JP2812645B2 - 故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成形方法および装置 - Google Patents

故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成形方法および装置

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JP2812645B2
JP2812645B2 JP5188582A JP18858293A JP2812645B2 JP 2812645 B2 JP2812645 B2 JP 2812645B2 JP 5188582 A JP5188582 A JP 5188582A JP 18858293 A JP18858293 A JP 18858293A JP 2812645 B2 JP2812645 B2 JP 2812645B2
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精久 上田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水分含有率が20%〜
50%の乾燥状態の解繊故紙またはパルプを原料とし、
複雑な形状の梱包用緩衝材を圧縮成形する故紙またはパ
ルプ製緩衝材の圧縮成形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、梱包用の緩衝材として使用されて
いる材質は、発泡スチロールや塩化ビニール等の合成樹
脂類が大半を占めている。しかし、この緩衝材は大部分
が回収されずに廃棄されており、ごみとして自然分解さ
れず、また焼却するにしても高温高熱を発して焼却炉を
傷めるなどの問題が多い。
【0003】そのため、合成樹脂製緩衝材の代替品の要
請が大きく、たとえば故紙またはパルプを原料としたパ
ルプモールド品が考えられている。他に紙筒を使用した
緩衝材や圧縮成形したパルプモールド品も使用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このパルプモ
ールド品は、故紙繊維を水に1〜2重量%程度溶解さ
せ、この溶液を真空抄造により脱水成形し、乾燥してい
るため、密度が高くまた表面が硬い。したがって、被梱
包品の塗装面を傷つける恐れがある。また、この製造方
法では厚さに限界があり、強度を必要とする用途には使
用できないという問題があった。
【0005】また、紙筒を使用した緩衝材や圧縮成形し
たパルプモールド品は、複雑な形状のものには使用する
ことができず、用途が限定されるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決して、梱包品の表面を傷め
ることがないソフトな感触でかつ高い強度および優れた
衝撃吸収性が得られ、複雑な形状に成形可能で広範囲な
用途に使用できる故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成形
方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成形方法
は、一端側に中子が配置された筒状の型枠内に、解繊し
た故紙またはパルプからなる乾燥原料を成形体の複数倍
の容積分投入し、他端側から圧縮型を嵌め込んで一端側
に移動させ受型との間で原料を圧縮するとともに、前記
中子を圧縮型の圧縮移動に連動して所定位置まで後退さ
せ、所定形状に圧縮成形した後、復元性のあるこの成形
体の外面を、型枠と圧縮型と中子のそれぞれの一部とで
覆った状態で取り出し、これら型枠と圧縮型と中子の一
部を固定して成形体を乾燥させ、復元性の無い成形体を
形成するものである。
【0007】故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成形装置
の第1の構成は、筒状の型枠の一端側に、貫通孔を有す
る受型を設け、この受型の貫通孔に中子を後退自在に配
置し、型枠の他端側に、圧縮駆動手段により型枠内に突
出移動して原料を圧縮する圧縮型と、原料を型枠内に供
給する原料供給手段とを設け、前記圧縮駆動手段に連動
して中子を後退させる中子後退手段を設け、前記型枠の
一端側の圧縮成形部分に取出型枠を着脱自在に設けると
ともに、圧縮型を圧縮駆動手段に着脱自在とし、前記中
子を中子後退手段に連結された基部中子と、基部中子に
着脱自在で圧縮成形時に取出型枠内に位置する取出中子
とで構成し、圧縮成形時に成形体の外面を覆う前記取出
型枠と圧縮型と受型と取出中子とを原料圧縮方向に対し
て直交する方向にスライド自在に構成したものである。
【0008】
【0009】さらに第2の構成は第1の構成に加えて、
基部中子内に、出退手段により出退される位置決め部材
を設けるとともに、取出中子に前記位置決め部材が嵌合
可能な位置決め凹部を形成したものである。
【0010】
【作用】上記構成によれば、圧縮型により圧縮すると同
時に中子を後退移動させることにより、厚みの異なる中
子部分とその他の部分の圧縮比率を均等化して、全体に
均一な密度の成形体を得ることができ、衝撃吸収性およ
び強度とも緩衝材として最適な成形品を圧縮成形するこ
とができる。また、成形体は取出型枠と圧縮型と受型と
取出中子とで外面を覆った状態で取り出されるので、型
崩れもなく、かつ迅速に成形体を取り出すことができ
る。また新たな取出型枠と圧縮型と受型と取出中子を装
着するだけで、次の成形を行うことができ、量産化が可
能となる。
【0011】
【0012】さらにまた第2の構成によれば、基部中子
に装着される取出中子は、基部中子内に設けた位置決め
部材を出退して取出中子の位置決め凹部に嵌合され装着
されるので、圧縮成形時の位置ずれもなく、成形体の取
り出し時には位置決め部材が位置決め凹部から後退され
ることにより、取出中子が基部中子から迅速に切り離さ
れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る故紙またはパルプ製緩衝
材の圧縮成形装置の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0014】この圧縮成形装置は、水分含有率が20%
〜50重量%の乾燥状態の解繊故紙またはパルプを原料
Mとして、たとえば図7に示すように、四面の側壁部R
Sと一面の底壁部RTとで下面が開放された四角形箱体
状の成形体Rを圧縮成形するもので、この成形体Rは仮
想線で示すように四分割されることにより、梱包用のコ
ーナー緩衝材として使用される。もちろん他の複雑な形
状も可能である。
【0015】この圧縮成形装置は、図1〜図3に示すよ
うに、架台フレーム1の中央部に配置された成形型枠部
2および成形体取出部3と、架台フレーム1の上部に配
置された原料供給部(原料供給手段)4および圧縮駆動
部(圧縮駆動手段)5とで構成されている。
【0016】成形型枠部2には、水平基板11上に支持
部材10を介して四角筒状の型枠12が垂直方向に配置
され、型枠12の下方には取出受下型(受型)13が水
平基板11の開口部11aに配置されている。この取出
受下型13には、中央部に可動中子(中子)14が昇降
自在に配置される四角形の貫通孔13aが形成されると
ともに、多数の吸引孔13bが形成されている。また水
平基板11には、取出受下型13の吸引孔13bを介し
て型枠12内と連通する真空容器15が設けられてい
る。この真空容器15には、排気口15aに排気ダクト
を介して真空ポンプが接続され、原料供給時に型枠12
内の空気が吸引孔13bから吸引されて原料Mが型枠1
2の奥部にも均一に供給堆積される。
【0017】前記可動中子14は、基部中子14aと、
基部中子14aの上部に着脱自在に取り付けられた取出
中子14bとで構成され、取出中子14bは圧縮成形位
置で取出受下型13より上部で成形体R内に位置して、
成形体Rと共に取り出せるように構成されている。すな
わち、基部中子14a内に形成されて上面が開口された
凹部14cには、位置決めピン14dとこの位置決めピ
ン14dを上下方向に出退させるピン出退シリンダー
(出退装置)14eが配置されている。また、取出中子
14bの下面には位置決めピン14dが嵌合可能な位置
決め用孔(位置決め用凹部)14fが形成されており、
原料供給時および圧縮成形時に突出された位置決めピン
14dが位置決め用孔14fに嵌合されて取出中子14
bが基部中子14aに位置固定される。14gは基部中
子14aに形成されて凹部14a内と真空容器15内と
を連通する連通孔で、ピン出退シリンダー14eの配管
や取出中子14bの吸着固定が行われる。
【0018】基部中子14aに連結された作動ロッド1
6は真空容器15の底部を貫通して前後方向の作動フレ
ーム17に連結され、この作動フレーム17の両端部に
は中子後退用ジャッキ(中子後退手段)18の出力ロッ
ドがそれぞれ連結されている。したがって、中子後退用
ジャッキ18が伸縮され作動ロッド16を介して可動中
子14が昇降移動される。
【0019】前記型枠12は、支持部材10に支持され
る上部の固定型枠12aと、固定型枠12aの下部に原
料圧縮方向とは直交する左右方向にスライド自在に配置
された取出型枠12bとで構成されている。また、型枠
12内の原料Mを圧縮する取出圧縮上型(圧縮型)41
は、圧縮駆動部5の出力ロッド42aに着脱自在に設け
られている。成形体取出部3では、これにより、圧縮さ
れて復元性のある成形体Rを、取出型枠12bと取出受
下型13と取出中子14bと取出圧縮上型41とで密閉
された状態で取り出すことができるように構成されてい
る。この目的を達成するために、水平基板11上の型枠
12の左右両側部に、前記取出型枠12bを取出受下型
13および取出中子14bならびに取出圧縮上型41と
共にスライドさせて成形体Rを取り出す一対の成形体取
出用ジャッキ19A,19Bがそれぞれ配置されてい
る。
【0020】原料供給部4および圧縮駆動部5は、架台
フレーム1上に一対のガイドレール21を介して移動自
在に配置されたスライド台22に配設されており、架台
フレーム1に設けられた切換用ジャッキ23により、ス
ライド台22を左右方向に所定ストロークスライドさせ
て、右側の原料供給部4と左側の圧縮駆動部5とをそれ
ぞれ型枠12の上方の作業位置に移動させることができ
る。
【0021】原料供給部4には、原料供給用モーター3
1に回転駆動される攪拌具32を有する原料ホッパー3
3が配置されている。この原料ホッパー33の下部に
は、原料供給用モーター31により回転されて原料Mを
定量づつ切り出すスクリューフィーダー34が設けられ
ている。また、このスクリューフィーダー34の出口に
接続された原料供給筒35の下端部には、伸縮部35a
が取り付けられ、この伸縮部35aに型枠12の上面開
口部を覆う板状の接続カバー36が設けられている。そ
して、左右一対の接続用シリンダー37が接続カバー3
6に連結され、接続カバー36を昇降して原料供給筒3
5が型枠12に接続される。また、この接続カバー35
には複数の空気ノズル38が設けられて、原料供給時に
空気ノズル38から攪拌空気を型枠12内に吹き込んで
浮遊攪拌し原料Mを型枠12内に均一に充填される。
【0022】圧縮駆動部5には、スライド台22に圧縮
用ジャッキ(圧縮手段)42が垂直方向に取り付けられ
ており、この圧縮用ジャッキ42の駆動ロッド42aに
は、取出圧縮上型41を着脱自在に取り付ける吸着板4
3が設けられている。この吸着板43には、下面中央部
に形成された吸着用凹部43aに連通する吸着用空気孔
44が形成され、この吸着用空気孔44に吸引ホース
(図示せず)が接続されている。
【0023】ところで、この圧縮成形装置では、圧縮成
形された成形体Rは、取出型枠12bと取出受下型13
と取出中子14bと取出圧縮上型41とで密閉された状
態で取り出され、そのままの状態で成形体Rが乾燥装置
に搬入されて乾燥成形される。この時、成形体R内に含
まれる水分を均一に排出乾燥させる目的で、図5および
図6に示すように、取出型枠12bと取出受下型13と
取出圧縮上型41には多数の乾燥用小径孔51A,51
B,13b(吸引孔兼用),52がそれぞれ形成されて
いる。しかし、材料投入時には、型枠12の奥部にも均
一に原料Mを供給するため、空気ノズル38から型枠1
2内に吹き込まれた攪拌用空気が、取出受下型13の吸
引孔13bから吸引されて型枠12に上下方向の気流が
形成されており、このとき取出型枠12bに形成された
小径孔51A,51Bが開放されていると、その気流を
乱して充填効果を阻害するおそれがある。これを解消す
る目的で、原料供給時および圧縮整形時には取出型枠1
2bの小径孔51A,51Bを閉止するシール装置53
が設けられている。
【0024】このシール装置53は、軟質ゴム製のシー
ル材54aを貼り付けたシール板54A,54Bと、こ
のシール板54A,54Bを取出型枠12bの外面に押
し付ける圧接用シリンダー装置からなり、取出型枠12
bの前後面の乾燥用小径孔51Bを閉止する圧接用シリ
ンダー55A,55Bが水平基板11上の型枠12の前
後位置にそれぞれ配置され、取出型枠12bの左右面の
乾燥用小径孔51Aを閉止する左右方向の圧接用シリン
ダーには成形体取出用ジャッキ19A,19Bが兼用さ
れている。なお、取出圧縮上型41に形成された乾燥用
小径孔52には、圧縮成形時に吸着板43が当接されて
閉止された状態にある。
【0025】また、取り出された成形体Rは、緊縛装置
(図示せず)により取出位置で帯体で緊縛されて成形体
Rの形状が保持され、乾燥装置に運ばれるが、本発明に
は直接関係がないので、説明は省略する。
【0026】次に、故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成
形方法を図4および図5を参照して説明する。 (1)固定型枠12aを支持部材10に沿って上昇さ
せ、かつ基部中子14aを圧縮成形位置まで下げた状態
で、取出下受型13と取出中子14bと取出型枠12b
が配置されて位置決めされる。そして、ピン出退用シリ
ンダー14eが伸展されて位置決めピン14dが位置決
め用孔14fに嵌入され、取出中子14bが基部中子1
4aに位置決め固定される。
【0027】(2)固定型枠12aが下降されて取出型
枠12bに連結され、成形体取出用ジャッキ19A,1
9Bおよび圧接用シリンダー55A,55Bが伸展され
てシール板54A,54Bがそれぞれ取出型枠12bの
側面に当接され乾燥用小径孔51A,51Bが閉止され
る。同時に、切換用ジャッキ23が収縮されて原料供給
部4が成形型枠部2の上方に停止され、接続用シリンダ
ー37が進展されて接続カバー36が型枠12の上面開
口部に圧接され、原料供給筒35が型枠12に接続され
る。
【0028】(3)原料供給用モーター31によりスク
リューフィーダー34が駆動され、予め成形体Rの1個
分の原料Mが投入された原料ホッパー33から原料Mが
一定量づつ送り出され、原料Mが原料供給筒35から型
枠12内に供給される。この時、真空容器15内が負圧
にされて型枠12内の空気が吸引孔13bから吸引さ
れ、型枠12内に上から下への気流が発生され入口側に
原料が堆積するのを防止されるとともに、空気ノズル3
8から攪拌用空気が吹き込まれ、原料Mが浮遊攪拌され
て均一に分散され、側壁部RSの先端側奥部から均一な
密度で充填される。〔図4(a)〕 (4)原料ホッパー33内の原料M全部供給される
と、原料供給用モーター31が停止される。この時、充
填容量は成形体Rの容積の2〜6倍の範囲にある所定倍
Nとなっている。〔図4(b)〕ここで、可動中子14
のない側壁部成形部分RS′の原料密度と、可動中子1
4のある底壁部成形部分RT′の原料密度がほぼ一定と
すると、側壁部成形部分RS′の原料厚さMH1は、成
形体Rの側壁部RSの厚さRH1×Nとなり、また底壁
部成形部分RT′の原料厚さMH2は、成形体Rの底壁
部RTの厚さRH2×Nとなるように充填量および可動
中子14の位置が設定されている。
【0029】(5)接続用シリンダー37により接続カ
バー36が上方に離間された後、切換用ジャッキ23が
進展されて圧縮駆動部5が成形型枠部2の上方に停止さ
れる。そして、圧縮用ジャッキ42が進展されて取出圧
縮上型41を型枠12内に嵌め込み、圧縮用ジャッキ4
2がさらに進展されて取出圧縮上型41を所定の速度で
下降させ、原料Mを加圧圧縮するとともに、これに連動
して中子後退用ジャッキ18が収縮され可動中子14が
取出圧縮上型41の圧縮下降速度と同じかまたは少し遅
い速度で下降される。これにより、成形体Rの側壁部R
Sと底壁部RTがほぼ同じ速度および比率で加圧圧縮さ
れて均質化され、特定部分が先に高密度に圧縮されるこ
ともない。〔図4(c)〕 (5)取出圧縮上型41と可動中子14が所定位置まで
下降されて停止され成形が完了する。〔図4(d)〕つ
ぎに、ピン出退シリンダー14eが収縮されて位置決め
ピン14dが位置決め用孔14fから離脱され、可動中
子14の取出中子14bと基部中子14aとが分離され
る。さらに圧接用シリンダー55A,55Bが収縮され
てシール板55Bが取出型枠12bから離間される。そ
して、成形体取出用ジャッキ19Aが収縮されると同時
に、成形体取出用ジャッキ19Bが進展されて、成形体
Rが取出型枠12b、取出受下型13、取出中子14b
および取出圧縮上型41と共に水平基板11上を左方に
スライドされ、成形体Rが取り出される〔図5〕。そし
て、帯体により取出型枠12b、取出受下型13、取出
中子14bおよび取出圧縮上型41が緊縛されて成形体
Rの膨張復元が防止され、乾燥装置に搬入されて乾燥さ
れる。これにより成形体Rの原料Mに含有される約30
%前後の水分が約10%にまで減少されて復元性のない
成形体Rが形成され、取出型枠12b、取出受下型1
3、取出中子14bおよび取出圧縮上型41が取り外さ
れて成形体Rが取り出される。
【0030】上記構成において、水分含有率が20%〜
50%乾燥状態の解繊故紙またはパルプからなる原料M
は、見掛け比重が0.04〜0.07g/cm3 で毛羽立
ちのある柔らかい綿状のものであり、流動性がなく、機
械的な力が加わると毛玉状になり均一な充填が難しいも
のである。しかし、上記実施例では、原料供給時に取出
受下型13の吸引孔13bから型枠12内の空気が吸引
されるとともに、空気ノズル38から型枠12内に攪拌
用空気を吹き込むことにより、原料Mを側壁部RSと底
壁部RTとにほぼ均一な密度で充填することができる。
なお、側壁部RSと底壁部RTとの充填密度に差がある
場合でも、可動中子14のストローク設定により容易に
補正することができる。
【0031】また、成形体Rの容積の2〜6倍の範囲で
厚みの異なる各部分がほぼ一定量の容積となるように原
料Mが均一に充填され、取出圧縮上型41の圧縮下降と
同時に可動中子14を後退させることで、厚みの異なる
側壁部RSと底壁部RTとがほぼ同じ速度比および圧縮
比率で圧縮されて均一な最適の密度0.20〜0.25
g/cm3 の範囲の成形体Rが成形される。そして、表面
がソフトな感触があって被梱包物を傷つけることなく、
外部からの衝撃を効果的に緩和して破損せず強度の高い
緩衝材を得ることができる。
【0032】さらに、成形された成形体Rはその外面を
覆う取出型枠12b、取出受下型13、取出中子14b
および取出圧縮上型41と共に搬出されるので、新たな
取出型枠12b、取出受下型13、取出中子14bおよ
び取出圧縮上型41を装着するだけで、次の成形体Rの
成形作業を行うことができ、極めて能率がよく生産性が
高い。そして、取出中子14bは基部中子12a内に設
けた位置決めピン14dにより着脱されるので、原料供
給時および圧縮成形時に位置ずれすることもなく、着脱
も容易に行える。
【0033】さらにまた、取出型枠12b、取出受下型
13、取出中子14bおよび取出圧縮上型41と共に取
り出された成形体Rは、そのままの状態で乾燥される
が、取出型枠12bに形成した乾燥用小径孔51A,5
1Bと、取出受下型13に形成された吸引孔13aと、
取出圧縮上型41に形成された乾燥用小径孔53とによ
り、内部の水分が万遍なく均等に発散蒸発されるので、
均質な成形体Rを得ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明の故紙または
パルプ製緩衝材の圧縮成形方法および装置によれば、圧
縮型により圧縮すると同時に中子を後退移動させること
により、厚みの異なる中子部分とその他の部分の圧縮比
率を均等化して、全体に均一な密度の成形体を得ること
ができ、衝撃吸収性および強度とも緩衝材として最適な
成形品を圧縮成形することができる。また、成形体は取
出型枠と圧縮型と受型と取出中子とで外面を覆った状態
で取り出されるので、型崩れもなく、かつ迅速に成形体
を取り出すことができる。また新たな取出型枠と圧縮型
と受型と取出中子を装着するだけで、次の成形を行うこ
とができ、量産化が可能となる。
【0035】
【0036】さらにまた第2の構成によれば、基部中子
に装着される取出中子は、基部中子内に設けた位置決め
部材を出退して取出中子の位置決め凹部に嵌合させ装着
されるので、圧縮成形時の位置ずれもなく、成形体の取
り出し時には位置決め部材が位置決め凹部から後退され
ることにより、取出中子が基部中子から迅速かつ確実に
切り離される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮
成形装置の一実施例を示す正面断面図である。
【図2】同圧縮成形装置の側面図である。
【図3】図1に示すI−I断面図である。
【図4】同圧縮成形装置の成形型枠部を示し、(a)〜
(d)はそれぞれ成形作業を説明する説明図である。
【図5】成形体の圧縮成形状態を示す正面断面図であ
る。
【図6】成形体の取り出し状態を示す斜視図である。
【図7】成形体の斜視図である。
【符号の説明】
R 成形体 M 原料 2 成形型枠部 3 成形体取出部 4 原料供給部 5 圧縮駆動部 12 型枠 12a 固定型枠 12b 取出型枠 13 取出受下型 13a 貫通孔 13b 吸引孔 14 可動中子 14a 基部中子 14b 取出中子 14c 凹部 14d 位置決めピン 14e ピン出退用シリンダー 14f 位置決め用孔 15 真空容器 18 中子後退用ジャッキ 19A,19B 成形体取出用ジャッキ 33 原料ホッパー 34 スクリューフィーダー 35 原料供給筒 38 空気ノズル 41 取出圧縮上型 42 圧縮用ジャッキ 51A,51B 乾燥用小径孔 52 乾燥用小径孔 53 シール装置 54A,54B シール板 54a シール材 55A,55B 圧接用シリンダー
フロントページの続き (72)発明者 宮脇 繁 兵庫県尼崎市立花町2丁目22番10−404 号 (72)発明者 米川 誠一 兵庫県芦屋市朝日ヶ丘町1番27−301号 (72)発明者 上田 精久 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 竹田 昌弘 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 小柳 恵司 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 山地 勝弘 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 平田 英利 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−89005(JP,A) 特開 昭49−35962(JP,A) 特開 平6−320299(JP,A) 特開 平6−8969(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B30B 9/28 B65D 81/107

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端側に中子が配置された筒状の型枠内
    に、解繊した故紙またはパルプからなる乾燥原料を成形
    体の複数倍の容積分投入し、 他端側から圧縮型を嵌め込んで一端側に移動させ受型と
    の間で原料を圧縮するとともに、前記中子を圧縮型の圧
    縮移動に連動して所定位置まで後退させ、所定形状に圧
    縮成形した後、 型枠から離脱された取出型枠と、圧縮駆動手段から離脱
    された圧縮型と、中子から離脱された取出中子とによ
    り、復元性のある成形体の外面を覆った状態で取り出
    し、 これら取出型枠と圧縮型と取出中子を互いに固定して成
    形体を乾燥させ、復元性の無い成形体を形成する ことを
    特徴とする故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮成形方法。
  2. 【請求項2】筒状の型枠の一端側に、貫通孔を有する受
    型を設け、 この受型の貫通孔に中子を後退自在に配置し、 型枠の他端側に、圧縮駆動手段により型枠内に突出移動
    して原料を圧縮する圧縮型と、原料を型枠内に供給する
    原料供給手段とを設け、 前記圧縮駆動手段に連動して中子を後退させる中子後退
    手段を設け、 前記型枠の一端側の圧縮成形部分に取出型枠を着脱自在
    に設けるとともに、圧縮型を圧縮駆動手段に着脱自在と
    し、 前記中子を中子後退手段に連結された基部中子と、基部
    中子に着脱自在で圧縮成形時に取出型枠内に位置する取
    出中子とで構成し、 圧縮成形時に成形体の外面を覆う前記取出型枠と圧縮型
    と受型と取出中子とを原料圧縮方向に対して直交する方
    向にスライド自在に構成した ことを特徴とする故紙また
    はパルプ製緩衝材の圧縮成形装置。
  3. 【請求項3】基部中子内に、出退手段により出退される
    位置決め部材を設けるとともに、取出中子に前記位置決
    め部材が嵌合可能な位置決め凹部を形成したことを特徴
    とする請求項記載の故紙またはパルプ製緩衝材の圧縮
    成形装置。
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