JP2813685B2 - フルオロエラストマー組成物およびその製造方法 - Google Patents

フルオロエラストマー組成物およびその製造方法

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    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K13/00Use of mixtures of ingredients not covered by one single of the preceding main groups, each of these compounds being essential
    • C08K13/02Organic and inorganic ingredients

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、硬化時の金属への粘着性が改良された新規
なフルオロポリマー組成物類に関する。更に詳細には、
本発明は、特定の強化剤、架橋促進剤、酸受容体および
金属接着増進剤を含有する、弗化ビニリデンを基とする
フルオロエラストマー組成物類に関するものであり、並
びにそれらの製造方法にも関する。
発明の背景 硬化特性および他の性質を増強させるため、広範な種
類の化合物類を用いて、フルオロエラストマー組成物は
修飾されてきた。例えば、米国特許第3,884,877は、硬
化を容易にするためのトリ有機亜燐酸の酸化物を含む弗
化ビニリデンエラストマー組成を教示している。該組成
物にはまた、第四級ホスホニウムまたはアンモニウム化
合物、ヒドロキシまたはアミノ化合物、そして任意に酸
受容体または塩基が混合されている。しかしながら、こ
の参考例には、改良された金属接着性を有する化合物に
関する示唆は成されていない。
関連している米国特許3,665,727および3,988,502は、
特定のエラストマー状のコポリマー類が、四級化合物類
および芳香族ヒドロキシもしくはアミノ化合物類との混
合物であり、それによる圧縮永久ひずみの特性を増強さ
せた弗化ビニリデンエラストマー類のための硬化システ
ムに関するものである。しかしながら、これらの参考例
は、改良された金属接着性を有する化合物類に関する示
唆は成されていない。
1988年3月14日に出願した共出願中の米国特許出願連
続番号07/167,868では、ビスフエノール類またはポリヒ
ドロキシフエノール類によって架橋させ、そして酸受容
体として二価の金属酸化物または水酸化物を含みそして
特別な第四級アンモニウム塩促進剤を含む、フルオロエ
ラストマー組成物を見い出した。これらの組成物類は同
い空どう中で成形を繰り返した後、鋳型への沈積物の生
成を生じさせない。しかしながら、本発明は、フルオロ
エラストマーの金属に対する接着を増進することにおい
ては、本出願以上の改良を表わしている。
第四級化合物の塩およびヒドロキシル化した架橋剤を
得る目的で、フルオロエラストマーに添加する前に、ヒ
ドロキシル化した架橋剤および第四級ホスホニウムまた
はアンモニウム塩を予め反応させたフルオロエラストマ
ー硬化組成物類もまた、本発明とは大きく異なり、硬化
時の金属への接着性は良くならない。
1989年4月27日に出願した共出願中の米国特許連続番
号07/197,506では、ビスフエノールおよびポリヒドロキ
シフエノールを用いて架橋させ、更に第四級ホスホニウ
ム促進剤およびハロゲン化テトラフルキルアンモニウム
接着増進剤を利用したフルオロエラストマー組成物類を
見い出した。しかしながら本発明は、本出願とは異なる
硬化システムを用いている。
本発明の目的は、金属への増強した接着性を示す改良
フルオロエラストマー組成物を提供することにある。本
発明の特徴は、軸封のような金属部品に対して粘着的に
結合する主題のエラストマー類の顕著な能力である。本
発明のこれらのおよび他の目的、特徴および利点は、下
記の記述を参照することによって明らかになるであろ
う。
発明の要約 本発明は、 (a)弗化ビニリデンと他の少なくとも一つの弗素化モ
ノマーとのエラストマー状コポリマー; (b)ビスフエノールおよび式 [式中、 Rは、水素、アルキルまたはアリールであり、R′は、
アルキルまたはアリールである] のポリヒドロキシフエノールから成る群から選択される
架橋剤; (c)式R″4N+X- [式中、 R″の各々は、独立して2〜10個の炭素原子を有するア
ルキル基または7〜10個の炭素原子を有するアリール基
そしてX-は、弗化物、燐酸(二水素)塩、過沃素酸塩、
酢酸塩、硫酸(一水素)塩、メタンスルホン酸塩および
トルエンスルホン酸塩から成る群から選択される] の第四級アンモニウム塩である架橋促進剤; (d)二価の金属の酸化物および二価の金属の水酸化物
から成る群から選ばれる1つ以上の酸受容体;および (e)該エラストマー状コポリマーの重量を基準にして
0.02〜0.8重量部の、各々のアルキル基が2〜10個の炭
素原子を有しそしてハロゲン化物が塩化物、臭化物、ま
たは沃化物であるハロゲン化テトラアルキルアンモニウ
ムである、金属接着増進剤、 から成る、硬化時金属への接着が増大したフルオロエラ
ストマー組成物を与えるものである。
本発明はまた、硬化時の金属への粘着性を増強したフ
ルオロエラストマー組成物の製造方法をも与えるもので
ある。本方法は、弗化ビニリデンのエラストマー状コポ
リマーと他の少なくとも一つの弗素化モンマーとを、上
述した架橋剤および架橋促進剤と一緒に混合することか
ら成る。上述した酸受容体および金属接着増進剤も加え
られる。
金属と接触させて硬化させ、例えば、フルオロエラス
トマーが金属表面と強い結合を生成している軸封を得る
時、該フルオロエラストマー組成物類は特に有用であ
る。
発明の詳細な記述 本発明に関して利用できる弗化ビニリデンコポリマー
類の中には、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、1−ヒドロペンタフルオロエチレンま
たは2−ヒドロペンタフルオロエチレンとのコポリマー
類、並びに弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレンお
よびヘキサフルオロプロピレンまたは1−ヒドロ−もし
くは2−ヒドロペンタフルオロプロピレンのコポリマー
類である。ここで用いる“コポリマー”は、2種以上の
モノマー類を共重合した時の生成物を意味している。特
に好ましいコポリマー類は、弗化ビニリデン/ヘキサフ
ルオロプロピレンコポリマー類であり、約88:12〜50:50
のモル比でモノマー類が結合しているコポリマー類、並
びにPailthorp他の米国特許番号2,968,649に記載されて
いる種類の弗化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン
/テトラフルオロエチレンターポリマー類である。フル
オロエラストマーはまた、有益な製品に硬化され得るい
かなる他の弗化ビニリデン含有コポリマー類でもよく、
例えば弗化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレンま
たはペンタフルオロプロピレンまたは直鎖パーフルオロ
α−オレフイン類と、ジクロロジフルオロエチレン、ク
ロロフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、
ブロモテトラフルオロブテン(ブロモテトラフルオロブ
テンのポリマー類はApotheker他の米国特許4,214,060に
記載されている)、および弗素化アルキルビニリデンエ
ーテル類とのコポリマー類であり、後者は弗化ビニリデ
ンとヘキサフルオロプロピレンとパーフルオロ(アルキ
ルビニルエーテル)とのコポリマー類によって説明され
得る。
弗化ビニリデンと1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
レンとの有益なコポリマー類が米国特許3,331,823に記
載されており、そしてこれらの2つの成分とテトラフル
オロエチレンとのコポリマー類が米国特許3,335,106に
記載されている。
フルオロエラストマー組成物類中に用いられる架橋剤
類は、1つの例として、通常、式 [式中、Aは、 の如き安定な二価の基である] を有するビフエノール類である。
典型的なビフエノール類には、4,4′−ヘキサフルオ
ロイソプロピリデンジフエノール、4,4′−イソプロピ
リデンジフエノールおよび4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニルスルホンが含まれる。架橋剤はまた、式 [式中、 Rは、Hまたは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基
または6〜10個の炭素原子を有するアリール基であり、
そして R′は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基または
6〜10個の炭素原子を有するアリール基である] のポリヒドロキシフエノールであり得る。本発明におい
て、2種以上の架橋剤の混合物を用いてもよい。
好適なビフエノール類およびポリヒドロキシフエノー
ル架橋剤類には、4,4′−ヘキヒフルオロイソプロピリ
デンジフエノール;4,4′−ジヒドロキシジフエニルスル
ホン;4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノン;2,4−ジヒド
ロキシベンゾフエノン;1,4−ヒドロキシノン;レゾルシ
ノールが含まれる。
架橋剤は、エラストマー状コポリマー100部当り0.1〜
5重量部の量、好適には0.6〜2.5重量部の量で、組成物
に加えられる。
フルオロエラストマー類を用いた硬化システムには、
架橋剤と共に、式R″4N+X-(式中、R″は各場合共、
独立して2〜10個の炭素原子を有するアルキル基または
8〜10個の炭素原子を有するアリール基、好適には2〜
4個の炭素原子を有するアルキル基、最も好適には4個
の炭素原子を有するアルキル基であり、そしてX-は、弗
化物、燐酸(二水素)塩、過沃素酸塩、酢酸塩、硫酸
(一水素)塩、メタンスルホン酸塩またはトルエンスル
ホン酸塩から成る群から選択される)の第四級アンモニ
ウム塩である架橋促進剤が含有される。最も好適には、
各々のR″は4個の炭素原子を有するアルキル基、即ち
n−ブチル、である。スルホン酸(一水素)テトラブチ
ルアンモニウムが好適な架橋促進剤である。
任意の具体例において、架橋剤とテトラアルキルアン
モニウム促進剤とを予め反応させ、ビスフエノールまた
はポリヒドロキシフエノールのアニオンを有するテトラ
アルキルアンモニウム塩である1/1(モル)反応生成物
を生成させてもよい。後者の例は、水酸化テトラアルキ
ルアンモニウムとヒドロキノンとを反応させることによ
って得られる1:1の附加体、並びに、水酸化テトラアル
キルアンモニウムと4,4′−ヘキサフルオロイソプロピ
リデンジフエノールとを反応させることによって得られ
る1:1の附加体である。
架橋促進剤は、フルオロエラストマー100部当り0.1〜
3重量部、好適には0.1〜1.5重量部、の量で組成物に加
えられる。
フルオロエラストマー組成物はまた、金属接着増進剤
として、各々のアルキル基が独立して2〜10個の炭素原
子、好適には3〜6個の炭素原子、最も好適には4個の
炭素原子、を有する塩化、臭化もしくは沃化テトラアル
キルアンモニウムを含有する。ハロゲン化テトラアルキ
ルアンモラウムは、エラストマー状のコポリマー100部
当り0.02〜0.8重量部、好適には0.05〜0.2重量部、の量
でフルオロエラストマー組成物中に存在する。本発明の
選択されたテトラアルキルアンモニウム塩およびポリヒ
ドロキシフエノールを含有する架橋システムによって硬
化させ、例えば、軸封を製造する、フルオロエラストマ
ー組成物中に、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム
がこのように少量存在する時、該組成物は軸封の金属部
分に強力に粘着する。
本発明のフルオロエラストマー組成物はまた、酸化マ
グネシウムまたは酸化カルシウムまたは酸化鉛のような
二価の金属の酸化物、または水酸化バリウムもしくはカ
ルシウムのような二価の金属の水酸化物の群から選択さ
れた1種以上の金属化合物を含有し得る。一般に、加え
られる金属化合物の量は、エラストマー状コポリマー10
0部当り約0.5〜20重量部、好適には約2〜15重量部であ
る。
該金属化合物は2つの目的を果たしている。それは、
加硫時に放出され化学的に攻撃しフルオロエラストマー
を弱くし得る特定のガス状酸性材料を、捕捉する。それ
はまた、長期の老化安定性を有するフルオロエラストマ
ーを提供する。金属酸化物を用いる場合、それはそのま
まか、または環状ポリエーテル類、アミン類、ホスフイ
ン類、ケトン類、アルコール類、フエノール類、または
カルボン酸類のような、有機鎖体を生成する薬剤および
配位子との金属酸化物の鎖体またはキレート物として、
フルオロエラストマーストックを用いてコンパウンド化
させることができる。
フルオロエラストマー組成物類はまた、通常の充填剤
類を、フルオロエラストマー100部当り約100重量部以
下、通常、フルオロエラストマー100部当り約15〜50重
量部、の量で含有できる。代表的な充填剤類には、カー
ボンブラック、並びに、硫酸バリウム、炭酸カルシウム
および二酸化チタンのような種々の鉱物充填剤類が含ま
れる。テトラメチレンスルホンおよびワックス類のよう
な加工助剤を存在させてもよい。
本発明の組成物類は、適度な高温、例えば90〜120℃
で数分間、例えば2〜6分間、材料をよく分散させるた
め、バンブリー内部ミキサーまたは2本ロールゴム圧延
機のような高度のせん断混合装置などを用いた公知の混
合工程によって、コンパウンド化させてもよい。
これは、硬化時に金属に対して所望の粘着性を示す弗
化ビニリデンを基とするフルオロエラストマーを与える
ところのここで請求する発明組成物の種々の成分の組み
合せである。
以下の実施例は本発明を更に説明するものであり、特
に記述されていない限り、部は全て重量部である。
接着試験 1インチ×4インチ(2.5×10.2cm)のゴム片を0.10
インチ(2.5mm)の厚さのシート状のストックから打ち
抜く。1×4インチ(2.5×10.2cm)の平らな炭素鋼片
の表面を、200メッシュのアルミナグリッドを有するサ
ンドブラストを用いてざらざらにした。金属片を、脱脂
した後、メタノール中に溶解したオルガノシランプライ
マー(1/1[容積/容積]Chemlok607/メタノール溶液)
中に浸した。その後、該金属片を空気乾燥し、30分間15
0℃の空気オーブン中に入れた。下塗りした金属片上
に、ゴム片を190℃で5分間圧縮成形した。プレスから
取り出してすぐ接着を評価(結果を“熱”の項目に示し
た)、そしてまた、翌日室温で評価した(結果を“冷”
の項目に示した)。鉄片からゴムを取り外す試みを行な
うことによって接着を評価し、接着の評価を1〜5で示
した。1の評価は接着の完全な失敗を示す;即ちゴムは
金属に接着していない。5の評価は金属に完全に接着し
ていることを示しており:即ちゴムの全てが金属に接着
している。
実施例 実施例1−4 121℃でのムーニー粘度ML1+10が65の、弗化ビニリデ
ンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレ
ンと(45/30/25重量)のターポリマー1500グラム(100
部)、MTカーボンブラック375グラム(25部)、水酸化
マグネシウム45グラム(3部)、水酸化カルシウム90グ
ラム(6部)、架橋促進剤の硫酸(一水素)テトラブチ
ルアンモニウム(微粉化した)4.5グラム(0.3部)、架
橋剤の4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフエ
ノール(微粉化した)22.5グラム(1.5部)、カルナウ
バろう7.5グラム(0.5部)、および臭化テトラブチルア
ンモニウム接着増進剤0.75グラム(0.05部)を、内部ミ
キサー(B−バンブリー)に加えることによって、実施
例1のフルオロエラストマー組成分を製造した。該コン
パウンドを、約2.5分以内、チヤート温度が104℃に到達
するまで混練りした。その後このコンパウンドをミキサ
ーから取り出し、シートストックを製造するために用い
る2本ロールのゴム圧延機上に置いた。
同様の方法を用いて、実施例1で用いた臭化テトラブ
チルアンモニウムをそれぞれ1.5グラム、3.0グラム、お
よび7.5グラム(それぞれ0.1、0.2、および0.5部)含有
する以外は上述したのと同様にして、実施例2〜4のフ
ルオロエラストマーを製造した。実施例1〜4に関する
一般的な物性を表1に示す。
対照実施例1 金属接着増進剤である臭化テトラブチルアンモニウム
を加えていない以外は前述の実施例中で概略を示した工
程に従って実験を行なった。
実施例1〜4を対照実施例1と比較した結果、組成物
の粘着性は一般に臭化テトラアルキルアンモニウムを加
えることによって増大した。
実施例5 臭化テトラブチルアンモニウムの代わりに3.0グラム
(0.2部)の沃化テトラブチルアンモニウムを用いる以
外は上の実施例1に記述した処置を繰り返した。一般的
物性は表1のそれと同様であり、該サンプルは4の
“熱”接着値と5の“冷”接着値を有していた。
実施例6 臭化テトラブチルアンモニウムの代わりに3.0グラム
(0.2部)の塩化テトラブチルアンモニウムを用いる以
外は上の実施例1に記述した処置を繰り返した。一般的
物性は表1のそれと同様であり、該サンプルは4の
“熱”接着値と5の“冷”接着値を有していた。
実施例5および6は、ハロゲン代物の置換基が沃素ま
たは塩素である時もまた、対照実施例1に対して接着増
進剤が有効であることを示している。
実施例7−9および対照実施例2−4 弗化テトラブチルアンモニウム、燐酸二水素テトラブ
チルアンモニウムおよび過沃素酸テトラブチルアンモニ
ウムをそれぞれ実施例7、8および9に、架橋促進剤と
して用い、そして水酸化カルシウムを6部の代わりに3
部使用した以外は実施例1の工程に従ってこれらの実施
例の各々を実施した。各々のサンプルに、接着増進剤と
して臭化テトラブチルアンモニウムを0.2部含有させ
た。金属接着のデータを表2に示す。相当する対照実施
例に対する各々の実施例に関する金属接着試験の結果を
比較した結果、本発明の選択された架橋促進剤を用いた
組成物に関して臭化テトラブチルアモニウムを添加する
ことによって、組成物の粘着性が増大することがかっ
た。
実施例10−13および対照実施例5 121℃でのムーニー粘度ML1+10が65の、弗化ビニリデ
ンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレ
ンと(45/30/25重量%)のターポリマー1500グラム(10
0部)、MTカーボンブラック375グラム(25部)、水酸化
マグネシウム45グラム(3部)、水酸化カルシウム30グ
ラム(2部)、硬化促進剤の硫酸(一水素)テトラブチ
ルアンモニウム(微粉化した)4.5グラム(0.3部)、架
橋剤のヒドロキノン(微粉化した)12グラム(0.8
部)、カルナウバろう7.5グラム(0.5部)および臭化テ
トラブチルアンモニウム接着増進剤0.75グラム(0.05
部)を、内部ミキサー(B−バンブリー)に加えること
によって、実施例10のフルオロエラストマー組成物を製
造した。該コンパウンドを、約2.5分以内、チヤート温
度が104℃に到達するまで混練りした。その後このコン
パウンドをミキサーから取り出し、シートストックを製
造するために用いる2本ロールのゴム圧延機上に置い
た。
同様の方法を用いて、実施例7で用いた臭化テトラブ
チルアンモニウムをそれぞれ1.5グラム、3.0グラムおよ
び7.5グラム(それぞれ0.1、0.2および0.5部)含有する
以外は上述したのと同様にして実施例11〜13のフルオロ
エラストマーを製造した。実施例10〜13に関する一般的
な物性および接着値を表3に示す。
対照実施例5において金属接着増進剤である臭化テト
ラブチルアンモニウムを加えていない以外は実施例10で
概略を示した工程に従って実験を行なった。対照実施例
5に関する一般的物性および接着値を表3に示す。
実施例10〜13を対照実施例5と比較した結果、組成物
の粘着性は一般に弗化ビニリデンを含むターポリマーに
臭化テトラアルキルアンモニウムを加えることによって
増大した。
実施例14 臭化テトラブチルアンモニウムの代りに0.3グラム
(0.2部)の沃化テトラブチルアンモニウムを用いる以
外は上の実施例10に記述した処置を繰り返した。一般的
物性は表3のそれと同様であり、該サンプルは4の
“熱”接着値と5の“冷”接着値を有していた。
実施例15 臭化テトラブチルアンモニウムの代わりに3.0グラム
(0.2部)の塩化テトラブチルアンモニウムを用いる以
外は上の実施例10に記述した処置を繰り返した。一般的
物性は表3のそれと同様であり、該サンプルは4の
“熱”接着値と5の“冷”接着値を有していた。
実施例14および15は、ハロゲン化物の置換基が沃素ま
たは塩素である時もまた、対照実施例5に対して接着増
進剤が有効であることを示している。
ここで検討した組成物および工程に対する種々の修正
および代用は、ここで請求する本発明の精神および範囲
から逸脱しない限り行なわれ得ることを、本技術を習得
する人にとって理解されるものとする。
本発明の主たる特徴および態様は以下のとおりであ
る。
1.(a)弗化ビニリデンと他の少なくとも一つの弗素化
モノマーとのエラストマー状コポリマー; (b)ビスフエノールおよび式 [式中、 Rは、水素、アルキルまたはアリールであり、R′は、
アルキルまたはアリールである] のポリヒドロキシフエノールから成る群から選択される
架橋剤; (c)式R″4N+X- [式中、 R″の各々は、独立して2〜10個の炭素原子を有するア
ルキル基または7〜10個の炭素原子を有するアリール基
そしてX-は、弗化物、燐酸(二水素)塩、過沃素酸塩、
酢酸塩、硫酸(一水素)塩、メタンスルホン酸塩および
トルエンスルホン酸塩から成る群から選択される] の第四級アンモニウム塩である架橋促進剤; (d)二価の金属の酸化物および二価の金属の水酸化物
から成る群から選ばれる1以上の酸受容体;および (e)該エラストマー状コポリマーの重量を基準にして
0.02〜0.8重量部の、各々のアルキル基が2〜10個の炭
素原子を有しそしてハロゲン化物が塩化物、臭化物、ま
たは沃化物であるハロゲン化テトラアルキルアンモニウ
ムである、金属接着増進剤、 から成る、硬化時金属への接着が増大したフルオロエラ
ストマー組成物。
2.該エラストマー状コポリマーが弗化ビニリデン、ヘサ
フルオロプロピレンおよびパーフルオロ(アルキルビニ
ルエーテル)およびテトラフルオロエチレンから成る群
から選択されるコモノマーのターポリマーから成る上記
第1項記載の組成物。
3.該エラストマー状コポリマーが弗化ビニリデンおよび
ヘキサフルオロプロピレンから成る上記第1項記載の組
成物。
4.該架橋剤が4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデン
ジフエノールまたは4,4′−ジヒドロキシ−ジフエニル
スルホンである上記第1項記載の組成物。
5.該架橋剤が4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノンまた
は2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンである上記第1項
記載の組成物。
6.該架橋剤がヒドロキノンである上記第1項記載の組成
物。
7.各々のR″が独立して2〜4個の炭素原子を有するア
ルキル基である上記第1項記載の組成物。
8.各々のR″が4個の炭素原子を有するアルキル基であ
る上記第1項記の組成物。
9.各々のR″がn−ブチルである上記第1項記載の組成
物。
10.R″4N+X-が弗化テトラアルキルアンモニウムである
上記第1項記載の組成物。
11.R″4N+X-が燐酸(二水素)テトラアルキルアンモニ
ウムである上記第1項記載の組成物。
12.R″4N+X-が過沃素酸テトラアルキルアンモニウムで
ある上記第1項記載の組成物。
13.R″4N+X-が硫酸(一水素)テトラブチルアンモニウ
ムである上記第1項記載の組成物。
14.二価の金属の酸化物が酸化マグネシウムまたはカル
シウムである上記第1項記載の組成物。
15.二価の金属の水酸化物が水酸化バリウムまたはカル
シウムである上記第1項記載の組成物。
16.金属接着増進剤が臭化テトラブチルアンモニウムで
ある上記第1項記載の組成物。
17.金属接着増進剤が沃化テトラブチルアンモニウムで
ある上記第1項記載の組成物。
18.金属接着増進剤が塩化テトラブチルアンモニウムで
ある上記第1項記載の組成物。
19.金属接着増進剤がエラストマー状コポリマーの100部
当り0.05〜0.2重量部存在する上記第1項記載の組成
物。
20.(a)弗化ビニリデンと他の少なくとも一つの弗素
化モノマーとのエラストマー状コポリマー; (b)ビスフェノールおよび式 [式中、 Rは、水素、アルキルまたはアリールであり、R′は、
アルキルまたはアリールである] のポリヒドロキシフエノールから成る群から選択される
架橋剤; (c)式R″4N+X- [式中、 R″の各々は、独立して2〜10個の炭素原子を有するア
ルキル基または7〜10個の炭素原子を有するアリール基
そしてX-は、弗化物、燐酸(二水素)塩、過沃素酸塩、
酢酸塩、硫酸(一水素)塩、メタンスルホン酸塩および
トルエンスルホン酸塩から成る群から選択される] の第四級アンモニウム塩である架橋促進剤; (d)二価の金属の酸化物および二価の金属の水酸化物
から成る群から選ばれる1以上の酸受容体;および (e)該エラストマー状コポリマーの重量を基準にして
0.02〜0.8重量部の、各々のアルキル基が2〜10個の炭
素原子を有しそしてハロゲン化物が塩化物、臭化物、ま
たは沃化物であるハロゲン化テトラアルキルアンモニウ
ムである、金属接着増進剤、 を一緒に混合することから成る、硬化時に金属への接着
が増大したフルオロエラストマー組成物の製造方法。
21.該架橋剤がヒドロキノンである上記第20項記載の方
法。
22.該架橋剤が4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデン
ジフエノールである上記第20項記載の方法。
23.R″4N+X-が硫酸(一水素)テトラブチルアンモニウ
ムである上記第20項記載の方法。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:20) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 27/16 C08K 5/19 C08K 5/13 C08K 3/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)弗化ビニリデンと他の少なくとも一
    つの弗素化モノマーとのエラストマー状コポリマー; (b)ビスフエノールおよび式 [式中、 Rは、水素、アルキルまたはアリールであり、R′は、
    アルキルまたはアリールである] のポリヒドロキシフエノールから成る群から選択される
    架橋剤; (c)式R″4N+X- [式中、 R″の各々は、独立して2〜10個の炭素原子を有するア
    ルキル基または7〜10個の炭素原子を有するアリール基
    そしてX-は、弗化物、燐酸(二水素)塩、過沃素酸塩、
    酢酸塩、硫酸(一水素)塩、メタンスルホン酸塩および
    トルエンスルホン酸塩から成る群から選択される] の第四級アンモニウム塩である架橋促進剤; (d)二価の金属の酸化物および二価の金属の水酸化物
    から成る群から選ばれる1つ以上の酸受容体;および (e)該エラストマー状コポリマーの重量を基準にして
    0.02〜0.8重量部の、各々のアルキル基が2〜10個の炭
    素原子を有しそしてハロゲン化物が塩化物、臭化物、ま
    たは沃化物であるハロゲン化テトラアルキルアンモニウ
    ムである、金属接着増進剤、 から成る、硬化時金属への接着が増大したフルオロエラ
    ストマー組成物。
  2. 【請求項2】(a)弗化ビニリデンと他の少なくとも一
    つの弗素化モノマーとのエラストマー状コポリマー; (b)ビスフエノールおよび式 [式中、 Rは、水素、アルキルまたはアリールであり、R′は、
    アルキルまたはアリールである] のポリヒドロキシフエノールから成る群から選択される
    架橋剤; (c)式R″4N+X- [式中、 R″の各々は、独立して2〜10個の炭素原子を有するア
    ルキル基または7〜10個の炭素原子を有するアリール基
    そしてX-は、弗化物、燐酸(二水素)塩、過沃素酸塩、
    酢酸塩、硫酸(一水素)塩、メタンスルホン酸塩および
    トルエンスルホン酸塩から成る群から選択される] の第四級アンモニウム塩である架橋促進剤; (d)二価の金属の酸化物および二価の金属の水酸化物
    から成る群から選ばれる1以上の酸受容体;および (e)該エラストマー状コポリマーの重量を基準にして
    0.02〜0.8重量部の、各々のアルキル基が2〜10個の炭
    素原子を有しそしてハロゲン化物が塩化物、臭化物、ま
    たは沃化物であるハロゲン化テトラアルキルアンモニウ
    ムである、金属接着増進剤、 を一緒に混合することから成る、硬化時金属への接着が
    増大したフルオロエラストマー組成物の製造方法。
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