JP2816208B2 - 情報記録媒体、情報記録媒体収納用ケース、およびそれらの製造方法 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録媒体収納用ケース、およびそれらの製造方法

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JP2816208B2 JP1300745A JP30074589A JP2816208B2 JP 2816208 B2 JP2816208 B2 JP 2816208B2 JP 1300745 A JP1300745 A JP 1300745A JP 30074589 A JP30074589 A JP 30074589A JP 2816208 B2 JP2816208 B2 JP 2816208B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光情報記録媒体や磁気記録媒体などの情報
記録媒体と、情報記録媒体を収納するためのケースと、
それらの製造方法とに係り、特に、部材表面への塵埃の
付着防止に関する。
〔従来の技術〕
一般に、光情報記録媒体は、透明基板の片面に形成さ
れた少なくとも記録膜または反射膜を含む薄膜層上に基
板側から光ビームを照射し、その反射光を情報として読
み取る方式が採用されている。このため、透明基板の表
面に塵埃等の異物が付着すると、薄膜層に達する光ビー
ムの光量、および薄膜層からの反射光量が減少して記録
/再生エラーを生じやすくなる。
透明基板への塵埃の付着は、基板表面に帯電した高電
位の静電気によつて空気中の塵埃が吸着されるために起
る場合が多い。基板表面の帯電は、塵埃を吸着するほ
か、ドライブ装置に装着した場合に放電を生じ、ノイズ
による記録/再生エラーを発生したり、ドライブ装置の
信号処理回路等にダメージを与えるといつた問題をも惹
起するおそれがある。
従来より、かかる不都合を未然に防止するため、透明
基板の表面や薄膜層の表面に帯電防止膜や導電膜を被着
した光情報記録媒体が提案されている(特開昭61−2761
45号)。
なお、前記においては、光情報記録媒体を例にとつて
説明したが、磁気情報記録媒体においても塵埃を防止す
るための帯電防止膜が付設されたものが提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
透明基板等の表面に帯電防止膜を形成する手段として
は、透明基板等の表面に界面活性剤を塗布する方法と、
透明基板等を構成する樹脂材料中に界面活性剤を練り込
む方法とがある。後者は、透明基板等の表面に移行(ブ
リード)した界面活性剤分子が何らかの理由によつて脱
落しても、透明基板中の界面活性剤分子が順次基板表面
に移行するので、帯電防止効果が長続きするという利点
がある。
然るに、従来の情報記録媒体は、いずれも透明基板等
の表面に界面活性剤分子を固着するための手段が施され
ておらず、単に透明基板等の表面に界面活性剤分子を吸
着させてあるだけであるので、機械的な摩擦や加熱など
によつて界面活性剤が脱落しやすいという欠点がある。
練り込み型の場合には、移行によつて順次界面活性剤分
子が基板表面に配列されるとしても、移行には数時間な
いし数日の時間を要するので、帯電防止能を有効に作用
させるためには、透明基板等の表面に界面活性剤分子を
固着させ、容易に脱落しないようにする必要がある。
一方、基板等の表面にITOなどの導電膜を被着した情
報記録媒体には前記したような欠点はないが、例えばス
パツタリングなどの真空成膜法を用いなくては導電膜を
形成することができないため、製造工程が複雑になつた
り、製造設備が高価になるという欠点がある。
本発明は、前記した従来技術の欠点を解決するために
なされたものであつて、その第1の目的は、安価に実施
でき、かつ帯電防止効果が長続きする情報記録媒体を提
供することにある。
また、第2の目的は、情報記録媒体を収納するに好適
な情報記録媒体収納用ケースを提供することにある。
さらに、第3の目的は、前記の如き情報記録媒体の製
造方法を提供することにある。
加えて、第4の目的は、前記の如き情報記録媒体収納
用ケースの製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前記第1の目的を達成するため、少なくと
も1枚の基板と当該基板の片面に設けられた薄膜層とか
ら構成される情報記録媒体において、少なくとも前記基
板の表面または薄膜層の表面の全部または一部に、紫外
線硬化性が付与された界面活性剤から成り、紫外線照射
により下地の樹脂面に化学結合された帯電防止層を形成
するという構成にした。
また、前記第2の目的を達成するため、樹脂材料から
形成された情報記録媒体収納用ケースにおいて、少なく
とも情報記録媒体が収納されるケース内面の全部または
一部に、紫外線硬化性が付与された界面活性剤から成
り、紫外線照射により下地の樹脂面に化学結合された帯
電防止層を形成するという構成にした。
さらに、前記第3の目的を達成するため、少なくとも
1枚の基板と当該基板の片面に形成された薄膜層とをも
って構成される情報記録媒体を形成した後、少なくとも
前記基板の表面または薄膜層の表面の全部または一部に
紫外線硬化性が付与された界面活性剤を塗布し、所定波
長および所定強度の硬化光を照射して前記界面活性剤を
下地の樹脂面と化学結合させるという構成にした。
また、前記第3の目的を達成するための他の手段とし
て、1枚の基板と当該基板の片面に形成された薄膜層と
をもって構成される記録単板を形成した後、少なくとも
前記基板の表面または薄膜層の表面の全部または一部
に、紫外線硬化性が付与された界面活性剤から成り紫外
線照射により下地の樹脂面に化学結合された帯電防止層
を形成し、しかる後に、これら帯電防止層が形成された
記録単板を貼り合せることによって両面記録形の情報記
録媒体を組立てるという構成にした。
加えて、前記第4の目的を達成するため、所定形状の
情報記録媒体収納用ケースを成形した後、少なくとも情
報記録媒体が収納されるケース内面の全部または一部に
紫外線硬化性が付与された界面活性剤を塗布し、所定波
長および所定強度の紫外線を照射することによって前記
界面活性剤を樹脂製の前記ケース面に化学結合させると
いう構成にした。
〔作用〕
紫外線硬化性が付与された界面活性剤を用いて帯電防
止層を形成すると、紫外線のエネルギーによつて界面活
性剤と界面活性剤の下地となる樹脂面との間にランダム
共重合あるいはグラフト共重合などの重合反応を生じ、
界面活性剤が樹脂の表面に強固に固着される。よつて、
機械的な摩擦や加熱などの化学的外乱を受けたときにも
下地から界面活性剤が脱落しにくく、帯電防止効果を長
続きさせることができる。
また、帯電防止膜の形成は、紫外線硬化性が付与され
た界面活性剤を被塗布物に直接塗布するか、あるいは紫
外線硬化性が付与された界面活性剤を紫外線硬化性樹脂
中に混練したものを被塗布物に塗布した後、紫外線を照
射するだけで良いので、真空成膜法を用いて導電膜を形
成する方法に比べて製造設備の簡略化および製造工程の
簡略化を図ることができる。よつて、量産性が改善さ
れ、帯電防止性に優れた情報記録媒体、および情報記録
媒体収納用ケースを安価に提供することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図とともに説明する。
第1図は第1実施例に係る光情報記録媒体の断面図で
あつて、樹脂製透明基板1の信号面2に少なくとも記録
膜または反射膜を含む薄膜層3を積層して成る2枚の光
デイスク単板4,5が、薄膜層3を内側にし、かつそれら
薄膜層3の間に空隙6を形成するに足る内周スペーサ7
および外周スペーサ8を介して貼り合わされ、前記樹脂
製透明基板1の外面(光ビーム入射面)にハードコート
層9を介して帯電防止層10が形成されている。
前記樹脂製透明基板1は、例えばポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポ
キシ、紫外線硬化性樹脂など、透明ドライブが高く光学
ひずみの小さな樹脂材料をもつて成形される。樹脂製透
明基板1の成形手段は、使用する樹脂材料によつて適宜
調整される。例えばポリカーボネートなどの熱可塑性樹
脂については射出成形法を適用することができ、エポキ
シなどの熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などについて
は、注型法を適用することができる。
信号面2には、光ビームを案内するための案内溝や情
報信号を表示するプリピツト列などのプリフオーマツト
パターンが微細な凹凸形状に形成される。
薄膜層3は、光デイスクの種類に応じて適宜の材料を
もつて形成される。例えば、追記形または書換形の光デ
イスクについては、少なくともヒートモード記録材料か
ら成る記録膜を含んで形成され、読み出し専用形の光デ
イスクについては、アルミニウムなどから成る反射膜を
含んで形成される。
薄膜層3の膜構造についても、光デイスクの種類に応
じて適宜調整される。例えば、穴あけ形の記録膜を備え
た光デイスクについては、記録膜と例えばニトロセルロ
ースなど記録膜の記録感度を向上するための下地膜とか
ら成る2層構造とすることができる。また、光磁気記録
膜を備えた光デイスクについては、基板1側より、高屈
折率の第1エンハンス膜と、光磁気記録膜と、第1エン
ハンス膜と同様の材料から成る第2エンハンス膜と、反
射膜と、耐湿性樹脂材料にて形成される保護膜とから成
る5層構造とすることができる。
ハードコート層9は、樹脂製透明基板1よりも硬質な
透明樹脂材料をもつて形成される。これに適用される樹
脂材料としては、簡単な設備で実施することができ、か
つ迅速に固化できることから、紫外線硬化性樹脂が特に
好適である。
帯電防止層10は、紫外線硬化性が付与された界面活性
剤をハードコート層9の表面に塗布して所定波長および
所定強度の紫外線を照射するか、紫外線硬化性が付与さ
れた界面活性剤をハードコート層9を構成する樹脂材料
中に均一に混練したものを透明基板1または薄膜層3の
表面の所定の部分に塗布した後、所定波長および所定強
度の紫外線を照射することによって形成される。
紫外線硬化性が付与された界面活性剤としては、カチ
オン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系
界面活性剤などの紫外線硬化性の界面活性剤に、光重合
開始剤を添加したものを用いることができる。
次に、前記第1実施例の光デイスクの製造方法を第2
図(a)〜(d)により説明する。
まず、第2図(a)に示すように、2枚の光デイスク
単板5,6を貼り合せてエアサンドイツチ構造の光デイス
クを形成する。
次に、第2図(b)に示すように、樹脂製透明基板1
の外面にハードコート層9のもとになる紫外線硬化性樹
脂層11を形成する。
紫外線硬化性樹脂層11を硬化する以前に、第2図
(c)に示すように、当該紫外線硬化性樹脂層11上に紫
外線硬化性が付与された界面活性剤、すなわちは紫外線
硬化性の界面活性剤に光重合開始剤を添加したもの12を
塗布する。
しかる後、第2図(d)に示すように、この光デイス
クに所定波長および所定強度の硬化光を照射して前記紫
外線硬化性樹脂層11を硬化し、ハードコート層9を形成
すると同時に、このハードコート層9上に界面活性剤か
ら成る帯電防止層10を固定する。
なお、前記の方法では、紫外線硬化性樹脂層11を硬化
する以前に当該紫外線硬化性樹脂層11上に界面活性剤12
を塗布したが、紫外線硬化性樹脂層11硬化後に紫外線硬
化性が付与された界面活性剤12を塗布することもでき
る。
また、前記実施例においては、エアサンドイツチ構造
の光デイスクを組立てたのちにハードコート層9および
帯電防止層10を形成したが、光デイスク単板4,5の段階
でこれらの各層9,10を形成しておき、しかる後に所望の
エアサンドイツチ構造の光デイスクを組立てるようにす
ることもできる。
前記第1実施例の光デイスクは、紫外線硬化性樹脂か
ら成るハードコート層9上に紫外線硬化性を付与された
界面活性剤を塗布したので、紫外線のエネルギーによつ
てハードコート層と界面活性剤との間に、ランダム共重
合あるいはグラフト共重合などの重合反応を生じ、界面
活性剤がハードコート層上に強固に固着される。そし
て、ハードコート層上に配列された界面活性剤分子に空
気中の水が吸着され、帯電防止効果が発揮される。
よつて、機械的な摩擦や加熱などの化学的外乱を受け
たときにもハードコート層9から界面活性剤12が脱落し
にくく、帯電防止効果を長続きさせることができる。
下表に、ハードコート層9の表面に塗布された界面活
性剤の濃度と、各濃度における界面活性剤分子の層数
と、ハードコート層9表面の表面固有抵抗値とを示す。
ハードコート層9への空気中の塵埃の吸着を防止する
ためには、表面固有抵抗値をおよそ1×1011(Ω)以下
にする必要があることが実験によつて確かめられてい
る。よつて、上表より、所望の防塵効果を得るために
は、ハードコート層9の表面に塗布される界面活性剤の
濃度を0.50×10-2〜1.00×10-2(mg/cm2)以上にする必
要があることが判る。
第3図に、紫外線硬化性樹脂中に混入された界面活性
剤の添加率と、各組成の帯電防止層10が形成されたハー
ドコート層9の表面抵抗値との関係を示す。試料1はモ
ノ(2−アクリルイルオキシエチル)アシツドフオスフ
エート(アニオン系界面活性剤;PAと表記する)をスリ
ーボンド株式会社製の紫外線硬化性樹脂30X−400に添加
したものであり、試料2はモノ(メタクリロイルオキシ
エチル)アシツドフオスフエート(アニオン系界面活性
剤;PMと表記する)をスリーボンド株式会社製の紫外線
硬化性樹脂30X−400に添加したものである。前記したよ
うに、ハードコート層9への空気中の塵埃の吸着を防止
するためには、表面固有抵抗値をおよそ1×1011(Ω)
以下にする必要がある。従つて、第3図からいずれの試
料についても、紫外線硬化性樹脂中に界面活性剤をおよ
そ10(%)以上添加すれば、所望の防塵効果を発揮でき
ることが判る。
第4図に、帯電防止層10の耐環境試験結果を示す。試
験は、ハードコート層9上の帯電防止層10が形成された
光デイスクを、50℃−15%RHの環境下に放置することに
よつて行つた。
試料1はPAの14%イソプロピルアルコール溶液を、ハ
ードコート層9上に3μmの厚さに塗布したもの、 試料2はPAの14%イソプロピルアルコール溶液を、ハ
ードコート層9上に2μmの厚さに塗布したもの、 である。
前記したように、ハードコート層9への空気中の塵埃
の吸着を防止するためには、表面固有抵抗値をおよそ1
×1011(Ω)以下にすれば足る。また、一般に、光デイ
スクを24時間以上連続して駆動することは光デイスクの
記録容量等からみて稀れである。第4図に示すように、
いずれの試料も40時間〜50時間経過した時点で表面抵抗
値が1×1011(Ω)以下になつており、実用上充分な帯
電防止効果があることが判る。
以下、本発明の各種変形を示す。
第5図に示すように、透明基板1の薄膜層形成面と対
向する面1aのみならず、透明基板1の外周面1bおよび外
周スペーサ7の外周面7aにもハードコート層9を形成
し、光デイスクの外面全体に帯電防止層10を形成する。
第6図に示すように、透明基板1の外面(1aおよび/
または1b)に直接帯電防止層10を形成する。このような
光デイスクは、透明基板1の外面に紫外線硬化性が付与
された界面活性剤を塗布した後、所定波長および所定強
度の硬化光を照射し、界面活性剤を透明基板の表面に固
着することによつて形成することができる。
第7図に示すように、光デイスク単板4,5の薄膜層3
形成面が接着層15を介して接着された所謂密着貼り合せ
構造の光デイスクにおいて、透明基板1上に帯電防止層
10を形成する。なお、第10図においては透明基板1上に
直接帯電防止層10を形成した場合を示すが、紫外線硬化
性樹脂などから成るハードコート層を介して帯電防止層
10を形成することもできる。
第8図に示すように、1枚の光デイスク単板4から構
成され、薄膜層3を被うように保護層16が形成された所
謂単板構造の光デイスクにおいて、透明基板1上に帯電
防止層10を形成する。なお、第11図においては透明基板
1上に直接帯電防止層10を形成した場合を示すが、紫外
線硬化性樹脂などから成る樹脂層を介して帯電防止層10
を形成することもできる。
第9図に示すように、1枚の光デイスク単板4から構
成され、薄膜層3を被うように保護層16が形成された所
謂単板構造の光デイスクにおいて、当該保護層16上に帯
電防止層10を形成する。なお、第12図においては保護層
16上に直接帯電防止層10を形成した場合を示すが、紫外
線硬化性樹脂などから成る樹脂層を介して帯電防止層10
を形成することもできる。
第10図に示すように、1枚の光デイスク単板4から構
成され、薄膜層3を被うように保護層16が形成された所
謂単板構造の光デイスクにおいて、当該保護層16および
透明基板1の外面全体に帯電防止層10を形成する。な
お、第13図においては保護層16および透明基板1上に直
接帯電防止層10を形成した場合を示すが、紫外線硬化性
樹脂などから成る樹脂層を介して帯電防止層10を形成す
ることもできる。
第11図に示すように、透明基板1の中心部に、耐摩耗
性材料もしくは磁性材料などから成るセンターハブ17を
付設する。
その他、磁気記録媒体や基板や不透明体にて形成され
た他種の情報記録媒体に応用することもできる。
以下、情報記録媒体収納用ケースの構成とその製造方
法とについて説明する。
第12図は情報記録媒体収納用ケースの一例を示す斜視
図であり、第13図はこの情報記録媒体収納用ケースの断
面図である。
これらの図に示すように、この情報記録媒体収納用ケ
ースは、浅皿状に形成された上ケース21および下ケース
22を接合することによつて構成されており、情報記録媒
体23が収納される内面に帯電防止層10が形成されてい
る。図中の符号24は媒体駆動用のスピンドルをケース内
に挿入するためのスピンドル挿入孔を、25は記録/再生
ヘツドをケース内に挿入するためのヘツド挿入孔を、26
はそれらの透孔24,25を開閉するシヤツタを示してい
る。
帯電防止層10は、ケース面に直接形成される。この帯
電防止層10は、前記実施例と同様に、紫外線硬化性が付
与された界面活性剤をもつて形成される。界面活性剤の
種類、界面活性剤が添加される紫外線硬化性樹脂の種類
および添加率、それに紫外線硬化性の界面活性剤に添加
される光重合開始剤の種類については前記と同様であ
る。
ケース面への帯電防止層10の形成に際しては、所定形
状の上ケース21および下ケース22を形成した後、紫外線
硬化性を付与された界面活性剤を塗布し、紫外線を照射
して界面活性剤をケース面に固着する。しかる後、内部
に所望の情報記録媒体を収納し、上ケース21および下ケ
ース22を接合し、シヤツタ25を被着することによつて所
望の情報記録媒体収納用ケースとする。
なお、前記実施例においては、上ケース21および下ケ
ース22の内面にのみ帯電防止層10を形成したが、これと
ともに、あるいは該部に帯電防止層10を形成することな
く、上ケース21および下ケース22の外面に帯電防止層10
を形成することもできる。
また、前記実施例においては、上ケース21および下ケ
ース22の表面に紫外線硬化性が付与された界面活性剤を
塗布したが、上ケース21および下ケース22を構成する樹
脂材料中に紫外線硬化性が付与された界面活性剤を練り
込むこともできる。
情報記録媒体収納用ケースにおいても、紫外線硬化性
が付与された界面活性剤から成る帯電防止層10を形成し
たので、帯電防止効果が長続きする等の効果がある。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、紫外線硬化性
が付与された界面活性剤を用いて帯電防止層を形成した
ので、紫外線のエネルギーによつて界面活性剤と界面活
性剤の下地となる樹脂面との間にランダム共重合あるい
はグラフト共重合などの重合反応を生じ、界面活性剤が
樹脂の表面に強固に固着される。よつて、機械的な摩擦
や加熱などの化学的外乱を受けたときにも下地から界面
活性剤が脱落しにくく、帯電防止効果を長続きさせるこ
とができる。
また、帯電防止層の形成は、界面活性剤を被塗布物に
直接塗布するか、あるいは界面活性剤を紫外線硬化性樹
脂中に混練したものを被塗布物に塗布した後、紫外線を
照射するだけで良いので、真空成膜法を用いて導電膜を
形成する方法に比べて製造設備の簡略化および製造工程
の簡略化を図ることができる。よつて、量産性が改善さ
れ、帯電防止性に優れた情報記録媒体、および情報記録
媒体収納用ケースを安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例に係る光情報記録媒体の断面図、第
2図(a)〜(d)は第1実施例に係る光情報記録媒体
の製造工程図、第3図は紫外線硬化性樹脂中に混入され
た界面活性剤の添加率とハードコート層の表面抵抗値と
の関係を示すグラフ図、第4図は帯電防止層の耐環境試
験結果を示すグラフ図、第5図ないし第11図は本発明に
係る光情報記録媒体の他の例を示す断面図、第12図は情
報記録媒体収納用ケースの斜視図、第13図は情報記録媒
体収納用ケースの断面図である。 1……透明基板、2……信号面、3……薄膜層、4,5…
…光デイスク単板、9……ハードコート層、10……帯電
防止層、21,22……ケース。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−133063(JP,A) 特開 昭61−206982(JP,A) 特開 平3−49053(JP,A) 特開 昭60−239946(JP,A) 特開 昭60−167142(JP,A) 特開 昭61−276145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/24 535 G11B 7/24 534 G11B 23/03

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1枚の基板と当該基板の片面に
    設けられた薄膜層とから構成される情報記録媒体におい
    て、少なくとも前記基板の表面または前記薄膜層の表面
    の全部または一部に、紫外線硬化性が付与された界面活
    性剤から成り、紫外線照射により下地に化学結合された
    帯電防止層を形成したことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の情報記録媒体において、
    前記紫外線硬化性が付与された界面活性剤として、紫外
    線硬化性の界面活性剤に光重合剤を添加したもの用いた
    ことを特徴とする情報記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の情報記録媒体にお
    いて、前記紫外線硬化性の界面活性剤として、カチオン
    系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面
    活性剤から選択された界面活性剤を用いたことを特徴と
    する情報記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の情報記録媒体において、
    前記基板を透明な樹脂材料から形成すると共に、これら
    2枚の透明基板を薄膜層を内側にして貼り合せ、少なく
    ともこれら透明基板の外面に、前記基板を形成する樹脂
    材料よりも硬質な樹脂層を介して前記帯電防止層を形成
    したことを特徴とする情報記録媒体。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の情報記録媒体において、
    前記基板を透明な樹脂材料から形成し、少なくともこの
    透明基板の片面に形成された薄膜層の表面に、樹脂層を
    介して前記帯電防止層を形成したことを特徴とする情報
    記録媒体。
  6. 【請求項6】請求項4または5のいずれかに記載の情報
    記録媒体において、前記樹脂層を紫外線硬化性樹脂にて
    形成したことを特徴とする情報記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の情報記録媒体において、
    前記基板を透明な樹脂材料から形成すると共に、これら
    2枚の透明基板を薄膜層を内側にして貼り合せ、少なく
    ともこれら透明基板の外面に、前記帯電防止層を直接形
    成したことを特徴とする情報記録媒体。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の情報記録媒体において、
    前記基板を透明な樹脂材料から形成し、少なくともこの
    透明基板の片面に形成された薄膜層の表面に、前記帯電
    防止層を直接形成したことを特徴とする情報記録媒体。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の情報記録媒体において、
    前記基板を不透明な樹脂材料から形成し、少なくともこ
    の不透明基板の表面の全部または一部に、紫外線硬化性
    が付与された界面活性剤から成り、紫外線照射により下
    地に化学結合された帯電防止層を形成したことを特徴と
    する情報記録媒体。
  10. 【請求項10】樹脂材料から形成された情報記録媒体収
    納用ケースにおいて、少なくとも情報記録媒体が収納さ
    れるケース内面の全部または一部に、紫外線硬化性が付
    与された界面活性剤から成り、紫外線照射により下地に
    化学結合された帯電防止層を形成したことを特徴とする
    情報記録媒体収納用ケース。
  11. 【請求項11】少なくとも1枚の基板と当該基板の片面
    に形成された薄膜層とをもって構成される情報記録媒体
    を形成した後、少なくとも前記基板の表面または薄膜層
    の表面の全部または一部に紫外線硬化性が付与された界
    面活性剤を塗布し、所定波長および所定強度の硬化光を
    照射して前記界面活性剤を下地と化学結合させることを
    特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の情報記録媒体の製造方
    法において、前記帯電防止層を形成するに際し、まず、
    所望部分に紫外線硬化性樹脂を塗布し、この紫外線硬化
    性樹脂を硬化する以前にこの紫外線硬化性樹脂層上に紫
    外線硬化性が付与された界面活性剤を塗布し、所定波長
    および所定強度の硬化光を照射することによって、前記
    紫外線硬化性樹脂層を硬化すると同時に前記界面活性剤
    を紫外線硬化性樹脂層に化学結合させることを特徴とす
    る情報記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項11に記載の情報記録媒体の製造方
    法において、前記帯電防止層を形成するに際し、まず、
    所望部分に紫外線硬化性樹脂を塗布した後に、所定波長
    および所定強度の硬化光を照射することによってこの紫
    外線硬化性樹脂層を硬化し、しかる後に、この紫外線硬
    化性樹脂層上に紫外線硬化性が付与された界面活性剤を
    塗布し、所定波長および所定強度の硬化光を照射するこ
    とによってこの界面活性剤を前記紫外線硬化性樹脂層に
    化学結合させることを特徴とする情報記録媒体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】1枚の基板と当該基板の片面に形成され
    た薄膜層とをもって構成される記録単板を形成した後、
    少なくとも前記基板の表面または薄膜層の表面の全部ま
    たは一部に、紫外線硬化性が付与された界面活性剤から
    成り紫外線照射により下地の樹脂面に化学結合された帯
    電防止層を形成し、しかる後に、これら帯電防止層が形
    成された記録単板を貼り合せることによって両面記録形
    の情報記録媒体を組立てることを特徴とする情報記録媒
    体の製造方法。
  15. 【請求項15】所定形状の情報記録媒体収納用ケースを
    成形した後、少なくとも情報記録媒体が収納されるケー
    ス内面の全部または一部に紫外線硬化性が付与された界
    面活性剤を塗布し、所定波長および所定強度の紫外線を
    照射することによって前記界面活性剤を樹脂製の前記ケ
    ース面に化学結合させることを特徴とする情報記録媒体
    収納用ケースの製造方法。
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