JP2522913Y2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP2522913Y2
JP2522913Y2 JP1988166393U JP16639388U JP2522913Y2 JP 2522913 Y2 JP2522913 Y2 JP 2522913Y2 JP 1988166393 U JP1988166393 U JP 1988166393U JP 16639388 U JP16639388 U JP 16639388U JP 2522913 Y2 JP2522913 Y2 JP 2522913Y2
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JP
Japan
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piston
oil
side cut
cut portion
combustion engine
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孝男 鈴木
勝彦 本杉
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、内燃機関用ピストンに係り、特にオイルに
よるピストン冷却に関し改良された内燃機関用ピストン
に係る。
[従来の技術] 内燃機関に用いられるピストンは、一般に、頂部とそ
の外周縁に接続すべく設けられた筒状のスカート部とを
有するカップ状を成し、スカート部のシリンダボア内周
面に対する摺動抵抗の低減と軽量化のためにピストン外
周面に開口したピストンピン孔の開口端の周りにピスト
ン外周面より窪んだ一対のサイドカット部を有してい
る。この種のピストンは、例えば実開昭60−120242号、
特開昭62−85153号の各公報に示されている。
ピストンのサイドカット部にはピストンの往復動によ
ってオイルリングによりシリンダボア壁面より掻取られ
たオイルが溜ることが知られている。サイドカット部に
溜るオイルをピストン冷却に有効に利用すべくサイドカ
ット部の正面壁の上部にピストン内部空間と連通するオ
イル通路を設け、このオイル通路によりサイドカット部
のオイルをピストン内部空間に導くことが考えられてお
り、これは上述の実開昭60−120242号公報に示されてい
る。
[考案が解決しようとする課題] サイドカット部の正面壁の上部にオイル通路が設けら
れても、その正面壁がピストン軸線方向に直立した壁面
であると、該壁面の延在方向とオイル通路の延在方向と
が直角に近い角度をもって交差するため、サイドカット
部に溜ったオイルは、オイル通路に多くは流れず、サイ
ドカット部内に溜った状態にてピストンの上下動に伴い
サイドカット部内にて繰返し飛躍する運動を繰返し、ピ
ストンの慣性質量を増大するに止まり、ピストン冷却に
有効なほどオイル通路を通ってピストン内部空間に至ら
ず、このためさほど良好なピストン冷却を期待すること
できない。
本考案は、サイドカット部に溜ったオイルがオイル通
路を通ってピストン内部空間に多く流れるようにし、オ
イルによるピストン冷却が良好に行われるよう、改良さ
れた内燃機関用ピストンを提供することを目的としてい
る。
[課題を解決するための手段] 上述の如き目的は、本考案によれば、ピストン外周面
に開口したピストンピン孔の開口端の周りにピストン外
周面より窪んだサイドカット部を有する内燃機関用ピス
トンに於いて、前記サイドカット部の正面壁がスカート
側よりピストン頂部側へ向かうに従いピストン中心に近
付くよう傾斜し、該正面壁の上部にサイドカット部より
ピストン内部空間へ向けて該ピストン内部空間の天井壁
の周縁湾曲部に壁面に沿って開口するオイル通路を有す
ることを特徴とする内燃機関用ピストンによって達成さ
れる。
[考案の作用及び効果] 上記の如き構成によれば、サイドカット部の正面壁が
スカート側よりピストン頂部側へ向かうに従いピストン
中心に近付くよう傾斜していることにより、正面壁の上
部にてサイドカット部よりピストン内部空間へ向けて開
口するオイル通路と該正面壁との間の相対角がより小さ
くされ、該正面壁に対しオイル通路がより滑らかに接続
され、サイドカット部よりオイル通路へのオイルの流入
がより容易となり、ピストンが上死点にて反転する際に
サイドカット部内に溜まったオイルに作用する慣性力に
よりサイドカット部よりピストン内部空間へ向けてより
強力なオイルの流れが生ずる。
又上記オイル通路がピストン内部空間の天井壁の周縁
湾曲部に壁面に沿って開口していることにより、オイル
通路を通ってピストン内部空間へ流入したオイルはその
ままピストン内部空間の天井壁に沿って膜状に流れ、ピ
ストン頂部をより有効に冷却する。
[実施例] 以下に添付の図を参照して本考案を実施例について詳
細に説明する。
第1図乃至第3図は本考案による内燃機関用ピストン
の一つの実施例を示している。図に於て、10はピストン
を全体的に示しており、ピストン10は、円盤状のピスト
ン頂部12と、ピストン頂部12の外周縁に接続して設けら
れた筒状のスカート部14とを有し、カップ状をなしてい
る。
ピストン頂部12の外周部には三つのリング溝、即ちト
ップリング溝16とセカンドリング溝18とオイルリング溝
20とが各々設けられている。トップリング溝16とセカン
ドリング溝18には図には示されていないピストンリング
が装着され、オイルリング溝20には図示されていないオ
イルリングが装着されるようになっている。
スカート部14にはピストン外周面に開口した一対のピ
ストンピン孔22が設けられている。ピストンピン孔22の
開口端の周りにはピストン外周面より窪んだサイドカッ
ト部24が設けられている。サイドカット部24は底壁とし
ての正面壁26を有しており、正面壁26はスカート側より
ピストン頂部側、即ち第1図及び第3図で見て下方より
上方へ向うに従いピストン中心に近付くよう傾斜してい
る。
正面壁24の上端近傍部にはこれよりピストン内部空間
28に連通するオイル通路30が設けられている。オイル通
路30は一対をなすサイドカット部24の各々に於てピスト
ンピン孔22の両側に各々一つずつ設けられている。オイ
ル通路30は、第3図によく示されている如く、サイドカ
ット部24の正面壁26に大きい折曲部を有することなく滑
らかに接続され且ピストン内部空間28の天井壁29に対し
ても大きい折曲部を有することなく滑らかに接続される
べく傾斜して設けられている。尚、オイル通路30の配設
位置及び大きさ、個数はピストン裏面の温度分布、冷却
要求値等に応じて適宜に定められればよい。
上述の如く構成されていることにより、サイドカット
部24に溜ったオイルはピストンが上死点位置より下死点
位置へ移動する際に、慣性力により正面壁26に案内され
てこれに沿って流れてその多くがオイル通路30内に流入
し、オイル通路30を経てピストン内部空間28に流れる。
ピストン内部空間28に流れたオイルはその天井壁29に沿
って流れ、自由落下する。これにより燃焼熱によって特
に高温となるピストン頂部12の冷却が良好に行われるよ
うになる。
ピストン頂部12の冷却が良好に行われると、ピストン
10全体の温度上昇が抑制されることになり、熱膨張によ
るピストンの熱変形が抑えられ、ピストンの焼付きが回
避され、スカッフ及び摩耗が低減し、またこれに伴い初
期ボアクリアランスを小さくすることが可能になり、低
温、低速時のスラップ音が低減する。
サイドカット部24の正面壁26は、第4図に示されてい
る如く、直線的な傾斜壁であっても、第5図に示されて
いる如く、円弧状に湾曲した傾斜面であってもよい。こ
の湾曲傾斜面の場合、その湾曲半径は天井壁29の湾曲半
径と同等の値に設定されていてよい。
また、オイル通路30は、第6図に示されている如く、
サイドカット部24のピストン軸線方向、即ち図にて上下
方向に複数個隔置して設けられていてもよく、更にピス
トン内部空間28に対するオイルの噴出圧を高めるべくピ
ストン内部空間28の側にて絞られた形状をなしていても
よい。ピストン内部空間28に対するオイルの噴出圧が高
められると、天井壁29の広域に亘ってオイルが流れ、こ
れの冷却性が向上する。
サイドカット部24の上端壁(天井壁)27は、第3図乃
至第6図に各々示されている如く、傾斜していてよい。
オイル通路30は、第7図乃至第9図に示されている如
くピンボス部32の上部肉盗み部34に対し開口していても
よい。
この場合、ピストン温度がスラスト方向側よりピスト
ンボス側に於て高くなるピストンに於て、ピストン冷却
が良好に行われるようになる。
第10図は本考案による内燃機関用ピストンとコネティ
ングロッドとの組合せを示している。この実施例に於て
は、スカート部14の肩部に周溝としての上部オイル回収
溝36が設けられ、またこの上部オイル回収溝36のオイル
をサイドカット部24に導くための上部オイル導入溝37が
設けられている。
またサイドカット部24のうちオイル通路30に対応する
部分にオイルが集約するよう、サイドカット部36の下端
壁25は中央部にて高く、これより両側に向うに従い低く
なる山形に形成されている。
これらのことによってサイドカット部24に溜ったオイ
ルのより多くがオイル通路30へ向うようになる。
またサイドカット部24の下部にはコネクティングロッ
ド40の大径端に設けられている中央オイル噴出孔42より
のオイルを受取るための下部オイル導入溝38が設けられ
ている。下部オイル導入溝38は中央オイル噴出孔42より
のオイルをより多く受取り且サイドカット部24のオイル
が落下しにくいようサイドカット部24の側からコネクテ
ィングロッド40の大径端の側に向うに従い幅広になる台
形状をなしている。
尚、コネクティングロッド40の大径端には、中央オイ
ル噴出溝42以外に、ピストン10の内部空間28に対しオイ
ルを直接吹付けるための側部オイル噴出孔44が設けられ
ている。側部オイル噴出孔44はコネクティングロッド40
のクランクピンジャーナル部のオイルをより多くピスト
ン10へ向けて噴出すべく接線方向に設けられ、且その溝
中心がクランクピンジャーナルとコンロッドベアリング
の隙間(オイルクリアランス)の中央とほぼ一致するよ
うになっている。
中央オイル噴出孔42及び側部オイル噴出孔44は、各々
オイルのペネトレーションを大きくするために、オイル
の入口側で幅広になっており、出口側で絞られた形状に
なっている。これらオイル噴出孔42、44は、入口幅が3
〜5mm、出口幅が1〜3mm、溝深さが1〜3mm、溝長さが1
0〜20mmであることが好ましい。
またコネクティングロッド40の大径端には間欠オイル
供給孔46が設けられている。
間欠オイル供給孔46は、ピストン10のうち高温になる
部分に対しオイルを噴付けるよう、その配置位置及び方
向を定められていればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による内燃機関用ピストンの一つの実施
例を示す正面図、第2図は第1図の線II−IIに沿う断面
図、第3図は第1図の線III−IIIに沿う部分的断面図、
第4図乃至第6図は各々本考案による内燃機関用ピスト
ンの他の実施例を示す上部の部分的断面図、第7図は本
考案による内燃機関用ピストンの他の実施例を示す正面
図、第8図は第7図に示された内燃機関用ピストンの縦
断面図、第9図は第8図の線IX−IXに沿う断面図、第10
図は本考案による内燃機関用ピストンとコネクティング
ロッドとの組合せ例を示す正面図である。 10…内燃機関用ピストン,12…ピストン頂部,14…スカー
ト部,16…トップリング溝,18…セカンドリング溝,20…
オイルリング溝,22…ピストンピン孔,24…サイドカット
部,25…下端壁,26…正面壁,27…上端壁,28…ピストン内
部空間,29…天井壁,30…オイル通路,32…ピンボス部,34
…上部肉盗み部,36…上部オイル回収溝,37…上部オイル
導入溝,38…下部オイル導入溝,40…コネクティングロッ
ド,42…中央オイル噴出孔,44…側部オイル噴出孔,46…
間欠オイル供給孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストン外周面に開口したピストンピン孔
    の開口端の周りにピストン外周面より窪んだサイドカッ
    ト部を有する内燃機関用ピストンに於いて、前記サイド
    カット部の正面壁がスカート側よりピストン頂部側へ向
    かうに従いピストン中心に近付くよう傾斜し、該正面壁
    の上部にサイドカット部よりピストン内部空間へ向けて
    該ピストン内部空間の天井壁の周縁湾曲部に壁面に沿っ
    て開口するオイル通路を有することを特徴とする内燃機
    関用ピストン。
JP1988166393U 1988-12-23 1988-12-23 内燃機関用ピストン Expired - Lifetime JP2522913Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60120242U (ja) * 1984-01-24 1985-08-14 愛知機械工業株式会社 内燃機関用ピストン

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JPH0287943U (ja) 1990-07-12

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