JP2508726Y2 - 内燃機関用ピストンの冷却構造 - Google Patents

内燃機関用ピストンの冷却構造

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JP2508726Y2
JP2508726Y2 JP942690U JP942690U JP2508726Y2 JP 2508726 Y2 JP2508726 Y2 JP 2508726Y2 JP 942690 U JP942690 U JP 942690U JP 942690 U JP942690 U JP 942690U JP 2508726 Y2 JP2508726 Y2 JP 2508726Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、オイルによって内燃機関用ピストンを冷却
する内燃機関用ピストンの冷却構造に係る。
〔従来の技術〕
一般に内燃機関用ピストンは、頂部と、筒状のスカー
ト部とを有するカップ状を成し、コンロッドとピストン
ピンによって連結されている。このピストンのピン穴両
端には、スカート部のシリンダボア内壁に対する摺動抵
抗の低減と、ピストンの軽量化のために、ピストンの外
周面よりも窪んだ一対のサイドカット部が設けられてい
る。このサイドカット部には、ピストンの摺動によって
オイルリングによりシリンダボア内壁から掻取られたオ
イルが溜まるので、このオイルをピストンの内部に設け
られたピストン内部空間に導いてピストンを冷却するた
めに、サイドカット部からピストン内部空間の天井壁に
向けて連通する通路を設ける技術が知られている。(ト
ヨタ技術公開集:発行番号674昭和61年2月27日発行) 〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら、サイドカット部からピストン内部空間
の天井壁に向かって連通する通路を設けても、ピストン
頂部の冷却性が悪いという問題があった。これは、オイ
ルが塊となって天井壁に達するので、オイルと天井壁と
の接触面積が小さく、局部的にしか冷却できないことが
主因と考えられる。
本考案は、前記通路を流れるオイルを拡散させること
によって天井壁との接触面積を大きくして、ピストン頂
部の冷却性を向上させることを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
前述の課題は、本考案によれば内燃機関用ピストンの
ピストンピン穴端部に、前記ピストンの外周面よりも窪
んで形成されるサイドカット部を設け、このサイドカッ
ト部をピストン内部の天井壁に内通させる第一の通路を
備える内燃機関用ピストンの冷却構造において、一端が
前記第一の通路に開口し、他端がオイル供給源に接続さ
れる第二の通路を配設したことを特徴とする内燃機関用
ピストンの冷却構造によって達成される。
〔作用〕
前述のような内燃機関用ピストンの冷却構造によれ
ば、ピストン下降時に、慣性によりサイドカット部に溜
まったオイルが第一の通路を天井壁に向かって流れる。
本考案はこの第一の通路に連通する第二の通路を設け
たので、オイル供給源から供給されたオイルが、第二の
通路を介して第一の通路を流れるオイルに衝突する。こ
の結果、サイドカット部からのオイルは、拡散されて天
井壁に達し、天井壁との接触面積が大きくなる。
〔実施例〕
以下に添付の図を参照して本考案による実施例につい
て詳細に説明する。
第1図から第4図は本考案による内燃機関用ピストン
の冷却構造の第一の実施例を示している。図において1
はピストンの冷却構造を全体的に示しており、ピストン
2がピストンピン4によってコンロッド18に連結されて
いる。ピストン2は、円盤状のピストン頂部3と、ピス
トン頂部の外周縁に接続して設けられた筒状のスカート
部13とを有し、カップ状をなしている。
ピストン頂部3の外周部には三つのリング溝、即ちト
ップリング溝14とセカンドリング溝15とオイルリング溝
16とが各々設けられている。トップリング溝14とセカン
ドリング溝15にはピストンリングが装着され、オイルリ
ング溝16にはオイルリングが装着されるようになってい
る。
スカート部13にはピストンピン4のピストンピン内孔
10の両端がピストン外周面に開口している。ピストンピ
ン4の両端部にはピストン外周面より窪んで形成される
サイドカット部5がある。サイドカット部5は底壁とし
ての正面壁17を有している。
ピストンピン4の上部のピンボス部25にサイドカット
部5からピストン内部空間11の天井壁12に向かって連通
する第一の通路8が設けられている。この第一の通路8
はピストンピン4の両端に各々一つずつ設けられてい
る。尚、第一の通路8の配設位置及び大きさ、個数はピ
ストン頂部3の温度分布、冷却要求値等に応じて適宜に
定められればよい。
オイルパン26に溜まったオイルがオイルポンプ19から
クランクシャフト(図示せず)を介してコンロッド18の
コンロッドオイル供給孔6に導入される。コンロッドオ
イル供給孔6からコンロッド18のオイル溝23、ピストン
ピン4のオイル導入孔7を介して、ピストンピン内孔10
にオイルが導入される。ピストンピン内孔10から天井壁
12に向かって第一の通路8に連通される第二の通路9が
各々一つずつ設けられている。尚、シリンダボア27間に
はウォータジャケット(図示せず)が設けられている。
前述のように構成されているので、サイドカット部5
には、オイルリングにより、シリンダボア27内壁から掻
取られたオイルが溜まるとともに、コンロッド6のオイ
ル導入孔7からピストンピン内孔10を介してオイルが供
給されて溜まる。溜まったオイルはピストン2が上死点
位置から下死点位置への摺動に対する慣性により、第一
の通路8を天井壁12に向かって流れる。この時このオイ
ルにピストンピン内孔10に溜まっていたオイルが慣性に
より、第二の通路9を介して天井壁12に向かって第一の
通路8に供給され、衝突する。この結果、サイドカット
部5から導入された第一の通路8のオイルは、第二の通
路9から供給されるオイルによって拡散し、天井壁12に
達する。そのためオイルと天井壁12との接触面積が大き
くなり、ピストン頂部3の冷却性が向上する。
次に本考案による他の実施例について説明する。第一
の実施例と重複する部分については、同一の番号を付し
て、その説明を省略する。
第5図は本考案による第二の実施例の部分的断面図を
示している。第二の通路9は、第一の通路8に対して二
つ設けられ、二つの第二の通路9がピストンピン内孔10
から第一の通路8に向かうにつれて近づくように設けら
れている。この結果、二つの第二の通路9から、オイル
が第一の通路8に供給されているために、オイルの拡散
がさらに良好となる。
第6図から第9図は本考案による第三の実施例を示し
ている。第一の通路8は、一つのサイドカット部5に対
して、2つ設けられ、スラスト側及び反スラスト側のサ
イドカット部5とピストン内部空間11の中央部とを各々
連通している。また、ピストンピン内孔10両端にピン壁
24を設けている。
この結果、ピストンピン内孔10にオイルが溜まり易く
なって、その多くが第二の通路9を介して第一の通路8
に供給されることとなり、さらにオイルの拡散が良好と
なる。また、この時には、スラスト側及びスラスト側か
らピストン頂部3の中心部に近づくほど温度が高くなる
ピストンの冷却性が特に向上する。尚、ピストンピン内
孔10の両端をピン壁24によって塞いでもよい。
第10図から第13図は本考案による第四の実施例を示し
ている。第二の通路9とオイル導入孔7とが同軸線上に
設けられている。この結果、第二の通路9を介して第一
の通路8にオイルが供給され易くなり、オイルの拡散が
さらに良好となる。
第14図から第17図は本考案による第五の実施例を示し
ている。サイドカット部5の正面壁17がスカート側より
ピストン頂部3へ向かうに従いピストン2の中心部に近
付くように傾斜して設けられている。この結果、サイド
カット部5に溜まったオイルが第一の通路8に導入され
易くなり、さらにピストン頂部3の冷却性が向上する。
第18図から第20図は本考案による第六の実施例を示し
ている。サイドカット部5の正面壁17がスカート側より
ピストン頂部3へ向かうに従いピストン2の中心に近付
くように傾斜して設けられている。また第一の通路8
は、ピストン内部空間11のスラスト側及び反スラスト側
に各々開口してサイドカット部5と連通されている。こ
れらの第一の通路8に一端が開口し、他端がオイルジェ
ットノズル20に向けて開口する第二の通路9を設けてい
る。また、オイルジェットノズル20には、シリンダブロ
ック22内のオイルメインホール21からオイルが供給され
ている。尚、第18図において、理解を助けるためにシリ
ンダブロック及びピストンリング及びオイルリングを断
面としている。
前述のような構造になっているため、ピストン下降時
に、オイルジェットノズル20からオイルが第二の通路9
を介して第一の通路8に供給され、サイドカット部5か
ら導入された第一の通路8を流れるオイルに衝突する。
このためオイルは拡散し、天井壁12のスラスト側及び反
スラスト側に各々達するので、ピストン頂部3のスラス
ト側及び反スラスト側の冷却性が向上する。
第21図は本考案による第七の実施例の部分的断面図を
示している。第二の通路9が第一の通路8からオイル供
給源に向かうに従い広がって設けられている。この結
果、第二の通路9にオイルが供給され易くなる。
第22図は本考案による第八の実施例の部分的断面図を
示している。第二の通路9がオイル供給源から第一の通
路8に向かうに従い、ピストン2の中心部に向けて傾い
て設けられている。この結果、サイドカット部5からピ
ストン内部空間11に第一の通路8を介して供給されるオ
イルが、第二の通路9から供給されるオイルによって拡
散されるとともに、ピストン頂部3の天井壁11に向けて
アシストされることとなり、ピストン頂部3の冷却性が
さらに向上する。
〔考案の効果〕
本考案によれば、サイドカット部からのオイルが、拡
散されて天井壁に達して、天井壁とオイルとの接触面積
が大きくなるので、ピストン頂部の冷却性が向上し、ピ
ストン全体の温度上昇が抑制される。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案による内燃機関用ピストンの冷却構造の
第一の実施例を示す正面図、第2図は第1図の線II−II
に沿う断面図、第3図は第1図の線III−IIIに沿う断面
図、第4図は第3図の線IV−IVに沿う部分的断面図、第
5図は本考案による第二の実施例を示す部分的断面図、
第6図は本考案による第三の実施例を示す正面図、第7
図は第6図の線VII−VIIに沿う断面図、第8図は第6図
の線VIII−VIIIに沿う断面図、第9図は第7図の線IX−
IXに沿う部分的断面図、第10図は本考案による第四の実
施例を示す正面図、第11図は第10図に線XI−XIに沿う断
面図、第12図は第10図の線XII−XIIに沿う断面図、第13
図は第11図の線XIII−XIIIに沿う部分的断面図、第14図
は本考案による第五の実施例を示す正面図、第15図は第
14図の線XV−XVに沿う断面図、第16図は第14図の線XVI
−XVIに沿う断面図、第17図は第15図の線XVII−XVIIに
沿う部分的断面図、第18図は本考案による第六の実施例
を示す正面図、第19図は第18図の線XIX−XIXに沿う断面
図、第20図は第18図の線XX−XXに沿う部分的断面図、第
21図は本考案による第七実施例を示す部分的断面図、第
22図は本考案による第八の実施例を示す部分的断面図で
ある。 1……ピストンの冷却構造 2……ピストン 3……ピストン頂部 4……ピストンピン 5……サイドカット部 6……コンロッドオイル供給孔 7……オイル導入孔 8……第一の通路 9……第二の通路 10……ピストンピン内孔 11……ピストン内部空間 12……天井壁 13……スカート部 14……トップリング溝 15……セカンドリング溝 16……オイルリング溝 17……正面壁 18……コンロッド 19……オイルポンプ 20……オイルジェットノズル 21……メインオイルホール 22……シリンダブロック 23……オイル溝 24……ピン壁 25……ピンボス部 26……オイルパン 27……シリンダボア

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関用ピストンのピストンピン穴端部
    に、前記ピストンの外周面よりも窪んで形成されるサイ
    ドカット部を設け、このサイドカット部をピストン内部
    の天井壁に内通させる第一の通路を備える内燃機関用ピ
    ストンの冷却構造において、 一端が前記第一の通路に開口し、他端がオイル供給源に
    接続される第二の通路を配設したことを特徴とする内燃
    機関用ピストンの冷却構造。
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