JP2811289B2 - 成型金型および成型方法 - Google Patents

成型金型および成型方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抜きのある金型や精密
で裏返りのある複雑な構造物の成型に適する成型金型お
よび成型方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】管状成形物の成形金型を例に取ると、図
10に示すように管状成形金型1の両端部1a、1bは成
形後に管状成形金型1が容易に型抜きできるように外径
が異なった抜きテーパー状になっていて、1aは太く、
1bは1aより細くなっている。
【0003】この管状成型金型1を用いた成形方法は、
図11に示すように管状成形金型1の外周に成形材料2を
巻き付けて、図12に示すように加熱、加圧状態で成形
し、冷却後、図12に示すように管状成形金型1の直径の
太い方1aを外側に引張り管状成形金型1を抜き取る
と、管状成型物3が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の管
状成型金型では、金型をテーパー状にした抜きの操作が
あるために成型物の両端の内径が等しい管状成型物を得
ることはできなかった。また、長尺物や大型形状物にあ
っても両端の直径が著しく違ってしまうことから成型す
ることに無理があり、更に、中間部がふくれているよう
な複雑な管状成型物にあっては成型金型の抜きができず
成形することができなかった。
【0005】また、一般には機械部品や精密機械などの
複雑な構造で裏返りのある成型物の成型金型は、随所に
成型金型の型抜きをとったものが使用されているが、裏
返りのある金型は、工程が複雑で手間の掛かる金型を作
らなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記の
従来例の不都合を解消し、精密で裏返りのある成型金型
でも、成型および型抜きの工程が簡素化され手間が掛か
らず、さらに、テーパーをとって抜き方向を決める必要
がないので、型抜きの方向から生じる完成成型物の元と
先での寸法の違いを生じるおそれがなく、また、長いパ
イプ状の長尺物や大型の成型も容易にできると共に、繰
り返して再利用できる成型金型および成型方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、成型金型としては、成型金型の材料が酸化ジ
ルコニウムに酸化カルシウムおよび酸化マグネシウム等
の安定化剤を加えた部分安定化ジルコニアからなり、部
分安定化ジルコニアの強度−温度特性の強度の極小点以
下の温度で製作され、成型は強度の極小点以上の温度で
行い、これを極小点近傍の温度に保持したことを要旨と
するものである。成型方法としては、成型金型の材料が
部分安定化ジルコニアからなり、部分安定化ジルコニア
の強度−温度特性の強度の極小点以下の温度で成型金型
を製作し、該成型金型と成型材料とによって、強度の極
小点以上の温度で成型し、これを極小点近傍の温度に保
持した後、該成型金型を軽く衝撃を与えることで自己破
壊を起こさせ均一な粒径の粉体として成型物から型抜き
することをことを要旨とするものである。
【0008】
【作用】まず、本発明による部分安定化ジルコニアの特
性とはどのようなものかを説明すると、純粋な酸化ジル
コニウムは融点から常温への冷却過程において、結晶系
が立方晶系から正方晶系へ、更に、単斜晶系へと変化す
る。特に正方晶系から単斜晶系への相転移は約5%の体
積膨張を伴い焼結体中にクラックを発生する。
【0009】この酸化ジルコニウムに数モル%乃至十数
モル%の酸化カルシウムや酸化マグネシウム等の安定化
剤を添加することにより、正方晶系から単斜晶系への相
転移を抑制し、立方晶または正方晶を残存させることが
できるのである。
【0010】ここで充分に安定化剤を加えて酸化ジルコ
ニウムを完全に立方晶のみにしたものを安定化ジルコニ
アといい、安定化剤の量が少なく立方晶、正方晶そして
単斜晶の混合系からなる酸化ジルコニウムを部分安定化
ジルコニアと呼んでいる。
【0011】この部分安定化ジルコニアの物理特性の
内、特に強度−温度特性を示したものが図14で、これ
は、柳田博明著「21世紀のための賢材開拓者宣言」、
KDDクリエイティブ発行に記載されている。これによ
ると温度で 200℃から 240℃付近に強度の極小点を持っ
ている。本発明の特徴はこの強度−温度特性を応用した
ものである。
【0012】本発明の成型金型は、金型材料として前記
部分安定化ジルコニアを用い、強度−温度特性の極小点
以下の室温5℃〜45℃において成型金型の原型を作成す
る。
【0013】この成型金型を用いて極小点以上の温度 4
00℃〜1500℃で成型を行い、次いで、これを極小点近傍
の温度 200℃〜 240℃で約1日間保持した状態で、成型
金型を木槌で軽く叩く等の軽く衝撃を与えることによっ
て、成型金型は自己破壊を起こし、均一な粒径の粉体と
なり成型物と離型される。また、均一な粒径の粉体とな
った部分安定化ジルコニアは再び金型の材料として繰り
返し使用できる。
【0014】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の成型金型の1実施例を示す斜
視図、図2〜図4はこれを用いた本発明の金型の脱型方
法および成型方法の1実施例を示す各工程の斜視図であ
る。
【0015】図1は本発明の成型金型1で金型材料にむ
くの部分安定化ジルコニアを用いた管状の成型金型であ
る。成型金型の外径は任意に設定できるが、外径は両端
1a、1bおよび中間部のどの部分をとっても同じで等
しい。
【0016】本発明による成型方法としては、まず、図
2に示すように管状の成型金型1の外周に成型材料2で
ある鋼、カーボンファイバー材料等の板状物を巻き付け
て、図3に示すように温度1200〜1500℃、圧力50〜 150
kg/cm2 、処理時間1〜2分間の成型条件で成型する。
【0017】そして、冷却した後、図4に示すように強
度の極小点となる温度 200℃近辺で約1日保持した後
に、成型金型1を軽く木槌で叩くことによって成型金型
1は自己破壊を起こし、均一な粒径の粉体となってこれ
を抜き出すことができ、管状成型物4を得る。
【0018】第2実施例として、図5に示すように裏返
りのある複雑な型の成型金型1の場合でも、図の斜線の
部分を部分安定化ジルコニアを材料として金型の原型を
作ることができる。
【0019】この図5に示す裏返りのある複雑な型の成
型金型1を用いた成型物の成型方法としては、まず、図
6に示すように成型金型1を温度1200〜1500℃に加熱し
た状態で、白抜きの部分に成型材料2とし、例えば、溶
融した銑鉄を成型金型の裏返りのある複雑な部分にまで
届くように流し込んで成型する。
【0020】この状態で冷却して、図7に示すように温
度 200〜 240℃のもとで1日間保持する。1日経過後、
図8に示すように木槌等の道具で成型金型1を軽く叩く
など軽い衝撃を与えると成型金型1は自己破壊を起こ
し、均一な粒径の粉体となって取り除くことができ、内
部の成型物3を得る。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明の成型金型およ
び成型方法は、成型金型の材料が部分安定化ジルコニア
であるので、その強度−温度に関する物理特性によっ
て、精密で裏返りのある成型金型でも、成型および型抜
きの工程が簡素化され手間が掛からず、さらに、テーパ
ーをとって抜き方向を決める必要がないので、型抜きの
方向から生じる完成成型物の元と先での寸法の違いを生
じるおそれがなく、また、長いパイプ状の長尺物や大型
の成型も容易にできると共に、繰り返して再利用できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成型金型および成型方法の第1実施例
を示す斜視図である。
【図2】本発明の成型金型および成型方法の第1実施例
の第1工程を示す斜視図である。
【図3】本発明の成型金型および成型方法の第1実施例
の第2工程を示す斜視図である。
【図4】本発明の成型金型および成型方法の第1実施例
の第3工程を示す斜視図である。
【図5】本発明の成型金型および成型金型の第2実施例
を示す斜視図である。
【図6】本発明の成型金型および成型方法の第2実施例
の第1工程を示す縦断側面図である。
【図7】本発明の成型金型および成型方法の第2実施例
の第2工程を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の成型金型および成型方法の第2実施例
の第3工程を示す縦断側面図である。
【図9】第2実施例での本発明の成型金型および成型方
法による型抜き後の成型物の縦断側面図である。
【図10】従来例の成型金型を示す斜視図である。
【図11】従来例の成型方法の第1工程の斜視図であ
る。
【図12】従来例の成型方法の第2工程の斜視図であ
る。
【図13】従来例の成型方法の第3工程の斜視図であ
る。
【図14】部分安定化ジルコニアの強度−温度特性を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…成型金型 1a,1b…端部 2…成型材料 3…成型物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 博明 東京都文京区本郷7−3−1 (56)参考文献 特開 昭63−41103(JP,A) 特開 昭63−194913(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/38 B22C 7/02,9/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成型金型の材料が酸化ジルコニウムに酸
    化カルシウムおよび酸化マグネシウム等の安定化剤を加
    えた部分安定化ジルコニアからなり、部分安定化ジルコ
    ニアの強度−温度特性の強度の極小点以下の温度で製作
    され、成型は強度の極小点以上の温度で行い、これを極
    小点近傍の温度に保持したことを特徴とする成型金型。
  2. 【請求項2】 成型金型の材料が部分安定化ジルコニア
    からなり、部分安定化ジルコニアの強度−温度特性の強
    度の極小点以下の温度で成型金型を製作し、該成型金型
    と成型材料とによって、強度の極小点以上の温度で成型
    し、これを極小点近傍の温度に保持した後、該成型金型
    を軽く衝撃を与えることで自己破壊を起こさせ均一な粒
    径の粉体として成型物から型抜きすることを特徴とした
    成型方法。
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