JP2809722B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2809722B2 JP1174031A JP17403189A JP2809722B2 JP 2809722 B2 JP2809722 B2 JP 2809722B2 JP 1174031 A JP1174031 A JP 1174031A JP 17403189 A JP17403189 A JP 17403189A JP 2809722 B2 JP2809722 B2 JP 2809722B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、液晶表示素子に係り、特に背景色を無彩色
化した液晶表示素子に関する。
(従来の技術) 液晶表示素子は、動作モードによりTN型,DS型,GH型,D
AP型および熱書き込み型等があり、なかでも電卓および
計測機器等の表示素子としては、TN型の液晶表示素子が
多く用いられている。
ところで、近年、ワードプロセッサ、パーソナル・コ
ンピュータ等において表示容量の増大化や表示面積の大
型化の要求が高まるにつれ、TN型の液晶表示素子では、
コントラスト不足や視角範囲の狭さ等の問題が出てきて
いるために、新しい動作モードによる液晶表示素子の開
発が急がれていた。
このような要求に応える液晶表示素子として、例えば
特開昭60−10702号公報に記載されているSBE(スーパー
ツイステッド・バイアフリジェンス・エフェクト)型の
複屈折率制御型の液晶表示素子が注目されている。この
SBE型の液晶表示素子の構成としては、少なくとも片面
側に透明電極が形成された2枚の透明基板を対向させ、
周囲を封着してセルとし、このセル内にネマテック液晶
を入れる。対応基板間の距離は、3〜12μm程度であ
り、ネマテック液晶としてはシクロヘキサン系,エステ
ル系,ビフェニール系およびピリミジン系液晶等が使わ
れている。ネマテック液晶の中にはカイラル剤が添加さ
れ、液晶分子の分子軸が180〜360゜の角度に一対の基板
間で捩られている。また液晶分子は、基板上の配向膜に
より、その分子軸が基板平面に対し5゜より大きい傾斜
のチルト角θを有している。そして、液晶セルのリタデ
ーションR=△n・d・coS2θは、0.6〜1.4μmであ
る。
また、分子軸の捩れが270゜のSBE型液晶表示素子で
は、好ましくは基板の外側の前面と背面に偏光板を配し
ており、前面偏光板の透過軸が前面基板の分子配向方向
に対して右回りに約30゜、背面偏光板の透過軸が背面基
板の配向方向に対して左回りに約30゜あるいは右回りに
約60゜である場合が最もよい構成とされている。このう
ち前者の構成は非選択状態で明るい黄色の表示、選択状
態で黒の表示が得られ(イエローモード)、後者の構成
は非選択状態で深い青色の表示が得られ、選択状態で透
過となる(ブルーモード)。
このような構成をしたSBE型液晶表示素子では、電圧
に対する透過光の変化が急峻であり、多桁のマルチプレ
ックス駆動をした場合においても、高コントラストで視
野角も広い。
一方、ラビング技術によりブレチルト角を小さくした
液晶表示素子の一例として、液晶の捩れ角を100〜200゜
とするいわゆるST(スーパーツイスト)型液晶表示素子
が知られている(SID′86DIGET、p122)。
また、他の例として特開昭60−73525号公報には、リ
タデーションRが0.5〜0.8μmで、液晶分子の捩れ角が
270゜のセルに対し前後の偏光板の光軸がほぼ90゜とさ
れ、かつ偏光板の光軸がディレクタを2分する方向が良
いとされた液晶表示素子が示されている。
さて、このような液晶表示素子では、いづれも背景色
は無彩色ではなく色付きがある。このため、黄色の背景
に黒の表示、あるいは青色の背景に白の表示であり、観
察者の視感により視認性評価が異なり、人によってはそ
の背景色により視認性(コントラスト等)が低下してい
ると評価する者もいる。また、ST型およびSBE型液晶表
示素子は、ともに複屈折率性を利用しているため、透明
基板間の間隔の違いにより色むらが発生しやすく、視野
角方向からの色変化や温度が変化したときの色変化が大
きかった。
また、TN型液晶表示素子では、カラーフィルタを配設
することによりカラー化が容易であるのに対し、SBE型
液晶表示素子では背景色に色付きがあるためカラー化が
不可能であった。
この点を改良した例としてOMI型液晶表示素子が知ら
れている(Appl.Phys.Lett.50(5) 1987 p.236)。す
なわち、液晶の捩れ角が180゜、リタデーションR=△
n・d・coS2θの値が0.5〜0.6μm、偏光板はその一方
の透過軸がラビング軸と平行とされ、2枚の偏光板の吸
収軸の角度は90゜とされている。
しかし、このOMI型液晶表示素子では、液晶の捩れ角
が180゜であるため、電圧に対する透過光の変化はあま
り急峻でなく、駆動デューティ(duty)比を小さくする
と、コントラスト不足,視角の狭さ,背景の暗さ等の問
題があった。
このような背景の暗さやコントラスト不足を解消する
ものとして特開昭57−46227号公報、特開昭57−96315号
公報、特開昭57−125919号公報に2枚の液晶セルを重
ね、その両側に偏光板を置き、白黒表示とした液晶表示
素子が提案され、またこれをSBE方式のLCDで応用した例
がJJAP(26,NOV.11.L17784(1987))に記載されてい
る。これらの特徴は、2枚の液晶セルにおいて互いのツ
イスト方向を逆方向とし、それぞれの液晶セルのリタデ
ーションをほぼ等しくするものである。
即ち、第6図に示すように、偏光板3を通過した直線
偏光103は、第1の液晶セル5を通過することにより惰
円偏光101′となる。この惰円偏光は、第1の液晶セル
5とツイスト角が逆でほぼ等しく、またリタデーション
もほぼ等しい第2の液晶セル6を通過することにより、
直線偏光102′となり、第2の偏光板4を通過し、人間
の目に感知される。
ここで重要なのは、第1の液晶セル5と第2の液晶セ
ル6とに光学的に相補な性質を持たせてあることであ
る。これにより、第1の液晶セル5を通過後の楕円の形
状の波長依存性は、第2の液晶セル6による惰円の形状
の波長依存性と相補的となる。この結果、第1,第2の液
晶セル5,6の透過光は波長依存性がなく、色づきのない
無彩色表示か得られる。このことは、可視領域のすべて
の光が表示に使え、明るい表示が得られるということも
示す。
このとき、第1の液晶セル5と第2の液晶セル6とが
光学的に相補的になることが必要であるので、それぞれ
の液晶セルのリタデーションが、例えば±0.05μm以内
でほぼ同じであることが必要である。
なお、第1の液晶セル5の基板1,1′に電極を形成
し、通常のドットマトリクス形液晶表示素子と同様に駆
動を行い、一方第2の液晶セル6の基板2,2′には電極
を形成せずに液晶を駆動しないで、単に惰円形状の補正
用として用いる。
このようにして、2層セル方式のST型液晶表示素子は
白黒表示で、かつ桁数を増すことができるという長所を
持つが、視野角がSBE型やOMI型に比べ狭く、また2枚の
液晶セルの歩留り等を含めると2枚の液晶セルを使うこ
とは大変高価になる。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように、捩れ角が180゜以上のいわゆるST型液
晶表示素子やSBE型液晶表示素子では背景に色付きがあ
り、また背景に色付きがない無彩色のOMI型液晶表示素
子場合においては高コントラストで背景が明るい液晶表
示素子を得ることができなかった。
またST型液晶セルを2枚使った液晶表示素子は背景に
色付きのない白黒表示で高コントラストであるが高価で
あった。
本発明は、上記従来の問題点を解決しようとするもの
では、背景が無彩色で明るく、高コントラスト、広視野
角の液晶表示素子を安価に提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の液晶表示素子は、それぞれ対向面に電極が形
成され、対向設置された第1および第2の基板と、前記
第1の基板と第2の基板との間で捩れ配向された液晶組
成物からなる液晶セルと、前記液晶セルの両側に配置さ
れた第1および第2の偏光板と、前記第1の基板と第1
の偏光板との間に配置された第1の光学遅延板と、前記
第2の基板と第2の偏光板との間に配置された第2の光
学遅延板とを有する液晶表示装置において、前記第1と
第2の基板間隔をd、液晶組成物の複屈折率を△n、液
晶組成物のチルト角をθとしたとき、前記液晶セルのリ
タデーションR0(=△n・d・coS2θ)が0.4乃至0.85
μmの範囲にあることを特徴とする液晶表示素子であ
る。
(作 用) 本発明の液晶表示素子の作用を説明する。
第5図は、従来技術の複屈折効果により表示を行う、
例えばSBE型液晶表示素子やST型液晶表示素子の表示原
理を説明する図である。基板1,1′とその間に挟持され
た液晶組成物とからなる液晶セル5の前後に偏光板3,4
が配設されている。偏光板3を通った直線偏光103は液
晶セル5を通過することにより一般に惰円偏光101′と
なる。液晶セル5を通過した惰円偏光は、所定の角度に
置かれた偏光板4を通過し、人間の目に感知される。こ
のときの惰円の形状は、液晶セル5における液晶分子の
捩れ角であるツイスト角Ψ、リタデーションR=△n・
d・coS2θおよび波長入によって決まる。ここで、△n
は液晶セル5中の液晶組成物の複屈折率,dはセル厚(基
板間隔),θはチルト角である。
一般に、透過率は波長により変化し、透過光に色づき
がある。液晶セルに電界を印加し、液晶分子の配向を変
えることにより、複屈折率Δnは実効的に変化し、これ
によりリタデーションRが変化して透過率が変り、この
ことを用いて表示を行なう。
前述の2層方式はこのような液晶セルを互いに光学的
に相補な性質を持たせた2枚のセルを用いたことを基本
構成としている。
さて、本発明の液晶表示素子の基本構成は、液晶セル
の両側に各々1枚の光学遅延板を配置させたものであ
り、その作用を第2図を用いて説明する。第2図に示す
ように、偏光板3を通過した直線偏光光103は第1の光
学遅延板10を通り楕円偏光104となり、楕円偏光104は液
晶セル5を通り104とは形状の異なる楕円偏光101′とな
り、101′は第2の光学遅延板11を通ることにより直線
偏光に近い楕円偏光102′となり、第2の偏光板4を介
して人間の目に感知される。
このとき重要なのは、直線偏光又は直線偏光に近い楕
円偏光102′を得る方法である。本発明者等の検討によ
ると、特に液晶セルのリタデーション値をR0としたと
き、R0が0.4μm乃至0.85μmであることが必要であ
る。また、それぞれの光学遅延板のリタデーションをR0
x0.3乃至R0x1.0の範囲にあるとき良好な効果が得られ、
高コントラストの白黒表示が得られた。光学遅延板のリ
タデーション値がR0x0.3より小さい場合は、電圧印加時
と電圧無印加時の分光透過率の差が小さくなりコントラ
ストが低下し、R0x1.0を越えるとある特定波長のみ分光
透過率が大きくなり色付きが生ずる。
なお、2つの光学遅延板のリタデーションは同一とす
ることが、量産上で好ましい。また、本発明では、電圧
に対して液晶分子の配向角が急激に変化するように、液
晶組成物の第1の基板と第2の基板との間での捩れ角
(ツイスト角)は大きい方が良く、例えば180゜から270
゜の間にあることが望ましい。
なお、以下に説明する実施例では、光学遅延板と基板
とをそれぞれ個別に設けたが、それぞれの光学遅延板と
それぞれに対応する基板とを兼用させることできる。ま
た光学遅延板は例えば延伸有機フィルムからなる。
(実施例) 〈実施例1〉 第3図は本発明の液晶表示素子の断面図を示す。透明
電極7,7′とポリイミドからなる配向膜8,8′が形成され
た基板1,1′とがほぼ平行に設置されており、この間に
は液晶組成物9が封入されており、その周囲はエポキシ
接着剤からなるシール剤12で封止固定されており、液晶
セル5となっている。この液晶セル5において、液晶分
子は基板1の配向方向r、基板1′の配向方向r′によ
って、基板1′から基板1に向って左回りにツイスト角
Ψ=240゜捩れて配向しており、チルト角θは1.5゜であ
り、セル厚(基板間隔)dは6.6μmである。なお、r,
r′の方向はそれぞれ水平方向から+30゜,−30゜とし
た。
液晶セル5には液晶組成物として、ZLI−1577(E.メ
ルク社製)に左回りのカイラル剤としてS−811(E.メ
ルク社製)を添加したものを用いた。この液晶組成物の
複屈折率△nは0.115であったので、リタデーションR0
=△n・d・coS2θは約0.76μmであった。
一方、延伸ポリビニルアルコールからなる第1の光学
遅延板10を光学軸(ポリビニルアルコールの延伸方向)
が水平方向よりA1=120゜となるように液晶セルの下に
置き、また液晶セルの上に第2の光学遅延板11を光学軸
が水平方向よりA2=50゜になるように配置した。またこ
のときの第1の光学遅延板10のリタデーション値Rは0.
400μm、第2の光学遅延板11のリタデーション値Rは
0.400μmであり、偏光板はそれぞれの吸収軸の方向がP
1=90゜、P2=−6゜とした(第1図を参照)。
この実施例において、液晶セル5に電圧を印加し、液
晶を点灯,非点灯させたときの透過率の波長依存性を第
4図に示す。同図から分る様に非点灯時、点灯時の透過
率とも、ほぼ波形に関係なく平坦で無彩色表示ができ非
点灯時には黒、点灯時には白の表示でいわゆるノーマリ
ブラック・モードであった。また、この液晶セルを1/20
0デューティでマルチプレクス駆動したときのコントラ
ストは約15:1と高く、また視野角も広かった。
〈実施例2〉 実施例1において、セル厚(基板間隔)dを6.0μm
とした。
液晶セル5には液晶組成物として、ZLI−2293(E.メ
ルク社製)に左回りのカイラル剤としてS−811(E.メ
ルク社製)を添加したものを用いた。この液晶組成物の
複屈折率△nは0.132であったので、リタデーションR0
=△n・d・coS2θは約0.79μmであった。
一方、延伸ポリビニルアルコールからなる第1の光学
遅延板10の光学軸が水平方向よりA1=135゜となるよう
に液晶セルの下に置き、また液晶セルの上に第2の光学
遅延板11の光学軸が水平方向よりA2=45゜に配置した。
またこのときの第1の光学遅延板10のリタデーション値
Rは0.300μm、第2の光学遅延板11のリタデーション
値Rは0.365μmであり、偏光板は吸収軸の方向をP1=
0゜、P2=90゜とした。
この液晶セルを1/200デューティでマルチプレクス駆
動したときのコントラストは約30:1と高く、また視野角
も広かった。
〈実施例3〉 実施例1において、液晶セルのセル厚を6.6μm、液
晶組成物としてNR4244(F.ホフマンラロッシュ社製)を
用いた。この液晶組成物の複屈折率△nは0.093であっ
たので、リタデーションR0=△n・d・coS2θは約0.61
μmである。
液晶セルの上下に第1の光学遅延板としてリタデーシ
ョンの値が0.299μmのものを光学軸をA1=135゜に配置
し、第2の光学遅延板としてリタデーションの値が0.36
5μmのものを光学軸をA2=45゜に配置した。また偏光
板はそれぞれの吸収軸の方向がP1=0゜、P2=75゜とし
た。
実施例1と同様に駆動した時、コントラストが約6:1
と高く、また視野角も広い表示が得られた。
(実施例4) 実施例1の液晶セルに液晶組成物として、ZLI3695−0
00(E.メルク社製)を用いた。この液晶組成物の複屈折
率△nは0.120であり、リタデーション値は0.79μmで
ある。
液晶セルの下側に第1の光学遅延板10としてリタデー
ションRが0.400μmのものを光学軸がA1=115゜となる
ように配置し、液晶セルの上側に第2の光学遅延板11と
してリタデーションRが0.400μmのものを光学軸がA2
=70゜となるように配置した。また偏向板3,4の吸収軸
の角度をP1=80゜,P2=8゜とした。
この液晶表示素子は、いわゆるノーマリブラック・モ
ードであり、実施例1と同様に駆動した時、コントラス
トが約20:1と高く、また視野角も広い表示が得られた。
(実施例5) 実施例1の液晶セルに液晶組成物として、ZLI−3743
(E.メルク社製)を用いた。この液晶組成物の複屈折率
△nは0.125で、リタデーション値は0.83μmである。
液晶セルの下側に第1の光学遅延板10としてリタデー
ションRが0.400μmのものを光学軸がA1=107゜となる
ように配置し、液晶セルの上側に第2の光学遅延板11と
してリタデーションRが0.400μmのものを光学軸がA2
=86゜となるように配置した。また偏向板3,4の吸収軸
の角度をP1=64゜,P2=30゜とした。
この液晶表示素子は、いわゆるノーマリブラック・モ
ードであり、実施例1と同様に駆動した時、コントラス
トが約8:1と高く、また視野角も広い表示が得られた。
(実施例6) 実施例1の液晶セルに液晶組成物として、ZLI−1577
(E.メルク社製)を用いた。この液晶組成物の複屈折率
△nは0.115で、リタデーション値は0.76μmである。
液晶セルの下側に第1の光学遅延板10としてリタデー
ションRが0.365μmのものを光学軸がA1=116゜となる
ように配置し、液晶セルの上側に第2の光学遅延板11と
してリタデーションRが0.365μmのものを光学軸がA2
=75゜となるように配置した。また偏向板3,4の吸収軸
の角度をP1=73゜,P2=13゜とした。
この液晶表示素子は、いわゆるノーマリブラック・モ
ードであり、実施例1と同様に駆動した時、コントラス
トが約10:1と高く、また視野角も広い表示が得られた。
(実施例7) 実施例1の液晶セルに液晶組成物として、ZLI−3711
(E.メルク社製)を用いた。この液晶組成物の複屈折率
△nは0.1045で、リタデーション値は0.69μmである。
液晶セルの下側に第1の光学遅延板10としてリタデー
ションRが0.365μmのものを光学軸がA1=90゜となる
ように配置し、液晶セルの上側に第2の光学遅延板11と
してリタデーションRが0.300μmのものを光学軸がA2
=60゜となるように配置した。また偏向板3,4の吸収軸
の角度をP1=48゜,P2=19゜とした。
この液晶表示素子は、いわゆるノーマリブラック・モ
ードであり、実施例1と同様に駆動した時、コントラス
トが約10:1と高く、また視野角も広い表示が得られた。
(実施例8) 実施例1において、液晶セルのセル厚を6.6μm、液
晶組成物としてNR4244(F.ホフマンラロッシュ社製)を
用いた。この液晶組成物の複屈折率△nは0.093であっ
たので、リタデーションR0=△n・d・coS2θは約0.61
μmである。
液晶セルに上下に第1の光学遅延板としてリタデーシ
ョンの値が0.630μmのものを光学軸をA1=45゜となる
ように配置し、第2の光学遅延板としてリタデーション
の値が0.300μmのものを光学軸がA2=145゜となるよう
にに配置した。また偏光板はそれぞれの吸収軸の方向が
P1=0゜、P2=90゜とした。
実施例1と同様に駆動した時、コントラストが約20:1
と高く、また視野角も広い表示が得られた。
(比較例) 実施例1において、液晶組成物として、ZLI−2293
(E.メルク社製)に左回りのカイラル剤としてS−811
(E.メルク社製)を添加したものを用いた。この液晶組
成物の複屈折率△nは0.132であったので、リタデーシ
ョンR0=△n・d・coS2θは約0.87μmであった。
一方、延伸ポリビニルアルコールからなるリタデーシ
ョン値Rが0.299μmの第1の光学遅延板10を光学軸が
水平方向よりA1=45゜となるように液晶セルの下に置
き、また液晶セルの上にリタデーション値Rが1.1μm
の第2の光学遅延板11を光学軸が水平方向よりA2=30゜
となるようにに配置した。偏光板はそれぞれの吸収軸の
方向がP1=0゜、P2=75゜とした。
この液晶素子の点灯時、非点灯時の波長依存性を第7
図に示す。同図から明らかなような非点灯時に黄色の色
付きがあった。
[発明の効果] 本発明によれば、背景が無彩色で明るく、高コントラ
スト、広視野角の液晶表示素子が安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の液晶表示素子における配向
方向、偏光板の吸収軸の方向および光学遅延板の光軸方
向の関係を示す図、第2図は本発明の液晶表示素子の作
用を説明する図、第3図は本発明の一実施例の液晶表示
素子の断面図、第4図は本発明の液晶表示素子の透過率
の波長依存性を示す図、第5図および第6図は従来例の
液晶表示素子を作用をそれぞれ説明する図、第7図は比
較例の液晶表示素子の透過率の波長依存性を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 進 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式 会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 村山 昭夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式 会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 松本 正一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式 会社東芝横浜事業所内 (56)参考文献 特開 昭58−14118(JP,A) 特開 昭58−87538(JP,A) 特開 昭54−54059(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1335 510

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ対向面に電極が形成され、対向配
    置された第1および第2基板と、前記第1基板と第2基
    板との間で180゜から270゜で捩れ配向された液晶分子を
    含む液晶組成物とを備えた液晶セルと、 前記液晶セルの両側に配置された第1および第2の偏光
    板と、 前記第1の基板と第1の偏光板との間に配置された有機
    フィルムから成る第1の光学遅延板と、 前記第2の基板と第2の偏光板との間に配置された有機
    フィルムから成る第2の光学遅延板とを有し、前記液晶
    分子の配向状態の変化による複屈折率の変化に基づいて
    透過率を可変し表示を行なう液晶表示素子であって、 前記第1と第2の基板間隔をd、液晶組成物の複屈折率
    をΔn、液晶組成物のチルト角をθとしたとき、前記液
    晶セルのリタデーションR0(=Δn・d・cos2θ)が0.
    4乃至0.85μmの範囲にあることを特徴とする液晶表示
    素子。
  2. 【請求項2】前記第1および第2の光学遅延板のリタデ
    ーションがそれぞれR0×0.3乃至R0×1.0の範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記第1の光学遅延板と前記第2の光学遅
    延板とが同じリタデーション値をもつことを特徴とする
    請求項1記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】前記第1の基板と第1の光学遅延板と、或
    いは前記第2の基板と第2の光学遅延板とが兼用されて
    いることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】前記第1および第2の光学遅延板は延伸有
    機フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の液
    晶表示素子。
  6. 【請求項6】前記液晶セル、前記第1および第2の偏光
    板、前記第1および第2の光学遅延板は、ノーマリブラ
    ック・モードを呈する関係に配置されることを特徴とす
    る請求項1記載の液晶表示素子。
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