JP2813515B2 - 五酸化アンチモンの連続的製造方法 - Google Patents

五酸化アンチモンの連続的製造方法

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JP2813515B2
JP2813515B2 JP4266308A JP26630892A JP2813515B2 JP 2813515 B2 JP2813515 B2 JP 2813515B2 JP 4266308 A JP4266308 A JP 4266308A JP 26630892 A JP26630892 A JP 26630892A JP 2813515 B2 JP2813515 B2 JP 2813515B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、五酸化アンチモンの製
造方法に関する。コロイド状五酸化アンチモンは、しば
しば不動態化添加剤および、特に、難燃剤として用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,348,301号は、過
酸化水素と三酸化アンチモン水性スラリーを、バッチ系
で、安定剤とともに、および、安定剤なしで接触させる
ことにより、含水五酸化アンチモンを製造する方法を開
示する。安定剤は、一般に、アルカノールアミン、アル
カノールアミン塩、α−ヒドロキシカルボン酸またはポ
リヒドロキシアルコールであり、そして、触媒として作
用し、それにより反応速度を増大し、かつ、小さい平均
粒径のコロイド懸濁液を生じるものと報じられている。
前記のように、この従来技術は、バッチ反応器系におけ
る反応の利用を開示する。このような系においては、反
応体は、最初に、容器に装入され、そこで十分に混合さ
れ、所望度の転化が得られるまで、そこにとどまる。得
られた混合物は、次に、排出される。反応が進行する
間、組成、または、転化度は時間とともに変化するが、
反応器内のいずれの点でも、組成は一般に均一である。
バッチ反応器は、操作が非常に単純であり、少量の特殊
の化学薬品の製造に、しばしば用いられる。しかしなが
ら、バッチ反応器は、処理能力が制限され、拡大が困難
であり、しばしば、強度のエネルギーおよび人的資源を
要す。
【0003】バッチ反応器の操作と関連する固有の制約
のために、連続流れ法は、可能であるときは、しばしば
好ましい。当業者により用いられた一つの代替法は、上
流反応器からの流出液が下流反応器への流入液となる一
連のタンク反応器を置くことである。各々のタンクは、
転化が累進的に増大する反応体を有し、そして、不変状
態条件において、各々のタンク中の転化度は固定値にな
る。しかしながら、与えられたタンク中の反応体種の滞
留時間は、タンクにちょうど入って来た反応体がかなり
の時間の間存在していた反応体と混合されるので、かな
り異なることができる。この現象は、バック−ミキシン
グと云われる。各々のタンク中の高度の混合は、均一の
全部にわたる組成を確実にし、与えられたタンクからの
流出液は、タンク内の実際の組成を代表する。一連のタ
ンク反応器の使用に関連する制限は、高度の転化が望ま
れるとき、多数のタンクの必要性を含み、方法装置は、
購入および維持に費用がかかり、高度の混合は、かなり
のエネルギー入力を要し、しかも、方法の規模拡大に関
してかなりの困難がある。
【0004】連続流反応系のための第2の方法は、十分
な長さの管(すなわち、管状反応器)中に反応体を注入
し、生成する流出液中に所望の生成物を得ることであ
る。管状反応器は、設計および操作が容易であり、しか
も、組み立てに費用がかからない。しかしながら、不均
一な速度分布、半径方向の温度勾配および貧弱な半径方
向の混合は、高粘度液体が含まれるとき、実際の応用を
制限することができる。米国特許第4,022,710
号は、安定剤なしで、連続流の固定直径反応器中で、含
水三酸化アンチモンと過酸化水素の反応による含水五酸
化アンチモンの製造を開示する。供給物中の所望の三酸
化アンチモン濃度は、1〜20重量%であり、5〜10
重量%が好ましいと述べられている。過酸化水素:三酸
化アンチモンのモル比は、3以下でなく、5〜10が好
ましいと教示されている。90℃の公称の操作温度が開
示されている。所望の粒径のコロイド状生成物を得るた
めに、そして、反応器の閉塞を避けるために、この技術
は、反応器における液体混合は、できるだけ少なくし、
かつ、反応器の内部は、非−湿潤性材料から構成される
べき必要性を開示する。液体混合を最少にするために、
この技術は、すべてのブレンドを、系および操作から、
液体混合を最少にする流速で、除去することを要求す
る。反応器の閉塞に関連する問題は、明らかに、ステン
レス鋼よりはむしろ非−湿潤性樹脂、好ましくはテトラ
フルオロエチレン製の反応器を組み立てることにより解
決された。実用上の見込みから、これらの限定は、単位
当りの処理量基準で反応器コストを著しく増加させる。
【0005】米国特許第4,022,710は明記して
いないが、その実施例および操作上の限定は、工程操作
が層流系(レイノルズ数<2000)に限定され、そし
て、これらの条件は誤って「栓流」として(多分、和英
翻訳の誤り)言及されていたことを示す。なめらかな円
形管およびニュートン流体のために、当業者は、無次元
数、DVρ/μが約2000以上のとき層流条件からの
逸脱を認識する。この無次元グループは、レイノルズ数
として参照され、Dは管の直径であり、Vは、流れ
(A)に用いうる断面積によって除された総計の容量速
度(Q)として規定された表面上の速度であり、ρは嵩
流体密度であり、μは嵩流体粘度である。該技術は、層
流から乱流への転移域が2000〜4000のレイノル
ズ数について存在し、乱流は4000以上のレイノルズ
数にあることを教示する。
【0006】層流系で操作するとき、液体流は、もっぱ
ら、軸方向にあり、液体混合は最小であり、主として拡
散効果による。混合の欠如は熱移動を制限し、温度の不
均一性を結果として生じることができ、反応速度および
生成物の不均一性に帰着することができる。速度分布
は、管の中心で最大であり、放物線様に壁のところでゼ
ロまで減少する。したがって、少量の液体が管に注入さ
れるとき、中心に注入された液体は、壁近くに注入され
た液体の十分前に取り出される。層流条件で操作すると
き、与えられた液体要素の滞留時間は、管を通って流れ
るとき、入口断面上の注入点に依存する。
【0007】乱流系で操作するとき、混乱した混合が、
嵩軸方向流れに重ねられる。その結果、管の中心から壁
への速度分布は、ほとんど変わらない。これは、与えら
れた半径方向の断面においてほとんど均一な組成と温度
を結果として生じ、しかも、すべての液体要素は、入口
断面の注入位置に関係なく、同様の滞留時間を有する。
乱流条件で管に同時に注入された一群のまたは少量の液
体要素は、管を通して栓のように進むであろう。文献で
は、この状態は慣例的に「栓流」と呼ばれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高純度のコ
ロイド状五酸化アンチモンの製造方法を提供する。
【0009】一面では、本発明は、管状反応器を用いる
ことにより得られた操作上の利益を取り扱う。他の面で
は、本発明は、反応器容積、反応器長さ、および、構造
および単位当りの処理量基準での操作費用の最少化を取
り扱う。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、静止混
合機/管状反応器フローシステムで、過酸化水素と三酸
化アンチモンとの反応により、コロイド状五酸化アンチ
モンの連続的製造法が開示される。
【0011】本発明は、下記の反応により、連続フロー
システムで、三酸化アンチモンを五酸化アンチモンに酸
化する改良された方法に関する。
【化1】 Sb2 3 +2H2 2 →Sb2 5 +2H2
【0012】反応体の三酸化アンチモンは、水溶解性が
限られており、主として、水性−基準のスラリー中の懸
濁固体として存在する。生成物の含水五酸化アンチモン
は、水溶解性が限られており、大部分は、コロイド形態
として存在する。含水五酸化アンチモンは、以下、アン
チモン金属が主として+5の酸化状態として存在し、か
つ、会合および/または水和の水を含有することができ
る金属酸化物を言う。コロイド状は、離散物質が10〜
1,000オングストロームの範囲内の少なくとも一つ
の次元を有する、連続媒体中の離散物質の懸濁を言う。
【0013】この方法の重要な区別する特徴は、(1)
選ばれた操作条件(反応体濃度、温度、安定剤など)、
(2)反応器フローシステムの設計から結果する独特な
現場での流れ現象、および(3)方法始動および操作の
仕方である。
【0014】三酸化アンチモン反応体の粘度は、非ニユ
ートン様にふるまう。この行動は、表Iに示されてお
り、粘度は、剪断速度(RPM)が増加するにつれて減
少することが観察される。このような非ニユートン現象
は、疑似塑性行動として言及され、しばしば、泥、スラ
リーおよび重合体溶液に観察される。表IおよびII
は、反応体および生成物の液体粘度が重要であること
(すなわち、1000cpより大)を示す。計算は、開
口管における流れのための実際の操作条件において、反
応体および生成物流の両方のレイノルズ数が2000よ
りかなり低いことを示し、したがって、液体流れは、層
流または流線流れレジームである。(表示する流れ条件
における計算されたレイノルズ数に関して例1参照)。
流線流れは、半径方向の混合が極端に低く、その結果と
して、作業者は、反応体をブレンドし、その液体を、外
部熱移動流体で均一温度に加熱しようと試みるとき、重
大な問題に直面する。これらの困難は、閉塞の問題を強
調するかもしれない。設計の問題は、更に、炭素−鋼が
過酸化水素の分解を触媒し、そして、炭素−鋼がコロイ
ド生成物によってひどく汚されることができるという観
察により、本研究において複雑であった。
【0015】本発明において、受容しうる生成物を得る
ための好ましい態様は、(1)三酸化アンチモン水性分
散液を所望の工程温度に加熱し、(2)該水性分散液
を、静止混合機の直接上流の過酸化水素と化合させ、
(3)静止混合機を用いて有効に混合し、高粘度の三酸
化物−担持流れと、低粘度の過酸化水素−担持流れとの
反応を開始させ、そして(4)100%転化のために十
分な滞留時間を静止混合機の下流に提供することであ
る。
【0016】
【表1】 表 I 31重量%Sb2 3 供給流の粘度a 温 度 ───────────────────────── 剪 断 24℃. 62℃. 92℃. ──────────────────────────────── 20RPM 4050cp 11300cp 17300cp 50 2220 5480 5720 100 1450 2430 2830 ──────────────────────────────── a ブルックフィールドデイジタル粘度計モデルDV−II、#6スピンドル
【0017】
【表2】 表 II 8.8重量%五酸化アンチモンの粘度a 温 度 ───────────────────────── 剪 断 25℃. 61℃.b 91℃.c ──────────────────────────────── 20RPM 1750cp 2350cp 200cp 50 1640 1080 180 100 1580 195 80 ────────────────────────────────a ブルックフィールドデイジタル粘度計モデルDV−I
I、#6スピンドルb 54℃における約550cpのキャノン−フエンスク
粘度計値c 溶液の上面上のスキン形成のためデータは怪しい
【0018】フローシステムは、公称で、単一の過酸化
水素注入口/静止混合機配列と、該システムを離れる前
に三酸化アンチモンの完全な反応を確保するのに十分な
滞留時間を有する管状反応器より成る。(第1図参
照)。静止混合機の下流の滞留時間は、流速を低下させ
ることにより、または、管状反応器の長さの増大または
管状反応器の直径の増大によりシステム容積を増大させ
ることにより、増大されることができる。運転の簡易性
および費用の効率性のために、後者が好ましい。複式の
注入口/静止混合機配列、すなわち、混合を強めるため
に、下流の複数の管状反応器の間に位置された複数の静
止混合機による運転は、首尾よく証明されたが、運転の
簡易性のために、好ましい態様は、単一の注入口/静止
混合機配列である。水性分散液が、バッチ処理により、
または、予熱器または冷却器を通して流すことにより所
望の工程温度に予熱または冷却されるのが好ましい。過
酸化水素は、予熱または予冷されても、されなくてもよ
い。もし、そうでなければ、水性分散液は、水性分散液
/過酸化物の混合物の温度が所望の工程温度に近づく混
合物を結果として生じるように、所望の工程温度以上に
加熱、または、以下に冷却されるのが好ましい。静止混
合機および管状反応器のための温度制御は、該容器をジ
ャケットでおおうことにより、用意することができる。
反応は発熱性なので、正確な温度制御のために下流の冷
却能力が要求される。気づかれるように、静止混合機の
下流に位置する管状反応器は、三酸化アンチモンの完全
な反応を確保するのに十分な滞留時間を有しなければな
らない。滞留時間は、液体流線を乱し混合する追加の下
流の静止混合機を含むことにより、いくらか減少するこ
とができる。好ましい構造材料は、ステンレス鋼である
が、他の非−湿潤性材料も適用することができる。反応
が完了するや否や、五酸化アンチモン生成物は、例え
ば、適当な熱交換器を通して流すことにより、貯蔵前
に、室温近くまで冷却されなければならない。
【0019】この方法を従来技術から区別する重要な因
子は、三酸化アンチモンスラリーと過酸化水素反応体の
混合、および、静止混合機中で混合中に起る付随する反
応である。静止混合機は、インラインの移動部分のな
い、連続混合単位である。液体混合のために必要なエネ
ルギーは、単位を横切る圧力降下から来る。正しく設計
されるとき、混合機に注入される液体の流れ特性は、理
想的栓流のそれに近づく。このような混合は、混合機内
のより均一な反応の温度および速度を可能にし、下流の
管状反応器における続く反応に明らかに影響を与える。
理論に縛られることを望まないが、本方法の設計は静止
混合器を含むので、明らかに、コロイド状核生成および
初期反応を強め、それにより従来技術により予見できな
い条件で、適当な性質の生成物が得られることを可能に
する。
【0020】三酸化アンチモンの水性分散液は、水に三
酸化アンチモンを加えることにより作られる。三酸化ア
ンチモンの粒径は、超微細であり、かつ、最少の不純物
および不活性/未反応物質を含むことが好ましい。三酸
化アンチモン水性スラリーは、好ましくは、1〜45重
量%の三酸化アンチモン、より好ましくは、10〜40
重量%、最も好ましくは、25〜35重量%の三酸化ア
ンチモンを水中に含むべきである。より高い三酸化アン
チモン濃度の主な利益は、含水五酸化アンチモンを濃縮
するための引続く工程を排除し、または、寸法を減じる
ことである。
【0021】反応は、安定剤とともに、または、なしで
行うことができる。安定剤は、明らかに反応を触媒し、
より低い温度における運転を可能にし、しかも、より小
さな粒径を有する五酸化物を生成するという、’31
0’に報告された利益もまた本発明の連続フローシステ
ムに存在することができるが、安定剤は、主として、起
泡を抑制するために添加される。代表的な安定剤は、ア
ルカノールアミン、アルカノールアミン塩、α−ヒドロ
キシカルボン酸およびポリヒドロキシアルコールを含
む。好ましい安定剤は、それらの追加の起泡抑制能力の
故にアルカノールアミン塩である。最も好ましい安定剤
は、トリエタノールアミンと燐酸を水性分散液に添加
し、十分に混合することにより作られる。安定剤濃度
は、起泡の安定化および/または反応を触媒するのに有
効な量であるべきである。好ましい濃度は、水性分散液
中1〜15重量%の安定剤である。好ましいトリエタノ
ールアミン燐酸塩安定剤について、水性分散液中の好ま
しい濃度は、1〜11重量%トリエタノールアミンと
0.3〜4重量%燐酸である。一態様として、水性分散
液は、25〜35重量%三酸化アンチモン、3〜11重
量%トリエタノールアミン、1〜3重量%燐酸、残余が
水より本質的に成る。「本質的に成る」は、分散液が、
本発明の方法により利用される分散液に与えられる所望
の性質に実質的に影響するであろういずれの成分も排除
することを意図する。最も好ましい態様において、約7
重量%のトリエタノールアミンと約2重量%の燐酸が水
性分散液中で化合される。安定剤を用いるとき、温度は
重要なパラメーターではない。このような条件下で、本
発明の方法は、0〜150℃の範囲にわたり操作するこ
とができる。好ましい操作範囲は0〜90℃である。安
定剤を用いないときは、認識しうる反応のために十分な
温度が要求される。90℃以上の温度は、一般に好まし
いが、90〜150℃の範囲の温度が最も好ましい。1
00℃以上で操作するとき、水性分散液の沸点以上の操
作であるので、加圧できる作業容器を必要とする。
【0022】最小限度、化学量論量の過酸化水素を三酸
化アンチモンに加えなければならない。化学量論は、三
酸化アンチモン1モル当り過酸化水素2モルである。
2.0〜2.5の化学量論が好ましい。水中の過酸化水
素濃度は、臨界的でないが、五酸化アンチモン生成物の
不必要な稀釈を避けるのに十分であるべきである。好ま
しい濃度は、水中30〜40重量%の過酸化水素であ
り、約33重量%が最も好ましい。
【0023】方法の操作における可能な問題領域は、始
動手順である。閉塞問題を避けるために、好ましい始動
手順は、(1)方法条件において全体のフローシステム
を通して水を流し、(2)単数または複数の注入口に過
酸化水素の流れを開始し、最後に(3)水性分散液注入
口に、三酸化アンチモンスラリーを注入することより成
る。
【0024】以下の例は、本発明の実施を例証するもの
であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0025】例1 本例に用いた実験システムに関する
流れ図は、図2に示す。三酸化アンチモンスラリーは、
500.4ポンドの三酸化アンチモンを、30ポンドの
燐酸と112.6ポンドのトリエタノールアミンより成
る水性溶液に添加した。これらの成分をスラリー混合タ
ンクで十分に混合した。供給流の代表的な粘度値は表1
に示されている。タンクの下半分はジャケットでおおわ
れており、スラリーにわずかな予熱を与えるために、調
節された水がジャケットに通された。
【0026】フローシステムのための構造材料は、ステ
ンレス鋼であった。33重量%の過酸化水素と接触させ
る前に、スラリーは、40フィートの0.5インチ径チ
ューブより成る熱交換器をパイプジャケットの内側に通
すことにより、予熱された。スラリーは、漸進キャビテ
ィポンプを用いて吸込み吐出された。ジャケット中の水
の温度は、スラリーを85℃の初期温度に加熱するよう
に、制御された。流速は、0.28ガロン/分過酸化水
素溶液および1.0ガロン/分スラリーであった。過酸
化水素:三酸化アンチモンのモル比は2.15であっ
た。過酸化水素は、スラリーと過酸化水素間の良好な接
触を確保するために寸法を合せた12要素chemin
eer静止混合機の上流に直接に注入された。注入する
や否や、スラリーの粘度が減少するのが注目された。1
000cpの液体粘度を仮定して、0.5インチおよび
1.5インチ径管状反応器のためのレイノルズ数は、ほ
ぼ10と3.6であり、それは、2000よりかなり低
い。したがって、十分に層流系内にある。
【0027】図2を参照すると、管状反応器1Aおよび
1Bは、0.5インチ径であり、それぞれ20フィート
と40フィートの長さを有した。残りの下流反応機は、
各々1.5インチ径および20フィート長さを有した。
すべての管状反応器は、ジャケットでおおわれ、一定温
度に維持された。すべての静止混合機は、chemin
eer12要素混合機または同等物であった。0.5お
よび1.5インチ径反応器における各々の栓流滞留時間
は、約0.48および7.25分であった。85℃で操
作するとき、反応は、0.5インチ径チューブを流れた
後に、本質的に完了した。生成物は透明、黄緑色液体で
あり、Phil−AdTMCA−6000のための明細要
求に適合した。
【0028】例2 工程温度を30℃に減じた以外は例
1と同一の条件を用いた。反応は、0.5インチ径反応
器を流した後に完了しなかったが(栓流滞留時間0.4
8分)、100%転化は、1.5インチ径反応器を流れ
た後に得られた(追加の栓流滞留時間、約7.25
分)。生成物は、Phil−AdTMCA−6000に適
合した。
【0029】例3 代表的な生成物試料の透過率を、H
itachiモデル100−20分光光度計を用いて決
定した。0.53重量%五酸化アンチモンについて、6
5.7%の透過率が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】五酸化アンチモンの連続製造可能な方法のため
の流れ図。
【図2】例1および2の実験フローシステムのための流
れ図。
フロントページの続き (72)発明者 ラリィ スチーブン マドックス アメリカ合衆国オクラホマ州バートルス ビル,エヌダブリュ サンセット ブー ルバード 650 (72)発明者 リチャード イー.ロウェリィ アメリカ合衆国アイオワ州マスカタイ ン,ノースウッド ドライブ 415 (72)発明者 ハワード フランクリン エフナー アメリカ合衆国オクラホマ州バートルス ビル,ジェファーソン ロード 2100 (56)参考文献 特開 昭51−136598(JP,A) 特開 平2−86602(JP,A) 特開 平3−188089(JP,A) 特開 昭52−29499(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 25/00 - 57/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化水素溶液と、三酸化アンチモンの
    水性分散液を、静止混合機により、過酸化水素溶液と三
    酸化アンチモンの水性分散液との反応を開始するよう
    に、連続方式で、十分に混合し、該混合物を管状反応器
    に流すことより成り、しかして、該混合機および反応器
    において該三酸化物の五酸化物への定量的転化のために
    十分な滞留時間を存在させることを特徴とする、コロイ
    ド状含水五酸化アンチモンの連続的製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、静止混
    合機が管状反応器を含むフローシステムの一部であり、
    該フローシステムが、静止混合機の上流に三酸化アンチ
    モンの水性分散液のための注入口と、過酸化水素のため
    の注入口を含み、該方法が、過酸化水素注入口に過酸化
    水素の流れを開始する前に、水性分散液注入口と過酸化
    水素注入口においてフローシステムに水を注入し、次
    に、水性分散液注入口に水性分散液の流れを開始するこ
    とを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 過酸化水素:三酸化アンチモンのモル比
    が2.0〜2.50である請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 供給流中の三酸化アンチモンの濃度が、
    25〜35重量%であることを特徴とする、請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 水性分散液が、静止混合機を通して流れ
    る前に、所望の工程温度に加熱または冷却されることを
    特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程温度が少なくとも90℃である請求
    項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 水性分散液が、アルカノールアミン、ア
    ルカノールアミン塩、α−ヒドロキシカルボン酸、ポリ
    ヒドロキシアルコール、または、その混合物である安定
    剤を含む、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程温度が0゜〜90℃である請求項7
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 水性分散液が、25〜35重量%の三酸
    化アンチモン、3〜11重量%のトリエタノールアミ
    ン、1〜3重量%の燐酸および残余の水より本質的に成
    ることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかに記載の方法
    において、水性分散液が、スラリー混合域(a)で製造
    され、該方法が、 (b)水性分散液を、温度調整域において予熱または予
    冷し、 (c)該温度調整域の下流に過酸化水素溶液を注入し、 (d)工程(b)からの温度調整混合物を、過酸化水素
    溶液と連続的に結合し、 (e)工程(d)からの混合生成物を、静止混合機を通
    して流すことにより、連続的に、しかも十分に混合する
    ことを含む、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 静止混合機からの混合物を、一系列の
    静止混合機と交互に並ぶ管状反応器に流し、しかして、
    該混合機と反応器中に、三酸化物の五酸化物への定量的
    転化のために十分な滞留時間が存在することを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
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