JP2815463B2 - 光学式測定装置 - Google Patents

光学式測定装置

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JP2815463B2 JP14401590A JP14401590A JP2815463B2 JP 2815463 B2 JP2815463 B2 JP 2815463B2 JP 14401590 A JP14401590 A JP 14401590A JP 14401590 A JP14401590 A JP 14401590A JP 2815463 B2 JP2815463 B2 JP 2815463B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学系によって結象された画像から測定対
象物の寸法などを測定する光学式測定装置に関する。詳
しくは、測定対象物に照射された光が受光素子からなる
センサで受光して電気信号に変換し、この信号に基づ
き、フォーカスを自動的に調整するとともに、測定対象
物の寸法測定、位置判別、形状判別などを行う光学式測
定装置に関する。
〔背景技術〕
測定対象物に光を照射し、その光に基づいて測定対象
物の画像を結象させ、その画像から測定対象物の寸法な
どを測定する装置として、例えば、工具顕微鏡や投影機
などの光学式測定装置が知られている。
この種の光学式測定装置、例えば投影機では、スクリ
ーン上に結象された画像のエッジをヘアーラインに位置
させながら測定対象物の寸法などを測定する必要があ
る。しかし、この場合、まず、画像のフォーカスを一致
させなければならない上、画像のエッジをヘアーライン
に正確に一致させなければならないので、測定作業が煩
雑で能率的でない。しかも、画像のエッジをヘアーライ
ンに一致させるにも、測定者によって個人差が生じやす
い。
そこで、これらの点を解決するために、従来の投影機
の中には、オートフォーカス機構を設けるとともに、測
定対象物との相対移動時に画像のエッジを自動的に検出
するエッジ検出機構を組み込んだものが開発されてい
る。
ここで、オートフォーカス機構としては、投影レンズ
を挟んだ両側に一対の測距用対物レンズを配置した三角
測距式のオートフォーカス機構が一般的に利用されてい
る。また、エッジ検出機構としては、光電変換素子を利
用し、この光電変換素子と測定対象物とを相対移動させ
たときに、画像の明部と暗部とに基づてい光電変換素子
から出力される信号を取り出し、この信号から測定対象
物のエッジを検出する構造が一般的に利用されている。
従って、オートフォーカス機構によって画像のフォー
カスが自動的に調整されるとともに、光電変換素子と測
定対象物とを相対移動させれば、その画像のエッジが自
動的に検出されるので、測定作業を能率的にかつ個人差
なく行うことができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、従来のものは、オートフォーカス機構とエ
ッジ検出機構とを別々に構成していたため、次のような
欠点がある。
オートフォーカス機構およびエッジ検出機構を別々に
構成しなければならないので、構造が複雑化し、部品点
数が多く必要である。
このことは、コストアップにつながるばかりでなく、
装置の大型化につながる。また、組み立てや調整に時間
がかかる上、装置としての信頼性に欠ける要因につなが
る。
特に、オートフォーカス機構を設ける場合、投影レン
ズを挟んだ両側に一対の測距用対物レンズを配置しなけ
ればならないため、つまり、測定対象物の上方両側に一
対の測距用対物レンズを配置しなければならないため、
視野が制限される上、測定対象物の脱着操作にも支障が
生じやすい。
ここに、本発明の目的は、このような従来の問題を全
て解消し、安価かつ小型にでき、しかも、測定対象物の
脱着操作にも支障をきたすことがない光学式測定装置を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
そのため、本発明では、エッジ検出機構を構成するセ
ンサを利用してオートフォーカス機構を構成することに
より、上記目的を達成しようとするものである。
具体的には、測定対象物に光を照射しその光に基づく
測定対象物の画像を結像させる光学系を有し、この光学
系と測定対象物とを相対移動させながら結像された画像
から測定対象物の寸法などを測定する光学式測定装置に
おいて、外周が円形の内側受光素子およびこの内側受光
素子と同心状に配置された輪帯状の外側受光素子を有
し、かつ、これら内側受光素子および外側受光素子のい
ずれか一方が円周方向に少なくとも4個以上に等分割さ
れた分割受光素子によって構成されたセンサと、このセ
ンサに前記測定対象物に照射された光を結像させる結像
レンズと、前記センサの内側受光素子の出力と外側受光
素子の出力との差に対応した信号を出力する変位検出回
路と、この変位検出回路からの出力に基づき前記測定対
象物と光学系とを光学系の焦点深度方向へ相対移動させ
るとともに、変位検出回路からの出力が基準値に達した
ときに前記相対移動を停止させる焦点位置調整装置と、
前記センサの分割受光素子のうち直径方向に対向する2
つの分割受光素子の出力の差が所定値を越えたときに領
域信号を出力する領域信号発生回路と、この領域信号発
生回路から領域信号が出力されていることを条件として
前記変位検出回路からの出力が基準値に達したときにエ
ッジ信号を出力するエッジ信号発生回路と、を具備した
ことを特徴とする。
また、測定対象物に光を照射しその光に基づく測定対
象物の画像を結象させる光学系を有し、この光学系と測
定対象物とを相対移動させながら結象された画像から測
定対象物の寸法などを測定する光学式測定装置におい
て、外周が円形の内側受光素子およびこの内側受光素子
と同心円状に配置された輪帯状の外側受光素子を有し、
かつ、これら内側受光素子および外側受光素子が円周方
向に少なくとも2個以上に等分割された内側分割受光素
子および外側分割受光素子によって構成されたセンサ
と、このセンサに前記測定対象物に照射された光を結象
させる結象レンズと、前記センサの内側受光素子の出力
と外側受光素子の出力との差に対応した信号を出力する
変位検出回路と、この変位検出回路からの出力に基づき
前記測定対象物と光学系とを光学系の焦点深度方向へ相
対移動させるとともに、変位検出回路からの出力が基準
値に達したときに前記相対移動を停止させる焦点位置調
整装置と、前記センサの分割受光素子のうち同一側でか
つ直径方向に対向する2つの分割受光素子の出力の差が
所定値を越えたときに領域信号を出力する領域信号発生
回路と、この領域信号発生回路から領域信号が出力され
ていることを条件として前記変位検出回路からの出力が
基準値に達したときにエッジ信号を出力するエッジ信号
発生回路と、を具備したことを特徴とする。
〔作 用〕
画像のフォーカスが一致した状態において、センサの
内側受光素子の出力と外側受光素子の出力との差に対応
した信号が基準値となるように、予め、内側受光素子と
外側受光素子との面積を設定、あるいは、一方側の出力
に係数を乗じて両出力を電気的に調整しておく。
この状態において、測定対象物がフォーカス位置より
遠方にあれば外側受光素子の受光量が増加し、逆に、測
定対象物がフォーカス位置より手前にあれば外側受光素
子の受光量が減少するので、両出力の差は基準値に対し
て変動する。すると、焦点位置調整装置によって、測定
対象物と光学系とが焦点深度方向へ相対移動され、フォ
ーカス位置で停止される。つまり、フォーカスが自動的
に調整される。
また、測定対象物と光学系との相対移動によって測定
対象物のエッジの像(例えば、暗部の像)がセンサを横
切ると、分割受光素子のうち直径方向に対向する2つの
分割受光素子の出力の差が次第に増大していく。やが
て、その差が所定値を越えると、領域信号が出力され
る。
このとき、はじめに外側受光素子の受光量が減少し、
その後、内側受光素子の受光量が減少していく。やが
て、エッジの像がセンサの中心に達してたときに、内側
受光素子の出力と外側受光素子の出力との差が基準値に
なるので、この時点で、エッジ信号が出力される。つま
り、測定対象物のエッジが検出される。
〔実施例〕
以下、本発明を顕微鏡に適用した実施例について図面
を参照しながら説明する。
第1実施例 第1実施例を第1図〜第6図に示す。第6図は本実施
例の顕微鏡の概略構成を示している。同顕微鏡は、ハロ
ゲンランプからなる第1の光源1からの光を、コンデン
サレンズ2、ハーフミラー3および対物レンズ4を介し
て載物台5上に載置された測定対象物6に照射し、その
反射光をハーフミラー7および接眼レンズ8を介して観
察する構造である。ここに、光源1、レンズ2,4,8およ
びハーフミラー3,7により、本実施例の光学系9が構成
されている。
前記対物レンズ4の光軸上には、ハーフミラー11が配
置されている。ハーフミラー11を通る光軸と直交する位
置には、コリメートレンズ12を介してレーザダイオード
からなる第2の光源13が配置されている。また、前記対
物レンズ4の光軸上には、センサ14およびこのセンサ14
に前記反射光を結像される結像レンズ15が配置されてい
る。なお、センサ14と結像レンズ15との間には、マスク
16が配置されている。
前記センサ14は、第1図に示す如く、前記対物レンズ
4の光軸を中心として同心状に配置された内側受光素子
21および外側受光素子22とを備える。内側受光素子21
は、外周が円形の心円形状に形成されている。外側受光
素子22は、輪帯状に形成され、かつ、互いに直行するX
およびY軸線を分割線として、円周方向に4個に等分割
された分割受光素子221〜224によって構成されている。
これらの内側受光素子21からの出力信号および外側受光
素子22を構成する分割受光素子221〜224からの出力信号
は、アンプ23,241〜244を介して増幅された後、信号処
理回路25へ与えられている。
信号処理回路25は、前記センサ14の内側受光素子21の
出力信号と外側受光素子22の出力信号との差に対応した
信号を出力する変位検出回路31と、測定対象物6の傾き
を検出する傾き検出回路41と、前記外側受光素子22を構
成する分割受光素子221〜224のうち直径方向に対向する
2つの分割受光素子の出力の差が所定値を越えたときに
領域信号を出力する領域信号発生回路51と、この領域信
号発生回路51から領域信号が出力されていることを条件
として前記変位検出回路31かの出力信号が基準値に達し
たときにエッジ信号を出力するエッジ信号発生回路とし
てのアンドゲート61とから構成されている。
前記変位検出回路31は、前記各アンプ241〜244を通じ
て入力される分割受光素子221〜224からの出力信号の和
を演算する和演算器32と、この和演算器32の出力信号に
係数αを乗算する乗算器33と、この乗算器33の出力信号
と前記アンプ23を通じて入力させる内側受光素子21から
の出力信号との差を演算する差演算器34と、この差演算
器34の出力信号と0の基準レベルの信号とを比較し、出
力信号が基準レベル信号より小さいとき+信号を、出力
信号が基準レベル信号より大きいとき−信号を、両者が
一致したとき一致信号をそれぞれ出力するコンパレータ
35とから構成されている。
コンパレータ35の出力は、焦点位置調整装置36へ入力
されている。焦点位置調整装置36は、前記載物台5を対
物レンズ4の光軸線方向へ移動させるモータMzと、この
モータMzの駆動を制御するモータ駆動制御回路37とから
構成されている。モータ駆動制御回路37は、前記コンパ
レータ35からの信号に応じた方向へモータMzを駆動させ
るとともに、一致信号が与えられたときその駆動を停止
させる。つまり、変位検出回路31からの出力に基づき前
記測定対象物6と光学系9とを光学系9の焦点深度方向
へ相対移動させるとともに、変位検出回路31からの出力
が基準値に達したときに前記相対移動を停止させる 前記傾き検出回路41は、アンプ241,242を通じて入力
される分割受光素子221,222からの出力信号の和を演算
する和演算器42と、アンプ243,244を通じて入力される
分割受光素子223,224からの出力信号の和を演算する和
演算器43と、アンプ241,244を通じて入力される分割受
光素子221,224からの出力信号の和を演算する和演算器4
4と、アンプ242,243を通じて入力される分割受光素子22
2,223からの出力信号の和を演算する和演算器45と、前
記和演算器42,43の出力信号の差を演算する差演算器46
と、前記和演算器44,45の出力信号の差を演算する差演
算器47とから構成されている。
ここで、各差演算器46,47からの出力信号は、前記載
物台5を対物レンズ4の光軸線に対してXおよびY軸方
向へ傾斜させるモータMx,Myの駆動を制御するモータ駆
動制御回路48へ入力されている。モータ駆動制御回路48
は、前記差演算器46,47からの出力に基づきモータMx,My
をその方向へ駆動させる。
前記領域信号発生回路51は、アンプ241,243を通じて
入力される分割受光素子221,223からの出力信号の差を
演算する差演算器52と、アンプ242,244を通じて入力さ
れる分割受光素子222,224からの出力信号の差を演算す
る差演算器53と、各差演算器52,53からの出力信号を基
準レベルの信号Vref(+),Vref(−)と比較し出力信
号が基準レベルの信号範囲内にないときに領域信号を出
力するウインドコンパレータ54,55と、いずれかのウイ
ンドコンパレータ54,55から領域信号が出力された際そ
の信号を前記アンドゲート61へ出力するオアーゲート56
とから構成されている。
前記エッジ信号発生回路を構成するアンドゲート61
は、前記オアーゲート56を通じて前記いずれかのウイン
ドコンパレータ54,55から領域信号が出力されている間
において、前記コンパレータ35から一致信号が出力され
たときのみ、エッジ信号を出力する。
ここで、アンドゲート61から出力されるエッジ信号
は、載物台5の移動に連動する変位検出装置71に入力さ
れている。変位検出装置71は、載物台5の移動量に応じ
てパルス信号を発生するエンコーダ72と、このエンコー
ダ72から出力されるパルス信号を計数するカウンタ73
と、このカウンタ73の値を前記エッジ信号が与えられた
ときにラッチするラッチ回路74とから構成されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
まず、センサ14の内側受光素子21から得られる信号を
A、外側受光素子22を構成する各分割受光素子221〜224
から得られる信号をB1〜B4とすると、変位検出回路31の
差演算器34の出力信号Sは、 S=A−α(B1+B2+B3+B4) となる。ここで、第2図(A)に示す如く、対物レンズ
4の焦点位置に測定対象物6が位置したとき、つまりフ
ォーカスが合ったとき、出力信号Sが基準値、ここでは
0になるように、内側受光素子21と外側受光素子22を構
成する各分割受光素子221〜224との面積、あるいは、乗
算器33を係数αを選択しておく。
また、ここで、外側受光素子22を構成する分割受光素
子221〜224からの信号B1〜B4が互いに等しくなるよう
に、センサ14の配置位置を調整し、センサ14の中心を光
軸に一致させる。
(オートフォーカス動作) いま、第2図(B)に示す如く、対物レンズ4の焦点
位置に対して測定対象物6が遠方にあれば、外側受光素
子22の受光量が増加するので、差演算器34からは出力信
号S<0がコンパレータ35に与えられる。すると、コン
パレータ35からは+信号がモータ駆動制御装置37を与え
られるので、そのモータ駆動制御回路37を介して載物台
5が焦点位置に接近する方向へモータMzが駆動される。
これにより、対物レンズ4の焦点位置に測定対象物6が
達すると、つまりフォーカスが合うと、出力信号Sが0
になるので、モータMzの駆動に停止される。つまり、フ
ォーカスが自動的に調整される。
逆に、第2図(C)に示す如く、対物レンズ4の焦点
位置に対して測定対象物6が手前にあれば、外側受光素
子22の受光量が減少するので、差演算器34からは出力信
号S>0がコンパレータ35に与えられる。すると、コン
パレータ35からは−信号がモータ駆動制御回路37へ与え
られるので、そのモータ駆動制御回路37を介して載物台
5が焦点位置に接近する方向へモータMzが駆動される。
これにより、対物レンズ4の焦点位置に測定対象物6が
達すると、つまりフォーカスが合うと、出力信号Sが0
になるので、モータMzの駆動が停止される。つまり、フ
ォーカスが自動的に調整される。
(エッジ検出動作) いま、載物台5のX,Y軸方向への移動に伴って測定対
象物6のエッジ(例えば、暗部のエッジ)が、第3図に
示す如く、上方(第1図でY軸方向)へ移動する場合を
考えてみる。この場合、内側受光素子21から得られる信
号Aは、第4図(A)に示すように変化する。また、外
側受光素子22を構成する各分割受光素子221〜224から得
られる信号B1〜B4は、第4図(B)に示すように変化す
る。
すると、これらの分割受光素子221〜224から得られた
信号B1〜B4は、変位検出回路31の和演算器32で加算さ
れ、続いて、乗算器33で係数αが乗算された後、差演算
器34の一方の入力端子へ入力される。つまり、差演算器
34の一方の入力端子には、第4図(C)に示す信号が入
力される。その結果、差演算器34は、第4図(A)に示
す信号Aと第4図(C)に示す信号との差を演算し、そ
の差を出力信号Sとして出力する。つまり、第4図
(D)に示す信号を出力する。
また、分割受光素子221,223から得られた信号B1,B3
差演算器52に、分割受光素子222,224から得られた信号B
1,B4は差演算器53にそれぞれ入力される。その結果、差
演算器52からは信号B1,B3の差が出力信号G1としてウイ
ンドコンパレータ54に与えられる。また、差演算器53か
らは信号B2,B4の差が出力信号G2としてウインドコンパ
レータ55に与えられる。
ここでは、測定対象物6のエッジが例えば第1図中Y
軸方向へ移動しているので、差演算器52,53からの出力
信号G1,G2は、第4図(E)(F)に示すように変化す
る。すると、各ウインドコンパレータ54,55は、差演算
器52,53から与えられる出力信号G1,G2と基準信号Vref
(+),Vref(−)とを比較し、出力信号G1,G2か基準信
号Vref(+),Vref(−)を越えている間だけHレベル
の出力信号R1,R2を出力する。これらの信号R1,R2は、オ
アーゲート56を通じてアンドゲート61の一方の入力端子
に与えられる。従って、アンドゲート61の一方の入力端
子には、第4図(G)に示す領域信号Rが入力される。
一方、前記差演算器34から出力された出力信号Sは、
コンパレータ35へ入力される。コンパレータ35は、差演
算器34からの出力信号Sが0の基準レベル信号に対して
クロスするときに、第4図(H)に示すパルス信号Pを
アンドゲート61の他方の入力端子に与える。
アンドゲート61は、両入力端子に与えられる信号がと
もにHレベルのときに、第4図(I)に示すような、例
えば10μsecのエッジ信号Eを出力する。これにより、
カウンタ73の計数値がラッチ回路74にラッチされる。つ
まり、測定対象物6のエッジが検出されたときのカウン
タ73の値がラッチされる。
(傾き補正動作) 例えば、第5図に示す如く、測定対象物6に傾きがあ
った場合、分割受光素子221〜224における受光量が互い
に異なるので、これらの受光量の差から測定対象物6の
傾きを求めることができる。従って、その傾きを補正す
れば、測定対象物6の傾きを補正することができる。
そこで、傾き検出回路41では、和演算器42において分
割受光素子221,222から得られた信号B1,B2の和を、和演
算器43において分割受光素子223,224から得られた信号B
1,B4の和を、和演算器44において分割受光素子221,224
から得られた信号B1,B4の和を、和演算器45において分
割受光素子222,223から得られた信号B2,B3の和を、それ
ぞれ演算する。
差演算器46は、和演算器42,43の出力信号の差を求
め、その差をΔxをモータ駆動制御回路48へ与える。ま
た、差演算器47は、和演算器44,45の出力信号の差を求
め、その差Δyをモータ駆動制御回路48へ与える。これ
により、モータ駆動制御回路48は、その差Δx,Δyに基
づいて各モータMx,Myを駆動させ、その差Δx,Δyがな
くなった時点でモータMx,Myの駆動を停止させる。
従って、本実施例によれば、1つのセンサ14を利用し
て、フォーカスを自動的に調整することができるととも
に、測定対象物6のエッジも検出することもできるの
で、従来のようにオートフォーカス機構とエッジ検出機
構とを別々に構成する場合に比べ、構造を簡素化できる
とともに、部品点数を削減することができる。このこと
は、コストダンウがはかれるとともに、装置の小型化を
はかることができる。また、組み立て調整が容易で、か
つ、装置としての信頼性を向上させることができる。
特に、オートフォーカス機構を、センサ14と、変位検
出回路31と、焦点位置調整装置36とから構成したので、
従来のように投影レンズを挟んだ両側に一対の測距用対
物レンズを配置しなくてもよいので、視野が制限される
ことがない上、測定対象物の脱着操作にも支障が生じる
こともない。
また、外側受光素子22を4個に等分割した分割受光素
子221〜224によって構成したので、これら分割受光素子
221〜224の出力信号の差から測定対象物6の傾きを検出
することができ、かつ、モータMz,Myによってその傾き
を補正することができる。
しかも、分割受光素子221〜224の出力信号が互いに等
しくなるように、センサ14を配置すれば、センサ14の中
心を光軸に一致させることができる。よって、センサ14
の取り付け調整も簡単にできる。
なお、上記実施例では、測定対象物6のエッジが第1
図でY軸方向へ移動する場合について説明したが、測定
対象物が第1図でX軸方向へ移動する場合、あるいは、
斜めに移動する場合であっても、前記と同様に測定対象
物6のエッジを検出することができる。
第2実施例 第2実施例を第7図に示す。なお、同図の説明に当た
って、第1実施例と同一構成要件については、同一符号
を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
本実施例では、第1実施例におけるセンサ14、変位検
出回路31、傾き検出回路41および領域信号発生回路51
を、センサ14A、変位検出回路131、傾き検出回路141お
よび領域信号発生回路151に変更した点を除き、第1実
施例と同一である。
前記センサ14Aは、第1実施例と同様に、前記対物レ
ンズ4の光軸を中心として同心状に配置された内側受光
素子21および外側受光素子22とを備える。内側受光素子
21は、外周が円形で、かつ、Y軸線を分割線として、2
個に等分割された半円状の内側分割受光素子211,212
よって構成されている。外側受光素子22は、輪帯状に形
成され、かつ、X軸線を分割線として、円周方向に2個
に等分割された外側分割受光素子221,222によって構成
されている。
前記変位検出回路131は、アンプ231,232を通じて入力
される分割受光素子211,212からの出力信号の和を演算
する和演算器132と、アンプ241,242を通じて入力される
分割受光素子221,222からの出力信号の和を演算する和
演算器133と、この和演算器133の出力信号に係数αを乗
算する乗算器134と、この乗算器134の出力信号と前記和
演算器132の出力信号との差を演算する差演算器135と、
この差演算器135の出力信号と0の基準レベル信号とを
比較し、出力信号が基準レベル信号より小さいとき+信
号を、出力信号が基準レベル信号より大きいとき−信号
を、両者が一致したとき一致信号をそれぞれ出力するコ
ンパレータ136とから構成されている。
前記傾き検出回路141は、アンプ231,232を通じて入力
される分割受光素子211,212からの出力信号の差を演算
する差演算器142と、アンプ241,242を通じて入力される
分割受光素子221,222からの出力信号の差を演算する差
演算器143とから構成されている。
前記領域信号発生回路151は、前記傾き検出回路141
と、この傾き検出回路141の差演算器142,143からの出力
信号を基準レベルの信号Vref(+),Vref(−)と比較
し出力信号が基準レベルの信号範囲内にないときに領域
信号を出力するウインドコンパレータ152,153と、いず
れかのウインドコンパレータ152,153から領域信号が出
力された際その信号を前記アンドゲート61へ出力するオ
アーゲート154とから構成されている。
従って、この場合には、センサ14Aの内側分割受光素
子211,212から得られる信号をA1,A2、外側分割受光素子
221,222から得られる信号をB1,B2とすると、変位検出回
路131の差演算器135の出力信号Sは、 S=(A1+A2)−α(B1+B2) となる。ここで、第2図(A)に示す如く、対物レンズ
4の焦点位置に測定対象物6が位置したとき、つまりフ
ォーカスが合ったとき、出力信号Sが基準値、ここでは
0になるように、内側分割受光素子211,212と外側分割
受光素子221,222との面積、あるいは、乗算器134の係数
αを選択しておく。
(オートフォーカス動作) この実施例の場合でも、対物レンズ4の焦点位置に対
して測定対象物6が遠方にあれば、外側受光素子22の受
光量が増加するので、差演算器135からは出力信号S<
0が、逆に、対物レンズ4の焦点位置に対して測定対象
物6が手前にあれば、外側受光素子22の受光量が減少す
るので、差演算器135からは出力信号S>0が、それぞ
れコンパレータ136に与えられる。従って、第1実施例
と同様にして、モータ駆動制御回路37を介して載物台5
が焦点位置に達したときにモータMzの駆動が停止され
る。つまり、フォーカスが自動的に調整される。
(傾き補正動作・エッジ検出動作) 内側分割受光素子211,212からの出力信号A1,A2の差Δ
xが差演算器142によって、外側分割受光素子221,222
らの出力信号B1,B2の差Δyが差演算器143によって、そ
れぞれ演算されるから、これらの差Δx,Δyを基に測定
対象物6の傾きを補正することができる。
同時に、これらの差Δx,Δyがウインドコンパレータ
152,153に入力されているから、第1実施例と同様にし
て、測定対象物6のエッジを検出することができる。
従って、第2実施例でも、第1実施例で述べた効果を
奏することができほかに、信号処理回路25を簡略化でき
る利点がある。
なお、上記第1および第2実施例では、センサ14,14A
を構成する外側受光素子22のみを輪帯状としたが、内側
受光素子21および外側受光素子22を共に輪帯状としても
よい。
また、上記第1実施例では、外側受光素子22を4個に
等分割したが、内側受光素子21を4個に等分割してもよ
い。その際、分割数についても、4個以上であればよ
い。上記第2実施例では、内側受光素子21および外側受
光素子22を共に2個に等分割したが、分割数は2個以上
であればよい。
なお、上記各実施例では、測定対象物6の反射光を利
用するようにしたが、透過光を利用してもよい。更に、
上記各実施例は顕微鏡に適用した例について説明した
が、本発明は、これに限らず、投影機などにも適用する
ことができる。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、1つのセンサを利用し
て、オートフォーカス機構を構成するとともに、エッジ
検出機構を構成するようにしたので、従来のオートフォ
ーカス機構とエッジ検出機構とを別々に構成する場合に
比べ、構造を簡略化できるとともに、部品点数を削減す
ることができる。よって、コストダウンがはかれるとと
もに、装置の小型化をはかることができ、しかも、投影
レンズを挟んだ両側に一対の測距用対物レンズを配置し
なくてもよいので、視野が制限されることがない上、測
定対象物の脱着操作にも支障が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の第1実施例を示す図で、第1
図は主に電気的構成を示す回路図、第2図はオートフォ
ーカス動作を説明するための図、第3図はエッジ検出動
作を説明するための図、第4図はそのときの信号の流れ
を示すタイミングチャート、第5図は測定対象物が傾い
たときの状態を示す図、第6図は顕微鏡の概略構成を示
す図である。第7図は本発明の第2実施例を示す回路図
である。 6……測定対象物、9……光学系、14,14A……センサ、
15……結像レンズ、21……内側受光素子、211,212……
内側分割受光素子、22……外側受光素子、221,222,223,
224……外側分割受光素子、31,131……変位検出回路、3
6……焦点位置調整装置、41,141……領域信号発生回
路、61……アンドゲート(エッジ信号発生回路)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象物に光を照射しその光に基づく測
    定対象物の画像を結象させる光学系を有し、この光学系
    と測定対象物とを相対移動させながら結象された画像か
    ら測定対象物の寸法などを測定する光学式測定装置にお
    いて、 外周が円形の内側受光素子およびこの内側受光素子と同
    心状に配置された輪帯状の外側受光素子を有し、かつ、
    これら内側受光素子および外側受光素子のいずれか一方
    が円周方向に少なくとも4個以上に等分割された分割受
    光素子によって構成されたセンサと、 このセンサに前記測定対象物に照射された光を結象させ
    る結象レンズと、 前記センサの内側受光素子の出力と外側受光素子の出力
    との差に対応した信号を出力する変位検出回路と、 この変位検出回路からの出力に基づき前記測定対象物と
    光学系とを光学系の焦点深度方向へ相対移動させるとと
    もに、変位検出回路からの出力が基準値に達したときに
    前記相対移動を停止させる焦点位置調整装置と、 前記センサの分割受光素子のうち直径方向に対向する2
    つの分割受光素子の出力の差が所定値を越えたときに領
    域信号を出力する領域信号発生回路と、 この領域信号発生回路から領域信号が出力されているこ
    とを条件として前記変位検出回路からの出力が基準値に
    達したときにエッジ信号を出力するエッジ信号発生回路
    と、 を具備したことを特徴とする光学式測定装置。
  2. 【請求項2】測定対象物に光を照射しその光に基づく測
    定対象物の画像を結象させる光学系を有し、この光学系
    と測定対象物とを相対移動させながら結象された画像か
    ら測定対象物の寸法などを測定する光学式測定装置にお
    いて、 外周が円形の内側受光素子およびこの内側受光素子と同
    心状に配置された輪帯状の外側受光素子を有し、かつ、
    これら内側受光素子および外側受光素子が円周方向に少
    なくとも2個以上に等分割された内側分割受光素子およ
    び外側分割受光素子によって構成されたセンサと、 このセンサに前記測定対象物に照射された光を結象させ
    る結象レンズと、 前記センサの内側受光素子の出力と外側受光素子の出力
    との差に対応した信号を出力する変位検出回路と、 この変位検出回路からの出力に基づき前記測定対象物と
    光学系とを光学系の焦点深度方向へ相対移動させるとと
    もに、変位検出回路からの出力が基準値に達したときに
    前記相対移動を停止させる焦点位置調整装置と、 前記センサの分割受光素子のうち同一側でかつ直径方向
    に対向する2つの分割受光素子の出力の差が所定値を越
    えたときに領域信号を出力する領域信号発生回路と、 この領域信号発生回路から領域信号が出力されているこ
    とを条件として前記変位検出回路からの出力が基準値に
    達したときにエッジ信号を出力するエッジ信号発生回路
    と、 を具備したことを特徴とする光学式測定装置。
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