JPH0670072B2 - 燐酸モノエステルの連続的製造法 - Google Patents

燐酸モノエステルの連続的製造法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燐酸モノエステルの新規な連続的製造法に関
する。更に詳しくは、反応を連続且つ短時間で行うこと
ができる極めて経済的に有利な燐酸モノエステルの連続
的製造法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
有機ヒドロキシ化合物の燐酸エステルは、洗浄剤、繊維
処理剤、乳化剤、防錆剤、液状イオン交換液体又は医薬
品として幅広い分野で利用されている。
従来、燐酸エステルを工業的に製造する方法としては、
有機ヒドロキシ化合物に五酸化リンを反応させる方法が
あるが、この方法によるとその生成物は燐酸モノエステ
ル(I)と燐酸ジエステル(II)の等モル混合物(以下
この混合物をセスキホスフェートと記す)である。
(式中、Rは有機ヒドロキシ化合物より1個のヒドロキ
シ基を除いた残基を示す。) しかしながら、燐酸モノエステルと燐酸ジエステルとは
物性において大きな差異を有する。例えば、モノアルキ
ルアルコールのモノアルキル燐酸のアルカリ金属及びア
ルカノールアミン塩は水溶性の起泡力、洗浄力が良好で
毒性が低く、皮膚刺激性が少ないので洗浄剤として優れ
ているのに対し、ジアルキル燐酸は水にほとんど溶解せ
ず起泡力が無くむしろ抑泡性を示し、従って、モノアル
キル燐酸を含む上記セスキホスフェートでは高起泡性洗
浄剤としては使用できない。
そこで、燐酸モノエステルのみを選択的に工業的に且つ
容易に製造することが強く要望されており、次に挙げる
ようないくつかの方法が報告されている。
アルコールとオキシ塩化リンと反応させて得られるモ
ノホスホロジクロリデートを加水分解して得る方法(K.
SASSE編:Methodender Organischen Chemie,第12/巻,163
〜164頁,及び特開昭50−64226号)。
アルコールに予め五酸化リン1モルに対して0.5〜3
モルの水を添加し、次いで五酸化リンを反応させ得る方
法(特公昭41−14416号)。
アルコールにオルト燐酸及び五酸化リンを反応させて
得る方法(特公昭42−6730号)。
アルコールと縮合燐酸(ポリ燐酸)を反応させて得る
方法(A.K.Nelsonら,Inorg.Ghem.,2,775(1963)、又はF.
B.Clarkeら,J.Amer.Chem.Soc.,88,4401(1966)及び特公
昭43−26492号)。
しかしながら、これらの方法は次のような欠点を有し、
工業的な方法としては満足できるものではない。
の方法では、反応副生成物として塩化水素が発生する
とともに、さらに塩化水素によりアルキルクロライドが
生成し、塩化水素の処理及びモノアルキル燐酸の収率等
に問題がある。
及びの方法では、モノアルキル燐酸とジアルキル燐
酸の比率のみを見れば水又はオルト燐酸の量を多くすれ
ばモノアルキル燐酸の割合が大きくなるが、その反面リ
ン酸化の反応率が低くなりオルト燐酸の生成量が増大す
る。このオルト燐酸の製品への混入は使用用途によって
は好ましからざる影響を与え、その利用分野が制限され
るとともに生成物の製品価値を低下させるものである。
の方法では、モノアルキル燐酸は選択的に得ることが
できるが、反応により副生するオルト燐酸の生成量は、
ポリ燐酸の平均縮合度の逆数にほぼ一致するため、製品
へのオルト燐酸の混入は避けられず、前記と同様の問題
が生じる。更に、反応物が高粘度なゲル状となり工業上
特殊な反応装置等が必要となり容易に製造することが困
難である。
従って、これらの方法ではモノアルキル燐酸を選択的に
しかも純度良く、例えば、オルト燐酸の混入なしに得る
ことはできないとともに、工業上容易に製造することが
困難である。
一方、アルコールとポリ燐酸とを直鎖もしくは分岐鎖の
飽和脂肪族炭化水素又は飽和脂環式炭化水素の溶媒で反
応させることにより、反応後極めて簡単な操作でオルト
燐酸を分離除去することが可能であり、且つ、反応混合
物が高粘度なゲル状になってしまい均一な攪拌が困難に
なることを防ぐ方法が広告されている(特開昭61−1759
4号)。しかしながら、この方法によれば溶媒の量とし
てはアルコール1重量部に対し、1〜2重量部必要であ
り、また、反応混合物の特に反応初期の均一な攪拌が困
難となる高粘度なゲル状を回避するにはポリ燐酸をアル
コールと炭化水素溶剤の混合物に0.5〜1時間かけて添
加混合しなければならず、また、原料アルコールの反応
率として97%以上反応させるのに80℃において10時間以
上の長時間を要するという問題点があった。
さらに特開昭61−17594号公報によれば表−1に示すよ
うに、原料アルコールを十分反応させるためには、ポリ
燐酸がアルコールの3〜10倍モル必要であり、一方、回
分式の反応であって反応に長時間要するということか
ら、反応装置の容積当たりの燐酸モノエステルの収量
(生産性)が高いとは言えないという問題があった。
また、ポリ燐酸系の反応ということから反応装置の材質
とし耐燐酸腐蝕性に優れた高価な高級材質(例えば、ス
テンレス系合金材料の一つであるHastelloy系のニッケ
ル合金あるいはカーボン系非鉄材料等)を用いなければ
ならず経済性から見ても必ずしも優れた方法とは言えな
かった。
従って、従来から、アルコールとポリ燐酸とから燐酸モ
ノエステルを選択的に且つ高収率で、しかも連続的に且
つ短時間で製造できる、より経済的に優れた工業的製造
方法の開発が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実状において、本発明者らは鋭意研究を行った結
果、アルコールとポリ燐酸とを炭化水素溶媒中で反応さ
せる際に、連続攪拌槽型反応器と管型反応器を用いるこ
とにより燐酸モノエステルを選択的に且つ高収率で、し
かも短い滞留時間で連続的に容易に製造できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、炭素数8〜36の直鎖もしくは分岐鎖の飽
和もしくは不飽和の脂肪族アルコールと、濃度100〜120
重量%(オルト燐酸に換算)のポリ燐酸とを、ポリ燐酸
/脂肪族アルコールのモル比2〜10で、炭化水素溶媒中
で反応させるにあたり、炭化水素溶媒の量を脂肪族アル
コール1重量部に対して0.3〜5重量部とし、一個以上
の連続攪拌槽型反応器にて60〜120℃で、高粘度なゲル
状を示さない反応率以上が得られる平均滞留時間で予備
反応させ、次いで一個以上の管型反応器で80〜120℃で
反応させることを特徴とする燐酸モノエステルの連続的
製造法を提供するものである。
本発明の製造法は一個以上の連続攪拌槽型反応器と一個
以上の管型反応器との組み合わせによって行う。本発明
で言う連続攪拌槽型反応器とは攪拌翼をもって反応槽で
一定量フィードしながら一定量該反応器から抜き出す型
の反応器を一個以上結合したものを言う。即ち、ポリ燐
酸と原料アルコールの反応は、反応物が、反応開始初期
に高粘度なゲル状なのに対し、反応が進行し燐酸モノエ
ステルの生成量が増えるに従い粘度が低下する。この時
の反応率以上が得られる平均滞留時間を有する連続攪拌
槽型反応器を用いて通常の攪拌機を使用して予備混合と
予備反応を行えば、管型反応器への移送も極めて容易と
なり、更には管型反応器内の温度制御等も容易となるこ
とから、まず連続攪拌槽型反応器にて反応させ、次いで
管型反応器にて反応率を向上させることができる。この
反応率は反応温度およびポリ燐酸濃度に依存する。
連続攪拌槽型反応器においては、温度、未反応物濃度、
平均滞留時間等の反応条件により一定の反応率で定常状
態となるのでゲル状の状態が発生することなく反応させ
ることが可能である。
図−1に連続攪拌槽型反応器1と管型反応器2〜5から
なる本発明の実施に好適な反応装置の例を示す。
尚、本発明に於いてポリ燐酸濃度とは、燐酸の縮合度を
示し、ポリ燐酸がオルト燐酸(H3PO4)に加水分解され
たと仮定した場合に生成するオルト燐酸量にて示され
る。即ち 例えばポリ燐酸濃度が105重量%(オルト燐酸換算)の
場合、70℃では反応率(脂肪族アルコール換算)が60%
以上、90℃では反応率が40%以上であれば、反応系の粘
度が低下するので、管型反応器への移送等が容易にな
る。また、この時の反応時間(滞留時間)は、反応温度
及びポリ燐酸濃度の他、溶媒の種類や溶媒量によっても
異なるが、反応温度が高いほど短時間となり連続攪拌槽
型反応器の容積は小さくて済むが、ある温度以上では燐
酸モノエステルが熱分解し燐酸モノエステルの収率の低
下と臭い、色相の品質が劣化し好ましくない。一方、溶
媒量を増加しても温度を上げると同様の効果が得られる
が、逆に、溶媒量増加に伴う反応装置容積増大につなが
るとともに前述の管型反応器内での分層性が激しくなり
好ましいとは言えない。即ち、予備反応器として連続攪
拌槽型反応器を用いるのは反応液の低粘度化を目的とす
るためである。
燐酸モノエステルの収率を上げるには連続攪拌槽型反応
器の段階に於いて原料アルコールの反応率をできるだけ
抑えることが望ましい。以上のことから、連続攪拌槽型
反応器の反応温度としては、60〜120℃、好ましくは80
〜100℃、より好ましくは80〜90℃がよい。反応溶媒種
及び反応温度によっては加圧下での反応となる。
上記のような連続攪拌槽型反応器で予備反応させたの
ち、次いで管型反応器にて連続反応を行う。溶媒を含む
反応物は、燐酸を多く含む層(下層)と、溶媒と燐酸モ
ノエステルを多く含む層(上層)に分層しやすく、分層
速度は温度が高い程速くなり、反応へ悪影響を及ぼす。
従って、管型反応器内の流れ方向が水平流の場合、分層
を避けるためには、管内全体あるいは管内一部に静止型
混合器のような混合部を設けるのが好ましい。
一方、管型反応器内の流れ方向が上昇流又は下降流の場
合、管内の平均流速を分層速度以上の十分な流速で流す
ことにより、分層は回避でき、水平流の場合のような混
合器を管内に特別に設ける必要がなくなる。好ましい平
均流速は1〜200m/Hrである。1m/Hr未満の平均流速の場
合は分層が発生するおそれがあり、一方、200m/Hrを超
える平均流速の場合には、プラグフロー性が損なわれる
可能性がある。より好ましい平均流速は3〜20m/Hrであ
る。
本発明に於いて、管型反応器内の液の流れ方向は特に限
定されず、水平流でも良いが、上昇流又は下降流が好ま
しい。
管型反応器の反応温度としては、80〜120℃、好ましく
は90〜110℃がよく、120℃より高いと燐酸モノエステル
の熱分解が著しく増大し、燐酸モノエステルの収率、匂
い、色相等の品質が悪化し好ましくない。反応溶媒種及
び反応温度によっては加圧下の反応となる。
本発明に用いられる管型反応器としては、特に限定され
ないが、例えば図−2に示すような二重管形式の単管の
もの(a)〜(c)でも、通常熱交換器として用いられ
る多管のもの(d)でも良い。
本発明に用いられる炭素数8〜36の直鎖もしくは分岐鎖
の飽和もしくは不飽和の脂肪族アルコールとしては、例
えば、オクチルアルコール、ドデシルアルコール、ヘキ
サデシルコルコール、オクタデシルアルコール、オレイ
ルアルコール、2−ヘキサデシルアルコール、2−デシ
ルペンタデシルアルコール、ヘキサデシルエイコシルア
ルコール等が挙げられる。
本発明に使用されるポリ燐酸の濃度(オルト燐酸換算)
は100〜120重量%である。ポリ燐酸濃度が100重量%未
満の場合には反応率が低下するし、一方、120重量%を
超えるポリ燐酸を使用すれば、反応系が高粘度となり好
ましくない。
本発明に於いて、ポリ燐酸と脂肪族アルコールとはポリ
燐酸/脂肪族アルコール(モル比)=2〜10で反応させ
る。モル比がこの範囲未満の場合には反応率が低下する
し、またこの範囲を超える場合にはこの範囲にて反応し
た時以上の効果は得られないので経済的見地からすれば
好ましくない。
本発明において使用される炭化水素溶媒としては、炭素
数4〜8の直鎖もしくは分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素又
は炭素数5〜7の飽和脂環式炭化水素が好ましく、例え
ばノルマルヘプタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサ
ン等が用いられるが、特にノルマルヘプタン、ノルマル
ヘキサン、シクロヘキサンが好ましい。炭化水素溶媒の
量は、多すぎると、管型反応器での反応温度における分
層速度が増大し、逆に少なすぎると反応物の粘度が増大
することから、アルコール1重量部に対し0.3〜0.5重量
部である。
〔発明の効果〕
本発明の方法によって、燐酸モノエステルを高収率で、
短時間且つ連続的に工業上容易に製造することが可能と
なった。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれ
らの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 図−1に示す耐圧製の連続攪拌槽型反応器1に、ドデシ
ルアルコール657g(水酸基価301.7,3.53モル)、ノルマ
ルヘキサン231gを加えよく混合し90℃とし、更に、105.
5%(オルト燐酸換算)のポリ燐酸1314g(オルト燐酸に
換算して14.1モル)を30分で滴下し、滴下終了ととも
に、ドデシルアルコールを毎分21.9g、ノルマルヘキサ
ンを毎分7.7gオルト燐酸換算で105.5%のポリ燐酸を毎
分43.8gで上記反応器1にフィードする。同時に毎分73.
4gの速度で上記反応器1より反応物を抜き出し、抜き出
した予備反応物を総反応容積5.74lの管型反応器2〜5
に順次フィードする。管型反応器内の液の流れは、上昇
流れであり、平均流速は毎時2.7mであった。連続攪拌槽
型反応器1内の温度は90℃にコントロールし、管型反応
器2〜5内の反応物の温度は110℃になるようジャケッ
トに115℃の熱媒を流した。その結果、管型反応器2へ
の入口部でのアルコールの反応率はエチルエーテル抽出
法により51.8%であり、管型反応器5より流出した反応
物のアルコール反応率は97.4%、燐酸モノエステルの収
率は92.4%であった。なお、管型反応器における滞留時
間は1.5時間である。
反応物ノアルコール反応率及び燐酸モノエステルの収率
は、反応物1重量部に対し水を0.055重量部加え80℃で
3時間攪拌して加水分解した後、以下の分析法を用いて
求めた。即ち、この分析は、サンプルをエチルエーテル
と0.1規定の塩酸水溶液とで抽出することにより、燐酸
エステルをエチルエーテル層に、オルト燐酸を0.1規定
の塩酸水溶液層に抽出分離し、それぞれを自動電位差滴
定装置を用いアルカリ、例えば、水酸化カリウムで滴下
することによって燐酸モノエステル、燐酸ジエステル、
オルト燐酸の含量が求まる。即ち、エチルエーテル層に
おいてはエチルエーテルをトッピングした後、サンプル
をエタノール水溶液で水酸化カリウムにより電位差滴定
することにより、その第一当量点と第二当量点とから燐
酸モノエステルと燐酸ジエステルの含量が求まり、ま
た、0.1規定の塩酸水溶液層をそのまま水酸化カリウム
で電位差滴定することにより、その第一当量点と第二当
量点との差からオルト燐酸の含量が求まるものである
(この分析法をエチルエーテル抽出法とする)。
比較例1(回分式反応) 攪拌機付きフラスコに、ドデシルアルコール200g(水酸
基価301.7,1.08モル)、ノルマルヘキサン200gを加え十
分混合する。この混合物に105.0%(オルト燐酸換算)
のポリ燐酸502g(オルト燐酸に換算して5.38モル)を十
分に攪拌し70℃に保ちながら滴下する。滴下終了後、70
℃に保ちながら更に12時間攪拌を続けた。反応終了後、
実施例1と同様の加水分解を行ったのち、エチルエーテ
ル抽出法により分析したところ、アルコールの反応率は
96.5%、燐酸モノエステルの収率は94.2%であった。回
分式反応の場合、実施例1と同程度のアルコール反応
率、燐酸モノエステル収率を得るには12時間要した。
比較例2(連続攪拌槽) 図−3に示す耐圧製の連続攪拌槽6にドデシルアルコー
ルとノルマルヘキサン及び105.5%(オルト燐酸換算)
のポリ燐酸をそれぞれ毎時215g(水酸基価301.7,1.16モ
ル)、76g及び430g(4.63モル)でフィードし、毎分721
gで反応液を抜き出した。反応温度は110℃で行った。表
−2に示すように反応層内の平均滞留時間を1.7,3.0,7.
2及び8.8時間となるように反応槽内の滞留量を変化させ
た4条件で反応を行った。なお、反応の立ち上げの時
は、初期のゲル化を避けるため表−2に示した量のアル
コールとノルマルヘキサンを仕込んだ後それぞれの平均
滞留時間と同時間を要してポリ燐酸を滴下し滴下終了と
同時に上記流量でフィードした。定常になったところで
反応液を実施例1と同様の加水分解をしたのちエチルエ
ーテル抽出法により分析したところ表−2に示すアルコ
ール反応率と燐酸モノエステルの収率を得た。
表−2より平均滞留時間が7.2時間の時が燐酸モノエス
テルの収率が最も高いが高々81.4%であり反応率も87.0
と実施例1の値を大幅に下回り反応時間(平均滞留時
間)も7.2時間と長時間を要した。
【図面の簡単な説明】
図−1は本発明に用いられる反応装置の一例を示す略示
図、図−2は本発明に用いられる管型反応器の各種の例
を示す断面図、図−3は比較例2で用いた反応装置の略
示図である。 1……連続攪拌槽型反応器 2〜5……管型反応器 6……連続攪拌槽
フロントページの続き (72)発明者 佐々 嘉正 和歌山県和歌山市関戸3―6―35 (56)参考文献 特開 昭61−17594(JP,A) 「工業反応装置」渡会正三著 日刊工業 新聞社(昭和35年)P.39〜41、P.56〜 57、P.62〜63

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数8〜36の直鎖もしくは分岐鎖の飽和
    もしくは不飽和の脂肪族アルコールと、濃度100〜120重
    量%(オルト燐酸に換算)のポリ燐酸とを、ポリ燐酸/
    脂肪族アルコールのモル比2〜10で、炭化水素溶媒中で
    反応させるにあたり、炭化水素溶媒の量を脂肪族アルコ
    ール1重量部に対して0.3〜0.5重量部とし、一個以上の
    連続攪拌槽型反応器にて60〜120℃で、高粘度なゲル状
    を示さない反応率以上が得られる平均滞留時間で予備反
    応させ、次いで一個以上の管型反応器で80〜120℃で反
    応させることを特徴とする燐酸モノエステルの連続的製
    造法。
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