JPH10321640A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH10321640A
JPH10321640A JP12613697A JP12613697A JPH10321640A JP H10321640 A JPH10321640 A JP H10321640A JP 12613697 A JP12613697 A JP 12613697A JP 12613697 A JP12613697 A JP 12613697A JP H10321640 A JPH10321640 A JP H10321640A
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JP
Japan
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layer
semiconductor
collector
electrode
emitter
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Application number
JP12613697A
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English (en)
Inventor
Sadahito Hongo
禎人 本郷
Kunio Tsuda
邦男 津田
Tetsuo Nozu
哲郎 野津
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線間のリーク電流を低減し、配線の剥離を
防止し、高周波特性の向上と、長期信頼性の向上を実現
できる半導体装置を提供すること。 【解決手段】 半導体基板21上にコレクタコンタクト
層22、コレクタ層25、ベース層26、エミッタ層2
7、エミッタコンタクト層30の各半導体層が順次積層
されたヘテロ接合バイポーラトランジスタを有する半導
体装置であって、コレクタコンタクト層22に接続して
コレクタ電極が、ベース層26に接続してベース電極3
2が、エミッタコンタクト層30に接続してエミッタ電
極がそれぞれ形成され、コレクタ電極、ベース電極3
2、エミッタ電極からの引き出し配線36、31が、前
記積層された半導体層中で引き出し配線36、31を構
成する金属とのショットキー障壁が最も高い半導体層上
に形成されている半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に係り、特に高電子移動度トランジスタ(HE
MT)やヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】AlGaAs/GaAs、InGaP/
GaAs、あるいはInAlAs/InGaAs、In
P/InGaAsなどのIII−V族化合物半導体材料
を用いたヘテロ接合バイポ−ラトランジスタ(HBT)
は、高速光通信用素子あるいはマイクロ波帯パワ−素子
等として近年盛んに研究、開発されている。
【0003】かかるHBT、例えばGaAs系HBT の場合に
は、従来、エミッタ電極、ベース電極、コレクタ電極か
らの引き出し配線は、 GaAs 基板上若しくは当該基板と
同じ材料で積層されたGaAs層上、或いは素子の平坦化の
ために埋め込まれた樹脂膜上に形成していた。
【0004】図14は、かかる従来のHBTの断面構造
を示す断面図である。半絶縁性GaAs基板101上に順
次、n+ 型GaAsコレクタコンタクト層102、n+ 型In
GaP エッチング停止層103、n+ 型GaAs層104、i
型GaAsコレクタ層105、p+型GaAsベース層106、n
型In0.5 Ga0.5 P エミッタ層107、n型GaAs層10
8、n 型Inx Ga1-x As層109、n+ 型In0.5 Ga0.5 As
エミッタコンタクト層110がそれぞれ順にエピタキシ
ャル成長され、層構造を構成している。112はベース
電極、115は素子分離のための絶縁化層である。
【0005】114、119は樹脂膜であり、素子を平
坦化するように埋め込み形成されている。この樹脂膜1
19の上にエミッタ、ベースからの引き出し配線11
1、116及びコレクタからの引き出し配線(図示せ
ず)が形成されている。
【0006】ところが、例えばGaAs上に引き出し配線を
形成した場合には、低電圧領域において、大きなリーク
電流が観測される問題がある。これは、通常、引き出し
配線下のGaAs層はイオン注入などにより高抵抗化する
が、それにも拘わらず引き出し配線を構成する金属とGa
Asとの間のエネルギー障壁が充分でないため、隣接配線
との間にリーク電流が発生してしまうのである。
【0007】また、樹脂膜119上に配線111、11
6を形成した場合には、特に深刻なのは、それらの密着
性である。デバイス作製中に配線111、116等の剥
がれが生じたり、実装を行う際にパッド部分からの配線
層の剥がれが生じたり、また長期信頼性を考えたときに
も、配線が剥離するという現象が多発してしまう。
【0008】かかる問題は、高電子移動度トランジスタ
(HEMT)についても同様に生ずる。図15は、かか
る従来のHEMTの断面構造を示す断面図である。半絶
縁性GaAs基板121上に順次、 GaAs バッファ層12
2、i型InGaAs層(チャネル層)123、n 型 InGaP層
(電子供給層)124、i型InGaP 層(ショットキーコ
ンタクト層)125がそれぞれ順にエピタキシャル成長
され、層構造を構成している。
【0009】このi型InGaP 層(ショットキーコンタク
ト層)125上にはゲート電極128並びにソースコン
タクト層126a及びドレインコンタクト層126bが
形成され、これらのソースコンタクト層126a及びド
レインコンタクト層126bに接続してソース電極12
9a及びドレイン電極129bがそれぞれ形成されてい
る。
【0010】130は樹脂膜であり、この樹脂膜130
の上にソース、ドレインからの引き出し配線131a、
131b、及びゲートからの引き出し配線(図示せず)
が形成されている。127は素子分離のための絶縁化層
である。
【0011】このような構造のHEMTにおいても、例
えばGaAs上に引き出し配線を形成した場合には、隣接配
線との間にリーク電流が発生してしまう問題や、配線が
剥離してしまう問題がある。
【0012】また、HBTでは以下のような問題もあ
る。即ち、素子の微細化に伴い、寄生容量による影響が
大きく現れ、III−V族化合物半導体素子のもつ本来
の高速特性が発揮できていないという問題である。この
ことについて以下に説明する。
【0013】素子の高速性を示す1つの指標として、最
大遮断周波数ft は良く知られている。これは主に素子
の1次元的構造に依存する。一方、他の指標として最大
動作周波数fmax も良く知られている。これは実際の素
子の高速動作を保証するものであり、実用上重要であ
る。したがってfmax を大きくできるような素子設計が
望まれる。両者は fmax =(ft /8πRBC0.5 (1) なる関係で結ばれている。ここでRB はベ−ス抵抗であ
り、CC はコレクタ容量である。
【0014】fmax をより大きくするためにはRBC
を出来るだけ小さくすることが重要である。ここでCC
は真性コレクタ容量および寄生コレクタ容量を含む。し
たがって如何に寄生コレクタ容量を減らし、CC を下げ
るかが高速化のためには重要となる。通常のエミッタを
最上部としたエミッタトップ構造HBTでは、CC を小
さくするために、外部ベ−ス電極下の外部コレクタ領域
に水素あるいは酸素をイオン注入し空乏化させる方法が
行われている(参考文献 P.M.ASBECL et al.:IEEE Tran
s. Electron Devices ED-34, pp 2571-2577)。
【0015】しかしながらこの方法では、イオン注入に
よるベ−ス層の損傷のため、ベ−ス抵抗RB が増加し、
結果としてfmax は小さくなり高速化のためには効果的
でない。
【0016】一方、CC を小さくするために基板上にエ
ミッタ、ベ−ス、コレクタの順に形成されたいわゆるコ
レクタトップ型あるいは倒置型のヘテロ接合バイポ−ラ
トランジスタの開発も行われている。これはコレクタ形
状がエミッタトップ型のエミッタ部に相当するためにC
C を小さくすることが可能となっている。
【0017】しかしながら、この場合には外部ベ−ス電
極下のベ−ス、エミッタ接合間のリ−ク電流のため電流
増幅率が著しく低下し、何らかの方法を用いてこの接合
を不活性化しリ−ク電流を抑制しなければ実用可能な素
子を得ることは不可能である。
【0018】このような方法として外部ベ−ス電極下に
水素あるいは酸素をイオン注入し、外部ベ−ス・エミッ
タ接合を不活性化する方法が知られているが、やはり上
述したようにイオン注入によるベ−ス層の損傷のため、
ベ−ス抵抗RB が増加し、結果としてfmax は小さくな
り高速化のためには効果的でない。
【0019】また、式(1)から容易にわかるように、
高fmax を得るために、ft を大きくすることも有効と
考えられる。これはベ−ス厚を50nm程度にすること
である程度実現可能である。しかしながら、さらにベ−
スの薄層化を進め、例えば20nm程度のベ−ス層を従
来のエッチング技術により露出させ、蒸着法等によりベ
−ス電極を形成することは、エッチングのウェハ面内で
の不均一性が顕著になり、実際上実現は困難である。
【0020】この方法の改良策としては、選択エッチャ
ントを用いる方法がある。これはべ−ス層に対してエッ
チング速度が小さく、エミッタ層に対してエッチング速
度の大きなエッチャントを用いてベ−ス層が露出した段
階でエッチングを終了させる方法である。この方法では
20nm程度の極薄のベ−ス層に歩留まり良くベ−ス電
極を形成することが可能である。かかる方法を用いれ
ば、歩留まりの優れた製造方法を提供することができる
が、さらなる高速化のためにはコレクタ容量の一層の低
減が望まれるのは言うまでもない。
【0021】そこで、近年、寄生コレクタ容量の低減化
のために提案及び実現されているものとして、外部ベ−
ス下のコレクタ層を横方向にエッチング除去してしまう
方法がある(参考文献:特開平03-080543 、GaAs IC Sy
mposium '95 Tech. Dig. p176 、特願平08-057356 、応
用物理学会講演会 '96 28-M-9 )。
【0022】かかる方法によっても、歩留まり良くコレ
クタ容量を一層低減することが可能であるが、発明者ら
が行った詳細な検討によれば、上記製造方法を使用する
に際して、以下に示す現象が発生する場合もあることが
明らかになった。次にこのことについて、図16乃至図
18を用いて説明する。
【0023】図16は、従来技術を用いて製造した場合
の完成された素子の一例の断面図である。図16におい
て、141は基板、142はコレクタコンタクト層、1
43はコレクタ層、144はベ−ス層、145はエミッ
タ層、146はエミッタコンタクト層、147はSiO
2 、148a及び148bはベ−ス電極、149a及び
149bはポリイミド層、151は空隙部、152は外
部ベ−ス領域である。
【0024】図17及び図18は、図16の素子を形成
する方法を説明する工程断面図である。図17におい
て、基板(100)面上に上記した構造が積層されてい
る。この段階までにベ−ス電極148a及び148bの
形成、ポリイミド層149a及び149bによるベ−ス
電極上部の充填、このポリイミド層149a及び149
bをマスクとして外部ベ−ス領域152外側の不要なベ
−ス層及びエミッタ層を除去する各工程が終了してい
る。図17はこの例において、コレクタ層を横方向にエ
ッチング除去する工程の直前の素子断面の様子を示して
いる。
【0025】図17の状態を出発点として従来技術によ
る製造方法を考えてみる。まず、塩酸1:燐酸10の組
成のエッチャントにより、室温において数分間コレクタ
層143(例えばInP層)をエッチングすると図18
のような形状が得られる。この場合、ベ−ス層144お
よびコレクタコンタクト層142(例えばInGaAs
層)をほとんどエッチングせずにコレクタ層143をエ
ッチングすることが可能である。
【0026】しかし、例えば前記のようにコレクタ層1
43としてInP層を用い、塩酸1:燐酸10の組成の
エッチャントを使った場合には、InPのエッチング速
度は基板垂直方向(例えば(100))に比べ基板水平
方向(例えば(011)方向等)には非常に遅いため
(1/5以下)、図18に示すような形状が得られる。
他のエッチャントとして、塩酸1:水5の組成のものを
用いても同様な形状が得られる。水平方向へのエッチン
グ(サイドエッチング)を進めるためにはエッチング時
間を長くするか、エッチャント(例えば塩酸)濃度を高
くすることによりエッチング速度を上げる必要がある。
【0027】しかし、このようにエッチング時間を長く
したり、濃度の高い酸に素子を浸していると、ベ−ス電
極の保護膜であるポリイミド層149a、149bが劣
化し、強酸であるエッチャントがベ−スあるいはエミッ
タ部へ浸入する場合があり、素子不良を生じ歩留まりが
低下する場合があることが予想される。
【0028】あるいはまたエッチング速度が遅いとはい
え、強酸に長時間半導体層(この場合、例えばInGa
As層)を浸している場合には、半導体層表面を改質さ
せる可能性があり、歩留まり低下が懸念される。さら
に、製造工程での安全面において、強酸を使用する作業
時間は短い方が良いことは言うまでもない。
【0029】一方、先に述べたようにコレクタトップ型
の場合についても、外部ベ−ス下のエミッタ層を横方向
にエッチング除去してしまう方法が知られている。(参
考文献:Indium Phosphid and Related Materials 1993
Tech. Dig. p393、同 1996Tech. Dig. p137)。この
方法によれば外部ベ−ス・エミッタ接合間のリ−ク電流
は著しく低減可能である。しかしながらエミッタトップ
型の場合と同じ理由により、歩留まりの低下等が懸念さ
れる。
【0030】なお、上記例ではベ−ス電極の保護膜とし
てポリイミドを考えたが、フォトレジストあるいはSi
2 やSiN等を使った場合にも同様な不具合が生じる
可能性がある。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、配線間
のリーク電流が小さく、また配線の剥離も生じない、長
期信頼性に優れたHBTやHEMTを製造することは困
難であった。また、寄生コレクタ容量が小さく高fmax
を持つヘテロ接合バイポ−ラトランジスタを製造する方
法においては、歩留まりの低下等が懸念されている。
【0032】本発明は、上記の点を鑑みてなされたもの
であり、配線間のリーク電流を低減させ、かつ長期信頼
性に優れた半導体装置、及び高歩留まりでヘテロ接合バ
イポーラトランジスタを製造することのできる半導体装
置の製造方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ため本発明の第1は、半導体基板上にコレクタコンタク
ト層、コレクタ層、ベース層、エミッタ層、エミッタコ
ンタクト層の各半導体層が順次積層されたヘテロ接合バ
イポーラトランジスタを有する半導体装置であって、前
記コレクタコンタクト層に接続してコレクタ電極が、前
記ベース層に接続してベース電極が、前記エミッタコン
タクト層に接続してエミッタ電極がそれぞれ形成され、
前記コレクタ電極、ベース電極、エミッタ電極からの引
き出し配線が、前記積層された半導体層中で前記引き出
し配線を構成する金属とのショットキー障壁が最も高い
半導体層上に形成されていることを特徴とする半導体装
置を提供する。
【0034】かかる本発明において、以下の態様が好ま
しい。 (1)前記引き出し配線を構成する金属とのショットキ
ー障壁が最も高い半導体層は前記エミッタ層を構成する
層と同一層であること。
【0035】(2)前記引き出し配線を構成する金属と
のショットキー障壁が最も高い半導体層は前記コレクタ
層を構成する層と同一層であること。 (3)前記ベース電極、エミッタ電極からの引き出し配
線は、該配線を構成する金属とのショットキー障壁が最
も高い半導体層としての前記エミッタ層を構成する層と
同一層上に形成され、かつ前記コレクタ電極からの引き
出し配線は、該配線を構成する金属とのショットキー障
壁が最も高い半導体層としての前記コレクタ層を構成す
る層と同一層上に形成されていること。
【0036】(4)前記ベース電極、エミッタ電極から
の引き出し配線は、該配線を構成する金属とのショット
キー障壁が最も高い半導体層としての前記コレクタ層を
構成する層と同一層上に形成され、かつ前記コレクタ電
極からの引き出し配線は、該配線を構成する金属とのシ
ョットキー障壁が最も高い半導体層としての前記エミッ
タ層を構成する層と同一層上に形成されていること。
【0037】(5)前記エミッタ電極からの引き出し配
線の一部の下のベース層とコレクタ層の少なくとも一つ
に空洞が形成されていること。 (6)前記引き出し配線を構成する金属とのショットキ
ー障壁が最も高い半導体層がInGaP を含み、前記ベース
層がGaAsを含むこと。
【0038】また本発明の第2は、半導体基板上にチャ
ネル層、電子供給層、ショットキーコンタクト層を含む
複数の半導体層が順次積層され、該ショットキーコンタ
クト層上にゲート電極並びにソースコンタクト層及びド
レインコンタクト層が形成された電界効果トランジスタ
を有する半導体装置であって、前記ソースコンタクト層
及びドレインコンタクト層に接続してソース電極及びド
レイン電極がそれぞれ形成され、前記ソース電極、ドレ
イン電極、ゲート電極からの引き出し配線が、前記積層
された半導体層中で前記引き出し配線を構成する金属と
のショットキー障壁が最も高い半導体層上に形成されて
いることを特徴とする半導体装置を提供する。
【0039】かかる本発明において、以下の態様が好ま
しい。 (1)前記引き出し配線を構成する金属とのショットキ
ー障壁が最も高い半導体層は前記ショットキーコンタク
ト層を構成する層と同一層であること。
【0040】(2)前記引き出し配線を構成する金属と
のショットキー障壁が最も高い半導体層がInGaP を含
み、前記ソースコンタクト層及びドレインコンタクト層
がGaAsを含むこと。
【0041】さらに本発明の第3は、半導体基板上に第
一導電型の第一の半導体層と、第一導電型の第二の半導
体層と、第二導電型の第三の半導体層と、第一導電型の
第四の半導体層とが順次積層され、前記第一の半導体層
がコレクタコンタクト層若しくはエミッタコンタクト層
を、前記第二の半導体層がコレクタ層若しくはエミッタ
層を、前記第三の半導体層がベ−ス層を、前記第四の半
導体層がエミッタ層若しくはコレクタ層をそれぞれ構成
し、前記ベ−ス層に対してその外部領域において接続す
るベ−ス電極を具備するヘテロ接合バイポ−ラトランジ
スタを有する半導体装置の製造方法であって、前記ベ−
ス層の外部領域をエッチングにより規定する工程と、規
定された該ベース層の外部領域をエッチングマスクとし
て、前記第二の半導体層をエッチングする工程と、前記
第一の半導体層に対するエッチング速度が前記第二の半
導体層に対するそれよりも大きなエッチャントを用いて
前記第一の半導体層をエッチングし、前記第二の半導体
層下にサイドエッチングによる空隙部を形成する工程
と、前記第二の半導体層の基板垂直方向に対するエッチ
ング速度が基板水平方向に対するそれよりも大きく、か
つこれらエッチング速度は前記第一の半導体層に対する
エッチング速度よりも大きなエッチャントを用いて、前
記第二の半導体層を前記空隙部からエッチングする工程
とを具備することを特徴とする半導体装置の製造方法を
提供する。
【0042】かかる本発明において、以下の態様が好ま
しい。 (1)前記空隙部を形成する工程は、前記第二の半導体
層の側壁をエッチングに対する保護膜で覆った状態で、
前記第一の半導体層をエッチングする工程であること。
【0043】(2)前記第二の半導体層の基板垂直方向
に対するエッチング速度が基板水平方向に対するそれよ
りも5倍程度大きいエッチャントを用いること。 (3)前記半導体基板はInP若しくはGaAsからな
り、前記第一の半導体層がInx Ga1-x As(0≦x
≦1)であり、前記第二の半導体層がIny Ga1-y
(0≦y≦1)あり、前記第三の半導体層がInz Ga
1-z As(0≦z≦1)であること。
【0044】前記第二の半導体層の基板垂直方向に対す
るエッチング速度が基板水平方向に対するそれよりも大
きく、かつこれらエッチング速度は前記第一の半導体層
に対するエッチング速度よりも大きなエッチャントは、
塩酸、臭化水素、及び臭化ヨウ素からなる群より選ばれ
るものを含むこと。
【0045】本発明の第1及び第2は、エミッタ電極、
ベース電極、コレクタ電極からの引き出し配線、又はソ
ース電極、ドレイン電極、ゲート電極からの引き出し配
線が、積層構造を構成している半導体層のうちで、高抵
抗でかつ引き出し電極を構成する金属に対してエネルギ
ー障壁が高く、リーク電流が低くなる半導体層上に形成
されていることを特徴とする。一例としては、上記引き
出し配線はIn0.5 Ga0.5 P 上に形成されていることが好
ましい。
【0046】配線を構成する金属として、Tiが半導体層
に接触する構造を一例に挙げて説明する。ここに、GaA
s、Al0.3 Ga0.7 As、In0.5 Ga0.5 P に対して、Tiをシ
ョットキー接触させたときのリーク電流は次の通りであ
る。−1V の逆バイアスを印加したときのリーク電流
は、GaAsの場合には10-8A/cm2 、Al0.3 Ga0.7 Asの場合
には5 ×10-9A/cm2 、In0.5 Ga0.5 P の場合には10-11
A/cm2 という結果が得られている。このことから分かる
ように、In0.5 Ga0.5 P 上に配線を形成することによ
り、GaAs上に配線を形成した場合と比較して、約1000分
の1にリーク電流を低減することが可能になる。
【0047】また、本発明を更に発展させ、ベース−コ
レクタ間の寄生容量を低減し、高周波特性向上を図るた
めに、ベース電極下のコレクタ層を一部エッチングによ
り除去する構造のHBT に対しても効力を発揮することが
できる。
【0048】即ち、上記のように、HBTにおいてベー
ス電極下のコレクタ層を選択的にエッチングにより除去
した場合、ベース電極及びエミッタ電極から配線を引き
出す際に真性ベース領域端面では、ベース領域が周囲に
対して庇状に突出しているため、配線の段切れを生じて
しまう場合がある。そこで、従来、図14に示したよう
に、樹脂119等によりこの段差を埋め、平坦化してか
ら該樹脂119上に配線を引き出すという方法を取って
いた。ところが、この場合、前記の通り樹脂119と配
線116、111との間の剥離が生じ、信頼性の低下を
招いてしまう。
【0049】本発明によれば、例えばエミッタ層をIn
0.5 Ga0.5 P で構成し、ベース及びコレクタ層をGaAsで
構成したHBT の場合には、ベース電極下のコレクタ層を
エッチングするときに、引き出し配線部のIn0.5 Ga0.5
P を残す構造とすることにより、In0.5 Ga0.5 P 下のGa
As層は除去されて空洞化しても、In0.5 Ga0.5 P 上に配
線を形成することができるため、段切れの心配は全く無
い。また、前述したとおり、リーク電流が小さい特性も
同時に実現することが可能である。
【0050】このように、本発明によれば、外部コレク
タ容量を低減することにより、高周波特性を向上させる
ことができると同時に、配線のリーク電流を低減し、か
つ配線の剥離や段切れの心配のないHBT を提供すること
ができる。
【0051】一方、本発明に係る半導体装置の製造方法
によれば、製造歩留まりの高い安全なHBTを製造する
ことが可能である。例えば、エミッタトップ型ヘテロ接
合バイポ−ラトランジスタの場合を例に挙げて、以下に
かかる効果を説明する。
【0052】図19は上記した本発明に係る方法により
製造されたHBTを示す断面図、図20乃至図23はか
かる本発明に係る方法を示す工程断面図である。まず、
図20に示すように、ベ−ス電極168a、168bを
形成し、ポリイミド層169a、169bによりベ−ス
電極168a、168bの上部を充填し、このポリイミ
ド層169a、169bをマスクとして外部ベ−ス領域
172の外側の不要なベ−ス層等を除去する。
【0053】次に、図21に示すように、塩酸系エッチ
ャント等を用いて外部ベ−ス領域172をエッチングマ
スクとして、コレクタ層163をコレクタコンタクト層
162に対して選択的にエッチングする。
【0054】次に、図22に示すように、エッチングに
より露出したコレクタ層163の側壁を絶縁物等の保護
膜(例えばSiO2 )170で覆い、図23に示すよう
にかかる保護膜170をエッチングマスクとしてコレク
タコンタクト層162をコレクタ層163に対して選択
的にエッチングする。サイドエッチングによる空隙部1
71がコレクタ層163の下部に形成されていることが
分かる。
【0055】次に、コレクタ層163の基板垂直方向に
対するエッチング速度が基板水平方向に対するエッチン
グ速度よりも速いエッチャントを用いて、空隙部171
側からコレクタ層163をコレクタコンタクト層162
に対して選択的にエッチングする。基板垂直方向と基板
水平方向でのエッチング速度の差により図19に示すよ
うな形状が得られる。
【0056】このような形状を得ることにより、外部ベ
−ス領域172下の寄生コレクタ容量を低減化すること
が可能となり、高fmax を持つヘテロ接合バイポ−ラト
ランジスタを実現することが出来る。
【0057】本発明によれば、外部ベ−ス領域172下
のコレクタ層163をエッチング除去する際、エッチン
グ速度の速い基板垂直方向からエッチングするため、低
酸濃度のエッチャントで短時間に処理を終えることが可
能であり、歩留まりが高くかつ製造工程上安全な製造方
法を提供することが出来る。
【0058】ここではエミッタップ型の場合について説
明したが、コレクタトップ型の場合についても同様な形
状が得られる。この場合には、コレクタトップ型構造で
あるが故に寄生コレクタ容量が小さく、外部ベ−ス・エ
ミッタ間のリ−ク電流が少なく実用可能な電流増幅率を
持つヘテロ接合バイポ−ラトランジスタを歩留まり高く
安全に製造することが可能である。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置及
びその製造方法について図面を参照しつつ詳細に説明す
る。 (第1の実施形態)図1は本発明に係る半導体装置の第
1の実施形態を示す上面図である。図2及び図3は、そ
れぞれ図1に示したA−A′及びB−B′における当該
装置の断面図である。また、図4はかかる装置において
基板上にエピタキシャル成長により形成された半導体積
層構造を示す断面図である。本実施形態の装置は、InGa
P/GaAs系HBT を用いたエミッタトップnpn型ヘテロ接
合バイポーラトランジスタであり、ベース電極下のコレ
クタ層を一部エッチング除去することにより寄生容量の
低減を図った構造に関するものである。
【0060】図2に示すように、半絶縁性GaAs基板21
上に順次、n+ 型GaAsコレクタコンタクト層22、n+
型InGaP エッチング停止層23、n+ 型GaAs層24(2
3及び24の層はコレクタ層の一部を形成すると考える
こともできる。)、i型GaAsコレクタ層25、p+ 型Ga
Asベース層26、n 型In0.5 Ga0.5 P エミッタ層27、
n型GaAs層28、n 型Inx Ga1-x As層29、n+ 型In
0.5 Ga0.5 Asエミッタコンタクト層30をエピタキシャ
ル成長した層構造となっている。
【0061】ここで例えば、n+ 型GaAsコレクタコンタ
クト層22は500 nm、Sn濃度1 ×1019cm-3、n+ 型InGa
P エッチング停止層23は5 nm、Sn濃度1 ×1019cm-3
型GaAs層24は100 nm、Sn濃度1 ×1019cm-3
i型GaAsコレクタ層25は200 nm、p+ 型GaAsベース層
26は50 nm 、C 濃度1 ×1020cm-3、n 型In0.5 Ga0.5
Pエミッタ層27は30 nm 、Sn濃度1 ×1018cm-3、n型G
aAs層28は10 nm 、Sn濃度5 ×1018cm-3、n型Inx Ga
1-x As層29は50 nm 、Sn濃度3 ×1019cm-3、n+型In
0.5 Ga0.5 Asエミッタコンタクト層30は50 nm 、Sn濃
度3 ×1019cm-3とする。
【0062】図2に示したHBT を製造するには、まず、
減圧MOCVD 法、MBE 法(MolecularBeam Epitaxy法)、C
BE 法(Chemical Beam Epitaxy 法)、ALE 法(Atomic
Layer Epitaxy法)等を用いて、GaAs基板21上に、GaA
s層22、InGaP 層23、GaAs層24、25、26、InG
aP 層27、GaAs層28、InGaAs層29、30を形成す
る。ここで、n型ドーパントとしては、SnのほかSiやT
e、p型ドーパントとしては、C 、Be、Zn等が用いられ
る。
【0063】次に、全面にパッシベーション膜としてシ
リコン酸化膜を堆積する。さらに、ボロンイオン及びプ
ロトンのイオン注入、ヘリウムのイオン注入、或いは酸
素のイオン注入により高抵抗化処理を行い、素子間分離
領域35を形成する。このとき、将来、引き出し配線が
形成される領域が高抵抗化されているようにする。な
お、この高抵抗化処理によりInGaP 層27は27′へと
変化する。さらに、ベース電極を形成するためのレジス
トパターンを形成する。かかるレジストパターンをマス
クとして、パッシベーション膜であるシリコン酸化膜及
びエミッタコンタクト層30、29、28をエッチング
により順に除去し、InGaP 層27、27′表面を露出さ
せる。このエッチングはInGaP 層27、27′表面で自
動的に停止する。
【0064】次に、ベース電極Pt/Ti/Pt/Au 32をウェ
ハ全面に真空蒸着し、その後、前記フォトレジストパタ
ーンを除去する、いわゆるリフトオフ法によって、ベー
ス電極32をエッチングにより形成したU 溝の底部に選
択的に残置する。マスクとしていたレジストパターンは
選択的に剥離する。
【0065】さらに、エミッタ領域を保護するようにレ
ジストパターンを形成する。かかるレジストパターンを
マスクとして、パッシベーション膜であるシリコン酸化
膜及びエミッタコンタクト層30、29、28をエッチ
ングにより順に除去し、InGaP 層27、27′表面まで
エッチングを行う。かかる選択エッチングによりInGaP
層27、27′表面を露出した後、マスクとしていたレ
ジストパターン及びパッシベーション膜であるシリコン
酸化膜を剥離する。
【0066】次に、ベース電極とエミッタ電極間の絶縁
層を形成するため、基板表面全体にポリイミド樹脂のプ
レポリマー溶液をスピンコート法により塗布し、全面に
ポリイミド樹脂を形成する。ポリイミド樹脂を形成する
前に、予めパッシベーション膜であるシリコン酸化膜を
ウェハ上に形成しておいてもよい。次にRIE 法等によ
り、エミッタ領域周囲の溝にポリイミド樹脂34を選択
的に残すように全面のポリイミド樹脂をエッチングし、
さらにこのポリイミド樹脂をフォトリソグラフィにより
図1の形状にパターニングした後、300 ℃程度まで段階
的に昇温することにより、ポリイミド樹脂を熱硬化させ
る。
【0067】次に、エミッタ領域、並びにエミッタ及び
ベース引き出し配線部31、36を保護するようにレジ
ストパターンを形成し、存在する場合にはパッシベーシ
ョン膜のシリコン酸化膜、さらにはInGaP 層27、2
7′をエッチングし、レジストの引き出し配線パターン
(31、36よりやや広いパターンに対応。)及びポリ
イミドパターン(34に対応。)をInGaP 層27、2
7′に転写する。ここでエッチャントは、例えば塩酸系
のものを用いる。このエッチングはGaAsベース層26表
面で自動的に停止する。但し、このときのInGaP のエッ
チングにおけるサイドエッチ量は、ベース電極32が露
出しないように制御する必要がある。
【0068】さらに、パターンが転写されたInGaP 層2
7、27′をマスクとして、GaAs層26、25、24を
順にエッチングする。深さ方向のエッチングは、InGaP
エッチング停止層23により、自動的に停止する。従っ
て、サイドエッチング量は、深さ方向のエッチング量と
は独立に制御可能である。このエッチングにより、ベー
ス電極下部のベース層26及びコレクタ層25等を除去
し、この部分に空洞38を形成することにより、外部コ
レクタ容量の低減が可能になる。この空洞は、外部コレ
クタ容量の低減効果を最も発揮するためには形成するの
が望ましいが、サイドエッチングの量を減らして、空洞
を形成するに至らないようにしても、上記容量低減効果
を得ることが可能である。その後、熱処理によりベース
電極32のアロイ化を行う。
【0069】かかるプロセスの特徴は、コレクタ層25
等をエッチング除去する際に、ポリイミドマスクパター
ンを転写したエミッタ層27、27′をマスクとして、
コレクタ層25等の選択エッチングを行うことにより、
ベース電極32をエッチング中に決して露出させない工
程になっていることである。ベース電極32がエッチャ
ントに暴露しないため、エッチングの「電池効果」に伴
う異常エッチングが起こる心配がなく、制御性良く、か
つ再現性良く図1の構造を実現することができる。
【0070】その後、レジストパターンの形成及びn+
型InGaP 層23上へのAuGe/Ni/Ti/Au の全面蒸着後、リ
フトオフ法によりコレクタ電極パターンを形成し、さら
に370 ℃程度の熱処理によりアロイ化を行うことによ
り、コレクタ電極33を形成する。この工程は、n+
InGaP 層23をエッチングしn+ 型GaAs層コレクタコン
タクト層22を露出させてから、コレクタ電極形成のた
めの金属膜を蒸着することにより行っても良い。
【0071】その後、フォトリソグラフィを用いて、エ
ミッタ電極上のパッシベーション膜であるシリコン酸化
膜(存在する場合。)、及びベース電極32上のポリイ
ミド樹脂層34、及び存在する場合にはパッシベーショ
ン膜であるシリコン酸化膜を除去することにより、エミ
ッタコンタクト孔及びベースコンタクト孔を形成する。
【0072】さらに、Ti/Pt/Auを真空蒸着し、パターニ
ングすることにより、エミッタ引き出し配線31及びベ
ース引き出し配線36を同時にInGaP 層27′上に形成
する。かかる工程では、エミッタコンタクト孔は自己整
合的に形成されるので、エミッタ面積の小面積化が可能
で、高周波動作に適した構造となる。また、コレクタ電
極33に接続するようにコレクタ引き出し配線37を、
エミッタ引き出し配線31及びベース引き出し配線36
と同様の製造方法によりInGaP 層27′上に形成する。
【0073】なお、p+ 型GaAsベース層26においてp
型不純物の濃度に勾配を設けて、少数キャリアを加速さ
せる構造にすると動作の高速化を進めることが可能であ
る。また、p+ 型GaAsベース層26のかわりに、p+
Inx Ga1-x Asベース層を用いてもよい。この場合、In組
成比 xは、0 〜0.1 が望ましい。また、コレクタ層25
側からエミッタ層27側にかけて徐々にIn組成比が x =
0.1からx = 0 と小さくなるp+ 型Inx Ga1-x As層は更
に望ましい。InGaAsをベース層に用いることにより、通
電により発生した転位の増殖を防ぐことができ、さらに
素子の信頼性が向上する。また、ベース接触抵抗も低減
され、更に最大発振周波数fmax が向上する。
【0074】図5は、上記の方法を用いて作製したHBT
の典型的な電流増幅率特性を示す特性図である。比較と
して、従来例によるAlGaAs/GaAs HBT の特性もあわせて
示す。従来例に比べて、低バイアス下でのリーク電流が
大幅に低下していることが分かる。なお、図5において
B はベース電流、IC はコレクタ電流を示し、横軸の
VBEはベース−エミッタ間電圧を示す。
【0075】本発明は、上記実施形態のように、エミッ
タ、ベース、コレクタからのすべての引き出し配線をエ
ミッタ層を構成するInGaP 層27、27′上に形成する
場合に限定されるものではない。
【0076】例えば、図6及び図8に示すように、コレ
クタ層の一部を構成するInGaP 層23、23′の上にエ
ミッタ、ベース、コレクタからのすべての引き出し配線
42、43を形成することも可能である。これらの図に
おいて、61はコレクタ引き出し配線、41はInGaP 層
を、40及び44は空洞若しくは空間を示す。
【0077】また、図7に示すようにコレクタ層の一部
を構成するInGaP 層52、52′の上にエミッタ、ベー
ス、コレクタからのすべての引き出し配線53、54を
形成することも可能である。ここで、51はInGaP 層
を、50は空洞若しくは空間を示す。この場合、コレク
タコンタクト層22を露出するコンタクト孔をエッチン
グにより形成し、このコンタクト孔を介してコレクタコ
ンタクト層22と接続するようにコレクタ電極及びコレ
クタ引き出し配線を形成しても良いし、コンタクト孔を
形成するかわりに、コレクタ電極をアロイ化により形成
して当該電極をコレクタコンタクト層と接続させても良
い。
【0078】さらに、エミッタ、ベース、コレクタから
のそれぞれの引き出し配線のうち一部の配線が、積層構
造のうちで配線を構成する金属に対するショットキー障
壁が最も高い層上に、他の配線が当該ショットキー障壁
が最も高い別の層上にそれぞれ形成される構造を採用す
ることも可能である。例えば、エミッタ、ベース引き出
し配線をInGaP 層27、27′上に、コレクタ引き出し
配線をInGaP 層23、23′、52、52′上に形成す
る構造も可能である。かかる構造によれば、段差の小さ
なところに上記エミッタ、ベース、コレクタ引き出し配
線を形成することができ、配線の段切れを効果的に防止
することが可能である。
【0079】また、図11、図12に示す方法により、
ベース層やコレクタ層の一部をエッチング除去し、外部
コレクタ容量を低減させる構造を形成する方法を用いる
ことも可能である。これらの図において、70はコレク
タコンタクト層、71はコレクタ層、72はベース層、
73はエミッタ層、74は組成を連続的に変化させたエ
ミッタ層、75はエミッタコンタクト層、76、77、
78はレジストパターンをそれぞれ示す。
【0080】図11は、ベース層72の幅をエッチング
により狭めることによりベースとコレクタ間の外部コレ
クタ容量を低減させる方法を示す。この図に示すよう
に、レジストパターン76をマスクとして層75、7
4、73をエッチング除去した後、ベース層72の一部
を同マスクにより選択的に除去することにより、ベース
層72の幅を狭める。これにより、外部コレクタ容量は
低減する。
【0081】一方、図12は、コレクタ層71の幅をサ
イドエッチングにより狭めることによりベースとコレク
タ間の外部コレクタ容量を低減させる方法を示す。この
図に示すように、レジストパターン77をマスクとして
層75、74、73、72をエッチング除去した後、レ
ジストパターン77を除去し、この後さらにレジストパ
ターン78を設け、このパターン78をマスクとしてコ
レクタ層71をサイドエッチングすることにより、コレ
クタ層71の幅を狭める。これにより、外部コレクタ容
量は低減する。
【0082】また、外部コレクタ容量を低減させる構造
としては、ベース電極下のコレクタ層の一部をエッチン
グ除去した構造に限定されるものではなく、図9及び図
10に示すように、イオン注入を用いた高抵抗化により
高抵抗領域62を形成したものであっても良い。図9
は、エミッタ、ベース、コレクタからのすべての引き出
し配線がInGaP 層27′上に形成される構造を示し、図
10は、エミッタ、ベース、コレクタからのすべての引
き出し配線がInGaP 層23′上に形成される構造を示
す。なお、これらの図において、31はエミッタ引き出
し配線、63、64はコレクタ引き出し配線である。
【0083】さらにまた、本発明は、InGaP/GaAs系、In
GaP/GaAsP 系、InGaP を含む系等が好ましいが、これに
限定されず、AlGaAs/GaAs 系、InP/InGaAs系、InAlAs/I
nGaAs 系にも適用可能である。これらの場合には、積層
構造の中で、配線を構成する金属に対するショットキー
障壁が高く、リーク電流が小さい半導体層上に引き出し
配線を形成すればよい。
【0084】(第2の実施形態)図13は、本発明に係
る半導体装置の第2の実施形態を示す断面図である。本
実施形態の装置は、InGaP/InGaAs系HEMTに関するも
のである。
【0085】図13に示すように、半絶縁性GaAs基板8
1上に順次、 GaAs バッファ層82、i型InGaAs層(チ
ャネル層)83、n 型 InGaP層(電子供給層)84、i
型InGaP 層(ショットキーコンタクト層)85がそれぞ
れ順にエピタキシャル成長され、層構造を構成してい
る。
【0086】このi型InGaP 層(ショットキーコンタク
ト層)85上にはゲート電極88並びにソースコンタク
ト層86a及びドレインコンタクト層86bが形成さ
れ、これらのソースコンタクト層86a及びドレインコ
ンタクト層86bに接続してソース電極89a及びドレ
イン電極89bがそれぞれ形成されている。
【0087】ソースコンタクト層86a及びドレインコ
ンタクト層86bと同一層のうち、当該トランジスタ領
域外の部分は選択的に除去され、その下のi型InGaP 層
(ショットキーコンタクト層)85と同一層の部分が露
出している。かかる露出した部分の上には、直接ソー
ス、ドレインからの引き出し配線91a、91b、及び
ゲートからの引き出し配線(図示せず)が形成されてい
る。90は樹脂膜若しくはSiN膜であり、87は素子
分離のための絶縁化層である。
【0088】かかる構造によれば、i型InGaP 層(ショ
ットキーコンタクト層)85と同一層の部分の上に、直
接ソース、ドレインからの引き出し配線91a、91
b、及びゲートからの引き出し配線(図示せず)が形成
されているので、かかる配線間のリーク電流を防止する
ことができ、また配線の剥離等を防止することができる
ので、第1の実施形態と同様に素子の信頼性を向上させ
ることが可能である。
【0089】(第3の実施形態)図19は、本発明に係
る半導体装置の製造方法としての第3の実施形態により
製造されたHBTを示す断面図、図20乃至図23はか
かる本発明に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面
図である。かかる図に示される装置は、エミッタトップ
型ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタである。
【0090】図19において、161は半絶縁性InP
基板、162はn+ 型InGaAsコレクタコンタクト
層(Siド−プ濃度2×1019cm-3、厚さ2μ
m。)、163はInPコレクタ層(Siド−プ濃度5
×1016cm-3、厚さ200nm。)であり、164はp
+ 型InGaAsベ−ス層(Beド−プ濃度5×1019
cm-3、厚さ50nm。)、165はn型InPエミッタ
層(Siド−プ濃度5×1017cm-3、厚さ100n
m。)、166はn+ 型InGaAsエミッタコンタク
ト層(Siド−プ濃度2×1019cm-3、厚さ100n
m。)、167はSiO2 層(厚さ500nm。)、16
8a、168bはTi/Pt/Auベ−ス電極、169
a、169bはポリイミド樹脂層、172は外部ベ−ス
領域、170は側壁SiO2 膜をそれぞれ示す。これら
層構造は、半絶縁性InP基板161の(100)面上
にMOCVD法により格子整合するように形成されてい
る。これらの製作工程においては通常のフォトリソグラ
フィ−技術、リフトオフ技術、蒸着技術を利用した。
【0091】以下に、図20乃至図23を用いて、本実
施形態の半導体装置の製造方法を説明する。まず、図2
0に示すように、塩酸1:燐酸10の組成のエッチャン
トを用い、外部ベ−ス領域164上に形成したポリイミ
ド樹脂層169a、169b及びSiO2 層167をエ
ッチングマスクとして、コレクタ層163をコレクタコ
ンタクト層162に対して選択的にエッチングする。エ
ッチング時間は2分、エッチング温度は15℃とした。
図21はこのエッチングを行った後の素子断面形状を示
す図である。
【0092】このエッチャントは、InGaAsに対し
てエッチング速度が遅く、InPを選択的にエッチング
することが可能である。また、InPのエッチングに際
して、塩酸のみ、あるいは塩酸を水で希釈した溶液でエ
ッチングした場合より表面モフォロジ−が優れているこ
とも発明者らの実験により明らかになっている。
【0093】次に、ウェハ全面をプラズマCVD法によ
りSiO2 膜(厚さ100nm。)で覆う。さらに、図2
2に示すように、上記堆積したSiO2 膜をCF4 ガス
を用いたRIE法により異方的にエッチングすると、R
IE法特有の垂直性により、露出したコレクタ層16
3、ベース層164、ポリイミド樹脂層169a、16
9bの側壁をSiO2 膜170で覆うことができる。
【0094】次に、図23に示すように、SiO2 膜1
70、ポリイミド樹脂層169a、169b、及びSi
2 層167をエッチングマスクとして、InGaAs
コレクタコンタクト層162をInPコレクタ層163
に対して選択的にエッチングする。このとき、エッチャ
ントには燐酸1:過酸化水素1:水30の組成のものを
用いた。エッチング時間を12分、エッチング温度を1
5℃の条件に設定してエッチングを行うと、垂直方向お
よび水平方向に約1μmのエッチングをすることができ
る。このサイドエッチングにより、空隙部171がコレ
クタ層163の下部に形成される。
【0095】次に、前述した塩酸1:燐酸10の組成の
エッチャントを用いて、コレクタ層163をエッチング
時間4分、エッチング温度15℃の条件でエッチングす
る。このエッチングにより、図19に示す素子断面形状
を得ることができる。このエッチャントは、この条件の
もとでは、(100)方向のエッチング速度は(01
1)等の方向のそれに対して5倍以上速い。したがっ
て、空隙部171側からコレクタ層163をコレクタコ
ンタクト層162に対して選択的にエッチングすること
が可能となり、しかも水平方向へは大きなサイドエッチ
ングをもたらすことはない。
【0096】このように本発明を用いれば、濃度の高い
酸を直接使用せず、あるいは強酸による長時間のエッチ
ング工程がないため、歩留まりが高く安全に、寄生コレ
クタ容量が小さいヘテロ接合バイポ−ラトランジスタを
製造することが可能となる。
【0097】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態は、第3の実施形態における半導体材料を変えたもの
である。以下、図19乃至図23を用いて、本発明の半
導体装置の製造方法に係る第4の実施形態を説明する。
かかる図に示される装置も、エミッタトップ型ヘテロ接
合バイポ−ラトランジスタである。
【0098】図19において、161は半絶縁性GaA
s基板、162はn+ 型GaAsコレクタコンタクト層
(Siド−プ濃度8×1018cm-3、厚さ2μm。)、
163はInGaPコレクタ層(Siド−プ濃度5×1
16cm-3、厚さ200nm。)であり、164はp+
GaAsベ−ス層(Cド−プ濃度5×1019cm-3、厚
さ50nm。)、165はn型InGaPエミッタ層(S
iド−プ濃度5×1017cm-3、厚さ100nm。)、1
66はn+ 型InGaAsエミッタコンタクト層(Si
ド−プ濃度2×1019cm-3、厚さ100nm。)、16
7はSiO2 層(厚さ500nm。)、168a、168
bはTi/Pt/Auベ−ス電極、169a、169b
はポリイミド樹脂層、172は外部ベ−ス領域、170
は側壁SiO2 膜をそれぞれ示す。これら層構造は、半
絶縁性GaAs基板161の(100)面上にMOCV
D法により、最上層のInGaAsエミッタコンタクト
層166を除き、格子整合するように形成されている。
これらの製作工程においては通常のフォトリソグラフィ
−技術、リフトオフ技術、蒸着技術を利用した。
【0099】以下に、図20乃至図23を用いて、本実
施形態の半導体装置の製造方法を説明する。まず、図2
0に示すように、塩酸1:燐酸10の組成のエッチャン
トを用い、外部ベ−ス領域164上に形成したポリイミ
ド樹脂層169a、169b及びSiO2 層167をエ
ッチングマスクとして、コレクタ層163をコレクタコ
ンタクト層162に対して選択的にエッチングする。エ
ッチング時間は2分、エッチング温度は15℃とした。
図21はこのエッチングを行った後の素子断面形状を示
す図である。
【0100】このエッチャントは、GaAsに対してエ
ッチング速度が遅く、InGaPを選択的にエッチング
することが可能である。また、InGaPのエッチング
に際して、塩酸のみ、あるいは塩酸を水で希釈した溶液
でエッチングした場合より表面モフォロジ−が優れてい
ることも発明者らの実験により明らかになっている。
【0101】次に、ウェハ全面をプラズマCVD法によ
りSiO2 膜(厚さ100nm。)で覆う。さらに、図2
2に示すように、上記堆積したSiO2 膜をCF4 ガス
を用いたRIE法により異方的にエッチングすると、R
IE法特有の垂直性により、露出したコレクタ層16
3、ベース層164、ポリイミド樹脂層169a、16
9bの側壁をSiO2 膜170で覆うことができる。
【0102】次に、図23に示すように、SiO2 膜1
70、ポリイミド樹脂層169a、169b、及びSi
2 層167をエッチングマスクとして、GaAsコレ
クタコンタクト層162をInGaPコレクタ層163
に対して選択的にエッチングする。このとき、エッチャ
ントには燐酸1:過酸化水素1:水30の組成のものを
用いた。エッチング時間を17分、エッチング温度を1
5℃の条件に設定してエッチングを行うと、垂直方向お
よび水平方向に約1μmのエッチングをすることができ
る。このサイドエッチングにより、空隙部171がコレ
クタ層163の下部に形成される。
【0103】次に、前述した塩酸1:燐酸10の組成の
エッチャントを用いて、コレクタ層163をエッチング
時間4分、エッチング温度15℃の条件でエッチングす
る。このエッチングにより、図19に示す素子断面形状
を得ることができる。このエッチャントは、この条件の
もとでは、(100)方向のエッチング速度は(01
1)等の方向のそれに対して5倍以上速い。したがっ
て、空隙部171側からコレクタ層163をコレクタコ
ンタクト層162に対して選択的にエッチングすること
が可能となり、しかも水平方向へは大きなサイドエッチ
ングをもたらすことはない。
【0104】このように本発明を用いれば、濃度の高い
酸を直接使用せず、あるいは強酸による長時間のエッチ
ング工程がないため、歩留まりが高く安全に、寄生コレ
クタ容量が小さいヘテロ接合バイポ−ラトランジスタを
製造することが可能となる。
【0105】なお、本実施形態による方法は、エミッタ
およびコレクタのバンドギャップエネルギ−がベ−スの
バンドギャップエネルギ−よりも大きないわゆるダブル
ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタの製造方法の例であ
る。
【0106】(第5の実施形態)次に、本発明の半導体
装置の製造方法に係る第5の実施形態について説明す
る。図24は本実施形態を説明する素子断面図である。
本実施形態は、第3の実施形態においてコレクタ層16
3の横方向へのエッチング時間を約2分としたものであ
り、他の工程およびウェハ層構造は同一である。
【0107】本実施形態では、図24に示すように外部
ベ−ス領域172下にコレクタ層173が一部残った形
状が得られる。この構造では、エミッタ層165から外
部ベ−ス領域172へ注入された電子が、外部ベ−ス領
域で再結合することなく、外部ベ−ス領域172下のコ
レクタ層173内の電界に加速され、コレクタコンタク
ト層162に到達することが可能となる。174はベー
ス層である。
【0108】この結果、第3の実施形態で説明した素子
よりも大きな電流増幅率を持つ素子を製造することが出
来る。このようなより高性能の素子をも、本発明による
方法を用いれば、高歩留まりかつ安全に製造することが
できる。
【0109】(第6の実施形態)次に、本発明の半導体
装置の製造方法に係る第6の実施形態について説明す
る。図25は本実施形態を説明する素子断面図である。
本実施形態は、コレクタトップ型ヘテロ接合バイポ−ラ
トランジスタの製造方法の例である。前述した実施形態
と共通の工程が多いため、最終的な断面図である図25
を用いて説明する。
【0110】図25において、181は半絶縁性InP
基板、182はn+ 型InGaAsエミッタコンタクト
層(Siド−プ濃度2×1019cm-3、厚さ2μ
m。)、183はInPエミッタ層(Siド−プ濃度5
×1017cm-3、厚さ200nm。)、184はp+ 型I
nGaAsベ−ス層(Beド−プ濃度5×1019
-3、厚さ50nm。)、185はn型InPコレクタ層
(Siド−プ濃度5×1016cm-3、厚さ200n
m。)、186はn+ 型InGaAsコレクタコンタク
ト層(Siド−プ濃度2×1019cm-3、厚さ100n
m。)、187はSiO2 層(厚さ500nm。)、18
8a、188bはTi/Pt/Auベ−ス電極層、18
9a、189bはポリイミド樹脂層、190は側壁保護
膜(SiO2 層)、191は空隙部をそれぞれ示す。こ
の構造は、材料の面から見れば第3の実施形態で説明し
たものとほぼ同じであり、同様な工程により製造可能で
あるため説明は省略する。
【0111】本発明を用いれば、濃度の高い酸を直接使
用せず、あるいは強酸による長時間のエッチング工程が
ないため、歩留まりが高く安全に、電流増幅率が大きく
寄生コレクタ容量が小さいコレクタトップ型ヘテロ接合
バイポ−ラトランジスタの製造が可能となる。
【0112】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはなく、例えば、第1の実施形態の半導体装置を製
造するために、第3乃至第6の実施形態による半導体装
置の製造方法を適用することができる。その他、本発明
はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施するこ
とが可能である。
【0113】
【発明の効果】本発明の半導体装置によれば、電極から
の引き出し配線が、配線を構成する金属とのショットキ
ー障壁が最も高い半導体層上に形成されることにより、
配線間のリーク電流を低下させ、配線とその下地との密
着性を向上させて、装置の長期信頼性を向上させること
ができる。
【0114】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、寄生コレクタ容量が小さくfmax が高いヘテロ接
合バイポ−ラトランジスタを、高歩留まりでかつ製造工
程上安全に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態の
HBT構造を示す上面図。
【図2】 図1の装置のA−A′における断面構造を示
す断面図。
【図3】 図1の装置のB−B′における断面構造を示
す断面図。
【図4】 図1の装置の積層した半導体層の断面構造を
示す断面図。
【図5】 本発明の第1の実施形態の電流電圧特性を従
来例のそれと比較して説明する特性図。
【図6】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態の
一変形例を示す断面図。
【図7】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態の
一変形例を示す断面図。
【図8】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態の
一変形例を示す断面図。
【図9】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態の
一変形例を示す断面図。
【図10】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態
の一変形例を示す断面図。
【図11】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態
を製造するための一方法を示す工程断面図。
【図12】 本発明の半導体装置に係る第1の実施形態
を製造するための他の方法を示す工程断面図。
【図13】 本発明の半導体装置に係る第2の実施形態
のHEMT構造を示す断面図。
【図14】 従来例のHBT の断面構造を示す断面図。
【図15】 従来例のH EMTの断面構造を示す断面
図。
【図16】 従来の方法により製造されるHBT構造を
示す断面図。
【図17】 図16のHBT構造を製造する従来の方法
を示す工程断面図
【図18】 図17に続く従来の方法を示す工程断面
図。
【図19】 本発明の半導体装置の製造方法に係る第
3、第4の実施形態の方法により製造されるHBT構造
を示す断面図。
【図20】 本発明の半導体装置の製造方法に係る第
3、第4の実施形態を示す工程断面図。
【図21】 図20に続く本発明の半導体装置の製造方
法に係る第3、第4の実施形態を示す工程断面図。
【図22】 図21に続く本発明の半導体装置の製造方
法に係る第3、第4の実施形態を示す工程断面図。
【図23】 図22に続く本発明の半導体装置の製造方
法に係る第3、第4の実施形態を示す工程断面図。
【図24】 本発明の半導体装置の製造方法に係る第5
の実施形態を示す工程断面図。
【図25】 本発明の半導体装置の製造方法に係る第6
の実施形態を示す工程断面図。
【符号の説明】
21:半絶縁性GaAs基板 22:n+ 型GaAsコレクタコンタクト層 23:n+ 型In0.5 Ga0.5 P エッチング停止層 24:n+ 型GaAs層 25:n型GaAsコレクタ層 26:p+ 型GaAsベース層 27:n 型In0.5 Ga0.5 P エミッタ層 28:n+ 型GaAs層 29:n+ 型Inx Ga1-x Asグレーディング層 30:n+ 型In0.5 Ga0.5 Asエミッタコンタクト層 31:エミッタ電極 32:ベース電極 33:コレクタ電極 34:ポリイミド樹脂層 35:イオン注入による高抵抗化領域 36:ベース電極からの引き出し配線 37:コレクタ電極からの引き出し配線 38:空洞 161:InP基板 162:コレクタコンタクト層 163:コレクタ層 164:ベ−ス層 165:エミッタ層 166:エミッタコンタクト層 167:SiO2 膜 168a、168b:ベ−ス電極 169a、169b:ポリイミド 170:側壁保護膜 171:空隙部 172:外部ベ−ス領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/338 29/812

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にコレクタコンタクト層、
    コレクタ層、ベース層、エミッタ層、エミッタコンタク
    ト層の各半導体層が順次積層されたヘテロ接合バイポー
    ラトランジスタを有する半導体装置であって、前記コレ
    クタコンタクト層に接続してコレクタ電極が、前記ベー
    ス層に接続してベース電極が、前記エミッタコンタクト
    層に接続してエミッタ電極がそれぞれ形成され、前記コ
    レクタ電極、ベース電極、エミッタ電極からの引き出し
    配線が、前記積層された半導体層中で前記引き出し配線
    を構成する金属とのショットキー障壁が最も高い半導体
    層上に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記引き出し配線を構成する金属とのシ
    ョットキー障壁が最も高い半導体層は前記エミッタ層を
    構成する層と同一層であることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記引き出し配線を構成する金属とのシ
    ョットキー障壁が最も高い半導体層は前記コレクタ層を
    構成する層と同一層であることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ベース電極、エミッタ電極からの引
    き出し配線は、該配線を構成する金属とのショットキー
    障壁が最も高い半導体層としての前記エミッタ層を構成
    する層と同一層上に形成され、かつ前記コレクタ電極か
    らの引き出し配線は、該配線を構成する金属とのショッ
    トキー障壁が最も高い半導体層としての前記コレクタ層
    を構成する層と同一層上に形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記ベース電極、エミッタ電極からの引
    き出し配線は、該配線を構成する金属とのショットキー
    障壁が最も高い半導体層としての前記コレクタ層を構成
    する層と同一層上に形成され、かつ前記コレクタ電極か
    らの引き出し配線は、該配線を構成する金属とのショッ
    トキー障壁が最も高い半導体層としての前記エミッタ層
    を構成する層と同一層上に形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記エミッタ電極からの引き出し配線の
    一部の下のベース層とコレクタ層の少なくとも一つに空
    洞が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5記
    載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記引き出し配線を構成する金属とのシ
    ョットキー障壁が最も高い半導体層がInGaP を含み、前
    記ベース層がGaAsを含むことを特徴とする請求項1乃至
    6記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 半導体基板上にチャネル層、電子供給
    層、ショットキーコンタクト層を含む複数の半導体層が
    順次積層され、該ショットキーコンタクト層上にゲート
    電極並びにソースコンタクト層及びドレインコンタクト
    層が形成された電界効果トランジスタを有する半導体装
    置であって、前記ソースコンタクト層及びドレインコン
    タクト層に接続してソース電極及びドレイン電極がそれ
    ぞれ形成され、前記ソース電極、ドレイン電極、ゲート
    電極からの引き出し配線が、前記積層された半導体層中
    で前記引き出し配線を構成する金属とのショットキー障
    壁が最も高い半導体層上に形成されていることを特徴と
    する半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記引き出し配線を構成する金属とのシ
    ョットキー障壁が最も高い半導体層は前記ショットキー
    コンタクト層を構成する層と同一層であることを特徴と
    する請求項8記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記引き出し配線を構成する金属との
    ショットキー障壁が最も高い半導体層がInGaP を含み、
    前記ソースコンタクト層及びドレインコンタクト層がGa
    Asを含むことを特徴とする請求項8又は9記載の半導体
    装置。
  11. 【請求項11】 半導体基板上に第一導電型の第一の半
    導体層と、第一導電型の第二の半導体層と、第二導電型
    の第三の半導体層と、第一導電型の第四の半導体層とが
    順次積層され、前記第一の半導体層がコレクタコンタク
    ト層若しくはエミッタコンタクト層を、前記第二の半導
    体層がコレクタ層若しくはエミッタ層を、前記第三の半
    導体層がベ−ス層を、前記第四の半導体層がエミッタ層
    若しくはコレクタ層をそれぞれ構成し、前記ベ−ス層に
    対してその外部領域において接続するベ−ス電極を具備
    するヘテロ接合バイポ−ラトランジスタを有する半導体
    装置の製造方法であって、前記ベ−ス層の外部領域をエ
    ッチングにより規定する工程と、規定された該ベース層
    の外部領域をエッチングマスクとして、前記第二の半導
    体層をエッチングする工程と、前記第一の半導体層に対
    するエッチング速度が前記第二の半導体層に対するそれ
    よりも大きなエッチャントを用いて前記第一の半導体層
    をエッチングし、前記第二の半導体層下にサイドエッチ
    ングによる空隙部を形成する工程と、前記第二の半導体
    層の基板垂直方向に対するエッチング速度が基板水平方
    向に対するそれよりも大きく、かつこれらエッチング速
    度は前記第一の半導体層に対するエッチング速度よりも
    大きなエッチャントを用いて、前記第二の半導体層を前
    記空隙部からエッチングする工程とを具備することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記空隙部を形成する工程は、前記第
    二の半導体層の側壁をエッチングに対する保護膜で覆っ
    た状態で、前記第一の半導体層をエッチングする工程で
    あることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 前記第二の半導体層の基板垂直方向に
    対するエッチング速度が基板水平方向に対するそれより
    も5倍程度大きいエッチャントを用いることを特徴とす
    る請求項11又は12記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記半導体基板はInP若しくはGa
    Asからなり、前記第一の半導体層がInx Ga1-x
    s(0≦x≦1)であり、前記第二の半導体層がIny
    Ga1-y P(0≦y≦1)あり、前記第三の半導体層が
    Inz Ga1-z As(0≦z≦1)であることを特徴と
    する請求項11乃至13記載の半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第二の半導体層の基板垂直方向に
    対するエッチング速度が基板水平方向に対するそれより
    も大きく、かつこれらエッチング速度は前記第一の半導
    体層に対するエッチング速度よりも大きなエッチャント
    は、塩酸、臭化水素、及び臭化ヨウ素からなる群より選
    ばれるものを含むことを特徴とする請求項11乃至14
    記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005244213A (ja) * 2004-01-30 2005-09-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光電子集積回路およびその製造方法
JP2006186235A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Renesas Technology Corp 半導体装置及びその製造方法
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US7304333B2 (en) 2003-11-18 2007-12-04 Nec Compound Semiconductor Devices, Ltd. Semiconductor device
JP2017152550A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 日本電信電話株式会社 ヘテロ接合バイポーラトランジスタおよびその製造方法
US9793875B2 (en) 2014-07-17 2017-10-17 Seiko Epson Corporation Vibration element, vibrator, oscillator, electronic apparatus, and moving object

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