JP2817460B2 - 積層チップトランス - Google Patents

積層チップトランス

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JP2817460B2
JP2817460B2 JP20848491A JP20848491A JP2817460B2 JP 2817460 B2 JP2817460 B2 JP 2817460B2 JP 20848491 A JP20848491 A JP 20848491A JP 20848491 A JP20848491 A JP 20848491A JP 2817460 B2 JP2817460 B2 JP 2817460B2
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electrode
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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種トランスやコモン
モードチョークコイル、バラン等として用いることので
きる積層チップトランスに関する。
【0002】
【背景技術】本発明の出願人は、積層チップトランスの
線輪電極間の浮遊容量を軽減させるため、次のような構
造の積層チップトランスを提案している。
【0003】この積層チップトランスは、導体膜によっ
て1ターン未満の線輪電極が形成された第一種の複数枚
の絶縁層と第二種の複数枚の絶縁層を交互に積層し、第
二種の絶縁層に設けたスル−ホ−ル接続子を介して第一
種の各絶縁層の線輪電極同士を接続させて第一のコイル
素子を形成し、第一種の絶縁層に設けたスル−ホ−ル接
続子を介して第二種の各絶縁層の線輪電極同士を接続さ
せて第二のコイル素子を形成したものである(図4参
照)。
【0004】図15は、このようにして製作された積層
チップトランス101の概略断面図であって、第一種の
線輪電極102A,102B,102Cと第二種の線輪
電極103A,103B,103Cとは、それぞれ略等
しい巻径で交互に積層されており、第一のコイル素子1
04と第二のコイル素子105とが交互に巻かれてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記積
層チップトランス101にあっては、図15に示すよう
に、各層の線輪電極102A〜102C,103A〜1
03Cの幅が一定となっていた。このため、外層部の線
輪電極(例えば、102C,103A)の近傍におい
て、磁束φの電極間への回り込みが大きくなり、両コイ
ル素子104,105間の電磁結合係数を低下させる大
きな原因となっていた。
【0006】本発明は、叙上の従来例の欠点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、積層チッ
プトランスの外層部における磁束の電極間回り込みを低
減させることにより、第一のコイル素子と第二のコイル
素子の電磁結合係数を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の積層チップトラ
ンスは、導体膜によって1ターン未満の線輪電極が形成
された第一種及び第二種の各複数枚の絶縁層を積層し、
第一種の各絶縁層の線輪電極同士を接続して第一のコイ
ル素子を形成し、第二種の各絶縁層の線輪電極同士を接
続して第二のコイル素子を形成した積層チップトランス
において、コイル素子の入出力部が形成された絶縁層を
除いて第一種の絶縁層と第二種の絶縁層を交互に積層
し、第二種の絶縁層に設けたスルーホール接続子を介し
て第一種の絶縁層の線輪電極同士を接続させて第一のコ
イル素子を形成し、第一種の絶縁層に設けたスルーホー
ル接続子を介して第二種の絶縁層の線輪電極同士を接続
させて第二のコイル素子を形成し、第一種及び第二種の
各絶縁層に形成された線輪電極をそれぞれほぼ等しい巻
径とすると共に、外層部の線輪電極の幅を内層部の線輪
電極の幅よりも幅狭となるようにしたことを特徴として
いる。
【0008】
【作用】本発明にあっては、第一のコイル素子と第二の
コイル素子が交互に巻かれているので、各コイル素子の
線輪電極間の距離が絶縁層の厚みの2倍となり、線輪電
極間に発生するストレー容量を小さくできる。また、両
コイル素子が交互に配置されているので、相互誘導係数
も大きくなる。
【0009】しかも、本発明にあっては、外層部の線輪
電極の幅を内層部の線輪電極の幅よりも狭くすることに
より、外層部における磁束の電極間回り込みを抑制する
ことができた。この結果、第一のコイル素子と第二のコ
イル素子間における結合係数を向上させることができ、
トランスとしての伝達特性を良好にすることができる。
【0010】
【実施例】図1、図2及び図4に示すものは本発明の一
実施例による積層チップトランス1であって、図3のよ
うな等価回路を持ち、パルストランスやコモンモードチ
ョークコイルとして用いられるものである。この積層チ
ップトランス1は、第一のコイル素子CL1を構成する
4層のセラミック絶縁層2A,2B,2C,2Dと第二
のコイル素子CL2を構成する3層のセラミック絶縁層
3A,3B,3Cとを交互に積層し、その積層体17の
上下両面にさらに保護基板5,4を積層したものであ
る。下から第1層(以下、下層から順に数えることとす
る。)の絶縁層2Aの表面には、導電ペーストを一定幅
に印刷することによって第一のコイル素子CL1の一部
を構成する略3/8ターンの線輪電極6Aが配線されて
おり、線輪電極6Aの一端は外部引出し電極8となり、
他端には平端子9aが設けられている。第2層の絶縁層
2Bの表面には、第一のコイル素子CL1の一部を構成
する略3/4ターンの線輪電極6Bが配線されており、
線輪電極6Bの一端には下層の平端子9aと対向させて
スルーホール構造のスルーホール端子9cが設けられ、
他端には平端子10aが設けられている。ここで、スル
ーホール端子9cとは、絶縁層2Bに貫通させたスルー
ホール孔の上面周囲及びスルーホール孔内周及びスルー
ホール孔の下面周囲に導電ペーストを印刷及び焼き付け
したものであり、スルーホール端子9cの部分で絶縁層
2Bの表裏両面を導通させることができる。第3層の絶
縁層3Aの表面には、導電ペーストを印刷することによ
って第二のコイル素子CL2の一部を構成する略3/4
ターンの線輪電極7Aが配線されており、線輪電極7A
の一端は外部引出し電極11となり、他端には平端子1
2aが設けられている。さらに、第3層の絶縁層3Aに
は、下層の平端子10aと対応させてスルーホール構造
のスルーホール接続子10bが設けられている。このス
ルーホール接続子10bも前記スルーホール端子9cと
同様な構造を有し、絶縁層3Aの表裏両面を導通させる
ことができるものである。第4層の絶縁層2Cの表面に
は、第一のコイル素子CL1の一部を構成する略3/4
ターンの線輪電極6Cが配線されており、線輪電極6C
の一端には下層のスルーホール接続子10bと対向させ
てスルーホール構造のスルーホール端子10cが設けら
れ、他端には平端子13aが設けられている。さらに、
絶縁層2Cには下層の平端子12aと対向させてスルー
ホール接続子12bが設けられている。また、第5層の
絶縁層3Bの表面には、導体膜により第二のコイル素子
CL2の一部を構成する略3/4ターンの線輪電極7B
が配線されており、線輪電極7Bの一端には下層のスル
ーホール接続子12bと対向させてスルーホール端子1
2cが設けられ、他端には平端子14aが設けられてい
る。さらに、絶縁層3Bには下層の平端子13aと対向
させてスルーホール接続子13bが設けられている。第
6層の絶縁層2Dの表面には、第一のコイル素子CL1
の一部を構成する略1ターンの線輪電極6Dが設けられ
ており、線輪電極6Dの一端には下層のスルーホール接
続子13bと対向させてスルーホール端子13cが設け
られており、他端は外部引出し電極15となっており、
さらに下層の平端子14aと対向させてスルーホール接
続子14bが設けられている。また、第7層の絶縁層3
Cの表面には、第二のコイル素子CL2を構成する略3
/4ターンの線輪電極7Cが設けられており、線輪電極
7Cの一端には下層のスルーホール接続子14bと対向
させてスルーホール端子14cが設けられており、他端
は外部引出し電極16となっている。
【0011】さらに、上記各線輪電極6A〜6D,7A
〜7Cは、内層部に位置するものほど電極幅が広くなる
ようにしてある。例えば、線輪電極6A,6B,6Cの
電極幅は最も狭く、線輪電極6C,7Bの電極幅が最も
広く、線輪電極7A,6Dの電極幅が中間の幅となって
いる。
【0012】しかして、上記保護基板4及び絶縁層2
A,2B,3A,2C,3B,2D,3C及び保護基板
5をグリーンシートの状態で下から順次積層し、互いに
圧着させた後、焼成する。この結果、保護基板4,5及
び各絶縁層2A〜2D,3A〜3Cは焼結して接合され
た積層体17となり、積層体17内の各層間に導体膜が
埋め込まれる。しかも、スルーホール接続子12bとス
ルーホール端子12cを介して線輪電極7Aと7Bが接
続され、スルーホール接続子14bとスルーホール端子
14cを介して線輪電極7Bと7Cが接続され、外部引
出し電極11及び16間に第二のコイル素子CL2が構
成され、同様にスルーホール端子9cを介して線輪電極
6Aと6Bが接続され、スルーホール接続子10bとス
ルーホール端子10cを介して線輪電極6Bと6Cが接
続され、スルーホール接続子13bとスルーホール端子
13cを介して線輪電極6Cと6Dが接続され、外部引
出し電極8及び15間に第一のコイル素子CL1が形成
される。この後、図2に示すように、外部引出し電極
8,15及び11,16の露出している箇所に導電ペー
ストを印刷及び焼き付けして外部電極18,19,2
0,21が形成される。この結果、図3のような等価回
路を持つ積層チップトランス1が構成される。
【0013】このようにして製作された積層チップトラ
ンス1においては、第一のコイル素子CL1と第二のコ
イル素子CL2が交互に配置されているので、各コイル
素子CL1,CL2の線輪電極間の距離が絶縁層の厚み
の2倍となり、このため線輪電極間に発生するストレー
容量が小さくなる。また、第一のコイル素子CL1と第
二のコイル素子CL2が交互に配置されているので、両
コイル素子CL1,CL2間の相互誘導係数も大きくな
る。
【0014】図1は上記のようにして製作された積層チ
ップトランス1の断面図を模式的に表わしたものであ
り、3層の線輪導体6A(6B),6C,6Dからなる
第一のコイル素子CL1と3層の線輪導体7A,7B,
7Cからなる第二のコイル素子CL2が積層体17内に
構成されており、第一のコイル素子CL1を構成する線
輪導体6A(6B)〜6Dと第二のコイル素子CL2を
構成する線輪導体7A〜7Cとは、交互に配置されてい
る。ここで、最外層の線輪電極6A(6B),7Cの幅
は最も狭くなっており、その内側の層の線輪電極6D,
7Aの幅は少し広くなっており、その内側の層の線輪電
極6C,7Bの幅は最も広くなっている。このように、
外側の層の線輪電極6A(6B),7Cの幅を狭くして
おくことにより、外層部での磁束φの電極間回り込みを
大幅に低減させ、両コイル素子CL1,CL2間の電磁
結合係数kを向上させることができた。
【0015】つぎに、上記のように外層部の線輪電極の
幅を内層部の線輪電極の幅よりも小さくした時の効果を
FEM(有限要素法)シュミレーションにより調べた。
図5は、2層の線輪導体31A,31Bからなる第一の
コイル素子CL1と2層の線輪導体32A,32Bから
なる第二のコイル素子CL2を有する積層チップトラン
ス33であって、この積層チップトランス33の外層側
の線輪電極(以下,外層電極という。)31A,32B
の幅W1と、内層側の線輪電極(以下、内層電極とい
う。)31B,32Aの幅W2とを種々に変化させ、各
場合における第一のコイル素子CL1の自己インダクタ
ンスL1、第二のコイル素子CL2の自己インダクタン
スL2、両コイル素子CL1,CL2間の相互インダク
タンスM、電磁結合係数kを求めた。
【0016】図6(a)は、内層電極31B,32Aの
幅W2の幅を1900μm、外層電極31A,32Bの
幅W1を300μmとした(電極幅比r=内層電極幅W
2/外層電極幅W1=6.33)積層チップトランス
(サンプルS1)内における磁界のようすをFEMシュ
ミレーションにより求めたものであり、図6(b)はそ
れを簡略に表わしたものである。この場合には、第一及
び第二のコイル素子CL1,CL2の自己インダクタン
スは、 L1=L2=0.1287×10-6H 相互インダクタンスは、 M=0.1199×10-6H 電磁結合係数は、 k=93.15% であった。
【0017】また、図7(a)は、内層電極31B,3
2Aの幅W2を1450μm、外層電極31A,32B
の幅W1を300μmとした(電極幅比r=4.83)
積層チップトランス(サンプルS2)内における磁界の
ようすをFEMシュミレーションにより求めたものであ
り、図7(b)はそれを簡略に表わしたものである。こ
の場合には、第一及び第二のコイル素子CL1,CL2
の自己インダクタンスは、 L1=L2=0.9130×10-7H 相互インダクタンスは、 M=0.8509×10-7H 電磁結合係数は、 k=93.19% であった。
【0018】また、図8(a)は、内層電極31B,3
2Aの幅W2を950μm、外層電極31A,32Bの
幅W1を300μmとした(電極幅比r=3.17)積
層チップトランス(サンプルS3)内における磁界のよ
うすをFEMシュミレーションにより求めたものであ
り、図8(b)はそれを簡略に表わしたものである。こ
の場合には、第一及び第二のコイル素子CL1,CL2
の自己インダクタンスは、 L1=L2=0.5360×10-7H 相互インダクタンスは、 M=0.4976×10-7H 電磁結合係数は、 k=92.83% であった。
【0019】さらに、図9(a)は、内層電極31B,
32Aの幅W2を650μm、外層電極31A,32B
の幅W1を300μmとした(電極幅比=2.17)積
層チップトランス(サンプルS4)内における磁界のよ
うすをFEMシュミレーションにより求めたものであ
り、図9(b)はそれを簡略に表わしたものである。こ
の場合には、第一のコイル素子CL1の自己インダクタ
ンスは、 L1=0.3290×10-7H 第二のコイル素子CL2の自己インダクタンスは、 L2=0.3291×10-7H 相互インダクタンスは、 M=0.3038×10-7H 電磁結合係数は、 k=92.33% であった。
【0020】このサンプルS1〜S4(本発明の実施
例)に示すように電極幅比rが1よりも大きな場合に
は、図6(b)〜図9(b)から分かるように外層電極
31A,32Bの付近における磁束φの電極回り込みは
見られない。
【0021】一方、図10(a)は、内層電極31B,
32Aの幅W2を300μm、外層電極31A,32B
の幅W1を300μmとした(電極幅比r=1.00)
積層チップトランス(サンプルS5)内における磁界の
ようすをFEMシュミレーションにより求めたものであ
り、図10(b)はそれを簡略に表わしたものである。
この場合には、第一及び第二のコイル素子CL1,CL
2の自己インダクタンスは、 L1=L2=0.1605×10-7H 相互インダクタンスは、 M=0.1421×10-7H 電磁結合係数は、 k=88.53% であった。
【0022】また、図11(a)は、内層電極31B,
32Aの幅W2を300μm、外層電極31A,32B
の幅W1を650μmとした(電極幅比r=0.46
2)積層チップトランス(サンプルS6)内における磁
界のようすをFEMシュミレーションにより求めたもの
であり、図11(b)はそれを簡略に表わしたものであ
る。この場合には、第一のコイル素子CL1の自己イン
ダクタンスは、 L1=0.3277×10-7H 第二のコイル素子CL2の自己インダクタンスは、 L2=0.3276×10-7H 相互インダクタンスは、 M=0.2767×10-7H 電磁結合係数は、 k=84.45% であった。
【0023】また、図12(a)は、内層電極31B,
32Aの幅W2を300μm、外層電極31A,32B
の幅W1を950μmとした(電極幅比r=0.31
6)積層チップトランス(サンプルS7)内における磁
界のようすをFEMシュミレーションにより求めたもの
であり、図12(b)はそれを簡略に表わしたものであ
る。この場合には、第一及び第二のコイル素子CL1,
CL2の自己インダクタンスは、 L1=L2=0.5323×10-7H 相互インダクタンスは、 M=0.4344×10-7H 電磁結合係数は、 k=81.61% であった。
【0024】さらに、図13(a)は、内層電極31
B,32Aの幅W2を300μm、外層電極31A,3
2Bの幅W1を1900μmとした(電極幅比r=0.
158)積層チップトランス(サンプルS8)内におけ
る磁界のようすをFEMシュミレーションにより求めた
ものであり、図13(b)はそれを簡略に表わしたもの
である。この場合には、第一及び第二のコイル素子CL
1,CL2の自己インダクタンスは、 L1=L2=0.1271×10-6H 相互インダクタンスは、 M=0.9994×10-7H 電磁結合係数は、 k=78.61% であった。
【0025】このサンプルS5〜S8(比較例)に示す
ように電極幅比が1以下(r≦1)の場合には、図10
(b)〜図13(b)から分かるように外層電極31
A,32Bの付近における磁束φの電極回り込みが発生
している。
【0026】上記各サンプルS1〜S8の内層電極幅W
2、外層電極幅W1、電極幅比r及び電磁結合係数kを
次の表1にまとめて示す。
【0027】
【表1】
【0028】また、図14は、サンプルS1〜S8によ
って求められた電磁結合係数kと電極幅比rとの関係を
図示するものである。
【0029】以上により、電極幅比rが1よりも大きい
場合には、外層電極の付近における磁束の電極間回り込
みを抑制することができ、また、電極幅比rが大きくな
るほど第一のコイル素子CL1と第二のコイル素子CL
2との電磁結合係数kを大きくできることが示された。
【0030】また、上記サンプルでは、各コイル素子を
2層構成としたが、さらに電極層数(または、ターン
数)を増加させても同様の結果が得られる。
【0031】なお、上記実施例では、パルストランスや
コモンモードチョークコイルの場合について説明した
が、本発明は、第一のコイル素子の一端と第二のコイル
素子の一端とが共通接続された3端子型の2分配トラン
ス等であってもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、線輪電極間に発生する
ストレー容量を小さくでき、また、両コイル素子間の相
互誘導係数も大きくなる。
【0033】しかも、本発明によれば、外層部の線輪電
極の幅を内層部の線輪電極の幅よりも狭くすることによ
り、外層部における磁束の電極間回り込みを抑制するこ
とができた。この結果、第一のコイル素子と第二のコイ
ル素子間における電磁結合係数を向上させることがで
き、トランスとしての電力変換効率を向上させ、伝達特
性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による積層チップトランスを
示す概略断面図である。
【図2】同上の実施例の斜視図である。
【図3】同上の実施例の等価回路図である。
【図4】同上の実施例における各絶縁層の積層前の状態
を示す平面図である。
【図5】サンプルS1〜S8の構造とその内層電極幅と
外層電極幅を示す概略断面図である。
【図6】(a)(b)はサンプル1(実施例)内におけ
る磁界の様子を示す図である。
【図7】(a)(b)はサンプル2(実施例)内におけ
る磁界の様子を示す図である。
【図8】(a)(b)はサンプル3(実施例)内におけ
る磁界の様子を示す図である。
【図9】(a)(b)はサンプル4(実施例)内におけ
る磁界の様子を示す図である。
【図10】(a)(b)はサンプル5(比較例)内にお
ける磁界の様子を示す図である。
【図11】(a)(b)はサンプル6(比較例)内にお
ける磁界の様子を示す図である。
【図12】(a)(b)はサンプル7(比較例)内にお
ける磁界の様子を示す図である。
【図13】(a)(b)はサンプル8(比較例)内にお
ける磁界の様子を示す図である。
【図14】同上の各サンプルS1〜S8から得られた電
極幅比と電磁結合係数との関係を示す図である。
【図15】従来例による積層チップトランスの概略断面
図である。
【符号の説明】
2A〜2D 絶縁層 3A〜3C 絶縁層 6A〜6D 第一のコイル素子を構成する線輪電極 7A〜7C 第二のコイル素子を構成する線輪電極 10b,12b,13b,14b スルーホール接続子 CL1 第一のコイル素子 CL2 第二のコイル素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体膜によって1ターン未満の線輪電極
    が形成された第一種及び第二種の各複数枚の絶縁層を積
    層し、第一種の各絶縁層の線輪電極同士を接続して第一
    のコイル素子を形成し、第二種の各絶縁層の線輪電極同
    士を接続して第二のコイル素子を形成した積層チップト
    ランスにおいて、 コイル素子の入出力部が形成された絶縁層を除いて第一
    種の絶縁層と第二種の絶縁層を交互に積層し、第二種の
    絶縁層に設けたスルーホール接続子を介して第一種の絶
    縁層の線輪電極同士を接続させて第一のコイル素子を形
    成し、第一種の絶縁層に設けたスルーホール接続子を介
    して第二種の絶縁層の線輪電極同士を接続させて第二の
    コイル素子を形成し、第一種及び第二種の各絶縁層に形
    成された線輪電極をそれぞれほぼ等しい巻径とすると共
    に、外層部の線輪電極の幅を内層部の線輪電極の幅より
    も幅狭となるようにしたことを特徴とする積層チップト
    ランス。
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