JP2812648B2 - 電気メッキ装置 - Google Patents
電気メッキ装置Info
- Publication number
- JP2812648B2 JP2812648B2 JP24091393A JP24091393A JP2812648B2 JP 2812648 B2 JP2812648 B2 JP 2812648B2 JP 24091393 A JP24091393 A JP 24091393A JP 24091393 A JP24091393 A JP 24091393A JP 2812648 B2 JP2812648 B2 JP 2812648B2
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- plating
- steel sheet
- steel plate
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続して移動する鋼板
へ電気メッキを行う連続式の電気メッキ装置に関する。
へ電気メッキを行う連続式の電気メッキ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】電気メッキ装置として、図６（ａ），
（ｂ）に示すように、鋼板の板幅よりも広幅の上下の不
溶性電極２と絶縁物質性の側板３とからメッキ槽を構成
したものが知られており、同装置においては、入口より
ローラ１０によって鋼板を搬送しながら、出口側に設け
たメッキ液吹き出しノズル１１からメッキ液を流し込
み、これによって鋼板表面のメッキを行う。
（ｂ）に示すように、鋼板の板幅よりも広幅の上下の不
溶性電極２と絶縁物質性の側板３とからメッキ槽を構成
したものが知られており、同装置においては、入口より
ローラ１０によって鋼板を搬送しながら、出口側に設け
たメッキ液吹き出しノズル１１からメッキ液を流し込
み、これによって鋼板表面のメッキを行う。
【０００３】この電気メッキ装置においては、鋼板の入
口と出口を除くと完全に密閉された状態で、メッキ液の
流路が断面矩形状の管状になり、メッキ液が幅方向及び
流れ方向に均一に供給されることとなるが、鋼板の両端
部には電流が集中するため、この鋼板エッジ部に過剰に
メッキが付着し、いわゆるオーバーコートが発生する。
この対策として、例えば特開昭６０−２５８４９７号公
報には、メッキ槽内に鋼板の板幅に応じて移動可能なコ
の字状の絶縁マスクを配設し、この絶縁マスクによっ
て、鋼板の両エッジ部を隠蔽してメッキすることが記載
されている。この方法によれば、オーバーコートが発生
しやすいエッジ部への電流の集中を、絶縁マスクにより
効果的に防止することができ、これによって鋼板全体に
均一な厚みのメッキ槽を形成することが可能となる。
口と出口を除くと完全に密閉された状態で、メッキ液の
流路が断面矩形状の管状になり、メッキ液が幅方向及び
流れ方向に均一に供給されることとなるが、鋼板の両端
部には電流が集中するため、この鋼板エッジ部に過剰に
メッキが付着し、いわゆるオーバーコートが発生する。
この対策として、例えば特開昭６０−２５８４９７号公
報には、メッキ槽内に鋼板の板幅に応じて移動可能なコ
の字状の絶縁マスクを配設し、この絶縁マスクによっ
て、鋼板の両エッジ部を隠蔽してメッキすることが記載
されている。この方法によれば、オーバーコートが発生
しやすいエッジ部への電流の集中を、絶縁マスクにより
効果的に防止することができ、これによって鋼板全体に
均一な厚みのメッキ槽を形成することが可能となる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら同公報に
記載されたコの字状の絶縁マスクを、鋼板のエッジ部に
進退させてエッジを隠蔽する方式では、少なくともマス
ク内に鋼板のエッジを侵入させる必要があり、鋼板の横
方向の振動や鋼板幅が変化した場合には、絶縁マスクの
位置を制御しきれずに鋼板とマスクが接触し、マスクが
破損するという問題がある。本発明は、コの字状の絶縁
マスクを用いた電気メッキ装置における上記問題点を解
消するもので、鋼板の端部を機械的に隠蔽することな
く、効果的にオーバーコートを防ぐ手段を得ることを目
的とする。
記載されたコの字状の絶縁マスクを、鋼板のエッジ部に
進退させてエッジを隠蔽する方式では、少なくともマス
ク内に鋼板のエッジを侵入させる必要があり、鋼板の横
方向の振動や鋼板幅が変化した場合には、絶縁マスクの
位置を制御しきれずに鋼板とマスクが接触し、マスクが
破損するという問題がある。本発明は、コの字状の絶縁
マスクを用いた電気メッキ装置における上記問題点を解
消するもので、鋼板の端部を機械的に隠蔽することな
く、効果的にオーバーコートを防ぐ手段を得ることを目
的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は鋼板中の板幅よ
り広幅の電極を上下に配設してメッキ槽を形成し、その
中間部に鋼板を通板させてメッキを行う電気メッキ装置
において、上記メッキ槽を構成する電極の上下それぞれ
に、鋼板の板幅中央部から鋼板のエッジ部に指向したノ
ズル部を形成し、該ノズル部より非メッキ電解液を鋼板
エッジ部方向に噴出する如くなしたことを特徴とする電
気メッキ装置である。
り広幅の電極を上下に配設してメッキ槽を形成し、その
中間部に鋼板を通板させてメッキを行う電気メッキ装置
において、上記メッキ槽を構成する電極の上下それぞれ
に、鋼板の板幅中央部から鋼板のエッジ部に指向したノ
ズル部を形成し、該ノズル部より非メッキ電解液を鋼板
エッジ部方向に噴出する如くなしたことを特徴とする電
気メッキ装置である。
【０００６】
【作用】本発明において、鋼板の中央部から鋼板のエッ
ジに向けて非メッキ電解液を吹き出させることにより、
鋼板エッジ部における電解液中の金属イオンの濃度が減
少する。そのため鋼板表面へのメッキの付着量が抑えら
れ、エッジ部におけるメッキの過剰な付着（オーバーコ
ート）を防止することができる。また、非メッキ電解液
の流れの方向が鋼板の外側に指向しているため、非メッ
キ電解液の鋼板中央部への回り込みを防止できる。従っ
て、非メッキ電解液による鋼板中央部のメッキ不足の心
配がなく、鋼板エッジ部のメッキのオーバーコートのみ
を確実に防止することが可能である。
ジに向けて非メッキ電解液を吹き出させることにより、
鋼板エッジ部における電解液中の金属イオンの濃度が減
少する。そのため鋼板表面へのメッキの付着量が抑えら
れ、エッジ部におけるメッキの過剰な付着（オーバーコ
ート）を防止することができる。また、非メッキ電解液
の流れの方向が鋼板の外側に指向しているため、非メッ
キ電解液の鋼板中央部への回り込みを防止できる。従っ
て、非メッキ電解液による鋼板中央部のメッキ不足の心
配がなく、鋼板エッジ部のメッキのオーバーコートのみ
を確実に防止することが可能である。
【０００７】
【実施例】図１は本発明の実施例を示す電気メッキ装置
の正面断面図で、１はローラ（図示せず）によって装置
内に連続して供給される鋼板、２はこの鋼板１の上下に
配設された不溶性電極で、上下の不溶性電極２の両側は
絶縁性の側板３で覆われ、これによってメッキ槽４を構
成している。電極２にはノズル孔が設けられ、該ノズル
孔には鋼板端部に指向したノズル６が設けられている。
このノズル６には、Ｈ2 ＳＯ4 等の非メッキ電解液が供
給管５を通じて供給され、供給された非メッキ電解液は
ノズル６を通り、鋼板エッジ部に向け吹き出される如く
構成されている。
の正面断面図で、１はローラ（図示せず）によって装置
内に連続して供給される鋼板、２はこの鋼板１の上下に
配設された不溶性電極で、上下の不溶性電極２の両側は
絶縁性の側板３で覆われ、これによってメッキ槽４を構
成している。電極２にはノズル孔が設けられ、該ノズル
孔には鋼板端部に指向したノズル６が設けられている。
このノズル６には、Ｈ2 ＳＯ4 等の非メッキ電解液が供
給管５を通じて供給され、供給された非メッキ電解液は
ノズル６を通り、鋼板エッジ部に向け吹き出される如く
構成されている。
【０００８】電気メッキにおける電気化学反応は、金属
イオンをＭn+とした場合、一般に次式のように表され
る。 Ｍn+＋ｎｅ- → Ｍ ここでｅ- は電子を表す。この反応により鋼板表面に金
属Ｍが付着し、即ちメッキが行われる。しかし鋼板表面
に金属イオンを含まない非メッキ電解液を吹き付けた場
合、表面付近の金属イオン濃度は減少し、 Ｈ3 Ｏ+ ＋ｅ- → １／２Ｈ2 ＋Ｈ2 Ｏ の反応が優先的に生じるため、鋼板へのメッキの付着量
が低減される。そのため、非メッキ電解液を鋼板エッジ
部に吹き付けることにより、エッジ部におけるメッキの
オーバーコートを防止することができる。なお、供給す
る非メッキ電解液の量及び濃度等の条件は、あらかじめ
実験を行い決定することができる。
イオンをＭn+とした場合、一般に次式のように表され
る。 Ｍn+＋ｎｅ- → Ｍ ここでｅ- は電子を表す。この反応により鋼板表面に金
属Ｍが付着し、即ちメッキが行われる。しかし鋼板表面
に金属イオンを含まない非メッキ電解液を吹き付けた場
合、表面付近の金属イオン濃度は減少し、 Ｈ3 Ｏ+ ＋ｅ- → １／２Ｈ2 ＋Ｈ2 Ｏ の反応が優先的に生じるため、鋼板へのメッキの付着量
が低減される。そのため、非メッキ電解液を鋼板エッジ
部に吹き付けることにより、エッジ部におけるメッキの
オーバーコートを防止することができる。なお、供給す
る非メッキ電解液の量及び濃度等の条件は、あらかじめ
実験を行い決定することができる。
【０００９】図２は本発明の第２の実施例を示す電気メ
ッキ装置の正面断面図である。電極２には板幅方向に複
数のノズル６を設け、該ノズル６は非メッキ電解液調整
機構７に接続されている。図３の機能ブロック図に示す
ように、該非メッキ電解液調整機構７は鋼板１のエッジ
ラインを検出するセンサ８からの信号により、メッキ槽
４内に供給する非メッキ電解液の流量の調節及び非メッ
キ電解液を供給するためのノズル６の選択を行う。
ッキ装置の正面断面図である。電極２には板幅方向に複
数のノズル６を設け、該ノズル６は非メッキ電解液調整
機構７に接続されている。図３の機能ブロック図に示す
ように、該非メッキ電解液調整機構７は鋼板１のエッジ
ラインを検出するセンサ８からの信号により、メッキ槽
４内に供給する非メッキ電解液の流量の調節及び非メッ
キ電解液を供給するためのノズル６の選択を行う。
【００１０】非メッキ電解液調整機構７が作動すること
により、鋼板１のエッジの位置、即ち板幅に応じて最適
のノズル６及び流量を選択し、鋼板１のエッジ部のメッ
キのオーバーコートを効果的に防止することが可能であ
る。本実施例により、異なる幅をもつ鋼板及び通板中の
鋼板の幅方向の位置ズレや振動に応じて最適なノズル６
を選択し、鋼板エッジ部に非メッキ電解液を供給するこ
とができる。
により、鋼板１のエッジの位置、即ち板幅に応じて最適
のノズル６及び流量を選択し、鋼板１のエッジ部のメッ
キのオーバーコートを効果的に防止することが可能であ
る。本実施例により、異なる幅をもつ鋼板及び通板中の
鋼板の幅方向の位置ズレや振動に応じて最適なノズル６
を選択し、鋼板エッジ部に非メッキ電解液を供給するこ
とができる。
【００１１】図４は本発明の第３の実施例を示す電気メ
ッキ装置の正面断面図である。本装置において電極２に
はノズル孔はなく、非メッキ電解液は側板に設けられた
供給管５よりメッキ槽４内に供給され、供給管５先端の
鋼板１のエッジ部に指向したノズル６より、鋼板エッジ
部に吹き出される。ノズル６がメッキ槽４内を鋼板幅方
向に移動可能とするために、供給管５には駆動機構９が
設けられている。図５のブロック図に示すように、鋼板
１のエッジラインはセンサ８によって検出され、センサ
８からの信号により駆動機構９が作動し、常にノズル６
が鋼板１のエッジより内側に位置するように制御されて
いる。上記の第２の実施例と同様に、この駆動機構９を
用いてノズル６の位置を移動させることにより、鋼板幅
や鋼板の幅方向の位置ズレに対応して、鋼板エッジ部に
効果的に非メッキ電解液を供給することができる。
ッキ装置の正面断面図である。本装置において電極２に
はノズル孔はなく、非メッキ電解液は側板に設けられた
供給管５よりメッキ槽４内に供給され、供給管５先端の
鋼板１のエッジ部に指向したノズル６より、鋼板エッジ
部に吹き出される。ノズル６がメッキ槽４内を鋼板幅方
向に移動可能とするために、供給管５には駆動機構９が
設けられている。図５のブロック図に示すように、鋼板
１のエッジラインはセンサ８によって検出され、センサ
８からの信号により駆動機構９が作動し、常にノズル６
が鋼板１のエッジより内側に位置するように制御されて
いる。上記の第２の実施例と同様に、この駆動機構９を
用いてノズル６の位置を移動させることにより、鋼板幅
や鋼板の幅方向の位置ズレに対応して、鋼板エッジ部に
効果的に非メッキ電解液を供給することができる。
【００１２】
【発明の効果】本発明によって次の効果を奏することが
できる。（１）鋼板のエッジ部に非メッキ電解液を吹き
付けることにより、鋼板エッジ部のメッキのオーバーコ
ートを防止することができ、従来の技術の課題であった
マスクと鋼板との接触による設備の破損等が防止でき
る。（２）非接触型であるため、高速のメッキラインに
も対応が可能である。（３）非メッキ電解液は鋼板の外
側へ流れるため、鋼板中央部への非メッキ電解液の回り
込みがなく鋼板中央部のメッキ不足を防止できる。
できる。（１）鋼板のエッジ部に非メッキ電解液を吹き
付けることにより、鋼板エッジ部のメッキのオーバーコ
ートを防止することができ、従来の技術の課題であった
マスクと鋼板との接触による設備の破損等が防止でき
る。（２）非接触型であるため、高速のメッキラインに
も対応が可能である。（３）非メッキ電解液は鋼板の外
側へ流れるため、鋼板中央部への非メッキ電解液の回り
込みがなく鋼板中央部のメッキ不足を防止できる。
【図１】本発明の第１の実施例の断面図。
【図２】本発明の第２の実施例の断面図。
【図３】図２の電気メッキ装置の機能ブロック図。
【図４】本発明の第３の実施例の断面図。
【図５】図４の電気メッキ装置の機能ブロック図。
【図６】従来の電気メッキ装置を示す断面図で、（ａ）
は側面断面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線断面図。
は側面断面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線断面図。
１ 鋼板 ２ 不溶性電極 ３ 側板 ４ メッキ槽 ５ 供給管（非メッキ電解液供給手段） ６ ノズル ７ 非メッキ電解液調整機構 ８ センサ ９ 駆動機構 １０ ローラ １１ メッキ液吹き出しノズル １２ 絶縁マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−258497（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−286596（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−152487（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−3496（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−54570（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C25D 5/00 - 7/12 C25D 17/10
Claims (1)
- 【請求項１】 鋼板中の板幅より広幅の電極を上下に配
設してメッキ槽を形成し、その中間部に鋼板を通板させ
てメッキを行う電気メッキ装置において、上記メッキ槽
を構成する電極若しくは電極と鋼板の間に、鋼板の板幅
中央部から鋼板のエッジ部に指向したノズル部を形成
し、該ノズル部より非メッキ電解液を鋼板エッジ部方向
に噴出する如くなしたことを特徴とする電気メッキ装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24091393A JP2812648B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 電気メッキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24091393A JP2812648B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 電気メッキ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0790684A JPH0790684A (ja) | 1995-04-04 |
| JP2812648B2 true JP2812648B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=17066533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24091393A Expired - Fee Related JP2812648B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 電気メッキ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2812648B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-28 JP JP24091393A patent/JP2812648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0790684A (ja) | 1995-04-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980630 |
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| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313122 |
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| R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
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| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313121 |
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| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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