JP2812571B2 - プレス成形性の優れた複層メッキＡｌ合金板 - Google Patents
プレス成形性の優れた複層メッキＡｌ合金板Info
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- JP2812571B2 JP2812571B2 JP3103305A JP10330591A JP2812571B2 JP 2812571 B2 JP2812571 B2 JP 2812571B2 JP 3103305 A JP3103305 A JP 3103305A JP 10330591 A JP10330591 A JP 10330591A JP 2812571 B2 JP2812571 B2 JP 2812571B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plating
- alloy
- layer
- press formability
- alloy sheet
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化を必要とする構
造材料に関するものであり、特にプレス成形性に秀れ、
自動車用材料として好適な複層メッキＡｌ合金板に係わ
るものである。
造材料に関するものであり、特にプレス成形性に秀れ、
自動車用材料として好適な複層メッキＡｌ合金板に係わ
るものである。
【０００２】５０００系もしくは６０００系に属するＡ
ｌ合金板は単体軽量化材料として着目をあつめつつある
が、鋼板に比較してその諸特性は大きく異なる。特に耐
食性とプレス成形性は実質上大きな技術的課題とされて
いる。
ｌ合金板は単体軽量化材料として着目をあつめつつある
が、鋼板に比較してその諸特性は大きく異なる。特に耐
食性とプレス成形性は実質上大きな技術的課題とされて
いる。
【０００３】これまでＡｌ合金の耐食性を向上するため
にＺｎメッキが使用されている。Ａｌ合金へのメッキに
際しては直接電気メッキすることが難しいため、Ｚｎの
置換メッキ法により皮膜形成を行っている。
にＺｎメッキが使用されている。Ａｌ合金へのメッキに
際しては直接電気メッキすることが難しいため、Ｚｎの
置換メッキ法により皮膜形成を行っている。
【０００４】ただし、置換メッキ皮膜厚は化学メッキで
あるが故に、バラツキが多いために、これのコントロー
ルは難しいため、通常は、置換メッキを少量のせた後に
電気メッキ法によりＺｎメッキ皮膜量をコントロールし
ている。
あるが故に、バラツキが多いために、これのコントロー
ルは難しいため、通常は、置換メッキを少量のせた後に
電気メッキ法によりＺｎメッキ皮膜量をコントロールし
ている。
【０００５】一方、電気Ｚｎメッキ層自体は製品成形の
際に慴動変形に対して凝着磨耗し易い欠点があり、メッ
キ層よりＺｎ微粉が脱離し、テンションパッド材中に貯
って凝集し、更には、メッキ層にスリ傷を発生させるた
め、表面外観の悪化、白錆発生の促進等品質を劣化させ
る問題があり、Ａｌ合金ままの潤滑特性等のプレス成形
性能は向上するものの充分なプレス成形性を有するもの
とはなっていない。
際に慴動変形に対して凝着磨耗し易い欠点があり、メッ
キ層よりＺｎ微粉が脱離し、テンションパッド材中に貯
って凝集し、更には、メッキ層にスリ傷を発生させるた
め、表面外観の悪化、白錆発生の促進等品質を劣化させ
る問題があり、Ａｌ合金ままの潤滑特性等のプレス成形
性能は向上するものの充分なプレス成形性を有するもの
とはなっていない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Ａｌ合金上
の電気Ｚｎメッキ層のプレス成形性を改善することを課
題とし品質が安定ししかも安価で、特にプレス成形性に
優れたメッキＡｌ合金板を提供するものである。
の電気Ｚｎメッキ層のプレス成形性を改善することを課
題とし品質が安定ししかも安価で、特にプレス成形性に
優れたメッキＡｌ合金板を提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、５００
０系もしくは６０００系のＡｌ合金板の少なくとも片面
に、表層としてメッキ付着量０．１ｇ／ｍ2 以上で５ｇ
／ｍ2 未満のＺｎ−Ｆｅ系合金（Ｆｅ５〜２０ｗｔ％）
を有し、内層として、メッキ付着量１０ｇ／ｍ2 以上の
Ｚｎメッキを有することを特徴とするプレス成形性に優
れた複層メッキＡｌ合金板にある。
０系もしくは６０００系のＡｌ合金板の少なくとも片面
に、表層としてメッキ付着量０．１ｇ／ｍ2 以上で５ｇ
／ｍ2 未満のＺｎ−Ｆｅ系合金（Ｆｅ５〜２０ｗｔ％）
を有し、内層として、メッキ付着量１０ｇ／ｍ2 以上の
Ｚｎメッキを有することを特徴とするプレス成形性に優
れた複層メッキＡｌ合金板にある。
【０００８】
【作用】以下に本発明について詳細に説明する。
【０００９】Ｚｎメッキ層は置換メッキ後、電気メッキ
法により作製し、片面メッキ、両面等厚メッキ、正面差
厚メッキのいずれでも良い。
法により作製し、片面メッキ、両面等厚メッキ、正面差
厚メッキのいずれでも良い。
【００１０】置換メッキは電気メッキの前処理であり、
Ａｌ合金表面を覆うに充分足るＺｎ量であれば良く、上
限を３ｇ／ｍ2 程度とする。
Ａｌ合金表面を覆うに充分足るＺｎ量であれば良く、上
限を３ｇ／ｍ2 程度とする。
【００１１】Ｚｎメッキ層の厚みは、耐食性を確保でき
る量が必要で、下限を１０ｇ／ｍ2 とする。
る量が必要で、下限を１０ｇ／ｍ2 とする。
【００１２】なお上限は特に限定しないが、メッキ綱板
の使用環境が悪い場合は厚くするとよい。普通、片面当
り１０〜１００ｇ／ｍ2 である。
の使用環境が悪い場合は厚くするとよい。普通、片面当
り１０〜１００ｇ／ｍ2 である。
【００１３】表層としては、Ｚｎ―Ｆｅ合金メッキ（Ｆ
ｅ５〜２０ｗｔ％）被膜が、耐食性の点で優れており最
適である。このＺｎ―Ｆｅ合金メッキは硬度が高く耐凝
着摩耗性に優れている反面、脆い性質を有しており、高
度の塑性変形に対して弱いので、極力そのメッキ厚を薄
くすることが望ましい。
ｅ５〜２０ｗｔ％）被膜が、耐食性の点で優れており最
適である。このＺｎ―Ｆｅ合金メッキは硬度が高く耐凝
着摩耗性に優れている反面、脆い性質を有しており、高
度の塑性変形に対して弱いので、極力そのメッキ厚を薄
くすることが望ましい。
【００１４】これらのＺｎ系合金メッキに、少量のＢ、
Ｐ、Ｃｏ、Ｔｉ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｍｏ、Ｐ
ｂ、Ｃｕ、Ｈｆ、Ｇａ、Ｉｎ、Ｔｌ、Ａｌ、等の１種又
は２種以上を加えることにより、更に耐凝着摩耗性は向
上する。
Ｐ、Ｃｏ、Ｔｉ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｍｏ、Ｐ
ｂ、Ｃｕ、Ｈｆ、Ｇａ、Ｉｎ、Ｔｌ、Ａｌ、等の１種又
は２種以上を加えることにより、更に耐凝着摩耗性は向
上する。
【００１５】更に、本発明の表層の上に公知のクロメー
ト処理を施して、耐白錆性を向上させたり、或いは厚さ
数μ程度の有機樹脂被覆を施して耐指紋付着性を向上さ
せることもできる。
ト処理を施して、耐白錆性を向上させたり、或いは厚さ
数μ程度の有機樹脂被覆を施して耐指紋付着性を向上さ
せることもできる。
【００１６】Ｚｎ―Ｆｅ系合金中のＦｅ含有量を５〜２
０ｗｔ％に限定したのは、この範囲の合金が表層として
適当な耐食性能を有するからである。より好ましい範囲
はＦｅ９〜１８ｗｔ％である。
０ｗｔ％に限定したのは、この範囲の合金が表層として
適当な耐食性能を有するからである。より好ましい範囲
はＦｅ９〜１８ｗｔ％である。
【００１７】表層のメッキ付着量を０．１ｇ／ｍ2 以上
で５ｇ／ｍ2 未満に限定したのは、０．１ｇ／ｍ2 未満
では耐慴動性の改善効果が不十分であり、５ｇ／ｍ2 以
上では塑性変形加工に対して弱くて亀裂が表層に入り、
内層にクラック伝播する起点になり易くなるためであ
る。
で５ｇ／ｍ2 未満に限定したのは、０．１ｇ／ｍ2 未満
では耐慴動性の改善効果が不十分であり、５ｇ／ｍ2 以
上では塑性変形加工に対して弱くて亀裂が表層に入り、
内層にクラック伝播する起点になり易くなるためであ
る。
【００１８】より好しい付着量は、０．５〜４ｇ／
ｍ2 、最も好ましい範囲は、１〜３ｇ／ｍ2 である。
ｍ2 、最も好ましい範囲は、１〜３ｇ／ｍ2 である。
【００１９】次に本発明を実施例により更に説明する。
【００２０】
【実施例１】５０００系もしくは６０００系のＡｌ合金
板素地に、内層として、メッキ付着量４０ｇ／ｍ2 のＺ
ｎメッキ層を公知の置換メッキ法（ＺｎＯ３０〜１００
ｇ／ｌ、ＮａＯＨ４００ｇ／ｌ、ｐＨ＞１２、常温で浸
漬）及び電気メッキ法（ＺｎＳＯ4 ・７Ｈ2 Ｏ４００ｇ
／ｌ、（ＮＨ4 ）ＳＯ4 ２５ｇ／ｌ、Ｈ2 ＳＯ4 １２ｇ
／ｌ、ｐＨ＝０．８〜１．２、常温浴中で定電流密度電
解５Ａ／ｄｍ2 ）により被覆し、更にその上に、表面と
してＦｅ１５ｗｔ％のＺｎ−Ｆｅ合金メッキ層の厚さを
種々変化させて施し、サンプルを製造した。
板素地に、内層として、メッキ付着量４０ｇ／ｍ2 のＺ
ｎメッキ層を公知の置換メッキ法（ＺｎＯ３０〜１００
ｇ／ｌ、ＮａＯＨ４００ｇ／ｌ、ｐＨ＞１２、常温で浸
漬）及び電気メッキ法（ＺｎＳＯ4 ・７Ｈ2 Ｏ４００ｇ
／ｌ、（ＮＨ4 ）ＳＯ4 ２５ｇ／ｌ、Ｈ2 ＳＯ4 １２ｇ
／ｌ、ｐＨ＝０．８〜１．２、常温浴中で定電流密度電
解５Ａ／ｄｍ2 ）により被覆し、更にその上に、表面と
してＦｅ１５ｗｔ％のＺｎ−Ｆｅ合金メッキ層の厚さを
種々変化させて施し、サンプルを製造した。
【００２１】（公知のメッキ浴、Ｆｅ／Ｚｎモル比１．
５〜３．０、温度４０〜６０℃、ｐＨ１．０〜２．５、
電流密度５〜１０Ａ／ｄｍ2 ，通電時間を種々変化させ
てメッキ付着量を変化させた。）このサンプルについて
次の潤滑性評価試験を行った。試験結果を第１図に示
す。 （潤滑性評価試験）各サンプルから採取した幅３０ｍ
ｍ、長さ３００ｍｍの試験片をチャックでスライドテー
ブルに支え、試験面へ押付荷重用ロードセルを用いて、
工具先端により荷重をかけ、引張荷重用ロードセルで慴
動させて試験を行った。
５〜３．０、温度４０〜６０℃、ｐＨ１．０〜２．５、
電流密度５〜１０Ａ／ｄｍ2 ，通電時間を種々変化させ
てメッキ付着量を変化させた。）このサンプルについて
次の潤滑性評価試験を行った。試験結果を第１図に示
す。 （潤滑性評価試験）各サンプルから採取した幅３０ｍ
ｍ、長さ３００ｍｍの試験片をチャックでスライドテー
ブルに支え、試験面へ押付荷重用ロードセルを用いて、
工具先端により荷重をかけ、引張荷重用ロードセルで慴
動させて試験を行った。
【００２２】詳細な測定条件は以下の通り。
【００２３】工具・・・超硬合金（ＷＣ）先端２．５Ｒ
半円形バフ研摩仕上げ 慴動速度・・・２３５ｍｍ／５ｓｅｃ 慴動距離・・・２００ｍｍ 押付荷重・・・１００ｋｇｆ 試験片のメッキ面の表面粗度及び損傷状態の状況により
潤滑性を５点法で評価した（５良、３可、１不可）。
半円形バフ研摩仕上げ 慴動速度・・・２３５ｍｍ／５ｓｅｃ 慴動距離・・・２００ｍｍ 押付荷重・・・１００ｋｇｆ 試験片のメッキ面の表面粗度及び損傷状態の状況により
潤滑性を５点法で評価した（５良、３可、１不可）。
【００２４】
【発明の効果】本発明は、Ａｌ合金上の電気Ｚｎメッキ
層のプレス成形性を向上させ、しかも安価で安定した品
質の複層メッキＡｌ合金板の提供を可能とし、産業上の
応用が広く期待できる。
層のプレス成形性を向上させ、しかも安価で安定した品
質の複層メッキＡｌ合金板の提供を可能とし、産業上の
応用が広く期待できる。
【図１】潤滑性評価試験結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−365883（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−110478（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−186857（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C23C 24/00 - 30/00
Claims (1)
- 【請求項１】 ５０００系もしくは６０００系のＡｌ合
金板の少なくとも片面に、表層としてメッキ付着量０．
１ｇ／ｍ2 以上で５ｇ／ｍ2 未満のＺｎ−Ｆｅ系合金
（Ｆｅ５〜２０ｗｔ％）を有し、内層として、メッキ付
着量１０ｇ／ｍ2 以上のＺｎメッキを有することを特徴
とするプレス成形性に優れた複層メッキＡｌ合金板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3103305A JP2812571B2 (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | プレス成形性の優れた複層メッキＡｌ合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3103305A JP2812571B2 (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | プレス成形性の優れた複層メッキＡｌ合金板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04311582A JPH04311582A (ja) | 1992-11-04 |
| JP2812571B2 true JP2812571B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=14350520
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3103305A Expired - Fee Related JP2812571B2 (ja) | 1991-04-09 | 1991-04-09 | プレス成形性の優れた複層メッキＡｌ合金板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2812571B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2718310B2 (ja) * | 1991-12-18 | 1998-02-25 | 住友金属工業株式会社 | 積層めっきＡｌ板およびその製造法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04110478A (ja) * | 1990-08-29 | 1992-04-10 | Kobe Steel Ltd | 加工性及び塗装後耐食性に優れた表面処理ＡｌまたはＡｌ合金材 |
| JPH04365883A (ja) * | 1990-08-29 | 1992-12-17 | Kobe Steel Ltd | 加工性及び塗装後耐食性に優れた表面処理ＡｌまたはＡｌ合金材 |
-
1991
- 1991-04-09 JP JP3103305A patent/JP2812571B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04311582A (ja) | 1992-11-04 |
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Legal Events
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