JP2812031B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP2812031B2
JP2812031B2 JP35406191A JP35406191A JP2812031B2 JP 2812031 B2 JP2812031 B2 JP 2812031B2 JP 35406191 A JP35406191 A JP 35406191A JP 35406191 A JP35406191 A JP 35406191A JP 2812031 B2 JP2812031 B2 JP 2812031B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用ピストンに関
する。
【0002】
【従来の技術】ピストン頂部内またはピストン内部空間
にオイルを吹きつけてピストンを冷却するピストン冷却
構造は、知られている(たとえば、実開昭55−106
348号)。従来のピストン冷却構造では、オイルはも
っぱらピストンの内側からピストン内面に吹きつけら
れ、ピストンを冷却するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内面のみから
ピストンを冷却するピストン冷却構造では次の問題があ
る。 イ.ピストンの均一な冷却ができない。とくに、ピンボ
ス部周辺は肉厚が厚く、燃焼室からの熱がピストン頂部
を介して多量伝導してくるので、高温になり易い。ピン
ボス部周辺が局部的に高温になるとノック限界が低減
し、かつシリンダボアとのクリアランス大による騒音、
フリクションの増大を招く。 ロ.また、オイルはピストンのみと接触した後落下する
ので、ピストンにより過熱され易く、オイルの熱劣化が
早まる。
【0004】本発明の目的は、ピストンを、従来冷却の
難しかったピンボス部も含めてより均一に冷却できるよ
うにし、しかもオイル自体の熱劣化も抑えることができ
る内燃機関のピストンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、次の内燃機関のピストンによって達成される。す
なわち、ピストン内部にオイルが供給されるピストン
空部を有する内燃機関用ピストンにおいて、ピストンピ
ン孔のピストン外周側の開口端部のまわりにピストン外
周面より窪んだ凹部が形成されており、該凹部は前記ピ
ストン中空部と連通する第1の通路とピストン下方に通
じる第2の通路とを有しており、前記第1の通路と前記
凹部と前記第2の通路はピストン下方から前記ピストン
中空部へ供給されたオイルを途中でシリンダボアに接触
させてオイルパンへ戻すオイル戻し通路を構成している
ことを特徴とする内燃機関用ピストン。
【0006】
【作用】上記本発明の内燃機関のピストンにおいては、
ピストン中空部(以下、単に中空部ともいう)に供給さ
れたオイルは、ピストン頂部を冷却し、続いて第1の通
路部を通って凹部に出、その時従来冷却が困難であった
ピンボス部、サイドウォール部を冷却するとともに、エ
ンジン冷却水で冷却されるシリンダボアとの接触によっ
て冷却され、その後第2の通路を通って、オイルパンへ
戻る。したがって、ピストン全体を冷却でき、オイルの
過熱による劣化も防止される。
【0007】
【実施例】図1−図4は本発明に係る内燃機関用ピスト
ンの望ましい実施例を示している。図1−図4におい
て、ピストン10は、円板状のヘッド部12と、ピスト
ンピン軸方向と直交する方向部位に位置しヘッド部12
から下方に延びる一対のスカート部14と、ピストンピ
ン軸方向部位に位置しヘッド部12から下方に延びるサ
イドウォール部16と、ピストンピン軸方向部位に位置
しサイドウォール部16と一体に形成されたピンボス部
18を有する。ピンボス部18にはピストンピン孔20
が貫通している。
【0008】ピストンピン軸芯の両側には、ヘッド部1
2の下面から垂下し、垂下した壁の下端部でピストンピ
ン軸方向に折れ曲って、コネクティングロッド(図示
略)のスモールエンド外面直近まで延びる棚22が一対
設けられている。ただし、棚22の下壁の先端とコネク
ティングロッドの外面との間には若干の隙間がある。棚
22の垂下壁はピストンのスラスト−反スラスト方向部
位にあるスカート部14からピストン内側に隔たった位
置にある。一対の棚22とヘッド部12とサイドウォー
ル部16とコネクティングロッドスモールエンドとで囲
まれた空間はオイル溜り用の中空部24を形成してい
る。中空部24の下壁を構成する棚22の下壁には、オ
イル供給孔26が穿設されており、ピストン下方から上
方に向けて噴射されたオイルはオイル供給孔26から中
空部24内に入る。
【0009】ピストンピン孔20のピストン外周側の開
口端部のまわりには、ピストン外周面より窪んだ凹部2
8が形成されている。凹部28は、上下方向には、ピス
トンリング溝30、オイルリング溝32よりは下方にあ
り、ピストン下方の空間からは凹部下壁34によって隔
てられている。また、凹部28は、ピストンピン軸芯の
左右方向には、ピストンピン孔20の左右にある。
【0010】サイドウォール部16には、ピストン内外
を連通する第1の通路36が形成されている。第1の通
路36は、凹部28と中空部24とを連通している。第
1の通路36はコネクティングロッドスモールエンドの
左右両側にあり、リングランド38にかからないように
オイルリング溝32よりは下方にあり、中空部24を形
成する棚22の下壁よりは上方にある。第1の通路36
を設けたことによって、中空部24に供給されたオイル
は第1の通路36を通って凹部28に出ることが可能に
なる。凹部28内にあるオイルはシリンダボア内面に接
触する。
【0011】凹部下壁34には凹部28とピストン下方
の空間を連通する第2の通路40が形成されている。第
2の通路40は、たとえば凹部下壁34を外周側から内
周側に向って切欠いて形成されている。したがって、オ
イルが第2の通路40を通っている時にもオイルはシリ
ンダボア内面に接触できる。第1の通路36と凹部と第
2の通路40はピストン下方からピストン中空部24へ
供給されたオイルを途中でシリンダボアに接触させてオ
イルパンへ戻すオイル戻し通路を構成している
【0012】次に、作用を説明する。ピストン下方から
上方(斜め上方を含む)に向けて噴射されたオイルは、
ピストン内側の棚22のオイル供給孔26を通って、中
空部24内に入る。オイルは、ピストンの上下方向往復
運動時に中空部24の天井と下壁に繰り返しあたりなが
ら、ピストンのヘッド部12をほぼ全体にわたって均一
に冷却する。
【0013】中空部24内のオイルは、第1の通路36
を通して凹部28に排出される。オイルが第1の通路3
6を通るときおよび凹部28にあるときに、サイドウォ
ール部16およびピンボス部18を効果的に冷却する。
従来は、本発明の第1の通路36および凹部28のよう
な孔、凹部がピンボス部周辺にないので、かつピンボス
部は厚肉のため多量の熱が流れてピンボス部周辺は局部
的に高温となっていたが、本発明では第1の通路36お
よび凹部28があるため、ピンボス部18とサイドウォ
ール部16も十分に冷却されて、局部的高温部の生成が
抑制され、ピストン10は全体として均一に冷却され得
る。
【0014】ピストンに局部的高温部が存在すると、ピ
ストンが歪み、かつ熱変形を逃げるためにピストンとシ
リンダボアとのクリアランスを大にしなければならなく
なるが、均一温度の場合は、ピストンの姿勢を保ちやす
く、騒音やフリクションを小さくすることができる。
【0015】凹部28に排出されたオイルは、ピストン
の上下動時に、シリンダボア内面と広い面積において接
触する。シリンダボア内面は、シリンダブロック内に形
成されたウォータジャケットを流れるエンジン冷却水で
常にシリンダブロック内側から冷却されているので、オ
イルも冷却され、オイルが過熱されることが防止され
る。
【0016】従来のようにピストン内面だけに吹きつけ
られてピストンを内面側のみから冷却するピストン冷却
装置では、燃焼室から加熱されるピストンによってオイ
ルは加熱されるだけで冷却されることはなく、局部的に
高温となるピストンではオイルの過熱とそれによるオイ
ル劣化が生じるおそれがあるが、本発明では、オイルは
シリンダボア内面に触れて冷却されるので、オイルの過
熱は防止される。
【0017】凹部28に排出されたオイルは、第2の通
路40を通ってピストン下方に落下し、オイルパンに戻
される。第2の通路40を通る時にもオイルはシリンダ
ボア内面に接触して冷却されるので、オイルの温度上昇
は低く抑えられる。オイルパンに戻ったオイルはポンプ
で汲み上げられて、再びエンジン各部に送給され、潤
滑、冷却に供される。
【0018】
【発明の効果】本発明では、ピストンピン孔のピストン
外周側の開口端部のまわりにピストン外周面より窪んだ
凹部を形成し、この凹部をピストン内に形成した中空部
と第1の通路で連通するとともに、ピストン下方の空間
と第2の通路で連通したので、第1の通路を通り凹部に
出たオイルで従来冷却の困難であったピンボス部とサイ
ドウォール部を冷却でき、ピストン全体を従来より均一
に冷却することができる。これによって、ノック限界を
延ばして性能向上をはかることができ、ピストン姿勢の
改善、騒音、フリクション低減をはかることができ、ピ
ストン周辺の機器(コネクティングロッド、ピストンピ
ン、ピストンリング)の熱負荷を低減し信頼性の向上を
はかることができる。
【0019】また、第1の通路と凹部と第2の通路はピ
ストン下方から前記ピストン中空部へ供給されたオイル
を途中でシリンダボアに接触させてオイルパンへ戻すオ
イル戻し通路を構成してので、凹部と第2の通路を通る
ときにオイルはシリンダボア表面に接触して冷却され、
オイルの過熱とそれによるオイル劣化を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関用ピストン
の、ピストンピン軸方向に見た正面図である。
【図2】図1のピストンをピストンピン軸方向と直交す
る面で切断して見たときの断面図である。
【図3】図1のピストンをピストンピン軸方向と平行な
面で切断して見たときの断面図である。
【図4】図1のピストンの底面図である。
【符号の説明】
10 ピストン 12 ヘッド部 14 スカート部 16 サイドウォール部 18 ピンボス部 20 ピストンピン孔 22 棚 24 ピストン中空部 26 オイル供給孔 28 凹部 30 ピストンリング溝 32 オイルリング溝 34 凹部下壁 36 第1の通路 38 リングランド 40 第2の通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02F 3/22 F02F 3/20 F02F 3/00 F16J 1/08 F01P 3/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン内部にオイルが供給されるピス
    トン中空部を有する内燃機関用ピストンにおいて、ピス
    トンピン孔のピストン外周側の開口端部のまわりにピス
    トン外周面より窪んだ凹部が形成されており、該凹部は
    前記ピストン中空部と連通する第1の通路とピストン下
    方に通じる第2の通路とを有しており、前記第1の通路
    と前記凹部と前記第2の通路はピストン下方から前記ピ
    ストン中空部へ供給されたオイルを途中でシリンダボア
    に接触させてオイルパンへ戻すオイル戻し通路を構成し
    いることを特徴とする内燃機関用ピストン。
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