JP2815732B2 - 使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金 - Google Patents

使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金

Info

Publication number
JP2815732B2
JP2815732B2 JP3233228A JP23322891A JP2815732B2 JP 2815732 B2 JP2815732 B2 JP 2815732B2 JP 3233228 A JP3233228 A JP 3233228A JP 23322891 A JP23322891 A JP 23322891A JP 2815732 B2 JP2815732 B2 JP 2815732B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mandrel
bar
rolling
hardness
surface layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3233228A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0569013A (ja
Inventor
泰雄 十河
修治 山本
賢宏 小石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16951765&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2815732(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP3233228A priority Critical patent/JP2815732B2/ja
Publication of JPH0569013A publication Critical patent/JPH0569013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2815732B2 publication Critical patent/JP2815732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、継ぎ目無し鋼管の製造
法の一つであるマンドレル圧延で使用されるマンドレル
バーが、繰返し使用によって伸び変形を蓄積していくの
を抑制することができるマンドレル圧延用芯金に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】継ぎ目無
し鋼管製造法の一つであるマンドレル圧延は、中空素管
にマンドレルバーを串状に挿入し、7〜8スタンドから
構成されるマンドレルミルで連続的に鋼管を成形するも
のである。該圧延で使用されるバーは、合金系工具鋼を
焼きなましの状態で旋削+表面研磨によりサイズ調整し
た後、最終的に高周波表面焼入れ+焼戻処理を施され
る。この場合、次の文献に示されているように、一般的
には、中心部の硬さはHs=30程度であり、表層の硬
さはHs=50〜60の範囲にある(日本鉄鋼協会編
鉄鋼便覧 第3版 III(2)条鋼・鋼管・圧延共通設備
丸善(株) 昭和55年11月20日刊)。そしてマ
ンドレルバーの寿命は、長時間使用に伴う表面の摩耗に
よって外径の減少が一定値を超える条件で律速され、一
本のバーで1000〜10000本の圧延に耐えられる
のが通例である。
【0003】ところが従来のマンドレルバーでは、圧延
荷重の大きい合金鋼の圧延や使用条件が苛酷な場合に
は、単なる摩耗による外径の減少に、伸び変形による径
小化が重畳して、耐用寿命が大幅に短縮されることがあ
る。このことは工具費用の増大を招き、鋼管の製造コス
トの上昇につながるという問題の要因となる。また予想
以上の芯金の寿命低下は製品の内径ばらつきやバー取替
のための生産性低下といった問題点を引き起こす。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記現象のうち摩耗によ
る径小化は、比較的進行が遅くかつ予測も精度良く可能
なので、伸びによる径小化を防止することがバーの寿命
の向上および安定化にとって非常に有効かつ重要であ
る。そこで本発明者らは、マンドレルバーの使用中の伸
び変形の原因を究明し、その結果に基づいてこれを格段
に低減せしめる対応策を検討した。
【0005】まずマンドレルバーが使用中に伸びる現象
を詳細に考察し、以下の知見を得た。 (1)マンドレルバーは、被圧延材である高温の中空素
管に挿入した直後から、圧延中、圧延後の引抜きまでの
間圧延材より熱の供給を受け続ける。その間の時間はた
かだか1分以内である。この場合、熱はバーの外表面の
みから供給されるので、表面ほど高温となるが、時間が
短いので中心部は温度上昇を起こさない。つまり表面か
ら中心部にかけて急勾配の温度分布を有する状態で加熱
されたことになる。表層のピーク温度は400〜500
℃になる。
【0006】(2)一方通常のバーは前述のように、表
層と中心部とで硬度差を有している。したがって当然の
ことながら表層と中心部とでは、応力−歪曲線が異なっ
ており、いわば二重構造の複合材料となっている。応力
−歪曲線の差は、弾性範囲ではヤング率が同一なので認
められないが、材料の降伏現象が出始めた後に出てく
る。通常のマンドレルバーでの降伏伸びは次の如く測定
された。 中心部(Hs=30) ey =0.15% 表層部(Hs=55) ey =0.50%
【0007】(3)(1)の温度分布で高温部は表層硬
化部に対応する。 (4)上記状態にある時、表層の中心との温度差に基づ
く熱膨張(線膨張率×温度差)が発生するが、その熱膨
張はバー全体として一定値となるものの、表層は圧縮変
形、中心は引張変形となり、両者の断面積比で按分され
た平衡値を示す。
【0008】(5)バー材の線膨張率は成分によって少
し変動するが、室温から600℃の範囲であれば、ほぼ
1.3×10-5である。したがって表層部の熱膨張はε
=1.3×10-5×(400〜500)=5.2〜6.
5×10-3となるが、実際のバーの変形は前述の断面積
比による按分となるのでε/nとなる。マンドレルバー
の場合、nの値は2〜4の範囲で与えられる。したがっ
て表層が400〜500℃に一回加熱されたことによる
バーの変形は0.13〜0.33%の範囲である。
【0009】(6)(5)に述べた伸び変形の範囲は、
(2)で説明した材料の応力−歪関係において、表層部
は弾性範囲であるが、中心部は降伏伸びを超えている場
合がほとんどであることを示している。そのため、上記
のような温度差がつくと、バー中心部は塑性伸びを起こ
す。
【0010】(7)この塑性変形は、バーの温度を初期
の状態に戻しても(表層と中心部との温度差を解消して
も)、かなりの部分が残留する。 (8)一回の使用(加熱)で惹起される残留歪は、繰返
し使用の場合、そのまま蓄積されていき、伸び変形が徐
々に増大して行く。
【0011】以上の知見より、バーの伸び変形を抑制す
る手段として、表層と中心との温度差を縮小するか、も
しくは応力−歪曲線の差を小さくすれば良いことが分か
る。しかし表層と中心との温度差を変えることは、バー
の使用条件(主に圧延条件)を変更することになるの
で、簡単には採用できない。そこで有効かつ実現可能な
対策として、表層と中心との応力−歪曲線の差、特に降
伏伸びの差を縮めることを考えた。単純には表層と中心
とを全く同じ材質(硬さ)にしてしまえば、かかる問題
は起こらないわけであるが、マンドレルバーの場合、中
心部は製作時の切削加工、矯正や折損防止のための靭性
確保の点からあまり硬くすることはできない。一方表層
は圧延中の摩耗対策上硬いほど望ましいが、熱疲労割れ
の問題があるのであるレベル以下の硬さに制限される。
いずれにしても、マンドレルバーでは全断面を同一硬さ
にすることは本質的に不可能である。
【0012】本発明者らは、加工上(製作上)および靭
性確保上許容される硬さの上限値を検討し、一方でバー
使用中の熱膨張による中心部の塑性伸びを防止できる硬
さの下限値を求めて、両者の条件を満足する硬さ範囲に
基づいて本発明を提案するものである。なおバー中心部
の硬さ調節は、焼戻条件の選定により容易に可能であ
る。
【0013】
【発明の構成】以上に述べた当該問題点の機構解明に基
づき問題解決の手段を具現化する技術として、本発明は
「マンドレル圧延機で使用する芯金(マンドレルバー)
において、中心部と表層の高周波焼入れ硬化層との硬度
差をショア硬さ(Hs)で15以下にすることによって、
使用中の伸び変形を抑制することを特徴とするマンドレ
ル圧延用芯金」を提案する。
【0014】つまりマンドレル圧延用芯金として通常に
使用される工具鋼(JIS G4404 合金工具鋼鋼
材 SKD6,61,61)において、中心部の硬さを
製造時の熱処理条件を選定することによって従来材より
も大幅に変更したレベルに管理し、使用中の伸び変形の
防止を図ったものである。
【0015】以下に本発明構成要件の範囲の限定理由に
ついて述べる。本発明の必要条件は、マンドレルバーの
中心部の硬さと表層硬化層との硬さの差をショア硬さ
(Hs)で15以下にすることであるが、これは合金鋼の
圧延を含めて一般的な継ぎ目無鋼管のマンドレル圧延法
において、この硬度差以上になると繰返し使用によって
伸び変形が蓄積されることから制約するものである。硬
度差の下限値は特に規制する必要がないが、切削加工性
や靭性確保の点から△Hsは約10程度にしておくこと
が望ましい。なお表層硬化部の硬さは、従来レベルと同
じでHs=50〜60の範囲内に管理するものとする。
【0016】
【実施例】合金工具鋼 SKD61を使用して156φ
のマンドレルバーを製造し、各種熱処理条件で中心部の
硬さを変化させた。表層部に対してはHs=50〜55
狙いで従来通りの熱処理を施した。このバーをマンドレ
ル圧延に供試した。マンドレル圧延は200φ×17t
の中空素管を172φ×7tに圧延成形する条件に固定
し、圧延材の鋼種は0.45%Cの炭素鋼と0.2%C
系の13%Cr鋼の二種類とした。
【0017】試験水準および圧延試験後のマンドレルバ
ーの形状変化の測定結果を表1に示す。バーの形状測定
は、圧延パート部の同じ位置について試験前と試験後に
測定した外径と長さの差を求めることによって行った。
長さ測定の評点間距離は10mとした。
【0018】表1の結果は、圧延使用後のバーのサイズ
変化が圧延材の鋼種とバー中心部の硬さとによって相当
変動することを示している。外径の変化は、摩耗による
減少と伸び変形による縮小との重畳したものと考えられ
るが、このうち摩耗分は中心部の硬さとは無関係である
ので、中心部の硬さの変化で伸び変形が大幅に変動し、
その影響で外径も変化したと思われる。従来法では、中
心部と表層部との硬度差は20以上となるのが一般的で
あるが、この場合には圧延使用後のバーの長手方向伸び
がかなり大きいことが分かる。それに対し、硬度差を1
5以下とした本発明法のバーの場合、伸び変形は非常に
軽微でほぼ完全に変形が抑制されていることが明らかで
ある。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】マンドレルバーの伸び変形が、体積一定
の法則から径小に変化すると、伸び比の平方根に比例し
て起こる。したがってバーの伸びが起きると、径小化の
速度が大きくなり、耐用寿命が短縮化される。本発明法
によれば、実施例の結果で明白な如く、比較従来法に比
べてこの伸び変形が格段に抑制され、結果的にバーの使
用寿命が大幅に延長される。このことは継目無鋼管の製
造コストの削減、生産性の向上、寸法精度の向上の点で
大きな工業的成果を創出するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンドレル圧延機で使用する芯金(マン
    ドレルバー)において、中心部と表層の高周波焼入れ硬
    化層との硬度差をショア硬さ(Hs)で15以下にする
    ことを特徴とするマンドレル圧延用芯金。
JP3233228A 1991-09-12 1991-09-12 使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金 Expired - Fee Related JP2815732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3233228A JP2815732B2 (ja) 1991-09-12 1991-09-12 使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3233228A JP2815732B2 (ja) 1991-09-12 1991-09-12 使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0569013A JPH0569013A (ja) 1993-03-23
JP2815732B2 true JP2815732B2 (ja) 1998-10-27

Family

ID=16951765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3233228A Expired - Fee Related JP2815732B2 (ja) 1991-09-12 1991-09-12 使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2815732B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0569013A (ja) 1993-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101100051B1 (ko) 강대의 조질 압연 방법 및 고장력 냉연 강판의 제조 방법
JP5005543B2 (ja) 焼入れ性、熱間加工性および疲労強度に優れた高強度厚肉電縫溶接鋼管およびその製造方法
JP4992274B2 (ja) ファインブランキング加工性に優れた鋼板およびその製造方法
EP0553388B1 (en) Caliber roll for rolling
JP3796949B2 (ja) 軸受用鋼線材の製造方法
JP2815732B2 (ja) 使用中の伸び変形の小さいマンドレル圧延用芯金
US4877462A (en) Process for producing oil quench hardening and tempering and hard drawn steel wire of shaped section
JP2009249650A (ja) 高疲労寿命焼入れ・焼戻し鋼管およびその製造方法
JP5045264B2 (ja) 鋼帯の調質圧延方法および高張力冷延鋼板の製造方法
JP6540631B2 (ja) 冷間タンデム圧延機及び冷延鋼板の製造方法
US11365460B2 (en) High-carbon cold rolled steel sheet and method for manufacturing same
JPH089045B2 (ja) 冷間管圧延機用孔型ロール及びその製造方法
JP2002241843A (ja) 表面光沢および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法
JP3272804B2 (ja) 異方性の小さい高炭素冷延鋼板の製造法
JP3598771B2 (ja) 熱間加工性及び耐硫化物応力割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼及びその分塊圧延方法並びにこれらを用いた継目無鋼管及びその製造方法
Barlow et al. Examination of surface defects induced during hot rolling of high-alloy steel bar and rod
JP6428731B2 (ja) 調質圧延機及び調質圧延方法
JPH108203A (ja) デスケーリング性と伸線性の優れた線材
JP2005169460A (ja) 熱間仕上圧延用複合スリーブロール
JPH08209299A (ja) 高耐焼付性熱間圧延用ロール材およびその製造方法
JP2002069901A (ja) 耐脆性き裂進展特性と疲労特性に優れたベイナイトレールおよびその製造方法
JP5568927B2 (ja) 鋼帯の調質圧延方法及び調質圧延設備。
JP2020082163A (ja) 調質圧延方法および鋼帯の製造方法
JPH0657380A (ja) 長寿命を有するマンドレル圧延用芯金
JP2002011518A (ja) 引抜き加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980728

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070814

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080814

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080814

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090814

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090814

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100814

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees