JP2810589B2 - 大束結束機 - Google Patents

大束結束機

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JP2810589B2
JP2810589B2 JP4129138A JP12913892A JP2810589B2 JP 2810589 B2 JP2810589 B2 JP 2810589B2 JP 4129138 A JP4129138 A JP 4129138A JP 12913892 A JP12913892 A JP 12913892A JP 2810589 B2 JP2810589 B2 JP 2810589B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、予め小束状に結束さ
れた所定束数の小束群を、幅の広いテープによりさらに
十文字に結束して大束を形成する大束結束機に関するも
ので、特に、所定束数の小束群に対するテープの結束位
置を二段階に選択できる大束結束機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】まず始めに、小束は所定枚数(一般に1
00枚)の紙幣がその長手方向の中心から外れた位置に
幅の狭いテープにより結束されるものであり、さらに、
大束は所定束数(一般に10束)の小束をその短手方向
及び長手方向のそれぞれの中心位置に幅の広いテープに
より十文字に結束されるものであって、このような結束
方法を採ることにより、小束のテープ部分が大束のテー
プに隠されることがなく、小束数の確認を容易に行うこ
とができるようになされているもので、さらに小束、大
束とも、結束後には必ず確認印が施されているものであ
る。そして、例えば銀行などの金融機関の店舗間などの
取引においては、このような小束、大束が受け渡されて
いるのである。
【0003】一方、金融機関の店舗内においては、店舗
内整理などのために、仮締め作業と称して、一時的に結
束した小束、大束を作成することがあり、上記のような
正式な小束、大束と区別するために、テープの結束位置
を変えた小束、大束を作成していた。すなわち、仮締め
の小束は、所定枚数の紙幣がその長手方向の中心に幅の
狭いテープにより結束されたものであり、仮締めの大束
は、所定束数の小束をその長手方向の中心位置から外れ
た位置に幅の広いテープにより一文字に結束されるもの
であり、このような仮締めの場合には、確認印を施さな
いようにしている。そして、前者の正式な小束、大束を
作成する作業を本締め作業、後者の仮締めの小束、大束
を作成する作業を仮締め作業と称している。
【0004】ところで、従来、この種の大束結束機は、
例えば、特開昭60−158020号公報及び特開平2
−180114号公報に示されるように各種知られてい
るが、いずれの装置も、前記した本締め作業用に開発さ
れたものであって、一連の結束動作で、小束群の長手方
向と短手方向の二方向をテープにより十文字に結束して
大束を形成するものであった。一方、仮締め作業用の小
束結束機、大束結束機というものはなく、あくまでも店
舗内整理のためということで、小束、大束とも、人手に
より、結束されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、公知
の大束結束機においては、仮締め作業を行うことを前提
として造られていないため、仮締めの大束を作成するこ
とができないという問題があった また、公知の大束結
束機の一連の機能を部分的に解除して、仮締めに相当す
る一文字の結束を行わせようとする事も考えられるが、
大束の本締めの結束位置と仮締めの結束位置とは一致し
ないため、結果として仮締めの大束を作成することがで
きなかった。
【0006】この発明は、上記問題点を鑑みてなされた
もので、本締めの大束のみならず、仮締めの大束をも結
束できるようにした大束結束機を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、第1の発明では、小束群をその厚み方向を水平にし
て所定束数重ねた状態でほぼ直方体状となるように保持
することが可能な小束群保持機構と、この小束群保持機
構に保持される小束群の周囲にテープを巻き付けて結束
する結束機構とより構成される大束結束機において、長
手方向を垂直状態とされた小束群が装填される前記小束
群保持機構の凹部に対して着脱することにより、該凹部
の深さを二段階に選択的に設定する装填高さ調整部材を
有するとともに、 さらに、前記小束群保持機構の凹部に
対する前記装填高さ調整部材の着脱状態を検出する検出
手段と、 この検出手段からの検出信号に基づき、テープ
の本締め作業であるか、仮締め作業であるかを表示する
表示手段とを有することを特徴としている。
【0008】第2の発明では、小束群をその厚み方向を
水平にして所定束数重ねた状態でほぼ直方体状となるよ
うに保持することが可能な小束群保持機構と、 この小束
群保持機構に保持される小束群の周囲にテープを巻き付
けて結束する結束機構とより構成される大束結束機にお
いて、 長手方向を垂直状態とされた小束群が装填される
前記小束群保持機構の凹部に対して着脱することによ
り、該凹部の深さを二段階に選択的に設定する装填高さ
調整部材を有するとともに、 さらに、前記小束群保持機
構の凹部に対する前記装填高さ調整部材の着脱状態を検
出する検出手段と、 前記結束機構により結束作業が終了
した後のテープに対して捺印作業を行う捺印機構と、
記検出手段からの検出信号に基づき、テープの仮締め作
業であることを判断して、前記捺印機構による捺印作業
を禁止する制御手段とを有することを特徴としている。
【0009】第3の発明では、小束群をその厚み方向を
水平にして所定束数重ねた状態でほぼ直方体状となるよ
うに保持することが可能な小束群保持機構と、 この小束
群保持機構に保持される小束群の周囲にテープを巻き付
けて結束する結束機構とより構成される大束結束機にお
いて、 長手方向を垂直状態とされた小束群が装填される
前記小束群保持機構の凹部に対して着脱することによ
り、該凹部の深さを二段階に選択的に設定する装填高さ
調整部材を有するとともに、 さらに、前記小束群保持機
構の凹部に対する前記装填高さ調整部材の着脱状態を検
出する検出手段と、 テープの本締め作業の開始を指示す
る第1のスタート手段と仮締め作業の開始を指示する第
2のスタート手段とを有する操作手段と、 前記検出手段
からの検出信号と、前記操作手段からの第1もしくは第
2のスタート信号とに基づき、前記装填高さ調整部材の
着脱状態とテープの本締め作業もしくは仮締め作業の開
始条件が一致しているときに、前記結束機構による結束
作業を開始させ、前記開始条件が一致してないとき、前
記結束機構による結束作業を禁止する制御手段とを有す
ることを特徴としている。
【0010】第4の発明では、さらに、前記制御手段に
よる前記開始条件が一致していないとの判断に基づき、
警報を発する警報手段を有することを特徴としている。
【0011】
【0012】
【作用】第1の発明によれば、小束群保持機構の凹部に
対して、装填高さ調整部材を着脱することにより、該凹
部の深さを二段階に選択的に設定することができ、これ
により、大束の本締め作業を行ったり、仮締め作業を行
ったりすることができる。 しかも、小束群保持機構の凹
部に対する装填高さ調整部材の着脱状態を検出手段によ
り検出し、この検出信号に基づき、テープの本締め作業
が可能であるか、仮締め作業が可能であるかを表示手段
に表示することができる。
【0013】第2の発明によれば、前記検出手段からの
検出信号に基づき、テープの仮締め作業であることが判
断されると、制御手段により、捺印機構による捺印作業
を禁止することができる。
【0014】第3の発明によれば、前記検出手段からの
検出信号と、操作手段からの第1もしくは第2のスター
ト信号とに基づき、前記装填高さ調整部材の着脱状態と
テープの本締め作業もしくは仮締め作業の開始条件が一
致しているときには、制御手段は、前記結束機構による
結束作業を開始させることができ、他方、前記開始条件
が一致してないときには、制御手段は、前記結束機構に
よる結束作業を禁止することができる。
【0015】第4の発明によれば、前記制御手段による
前記開始条件が一致していないとの判断に基づいて警報
を発することができる。
【0016】
【0017】
【実施例】以下、この発明を図面に示す実施例に基づい
て説明する。まず始めに、この発明が適用される大束結
束機の概略について説明する。図1は、この発明が適用
される大束結束機の外観概略を示す外観図で、機体1の
前部(左手前側)は小束群を装填し易く低くした装填部
2が形成され、機体1の後部(右後方側)は小束群を結
束する機構を収納した結束部3が形成された外観となっ
ている。この装填部2と結束部3との間で、所定束数
(通常10束である)の小束群がその長手方向あるいは
短手方向を水平に、且つ一つ一つの小束の厚み方向を機
体1の前後方向に向けた状態で装填される小束群保持機
構10が小束群移動機構(図示せず)によって移動し得
るように設けられている。また、機体1の装填部2と結
束部3との間には、通常、装填部2と結束部3との間を
仕切るように結束部3の開口4を閉鎖し、結束時には小
束群保持機構10の移動によって結束部3の開口4を開
放するシャッター5が設けられている。
【0018】図2は、大束結束機の内部機構の概略を示
す機構図で、図3は、図2に示す機構図の部分側面図
で、以下、内部機構について説明する。所定束数の小束
群Bが装填される前記小束群保持機構10は、上方が開
いた箱状に形成されるとともに、その4つの側壁部材
は、機体1の前部であって前記小束群移動機構(図示せ
ず)により移動される移動壁11と、この移動壁11に
対向して支持されるとともに、この移動壁11に対して
接離可能に取り付けられ、且つバネ部材(図示せず)に
より移動壁11との間を狭める方向に付勢された挾持壁
12と、小束群保持機構10の移動方向と直交する方向
のいずれか一方の側壁であって、移動壁11と一体に支
持される基準壁13と、この基準壁13に対向して支持
されるとともに、この基準壁13に対して接離可能に取
り付けられ、且つバネ部材(図示せず)により基準壁1
3との間を狭める方向に付勢された規制壁14とにより
構成されている。
【0019】そして、挾持壁12と規制壁14とは、小
束群保持機構10が装填部2に位置している時には、各
々対向する移動壁11と基準壁13との間を開放して小
束群Bの装填、取り出しを行い易くするとともに、小束
群保持機構10が結束部3側に位置しているときには各
々対向する移動壁11と基準壁13との間を閉じ、移動
壁11と挾持壁12との間で小束群Bをその厚み方向に
挾持し、また基準壁13と規制壁14との間で小束群B
の長手方向の位置を揃える位置規制を行い得る構造とな
っている。なお、結束部3側に位置した小束群保持機構
10は、前記小束群移動機構(図示せず)によりさらに
機体1の後部へ駆動され得る構造となっており、その場
合には、挾持壁12が規制部材(図示せず)によりその
移動が規制される一方、移動壁11のみが機体1の後部
へ移動しようとすることにより、移動壁11と挾持壁1
2との間で小束群Bをその厚み方向にさらに圧縮し得る
構造となっている。
【0020】さらにまた、この小束群保持機構10の底
部材15は、その移動方向と直交する方向の中央部が下
方に一段低くなった凹部16と、その両側の一段高い段
部17・17とに形成され、両段部17・17部分に
は、その長手方向が水平状態とされた小束群Bが装填さ
れ、また、凹部16には、その長手方向が垂直状態とさ
れた小束群Bが装填されて保持される構造となってい
る。また、図2中、符号18で示すものは、この小束群
保持機構10に装填される小束群Bの前面側に接触して
保持する前板で、結束動作時には、後述するテープ挾み
30と共同して小束群Bを挾持、圧縮するものである。
なお、この小束群保持機構10の凹部16には、通常、
本締め作業のために、装填高さ調整部材100が装着さ
れている。
【0021】前記シャッター5は、その下辺に設けられ
た蝶番(図示せず)により結束部3方向へ傾倒自在に支
持されるとともに、バネ部材(図示せず)により通常起
立状態となって、結束部3の開口4を閉鎖するように支
持されている。そして、前記小束群保持機構10が結束
部3方向に移動することにより、小束群保持機構10の
挾持壁12がシャッター5をバネ部材(図示せず)に抗
して倒すことになる。なお、倒されたシャッター5は、
小束群保持機構10が結束部3内に移動した状態でも、
小束群保持機構10の底部材15に接触するように構成
されているため、倒れた状態を維持するものであり、従
って、小束群保持機構10が装填部2に戻ることによ
り、当初のように、バネ部材(図示せず)により起立し
て結束部3の開口4を閉鎖するものである。
【0022】次に結束部3の結束機構20について説明
する。この結束機構20は、主として、テープの先端を
挾持するテープ挾み30と、このテープ挾み30を小束
群Bの周囲に沿って移動させるテープ挾み移動機構40
と、このテープ挾み移動機構40と連動してテープを供
給したり、あるいは単独でテープを巻き戻したりするテ
ープ供給機構50と、小束群Bに巻き付けられたテープ
を接着しながら切断するテープ接着切断機構60とから
構成されている。
【0023】まず、テープ挾み移動機構40について説
明すると、結束部3側に移動した平面四角状の小束群保
持機構10の上方で、且つこの小束群保持機構10の周
囲をさらに囲むような平面四角状の位置に、水平回転す
る4つのスプロケット部材41が上下2段に配置され、
この上下2段のスプロケット部材41には各々チェーン
部材42が掛け回され、さらにこの両チェーン部材42
にはテープ挾み支持部材43が取り付けられ、四隅のう
ちの1組のスプロケット部材41がモータ(図示せず)
により図2に示されるように反時計方向に回転駆動され
ることにより、チェーン部材42を介してテープ挾み支
持部材43が反時計方向に移動するように構成されてい
る。
【0024】さらに、このテープ挾み支持部材43の下
面には、2本のスライド軸44がその軸線方向を垂直と
するように取り付けられ、このスライド軸44には、そ
の下面にテープ挾み30を有するスライド部材45が垂
直方向に移動できるように支持され、このスライド部材
45は、通常、自重乃至バネ部材46(図3参照)によ
りスライド軸44の下端に位置して支持される。よっ
て、この状態で前記テープ挾み支持部材43がチェーン
部材42に案内されて移動することにより、その下方に
支持されたテープ挾み30が、小束群保持機構10に保
持される小束群Bの周囲を移動することになる。
【0025】テープ挾み30は、垂直面を有する板部材
31と、垂直方向に伸び、且つ板部材31に対して接離
自在に支持される2本の棒状部材32と、この棒状部材
32を板部材31に押し付けるバネ部材(図示せず)と
により構成されている。なお、テープ挾み30及びこれ
を支持するテープ挾み支持部材43の初期位置は、図2
に示す如く、前記小束群保持機構10の前板18と対向
する機体1の後部、中央で、この初期位置において、テ
ープ挾み30は、テープTの先端が供給されるときに
は、テープ挾み開放機構(図示せず)により板部材31
と棒状部材32との挾持状態を解除されて開放され、テ
ープTの先端が供給されたときには、テープ挾み開放機
構(図示せず)の作動が終了して、開放されていた板部
材31と棒状部材32との間でテープTの先端を挾持す
るように構成されている。
【0026】また、後述するテープTの巻き付け、締め
付け、接着切断がなされて結束作業が終了したときに
は、結束された小束群BとテープTとの間に残っている
テープ挾み30は、この初期位置において、前記スライ
ド部材45がテープ挾み抜き取り機構70(図3参照)
により前記スライド軸44に沿って上昇されることによ
り、結束された小束群BとテープTとの間より抜き取ら
れるように構成されている。すなわち、テープ挾み抜き
取り機構70は、図3に示すように、抜き取りモータ7
1と、その水平方向に回転軸線を有する出力軸72に固
定されたピニオン73と、このピニオン73と係合して
垂直方向に移動自在のラック74と、このラック74の
下端に設けられ、前記スライド部材45の一端と係脱自
在の係止部材75とにより構成されている。
【0027】よって、抜き取りモータ71が作動する
と、その出力軸72に固定されたピニオン73が回転
し、ピニオン73と係合するラック74が上昇する。そ
して、このラック74の上昇にともない、ラック74下
端の係止部材75がスライド部材45に係合してこれを
持ち上げることにより、テープ挾み30を小束群Bとテ
ープTとの間から抜き取るものである。なお、上方に抜
き取られたテープ挾み30は、結束済み小束群Bが小束
群保持機構10により装填部2に移動した際に、前記抜
き取りモータ71の作動が終了することにより、前記ス
ライド部材45とともにその自重乃至バネ部材46によ
ってスライド軸44の下端まで下降するように構成され
ている。
【0028】他方、前記テープ挾み30の初期位置の後
方で、且つチェーン部材42が掛け回された平面四角状
の外側にあたる位置には、テープTの供給及び巻き取り
が可能なテープ供給機構50が設けられている。すなわ
ち、このテープ供給機構50は、多数のテープ供給ロー
ラ51によって構成され、テープ挾み30の挾持状態が
開放されたとき、この開放されたテープ挾み30にテー
プTの先端をガイド部材(図示せず)により案内させな
がら供給するとともに、テープTの先端がテープ挾み3
0に挾持された後であって、テープ挾み30の図示反時
計方向の水平移動によってテープTを小束群Bの水平方
向の周囲に巻き付けるときには、テープ挾み30の移動
に連動してテープTを供給する一方、小束群Bへテープ
Tが巻き付けられた後、小束群保持機構10の移動壁1
1と挾持壁12との間で小束群Bがその厚み方向に圧縮
されている間には、巻き付けたテープTを巻き戻して小
束群BをテープTにより締め付けるように制御されてい
る。なお、ここでテープ挾み30の移動に連動してテー
プTを供給するとは、テープ挾み30の移動量とテープ
供給機構50によるテープTの供給量とがほぼ等しいこ
とをいい、テープ挾み30の移動によって、テープTま
たはテープ挾み30に余分な負荷が掛からないように構
成されている。
【0029】さらに、前記テープ挾み30の初期位置の
後方で、且つ前記テープ供給機構50よりもテープ挾み
30の移動方向側にあたる位置には、圧縮された小束群
Bを締め付けているテープTを熱接着しながら切断する
テープ接着切断機構60が設けられている。すなわち、
このテープ接着切断機構60は、圧縮された小束群Bの
周囲にテープTが二重に巻き付けられ、且つ前記テープ
挾み30が初期位置に位置している状態で、ヒーター部
材61がテープ挾み30の板部材21に対して押し付け
られながら移動することにより、テープ挾み30の板部
材21とヒーター部材61との間に位置するテープTを
熱接着するものであり、さらに、このヒーター部材61
の熱接着動作にともなって、このヒーター部材61の後
方よりカッター部材(図示せず)が突出することによ
り、テープ挾み30とテープ供給機構50との間に張ら
れたテープTを切断するものである。
【0030】このようにしてテープTの巻き付け、締め
付け、接着切断がなされて結束作業が終了したときに
は、前記したように、結束された小束群BとテープTと
の間に残っているテープ挾み30がテープ挾み抜き取り
機構70により結束された小束群BとテープTとの間よ
り抜き取られ、さらに、結束済みの小束群Bが小束群保
持機構10により装填部2に移動されて、機体1より取
り出すことができるものである。
【0031】次に、上記した結束機構20による結束動
作に際して、小束群保持機構10により保持された小束
群Bが小束群保持機構10より上方に飛び出さないよ
う、あるいは機体1の幅方向に倒れないように小束群B
を案内するガイド機構80、及び小束群保持機構10に
より保持された小束群Bが機体1の後方側に倒れた場合
にこれを起立させる整列機構90について説明する。な
お、図4は、ガイド機構80と整列機構90を説明する
斜視図である。
【0032】図3及び図4から明らかなように、ガイド
機構80は、一対の水平ガイド部81・81と、同じく
一対の垂直ガイド部82・82とより構成されている。
そして、一対の水平ガイド部81・81の高さ位置は、
小束群Bがその長手方向を水平状態にして小束群保持機
構10に装填されたときの小束群Bの上端部位置よりも
僅かに高く設定され、また、一対の垂直ガイド部82・
82は、一対の水平ガイド部81・81よりも上方の位
置であって、一対の垂直ガイド部82・82間の距離及
び位置が前記小束群保持機構10の底部材15の凹部1
6の広さより僅かに広く、且つほぼ一致した位置に設定
されている。
【0033】一方、整列機構90は、比較的細い棒状の
弾性部材で形成され、前記一対の水平ガイド部81・8
1の後端部近傍に揺動中心部91・91を有して機体1
後方側に揺動自在に支持され、さらに前記一対の垂直ガ
イド部82・82間の外方で、前記一対の水平ガイド部
81・81の下面より一定距離下方に延びる垂直接触部
92・92と、この垂直接触部92・92の下端を結ぶ
水平接触部93とが設けられている。また、この整列機
構90の揺動中心部91・91はコイル状に形成される
ことにより、その垂直接触部92・92及び水平接触部
93が、常に揺動中心部91・91を通るほぼ垂直面に
位置するように付勢されている。なお、この整列機構9
0の垂直接触部92・92の長さ、すなわち、揺動中心
部91・91からの水平接触部93までの距離は、この
揺動中心部91・91から機体1後方側の初期位置に位
置するテープ挾み30までの距離にほぼ等しくなるよう
に設定されている。
【0034】次に、前記した小束群保持機構10の凹部
16に着脱自在の装填高さ調整部材100に関連した構
成について説明する。図5は、小束群保持機構10の凹
部16に装填高さ調整部材100が装着されて本締め作
業が行われるときの動作説明図である。また、図6は、
小束群保持機構10の凹部16から装填高さ調整部材1
00が外されて仮締め作業が行われるときの動作説明図
である。さらに図7は、装填高さ調整部材100の着脱
状態に基づき、本締め作業または仮締め作業を選択的に
行う制御ブロック図である。
【0035】前記したように、装填高さ調整部材100
は小束群保持機構10の凹部16に着脱自在に構成され
るものであって、本実施例にあっては、装填高さ調整部
材100が小束群保持機構10の凹部16に装着されて
いるときに本締め作業が行われ、装填高さ調整部材10
0が小束群保持機構10の凹部16から外されていると
きに仮締め作業が行われるように構成されている。すな
わち、小束群保持機構10の凹部16の深さは、図6に
示されるように、仮締めの小束群bの長手方向中央に結
束されている幅の狭いテープtが、小束群保持機構10
の移動壁11と挾持壁12とに挾持されるような深さに
形成されることにより、個々の仮締めの小束群bのテー
プtを隠さないよう、仮締めの小束群bの長手方向の中
央を外れた位置に、幅の広いテープTにより結束できる
ように設定されており、他方、装填高さ調整部材100
の高さは、この装填高さ調整部材100が小束群保持機
構10の凹部16に装着されたときの該凹部16の深さ
が、図5に示されるように、本締めの小束群Bの長手方
向の中央から外れた位置に結束されている幅の狭いテー
プtが、小束群保持機構10の移動壁11と挾持壁12
とに挾持されるような深さに調整されることにより、個
々の小束群Bのテープtを隠さないよう、本締めの小束
群Bの長手方向の中央位置に、幅の広いテープTにより
結束できるように設定されている。
【0036】従って、図5及び図6において一点鎖線で
示されるように、結束部3において小束群B、bが結束
された際には、いずれの場合にも、個々の小束群B、b
のテープtはテープTにより隠されることなく結束され
ることになる。なお、図5及び図6において符号110
で示されるものは捺印機構であって、本締め作業が終了
した図5の小束群(大束)BのテープTに対してのみ捺
印を施すよう構成されているものである。
【0037】次に、図7に示す制御ブロック図について
説明する。符号120で示されるものは検出手段で、前
記小束群保持機構10の凹部16に対する装填高さ調整
部材100の着脱状態を検出し、装填高さ調整部材10
0の装着が検出されているときには本締め可能信号M1
を出力し、他方、装填高さ調整部材100の装着が検出
されていないときには仮締め可能信号M2を出力するよ
うに構成されている。この検出手段120の構成は、装
填高さ調整部材100と小束群bとの区別ができるよう
に、例えば2つ以上のセンサを配置して構成される。さ
らに、符号130で示されるものは表示手段で、検出手
段120より本締め可能信号M1が入力されているとき
には本締め可能表示を行い、他方、検出手段120より
仮締め可能信号M2が入力されているときには仮締め可
能表示を行うように構成されている。また、符号140
で示されるものは操作手段で、結束作業の開始を指示す
るスタート釦を少なくとも有し、このスタート釦が操作
されることによりスタート信号STを出力するように構
成されている。
【0038】一方、符号150で示されるものは結束制
御手段で、この結束制御手段150は、前記小束群保持
機構10を装填部2と結束部3との間で移動させる小束
群移動機構(図示せず)及び結束機構20の動作を制御
するものであって、この結束制御手段150は、後述す
る制御手段160からの結束開始信号WSが入力される
ことにより、小束群移動機構を制御して小束群保持機構
10を装填部2より結束部3に移動させるとともに、結
束機構20を制御して小束群Bの結束動作を行い、他
方、結束動作が終了し、小束群移動機構により小束群保
持機構10が結束部3から装填部2に移動した際には、
結束終了信号WE1またはWE2を出力するように構成
されている。すなわち、小束群保持機構10の凹部16
に小束群Bが装填されているか、小束群保持機構10の
段部17・17上に小束群Bが装填されているかを検出
するセンサ(図示せず)が設けられ、いずれの状態で結
束作業が行われたかにより、結束終了信号WE1または
WE2を出力するものであって、小束群保持機構10の
凹部16に小束群Bが装填されているときに結束作業が
行われた場合には結束終了信号WE2を出力し、小束群
保持機構10の段部17・17上に小束群Bが装填され
ているときに結束作業が行われた場合には結束終了信号
WE1を出力するように構成されているものである。こ
のようなことは、通常、本締め作業においては、所定束
数の小束群Bを小束群保持機構10の段部17・17上
に装填した状態で1回目の結束、すなわち、小束群Bの
長手方向へのテープTの結束動作を行い、次に、1回目
の結束を終えた小束群Bを小束群保持機構10の凹部1
6に装填した状態で2回目の結束、すなわち、小束群B
の短手方向へのテープTの結束動作を行い、この2回目
の結束動作が行われたときには、自動的に捺印機構11
0を駆動して捺印を行えるように区別するために、2種
類の結束終了信号WE1またはWE2が出力されるよう
になっている。
【0039】そして、符号160で示されるものは制御
手段で、この制御手段160には、前記検出手段120
からの本締め可能信号M1もしくは仮締め可能信号M
2、前記操作手段140からのスタート信号ST、及び
前記結束制御手段150からの結束動作の終了を表す結
束終了信号WE1またはWE2が入力されるとともに、
この制御手段160からは、前記結束制御手段150に
対して結束動作の開始を表す結束開始信号WS、前記捺
印機構110に対して捺印動作を指示する捺印駆動信号
SDが出力されるように構成されている。そして、この
制御手段160は、操作手段140からスタート信号S
Tが入力されたときには、結束制御手段150に対して
結束開始信号WSを出力して、小束群移動機構に対して
小束群保持機構10を装填部2より結束部3に移動さ
せ、その後、結束機構20に対して結束動作を開始さ
せ、一方、この結束制御手段150より結束動作が終了
したことを表す結束終了信号WE1が入力された場合に
は、そのまま動作を終了し、他方、結束終了信号WE2
が入力された場合には、検出手段120から本締め可能
信号M1もしくは仮締め可能信号M2のいずれが入力さ
れているかを判断し、本締め可能信号M1が入力されて
いるときには、捺印機構110に対して捺印駆動信号S
Dを出力し、他方、検出手段120から仮締め可能信号
M2が入力されていると判断したときには、捺印機構1
10に対する捺印駆動信号SDを出力することなく、終
了するように制御構成されている。
【0040】以下、この大束結束機の動作を、図面に基
づいて説明する。まず始めに、本締め作業について説明
する。本締め作業に先立ち、小束群保持機構10の凹部
16には、図5に示すように、装填高さ調整部材100
が操作者により装着される。このとき、検出手段120
は、装填高さ調整部材100の装着状態を検出して本締
め可能信号M1を出力し、表示手段130は、本締め可
能信号M1を入力することにより本締め可能表示を行
う。なお、本締め作業においては、小束群Bを小束群保
持機構10の段部17・17上に装填して1回目の結束
を行い、次に小束群Bを小束群保持機構10の凹部16
に装填して2回目の結束を行うようになっている。そこ
で、まず、所定束数の小束群Bが、その厚み方向が機体
1の前後方向となるように、且つその長手方向が水平方
向となるように重ねられた状態で、全体としてほぼ直方
体状で小束群保持機構10の段部17・17上に装填さ
れ、その後、操作手段140のスタート釦が操作されて
スタート信号STが出力される。このスタート信号ST
は制御手段160に入力され、制御手段160は、結束
制御手段150に対して結束開始信号WSを出力する。
【0041】結束開始信号WSが入力された結束制御手
段150は、結束動作を開始する。すなわち、まず、小
束群保持機構10は、小束群移動機構(図示せず)によ
り、機体1前部の装填部2より機体1後部の結束部3に
向けて移動される。この移動にともない、小束群Bの装
填時には開放状態にあった移動壁11と挾持壁12との
間、基準壁13と規制壁14との間がバネ部材(図示せ
ず)の作用によってそれぞれ狭くなり、小束群Bの下端
部が移動壁11と挾持壁12との間で挾持されるととも
に、小束群Bの長手方向が規制壁14により基準壁13
に押し付けられて揃えられることになる。
【0042】この小束群Bの機体1前部の装填部2より
機体1後部の結束部3に向けての移動に際して、特に折
れ癖のある流通券の小束群Bが小束群保持機構10に装
填されている場合には、移動方向側である結束部3側に
装填されている小束群Bが、さらに移動方向側に倒れる
ことがある。この時、小束群Bがさらに結束部3側に移
動して行くことにより、移動方向最前面の小束群Bの倒
れた上方自由端部の上面に、整列機構90の垂直接触部
92・92が接触し、この倒れた小束群Bを起立させ
る。そして、小束群Bが結束部3内の所定位置に設定さ
れたときには、小束群Bはほぼ直方体状に整列されると
ともに、整列機構90の垂直接触部92・92(及び水
平接触部93)を小束群Bの上方に退避させることにな
る。
【0043】次に、小束群Bが機体1後部の結束部3内
の所定位置に移動し終わると、まず、テープ挾み30に
テープT先端が供給され、続いてテープ挾み移動機構4
0とテープ供給機構50とが連動して作動し、テープT
の供給に連動してテープTの先端を挾持したテープ挾み
30が小束群Bの周囲を平面四角状に移動する。このと
き、テープ挾み移動機構40によるテープ挾み30の移
動量及びテープ供給機構50によるテープTの供給量
は、ともにテープ挾み30の移動経路の二周分であり、
この二周分の供給及び移動がなされると、テープ挾み移
動機構40とテープ供給機構50の作動が停止する。
【0044】小束群BへのテープTの二重巻き付け動作
が終了すると、小束群移動機構(図示せず)により小束
群保持機構10がさらに機体1の後部側へ駆動されるこ
とにより、小束群Bがその厚み方向に圧縮され、同時
に、テープ供給機構50が逆転作動することにより、圧
縮された小束群BがテープTにより締め付けられること
になる。この状態で、さらにテープ接着切断機構60が
作動を開始し、ヒーター部材61が、初期位置に位置し
ているテープ挾み30の板部材31に対して押し付けら
れながら移動することにより、テープ挾み30の板部材
31とヒーター部材61との間に位置するテープTを熱
接着するものであり、さらに、このヒーター部材61の
熱接着動作にともなって、このヒーター部材61の後方
よりカッター部材(図示せず)が突出することにより、
テープ挾み30とテープ供給機構50との間に張られた
テープTを切断する。
【0045】テープ接着切断機構60によるテープTの
接着切断動作が終了すると、結束された小束群Bとテー
プTとの間にはテープ挾み30が残るため、次に、テー
プ挾み抜き取り機構70が作動し、スライド部材45が
スライド軸44に沿って上昇されることにより、結束さ
れた小束群BとテープTとの間よりテープ挾み30が抜
き取られる。この後、前記した説明と逆の動作で、小束
群保持機構10は、小束群移動機構(図示せず)によ
り、機体1後部の結束部3より機体1前部の装填部2に
向けて移動され、さらに、この移動にともない、小束群
Bの結束時には挾持状態にあった移動壁11と挾持壁1
2との間、基準壁13と規制壁14との間がバネ部材の
作用に抗してそれぞれ開放されて、1回目の結束動作が
終了する。そしてこのとき、結束制御手段150より、
結束終了信号WE1が制御手段160に出力される。
【0046】制御手段160は、結束制御手段150よ
り結束終了信号WE1を入力した場合には、そのまま動
作を終了し、1回目の結束が行われた小束群Bが、小束
群保持機構10の段部17・17上に取り出され、前記
とほぼ同じように、今度はその長手方向が垂直方向とな
るように小束群保持機構10の凹部16に装填し直さ
れ、再度、操作手段140のスタート釦が操作されてス
タート信号STが出力されるのを待つ。以後、2回目の
結束動作については、1回目の結束動作と同じであるの
で、その説明は省略する。そして、この2回目の結束動
作が終了し、制御手段160が結束制御手段150より
結束終了信号WE2を入力した場合には、この制御手段
160は、検出手段120からの本締め可能信号M1の
入力を確認した上で、捺印機構110に対して捺印駆動
信号SDを出力し、結束後の小束群BのテープTに対す
る捺印動作を行わせる。その結果、小束群Bは十文字に
結束され、さらに確認の捺印が施されて、本締めの大束
の作成が終了する。
【0047】次に、仮締め作業について説明する。仮締
め作業に先立ち、小束群保持機構10の凹部16から装
填高さ調整部材100が操作者により取り外される(図
6参照)。このとき、検出手段120は、装填高さ調整
部材100の取り外し状態を検出して仮締め可能信号M
2を出力し、表示手段130は、仮締め可能信号M2を
入力することにより仮締め可能表示を行う。なお、仮締
め作業においては、図6の示すように、小束群bを小束
群保持機構10の小束群保持機構10の凹部16に装填
して1回のみの結束を行うことになっている。そこで、
まず、所定束数の仮締めの小束群bが、その厚み方向が
機体1の前後方向となるように、且つその長手方向が垂
直方向となるように重ねられた状態で、全体としてほぼ
直方体状で小束群保持機構10の凹部16に装填された
後、操作手段140のスタート釦が操作され、スタート
信号STが出力される。このスタート信号STは制御手
段160に入力され、制御手段160は、結束制御手段
150に対して結束開始信号WSを出力する。結束開始
信号WSが入力された結束制御手段150は、結束動作
を開始する。なお、この結束動作自体は、本締めの結束
動作と同じなので、その説明は省略する。
【0048】結束動作が終了し、小束群保持機構10が
結束部3より装填部2に移動すると、結束制御手段15
0は、制御手段160に対し結束終了信号WE2を出力
する。制御手段160は、結束制御手段150より結束
終了信号WE2を入力した場合には、この制御手段16
0は、検出手段120からの仮締め可能信号M2の入力
を確認し、そのまま動作を終了する。これにより、仮締
めの大束の作成が終了する。
【0049】次に、図8に示す制御ブロック図の第2実
施例について説明する。この第2実施例の説明にあって
は、第1実施例と異なる点にのみ説明を加えるものとす
る。まず、表示手段130には、前記した構成以外に、
制御手段160から、後述するアラーム信号ALが入力
されるように構成され、このアラーム信号ALが入力さ
れたときにはアラーム表示を行うように構成されてい
る。操作手段140は、前記した構成と異なり、本締め
作業の開始を指示する第1のスタート釦と仮締め作業の
開始を指示する第2のスタート釦とを有し、第1のスタ
ート釦が操作されたときには第1のスタート信号ST1
を制御手段160に出力し、他方、第2のスタート釦が
操作されたときには第2のスタート信号ST2を制御手
段160に出力するように構成されている。また、制御
手段160から出力されるアラーム信号ALが入力され
る警報手段170が新たに設けられ、この警報手段17
0は、アラーム信号ALが入力されることにより、警報
を発するように構成されている。
【0050】制御手段160は、前記した構成と一部異
なり、検出手段120から入力される本締め可能信号M
1もしくは仮締め可能信号M2と、操作手段140から
入力される第1のスタート信号ST1もしくは第2のス
タート信号ST2との入力条件、すなわち、本締め可能
信号M1が入力されているときに本締め作業の開始を指
示する第1のスタート信号ST1が入力されたか、また
は、仮締め可能信号M2が入力されているときに仮締め
作業の開始を指示する第2のスタート信号ST2が入力
されたかを判断し、いずれかの条件が一致したときに、
結束制御手段150に対して結束作業を開始させる結束
開始信号WSを出力し、いずれの条件も一致しないとき
には、表示手段130、警報手段170に対してアラー
ム信号ALを出力するように制御構成されている。
【0051】以下、この第2実施例の大束結束機の動作
を、前記実施例と異なるところを中心に説明する。まず
始めに、本締め作業について説明する。本締め作業に先
立ち、小束群保持機構10の凹部16には、図5に示す
ように、装填高さ調整部材100が操作者により装着さ
れる。このとき、検出手段120は、装填高さ調整部材
100の装着状態を検出して本締め可能信号M1を出力
し、表示手段130は、本締め可能信号M1を入力する
ことにより本締め可能表示を行う。そこで、まず、所定
束数の小束群Bが、その厚み方向が機体1の前後方向と
なるように、且つその長手方向が水平方向となるように
重ねられた状態で、全体としてほぼ直方体状で小束群保
持機構10の段部17・17上に装填され、その後、操
作手段140の第1のスタート釦が操作されて第1のス
タート信号ST1が出力される。制御手段160は、こ
の第1のスタート信号ST1が入力されたとき、既に検
出手段120より本締め可能信号M1が入力されている
かを判断する。この場合、既に本締め可能信号M1が入
力されているため、結束動作の開始条件が一致したとし
て、結束制御手段150に対して結束作業を開始させる
結束開始信号WSを出力する。以後、前記した結束動作
と同様に結束作業が行われる。
【0052】一方、このとき誤って、操作手段140の
第2のスタート釦が操作されて第2のスタート信号ST
2が出力された場合、制御手段160は、前記開始条件
が一致していないと判断して、表示手段130及び警報
手段170に対してアラーム信号ALを出力し、アラー
ム表示及び警報を発し、操作者に対して注意を促す。す
なわち、単なるスタート釦の押し間違いであるか、仮締
め作業を行わせるつもりであったのに、装填高さ調整部
材100の取り外しを忘れているかを確認させるもので
ある。その余の動作は、前記実施例と同じなので、省略
する。
【0053】次に、仮締め作業について説明する。仮締
め作業に先立ち、小束群保持機構10の凹部16から装
填高さ調整部材100が操作者により取り外される(図
6参照)。このとき、検出手段120は、装填高さ調整
部材100の取り外し状態を検出して仮締め可能信号M
2を出力し、表示手段130は、仮締め可能信号M2を
入力することにより仮締め可能表示を行う。そこで、ま
ず、所定束数の仮締めの小束群bが、その厚み方向が機
体1の前後方向となるように、且つその長手方向が垂直
方向となるように重ねられた状態で、全体としてほぼ直
方体状で小束群保持機構10の凹部16に装填された
後、操作手段140の第2のスタート釦が操作され、第
2のスタート信号ST2が出力される。制御手段160
は、この第2のスタート信号ST2が入力されたとき、
既に検出手段120より仮締め可能信号M2が入力され
ているかを判断する。この場合、既に仮締め可能信号M
2が入力されているため、結束動作の開始条件が一致し
たとして、結束制御手段150に対して結束作業を開始
させる結束開始信号WSを出力する。以後、前記した結
束動作と同様に結束作業が行われる。
【0054】一方、このとき誤って、操作手段140の
第1のスタート釦が操作されて第1のスタート信号ST
1が出力された場合、制御手段160は、前記開始条件
が一致していないと判断して、表示手段130及び警報
手段170に対してアラーム信号ALを出力し、アラー
ム表示及び警報を発し、操作者に対して注意を促す。す
なわち、単なるスタート釦の押し間違いであるか、本締
め作業を行わせるつもりであったのに、装填高さ調整部
材100の装着を忘れているかを確認させるものであ
る。その余の動作は、前記実施例と同じなので、省略す
る。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、小束群保持機構の凹部
に対して、装填高さ調整部材を着脱することにより、該
凹部の深さを二段階に選択的に設定することができ、こ
れにより、大束の本締め作業を行ったり、仮締め作業を
行ったりすることができるという効果がある。しかも、
小束群保持機構の凹部に対する装填高さ調整部材の着脱
状態を検出手段により検出し、この検出信号に基づき、
テープの本締め作業が可能であるか、仮締め作業が可能
であるかを表示手段に表示することができるという効果
がある。また、検出手段からの検出信号に基づき、テー
プの仮締め作業であることが判断されると、制御手段に
より、捺印機構による捺印作業を禁止することができる
という効果がある。さらに、検出手段からの検出信号
と、操作手段からの第1もしくは第2のスタート信号と
に基づき、装填高さ調整部材の着脱状態とテープの本締
め作業もしくは仮締め作業の開始条件が一致していると
きに、制御手段は、結束機構による結束作業を開始させ
ることができ、他方、開始条件が一致してないときに
は、制御手段は、結束機構による結束作業を禁止するこ
とができるという効果がある。そして、制御手段による
開始条件が一致していないとの判断に基づいて警報を発
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される大束結束機の外観概略を
示す外観図である。
【図2】大束結束機の内部機構の概略を示す機構図であ
る。
【図3】図2に示す機構図の部分側面図である。
【図4】ガイド機構と整列機構を説明する斜視図であ
る。
【図5】小束群保持機構の凹部に装填高さ調整部材が装
着されて本締め作業が行われるときの動作説明図であ
る。
【図6】小束群保持機構の凹部から装填高さ調整部材が
外されて仮締め作業が行われるときの動作説明図であ
る。
【図7】装填高さ調整部材の着脱状態に基づき、本締め
作業または仮締め作業を選択的に行う制御ブロック図で
ある。
【図8】図7と同様の、制御ブロック図の第2実施例で
ある。
【符号の説明】
B、b 小束群 T、t テープ 1 機体 2 装填部 3 結束部 4 開口 5 シャッター 10 小束群保持機構 11 移動壁 12 挾持壁 13 基準壁 14 規制壁 15 底部材 16 凹部 17 段部 18 前板 20 結束機構 30 テープ挾み 31 板部材 32 棒状部材 40 テープ挾み移動機構 41 スプロケット部材 42 チェーン部材 43 テープ挾み支持部材 44 スライド軸 45 スライド部材 46 バネ部材 50 テープ供給機構 51 テープ供給ローラ 60 テープ接着切断機構 61 ヒーター部材 70 テープ挾み抜き取り機構 71 抜き取りモータ 72 出力軸 73 ピニオン 74 ラック 75 係止部材 80 ガイド機構 81 水平ガイド部 82 垂直ガイド部 90 整列機構 91 揺動中心部 92 垂直接触部 93 水平接触部 100 装填高さ調整部材 110 捺印機構 120 検出手段 130 表示手段 140 操作手段 150 結束制御手段 160 制御手段 170 警報手段 M1 本締め可能信号 M2 仮締め可能信号 ST、ST1、ST2 スタート信号 WS 結束開始信号 WE 結束終了信号 SD 捺印駆動信号 AL アラーム信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65B 13/00 - 13/34 B65B 27/00 - 27/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小束群をその厚み方向を水平にして所定
    束数重ねた状態でほぼ直方体状となるように保持するこ
    とが可能な小束群保持機構と、 この小束群保持機構に保持される小束群の周囲にテープ
    を巻き付けて結束する結束機構とより構成される大束結
    束機において、 長手方向を垂直状態とされた小束群が装填される前記小
    束群保持機構の凹部に対して着脱することにより、該
    部の深さを二段階に選択的に設定する装填高さ調整部材
    を有するとともに、 さらに、前記小束群保持機構の凹部に対する前記装填高
    さ調整部材の着脱状態を検出する検出手段と、 この検出手段からの検出信号に基づき、テープの本締め
    作業であるか、仮締め作業であるかを表示する表示手段
    とを有する ことを特徴とする大束結束機。
  2. 【請求項2】 小束群をその厚み方向を水平にして所定
    束数重ねた状態でほぼ直方体状となるように保持するこ
    とが可能な小束群保持機構と、 この小束群保持機構に保持される小束群の周囲にテープ
    を巻き付けて結束する結束機構とより構成される大束結
    束機において、 長手方向を垂直状態とされた小束群が装填される前記小
    束群保持機構の凹部に対して着脱することにより、該凹
    部の深さを二段階に選択的に設定する装填高さ調整部材
    を有するとともに、 さらに、前記小束群保持機構の凹部に対する前記装填高
    さ調整部材の着脱状態を検出する検出手段と、 前記結束機構により結束作業が終了した後のテープに対
    して捺印作業を行う捺印機構と、 前記検出手段からの検出信号に基づき、テープの仮締め
    作業であることを判断して、前記捺印機構による捺印作
    業を禁止する制御手段とを有することを特徴とする大束
    結束機。
  3. 【請求項3】 さらに、前記検出手段からの検出信号に
    基づき、テープの本締め作業であるか、仮締め作業であ
    るかを表示する表示手段 を有することを特徴とする請求
    項2記載の大束結束機。
  4. 【請求項4】 小束群をその厚み方向を水平にして所定
    束数重ねた状態でほぼ直方体状となるように保持するこ
    とが可能な小束群保持機構と、 この小束群保持機構に保持される小束群の周囲にテープ
    を巻き付けて結束する結束機構とより構成される大束結
    束機において、 長手方向を垂直状態とされた小束群が装填される前記小
    束群保持機構の凹部に対して着脱することにより、該凹
    部の深さを二段階に選択的に設定する装填高さ調整部材
    を有するとともに、 さらに、前記小束群保持機構の凹部に対する前記装填高
    さ調整部材の着脱状態を検出する検出手段と、 テープの本締め作業の開始を指示する第1のスタート手
    段と仮締め作業の開始を指示する第2のスタート手段と
    を有する操作手段と、 前記検出手段からの検出信号と、前記操作手段からの第
    1もしくは第2のスタート信号とに基づき、前記装填高
    さ調整部材の着脱状態とテープの本締め作業もしくは仮
    締め作業の開始条件が一致しているときに、前記結束機
    構による結束作業を開始させ、前記開始条件が一致して
    ないとき、前記結束機構による結束作業を禁止する制御
    手段とを有することを特徴とする大束結束機。
  5. 【請求項5】 さらに、前記検出手段からの検出信号に
    基づき、テープの本締め作業であるか、仮締め作業であ
    るかを表示する表示手段を有することを特徴とする請求
    項4記載の大束結束機。
  6. 【請求項6】 さらに、前記制御手段による前記開始条
    件が一致していないとの判断に基づき、警報を発する警
    報手段を有することを特徴とする請求項4または請求項
    5記載の大束結束機。
  7. 【請求項7】 さらに、前記結束機構により結束作業が
    終了した後のテープに対して捺印作業を行う捺印機構を
    有し、 前記制御手段が、さらに、前記検出手段からの検出信号
    に基づき、テープの仮締め作業であることを判断して、
    前記捺印機構による捺印作業を禁止することを特徴とす
    る請求項4乃至請求項6のいずれか1項記載の大束結束
    機。
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