JPH07287223A - 反射型液晶表示素子 - Google Patents
反射型液晶表示素子Info
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- JPH07287223A JPH07287223A JP6103186A JP10318694A JPH07287223A JP H07287223 A JPH07287223 A JP H07287223A JP 6103186 A JP6103186 A JP 6103186A JP 10318694 A JP10318694 A JP 10318694A JP H07287223 A JPH07287223 A JP H07287223A
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- Japan
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- crystal cell
- plate
- phase plate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 暗表示を暗くし、かつ明表示を明るくし、コ
ントラストが改善された反射型液晶表示素子を提供す
る。 【構成】 一対の基板4、7の配向膜3、6間に常温で
ネマティック状態となる液晶9を封入した液晶セル1
と、この液晶セル1の上方に配置された直線偏光板10
と、液晶セル1の下方に配置された反射板11と、直線
偏光板10と液晶セル1との間に配置された1軸性位相
板12とを備え、非選択電圧印加時における液晶セル1
のΔn・dの値と1軸性位相板12のリターデーション
との差を外部光波長の4分の1にした。したがって、非
選択電圧印加時に可視光の全波長において、光が直線偏
光板10と反射板11との間を往復するときの光路差が
各波長ごとで半波長となり、直線偏光板10で理想的に
遮光されるため、暗表示が暗くなり、また直線偏光板1
0を1枚だけ配置したから、明表示が明るくなり、コン
トラストを高くすることができる。
ントラストが改善された反射型液晶表示素子を提供す
る。 【構成】 一対の基板4、7の配向膜3、6間に常温で
ネマティック状態となる液晶9を封入した液晶セル1
と、この液晶セル1の上方に配置された直線偏光板10
と、液晶セル1の下方に配置された反射板11と、直線
偏光板10と液晶セル1との間に配置された1軸性位相
板12とを備え、非選択電圧印加時における液晶セル1
のΔn・dの値と1軸性位相板12のリターデーション
との差を外部光波長の4分の1にした。したがって、非
選択電圧印加時に可視光の全波長において、光が直線偏
光板10と反射板11との間を往復するときの光路差が
各波長ごとで半波長となり、直線偏光板10で理想的に
遮光されるため、暗表示が暗くなり、また直線偏光板1
0を1枚だけ配置したから、明表示が明るくなり、コン
トラストを高くすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ネマティック型の液
晶を用いた反射型液晶表示素子に関する。
晶を用いた反射型液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】事務機器などに広く使用されている液晶
表示素子には、バックライト装置を用いずに画像などの
情報を表示することのできる反射型液晶表示素子があ
る。この反射型液晶表示素子としては、素子構造が単純
で駆動装置が簡素化できる単純マトリックス構造のもの
が広く使用されている。この単純マトリックス構造の反
射型液晶表示素子は、例えば、所定の間隔を隔てて対向
配置された一対の基板と、これら一対の基板の対向面そ
れぞれに互いに直角に交差するように形成された帯状の
電極と、各基板の対向面それぞれに電極を覆って形成さ
れ、所定方向に配向処理が施された配向膜と、これら配
向膜間に封入されるネマティック型の液晶とによって液
晶セルを形成し、この液晶セルの外側にこれを挾むよう
に一対の偏光板を配置し、一方の偏光板と液晶セルとの
間に特定波長の位相差を補償する位相板を配置し、他方
の偏光板の外側に反射板を配置した構造となっている。
この反射型液晶表示素子では、対向する電極に時分割駆
動によって選択電圧が印加されることにより液晶分子の
配向が変化し、この配向の変化に伴う光学的な変化を一
対の偏光板および反射板で視覚化することにより所望の
表示が行なわれるとともに、位相板により液晶を透過す
る光の位相差を補償することにより、非選択電圧印加時
(電圧無印加時を含む)における暗表示状態での光の反
射率(透過率)を低く抑え、暗表示を暗くしている。
表示素子には、バックライト装置を用いずに画像などの
情報を表示することのできる反射型液晶表示素子があ
る。この反射型液晶表示素子としては、素子構造が単純
で駆動装置が簡素化できる単純マトリックス構造のもの
が広く使用されている。この単純マトリックス構造の反
射型液晶表示素子は、例えば、所定の間隔を隔てて対向
配置された一対の基板と、これら一対の基板の対向面そ
れぞれに互いに直角に交差するように形成された帯状の
電極と、各基板の対向面それぞれに電極を覆って形成さ
れ、所定方向に配向処理が施された配向膜と、これら配
向膜間に封入されるネマティック型の液晶とによって液
晶セルを形成し、この液晶セルの外側にこれを挾むよう
に一対の偏光板を配置し、一方の偏光板と液晶セルとの
間に特定波長の位相差を補償する位相板を配置し、他方
の偏光板の外側に反射板を配置した構造となっている。
この反射型液晶表示素子では、対向する電極に時分割駆
動によって選択電圧が印加されることにより液晶分子の
配向が変化し、この配向の変化に伴う光学的な変化を一
対の偏光板および反射板で視覚化することにより所望の
表示が行なわれるとともに、位相板により液晶を透過す
る光の位相差を補償することにより、非選択電圧印加時
(電圧無印加時を含む)における暗表示状態での光の反
射率(透過率)を低く抑え、暗表示を暗くしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな反射型液晶表示素子では、暗表示は暗くて問題ない
が、偏光板を2枚用いているため、2枚の偏光板によっ
て光が吸収され、選択電圧印加時における明表示が非常
に暗くなり、画像などの情報が見づらくなるという問題
がある。このことを具体的に説明する。例えば、液晶セ
ルの対向するそれぞれの配向膜には互いに平行で同じ方
向に配向処理が施され、これにより液晶分子がホモジニ
アス配向されている。また、反射板側の偏光板はその透
過軸を配向処理方向に対して左回り(以下、正または+
という)45°の方向に向けて配置され、位相板はその
遅相軸を配向処理方向に対し90°の方向に向けて配置
され、この位相板側の偏光板は透過軸を配向処理方向に
対して右回り(以下、負または−という)45°の方向
に向けて配置されている。このような具体例では、図7
に示すように、非選択電圧(例えば1.97V)を印加
した暗表示状態での反射率が6.2%と良いが、選択電
圧(例えば2.69V)を印加した明表示状態での反射
率が30%と悪い。
うな反射型液晶表示素子では、暗表示は暗くて問題ない
が、偏光板を2枚用いているため、2枚の偏光板によっ
て光が吸収され、選択電圧印加時における明表示が非常
に暗くなり、画像などの情報が見づらくなるという問題
がある。このことを具体的に説明する。例えば、液晶セ
ルの対向するそれぞれの配向膜には互いに平行で同じ方
向に配向処理が施され、これにより液晶分子がホモジニ
アス配向されている。また、反射板側の偏光板はその透
過軸を配向処理方向に対して左回り(以下、正または+
という)45°の方向に向けて配置され、位相板はその
遅相軸を配向処理方向に対し90°の方向に向けて配置
され、この位相板側の偏光板は透過軸を配向処理方向に
対して右回り(以下、負または−という)45°の方向
に向けて配置されている。このような具体例では、図7
に示すように、非選択電圧(例えば1.97V)を印加
した暗表示状態での反射率が6.2%と良いが、選択電
圧(例えば2.69V)を印加した明表示状態での反射
率が30%と悪い。
【0004】このような問題を改善するために、従来で
は、液晶セルと反射板との間に配置された偏光板を取り
除き、位相板の外側に配置された偏光板を1枚だけ用い
ることにより、選択電圧印加時における明表示を明るく
することが考えられている。しかし、このような反射型
表示素子では、偏光板を単に1枚減らしただけであるか
ら、明表示が明るくなるばかりか、暗表示までも明るく
なり、コントラストが低下するという問題が生じる。こ
のことを上述と同様な具体例について説明する。この具
体例では、上述と同様、液晶分子がホモジニアス配向さ
れ、位相板が遅相軸を配向処理方向に対し90°の方向
に向けて配置され、偏光板が透過軸を配向処理方向に対
し−45°の方向に向けて配置されている。したがっ
て、この具体例では、図8に示すように、選択電圧(例
えば1.97V)を印加した明表示状態での反射率が3
8%と高いが、非選択電圧(例えば1.44V)を印加
した暗表示状態での反射率も7.4%と高いためにコン
トラストが低くなる。
は、液晶セルと反射板との間に配置された偏光板を取り
除き、位相板の外側に配置された偏光板を1枚だけ用い
ることにより、選択電圧印加時における明表示を明るく
することが考えられている。しかし、このような反射型
表示素子では、偏光板を単に1枚減らしただけであるか
ら、明表示が明るくなるばかりか、暗表示までも明るく
なり、コントラストが低下するという問題が生じる。こ
のことを上述と同様な具体例について説明する。この具
体例では、上述と同様、液晶分子がホモジニアス配向さ
れ、位相板が遅相軸を配向処理方向に対し90°の方向
に向けて配置され、偏光板が透過軸を配向処理方向に対
し−45°の方向に向けて配置されている。したがっ
て、この具体例では、図8に示すように、選択電圧(例
えば1.97V)を印加した明表示状態での反射率が3
8%と高いが、非選択電圧(例えば1.44V)を印加
した暗表示状態での反射率も7.4%と高いためにコン
トラストが低くなる。
【0005】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、暗表示を暗くし、かつ明表示を明るくし、これに
よりコントラストの改善を図った反射型液晶表示素子を
提供することを目的とする。
ので、暗表示を暗くし、かつ明表示を明るくし、これに
よりコントラストの改善を図った反射型液晶表示素子を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、対向する面各々に電極およびこの電極を
覆って所定方向に配向処理が施された配向膜が夫々形成
された一対の基板の前記配向膜間に常温でネマティック
状態となる液晶を封入して液晶層を形成した液晶セル
と、この液晶セルの一方の外側に配置された偏光板と、
前記液晶セルの他方の外側に配置された反射板と、前記
偏光板と前記反射板との間に配置された位相板とを備え
た反射型液晶表示素子であって、電圧無印加時における
前記液晶セルの屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δ
n・dと前記位相板のリターデーションとの差が、前記
液晶セルに入射する光の全波長について各波長の略4分
の1の整数倍であることを特徴とするものである。
達成するため、対向する面各々に電極およびこの電極を
覆って所定方向に配向処理が施された配向膜が夫々形成
された一対の基板の前記配向膜間に常温でネマティック
状態となる液晶を封入して液晶層を形成した液晶セル
と、この液晶セルの一方の外側に配置された偏光板と、
前記液晶セルの他方の外側に配置された反射板と、前記
偏光板と前記反射板との間に配置された位相板とを備え
た反射型液晶表示素子であって、電圧無印加時における
前記液晶セルの屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δ
n・dと前記位相板のリターデーションとの差が、前記
液晶セルに入射する光の全波長について各波長の略4分
の1の整数倍であることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明によれば、電圧無印加時における液晶
セルのΔn・dの値と位相板のリターデーションとの差
が可視光の全波長についてその波長の略4分の1の整数
倍となるような位相板を用いるから、非選択電圧印加時
に可視光の全波長において、光が偏光板と反射板との間
を往復するときの光路差が各波長ごとで半波長の略整数
倍となり、偏光板で理想的に遮光あるいは透過されるこ
とになるため、反射率(透過率)が低い理想的な暗表示
状態あるいは反射率の高い理想的な明表示状態が得ら
れ、また液晶セルの一方の外側に偏光板を1枚配置した
だけであるから、明表示状態での反射率(透過率)が高
く、明表示がより明るくなり、この結果コントラスが高
くなる。
セルのΔn・dの値と位相板のリターデーションとの差
が可視光の全波長についてその波長の略4分の1の整数
倍となるような位相板を用いるから、非選択電圧印加時
に可視光の全波長において、光が偏光板と反射板との間
を往復するときの光路差が各波長ごとで半波長の略整数
倍となり、偏光板で理想的に遮光あるいは透過されるこ
とになるため、反射率(透過率)が低い理想的な暗表示
状態あるいは反射率の高い理想的な明表示状態が得ら
れ、また液晶セルの一方の外側に偏光板を1枚配置した
だけであるから、明表示状態での反射率(透過率)が高
く、明表示がより明るくなり、この結果コントラスが高
くなる。
【0008】
【実施例】以下、図1〜図6を参照して、この発明の反
射型液晶表示素子の一実施例について説明する。図1お
よび図2は反射型液晶表示素子の断面図および分解斜視
図である。これらの図において、液晶セル1は、複数配
列された帯状の一方の電極2およびこれらの電極2を覆
う配向膜3が形成された下基板4と、前記一方の電極2
と直交して対向する複数配列された帯状の他方の電極5
およびこれら他方の電極5を覆う配向膜6が形成された
上基板7と、上・下基板7、4を所定の間隔を隔てて接
合するシール材8と、上・下基板7、4とシール材8と
に囲われた領域内に封入された常温でネマティック状態
となる液晶9とからなっている。この液晶セル1は図面
上で上方から外部光が入射されるものである。液晶セル
1の上基板7の外側には直線偏光板10が配置され、下
基板4の外側には反射板11が配置されている。また、
液晶セル1と直線偏光板10との間には本例では1軸性
位相板12が介装されている。
射型液晶表示素子の一実施例について説明する。図1お
よび図2は反射型液晶表示素子の断面図および分解斜視
図である。これらの図において、液晶セル1は、複数配
列された帯状の一方の電極2およびこれらの電極2を覆
う配向膜3が形成された下基板4と、前記一方の電極2
と直交して対向する複数配列された帯状の他方の電極5
およびこれら他方の電極5を覆う配向膜6が形成された
上基板7と、上・下基板7、4を所定の間隔を隔てて接
合するシール材8と、上・下基板7、4とシール材8と
に囲われた領域内に封入された常温でネマティック状態
となる液晶9とからなっている。この液晶セル1は図面
上で上方から外部光が入射されるものである。液晶セル
1の上基板7の外側には直線偏光板10が配置され、下
基板4の外側には反射板11が配置されている。また、
液晶セル1と直線偏光板10との間には本例では1軸性
位相板12が介装されている。
【0009】下基板4と上基板7とが対向するそれぞれ
の面に形成された配向膜3、6には、ラビングなどの配
向処理が施されている。すなわち、各配向膜3、6に
は、図2に示すように、液晶セル1を正面から観察した
ときに水平な線に平行な同じ方向1aに配向処理が夫々
施されている。このような配向処理により、液晶9はそ
の分子が約2°のプレチルト角をもってホモジニアス配
向されている。そして、この液晶セル1のギャップ(液
晶層厚)dと屈折率異方性Δnとの積Δn・dの値は、
約912nm(測定波長:590nm)に設定されてい
る。直線偏光板10は、その透過軸10aが配向処理方
向1aに対し−45°の角度をなすように配置されてい
る。また、反射板11は、合成樹脂製のフィルムまたは
ボードの表面に銀やアルミニウムなどの反射率の高い金
属膜を形成したものである。そして、1軸性位相板12
は、ポリカーボネートなどに比べて波長分散が極めて大
きい材料で形成されたもので、そのリターデーション
(屈折率異方性ΔnLと厚さdLとの積ΔnL・dL)が約
765nm(測定波長:590nm)で、電圧無印加時
における1軸性位相板12のリターデーション(ΔnL
・dL)と液晶セル1のΔn・dの値との差が可視光の
全ての波長光でその波長の略4分の1の整数倍となるよ
うな位相板を使用する。この1軸性位相板12は、その
延伸方向の遅相軸(光学軸)12aが配向処理方向1a
に対し約90°の角度をなすように配置されている。な
お、1軸性位相板12の光学軸としては、上記遅相軸と
これに直交する方向の進相軸があり、この進相軸を配向
処理方向1aに対し約90゜の角度をなすように配置し
てもよい。
の面に形成された配向膜3、6には、ラビングなどの配
向処理が施されている。すなわち、各配向膜3、6に
は、図2に示すように、液晶セル1を正面から観察した
ときに水平な線に平行な同じ方向1aに配向処理が夫々
施されている。このような配向処理により、液晶9はそ
の分子が約2°のプレチルト角をもってホモジニアス配
向されている。そして、この液晶セル1のギャップ(液
晶層厚)dと屈折率異方性Δnとの積Δn・dの値は、
約912nm(測定波長:590nm)に設定されてい
る。直線偏光板10は、その透過軸10aが配向処理方
向1aに対し−45°の角度をなすように配置されてい
る。また、反射板11は、合成樹脂製のフィルムまたは
ボードの表面に銀やアルミニウムなどの反射率の高い金
属膜を形成したものである。そして、1軸性位相板12
は、ポリカーボネートなどに比べて波長分散が極めて大
きい材料で形成されたもので、そのリターデーション
(屈折率異方性ΔnLと厚さdLとの積ΔnL・dL)が約
765nm(測定波長:590nm)で、電圧無印加時
における1軸性位相板12のリターデーション(ΔnL
・dL)と液晶セル1のΔn・dの値との差が可視光の
全ての波長光でその波長の略4分の1の整数倍となるよ
うな位相板を使用する。この1軸性位相板12は、その
延伸方向の遅相軸(光学軸)12aが配向処理方向1a
に対し約90°の角度をなすように配置されている。な
お、1軸性位相板12の光学軸としては、上記遅相軸と
これに直交する方向の進相軸があり、この進相軸を配向
処理方向1aに対し約90゜の角度をなすように配置し
てもよい。
【0010】図3は、液晶セル1、本例の1軸性位相板
12、および従来の位相板の各波長(0.4〜0.7μ
m)に対するΔn・dおよびΔnL・dLの関係を示した
図である。この図3から明らかなように、この実施例の
1軸性位相板12のΔnL・dL曲線Bは、液晶セル1の
Δn・d曲線Aに対し、両者の差が波長が大きくなるに
従い大きくなっている。これに対して、従来の位相板の
ΔnL・dL曲線Cは、液晶セル1のΔn・d曲線Aに対
し、両者の差が逆に波長が大きくなるに従い小さくなっ
ている。このため、図4に示すように、この実施例の1
軸性位相板12では、全波長(0.4〜0.7μm)に
対し、液晶セル1のΔn・dと1軸性位相板12のΔn
L・dLとの差と光源光波長との比δが実線で示すように
一定値の直線となるが、従来の位相板では、点線で示す
ような右下がりの曲線となる。
12、および従来の位相板の各波長(0.4〜0.7μ
m)に対するΔn・dおよびΔnL・dLの関係を示した
図である。この図3から明らかなように、この実施例の
1軸性位相板12のΔnL・dL曲線Bは、液晶セル1の
Δn・d曲線Aに対し、両者の差が波長が大きくなるに
従い大きくなっている。これに対して、従来の位相板の
ΔnL・dL曲線Cは、液晶セル1のΔn・d曲線Aに対
し、両者の差が逆に波長が大きくなるに従い小さくなっ
ている。このため、図4に示すように、この実施例の1
軸性位相板12では、全波長(0.4〜0.7μm)に
対し、液晶セル1のΔn・dと1軸性位相板12のΔn
L・dLとの差と光源光波長との比δが実線で示すように
一定値の直線となるが、従来の位相板では、点線で示す
ような右下がりの曲線となる。
【0011】したがって、このような反射型液晶表示素
子では、電圧無印加時における液晶セル1のΔn・dの
値と1軸性位相板12のΔnL・dLとの差が可視光の全
ての波長についての光源光波長その4分の1になってい
るから、非選択電圧印加時に可視光の全波長において、
光が直線偏光板10と反射板11との間を往復するとき
の光路差が各波長ごとで半波長となり、直線偏光板10
で理想的に遮光されることになり、このため暗表示状態
での反射率が低く、暗表示が最適な暗さになり、また液
晶セル1の上側に直線偏光板10を1枚配置しただけで
あるから、1枚の偏光板を使用する従来例と同様、選択
電圧印加時における明表示状態での反射率が高く、明表
示が明るくなり、この結果コントラスが高くなる。因み
に、この反射型液晶表示素子における光の反射率を測定
した結果について、図5を参照して説明すると、非選択
電圧(1.37V)を印加した暗表示状態では反射率が
6.3%と低く、充分に暗い暗表示が得られ、選択電圧
(1.97V)を印加した明表示状態では反射率が38
%と高く、充分に明るい明表示が得られることがわか
る。
子では、電圧無印加時における液晶セル1のΔn・dの
値と1軸性位相板12のΔnL・dLとの差が可視光の全
ての波長についての光源光波長その4分の1になってい
るから、非選択電圧印加時に可視光の全波長において、
光が直線偏光板10と反射板11との間を往復するとき
の光路差が各波長ごとで半波長となり、直線偏光板10
で理想的に遮光されることになり、このため暗表示状態
での反射率が低く、暗表示が最適な暗さになり、また液
晶セル1の上側に直線偏光板10を1枚配置しただけで
あるから、1枚の偏光板を使用する従来例と同様、選択
電圧印加時における明表示状態での反射率が高く、明表
示が明るくなり、この結果コントラスが高くなる。因み
に、この反射型液晶表示素子における光の反射率を測定
した結果について、図5を参照して説明すると、非選択
電圧(1.37V)を印加した暗表示状態では反射率が
6.3%と低く、充分に暗い暗表示が得られ、選択電圧
(1.97V)を印加した明表示状態では反射率が38
%と高く、充分に明るい明表示が得られることがわか
る。
【0012】なお、上記実施例では、1軸性位相板12
のリターデーション(ΔnL・dL)と液晶セル1のΔn
・dの値との差が光源光の全ての波長についてその4分
の1となるような1軸性位相板12を用いたネガティブ
タイプについて述べたが、これに限らず、例えば1軸性
位相板のリターデーション(ΔnL・dL)と電圧無印加
時における液晶セル1のΔn・dの値との差が光源光の
全ての波長についてその2分の1となるような1軸性位
相板を用いたポジティブタイプにも適用できる。この場
合には、1軸性位相板のリターデーション(ΔnL・
dL)は約617nm(測定波長:590nm)に設定
されている。このような反射型液晶表示素子では、非選
択電圧印加時に可視光の全波長において、光が直線偏光
板10と反射板11との間を往復するときの光路差が各
波長ごとで1波長となり、この結果、光が直線偏光板1
0を理想的に透過することになり、明表示状態での反射
率が高く、コントラスが高くなる。この反射型液晶表示
素子における光の反射率を測定した結果について、図6
を参照して説明すると、非選択電圧(0.73V)を印
加した明表示状態では反射率が38%と高く、充分に明
るい明表示が得られ、選択電圧(1.96V)を印加し
た暗表示状態では反射率が6.5%と低く、充分に暗い
ことがわかる。
のリターデーション(ΔnL・dL)と液晶セル1のΔn
・dの値との差が光源光の全ての波長についてその4分
の1となるような1軸性位相板12を用いたネガティブ
タイプについて述べたが、これに限らず、例えば1軸性
位相板のリターデーション(ΔnL・dL)と電圧無印加
時における液晶セル1のΔn・dの値との差が光源光の
全ての波長についてその2分の1となるような1軸性位
相板を用いたポジティブタイプにも適用できる。この場
合には、1軸性位相板のリターデーション(ΔnL・
dL)は約617nm(測定波長:590nm)に設定
されている。このような反射型液晶表示素子では、非選
択電圧印加時に可視光の全波長において、光が直線偏光
板10と反射板11との間を往復するときの光路差が各
波長ごとで1波長となり、この結果、光が直線偏光板1
0を理想的に透過することになり、明表示状態での反射
率が高く、コントラスが高くなる。この反射型液晶表示
素子における光の反射率を測定した結果について、図6
を参照して説明すると、非選択電圧(0.73V)を印
加した明表示状態では反射率が38%と高く、充分に明
るい明表示が得られ、選択電圧(1.96V)を印加し
た暗表示状態では反射率が6.5%と低く、充分に暗い
ことがわかる。
【0013】また、上記実施例では、1軸性位相板12
を液晶セル1と直線偏光板10との間に介在させたが、
これに限らず、例えば液晶セル1と反射板11との間に
介装させても良い。
を液晶セル1と直線偏光板10との間に介在させたが、
これに限らず、例えば液晶セル1と反射板11との間に
介装させても良い。
【0014】また、上記実施例では、液晶9の分子がホ
モジニアス配向された液晶セル1を用いた場合について
述べたが、これに限らず、本発明は、例えば、液晶分子
が90°ねじれて配向されたツイステッドネマティック
タイプ、液晶分子が180゜〜270°程度ねじれて配
向されたスーパーツイステッドネマティックタイプ、あ
るいは液晶分子が垂直配向されたホメオトロピックタイ
プなどの液晶セルを用いた場合にも適用することができ
る。さらに、位相板は1軸位相板に限らず、図3及び図
4に示す実施例の位相板と同様のΔn・dの波長分散特
性を示す種々の位相板を使用できる。
モジニアス配向された液晶セル1を用いた場合について
述べたが、これに限らず、本発明は、例えば、液晶分子
が90°ねじれて配向されたツイステッドネマティック
タイプ、液晶分子が180゜〜270°程度ねじれて配
向されたスーパーツイステッドネマティックタイプ、あ
るいは液晶分子が垂直配向されたホメオトロピックタイ
プなどの液晶セルを用いた場合にも適用することができ
る。さらに、位相板は1軸位相板に限らず、図3及び図
4に示す実施例の位相板と同様のΔn・dの波長分散特
性を示す種々の位相板を使用できる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電圧無印加時における液晶セルのΔn・dの値と位
相板のリターデーションとの差を光源光の全ての波長に
ついてその4分の1の整数倍にしたから、非選択電圧印
加時に可視光の全波長において、光が偏光板と反射板と
の間を往復するときの光路差が各波長ごとで半波長の整
数倍となり、偏光板で理想的に遮光あるいは透過される
ことになるため、反射率が低く充分に暗い表示状態ある
いは反射率が高く充分に明るい明表示状態が得られ、ま
た液晶セルの一方の外側に偏光板を1枚配置しただけで
あるから、明表示がより明るくなり、この結果コントラ
スを高くすることができる。
ば、電圧無印加時における液晶セルのΔn・dの値と位
相板のリターデーションとの差を光源光の全ての波長に
ついてその4分の1の整数倍にしたから、非選択電圧印
加時に可視光の全波長において、光が偏光板と反射板と
の間を往復するときの光路差が各波長ごとで半波長の整
数倍となり、偏光板で理想的に遮光あるいは透過される
ことになるため、反射率が低く充分に暗い表示状態ある
いは反射率が高く充分に明るい明表示状態が得られ、ま
た液晶セルの一方の外側に偏光板を1枚配置しただけで
あるから、明表示がより明るくなり、この結果コントラ
スを高くすることができる。
【図1】この発明の液晶表示素子の一実施例を示す断面
図。
図。
【図2】図1の概略構成を示す分解斜視図。
【図3】上記実施例の液晶セル、1軸性位相板、および
従来の位相板の各波長に対するΔn・dおよびΔnL・
dLの関係を示した図。
従来の位相板の各波長に対するΔn・dおよびΔnL・
dLの関係を示した図。
【図4】上記実施例の1軸性位相板と従来の位相板とに
おける全波長に対する液晶セルのΔn・dと各位相板の
ΔnL・dLとの差と光源光波長との比δの関係を示した
図。
おける全波長に対する液晶セルのΔn・dと各位相板の
ΔnL・dLとの差と光源光波長との比δの関係を示した
図。
【図5】上記実施例で、1軸性位相板のリターデーショ
ン(ΔnL・dL)と液晶セルのΔn・dの値との差が光
源光波長の4分の1となる1軸性位相板を用いたネガテ
ィブタイプにおける印加電圧に対する反射率を示した
図。
ン(ΔnL・dL)と液晶セルのΔn・dの値との差が光
源光波長の4分の1となる1軸性位相板を用いたネガテ
ィブタイプにおける印加電圧に対する反射率を示した
図。
【図6】上記実施例で、1軸性位相板のリターデーショ
ン(ΔnL・dL)と液晶セルのΔn・dの値との差が光
源光波長の2分の1となる1軸性位相板を用いたポジテ
ィブタイプにおける印加電圧に対する反射率を示した
図。
ン(ΔnL・dL)と液晶セルのΔn・dの値との差が光
源光波長の2分の1となる1軸性位相板を用いたポジテ
ィブタイプにおける印加電圧に対する反射率を示した
図。
【図7】偏光板を2枚用いた従来の液晶表示素子の具体
例における印加電圧に対する反射率を示した図。
例における印加電圧に対する反射率を示した図。
【図8】偏光板を1枚だけ用いた従来の液晶表示素子の
具体例における印加電圧に対する反射率を示した図。
具体例における印加電圧に対する反射率を示した図。
1 液晶セル 2、5 電極 3、6 配向膜 4、7 基板 9 液晶 10 直線偏光板 11 反射板 12 1軸性位相板
Claims (9)
- 【請求項1】 対向する面各々に電極およびこの電極を
覆って所定方向に配向処理が施された配向膜がそれぞれ
形成された一対の基板の前記配向膜間に常温でネマティ
ック状態となる液晶を封入して液晶層を形成した液晶セ
ルと、この液晶セルの一方の外側に配置された偏光板
と、前記液晶セルの他方の外側に配置された反射板と、
前記偏光板と前記反射板との間に配置された位相板とを
備えた反射型液晶表示素子であって、 電圧無印加時における前記液晶セルの屈折率異方性Δn
と液晶層厚dとの積Δn・dと前記位相板のリターデー
ションとの差が、前記液晶セルに入射する光の全波長に
ついて各波長の略4分の1の整数倍であることを特徴と
する反射型液晶表示素子。 - 【請求項2】 前記液晶セルのΔn・dと前記位相板の
リターデーションとの差が、前記液晶セルに入射する光
の全波長について各波長の略2分の1の奇数倍で、表示
がネガ表示である請求項1記載の反射型液晶表示素子。 - 【請求項3】 前記液晶セルのΔn・dと前記位相板の
リターデーションとの差が、前記液晶セルに入射する光
の全波長について各波長の略2分の1の偶数倍で、表示
がポジ表示である請求項1記載の反射型液晶表示素子。 - 【請求項4】 前記液晶セルは前記液晶分子がホモジニ
アス配向されている請求項2乃至請求項3記載の反射型
液晶表示素子。 - 【請求項5】 前記位相板は1軸性位相板である請求項
2乃至請求項3記載の反射型液晶表示素子。 - 【請求項6】 前記液晶セルは前記液晶分子が一方の前
記配向膜から他方の前記配向膜に向かって捩じれるよう
に並んで配向したツイストネマティック液晶セルである
請求項2乃至請求項3記載の反射型液晶表示素子。 - 【請求項7】 前記位相板を前記偏光板と前記液晶セル
との間に配置した請求項4乃至請求項6記載の反射型液
晶表示素子。 - 【請求項8】 前記位相板の光学軸と該位相板に隣接す
る側の前記配向膜の配向処理方向とが直交している請求
項7記載の反射型液晶表示素子。 - 【請求項9】 前記偏光板の透過軸と該偏光板に近接す
る側の前記配向膜の配向処理とが略45゜で交差してい
る請求項8記載の反射型液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6103186A JPH07287223A (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | 反射型液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6103186A JPH07287223A (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | 反射型液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07287223A true JPH07287223A (ja) | 1995-10-31 |
Family
ID=14347492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6103186A Pending JPH07287223A (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | 反射型液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07287223A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0898196A2 (en) * | 1997-08-21 | 1999-02-24 | Hitachi, Ltd. | Liquid crystal projector |
EP0959381A1 (de) * | 1998-05-16 | 1999-11-24 | Lüder, Ernst, Prof. Dr.-Ing. habil. | Flüssigkristalldisplay |
KR100302879B1 (ko) * | 1999-10-25 | 2001-11-02 | 황인길 | 반사형 마이크로 액정 표시 장치용 기판의 제조 방법 |
CN102830542A (zh) * | 2012-09-10 | 2012-12-19 | 京东方科技集团股份有限公司 | 偏光片、显示面板的制作方法及偏光片的制作方法 |
-
1994
- 1994-04-19 JP JP6103186A patent/JPH07287223A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0898196A2 (en) * | 1997-08-21 | 1999-02-24 | Hitachi, Ltd. | Liquid crystal projector |
EP0898196A3 (en) * | 1997-08-21 | 2000-07-26 | Hitachi, Ltd. | Liquid crystal projector |
EP0959381A1 (de) * | 1998-05-16 | 1999-11-24 | Lüder, Ernst, Prof. Dr.-Ing. habil. | Flüssigkristalldisplay |
US6559918B1 (en) | 1998-05-16 | 2003-05-06 | Institut Fuer Netzwerk- Und Systemtheorie Labor Fuer Bildschirmtechnik | Flexible liquid crystal display device with improved mechanical ability |
KR100302879B1 (ko) * | 1999-10-25 | 2001-11-02 | 황인길 | 반사형 마이크로 액정 표시 장치용 기판의 제조 방법 |
CN102830542A (zh) * | 2012-09-10 | 2012-12-19 | 京东方科技集团股份有限公司 | 偏光片、显示面板的制作方法及偏光片的制作方法 |
CN102830542B (zh) * | 2012-09-10 | 2015-02-25 | 京东方科技集团股份有限公司 | 偏光片、显示面板的制作方法及偏光片的制作方法 |
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