JP2815899B2 - 複合不織布およびその製造方法 - Google Patents

複合不織布およびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,芯鞘型複合フイラメントと天然繊維の短繊
維シート状物(以下,短に短繊維シート状物と略称する
こともある。)からなる複合不織布およびその製造方法
に関するもので,さらに詳しくは,合成繊維芯鞘型複合
フイラメントの強力,天然繊維あるいはパルプの有する
吸水性とソフトな風合のいずれも兼ね備えた多機能性を
有する複合素材で,衣料用または産業資材のいずれの分
野にも用いることのできる複合不織布およびその製造方
法に関するものである。
(従来の技術) 従来,合成繊維連続フイラメントからなる不織布は,
構成繊維同士を接着剤やフイラメントの自己接着性等に
よってフイラメント間を接合させて布帛としての強力を
発現させているものである。これらの不織布は,フイラ
メントから構成されているため,強力は,十分満足のゆ
く水準に達しているが,フイラメント間の接合を接着剤
や繊維の熱融着にて行っているため,柔軟性に乏しいも
のが多い。
この欠点を解決するため,繊維間の接合方式として,
フイラメント間を接着するのではなく,繊維同士を絡合
させることでシート化させる技術も古くから知られてい
る。すなわち,合成繊維連続フイラメントからなるシー
ト状物にニードルパンチ処理を施すことで,構成繊維同
士を機械的に絡合させるニードルパンチ法がある。とこ
ろが,このニードルパンチ法による不織布は,パンチン
グの際に繊維が切断するため連続フイラメントの特性が
失われ,強力が低くなる欠点がある。
また,このニードルパンチ法の欠点を解消するものに
水流絡合方法による不織布の製造方法が提案されてい
る。この方法にて製造された合成繊維連続フイラメント
からなる不織布については,すでに特公昭54−11429号
に開示されている。しかしながら,この方法による不織
布は,合成繊維連続フイラメント単独で構成されている
ために,構成フイラメント同士の絡合が弱いものであっ
た。
また,不織布に多機能性を付与する目的で単一ポリマ
ーからなる長繊維シート状物と短繊維シート状物とから
なる積層体を水流絡合方法で得ることについてもすでに
公知で,構成繊維を相互に絡合させる方法が,特開昭63
−211354号により開示されている。ところが,この方法
による複合不織布は,風合面で優れているが,短繊維シ
ート状物の外観品位を損なわない範囲で積層化を行う
と,層間の相互繊維間の絡合が不足しているために,不
織布強力が低くなる欠点を有するものであった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は,上記の問題点に鑑み,強力と柔軟性
の両方とも優れており,しかも吸水性をも兼ね備えた多
機能性不織布およびその製造法を提供することにある。
さらに詳しくは,単糸が芯鞘構造を有する合成繊維連続
フイラメントのシート状物と短繊維シート状物との積層
体を水流絡合方法にて積層間にフイラメントを絡ませた
複合不織布に形成することにより,芯鞘型複合繊維の長
所を活かし,かつ,天然繊維またはパルプの特性である
吸水性をも兼ね備えた総合的に優れた複合不織布を容易
に提供することにある。
(課題を解決するための手段) すなわち,本発明は,融点の低いポリマーを鞘成分、
融点の高いポリマーを芯成分とし、かつ両者の融点の差
が少なくとも30℃以上ある芯鞘型複合フイラメントから
なる長繊維シート状物の少なくとも片面に天然繊維の短
繊維ウエブまたはパルプが積層されてなる複合不織シー
ト状物であり,上記長繊維シート状物は,該シート状物
を構成している芯鞘型複合フイラメント同士がランダム
な方向で交叉し,互いに切断することなく絡合されてお
り,一方,上記複合不織シート状物の他方を構成してい
る天然繊維の短繊維ウエブまたはパルプからなる短繊維
シート状物は,互いに該繊維同士が絡合されたものであ
って,さらに,上記長繊維シート状物と短繊維シート状
物とが上記複合フイラメントにて絡合されてなる引張強
力が11kg以上,柔軟性が65g以下で,さらに吸水性が5
秒以下であることを特徴とする複合不織布およびその製
造方法を要旨とするものである。
本発明の複合不織布に使用される合成繊維とは,ポリ
エチレンテレフタレート,ポリエチレンイソフタレート
・テレフタレート等の共重合ポリエステルからなるポリ
エステル系ポリマー,ナイロン6,ナイロン66,ナイロン6
10,ナイロン8,ナイロン12,ナイロン46等およびそれらの
共重合物からなるポリアミド系ポリマー,ポリプロピレ
ン,ポリエチレン,ポリブチレン等およびそれらの共重
合物からなるポリオレフィン系ポリマー等から2種類の
ポリマーを選択し,融点の低いポリマーを鞘成分,融点
の高いポリマーを芯成分とする芯鞘型複合繊維とするも
のである。なお,両者の融点の差は,少なくとも30℃以
上とする。
上記芯鞘型複合繊維は,従来から公知の芯鞘型複合ノ
ズルを使用することで,2種ポリマーを溶融し、紡糸口金
で芯鞘状に合流せしめてノズルより紡出させることで得
られる。この芯鞘型複合繊維を用いて長繊維シート状物
をスパンボンド法にて製造する方法としては,その芯鞘
型複合繊維紡出糸をエア・サツカーにて引取った後,高
電圧発生装置等の開繊装置にて繊維を開繊させた後,移
動するフイラメント捕集用支持体上にフイラメントを捕
集してウエブを作成し,ローラー等で仮圧接すること
で,本発明に使用される長繊維シート状物を得ることが
できるものである。
長繊維シート状物を構成する合成繊維の単糸繊度は,
不織布表面の外観,柔軟性の点から0.3デニール以上,5
デニール以下が好ましい。前記長繊維シート状物の片面
もしくは両面に,天然繊維ウエブまたはパルプを重ね合
わせて積層不織布を対象とするもので,複合化によって
多機能性を達成するものである。本発明に用いる天然繊
維またはルプとは,綿(コツトン),羊毛,麻,針葉樹
パルプ,広葉樹パルプ,麻パルプ等の種々のものを用い
ることができる。天然繊維ウエブは,原綿をカード機で
カーデイングしたウエブを用いる。ウエブを構成する繊
維の配列は,カード機の進行方向に配列したパラレルウ
エブ,ランダムに配列したランダムウエブや両者の中程
度に配列したセミランダムウエブが使用できる。次に,
本発明複合不織布の具体的な製造方法の一例を下記に示
すが,本発明は,何もこれに限定されるものではない。
しかし,本発明方法によれば,容易にしかも効率的に目
的とする複合不織布を得ることができる。
長繊維シート状物と天然繊維ウエブまたはパルプとの
積層化は,両者を重ね合わせた後に,水流絡合方式にて
繊維間同士を互いに絡合させる方法にて行うものであ
る。より具体的には,液体噴流を何回かに分割して積層
体に衝突させることにより好ましい絡合不織布が得られ
るもので,構成繊維を切断させることなく,長繊維シー
ト状物と天然繊維ウエブまたはパルプが長繊維フイラメ
ントにより相互に絡合されたものである。
上記積層体の具体的な積層方法を述べると,本発明に
使用される液体噴流は,孔径0.05〜1.0mmのオリフイス
をオリフイス間距離0.5〜10mmで1列または複数列に配
置した多数のオリフイスから噴出する柱状流からなるも
のである。該柱状流をオリフイスから30kg/cm2未満の圧
力で噴出させ,前記積層体に衝突させる。引続いて,50k
g/cm2以上の圧力でオリフイスから柱状流を噴出させ,
積層体の構成繊維を切断させることなく絡合させる。こ
のとき,オリフイスヘツドは,積層体の断面方向にオリ
フイス間距離と同一距離の振幅で往復運動させ,柱状流
を均一に衝突させることが好ましい。なお,本発明に使
用する流体噴流は,一般的に水を用いるが,熱水を用い
てもよいし,添加剤を混入した水を用いてもよい。
圧力30kg/cm2未満の条件で行う第1回水流絡合処理
は,長繊維シート状物と短繊維シート状物とを予備絡合
させることを目的とする。この第1回水流絡合処理の場
合,圧力が30kg/cm2以上になると,短繊維シート状物の
構成繊維同士が十分に絡合されていないので,構成繊維
が水流により乱れるため,ウエブに目付斑が生じること
になり,好ましくない。
次に,圧力50kg/cm2以上の条件で行う第2回水流絡合
処理においては,構成繊維相互の絡合をより強固なもの
とするのを目的とするために,第1回水流絡合処理で用
いたオリフイス孔径よりも大きい孔径を有するオリフイ
スから噴出する柱状流を用いることが好ましい。また,
より強固な絡合を要求される場合は,上記第2回水流絡
合処理を再度同一条件で水流絡合処理を複数回以上行っ
てもよい。
上記積層体が積層される多孔性支持部材は,積層体を
通過した流体噴流が抵抗なく除去されるものであれば,
いかなるものでもよく,金網,合繊維織等の90メツシユ
以上の多孔性部材が望ましい。
また,複合不織布中に残存する水流絡合処理に用いら
れた水を乾燥除去した後,熱カレンダーまたは熱エンボ
スロールによって乾熱処理することもできる。この乾熱
処理により,不織布強力の向上が達成できるもので,風
合が良好で強力が高い不織布を得るには,本発明の芯鞘
型複合繊維を使用することで,始めて達成できるもので
ある。すなわち,上記乾熱処理を低温で行うことができ
るため,構成繊維が熱硬化せずに強力が向上するもので
ある。
以上詳述したように,本発明の複合不織布は,従来の
単一ポリマーからなる合成繊維連続フイラメントのシー
ト状物と短繊維シート状物の積層体を水流絡合処理によ
り構成繊維を絡合させた不織布と異なり,強力と柔軟性
のバランスがとれたもので,しかも吸水性にも優れた不
織布であり,かつ,生産性も良好な複合不織布が得られ
るものある。ここで,発明の目的とする強力と柔軟性の
両者のバランスのとれた複合不織布とは,下記に示す引
張強力,詳しくはタテ強力とヨコ強力(目付100g/m2
りに換算した強力)の合計強力が11kg以上で,しかも柔
軟性が65g以下の性能を有するものを対象とするもので
ある。(第1図参照) また,上述した乾熱処理によっても,不織布強力が向
上して,しかも低融点成分が溶融することで,表面模様
が新たに形成されることになり,不織布の外観を改良す
ることもできる。
(作 用) 本発明の複合不織布は,鞘成分に芯成分よりも融点が
少なくとも30℃状低いポリマーを用いた芯鞘型複合フイ
ラメントの長繊維シート状物からなるために従来の単一
ポリマーからなる長繊維シート状物と比べて,乾熱処理
を低温で実施できる長所を有する。すなわち,乾熱処理
を低温で行うことができるため,構成繊維の熱による硬
化が少なく,不織布の柔軟性向上にも結びつくものであ
る。また,積層体を構成している短繊維シート状物にも
フイラメントが絡合されており,しかも短繊維シート状
物の乱れが少ないので,不織布の外観が良好で,かつ,
強力が高く,風合もソフトになると考察している。
(実施例) 以下,本発明を実施例にて具体的に説明する。
なお,以下の測定で用いられる不織布の引張強力,柔
軟性および吸水性は,それぞれ次の方法によって求めら
れるものである。
(1) 引張強力 3cm幅ストリツプ法(引張速度20cm/分の定速引張試験
機使用)での測定値を目付100g/m2当りに換算し,タテ
強力とヨコ強力の合計値をkg単位で表示した。
(2) 柔軟性 15cm×15cmの不織布のハンドルオメーター型試験機を
用いたスリツト幅10mmでの測定値をグラム単位で表示し
た。
(3) 吸水性 20cm×20cmの不織布を金属製リング(直径15cm)に取
付け,ビユレツトの先端が不織布表面から1cmの高さに
なるように調整した後,約0.04ccの水滴を落下させたと
きに,水滴が不織布表面に達してから浸透するまでの時
間を測定した。なお,測定は,天然繊維側を上面として
行った。
実施例1 芯成分ポリマーがポリプロピレンであり,鞘成分ポリ
マーがポリエチレンからなる芯鞘複合比1:1の芯鞘型複
合フイラメントを単糸繊度3デニールになるように溶融
紡糸し,エア・サツカーにて引取り,高電圧による開繊
装置にて開繊させ,金網上で捕集した後,仮圧接するこ
とで,ランダムに配列した長繊維シート状物(目付75g/
m2)を作成した。
この長繊維シート状物の上に天然繊維のカーデイング
したパラレルウエブからなる綿(目付25g/m2)を積層
し,この積層体を90メツシユのエンドレスの金網からな
る速度2m/分のコンベアに移し,水圧20kg/cm2の弱い流
体噴流を衝突させることで第1回水流絡合処理を実施し
た。この流体噴流による絡合条件は,オリフイス孔径0.
1mm,オリフイス間距離1mm,オリフイス配置ヨコ1列,オ
リフイス面と積層体との距離5cm,オリフイスヘツドの運
動は,振幅1mm,周期10cpsであった。次に,引続いて,
水圧75kg/cm2で第2回水流絡合処理を実施した。第2回
水流絡合処理に用いたオリフイスの条件は,孔径0.125m
m,オリフイス間距離1mm,オリフイス配置ヨコ2列(2列
目のオリフイスは,1列目の隣接する各オリフイス間の中
点からタテ方向に延長した各線上に存在し,1列目と2列
目は幾何学的に平行な配置にある),オリフイス面と積
層体との距離5cm,オリフイスヘツドの運動は,ヨコ方向
に振幅1mm,周期10cpsの条件で往復運動するものであっ
た。
上記第2回水流処理を実施した後,さらに,第3回水
流絡合処理として積層体を裏返して第2回水流絡合処理
と同一条件で絡合処理を実施した。得られた複合不織布
の性能を第1表に示す。
実施例2 実施例1で行った水流絡合処理に引き続いて,実施例
1の第2,3回水流絡合処理条件にてさらにあと2回水流
絡合処理を追加した以外,他の条件は,全く実施例1と
同一条件で複合不織布を製造した。得られた複合不織布
の性能を第1表に示す。
実施例3 実施例1において使用した単糸繊度3デニールの芯鞘
型複合フイラメントをランダム配列した長繊維シート状
物の代わりに,単糸繊度0.6デニールの芯鞘型複合連続
フイラメントをランダム配列した長繊維シート状物を用
いる以外,他の条件については全く実施例1と同一条件
で複合不織布を製造した。得られた複合不織布の性能を
第1表に示す。
実施例4 芯成分ポリマーがポリエチレンテレフタレートであ
り,鞘成分がポリエチレンからなる単糸繊度3デニー
ル,芯鞘複合比が1:1の芯鞘型複合フイラメントをラン
ダム配列した長繊維シート状物(目付75g/m2)を使用す
る点を除いて,他の条件は,全く実施例1と同一条件で
複合不織布の製造を行った。得られた複合不織布の性能
を第1表に示す。
実施例5 実施例4で使用した単糸繊度3デニールの芯鞘型複合
フイラメントの代わりに,単糸繊度0.6デニールの芯鞘
型複合フイラメントをランダム配列した長繊維シート状
物を用いる点を除いて,他の条件は全く実施例1と同一
条件で複合不織布の製造を行った。得られた複合不織布
の性能を以下に示す。
実施例6 実施例1で使用した天然繊維の綿の代わりに,針葉樹
パルプからなる紙(目付25g/m2)を用いる点を除いて,
他の条件は全く実施例1と同一条件で複合不織布を製造
した。得られた複合不織布の性能を第1表に示す。
実施例7 実施例1で得られた複合不織布を,エンボツシングロ
ーラーの線圧力30kg/cm,圧接面積率15%,熱処理温度11
0℃の条件でエンボス加工を行った。得られた熱エンボ
ス加工処理後の複合不織布の性能を第1表に示す。
比較例1 ポリエチレンテレフタレートからなる単糸繊度3デニ
ールの単一ポリマー型合成繊維連続フイラメントをラン
ダム配列した長繊維シート状物(目付100g/m2)を実施
例1に準じて作成した。
次に,この長繊維シート状物(目付100g/m2)を単層
で実施例1と同一条件で水流絡合処理を行い,不織布を
得た。得られた単層不織布の性能を第1表に示す。
比較例2 比較例1で使用したポリエチレンテレフタレートから
なる単糸繊度3デニールの長繊維シート状物(目付75g/
m2)の上にポリエチレンテレフタレートからなる単糸繊
度2デニール,繊維長51mmの単繊維をカーデイングした
パラレルウエブ(目付25g/m2)を積層させ,外積層体を
実施例1と全く同一の条件にて水流絡合処理を行った。
得られた複合不織布の性能を第1表に示す。
比較例3 実施例1で使用した単糸繊度3デニールの芯鞘型複合
フイラメントからなる長繊維シート状物(目付75g/m2
の代わりに,ポリエチレンテレフタレート100%からな
る単糸繊度3デニールの長繊維シート状物(目付75g/
m2)を使用する以外,他の条件は全く実施例1と同一条
件で複合不織布を製造した。得られた複合不織布の性能
を第1表に示す。
比較例4 実施例1で使用した単糸繊度3デニールの芯鞘型複合
フイラメントからなる長繊維シート状物(目付75g/m2
に代えて,ポリプロピレン100%からなる単糸繊度3デ
ニールの長繊維シート状物を使用する点を除いて,他の
条件は全く実施例1と同一条件で複合不織布を製造し
た。得られた複合不織布の性能を第1表に示す。
比較例5 実施例1で使用した単糸繊度3デニールの芯鞘型複合
フイラメントの代わりに,ポリエチレン100%からなる
単糸繊度3デニールの長繊維シート状物(目付75g/m2
を使用する点を除いて,他の条件は全く実施例1と同一
条件で複合不織布を製造した。得られた複合不織布の性
能を第1表に示す。
上記の実施例1〜7と比較例1〜5から明らかなよう
に,本発明は,単糸が芯鞘型複合フイラメントからなる
長繊維シート状物と天然繊維ウエブまたはパルプからな
る短繊維シート状物とを積層した複合不織布およびその
製造方法に関するものであり,単一ポリマーのフイラメ
ントからなる長繊維シート状物と短繊維シート状物とを
積層した複合不織布(比較例3〜5)と比較した場合,
本発明の複合不織布が強力と柔軟性のバランスがとれ,
かつ,吸水性をも兼ね備えた性能を有するものであっ
た。なお,単一ポリマーのフイラメントからなる長繊維
シート状物と合成繊維の短繊維からなる複合不織布(比
較例2)の場合,強力と柔軟性は,本発明のバランスの
とれた領域に存在するが,吸水性がなく,使い捨てオム
ツ等の衛生材料用途には不適当なもので,本発明を達成
できないものであった。(図中,斜線部の黒丸を参照の
こと。) 第1図に実施例1〜7および比較例1〜5の不織布強
力と柔軟性の関係を図示した。図中の白丸は本発明実施
例であり,黒丸は比較例を示す。
(発明の効果) 本発明の複合不織布は,強力と柔軟性のバランスのと
れた性能を有するもので,しかも天然繊維ウエブまたは
パルプを複合化することにより,合成繊維のみからなる
不織布に比較して吸水性の面においても優れており,し
かも,その複合不織布の製造方法が簡単であり,容易に
不織布を製造することができるため,ワイピングクロ
ス,吸水ローラー素材,衣料用素材等の分野に広く利用
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は,実施例1〜7および比較例1〜5の不織布強
力と柔軟性との関係を示したグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点の低いポリマーを鞘成分、融点の高い
    ポリマーを芯成分とし、かつ両者の融点の差が少なくと
    も30℃以上ある芯鞘型複合フイラメントからなる長繊維
    シート状物の少なくとも片面に天然繊維の短繊維ウエブ
    またはパルプが積層されてなる複合不織シート状物であ
    り、上記長繊維シート状物は、該シート状物を構成して
    いる芯鞘型複合フイラメント同士がランダムな方向で交
    叉し、互いに切断することなく絡合されており、一方、
    上記複合不織シート状物の他方を構成している天然繊維
    の短繊維ウエブまたはパルプからなる短繊維シート状物
    は、互いに該繊維同士が絡合されたものであって、さら
    に、上記長繊維シート状物と短繊維シート状物とが上記
    複合フイラメントにて絡合されてなる引張強力が11kg以
    上、柔軟性が65g以下で、さらに吸水性が5秒以下であ
    ることを特徴とする複合不織布。
  2. 【請求項2】融点の低いポリマーを鞘成分、融点の高い
    ポリマーを芯成分とし、かつ両者の融点の差が少なくと
    も30℃以上ある芯鞘型複合フイラメントからなり仮圧接
    された長繊維シート状物の少なくとも片面に天然繊維の
    短繊維ウエブまたはパルプからなる短繊維シート状物と
    を重ね合わせた積層物を多孔性支持部材上に載置し、圧
    力が30kg/cm2未満の流体噴射を積層物に衝突させて予備
    的に長繊維シート状物と短繊維シート状物とを絡合させ
    る第1行程、引き続き、上記予備的に絡合させた積層物
    に圧力が50kg/cm2以上の噴射を衝突させることで該積層
    シート状物を構成する繊維を切断することなく、しかも
    両者の繊維同士を互いに絡合させる第2工程からなるこ
    とを特徴とする複合不織布の製造方法。
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