んに行われている。図3及び図4は従来
のHBTとその製造方法を説明するための製造工程順の
断面図である。まず、図3(a)に示すように、GaA
sからなる半絶縁性基板1上にエピタキシャル成長法に
よりn型GaAsコレクタコンタクト層2、n型GaA
sコレクタ層3、p型GaAsベース層4、n型AlG
aAsエミッタ層5、およびエミッタキャップ層6を順
次成長し、かつその素子領域以外の部分をプロトンイオ
ン注入により高抵抗化して素子分離用の絶縁領域7を形
成する。そして、基板上の全面に高融点金属、例えばW
Si膜をスパッタ法により成膜し、図外のフォトレジス
トをマスクとして、SF6 ガスを用いた反応性イオンエ
ッチング(RIE)によりWSi膜をパターンニングし
てエミッタ電極8を形成する。
【0003】次に、図3(b)に示すように、前記フォ
トレジストやエミッタ電極8をマスクに利用して塩素プ
ラズマによる反応性イオンビームエッチングによりエミ
ッタキャップ層6およびエミッタ層5をp型GaAsベ
ース層4の表面に達するまでエッチングし、エミッタメ
サを形成する。フォトレジストはその後有機溶剤により
除去する。
トレジストやエミッタ電極8をマスクに利用して塩素プ
ラズマによる反応性イオンビームエッチングによりエミ
ッタキャップ層6およびエミッタ層5をp型GaAsベ
ース層4の表面に達するまでエッチングし、エミッタメ
サを形成する。フォトレジストはその後有機溶剤により
除去する。
【0004】次に、図3(c)に示すように、ウェハ全
面にシリコン酸化膜(SiO2 膜)を成膜後、CF4 ガ
スを用いた反応性イオンエッチングによる異方性エッチ
ングを行い、前記エミッタキャップ層6とエミッタ層5
の両面にSiO2 からなる側壁16を形成する。
面にシリコン酸化膜(SiO2 膜)を成膜後、CF4 ガ
スを用いた反応性イオンエッチングによる異方性エッチ
ングを行い、前記エミッタキャップ層6とエミッタ層5
の両面にSiO2 からなる側壁16を形成する。
【0005】その後、図4(a)に示すように、ウェハ
全面にAu系合金、例えばAuMnを真空蒸着法により
成膜し、フォトレジストをマスクとしてイオンミリング
法によりパターンニングを行い、ベース電極10を形成
する。続いて、図4(b)に示すように有機溶剤による
洗浄を行いフォトレジスト膜を除去した後、新たに所定
のパターンのフォトレジストをマスクとしてリン酸、過
酸化水素水および水の混合液によりベース層4およびコ
レクタ層3を順次エッチングしてコレクタコンタクトホ
ール11を開設する。このコンタクトホール11ではn
型GaAsコレクタコンタクト層2の表面を露出した
後、AuGeNiによるコレクタ電極13をリフトオフ
法により形成する。
全面にAu系合金、例えばAuMnを真空蒸着法により
成膜し、フォトレジストをマスクとしてイオンミリング
法によりパターンニングを行い、ベース電極10を形成
する。続いて、図4(b)に示すように有機溶剤による
洗浄を行いフォトレジスト膜を除去した後、新たに所定
のパターンのフォトレジストをマスクとしてリン酸、過
酸化水素水および水の混合液によりベース層4およびコ
レクタ層3を順次エッチングしてコレクタコンタクトホ
ール11を開設する。このコンタクトホール11ではn
型GaAsコレクタコンタクト層2の表面を露出した
後、AuGeNiによるコレクタ電極13をリフトオフ
法により形成する。
【0006】最後に、図4(c)に示すようにウェハ全
面にSiO2 からなるパッシベーション膜14を成膜
後、CF4 ガスを用いた反応性イオンエッチングにより
各電極の位置にスルーホールを開設し、このスルーホー
ルを含む領域に所定の配線15を形成してバイポーラト
ランジスタが完成する。
面にSiO2 からなるパッシベーション膜14を成膜
後、CF4 ガスを用いた反応性イオンエッチングにより
各電極の位置にスルーホールを開設し、このスルーホー
ルを含む領域に所定の配線15を形成してバイポーラト
ランジスタが完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来のHBTで
は、SiO2 からなる側壁16がエミッタ・ベース間分
離のみならずエミッタメサ側面のパッシベーション膜と
しても機能している。しかし、一般にSiO2 とGaA
sやAlGaAs半導体の界面には強いストレスが発生
し、このストレスが原因とされて側壁にクラック等が生
じ、パッシベーション機能が損なわれ、バイポーラトラ
ンジスタの信頼性が低下される原因となる。
は、SiO2 からなる側壁16がエミッタ・ベース間分
離のみならずエミッタメサ側面のパッシベーション膜と
しても機能している。しかし、一般にSiO2 とGaA
sやAlGaAs半導体の界面には強いストレスが発生
し、このストレスが原因とされて側壁にクラック等が生
じ、パッシベーション機能が損なわれ、バイポーラトラ
ンジスタの信頼性が低下される原因となる。
【0008】また、この従来のHBTの製造方法では、
コレクタ電極形成後にウェハ全面にSiO2 からなるパ
ッシベーション膜14を成膜しているが、パッシベーシ
ョン膜と電極との密接性が低いこと等が原因となり、パ
ッシベーション膜とコンタクトホール11の内面との間
にボイド17が発生し、コンタクトホール11の内面に
パッシベーションされない部分が生じ、信頼性が低下さ
れてしまうという問題も生じている。
コレクタ電極形成後にウェハ全面にSiO2 からなるパ
ッシベーション膜14を成膜しているが、パッシベーシ
ョン膜と電極との密接性が低いこと等が原因となり、パ
ッシベーション膜とコンタクトホール11の内面との間
にボイド17が発生し、コンタクトホール11の内面に
パッシベーションされない部分が生じ、信頼性が低下さ
れてしまうという問題も生じている。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、メサ側面に形成する側
壁におけるストレスを抑制し、また、コンタクトホール
の内面におけるボイドを防止することで、それぞれにお
けるパッシベーションの信頼性を高めたバイポーラトラ
ンジスタの製造方法を提供することにある。
壁におけるストレスを抑制し、また、コンタクトホール
の内面におけるボイドを防止することで、それぞれにお
けるパッシベーションの信頼性を高めたバイポーラトラ
ンジスタの製造方法を提供することにある。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 本発明のバイポーラトラ
ンジスタの 製造方法は、基板上に第1導電型の第1の半
導体層、第2導電型の第2の半導体層および第1導電型
の第3の半導体層を順次積層する工程と、前記第3の半
導体層を、窒素および四塩化珪素(SiCl 4 )を含む
プラズマによりドライエッチングしてメサ層を形成しか
つこのメサ層の側壁に窒化珪素膜を形成する工程と、前
記メサ層の上面に第3半導体層の電極を形成する工程
と、エッチング除去された前記第3の半導体層の領域に
おいて前記第2の半導体層の上面に第2半導体層の電極
を形成する工程と、露呈されている前記第2の半導体層
の領域において前記第2の半導体層及び前記第1の半導
体層の表面側の一部を窒素および四塩化珪素を含むプラ
ズマによりドライエッチングして第1の半導体層に対す
るコンタクトホールを開口しかつその内壁に窒化珪素膜
を形成する工程と、前記コンタクトホールの底面に第1
の半導体層の電極を形成する工程を含むことを特徴とす
る。
ンジスタの 製造方法は、基板上に第1導電型の第1の半
導体層、第2導電型の第2の半導体層および第1導電型
の第3の半導体層を順次積層する工程と、前記第3の半
導体層を、窒素および四塩化珪素(SiCl 4 )を含む
プラズマによりドライエッチングしてメサ層を形成しか
つこのメサ層の側壁に窒化珪素膜を形成する工程と、前
記メサ層の上面に第3半導体層の電極を形成する工程
と、エッチング除去された前記第3の半導体層の領域に
おいて前記第2の半導体層の上面に第2半導体層の電極
を形成する工程と、露呈されている前記第2の半導体層
の領域において前記第2の半導体層及び前記第1の半導
体層の表面側の一部を窒素および四塩化珪素を含むプラ
ズマによりドライエッチングして第1の半導体層に対す
るコンタクトホールを開口しかつその内壁に窒化珪素膜
を形成する工程と、前記コンタクトホールの底面に第1
の半導体層の電極を形成する工程を含むことを特徴とす
る。
【0013】
【0014】
【作用】本発明においては、ドライエッチング時のエッ
チングガスとして窒素および四塩化珪素を含む混合ガス
を用いるため、四塩化珪素から解離した塩素プラズマに
よりエッチングが進行する間に、同じく四塩化珪素から
解離した珪素と窒素が結合してできた窒化珪素がエッチ
ング側面に側壁として付着する。この窒化珪素側壁がメ
サ側壁としてのパッシベーション膜として機能する。
チングガスとして窒素および四塩化珪素を含む混合ガス
を用いるため、四塩化珪素から解離した塩素プラズマに
よりエッチングが進行する間に、同じく四塩化珪素から
解離した珪素と窒素が結合してできた窒化珪素がエッチ
ング側面に側壁として付着する。この窒化珪素側壁がメ
サ側壁としてのパッシベーション膜として機能する。
【0015】また、コンタクトホールの開設と同時にコ
ンタクトホールの内面に窒化珪素膜が堆積されてパッシ
ベーション膜として機能されるため、電極形成後に絶縁
膜を堆積する場合のようなボイドの発生が防止される。
ンタクトホールの内面に窒化珪素膜が堆積されてパッシ
ベーション膜として機能されるため、電極形成後に絶縁
膜を堆積する場合のようなボイドの発生が防止される。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1及び図2は本発明の一実施例であるバイポー
ラトランジスタをその製造工程に従って説明するための
要部の断面図を示したものである。まず、図1(a)に
示すように、GaAsからなる半絶縁性基板1上にエピ
タキシャル成長法によりn型GaAsコレクタコンタク
ト層2、n型GaAsコレクタ層3、p型GaAsベー
ス層4、n型AlGaAsエミッタ層5、およびエミッ
タキャップ層6を順次成長し、素子領域以外の部分をプ
ロトンイオン注入により高抵抗化し、素子分離用の絶縁
領域7を形成する。次に、基板上の全面に高融点金属、
例えばWSi膜をスパッタ法により成膜し、図外のフォ
トレジストをマスクとして、SF6 ガスを用いた反応性
イオンエッチング(RIE)によりWSi膜をパターン
ニングしてエミッタ電極8を形成する。
する。図1及び図2は本発明の一実施例であるバイポー
ラトランジスタをその製造工程に従って説明するための
要部の断面図を示したものである。まず、図1(a)に
示すように、GaAsからなる半絶縁性基板1上にエピ
タキシャル成長法によりn型GaAsコレクタコンタク
ト層2、n型GaAsコレクタ層3、p型GaAsベー
ス層4、n型AlGaAsエミッタ層5、およびエミッ
タキャップ層6を順次成長し、素子領域以外の部分をプ
ロトンイオン注入により高抵抗化し、素子分離用の絶縁
領域7を形成する。次に、基板上の全面に高融点金属、
例えばWSi膜をスパッタ法により成膜し、図外のフォ
トレジストをマスクとして、SF6 ガスを用いた反応性
イオンエッチング(RIE)によりWSi膜をパターン
ニングしてエミッタ電極8を形成する。
【0017】次に、図1(b)に示すように、前記フォ
トレジストとエミッタ電極8を利用してエミッタキャッ
プ層6およびエミッタ層5を窒素および四塩化珪素(S
iCl4 )を含むプラズマによる反応性イオンビームエ
ッチングによりp型GaAsベース層4の表面に達する
までエッチングし、エミッタメサを形成する。この時、
エミッタメサの側面には窒化珪素からなるエミッタメサ
側面パッシベーション膜9が同時形成される。
トレジストとエミッタ電極8を利用してエミッタキャッ
プ層6およびエミッタ層5を窒素および四塩化珪素(S
iCl4 )を含むプラズマによる反応性イオンビームエ
ッチングによりp型GaAsベース層4の表面に達する
までエッチングし、エミッタメサを形成する。この時、
エミッタメサの側面には窒化珪素からなるエミッタメサ
側面パッシベーション膜9が同時形成される。
【0018】次いで、図2(a)に示すように、ウェハ
全面にAu系合金、例えばAuMnを真空蒸着法により
成膜し、フォトレジストをマスクとしてイオンミリング
法によりパターンニングを行い、ベース電極10を形成
する。続いて、図2(b)に示すように有機溶剤による
洗浄を行いフォトレジストを除去した後、新たに所定の
パターンのフォトレジストをマスクとしてベース層4お
よびコレクタ層3を窒素および四塩化珪素を含むプラズ
マによる反応性イオンビームエッチングにより順次エッ
チングし、n型GaAsコレクタコンタクト層2の表面
を露出したコレクタコンタクトホール11を形成する。
全面にAu系合金、例えばAuMnを真空蒸着法により
成膜し、フォトレジストをマスクとしてイオンミリング
法によりパターンニングを行い、ベース電極10を形成
する。続いて、図2(b)に示すように有機溶剤による
洗浄を行いフォトレジストを除去した後、新たに所定の
パターンのフォトレジストをマスクとしてベース層4お
よびコレクタ層3を窒素および四塩化珪素を含むプラズ
マによる反応性イオンビームエッチングにより順次エッ
チングし、n型GaAsコレクタコンタクト層2の表面
を露出したコレクタコンタクトホール11を形成する。
【0019】なお、このコレクタコンタクトホール11
の形成時には、コンタクトホール内面にSiNからなる
パッシベーション膜12が同時形成される。このパッシ
ベーション膜12の厚さは高々10nm程度であり、パ
ッシベーション膜の堆積によるコレクタ電極面積の縮小
は無視できる。その後、AuGeNiによるコレクタ電
極13をリフトオフ法により形成する。
の形成時には、コンタクトホール内面にSiNからなる
パッシベーション膜12が同時形成される。このパッシ
ベーション膜12の厚さは高々10nm程度であり、パ
ッシベーション膜の堆積によるコレクタ電極面積の縮小
は無視できる。その後、AuGeNiによるコレクタ電
極13をリフトオフ法により形成する。
【0020】しかる後、図2(c)のように、全面にパ
ッシベーション膜14を形成し、かつこれにスルーホー
ルを開設した後、配線15を形成し、各電極7,8,1
3に対して電気接続を行うことでバイポーラトランジス
タが完成される。
ッシベーション膜14を形成し、かつこれにスルーホー
ルを開設した後、配線15を形成し、各電極7,8,1
3に対して電気接続を行うことでバイポーラトランジス
タが完成される。
【0021】このように形成された本実施例のバイポー
ラトランジスタでは、メサ型に形成されたエミッタキャ
ップ層6及びエミッタ層5の側面には、窒化珪素からな
る側壁9が形成されており、この窒化珪素はGaAsや
AlGaAsとの界面におけるストレスの発生が抑止さ
れる。したがって、パッシベーション膜として機能する
側壁9の信頼性が確保され、バイポーラトランジスタの
信頼性が確保される。
ラトランジスタでは、メサ型に形成されたエミッタキャ
ップ層6及びエミッタ層5の側面には、窒化珪素からな
る側壁9が形成されており、この窒化珪素はGaAsや
AlGaAsとの界面におけるストレスの発生が抑止さ
れる。したがって、パッシベーション膜として機能する
側壁9の信頼性が確保され、バイポーラトランジスタの
信頼性が確保される。
【0022】また、このメサを形成する際においては、
ドライエッチングガスとして窒素および四塩化珪素を含
む混合ガスを用いるので四塩化珪素から解離した塩素プ
ラズマによりエッチングが進行する間に、同じく四塩化
珪素から解離した珪素と窒素が結合してできた窒化珪素
がエッチング側面に側壁として付着する。したがって、
側壁を形成するための工程を独立して設けることが不要
となり、工程の簡略化が可能となる。
ドライエッチングガスとして窒素および四塩化珪素を含
む混合ガスを用いるので四塩化珪素から解離した塩素プ
ラズマによりエッチングが進行する間に、同じく四塩化
珪素から解離した珪素と窒素が結合してできた窒化珪素
がエッチング側面に側壁として付着する。したがって、
側壁を形成するための工程を独立して設けることが不要
となり、工程の簡略化が可能となる。
【0023】さらに、このような窒化珪素(SiN)や
窒化酸化珪素(SiON)の製造方法として、従来では
モノシラン(SiH4 )を原料ガスとして用いるプラズ
マCVD法が一般的に行われているが、成膜時に発生す
る水素プラズマによりベースドーパントである炭素の不
活性化という問題が起こることが報告されている(エヌ
・エム・ジョンソン他(N.M.Johnson et
al.),フィジカル・レビュー・ビー(Physi
cal Review B),第33巻,1102〜1
105頁,1986年1月)。この点、前記実施例の製
造方法では、窒化珪素パッシベーション膜を形成する際
に水素ガスまたは水素プラズマを使用しないのでベース
ドーパントである炭素の不活性化は起こらない。
窒化酸化珪素(SiON)の製造方法として、従来では
モノシラン(SiH4 )を原料ガスとして用いるプラズ
マCVD法が一般的に行われているが、成膜時に発生す
る水素プラズマによりベースドーパントである炭素の不
活性化という問題が起こることが報告されている(エヌ
・エム・ジョンソン他(N.M.Johnson et
al.),フィジカル・レビュー・ビー(Physi
cal Review B),第33巻,1102〜1
105頁,1986年1月)。この点、前記実施例の製
造方法では、窒化珪素パッシベーション膜を形成する際
に水素ガスまたは水素プラズマを使用しないのでベース
ドーパントである炭素の不活性化は起こらない。
【0024】また、コレクタコンタクトホール11の内
面に形成されるパッシベーション膜12として窒化珪素
膜が形成されるため、前記した側壁9の場合と同様にス
トレスの発生が抑制できる。さらに、このパッシベーシ
ョン膜12の形成に際しても、コンタクトホール11の
開設と同時に形成が行われるため、製造工程の簡略化が
図れるとともに、電極形成後に絶縁膜を堆積する従来技
術において生じるようなボイドが発生することはなく、
その信頼性が高められる。
面に形成されるパッシベーション膜12として窒化珪素
膜が形成されるため、前記した側壁9の場合と同様にス
トレスの発生が抑制できる。さらに、このパッシベーシ
ョン膜12の形成に際しても、コンタクトホール11の
開設と同時に形成が行われるため、製造工程の簡略化が
図れるとともに、電極形成後に絶縁膜を堆積する従来技
術において生じるようなボイドが発生することはなく、
その信頼性が高められる。
【0025】なお、本実施例はベース層がGaAsで構
成される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例
えばベース層にp型のAlGaAs組成傾斜層やp型の
InGaAs組成傾斜層を用いたもの、エミッタ層にn
型のInGaPを用いたものなど材料系を様々に変化さ
せたバイポーラトランジスタのいずれについても同様に
適用でき、効果は同様である。また実施例においてはエ
ミッタトップ型のバイポーラトランジスタについて述べ
たが、コレクタトップ型のバイポーラトランジスタにつ
いても効果は同様であって、コレクタメサ側面と、エミ
ッタコンタクトホール内面に窒化珪素パッシベーション
膜を成膜することができる。
成される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例
えばベース層にp型のAlGaAs組成傾斜層やp型の
InGaAs組成傾斜層を用いたもの、エミッタ層にn
型のInGaPを用いたものなど材料系を様々に変化さ
せたバイポーラトランジスタのいずれについても同様に
適用でき、効果は同様である。また実施例においてはエ
ミッタトップ型のバイポーラトランジスタについて述べ
たが、コレクタトップ型のバイポーラトランジスタにつ
いても効果は同様であって、コレクタメサ側面と、エミ
ッタコンタクトホール内面に窒化珪素パッシベーション
膜を成膜することができる。
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の効果】 本発明のバイポーラトランジスタの 製造
方法では、エミッタやコレクタ等のメサを形成する際の
ドライエッチングガスとして窒素および四塩化珪素を含
む混合ガスを用いることにより、エッチングの進行と同
時に窒化珪素がメサの側面に側壁として付着されるた
め、パッシベーション膜を独立した工程を用いることな
く製造でき、工程の簡略化を図ることができるととも
に、窒化珪素パッシベーション膜を形成する際における
ベースドーパントである炭素の不活性化が生じることが
ない。
方法では、エミッタやコレクタ等のメサを形成する際の
ドライエッチングガスとして窒素および四塩化珪素を含
む混合ガスを用いることにより、エッチングの進行と同
時に窒化珪素がメサの側面に側壁として付着されるた
め、パッシベーション膜を独立した工程を用いることな
く製造でき、工程の簡略化を図ることができるととも
に、窒化珪素パッシベーション膜を形成する際における
ベースドーパントである炭素の不活性化が生じることが
ない。
【0029】また、本発明の製造方法では、コンタクト
ホールの開設と同時にコンタクトホールの内面に窒化珪
素からなるパッシベーション膜が形成されるので、製造
工程を簡略化すると共に、ボイドが生じることがなく信
頼性の高いパッシベーション膜を形成することができ
る。
ホールの開設と同時にコンタクトホールの内面に窒化珪
素からなるパッシベーション膜が形成されるので、製造
工程を簡略化すると共に、ボイドが生じることがなく信
頼性の高いパッシベーション膜を形成することができ
る。
【図1】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法を
工程順に示す断面図のその1である。
工程順に示す断面図のその1である。
【図2】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法を
工程順に示す断面図のその2である。
工程順に示す断面図のその2である。
【図3】従来のバイポーラトランジスタの製造方法を工
程順に示す断面図のその1である。
程順に示す断面図のその1である。
【図4】従来のバイポーラトランジスタの製造方法を工
程順に示す断面図のその2である。
程順に示す断面図のその2である。
1 GaAs半絶縁性基板 2 n型GaAsコレクタコンタクト層 3 n型GaAsコレクタ層 4 p型GaAsベース層 5 n型AlGaAsエミッタ層 6 エミッタキャップ層 7 絶縁領域 8 エミッタ電極 9 パッシベーション膜 10 ベース電極 11 コレクタコンタクトホール 12 パッシベーション膜 13 コレクタ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−275446(JP,A) 特開 平6−216257(JP,A) 特開 平4−94121(JP,A) 特開 平5−251461(JP,A) 特開 昭63−126274(JP,A) Japanease Journal of Applied Physic s (1989) Vol.28 No.6 P.L1070−L1072 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/331 H01L 29/73 H01L 21/28 - 21/288 H01L 21/44 - 21/445 H01L 29/40 - 29/51 H01L 21/3205,21/3213,21/768 H01L 21/3065,21/312 - 21/32
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に第1導電型の第1の半導体層、
第2導電型の第2の半導体層および第1導電型の第3の
半導体層を順次積層する工程と、前記第3の半導体層
を、窒素および四塩化珪素(SiCl4 )を含むプラズ
マによりドライエッチングしてメサ層を形成しかつこの
メサ層の側壁に窒化珪素膜を形成する工程と、前記メサ
層の上面に第3半導体層の電極を形成する工程と、エッ
チング除去された前記第3の半導体層の領域において前
記第2の半導体層の上面に第2半導体層の電極を形成す
る工程と、露呈されている前記第2の半導体層の領域に
おいて前記第2の半導体層及び前記第1の半導体層の表
面側の一部を窒素および四塩化珪素を含むプラズマによ
りドライエッチングして第1の半導体層に対するコンタ
クトホールを開口しかつその内壁に窒化珪素膜を形成す
る工程と、前記コンタクトホールの底面に第1の半導体
層の電極を形成する工程を含むことを特徴とするバイポ
ーラトランジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7123182A JP2817663B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP7123182A JP2817663B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08293502A JPH08293502A (ja) | 1996-11-05 |
JP2817663B2 true JP2817663B2 (ja) | 1998-10-30 |
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ID=14854226
Family Applications (1)
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JP7123182A Expired - Fee Related JP2817663B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
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JP3312409B2 (ja) * | 1993-01-13 | 2002-08-05 | ソニー株式会社 | 多層配線構造の半導体装置 |
-
1995
- 1995-04-24 JP JP7123182A patent/JP2817663B2/ja not_active Expired - Fee Related
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