JP2809760B2 - 光学活性化合物およびその製法 - Google Patents

光学活性化合物およびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な光学活性化合物およびその製法に関す
る。さらに詳しくは、強誘電性液晶混合物の成分などと
して有用な新規な光学活性化合物およびその製法に関す
る。
[従来の技術] 現在、最も広く用いられている液晶表示素子はツイス
トネマチック(TN)型表示素子であるが、発光型表示素
子(エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマ
ディスプレイなど)と比べて応答が遅いという欠点を有
している。この欠点の改善のため種々の研究が試みられ
ており、TN型表示素子とは別な原理による液晶ディスプ
レイとして強誘電性液晶を用いる表示方法が提案されて
いる(エヌ・エー・クラーク(N.A.Clark)ら、アプラ
イド・フィジクス・レターズ(Applied Physics Letter
s)36,899(1980)参照)。
この表示方法は強誘電性液晶のカイラルスメクチック
C相またはカイラルスメクチックI相を利用するもので
あり、TN型表示素子に比べて高速応答性などが優れてい
る。さらに、大容量表示素子をつくるばあい、このよう
な強誘電性液晶材料としてコントラストが向上するなど
の利点があるカイラルスメクチック相を有する強誘電性
液晶化合物で自発分極の値(以下、Psという)が大きい
化合物が求められてきている。しかし、充分満足しうる
ような性能を有するものはえられていないのが現状であ
る。
一方、スメクチック液晶に、それ自体は液晶性を示さ
ない光学活性を有するカイラルな化合物を添加すること
によっても強誘電性液晶混合物がえられることが知られ
ている。この混合物は、用いられれる液晶モノマーの種
類とそれらの組成比または相溶性などによって性能が大
きく異なるため、強誘電性液晶材料の探索の範囲がさら
に広まっている。
しかしながら、一般に微生物による発酵により、また
は天然物として比較的容易に入手しうるアミノ酸、有機
酸、糖などを除いて光学活性化合物の入手は困難であ
る。とくに前記スメクチック液晶に添加して使用される
化合物であって、スメクチック液晶との相溶性の高い光
学活性化合物をうる技術は完成されていない。
すなわち、従来行なわれていた生化学的手段または有
機化学的手法による光学活性化合物の合成法では適用範
囲が狭く、次のような欠点を有している。
たとえば生化学的手法として、パン酵母やデヒドロゲ
ナーゼを利用する不斉合成法があげられるが、この方法
では用いられる基質の水への溶解性により化学収率や光
学純度が著しく低下する傾向があり、一方、水に溶解し
ない化合物についてはこれらの方法を用いる有意性が認
められていない。
他の生化学的手法として、有機溶媒中でリパーゼを用
いてトリブチリンと第2級アルコールとを不斉エステル
交換反応させる方法があげられるが、この方法は反応速
度が非常に遅く、しかもえられる光学活性化合物がブチ
ルエステルに限定されるため、目的化合物をうるにはさ
らに数ステップの合成が必要になるという欠点がある。
一方、有機化学的手法によるばあいには、使用される
基質によって光学純度や化学収率が低く、えられる光学
活性化合物も低分子のものに限定されるばあいが多く、
スメクチック液晶への利用可能な光学活性化合物の合成
は困難である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的の一つは既存のスメクチック液晶との相
溶性がよく、しかもPs値の大きな液晶混合物を与えうる
光学活性化合物を提供することであり、さらに他の一つ
は前記有用な光学活性化合物を容易に製造しうる方法を
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、一般式(I): (式中、R1は炭素数1〜15のアルキル基またはアルキル
オキシ基、R2は炭素数1〜15のアルキル基、Aは (X1は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基)、 は不斉炭素を表わす)で表わされる光学活性化合物およ
び 一般式(II): R1−A−COOH (II) 式中、R1、Aは前記に同じ)で表わされる化合物を、
一般式(III): (式中、R2は前記に同じ)で表わされるパラヒドロキシフェニルエ
タノールの脂肪酸エステルによりエステル化することを
特徴とする一般式(I)で表わされる光学活性化合物の
製法に関する。
[作用および実施例] 本発明の光学活性化合物は、一般式(I): で表わされる光学活性化合物である。
一般式(I)で表わされる光学活性化合物において、
R1は炭素数1〜15、好ましくは2〜12のアルキル基また
はアルキルオキシ基であり、R2は炭素数1〜15、好まし
くは2〜12のアルキル基であり、Aは (X1は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基)であ
る。
前記R1の炭素数が15をこえると粘度が高くなり、液晶
混合物として使用したとき混合物の応答速度が遅くな
り、また、R1がアルキル基またはアルキルオキシ基のい
ずれでもないばあいには、液晶混合物として使用したと
き、スメクチック相の熱安定性を急激に低下させやすく
なる。
前記炭素数1〜15のアルキル基の具体例としては、た
とえばメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチ
ル、i−ブチル、ペンチル、1−または2−メチルブチ
ル、ヘキシル、1−または3−メチルペンチル、ヘプチ
ル、1−または4−メチルヘキシル、オクチル、1−メ
チルヘプチル、ノニル、1−または6−ノチルオクチ
ル、デシル、1−メチルノニル、ウンデシル、1−メチ
ルデシル、ドデシル、1−メチルウンデシルなどの基が
あげられるが、これらに限定されるものではない。これ
らのアルキル基中には不斉炭素が含まれていてもよい。
また炭素数1〜15のアルキルオキシ基の具体例として
は、たとえばメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i
−プロピルオキシ、ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、
ペンチルオキシ、1−または2−メチルブチルオキシ、
ヘキシルオキシ、1−または3−メチルペンチルオキ
シ、ヘプチルオキシ、1−または4−メチルヘキシルオ
キシ、オクチルオキシ、1−メチルヘプチルオキシ、ノ
ニルオキシ、1−または6−メチルオクチルオキシ、デ
シルオキシ、1−メチルノニルオキシ、ウンデシルオキ
シ、1−メチルデシルオキシ、ドデシルオキシ、1−メ
チルウンデシルオキシなどの基があげられるが、これら
に限定されるものではない。これらのアルキルオキシ基
中には不斉炭素が含まれていてもよい。
前記R2の炭素数が15をこえると、粘度が高くなり、液
晶混合物として使用したとき混合物の応答速度が遅くな
り、またR2がアルキル基でないばあいには液晶混合物と
して使用したときスメクチック相の熱安定性を急激に低
下させやすくなる。
前記R2の具体例としては、たとえば前記R1の具体例と
してあげた炭素数1〜15のアルキル基と同じものがあげ
られるが、これら以外にも不斉炭素を有するアルキルエ
ーテル、ハロゲン化アルキル、乳酸誘導体、アミノ酸誘
導体、リンゴ酸誘導体なども使用できる。
一般式(I)中のAは であるが、このような基であるため強誘電性を発現する
のに必要なスメクチック相を示しやすくなっていると考
えられる。
前記X1が水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基のい
ずれでもないばあいには、強誘電性液晶材料としての有
意性を認めがたい化合物となる。
前記一般式(I)で表わされる光学活性化合物のう
ち、不斉炭素を2個有する化合物は、それぞれについて
((S,S))、((S,R))、((R,S))および((R,
R))体がある。
前記のごとき一般式(I)で表わされる化学活性化合
物の光学純度は100%であるのが強誘電性液晶混合物を
うるのに添加量が少量(2〜10重量%)で済み、スメク
チック相の相転移温度への影響を無視できるなどの点か
ら好ましいが、光学純度が85%程度以上であれば強誘電
性液晶混合物をうるための添加剤などの用途に使用する
のにとくに問題はない。
一般式(I)で表わされる光学活性化合物は、置換ア
ルキル基またはアルキルオキシ基の炭素数によっても異
なるが、通常は白色結晶のごとき性状を有する。
とくに一般式(I)で表わされる光学活性化合物は、
既存の多くの液晶性物質と相溶性が高いので液晶材料の
成分として混合使用するのに有用である。とくにスメク
チック液晶混合物の成分として用いると、えられるスメ
クチック相において大きなPs値を実現できる。
つぎに本発明の一般式(I)で表わされる化学活性化
合物の製法について説明する。
一般式(I)で表わされる光学活性化合物は、一般式
(II): R1−A−COOH (II) 式中、R1、Aは前記に同じ)で表わされる化合物を、
一般式(III): (式中、R2は前記に同じ)で表わされる化合物でエステ
ル化することによってうることができる。
すなわち、たとえば一般式(II)におけるR1がアルキ
ル基でAが であるので、まず下記反応式に示すようにテレフタルア
ルデヒド酸メチルと目的物のR1に対応するジオールとか
らアセタール化によってトランス−2−(p−カルボメ
トキシフェニル)−5−アルキル−1,3−ジオキサンを
合成する。
つぎに下記反応式に示すとおりトランス−2−(p−
カルボメトキシフェニル)−5−アルキル−1,3−ジオ
キサンをKOH/MeOH(1当量)で加水分解し、ついで、パ
ラヒドロキシフェニルエタノールの脂肪酸エステルと反
応させるなどの方法である。
本発明に用いる前記一般式(III)で表わされる化合
物(パラヒドロキシフェニルエタノールの脂肪酸エステ
ル)は、ラセミ体の1−(4−(1−エトキシエトキ
シ)フェニル)エタノールと2,2,2−トリクロロエタノ
ールの脂肪酸エステル(脂肪酸の炭素数2〜16)または
一般式(IV): H2C=CR3OCOR2 (IV) (式中、R2は前記に同じ、R3は水素原子またはメチル
基)で表わされるビニルエステルとを、有機溶剤中エス
テラーゼ活性を有する酵素を用いて不斉エステル交換し
たのち、1−エトキシエチル基を除去してうることがで
きる。
前記2,2,2−トリクロロエタノールの脂肪酸エステル
または一般式(IV)で表わされるビニル脂肪酸エステル
は、アシル化剤として用いられる。これら、脂肪酸の炭
素数はえられる一般式(I)または(III)で表わされ
る化合物のR2の炭素数に対応しており、脂肪酸の炭素数
を適宜選択して用いることにより目的に応じた化合物が
えられる。
2,2,2−トリクロロエタノールの脂肪酸エステルの具
体例としては、たとえば2,2,2−トリクロロエチルアセ
テート、2,2,2−トリクロロエチルブチレート、2,2,2−
トリクロロエチルヘプタノエートなどがあげられる。ビ
ニル脂肪酸エステルの具体例としては、たとえば、イソ
プロペニルアセテート、ビニルアセテート、ビニルバラ
レート、ビニルオクタノエートなどがあげられる。
前記エステラーゼ活性を有する酵素とは、アシル化剤
を用いて有機溶媒中で前記ラセミ体アルコールのうちの
(R)体のみを不斉的にエステル化しうるものであれば
何ら制限なく使用することができ、微生物由来のもので
も、動物由来のものでも、また市販のものでもよい。か
かる酵素の具体例としては、たとえば微生物由来の酵素
であるシュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomonas
aeruginosa)などのシュードモナス属、アクロモバクテ
リウム・ビスコスム(Achromobacterium viscosm)など
のアクロモバクテリウム属、キンディダ・シリンドラセ
(Candida Cylinderacea)などのキンディダ属に属する
微生物から産生された酵素など、また動物由来の酵素と
しては豚の翠臓から産生された酵素などがあげられる
が、何らこれらに限定されるものではない。
これらの酵素の市販品としては、たとえばリパーゼ
『アマノ』P(天野製薬(株)製、商品名)、リパーゼ
東洋(東洋醸造(株)製、商品名)、パンクレアチンリ
パーゼ(天野製薬(株)製、商品名)、パンクレアチン
リパーゼ(シグマ社製、商品名)、リパーゼB(和光純
薬工業(株)製、商品名)、リパーゼMY(名糖産業
(株)製、商品名)などがあげられる。
前記不斉エステル交換反応に用いられる有機溶媒は、
前記ラセミ体アルコールおよびアシル化剤を溶解し、エ
ステラーゼ活性を有する酵素の酵素活性を阻害しないな
どの要件を満たす限りとくに安定なく使用しうる。この
ような有機溶媒の具体例としては、たとえばジエチルエ
ーテル、メチルエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、ト
ルエンなどがあげられる。
前記一般式(III)で表わされる化合物(光学活性な
パラヒドロキシフェニルエタノールの脂肪酸エステル)
は、たとえばつぎの合成経路にしたがって製造される。
前記一般式(II)で表わされる化合物と一般式(II
I)で表わされる化合物とのエステル化は、たとえばDCC
法、酸クロライド法などの公知の方法で行なうことがで
き、一般式(I)で表わされる光学活性化合物を80〜90
%の収率でうることができる。
以下に、本発明を実施例をあげてさらに詳細に説明す
るが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
なお、各実施例において不斉炭素を2個有する化合物
については絶対配置を決定したわけではなく、出発原料
から当然予想されうる絶対配置として便宜上((S,
S))、((S,R))、((R,S))、((R,R))などで
表わした。
酵素による光学分割ではアシル化剤(エステル交換
剤)である2,2,2−トリクロロエタノールの脂肪酸エス
テルまたは一般式(IV)で表わされるビニルエステルと
エステル交換を受ける鏡像体を、エイ・エム・クリバノ
フ(A.M.Klibanov)の「ジャーナル・オブ・ジ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイアテー(J.Am.Chem.Soc.)107,
7072(1985)」の記載にしたがって((R))体とし
た。
製造例1 1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノ
ールの合成 (i)4−(1−エトキシエトキシ)アセトフェノンの
合成 100mlのジエチルエーテル溶液にp−ヒドロキシアセ
トフェノン13.6g(0.1モル)とエチルビニルエーテルを
溶解し、濃塩酸1mlを加え4時間還流し、さらに室温で1
6時間反応させた。反応終了後、反応混合物を0.1規定の
水酸化ナトリウム溶液50mlで2回洗浄し、さらに水で3
回洗浄した。エーテル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、
エーテルを減圧留去後油状の4−(1−エトキシエトキ
シ)アセトフェノン20.5gをえた(収率92%)。
えられた化合物の1H−NMRスペクトル分析の結果はつ
ぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz,CDCl3,δ値ppm): 1.17(t,3H)、1.51(d,3H)、 2.52(s,3H)、3.50(m,1H)、 3.72(m,1H)、5.48(q,1H)、 6.95(d,2H)、7.88(d,2H) (ii)1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)
エタノールの合成 (i)でえられた4−(1−エトキシエトキシ)アセ
トフェノン15.0g(72ミリモル)をエタノール100mlに溶
解し、NaBH42.2g(58ミリモル)を加えて5時間反応さ
せた。反応終了後、エタノールを減圧留去し、200mlの
エーテルを加えて希塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水溶
液の順で洗浄した。エーテル層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、13.6gの1−(4−(1−エ
トキシエトキシ)フェニル)エタノールをえた(収率90
%)。
えられた化合物の1H−NMRスペクトル分析の結果はつ
ぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz,CDCl3,δ値ppm): 1.17(t,3H)、1.44(d,3H)、 1.46(s,3H)、1.93(s,1H)、 3.52(m,1H)、3.76(m,1H)、 4.82(m,1H)、5.34(q,1H)、 6.94(d,2H)、7.27(d,2H) 製造例2 1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノ
ールの光学分割 (i)2,2,2−トリクロロエチルブチレートとの不斉エ
ステル交換法 無水ジエチルエーテル120mlに1−(4−(1−エト
キシエトキシ)フェニル)エタノール21g(0.1モル)、
2,2,2−トリクロロエチルブチレート22.4g(0.1モル)
およびリパーゼP(天野製薬(株)製)25.2gを加え、2
5℃で90時間撹拌した。反応終了後吸引濾過によりリパ
ーゼを除去し、濾波を濃縮後シリカゲルクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/4(容量比、以下同
様)により精製し、(S)体の1−(4−(1−エトキ
シエトキシ)フェニル)エタノール9.6g(収率91%)お
よび(R)体の1−(4−(1−エトキシエトキシ)フ
ェニル)エチルブチレート13.0g(収率93%)を得た。
えられた化合物の1H−NMRおよびIRスペクトル分析の
結果はつぎのとおりであった。
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノ
ール((S)体)1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 1.17(t,3H)、1.44(d,3H)、 1.46(s,3H)、1.93(s,1H)、 3.52(m,1H)、3.76(m,1H)、 4.82(m,1H)、5.34(q,1H)、 6.94(d,2H)、7.27(d,2H) FT−IR(cm-1): 3398、2984、2931、2889、1612、1512、 1446、1381、1342、1238、1176、1134、 1118、1076、1049、1010、 945、 898、 837 1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
ブチレート((R)体)1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.90(t,3H)、1.19(t,3H)、 1.47(d,3H)、1.49(d,3H)、 1.62(m,2H)、2.27(t,2H)、 3.51(m,1H)、3.76(6,1H)、 5.35(q,1H)、5.84(q,1H)、 6.94(d,2H)、7.26(d,2H) FT−IR(cm-1): 2974、2935、2877、1735、1612、1585、 1512、1454、1419、1381、1346、1288、 1176、1134、1099、1076、1060、1014、 1003、 941、 898、 833、551 (ii)2,2,2−トリクロロエチルヘプタノエートによ
る不斉エステル交換法 2,2,2−トリクロロエチルブチレートの代わりに2,2,2−
トリクロロエチルヘプタノエートを用いたほかは製造例
2(i)と同様の方法で(S)体の1−(4−(1−エ
トキシエトキシ)フェニル)エタノール9.5g(収率90
%)および(R)体の1−(4−(1−エトキシエトキ
シ)フェニル)エチルヘプタノエート14.8g(収率92
%)をえた。えられた化合物の1H−NMRおよびIRスペク
トル分析の結果はつぎのとおりであった。
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノ
ール 1H−NMRおよびFT−IR分析の結果は製造例2(i)と
同様であった。
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
ヘプタノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.84(t,3H)、1.19(t,3H)、 1.24(m,6H)、1.47(d,3H)、 1.49(d,3H)、1.58(m,2H)、 2.28(t,2H)、3.49(m,1H)、 3.76(m,1H)、5.35(q,1H)、 5.83(d,1H)、6.94(d,2H)、 7.25(d,2H) FT−IR(cm-1): 2978、2958、2931、2870、2825、1735、 1612、1585、1512、1454、1419、1377、 1342、1288、1238、1168、1134、1118、 1099、1076、1057、1014、1003、 941、 898、 933、551 (iii)ビニルバラレートによる不斉エステル交換法 2,2,2−トリクロロエチルブチレートの代わりにビニ
ルバラレートを用いたほかは製造例2(i)と同様の方
法で(S)体の1−(4−(1−エトキシエトキシ)フ
ェニル)エタノール9.8g(収率93%)および(R)体の
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
バラレート11.8g(収率94%)をえた。えられた化合物
1H−NMRおよびIRスペクトル分析の結果はつぎのとお
りであった。
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノ
ール 1H−NMRおよびFT−IR分析の結果は製造例2(i)と
同様であった。
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
バラレート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.86(t,3H)、1.19(t,3H)、 1.26(m,2H)、1.47(d,3H)、 1.49(d,3H)、1.59(m,2H)、 2.28(t,2H)、3.50(m,1H)、 3.76(m,1H)、5.35(q,1H)、 5.83(d,1H)、6.94(d,2H)、 7.25(d,2H) FT−IR(cm-1): 2974、2935、2877、1735、1612、1585、 1512、1454、1419、1381、1346、1288、 1238、1176、1134、1099、1076、1060、 1014、1003、 941、 898、 833、 551 (iv)(R)体の1−(4−(1−エトキシエトキシ)
フェニル)エタノールの合成 製造例2の(i)〜(iii)でえられた(R)体の1
−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノー
ルの脂肪酸エステル(0.1モル)を1N水酸化カリウムの
エタノール溶液210mlに溶解させ、室温で一晩反応させ
たのち反応混合物を減圧濃縮した。残渣に200mlのエー
テルを加え、2Nの水酸化ナトリウム水溶液50mlで2回洗
浄し、さらに水で3回洗浄した。エーテル層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、エーテルを減圧留去させた。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル/n
−ヘキサン=1/4)により精製し、(R)体の1−(4
−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノール18.9
gをえた(収率90%)。
1H−NMR分析およびFT−IR分析の結果は製造例2の
(i)と同様な結果であった。
製造例3 (i)(S)体の1−(4−(1−エトキシエトキシ)
フェニル)エタノールの脂肪酸エステルの合成 製造例2でえた(S)体の1−(4−(1−エトキシ
エトキシ)フェニル)エタノール0.05モルをピリジン50
mlに溶解し、各種脂肪酸の酸クロライド0.06モルをゆっ
くり滴下した。滴下終了後さらに10時間反応させたの
ち、反応混合物を減圧濃縮した。残渣に100mlのジエチ
ルエーテルを加え、希塩酸、水、10%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で洗浄した。エーテル層を硫酸マグネシウムで
乾燥、減圧留去後(S)体の1−(4−(1−エトキシ
エトキシ)フェニル)エタノールの、用いた酸クロライ
ドに対応する脂肪酸エステルをえた。収率および比旋光
度は第1表にまとめて記載した。えられた化合物の1H−
NMRおよびFT−IR分析の結果はつぎのとおりであった。
1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
ブチレート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.90(t,3H)、1.19(t,3H)、 1.47(d,3H)、1.49(d,3H)、 1.62(m,2H)、2.27(t,2H)、 3.51(m,1H)、3.76(m,1H)、 5.35(q,1H)、5.84(q,1H)、 6.94(d,2H)、7.26(d,2H) FT−IR(cm-1): 2974、2935、2877、1735、1612、1585、 1512、1454、1419、1381、1346、1288、 1238、1176、1134、1099、1076、1060、 1014、1003、 941、 898、 833、 551 1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
ヘキサノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.85(t,3H)、1.19(t,3H)、 1.27(m,4H)、1.47(d,3H)、 1.49(d,3H)、1.59(m,2H)、 2.28(t,2H)、3.50(m,1H)、 3.76(m,1H)、5.35(q,1H)、 5.83(q,1H)、6.84(d,2H)、 7.25(d,2H) FT−IR(cm-1): 2978、2858、2931、2870、1735、1612、 1585、1512、1454、1377、1342、1288、 1242、1172、1122、1057、1014、 945、 898、 833、 551 1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
ヘプタノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.84(t,3H)、1.19(t,3H)、 1.24(m,6H)、1.47(d,3H)、 1.49(d,3H)、1.58(m,2H)、 2.28(t,2H)、3.49(m,1H)、 3.76(m,1H)、5.35(q,2H)、 5.83(q,1H)、6.94(d,2H)、 7.25(d,2H) FT−IR(cm-1): 2978、2858、2931、2870、2858、1735、 1612、1585、1512、1454、1419、1377、 1342、1288、1238、1168、1134、1118、 1099、1076、1057、1014、1003、 941、 898、 833、551 1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニル)エチル
デカノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.85(t,1H)、1.19(t,3H)、 1.23(m,12H)、1.47(d,3H)、 1.49(d,3H)、1.58(m,1H)、 2.28(t,2H)、3.54(m,1H)、 3.75(m,1H)、5.35(q,1H)、 5.83(q,1H)、6.94(d,2H)、 7.25(d,2H) FT−IR(cm-1): 2978、2954、2927、2854、1735、1612、 1585、1512、1458、1419、1377、1300、 1288、1238、1176、1118、1076、1057、 1014、1093、 941、 902、 833、551 (ii)(S)体の1−(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールの脂肪酸エステルの合成 製造例3(i)でえた各種(S)体の1−(4−(1
−エトキシエトキシ)フェニル)エタノールの脂肪酸エ
ステル(0.1モル)を酢酸、ジオキサン、水(10:5:5、
容量比)の混合溶媒約200mlに溶解して室温で2時間撹
拌し、溶媒を減圧留去後(S)体の1−(4−ヒドロキ
シフェニル)エタノールの脂肪酸エステルをえた。収率
および比旋光度は第1表にまとめて記載した。1H−NMR
およびFT−IR分析の結果はつぎのとおりであった。
1−(4−ヒドロキシフェニル)エチルブチレート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.89(t,3H)、1.50(d,3H)、 1.61(m,2H)、2.28(t,2H)、 5.83(q,1H)、6.14(broad s,1H)、 6.77(d,2H)、7.20(d,2H) FT−IR(cm-1): 3387、2970、2935、2873、1732、1705、 1616、1597、1516、1450、1373、1265、 1199、1172、1091、1057、 999、 956、 941、 833、 547 1−(4−ヒドロキシフェニル)エチルヘキサノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.85(t,3H)、1.25(m,4H)、 1.49(d,3H)、1.59(m,2H)、 2.28(t,2H)、5.74(broad s,1H)、 5.67(q,1H)、6.77(d,2H)、 7.20(d,2H) FT−IR(cm-1): 3371、3024、2958、2931、2870、1732、 1705、1616、1597、1516、1450、1415、 1357、1288、1265、1242、1222、1211、 1168、1099、1057、1014、1003、 956、 833、 729、547 1−(4−ヒドロキシフェニル)エチルヘプタノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.85(t,3H)、1.23(m,6H)、 1.48(d,3H)、1.57(m,2H)、 2.28(t,2H)、5.83(q,1H)、 5.91(broad s,1H)、6.77(d,2H)、 7.22(d,2H) FT−IR(cm-1): 3390、3024、2954、2931、2858、1732、 1706、1616、1597、1516、1450、1377、 1269、1222、1168、1099、1057、 999、 949、 833、 725、 644、547 1−(4−ヒドロキシフェニル)エチルデカノエート1 H−NMR(300MHz、CDCl3、δ値ppm): 0.85(t,1H)、1.23(m,12H)、 1.49(d,2H)、1.58(m,2H)、 2.28(t,2H)、5.51(broad s,1H)、 5.82(q,1H)、6.77(d,2H)、7.20(d,2H) (iii)(R)体の1−(4−(1−エトキシエトキ
シ)フェニル)エタノールの脂肪酸エステルの合成 製造例2(iv)でえた(R)体の1−(4−(1−エ
トキシエトキシ)フェニル)エタノールを用いた他は製
造例3(i)と同様に行ない、(R)体の1−(4−
(1−エトキシエトキシ)フェニル)エタノールの、用
いた酸クロライドに対応する脂肪酸エステルをえた。え
られた化合物の1H−NMRおよびFT−IR分析の結果は製造
例3(i)と同様であった。
(iv)(R)体の1−(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールの脂肪酸エステルの合成 製造例2(i)〜(iii)または3(iii)でえた
(R)体の1−(4−(1−エトキシエトキシ)フェニ
ル)エタノールの脂肪酸エステルを用いた他は製造例3
(ii)と同様に行ない(R)体の1−(4−ヒドロキシ
フェニル)エタノールの脂肪酸エステルをえた。収率お
よび比旋光度は第1表にまとめて記載した。えられた化
合物の1H−NMRおよびFT−IR分析の結果は製造例3(i
i)と同様であった。
実施例1 (S)体の4″−{1−(デカノイルオキシ)エチ
ル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′−ヘプチ
ル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエートの合成 (i)2−ヘプチル−1,3−プロパンジオールの合成 無水エタノール400mlに金属ナトリウム18.4g(0.8モ
ル)を加え、さらにマロン酸ジエチル128g(0.8モル)
および臭化ヘプタン143.1g(0.8モル)を加え、8時間
加熱還流した。エタノールを減圧留去してジエチルエー
テル500mlを加え、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後減圧濃縮した。えられたヘプチルマロン酸ジエチル
100gを無水ジエチルエーテルに溶解し、リチウムアルミ
ニウムヒドリド28.7gを分散させた270mlのジエチルエー
テル溶液に滴下し、15時間撹拌した。ついで、えられた
反応混合物に3規定の塩酸を少しずつ加えて過剰のリチ
ウムアルミニウムヒドリドを不活性化し、10%炭酸ナト
リウム水溶液、水で洗浄したのち、エーテル層を硫酸マ
グネシウムで乾燥した。ついで、エーテルを減圧留去
し、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶剤:ヘキサ
ン/酢酸エチル=4/1)で精製後、減圧蒸留して2−ヘ
プチル−1,3−プロパンジオール41.2g(収率56%)をえ
た。1H−NMRの結果はつぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz、δ値ppm、CDCl3): 0.83(t,3H)、1.22(br.s,12H)、 1.73(m,1H)、2.88(br.s,2H)、 3.60(m,2H)、3.76(m,2H)、 (ii)トランス−2−(p−メトキシカルボニルフェニ
ル)−5−ヘプチル−1,3−ジオキサンの合成 (i)でえられた2−ヘプチル−1,3−プロパンジオ
ール19g(0.11モル)、テレフタルアルデヒド酸メチル1
8g(0.11モル)およびスルホサリチル酸0.07g(0.0003
モル)を100mlのベンゼンに溶解し、24時間還流脱水し
た。室温に冷却後、0.1Nの水酸化ナトリウム、水で洗浄
して有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。ついで有機
層を減圧留去し、残渣をメタノールで再結晶、濾過、乾
燥して、トランス−2−(p−メトキシカルボニルフェ
ニル)−5−ヘプチル−1,3−ジオキサン14.5g(収率41
%)をえた。1H−NMRの結果はつぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz、δ値ppm、CDCl3): 0.86(t,3H)、1.08(m,2H)、 1.26(br.s,10H)、2.11(m,1H)、 3.52(t,2H)、3.88(s,3H)、 4.23(m,2H)、5.41(s,1H)、 7.53(d,2H)、8.02(d,2H) (iii)(S)体の4″−{1−(デカノイルオキ
シ)エチル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′
−ヘプチル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエート
の合成 (ii)でえられたトランス−2−(n−メトキシカル
ボニルフェニル)−5−ヘプチル−1,3−ジオキサン5g
(0.016モル)をメタノールに溶解し1.2当量の水酸化カ
リウムを加え8時間加熱還流した。メタノールを減圧留
去後、300mlの酢酸エチルを加え、−10℃に冷却しなが
ら10%HCl水溶液で中和した。ついで有機層を濃縮後、
メタノールで再結晶することにより、トランス−2−
(p−ヒドロキシカルボニルフェニル−5−ヘプチル−
1,3−ジオキサン4.2g(収率86%)をえた。
ついでえられたトランス−2−(p−ヒドロキシカル
ボニルフェニル−5−ヘプチル−1,3−ジオキサン3g
(0.01モル)、トリエチルアミン1.0g、ピリジン0.8gを
塩化メチレン150mlに溶解し、クロロギ酸イソブチル1.4
g(0.01モル)を加え5時間撹拌した。さらに製造例3
の(ii)でえられた(S)体の1−(p−ヒドロキシフ
ェニル)エタノールのデカン酸エステル2.9g(0.01モ
ル)の塩化メチレン溶液を加え、室温で20時間撹拌、反
応させた。反応混合物を減圧濃縮し、シリカゲルクロマ
トグラフィー(展開溶剤:CHCl3)で精製し、(S)体の
4″−{1−(デカノイルオキシ)エチル}フェニル
4−{トランス−2′−(5′−ヘプチル)−1′,
3′−ジオキサニル}ベンゾエート3.3g(収率62%)を
えた。なお、このものは、液晶性を有していた。
比旋光度:▲[α]20 D▼=−32.8゜(c=1、CHCl3) 透明点 :60.9℃ 1H−NMR、FT−IRの結果はつぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz、δ値ppm、CDCl3): 0.86(m,6H)、1.11(m,2H)、 1.27(m,22H)、1.52(d,3H)、 1.60(m,2H)、2.12(m,1H)、 2.30(t,2H)、3.51(t,2H)、 4.25(m,2H)、5.46(s,1H)、 5.90(q,1H)、7.18(d,2H)、 7.39(d,2H)、7.61(d,2H)、 8.17(d,2H) FT−IR(cm-1): 2958、2924、2850、1739、1724、1612、 1512、1465、1415、1384、1342、1334、 1288、1249、1238、1215、1184、1172、 1141、1130、1084、1057、1016、 995、 976、 956、 941、 895、 871、 841、 817、 775、 756、 721、 705、 698、 655、 590、 551 実施例2 (S)体の4″−{1−(ヘプタノイルオキシ)エチ
ル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′−ヘプチ
ル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエートの合成 (S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタノー
ルのデカン酸エステルのかわりに製造例3の(ii)でえ
られた(S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールのヘプタン酸エステルを用いたほかは、実施例1
の(iii)と全く同様の操作を行ない、(S)体の4″
−{1−(ヘプタノイルオキシ)エチル}フェニル
4−{トランス−2′−(5′−ヘプチル)−1′,3′
−ジオキサニル}ベンゾエート3.7g(収率68%)をえ
た。
比旋光度:▲[α]20 D▼=−39.5゜(c=1、CHCl3) 透明点 :71.3℃ 1H−NMR、FT−IRの結果はつぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz、δ値ppm、CDCl3): 0.86(m,6H)、1.11(m,2H)、 1.27(br.s,16H)、1.52(d,3H)、 1.61(m,2H)、2.12(m,1H)、 2.31(t,2H)、3.54(t,2H)、 4.24(m,2H)、5.46(s,1H)、 5.90(q,1H)、7.18(d,2H)、 7.39(d,2H)、7.61(d,2H)、 8.17(d,2H) FT−IR(cm-1): 2958、2924、2854、1739、1724、1612、 1512、1465、1415、1384、1346、1334、 1292、1273、1238、1219、1208、1188、 1172、1130、1084、1060、1018、 995、 976、 956、 895、 871、 841、 756、 725、 705、 690、 655、 590、 547 実施例3 (S)体の4″−{1−(ブタノイルオキシ)エチ
ル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′−ヘプチ
ル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエートの合成 (S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタノー
ルのデカン酸エステルのかわりに製造例3の(ii)でえ
られた(S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールのブタン酸エステルを用いたほかは、実施例1の
(iii)と全く同様の操作を行ない、(S)体の4″−
{1−(ブタノイルオキシ)エチル}フェニル 4−
{トランス−2′−(5′−ヘプチル)−1′,3′−ジ
オキサニル}ベンゾエート3.4g(収率68%)をえた。
比旋光度:▲[α]20 D▼=−46.5゜(c=1、CHCl3) 透明点 :80.9℃ 1H−NMR、FT−IRの結果はつぎのとおりであった。1 H−NMR(300MHz、δ値ppm、CDCl3): 0.91(m,6H)、1.13(m,2H)、 1.29(m,10H)、1.52(d,3H)、 1.65(m,2H)、2.21(m,1H)、 2.34(t,2H)、3.70(t,2H)、 4.23(m,2H)、5.48(s,1H)、 5.90(q,1H)、7.18(d,2H)、 7.39(d,2H)、7.61(d,2H)、 8.17(d,2H) FT−IR(cm-1): 2960、2926、2856、1739、1724、1612、 1512、1465、1415、1384、1346、1334、 1292、1273、1240、1219、1208、1190、 1172、1130、1084、1060、1018、 995、 976、 956、 895、 871、 843、 756、 725、 708、 690、 657、 590、 548 実施例4 (R)体の4″−{1−(デカノイルオキシ)エチ
ル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′−ヘプチ
ル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエートの合成 (S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタノー
ルのデカン酸エステルのかわりに製造例3の(iv)でえ
られた(R)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールのデカン酸エステルを用いたほかは、実施例1の
(iii)と全く同様の操作を行ない、(R)体の4″−
{1−(デカノイルオキシ)エチル}フェニル 4−
{トランス−2′−(5′−ヘプチル)−1′,3′−ジ
オキサニル}ベンゾエート3.9g(収率67%)をえた。
なお、相転移温度は、ホットステージ付偏光顕微鏡を
用いて測定した。
比旋光度:▲[α]20 D▼=+33.7゜(c=1、CHCl3) 透明点 :60.9℃ 1H−NMR、FT−IRの値は実施例1の(iii)と同様の結
果となった。
実施例5 (R)体の4″−{1−(ヘプタノイルオキシ)エチ
ル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′−ヘプチ
ル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエートの合成 (S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタノー
ルのデカン酸エステルのかわりに製造例3の(iv)でえ
られた(R)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールのヘプタン酸エステルを用いたほかは、実施例1
の(iii)と全く同様の操作を行ない、(R)体の4″
−{1−(ヘプタノイルオキシ)エチル}フェニル
4−{トランス−2′−(5′−ヘプチル)−1′,3′
−ジオキサニル}ベンゾエート3.8g(収率70%)をえ
た。
比旋光度:▲[α]20 D▼=+40.4゜(c=1、CHCl3) 透明点 :71.3℃ 1H−NMR、FT−IRの値は実施例2と同様の結果となっ
た。
実施例6 (R)体の4″−{1−(ブタノイルオキシ)エチ
ル}フェニル 4−{トランス−2′−(5′−ヘプチ
ル)−1′,3′−ジオキサニル}ベンゾエートの合成 (S)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタノー
ルのデカン酸エステルのかわりに製造例3の(iv)でえ
られた(R)体の1−(p−ヒドロキシフェニル)エタ
ノールのブタン酸エステルを用いたほかは、実施例1の
(iii)と全く同様の操作を行ない、(R)体の4″−
{1−(ブタノイルオキシ)エチル}フェニル 4−
{トランス−2′−(5′−ヘプチル)−1′,3′−ジ
オキサニル}ベンゾエート3.3g(収率66%)をえた。
比旋光度:▲[α]20 D▼=+47.5゜(c=1、CHCl3) 透明点 :80.9℃ 1H−NMR、FT−IRの値は実施例3と同様の結果となっ
た。
[発明の効果] 本発明の光学活性化合物は、強誘電性液晶混合物の成
分などとして有用な化合物であり、また本発明の製法に
よれば、該光学活性化合物を容易に製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 239/28 C07D 319/06 C09K 19/54 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、R1は炭素数1〜15のアルキル基またはアルキル
    オキシ基、R2は炭素数1〜15のアルキル基、Aは (X1は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基)、 は不斉炭素を表わす)で表わされる光学活性化合物。
  2. 【請求項2】一般式(II): (式中、R1は炭素数1〜15のアルキル基またはアルキル
    オキシ基、Aは (X1は水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基)を表わ
    す)で表わされる化合物を、一般式(III): (式中、R2は炭素数1〜15のアルキル基、 は不斉炭素を表わす)で表わされるパラヒドロキシフェ
    ニルエタノールの脂肪酸エステルによりエステル化する
    ことを特徴とする請求項1記載の光学活性化合物の製
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02174765A (ja) * 1988-09-22 1990-07-06 Sumitomo Chem Co Ltd 光学活性な複素環化合物、その製造法、それを有効成分とする液晶組成物およびこれを用いてなる液晶素子

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