JP2810624B2 - オイルパン - Google Patents

オイルパン

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JP2810624B2 JP8133594A JP8133594A JP2810624B2 JP 2810624 B2 JP2810624 B2 JP 2810624B2 JP 8133594 A JP8133594 A JP 8133594A JP 8133594 A JP8133594 A JP 8133594A JP 2810624 B2 JP2810624 B2 JP 2810624B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関におけるエンジ
ンブロックに装着するオイルパンに係り、特に両者の接
合部のシール面圧を均一にしたオイルパンに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のオイルパンは、エンジンブロック
のフランジ部に対応するオイルパンのフランジ部に複数
のエンボス部を同一形状に形成し、ゴムパッキン等のシ
ール部材を介してオイルパンのフランジ部とエンジンブ
ロックのフランジ部とを接合し、ボルト等の固定部材に
よって規定トルクで締着することによってシール部材に
適正面圧を付与してオイルのシール性を保持するものが
一般である。
【0003】前記エンボス部はそれ自体が有する剛性に
対応するエンボス反発力によってシール部材の座屈を防
止すると共に、該シール部材に適正面圧がかかるように
作用する。そして、前記エンボス反発力とシール部材が
有する弾性力によって固定部材であるボルトの軸に対し
て所定の軸力を確保することが出来、エンジンの機械的
振動等によるボルトの緩みを防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記オ
イルパンは絞り成形によって量産するのが一般であるた
め、オイルパン成形時の加工硬化が材料の機械的性質を
大きく変化させる。従って、加工硬化率の異なる部位、
例えばフランジ部のストレート部とコーナー部とでは剛
性値が異なり、従来のようにフランジ部に形成するエン
ボス部を同一形状に形成した場合にはコーナー部のエン
ボス部の剛性の方がストレート部のエンボス部の剛性よ
りも高く形成されることでフランジ部全体ではエンボス
部の剛性が不均一に形成されてしまうといった問題があ
る。
【0005】その結果、オイルパンをボルト等の固定部
材によって同一のトルクで締着した場合には、エンボス
部の成形部位よってゴムパッキン等のシール部材のシー
ル面圧が不均衡になりオイルの漏れやにじみ等が生じ易
く、エンボス部およびシール部材による反発力が不均一
になってボルト等の固定部材の緩みを引き起こす原因に
なる虞があった。
【0006】本発明に係るオイルパンは、フランジ部の
全点でシール部材のシール面圧が均一となりオイルの漏
れやにじみを防止すると共に、固定部材に対してエンボ
ス部とシール部材による反発力が均一にかかることで該
固定部材の緩みを防止したオイルパンを提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオイルパン
は、エンジンブロックに装着するオイルパンであって、
前記オイルパンはエンジンブロックに設けたフランジ部
に対応すると共に、複数のエンボス部を形成したフラン
ジ部を有し、前記エンジンブロックのフランジ部とオイ
ルパンのフランジ部間にシール部材を介して両フランジ
部を接合させ、固定部材によってエンジンブロックに固
定するオイルパンにおいて、オイルパン成形時の加工硬
化レベルに対応する前記オイルパンのフランジ部に形成
するエンボス部の成形部位の剛性値に対応させて前記エ
ンボス部の立ち上がりテーパー角度を設定したことを特
徴としたオイルパンである。
【0008】また、前記オイルパンのフランジ部をスト
レート部とコーナー部で構成した場合において、コーナ
ー部に形成したエンボス部の立ち上がりテーパー角度
を、ストレート部に形成したエンボス部の立ち上がりテ
ーパー角度よりも小さくなるように構成したことを特徴
としたオイルパンである。
【0009】
【作用】本発明に係るオイルパンは、上述の如く構成し
たので、オイルパン成形時の加工硬化レベルを測定し、
フランジ部に形成するエンボス部の成形部位の剛性値に
対応させてエンボス部の立ち上がりテーパー角度を設定
することでフランジ部に形成したエンボス部全点のエン
ボス反発力を均一化することが出来る。これによって、
固定部材によってエンボス部とシール部材が受ける締着
力の割合がフランジ部全点で一定し、シール面圧が均一
に出来る。更にエンボス部とシール部材による反発力が
固定部材全点に均一にかかり該固定部材に緩みが生じな
い。
【0010】また、オイルパンのフランジ部をストレー
ト部とコーナー部とで構成した場合には、ストレート部
の範囲に該範囲の剛性値に対応させて大きい立ち上がり
テーパー角度を有するエンボス部を形成し、コーナー部
の範囲に該範囲の剛性値に対応させて小さい立ち上がり
テーパー角度を有するエンボス部を形成して、フランジ
部に2種類の立ち上がりテーパー角度を有するエンボス
部で構成することで、ストレート部のエンボス部とコー
ナー部のエンボス部とのエンボス反発力を均一化するこ
とが出来、これによって、固定部材によって両者のエン
ボス部とシール部材が受ける締着力の割合がフランジ部
全点で一定し、シール面圧が均一に出来る。更に両者の
エンボス部とシール部材による反発力が固定部材全点に
均一にかかり該固定部材に緩みが生じない。
【0011】
【実施例】図により本発明に係るオイルパンの一実施例
を具体的に説明する。図1は本発明のオイルパンをエン
ジンブロックに接合させる組立説明図、図2は図1のA
−A断面図であり、オイルパンのフランジ部とエンジン
ブロックのフランジ部との接合を示す部分断面図、図3
(a)はフランジ部のストレート部の範囲とコーナー部
の範囲を示す平面説明図、図3(b)はストレート部の
範囲に形成した立ち上がりテーパー角度の大きいエンボ
ス部を示す断面説明図、図3(c)はコーナー部の範囲
に形成した立ち上がりテーパー角度の小さいエンボス部
を示す断面説明図、図4(a)はストレート部の範囲に
形成したエンボス部に作用する力を示す模式図、図4
(b)はコーナー部の範囲に形成したエンボス部に作用
する力を示す模式図、図4(c)はエンボス部の力のつ
りあいを示す模式図である。説明の順序として先ず、エ
ンジンブロックにオイルパンを取付ける全体構成を説明
し、次に締結部の力のつりあいについて説明した後、エ
ンボス部の構成について説明を行う。
【0012】{全体構成}図1において、1はシリンダ
ーやピストン等を収納したアルミ合金等の軽合金製のエ
ンジンブロック、2はエンジンブロック1と略同一幅に
形成され、エンジンブロック1内のクランク軸の軸受部
や動弁機構等の被潤滑部に供給する潤滑オイルを貯留す
るための鋼板等を絞り成形したオイルパン、3はエンジ
ンブロック1とオイルパン2との間に挟んでオイルの漏
れを防止するためのゴムや合成樹脂材等で構成したシー
ル部材である。
【0013】前記エンジンブロック1のオイルパン2に
対向する側にはストレート部4aとコーナー部4bを有
して構成されるフランジ部4が形成されており、該フラ
ンジ部4の所定位置には複数のネジ穴5が穿設されてい
る。また、オイルパン2のエンジンブロック1に対向す
る側には前記フランジ部4に対応してストレート部6a
とコーナー部6bを有して構成されるフランジ部6が形
成されている。
【0014】前記フランジ部6には図2に示すように、
所定の立ち上がりテーパー角度と、シール部材3の厚さ
に対応する高さと、所定の面積を有する当接面7aを有
するエンボス部7が形成してあり、前記エンジンブロッ
ク1のフランジ部4に形成したネジ穴5に対応する位置
には該ネジ穴5の径に対応する径を有する孔8が穿孔さ
れている。また、前記シール部材3は前記フランジ部4
およびフランジ部6に対応する形状を有すると共に所定
の厚さを有して構成され、前記フランジ部6に形成した
エンボス部7の外径に対応する孔3aおよび孔8と略同
じ径を有する孔3bが夫々穿孔してある。
【0015】上述の構成により、前記オイルパン2をエ
ンジンブロック1に装着する場合には、シール部材3の
孔3aにエンボス部7を嵌合させた状態でフランジ部4
とフランジ部6をシール部材3を介して接合し、図2に
示すようにオイルパン2のフランジ部6の背面にフラン
ジ部6の形状に対応した形状を有すると共に、孔8に対
応する位置に該孔8と略同じ径を有する孔9aを穿孔し
た補強材9を配置して、固定部材となるボルト10を補強
材9の孔9a,フランジ部6の孔8,シール部材3の孔
3bに夫々貫通させ、エンジンブロック1のフランジ部
4に形成したネジ穴5に所定のトルクで締着すること
で、オイルパン2をエンジンブロック1に装着すること
が出来る。
【0016】前記オイルパン2はエンジンの運転時には
機械的な振動を受けるばかりでなく、オイルパン2内に
大きな圧力変動を受け、更に、該オイルパン内を潤滑オ
イルが飛散するので、この潤滑オイルが外部に漏出しな
いように前記シール部材3を液密性が高く、かつ弾力性
を有するゴムや合成樹脂材等によって構成することで、
エンジンブロック1とオイルパン2を液密に接合できる
と共に、エンボス部7の剛性による反発力とシール部材
3が有する弾性力によってボルト10の軸に対して所定の
軸力を発揮して振動等によるボルト10の緩みを防止する
ことが出来る。
【0017】{締結部の力のつりあい}ここで、エンジ
ンブロック1のフランジ部4とオイルパン2のフランジ
部6との締結部の力のつりあいは、図2に示すようにボ
ルト10の締着力Fによって補強材9およびフランジ部6
がエンジンブロック1方向に押圧されると、フランジ部
6に形成したエンボス部7の当接面7aがエンジンブロ
ック1のフランジ部4に当接することによって生じるエ
ンボス反発力Rとシール部材3の弾性力による反発力W
が生じ、これ等の力のつりあいは{F=R+W…}で
示される。
【0018】ところで、前記エンボス部7は、フランジ
部6と共にオイルパン2の絞り成形によって一度に成形
されるため、オイルパン2の成形時の加工硬化がフラン
ジ部6およびエンボス部7の剛性等の機械的性質を変化
させ、エンボス部7を同一形状に成形すると、図3
(a)に示すようにフランジ部6のストレート部6aの
範囲に形成したエンボス部7とコーナー部6bの範囲に
形成したエンボス部7とでは異なる剛性値を有してい
る。
【0019】ここで、上述した異なる剛性値を有して形
成されたエンボス部7の実際例を示す。例えば、図3
(b)に示すような形状に構成したエンボス部7で、フ
ランジ部6の板厚t1を1.2mm,エンボス部7の当
接面7aの板厚t2を0.8mmに形成した場合の材料
の引張強さは図3(b)のA部の値で、図3(a)のス
トレート部6aの範囲に形成したものでは50.8(k
gf/mm2 )、コーナー部6bの範囲に形成したもの
では60.2(kgf/mm2 )であった。(但し、数
値は硬度から換算したものである。)これは、コーナー
部6bの範囲に形成したエンボス部7の剛性値がストレ
ート部6aの範囲に形成したエンボス部7の剛性値より
も18.5%程度高く形成されることを表している。
【0020】従って、前記ストレート部6aの範囲に形
成したエンボス部7によるエンボス反発力Rsおよびス
トレート部6a部位でのシール部材3の弾性力による反
発力Wsを用いて、ストレート部6aでの力のつりあい
は前記式と同様に{F=Rs+Ws…}であり、コ
ーナー部6bの範囲に形成したエンボス部7によるエン
ボス反発力Rcおよびコーナー部6b部位でのシール部
材3の弾性力による反発力Wcを用いて、コーナー部6
bでの力のつりあいは{F=Rc+Wc…}である。
【0021】ここで、上述のように{コーナー部6bの
エンボス部7の剛性値>ストレート部6aのエンボス部
7の剛性値}であることから{エンボス反発力Rc>エ
ンボス反発力Rs}となり、前記,式から、{コー
ナー部6b部位でのシール部材3の弾性力による反発力
Wc>ストレート部6a部位でのシール部材3の弾性力
による反発力Ws}となり、ストレート部6aとコーナ
ー部6bとでシール部材3の面圧力が異なり、オイル漏
れやボルト10の緩みが発生する虞がある。
【0022】そこで、オイルパン2の成形時の加工硬化
レベルに対応するフランジ部6に形成するエンボス部7
の成形部位の剛性値の変化に対応させてエンボス部7の
立ち上がりテーパー角度θを設定することで、エンボス
反発力Rを均一にすることが出来る。
【0023】上述したエンボス部7の実際例のデータを
用いてその原理を説明する。ここで、図3(a)のスト
レート部6aの範囲に形成する図3(b)および図4
(a)に示すエンボス部7sの立ち上がりテーパー角度
θ1を75度とし、このエンボス部7sのエンボス反発
力Rと等しい反発力を持つように図3(a)のコーナー
部6bの範囲に形成する図3(c)および図4(b)に
示すエンボス部7cの立ち上がりテーパー角度θ2の設
定値(=54.6度)を求める。
【0024】エンボス部7にかかる力のつりあいを図4
(c)に示す模式図を用いて近似的に表し、エンボス部
7のテーパー面に沿ってかかる力をT,エンボス部7の
軸心方向にかかる力(エンボス反発力に等しい)をR,
エンボス部7の立ち上がりテーパー角度をθとすると、
{T=(R/2)/sinθ…}で表される。
【0025】従って、図4(a)のエンボス部7sのテ
ーパー面に沿ってかかる力をTs,図4(b)のエンボ
ス部7cのテーパー面に沿ってかかる力をTcとする
と、Ts,Tcは夫々のエンボス部7s,7cの材質的
な剛性値に比例することから、上述の実際例で得られた
剛性値の比を用いて、{Tc=1.185×Ts…}
となる。従って、,式とR=一定を用いて、θ1と
θ2の関係は{(R/2)/sinθ2}/{(R/
2)/sinθ1}=1.185となり、{sinθ2
=sinθ1/1.185…}が導き出される。そし
て、θ1=75度を代入して{sinθ2=sin75
°/1.185}となり、これより、θ2=54.6度
が求められる。
【0026】上述のようにして、オイルパン2の成形時
の加工硬化レベルに対応するフランジ部6のストレート
部6aの範囲とコーナー部6bの範囲との剛性比r(r
=Tc/Ts)を求めた後、式から導かれる一般式
{sinθ2=sinθ1/r…}を用いて前記剛性
比rに対応させてエンボス部7の立ち上がりテーパー角
度θを設定することで、ストレート部6aの範囲とコー
ナー部6bの範囲のエンボス反発力Rを均一にすること
が出来る。
【0027】上述のように構成することで前記式から
シール部材3の弾性力による反発力Wを均一に出来、シ
ール部材3の面圧力を均一にして、オイル漏れが生じる
ことがなく、かつ、ボルト10の緩みが生じないようにす
ることが出来る。
【0028】{エンボス部の構成}図3(b),(c)
は、上述のようにして力のつりあいからエンボス部7の
立ち上がりテーパー角度θを設定し、図3(a)に示し
たストレート部6a,コーナー部6bの範囲に夫々形成
したエンボス部7s,7cを示している。前記エンボス
部7s,7cのテーパー部は夫々フランジ部6の厚さt
1と略等しい厚さを有しており、エンボス部7sはθ1
の立ち上がりテーパー角度を有して厚さt2を有する当
接面7saを形成している。また、エンボス部7cはθ2
の立ち上がりテーパー角度を有して同じく厚さt2を有
する当接面7caを形成している。また、前記当接面7sa
と当接面7caは等しい面積を有すると共にそれ等の高さ
hは等しく構成されている。
【0029】例えば、図3(a)に示すように、フラン
ジ部6で、材料の引張強度が素材値に対して比較的変化
が少ないストレート部6aの範囲の剛性値に対応するエ
ンボス部7sの立ち上がりテーパー角度θ1を予め設定
し、前記ストレート部6aの範囲の剛性値と、材料の引
張強度が素材値に対して大幅に向上するコーナー部6b
の範囲の剛性値との剛性比rを算出し、前記式によっ
てコーナー部6bの範囲のエンボス部7cの立ち上がり
テーパー角度θ2を求めて設定することで、ストレート
部6aの範囲に形成したエンボス部7sとコーナー部6
bの範囲に形成したエンボス部7cとのエンボス反発力
Rを均一にし、ボルト10の締着力によってエンボス部7
s,7cとシール部材3が受ける押圧力の割合を略一定
にすることで、シール部材3のシール面圧が略均一にな
り、オイル漏れやにじみが生じることがなく、かつ、ボ
ルト10の緩みが生じないようにすることが出来る。
【0030】本実施例ではフランジ部6のストレート部
6aの範囲に形成するエンボス部7sとコーナー部6b
の範囲に形成するエンボス部7cの2種類の立ち上がり
テーパー角度を有するエンボス部7で構成したので、オ
イルパン2を絞り成形する際の型枠の構成が比較的簡単
に出来る。
【0031】前記実施例ではフランジ部6のコーナー部
6aとストレート部6bとで剛性値が異なる場合につい
て説明したが、設計の都合上、フランジ部6の厚さや幅
が異なったり、或いはフランジ部6を複雑な形状を有し
て構成したことで、フランジ部6の各部位で剛性値が異
なる場合にも、夫々の剛性値の変化に対応してエンボス
部7の立ち上がりテーパー角度θを予め所定の角度に設
定することで、エンボス部7全点のエンボス反発力Rを
均一にして上述と同様な作用効果を得ることが出来る。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るオイルパンは、上述の如き
構成と作用とを有するので、オイルパンのフランジ部に
形成したエンボス部全点のエンボス反発力を均一にする
ことが出来、これによってシール部材のシール面圧が均
一になり、オイル漏れやにじみを防止することが出来
る。また、固定部材がエンボス部とシール部材から受け
る反発力を均一に出来ることから振動等による固定部材
の緩みを防止することが出来る。
【0033】また、オイルパンのフランジ部をストレー
ト部とコーナー部とで構成した場合には、ストレート部
の範囲の剛性値に対応して大きい立ち上がりテーパー角
度を有するエンボス部をストレート部の範囲に形成し、
コーナー部の範囲の剛性値に対応して小さい立ち上がり
テーパー角度を有するエンボス部をコーナー部の範囲に
形成するように構成することで、ストレート部の範囲と
コーナー部の範囲とでシール部材のシール面圧が均一に
なり、オイル漏れやにじみを防止することが出来る。ま
た、同様にストレート部の範囲とコーナー部の範囲とで
固定部材がエンボス部とシール部材から受ける反発力を
均一に出来ることから振動等による固定部材の緩みを防
止することが出来る。さらに2種類のエンボス部で構成
するすれば良く、オイルパンを成形する時の型枠の構成
が比較的簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオイルパンをエンジンブロックに接合
させる組立説明図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】(a)はフランジ部のストレート部の範囲とコ
ーナー部の範囲とを示す平面説明図、(b)はストレー
ト部の範囲に形成した立ち上がりテーパー角度の大きい
エンボス部を示す断面説明図、(c)はコーナー部の範
囲に形成した立ち上がりテーパー角度の小さいエンボス
部を示す断面説明図である。
【図4】(a)はストレート部の範囲に形成したエンボ
ス部に作用する力を示す模式図、(b)はコーナー部の
範囲に形成したエンボス部に作用する力を示す模式図、
(c)はエンボス部の力のつりあいを示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジンブロック、2…オイルパン、3…シール部
材、3a,3b…孔、4…フランジ部、4a…コーナー
部、4b…ストレート部、5…ネジ穴、6…フランジ
部、6a…コーナー部、6b…ストレート部、7,7
c,7s…エンボス部、7a,7ca,7sa…当接面、8
…孔、9…補強材、9a…孔、10…ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−83355(JP,U) 実開 昭50−114535(JP,U) 実開 昭50−134539(JP,U) 実開 昭50−135839(JP,U) 実開 平2−59360(JP,U) 実開 昭61−58659(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01M 11/00 F02F 7/00 302 F02F 7/00 F02F 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンブロックに装着するオイルパン
    であって、前記オイルパンはエンジンブロックに設けた
    フランジ部に対応すると共に、複数のエンボス部を形成
    したフランジ部を有し、前記エンジンブロックのフラン
    ジ部とオイルパンのフランジ部間にシール部材を介して
    両フランジ部を接合させ、固定部材によってエンジンブ
    ロックに固定するオイルパンにおいて、オイルパン成形
    時の加工硬化レベルに対応する前記オイルパンのフラン
    ジ部に形成するエンボス部の成形部位の剛性値に対応さ
    せて前記エンボス部の立ち上がりテーパー角度を設定し
    たことを特徴としたオイルパン。
  2. 【請求項2】 前記オイルパンのフランジ部をストレー
    ト部とコーナー部で構成した場合において、コーナー部
    に形成したエンボス部の立ち上がりテーパー角度を、ス
    トレート部に形成したエンボス部の立ち上がりテーパー
    角度よりも小さくなるように構成したことを特徴とした
    請求項1記載のオイルパン。
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