JP2810739B2 - 発酵法によるl―スレオニンの製造法 - Google Patents

発酵法によるl―スレオニンの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、バリンアナログに耐性を有し、かつL−ス
レオニン生産能を有するエシェリヒア属に属する微生物
を用いるL−スレオニンの製造法に関する。
L−スレオニンは、アミノ酸製剤などの医薬品として
有用であるだけでなく、飼料添加用としても利用できる
アミノ酸である。
従来の技術 従来、発酵法によるL−スレオニンの製造法として
は、エシェリヒア属に属し、ポレリジン感受性を示す微
生物を用いる方法(特公昭51−6752)、エシェリヒア属
に属し、ジアミノピメリン酸とメチオニンの要求性を示
し、かつスレオニンの生合成系がスレオニンのフィード
バック阻害に対して抵抗性を示す微生物が用いる方法
(特公昭56−10037)、セラチア属に属し、スレオニン
脱水素酵素が欠損し、かつスレオニン代謝拮抗物質に耐
性を示す微生物を用いる方法(特公昭52−48195)、コ
リネバクテリウム属に属し、α−アミノ−β−ヒドロキ
チ吉草酸およびS−(2−アミノエチル)−L−システ
インに耐性で、かつメチオニンの要求性を有する微生物
を用いる方法(特開昭47−19087)、ブレビバクテリウ
ム属に属し、α−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸および
S−(2−アミノエチル)−L−システインに耐性で、
かつロイシンの要求性を有する微生物を用いる方法(特
開昭50−31093)、ブレビバクテリウム属に属し、α−
アミノ−β−ヒドロキチ吉草酸およびS−(2−アミノ
エチル)−L−システインに耐性で、かつL−イソロイ
シンおよびリジンの要求性を有する微生物を用いる方法
(特開昭58−224684)、エシェリヒア属に属し、リファ
ンピシン、リジン、メチオニン、アスパラギン酸および
ホモセリンの少なくとも1種に耐性を有するか、または
L−スレオニンの分解能の低下した微生物を用いる方法
(特開昭63−273487)などが知られている。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、アミノ酸製剤や飼料添加物として有
用なL−スレオニンを、より収率よく安価に製造する方
法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明によれば、エシェリヒア属に属し、バリンアナ
ログに耐性を有し、かつL−スレオニン生産能を有する
微生物を、培地に培養し、培養物中にL−スレオニンを
生成蓄積させ、該培養物よりL−スレオニンを採取する
ことを特徴とする発酵法によるL−スレオニンの製造法
を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する微生物としては、エシェリヒア属に
属し、L−スレオニン生産能を有する微生物であればい
ずれも用いることができる。
バリンのアナログとしては、バリン、バリンヒドロキ
サメート、N−メチルバリン、α−アミノ酪酸、2−チ
アゾールアラニンなどが知られておりいずれのアナログ
も使用できる。
バリンアナログに対する耐性変異株は、エシェリヒア
属に属するL−スレオニン生産菌を通常の変異手段によ
り変異させ、上記の性質を付与することにより取得でき
る。好適な菌株としてはエシェリヒア・コリH−7538や
H−7600をあげることができる。エシェリヒア属に属す
るスレオニン生産菌には、副生のアミノ酸が少ないとい
う利点がある。
以下に本発明の耐性変異株の取得方法を具体的に説明
する。
エシェリヒア・コリH−4258(FERM BP−985、ジアミ
ノピメリン酸要求性、メチオニン要求性、α−アミノ−
β−ヒドロキシ吉草酸耐性、リファンピシン耐性)にN
−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NT
G)を用いて常法の変異処理(0.2mg/ml、30℃、30分
間)を施す。バリンヒドロキサメート(1g/)を含む
最少培地(グルコース5g/、NH4Cl 2g/、KH2PO42g/
、MgSO4・7H2O0.1g/、Fe2(SO4320mg/、ジアミ
ノピメリン酸50mg/、DL−メチオニン50mg/、寒天20
g/ pH7.2)に塗布する。30℃で2〜6日間培養し、
生育してくる耐性株のコロニーを取得する。バリンヒド
ロキサメート耐性変異株50株を釣菌し、L−スレオニン
生産試験にかけ、親株よりL−スレオニン生産能が向上
した菌株を選ぶ(本菌株をエシェリヒア・コリH−7538
という。)。また、バリンヒドロキサメートのかわりに
α−アミノ酪酸を2g/用いる以外は上記と同様の操作
をおこないα−アミノ酪酸耐性変異体を取得する(本菌
株をエシェリヒア・コリH−7600という。)。これらの
菌株はブタペスト条約にもとづいて平成1年12月21日付
で工業技術院微生物工業技術研究所にそれぞれFERM BP
−2696、FERM BP−2698として寄託されている。
なお、本発明で用いられた変異株と、親株(H−4258
株)を、バリンヒドロキサメートあるいはα−アミノ酪
酸を含む最少寒天培地上で、30℃、24時間培養したとき
の生育の程度を比較した結果を第1表で示す。
本発明の微生物によるL−スレオニンの生産は、通常
の培養法にて実施可能である。使用培地としては、炭素
源、窒素源、無機物そのほか使用菌株の必要とする微量
の栄養素を程よく含有する培地ならば、合成培地または
天然培地いずれも使用可能である。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、ラクト
ース、糖蜜、澱粉または粗糖の加水分解物などの炭水化
物、ピルピン酸、酢酸、プロピオン酸、ギ酸、フマール
酸、リンゴ酸などの有機酸などが用いられる。さらに微
生物の資化性によっては、グリセリン、エタノールなど
のアルコールなども用いられる。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫
酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、燐酸アンモニウム
などの各種無機酸もしくは有機酸のアンモニウム塩、ア
ミン類、そのほか含窒素化合物、ならびにペプトン、肉
エキス、コーン・スティープ・リカー、カゼイン加水分
解物、大豆粕加水分解物、各種発酵菌体およびその消化
物などが用いられる。
無機物としては、燐酸第一カリウム、燐酸第二カリウ
ム、燐酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリ
ウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシ
ウムなどが用いられる。
培養は振盪培養または深部通気撹拌培養などの好気的
条件下、温度20〜40℃、好ましくは25〜35℃、pH5〜
9、好ましくは中性付近に保持しておこなわれ、通常2
〜7日で完了する。培地のpH調整は炭酸カルシウム、無
機または有機の酸、アルカリ溶液、アンモニア、pH緩衝
液などによっておこなわれる。
培養終了後、培養液から菌体などの沈殿物を除去し、
イオン交換処理法、濃縮法、塩析法などを併用すること
により、培養液からL−スレオニンを回収することがで
きる。
以下に本発明の実施例を説明する。
実施例1 エシェリヒア・コリH−7538、H−7600および親株で
あるH−4258を、グルコース20g/、ペプトン10g/、
酵母エキス10g/、NaCl2.5g/、ジアミノピメリン酸
0.5g/の組成からなる種培地(pH7.4)で、30℃、16時
間振盪培養した。得られた種培養液100mlを1の下記
発酵培地を含む2の発酵槽に植菌し、温度30℃、撹拌
数800rpm、通気量1/min.にて培養した。培養中のpH
調整および窒素源の供給はアンモニア水でおこない、pH
は約6.5に維持した。グリコースを適宜供給しつつ、80
時間培養をおこなった。その際のL−スレオニンの生産
量を高速液体クロマトグラフィー法により定量し、結果
を第2表にまとめた。
発酵培地の組成は以下の通りである。
グルコース40g/、(NH42SO412g/、KH2PO42g/
、MgSO4・7H2O 1g/、ジアミノピメリン酸0.9g/、
DL−メチオニン0.3g/、コーン・スティープ、リカー5
g/(pH7.4) H−7538株を用いて得たL−スレオニン含有培養物1
を遠心分離(3,000rpm,10分)にかけ菌体その他の不
純物を除去した。得られた上澄液を強酸性陽イオン交換
樹脂ダイヤイオンSKI(H型)のカラムに通し、L−ス
レオニンを吸着させ、水洗後0.5規定のアンモニア水で
溶出して、L−スレオニン画分を集めた。集めた画分を
濃縮し、エタノールを加えて冷却下で保存することによ
り、純度98%以上のL−スレオニンの結晶が30g得られ
た。
発明の効果 本発明によれば、アミノ酸製剤や飼料添加物として有
用なL−スレオニンを、収率よく安価に製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 13/00 - 13/24 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エシェリヒア属に属し、バリンアナログに
    耐性を有し、かつL−スレオニン生産能を有する微生物
    を培地に培養し、培養物中にL−スレオニンを生成蓄積
    させ、該培養物よりL−スレオニンを採取することを特
    徴とする発酵法によるL−スレオニンの製造法。
JP33893789A 1989-12-27 1989-12-27 発酵法によるl―スレオニンの製造法 Expired - Lifetime JP2810739B2 (ja)

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