JPS63145793A - ステンレスニツケルめつき材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 皮果上■剋朋公団 本発明は、表面光沢に優れており、加工性に冨み、かつ
接触抵抗も低いステンレスニッケルめっきを製造する方
法に関する。

従　　′荷とその、１　今 ステンレス鋼は、本来それ自体耐食性に富んでいるので
耐食性を改善する目的のためには１．めっきを施す必要
はほとんどないが、その表面を美麗にするための装飾の
目的や半田付性の改善の目的でステンレス鋼にめっきを
施す場合がある０例えば、リチウム電池ケース用素材と
しては加工性に富んでいることが要求され、特に深絞り
加工を受けた時にクラックや肌荒れが生じないことが必
要であり、さらには接触抵抗も低く、光沢があって外観
的にも優れていることが要求される。

したがって、従来、上記のようなリチウム電池ケース用
素材の場合には、ステンレス鋼の片面にニッケルを厚く
めっきし、さらには該ニッケルめっき面をパフにより研
磨して、上記素材の接触抵抗を低下させると共に光沢良
好な２〜４μ厚のニッケルめっき面を有するステンレス
ニッケルめっき材が利用されている。

しかしながら、上述のようにニッケル厚めつきを施すこ
とは非効率的であり、加うるに時間と費用のかかるパフ
研磨を必要とするので経済上の問題がある。

また、一方、良好な光沢面を有するステンレス鋼を得る
ために、有機添加剤（例えば、アルデヒド、ケトン、ス
ルホン酸塩など）を添加した光沢ニッケルめっき液を用
いてニッケルめっきを行う方法も提案された。ところが
、実際上、特にリチウム電池ケース用素材として汎用さ
れる、加工性に優れた再結晶組織を有するオーステナイ
ト系ステンレス鋼に、上記の光沢めっき液によるニッケ
ルめっきを施す場合、上記ステンレス鋼面の粒界にめっ
きが選択的に施されるため、均一なめっきが行われず、
その結果光沢が不良となって逆効果をまねくようになる
。

さらに、このような光沢めっき液によるニッケルめっき
、並びに前述した無光沢のニッケル厚めつきと該めっき
面の研磨によって得られるステンレスニッケルめっき材
は、長時間高温高温雰囲気にさらされると接触抵抗の増
加をまねくという問題もみられることが判明した。

１が”２　しようとする膏 本発明は、上述したごとき従来のステンレスニッケルめ
っき材にみられる問題点に鑑みなされたものであって、
表面光沢を有するステンレス鋼上に、その表面光沢を低
下させることなく、かつ接触抵抗の増加をきたすことも
ない無光沢ニッケル薄めつきを施すことにより、表面光
沢に優れており、加工性に冨み、及び接触抵抗も低いス
テンレスニッケルめっき材を製造するための方法を提供
することを課題とする。

以下本発明の詳細な説明する。

衾服色盪底 本発明の特徴は、表面光沢を有するステンレス鋼上に、
０．Ｏ１〜０．５μ厚の無光沢ニッケル薄めつきを施す
ことにある。

課　を解ンするための 本発明は、上述のとおり、表面光沢を有するステンレス
鋼上゛に、０．０１〜０．５μ厚の無光沢ニッケルの薄
めつきを施すものであって、このニッケルめっき厚を上
記範囲に特定することの技術的理由は、０．Ｏ１μ１μ
のめつき厚では得られるめっき材の接触抵抗が高くなり
、一方めっき厚が０．５μを超えるとめっき材の表面光
沢が不良となるため、不経済なパフ研磨が必要となり、
また、高温、高温雰囲気にさらされると接触抵抗が増加
するという事実に基づく。

すなわち、本発明により、上記無光沢ニッケルを０．０
１〜０．５μ厚の薄めつきに施すと、得られるめっき材
の接触抵抗は高温、高？Ｗ雰囲気に長時間さらされても
その変化が極めて僅かであるので、良好な低接触抵抗が
維持できる。因に、従来、接触抵抗は、２μ以上のめつ
き厚を有していないと十分に低く維持できないと考えら
れていたことからみて、上記範囲の薄いめっき厚で良好
な低接触抵抗が維持し得ることは予想外といえる。さら
に、上記ニッケルめっき厚が０．５μ以下ではめつき膜
は加工性に著しく冨み、深絞り等の加工においてもクラ
ック等の発生がなく優れた加工性を存する。

また、本発明におけるニッケルめっきは無光沢めっきで
あるので、前述したような有ａ添加剤を含有する光沢ニ
ッケルめっきに比べ、特にオーステナイト系ステンレス
などの場合には再結晶粒界等に異常な電着を生ずること
がなく、かつ柔軟性に冨んでいる。加うるに、めっき厚
が薄いため、めっき皮膜の凸凹が軽微であって、平滑で
表面光沢を有するステンレス鋼板の平滑性及び光沢が十
分に反映されて、良好な光沢を有するニッケルめっき面
が得られる。

上述したとおり、本発明に従って、表面光沢を有するス
テンレス鋼上に、無光沢ニッケルめっきを０．０１〜０
．５μ厚の薄いめっきで施すことによって、加工性及び
表面光沢に優れ、かつ長期間低接触抵抗を保持できるス
テンレスニッケルめっき材を低コストで得ることができ
る。また、ステンレスにおけるニッケルめっきでは、通
常下地めっきとして薄いニッケルストライクめっきを施
し、その上に更にニッケルめっきを施すものであるが、
本発明によると、上述のように、０．Ｏ１〜０．５μ厚
の薄いニッケルストライクめっきを施すのみで、その後
のニッケルめっきを省略することができる利点もある。

ス１ルコし旧λ汰果 以下実施例により本発明とその効果を具体的に説明する
。

実施例 Ｇ、Ｓ、Ｎｌ　９．０の再結晶組織を有し、その表面の
鏡面反射率（ＪＩＳロ５７０５の３０”反射率の値）が
５７％であるＳＵＳ　３０４と５ＩＩＳ　４３０を供試
材として用い、それらの各供試材に、通常の脱脂及び酸
洗の前処理をそれぞれ行った後、下地めっきとして下記
■に示す組成のウッド浴とめつき条件により所定の厚さ
までストライクニッケルめっきを施した。

■ストライクニッケルめっき 浴組成： 塩化ニッケル　　　　　２４０　　ｇ／ｌ塩酸　　　　
１００＋ｓｊ！／Ｊ めつき条件： 電流密度　　　　　　　３〜５Ａ／ｄｒｄ時間　　　　
１０秒 液温　　　　３０℃ 次に、上記ストライクニッケルめっきを施したもののう
ち一部を除き、他の供試材には、さらに下記■に示す組
成のワット浴とめつき条件により無光沢ニッケルめっき
を所定の厚さまで施した。

■無　？ニッケルめっき 浴組成： 硫酸ニッケル　　　　　２４０　　ｇ＃塩化ニッケル　
　　　　　４５　　ｇ／ｌはう酸　　　　　　　　　　
４０　　ｇ／ｌめっき条件： 電流密度　　　　　　　２〜８Ａ／ｄｉ液′ａ５０〜６
０℃ 上記ストライクニッケルめっきのみを所定の厚さに施し
たもの、並びに更に無光沢ニッケルめっきを所定の厚さ
に施したものについて、鏡面反射率の測定、荷重Ｌｏｇ
での接触抵抗の測定及び曲げ加工試験をそれぞれ行って
性能も評価した。なお、接触抵抗の測定はＪＩＳ　Ｃ５
４０２５，４に準拠して行い、曲げ加工試験は供試材を
素材圧延方向と垂直方向に１８０°密着曲げを行い、曲
げ部を検鏡しクラックの発生の有無を確認した。

また、比較例として、上記ストライクニッケルめっきと
無光沢ニッケルめっきを所定範囲外の厚さにそれぞれ施
したもの、並びに下記■に示す組成の浴とめつき条件に
よりストライクニッケルめっきの後に光沢ニッケル厚め
つきを施したものについても、上記同様に評価を行った
。

■　′ニッケルめっき 浴組成： 硫酸ニッケル　　　　　２８０　　＊／１塩化ニッケル
　　　　　　４５　　ｇ／ｌはう酸　　　　　　　　４
０　　ｇ／ＩＹニッケルメタ−１１ｍ（１／１ （口拡メタルブレーティング製） ＹニッケルＲＨ−２１０ｍｊ！＃！ （口拡メタルブレーティング製） めっき条件： 電流密度　　　　　　　２〜８Ａ／ｄｍ液温　　　　５
０〜６０℃ 上記評価の結果は第１表に示すとおりである。

第１表 ”０・−・・・クラック認められず △−−−−−クラック認められる 第１表にみられるとおり、本発明によって無光沢ニッケ
ル薄めつきを０．０１〜０．５μの所定厚に施した供試
材では、下地めっきとしてのストライクニッケルめっき
と無光沢ニッケルめっきを上記範囲外の厚さに施したも
の及び光沢ニッケルの厚めつきを施したものから成る比
較例の供試材に比べて、表面光沢、接触抵抗及び曲げ性
のいずれについても著しく優れている。また、本発明に
よると、下地めっきとしてのストライクニッケルめっき
を上記所定厚に施す場合には、該めっきのみでも表面光
沢、接触抵抗及び曲げ性が優れていることがわかる。

さらに、本発明により無光沢ニッケル薄めつきを施した
もの（１１ｈ２、寛６）、並びに下地めっきとしてのス
トライクニッケル薄めつきを所定の厚さに施した５ＩＩ
Ｓ　３０４　　（Ｎ１４）　、ＳＯ５４３０（隘７）の
各々について、１時間及び２４時間エージング後の１１
１０及び１００ｇの各荷重における接触抵抗の変化を調
べた結果を第１図並びに第２図に示す。

なお、比較例として、従来法により無光沢ニッケル厚め
つき（２μ以上のめつき厚）を施した後、バフ５［を行
ツタ５ｔｌＳ　３０４　（Ｎｎ１３）並びニ５ｔｌＳ　
４３０（Ｎａ１４）についても上記と同様にして接触抵
抗の変化を調べた結果を第１図並びに第２図に併せて示
した。

第１図並びに第２図にみられるとおり、比較例ではエー
ジング後接触抵抗が顕著に増加するのに対して、本発明
では低い接触抵抗を維持することがわかる。

次に、本発明によって無光沢ニッケル薄めつきを施した
供試材ＳＯ５３０４隘２と比較例の５ＩＪＳ　３４０阻
１３について、静止荷重における接触抵抗の変化を調べ
た結果及び動荷重における接触抵抗の変化を調べた結果
を、第３図並びに第４図にそれぞれ示す。

第３図並びに第４図にみられるとおり、本発明による無
光沢ニッケルめっき薄めつきを施した供試材では、低荷
重の場合には、従来のニッケルめつき後研磨した比較例
の供試材に比べていずれも接触抵抗が低く、良好な結果
を示している。

因に、本発明による上記接触抵抗が低い理由は、下記の
ように推論される。

すなわち、接触抵抗の値は、実接触面積に依存するが、
軟らかいステンレス母材の上に硬いニッケルめっき層が
、薄く施されている供試材は、該めっき層が厚く施され
ている供試材よりも同じ荷重を与えた場合には、変形量
が大きくなるので、その結果、実接触面積が大きくなっ
て接触抵抗が低くなるものと考えられる。

なお、荷重が異常に高くなる実用外の範囲においては、
供試材の変形はめつき厚に無関係にステンレス母材に及
ぶため、接触抵抗の値もめつき厚に無関係となり、図の
ように両者の接触抵抗値がほぼ同じ値になるものと考え
られる。

さらに、本発明の方法によって得られるステンレスニッ
ケルめっき材を電池のケース材として用いた場合には、
従来品に較べ電池を子供などが誤つて飲んだ場合でも胃
液との電解反応による有害物質の生成を押え、はとんど
害を示さぬなどの優れた効果を有している。

叙上のとおり、本発明によると、従来法に比べ、表面光
沢に優れ、接触抵抗及び曲げ性も極めて良好なステンレ
スニッケルめっき材が得られるので、電池用ケース用に
好適な材料を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本発明と従来法によって得られる
各ステンレスニッケルめっき材をエージングした後の静
止荷重における接触抵抗の変化をそれぞれ示したもので
ある。 第３図及び第４図は、本発明と従来法によって得られる
各ステンレス上のニッケルめっき材の静止荷重における
接触抵抗の変化及び動荷重における接触抵抗の変化をそ
れぞれ示したものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 表面光沢を有するステンレス鋼上に、０．０１乃至０．
   ５μ厚の無光沢ニッケル薄めっきを施すことを特徴とす
   る加工性及び表面光沢に優れ、かつ長期間低接触抵抗を
   保持し得るステンレスニッケルめっき材の製造方法。