JP2580376Y2 - ワッシャーシール - Google Patents

ワッシャーシール

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JP2580376Y2
JP2580376Y2 JP1993029258U JP2925893U JP2580376Y2 JP 2580376 Y2 JP2580376 Y2 JP 2580376Y2 JP 1993029258 U JP1993029258 U JP 1993029258U JP 2925893 U JP2925893 U JP 2925893U JP 2580376 Y2 JP2580376 Y2 JP 2580376Y2
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tightening
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義孝 田中
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Uchiyama Manufacturing Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、締付け具とカバー部材
との間に装着されるワッシャー材に関し、具体的には密
封性及び組付け性に優れ制振特性の極めて高いワッシャ
ーシールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンのロッカーカバーとかオ
イルパンの如きカバー部材を装着固定するには、該カバ
ー部材の要所要所に締付け具を配置してカバー部材の周
囲に装着したガスケットを含めて締付け装着をなさしめ
ており、その締付け具の密封とカバー部材の防音防振な
どを図るために該締付け具とカバー部材との間に弾性体
からなるワッシャーシールを挿着している。以下、図面
を参照しつつ詳述する。
【0003】この構造の多くは、図3に示すように、リ
ング状に形成した弾性体のシール部5とこれの上方に輪
形状の金属製ワッシャー6を配設してワッシャーシール
を構成しており、これに充分な締付け力を与えてカバー
部材3のボルト孔3aを密封すると共に、該カバー部材
3の周囲に配置されたガスケット(図示していない)に
対して強い圧力を働かせしめていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな上方から圧縮されるとシール部5が放射状に流れ変
形する横方向の変形を規制し得ないワッシャーシールに
あっては、自動車用エンジン組立ライン等での締付けの
自動化された装着をなすに適していない。すなわち、合
成ゴム等の弾性体でなるシール部5は多少の硬度の差異
はあっても最適な締付け圧力はある一定の巾を有するも
のであり、一般的に締付トルク、20kgf・cm〜8
0kgf・cmがその範囲と考えられ、これ以上の荷重
が該シール部5に加わるとトルクダウン(応力緩和)し
たり過大な横流れ変形によって破壊を招いたりする。前
記自動化組付けラインは残念ながらこの範囲内の調整が
難しく、前記した不都合の理由の一つに挙げられる。
【0005】このような不都合を解消するために、図4
に示す実開昭57ー83254号公報の如くの、シール
部5の横流れを防止し得る受皿7を持ったワッシャーシ
ールが開発されたが、この構造においては粗雑な締付け
作業あるいは過大な締付け圧力により金属製ワッシャー
6と受皿7の位置ずれが起きてお互いに緩衝したり、該
シール部5にあっては逃げ場のない圧縮によりその弾性
を消失してしまうなど新たな問題が発生している。本考
案はこのような欠点に鑑み、応力緩和を防ぎ防振性を向
上せしめると共にシール性能をも高めたワッシャーシー
ルを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案を図面に基づいて
説明すると、図1及び図2に示すように、自動車用エン
ジン等に在るカバー部材3の締付けとボルト孔3aの密
封をなすワッシャーシールであって、両面にコンパウン
ド層1aを持つ金属環からなる芯材1を複数個積層し、
前記芯材1の内周部へ該複数の芯材1を弾性的に拘束す
る形状の鍔付シール部2を設けてこれら1、2を一体化
せしめたことを特徴としている。
【0007】この一体化においては 前記弾性材からな
る鍔付シール部2を成型することによって前記芯材1と
一体化せしめるか、あるいは予め鍔付シール部2を形成
してこれに芯材1を装着することを特徴としている。
【0008】
【作用】本考案は、上記した構造をもって下記に示す優
れた作用をなす。すなわち、本考案のワッシャーシール
を構成する芯材1は、図1及び図 に示す如く合成ゴム
等のコンパウンド層1aを両表面に持つ金属環からなっ
ており、このため締付け荷重が大きく、熱的負荷等が加
わっても横流れせず、極めて高いトルク保持力を発揮す
るものであり、また、強い機械的強度をもっている。一
方、前記芯材1を拘束一体化せしめる鍔付シール部2は
合成ゴム材あるいは合成樹脂材から形成されるが、前記
芯材1を被覆成型、あるいは予め造形して前記芯材1を
一体化せしめる作用と、該芯材の内周部に配置されるこ
とで、装着締め込み時に締付けボルト4及びカバー部材
3さらには締付け部材(4、3)に密接して弾性変形
し、漏洩路を完全に遮断せしめて強力なシール性を発揮
する。
【0009】前記のような構造の芯材1を図示した如く
締付け方向に複数重ね合わせることによってその締付け
特性を比例的に向上させ、締付け荷重のバラツキに左右
されない安定的で良好な圧縮性能と制振性能を発揮せし
める。このように、芯材1の表面にコンパウンド層1a
形成したことにより該コンパウンド層1aが締付け圧
力を柔軟に受け止め接触部材との有効なシール性を発揮
するものとなる。この芯材1の成形においては、コンパ
ウンド層1aを両表面に持つ金属板材をリング状に打ち
抜き形成するのが大量にしかも安価に形成でき製造コス
トに有利なものとなっている。
【0010】
【実施例】本考案を実施するに、前記鍔付シール部2の
形成においては、図1に示す筒形状に限らず、図2に
すように内周部を山形状2bに造形せしめることもで
き、この凸出形状によって挿入した締付けボルト4への
係合性が生じるので装着作業性を大きく向上せしめる。
【0011】なお、前記芯材1に設けたコンパウンド層
1aの表面にグラファイト層(図示せず)を付着成形す
ることも可能であって、この構造では高い締付け荷重及
び高い熱負荷を伴っても接触部材と粘着せずシール部分
の単体性を保ち、締付け力を有効に芯材1へ伝えるので
好ましい表面材となる。このグラファイト層によるシー
ル部分の単体性は、互いの面材が相互に締付け固着され
ても各各が物理的に接着されないものであり、図3の如
くの単体からなった成形品のシール部5と比べ振動の伝
達損失がより大きいので優れた制振性を有する。
【0012】
【考案の効果】上記のような構成によって、以下に示す
優れた効果が得られる。本考案でのワッシャーシール
は、良好なシール性を示すと共に、締付け荷重が大き
く、高いトルク保持力を持って、締付け初期の軸力を保
ちシール面圧を低下させない。従って、増し締め等の後
手間の必要がなく保守管理性に優れる。その成形におい
ては、基となる芯部分を打ち抜き造形せしめ、弾性材で
係合せしめて拘束一体化するので極めて低価格で大量生
産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図3】 本考案を使用しない従来の構造の装着状態を示
す断面図である。
【図4】 本考案を使用しない従来の構造の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 芯材 1a コンパウンド層 2 鍔付シール部 2b 山形状 3 カバー部材 3a ボルト孔 4 ボルト

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンパウンド層を両表面に形成した金属
    環からなる芯材を複数個積層し、前記芯材の内周部へ該
    複数の芯材を弾性的に拘束する形状の鍔付シール部を設
    けてこれらを一体化せしめたことを特徴とするワッシャ
    ーシール。
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JPH0682424U JPH0682424U (ja) 1994-11-25
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JPS63158616U (ja) * 1987-04-06 1988-10-18
JPH0444892Y2 (ja) * 1988-10-13 1992-10-22

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